JP2015094107A - 舗装材層を有するマンホール鉄蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に舗装材層を有することによって、道路に敷設したマンホール鉄蓋の存在を目立たなくし、路面が濡れていてもスリップする不安感を抱かせずに済むマンホール鉄蓋を提供する。
【解決手段】表面に舗装材層を有するマンホール鉄蓋について、鉄蓋本体11はその表面にスリップ防止手段として独立した小突起15、16、17を設けた凹凸構造12を有するものとし、上記鉄蓋本体の表面にスリップ防止手段として舗装材層20を重ねて設けた構成を具備する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、表面に舗装材層を有するマンホール鉄蓋に関するものである。
マンホール鉄蓋にはデザイン鉄蓋が多く採用されており、デザインが人目を引くことから一般市民の関心を下水道へ向けさせることにも貢献している。一方、濡れた鉄蓋はスリップの原因になるという観念も浸透しており、ミニバイク等の二輪車の転倒事故等が発生し易い等の理由から、スリップ防止模様が各種開発されている(例えば、特開平8−199313号、特開平10−252088号、特開2012−117272号等)。スリップ防止模様の施された鉄蓋であれば危険性も小さいのであるが、しかし、鉄蓋の知識が十分な下水道関係者はともかく、その知識が一般市民にまで行き渡っていないというのが実情である。その結果、二輪車ライダー等は滑ることを過剰に恐れるあまり鉄蓋を発見して急ブレーキを掛けたり、急ハンドルを切ったりすることがあり、そうしたことが事故の一因にもなっていると考えられる。
このため、鉄蓋を意識させない表面構造を持つ鉄蓋を開発することで、上記のような危険回避行動が無意識に取られることのないように様々な試みがなされている。例えば、鉄蓋の表面にアスファルト合材を充填する発明として特開2004−211439号、特開2011−43035号等がある。アスファルト合材は粒径13mm程度を上限とする大きな骨材を用いてその周囲をアスファルト乳剤でコーティングし、施工時の転圧により骨材同士が噛み合い結合するものである。しかし、鉄蓋表面構造の凹部に充填しても骨材の頂部でしか鉄蓋と接触せず、その結果、鉄蓋との接着性が悪く、施工後わずかな衝撃で剥離し易いため多用されるに至っていない。
また、アスファルト合材に使用される骨材と言われる砕石は0〜13mmの粒径が一般的であり、これに対して鉄蓋表面の凹凸構造の柄深さは6mm程度である。よって、砕石を充填すれば部分的に鉄蓋表面よりも突き出ることになり、また、小さな柄や柄の交差部には充填することができず、充填できても車両通行により削られ易いので、これらの問題を避けるためには柄深さを20mm程度に深くする必要性が生ずる。そうなると充填される舗装材重量が加算されるため鉄蓋重量が重くなり過ぎ、鉄蓋の取り扱いがより困難になるという問題を生じる。
一方、アスファルト合材等の舗装材を好適に充填することができたとしても、例えば図10に示したように車両通行により舗装材Pは10年程度で摩耗し、鉄蓋の表面のみへこんで凹状の形態になる(矢印X)。マンホール鉄蓋の耐用年数は車道部で15年と規定されているが、実際には30年程度使われ続けることも少なくないので、上記のように道路としての平坦性が悪くなった場合には、舗装材Pの再充填が必要である。なお、道路舗装については、舗装材の摩耗、クラック発生或いはワダチ(轍)形成等の補修のために一般的に5〜10年で再舗装されている。
その他、ロジングリップ(登録商標)と呼ばれる、マンホール鉄蓋にマツヤニ等をバインダーの主成分としたシート内にガラスビーズが埋め込まれ、マンホール鉄蓋表面に熱溶着させることによって周辺塗装と同程度の滑り抵抗性が与えられる熱溶着式滑り止めシートも開発されている。しかし、このシートは車道部ではタイヤとの接触で摩耗して3年程度の耐用年数しか得られず、スリップ防止効果を長期にわたって維持するには、定期的な張替が必要である。以上のような理由により、スリップ防止効果に優れた舗装材をマンホール鉄蓋表面に充填する方法は広まらず、鉄蓋表面の凹凸構造(突起)の工夫でスリップ防止を行なっているのが現在の一般的な状況である。
特開2004−211439号 特開平8−199313号 特開平10−252088号 特開2012−117272号 特開2011−43035号
本発明は前記の事情に着目してなされたもので、その課題は、表面に舗装材層を有することによって、道路に敷設したマンホール鉄蓋の存在を目立たなくし、路面が濡れていてもスリップする不安感を抱かせずに済むマンホール鉄蓋を提供することである。また、本発明の他の課題は、表面に舗装材層を有することによって、鉄蓋周囲の舗装と同程度の摩擦係数が得られるようにすることである。また、本発明の他の課題は、舗装材層の摩耗を抑制し、長期に亘ってマンホール鉄蓋表面のメインテナンスが不要な舗装材層を有するマンホール鉄蓋を提供することである。
前記の課題を解決するために、本発明は、表面に舗装材層を有するマンホール鉄蓋について、鉄蓋本体はその表面にスリップ防止手段として独立した小突起を設けた凹凸構造を有し、上記鉄蓋本体の表面にスリップ防止手段として舗装材層を重ねて設けるという手段を講じたものである。
上記構成から明らかであるように、本発明は、鉄蓋本体はスリップ防止手段として独立した小突起を設けた凹凸構造を有すること、かつまた、表面の凹凸構造にスリップ防止手段として舗装材層を重ねて設けたことを不可欠の構成とするものである。表面にスリップ防止手段として凹凸構造を有するものは公知であるとしても、本発明は更にその表面に舗装材層を重ねて設けたことを特徴とする。
従って、本発明によれば舗装材層によりマンホール鉄蓋の存在が目立たなくなるのであるが、それだけではなく、舗装材層は独立した小突起を設けた凹凸構造という下層構造によって受け支えられる点が重要である。凹凸構造に重ねて舗装材層を設けたことで、舗装材層の摩耗に応じて小突起から成る凹凸構造が現われ所期のスリップ防止効果を維持し、かつまた、通行車両のタイヤから加えられる荷重を凹凸構造が受け支え、舗装材層の摩耗を抑制可能になるからである。
舗装材層を構成する舗装材として、路面補修材、アスファルト乳剤混合物、ポリマーセメント系補修材の内の何れかと、凹凸構造における凹部の深さの50%以下の粒径の骨材を主剤としたものを使用することは望ましい構成である。上記の舗装材組成物は何れも流動性があり、例えば左官ゴテ(鏝)を用いて平坦化の仕上げが可能なものである。また、骨材の粒径については、凹部の深さの50%を超えると凹凸構造の小さな柄や柄の交差部に充填し難くなり、舗装材充填後に鉄蓋表面に出っ張る恐れが高くなる。故に、舗装材層は縁取りの高さとの関係では縁取りの上に充填されることは許容されるものの、縁取り部を大きく超えて充填する趣旨ではない。
鉄蓋本体はその外周縁に縁取りを有しており、凹凸構造は高さの異なる複数種類の小突起から構成され、縁取りの高さ約6mmに対して縁取りから0〜3mm下がった位置に全ての種類の小突起の頂部が位置するように設けられているものはより好ましい構成であると言える。この場合の凹凸構造の小突起には、独立した小突起同士または他の突起を結合する突起も含まれる。
凹凸構造はその凹部の底面からの高さの異なる複数種類の小突起から成るとともに、その内の上位の高さの高突起は鉄蓋本体に設けた縁取りとほぼ同じ高さを有し、縁取りの高さ約6mmに対して中位の高さの中突起は上位の高さの小突起よりも1mm未満低い高さを有し、下位の高さの低突起は上記縁取りから約3mm低い高さを有しており、上記高突起と中突起はスリップ防止手段を構成し、低突起はスリップサインを構成するものとすることができる。この場合、低突起については、他の突起同士を連結する形態を取ることができる。
さらに、本発明は、舗装材層として視認性の良好な有色の舗装材を充填して成る舗装材層を有するマンホール用カラー鉄蓋を含む。いわゆるカラー鉄蓋は従来から公知のものであるが、それはエポキシ樹脂を用いているため滑り易いものであった。これに対し本発明に舗装材として用いる組成物は前記の通り滑り難いものであり、よって有用性がある。
ここで、鉄蓋本体表面にスリップ防止手段として設けられているデザイン模様・幾何学模様・カラー充填蓋などの凹凸構造全般に係る問題点について確認しておくと以下の通りである。
a.怪我の恐れ:スリップ防止のための凹凸構造にはタイヤに食い込みやすいように、剣山のような尖鋭な小突起をもつものが多く、歩行者が転倒した場合、怪我の危険がある。
b.迷惑を起す:凹凸構造に水が溜まり、そこを車両が通過するとタイヤにより水が跳ねて、歩行者や対向車の迷惑となる。
c.価格の上昇:スリップ防止手段として独立した小突起を設けた凹凸構造は、小さく複雑な形状のため鋳型の製造が困難かつ鋳砂が崩れやすく、コストアップの原因となった。
d.騒音の問題:タイヤがマンホール鉄蓋上を通過すると、凹凸構造部分で空気の圧縮膨張を生じ、ポンピングノイズと呼ばれる騒音が発生した。
e.滑り易い:消火栓鉄蓋等では鉄蓋表面に着色エポキシ樹脂を充填し、視認性を向上することが行なわれているが、例えば、凹部深さ6mmに対し4mm充填により柄深さが2mmと浅くなり、かつ、エポキシ樹脂の平滑性により滑り易い状態になっている。
本発明はスリップ防止手段として独立した小突起を設けた凹凸構造を採用するものであるが、その表面に重ねてスリップ防止手段として舗装材層を設ける構成であるから、cを除けば上記の点が懸念されることはなく、むしろ、独立した小突起の利点のみを活用できる発明であると言える。即ち、本発明によれば、aの怪我の恐れが緩和され、bについて水が溜らなくなり、dのポンピングノイズが発生せず、eについては滑り難くなる。
本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、表面に舗装材層を有することによって、道路に敷設したマンホール鉄蓋の存在を目立たなくし、路面が濡れていてもスリップする不安感を抱かせずに済むマンホール鉄蓋を提供することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、表面に舗装材層を有することによって、鉄蓋周囲の舗装と同程度の摩擦係数が得られるようにすることができる。また、本発明によれば、舗装材層の摩耗を抑制し、長期に亘ってマンホール鉄蓋表面のメインテナンスが不要な舗装材層を有するマンホール鉄蓋を提供することができる。
以下、図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る舗装材層を有するマンホール鉄蓋10に使用するマンホール鉄蓋の代表的な例として、鉄蓋本体11の平面形状を示している。鉄蓋本体11はその表面にスリップ防止手段として独立した小突起を設けた凹凸構造を有している。この凹凸構造12は、凹部の底面13からの高さを異にした後述する複数種類の小突起から成る。
実施形態として図示した鉄蓋本体11は平面形状が円形のもので、その外周縁に縁取り14を有している。凹部の底面13から縁取り14までの高さ(柄深さ)は一般的なマンホール鉄蓋同様の6mmに設定されているものとする。なお、円形のマンホール鉄蓋10には中央部に紋章部分を設けたものも多いが、紋章部分を有する場合、その高さは縁取り14の高さと同じとする。
本実施形態において、凹凸構造12は鉄蓋本体11に設けた縁取り14と同じ高さを有する高突起15と、それよりも低い高さを有する中突起16と、最も低い高さを有する低突起17とを有している(図2参照)。この内、高突起15は実質的にほぼ四角形の平面形状を有し、中突起16はほぼ三角形の平面形状を有し、低突起17は他の突起同士を連結する形態を取っている。柄深さ6mmの設定に対して、高さが最も高い高突起15は鉄蓋本体11に設けた縁取り14と同じ高さ6mmの設定、中突起16は高突起15よりも1mm未満低い高さ5mmの設定、低突起17は上記縁取り14から約3mm低い高さ従って3mmの高さに設定されている。
本発明のマンホール鉄蓋10は、後述するようにその表面に重ねてスリップ防止手段として舗装材層20を設けることを特徴とする。舗装材充填時に表面の平坦性を確保するために、全突起(15、16、17)が見えなくなるのを一つの目安にすることで作業性向上に寄与し得る。この点に関し、平成13年に国土交通省より通達された「舗装の構造に関する技術基準」では施工後の平坦性は2.4mm以下とするとされているが、上記の高突起15は縁取り14と同高、中突起16は縁取り14から0〜1mm低く設定されており、これらが全て覆い隠されることで上記平坦性の基準を満たすことが可能になる。
さらに言えば、縁取り14と同じ高さの高突起15と、それより1mm未満低い高さの中突起16を適切に、つまり鉄蓋本体表面に均等に分散配置することで、高突起15が見えて中突起16が見えない状態となったときでも、平坦性1mmが確保されていると言える(図3B及び図5参照)。そのとき、高突起15の平面形状の四角形が全て見えるが、中突起16の三角形は全て見えない状態が平坦性確保の証明となる。
凹凸構造12における全突起(15、16、17)の比率は、3%未満ではスリップ防止手段を得るためには過小であり、また、30%を超えてもスリップ防止効果の向上は望めない。よって、本発明においては3〜30%が望ましい範囲であり、実施形態の例では約11%に設定されている。上記3〜30%というのは、マンホール鉄蓋10が鋳造された新造品における割合であり、使用により摩耗が進行した場合その割合はまた異なったものとなる。
凹凸構造12における低突起17は、他の突起、例えば中突起16、16同士を連結する細長い棒状の形態を持ち、その高さを柄深さ6mmの二分の一としてスリップサインの役割を持たせている。よって、棒状の低突起17が見えたなら残り高さが3mmに摩耗しているとのサインなので鉄蓋交換基準(日本下水道協会発行「下水道用マンホール蓋の維持管理マニュアル(案)」)に達したことが分かる。なお、低突起17は細長いために方向性の影響が現われるので、同一方向に並ばないようにその位置と数に留意して配置する(図7参照)。
本発明は、上記鉄蓋本体11の表面にスリップ防止手段として重ねて舗装材層20を設けたことを特徴とする。この点については、以下に、図3Bないし図4等を参照しながら説明する。本発明では、舗装材層20を構成する舗装材18として路面補修材、アスファルト乳剤混合物、ポリマーセメント系補修材の内の何れかと、凹凸構造12における凹部の深さ(柄深さ)の50%以下の粒径の骨材19を主剤として使用する(図3B)。
上記舗装材18において、路面補修材としては、例えば特殊アクリル樹脂系路面補修材パッチグー(登録商標)、アスファルト乳剤混合物としては、例えばロメンパッチ(登録商標)、ポリマーセメント系補修材としては、例えばクリートボックスP(商標)等を夫々使用することができる。また、骨材の粒径は柄深さ6mmの50%以下であるから3mm以下、より好ましくは2mm以下の粒径の砕石を使用する。上記路面補修材等は何れも常温硬化型であるので製造上、加熱装置等の特殊な設備や環境は不要である。さらに、視認性が要求される場合には舗装材に有色(ベンガラ色、黄色、青色等が開発されている。)のものを使用することができ、それにより、エポキシ樹脂を充填した従来のカラー鉄蓋と同様の視認性を確保することができる。
<舗装材層の形成>
上記の舗装材18と骨材19を主剤として混合した流動性材料を、上述の凹凸構造12を有する鉄蓋本体11の表面に充填する。なお、鉄蓋塗装と舗装材18との間の接着強度が十分に期待できないことも予想されるので、そうした場合には必要に応じて鉄蓋塗装面にプライマーを塗布し、接着強度を高めることができる。上記流動性材料の充填には器具又は装置を使用することもできるが、最終的に平坦な表面処理を行なうには左官ゴテ(鏝)を用いるのが良い。
充填に当たっては、鉄蓋本体11の外周部に設けられた縁取り14と中央部に設けられることがある紋章部分を未充填のままとし、凹凸構造12はその全てが外部から見えなくなるように行なう。図4は本発明に係る舗装材層を有するマンホール蓋の完成時点における断面図を示しており、舗装材層20の上面は鉄蓋本体11の縁取り14と同高、かつ、全面的に平坦化された状態にある。
縁取り14や紋章部分に舗装材を充填しない方法としては、例えば充填前に該当部分にマスキングテープを貼ってから舗装材を充填し、充填後にマスキングテープを剥がす方法がある。舗装材を未充填とするのは、縁取り14や紋章部分にまで充填すると、外観上見栄えが良くないとの判断からであるが、外観上の違和感を問題としない場合その他必要によっては、マンホール鉄蓋表面の全面を舗装材によりベタ塗りすることも可能である。さらにまた、凹凸構造12を構成する高突起15の頂部が縁取り14と同じ高さに設定されている場合、図5に示すように、舗装材層20の形成が完了しても高突起15の平面形状の四角形が全て見える状態に仕上げることもあり得る。しかしながら、舗装材層20は縁取り14の高さとの関係では縁取り14の上に充填されることは許容されるものの、それを大きく超えて充填するものではない。よって、本発明に係るマンホール鉄蓋を敷設した結果、道路としての平坦性が損なわれるということもない。
このように構成されている本発明によれば、表面に舗装材層20を有するので、道路に敷設したマンホール鉄蓋10の存在が目立たないものとなり、路面が濡れていても二輪車ライダーや自動車ドライバーにスリップする不安感を抱かせずに済む。また、本発明に係るマンホール鉄蓋10に気付かずにその表面を二輪車や自動車が通過し、かつ、ブレーキ操作がなされたとしても、舗装材層20は鉄蓋周囲の舗装と摩擦係数が酷似しておりスリップ防止特性も変わらないので、二輪車ライダーや自動車ドライバーが違和感を抱くことはない。
本発明に係るマンホール鉄蓋10を設置後年月が経過すると、車両交通等によりその表面は舗装材層20から次第に摩耗する(その摩耗状態の一例は図4Bに示されている。)。同図中、符号21は舗装材層20の初期高さ、22は舗装材層の摩耗、23は舗装材層の摩耗により露出した凹凸構造12の突起頂部を夫々示している。タイヤTとの接触で舗装材層20が摩耗すると、まず、縁取り14と同じ高さの高突起15が露出するので、タイヤTは図8に示したようにこの高突起15と噛み合うようになる。
さらに舗装材層20の摩耗が進行すると、高突起15に加えて、平面形状が三角形の中突起16が現われる。この場合も前記と同様に高突起15に加えて中突起16及び残存している舗装材層20とともにタイヤTに所期の摩擦抵抗を与えることになるので、それまでと変わらないスリップ防止作用が維持される。なお、この段階におけるマンホール鉄蓋10の表面は図6に示されているようになる。図6から、小突起(15、16)が増えて凹凸構造12のスリップ防止作用に寄与する割合の増しつつあることが理解されるであろう。しかし、舗装材層20が摩耗しても、見えるのは高突起15と中突起16が点在している状態であるから、二輪車ライダー等が滑ることを過剰に恐れるようになるというほどのこともない。
さらに年月が経過し、高突起15、中突起16の摩耗も進行すると、低突起17が現われる状態になる(図7参照)。低突起17はスリップサインを構成するものであるので、このサインが表れたときにはマンホール鉄蓋10の交換を考慮すべき時期であることが分かる。なお、図9に仮想線で示したライン24は、例えば図4Bにおける高突起15、中突起16の摩耗前の位置で、凹凸構造12の突起の摩耗が舗装材層20の摩耗と共に進行して行く状態を示す。
このように、本発明に係る舗装材層を有するマンホール鉄蓋によれば、舗装材層20を有するマンホール鉄蓋10を敷設した当初からスリップサインの現われる時期までの長期間にわたり、ほぼ同程度のスリップ防止効果を得ることができる。特に、鉄蓋本体11の表面に重ねてスリップ防止手段として舗装材層20を設けた構成によって、舗装材層20の摩耗が抑制され、長期間に亘ってマンホール鉄蓋表面のメインテナンスが不要となる。なお、アスファルト合材の舗装材の場合夏季に太陽熱で軟化し、交差点等に停車した車両の重量により流動し、ワダチボレ(轍掘れ)と呼ばれる窪みを発生させる場合があるが、本発明においては凹凸構造12の高中低の突起15、16、17がタイヤの荷重を負担するので、充填されている舗装材が流動することはなくワダチボレ(轍掘れ)の発生する恐れもない。
なお、アスファルト舗装された道路を走行する車両のタイヤにはアスファルトの主として油脂成分等が、特に夏場等高温の状況において付着し易い傾向があり、そうした油脂成分等がタイヤに付着して運ばれるとマンホール鉄蓋の凹凸構造に転移して堆積することがある。このようにして堆積された物質は一見すると本発明における舗装材層に類似しているように見える場合があるが、それはアスファルト舗装が熱せられて表面に滲出した油脂成分等と道路上に存在する砂やその他の様々な固形成分から成るものであって、本発明における舗装材成分とは全く異なっており、また、縁取り14の高さとも無関係に堆積されるものである。従って、そのような自然発生する堆積物は本発明における舗装材層20とは本質において相違するものである。
本発明に係る舗装材層を有するマンホール鉄蓋に使用するマンホール鉄蓋の一例を示す平面図である。 同上の一部を拡大して示す部分断面図である。 同じく一部を拡大して示すもので、Aは凹凸構造を示す断面図、Bは凹凸構造に舗装材を充填した状態を示す断面図である。 同じく本発明に係るマンホール鉄蓋を示すもので、Aは舗装材層が形成された状態を示す全体断面図、Bは舗装材層が摩耗しつつある状態を示す部分断面図である。 同じく舗装材層が形成された状態を示す平面図である。 同じく舗装材層が摩耗しつつある状態を示す平面図である。 同じく舗装材層の摩耗が進みスリップサインの低突起が表れた状態を示す平面図である。 同じく舗装材層とタイヤとの関係を示す断面説明図である。 同じく舗装材層が摩耗しつつある状態を示す断面説明図である。 従来のアスファルト合材を充填したマンホール鉄蓋表面の摩耗状態を示す断面図である。
10 マンホール鉄蓋
11 鉄蓋本体
12 凹凸構造
13 底面
14 縁取り
15 高突起
16 中突起
17 低突起
18 舗装材
19 骨材
20 舗装材層
21 その初期高さ
22 同じく舗装材層の摩耗部分
23 突起頂部
24 仮想線で示したライン
P 従来のマンホール鉄蓋における舗装材
T タイヤ
X 凹状の形態

Claims (5)

  1. 表面に舗装材層を有するマンホール鉄蓋であって、
    鉄蓋本体はその表面にスリップ防止手段として独立した小突起を設けた凹凸構造を有し、
    上記鉄蓋本体の表面にスリップ防止手段として舗装材層を重ねて設けたことを特徴とする
    舗装材層を有するマンホール鉄蓋。
  2. 舗装材層を構成する舗装材は、路面補修材、アスファルト乳剤混合物、ポリマーセメント系補修材の内の何れかと、凹凸構造における凹部の深さの50%以下の粒径の骨材を主剤としたものから成る
    請求項1記載の舗装材層を有するマンホール鉄蓋。
  3. 鉄蓋本体はその外周縁に縁取りを有しており、凹凸構造は高さの異なる複数種類の小突起から構成され、縁取りの高さ約6mmに対して縁取りから0〜3mm下がった位置に全ての種類の小突起の頂部が位置するように設けられている
    請求項1又は2記載の舗装材層を有するマンホール鉄蓋。
  4. 凹凸構造はその凹部からの高さの異なる複数種類の小突起から成るとともに、その内の上位の高さの高突起は鉄蓋本体に設けた縁取りとほぼ同じ高さを有し、縁取りの高さ約6mmに対して中位の高さの中突起は上位の高さの小突起よりも1mm未満低い高さを有し、下位の高さの低突起は上記縁取りから約3mm低い高さを有しており、
    上記高突起と中突起はスリップ防止手段を構成し、低突起はスリップサインを構成する
    請求項3記載の舗装材層を有するマンホール鉄蓋。
  5. 舗装材層は視認性の良好な有色の舗装材を充填して成る
    請求項1記載の舗装材層を有するマンホール用カラー鉄蓋。
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