JP2015091919A - トリアジン環含有ポリマーを含む組成物 - Google Patents

トリアジン環含有ポリマーを含む組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】光学部材に用いる多層膜の屈折率を調整し、視認性及び光取出し効率を向上させることができる光学粘着剤又は光学接着剤を提供する。また、そのような光学粘着剤として用いることができる、高屈折率材料が均一に溶解、相溶した組成物を提供する。
【解決手段】下記第1成分及び第2成分を含む組成物。第1成分:屈折率が1.70以上2.10以下である、下記式(1)又は(2)で表されるトリアジン環含有ポリマー;第2成分:ヘテロ原子として酸素原子のみを含む有機溶媒(式(1)、(2)中、Xは、−O−、−S−、−NR−又は−PR−を表す。Rは、水素原子、アルキル基等を表す。Rは、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基等を表す。nはポリマーにおける繰り返し構造の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数である。)
Figure 2015091919

【選択図】なし

Description

本発明は、組成物、それから得られる膜又は多層膜、それを含む透明フィルム、光学透明フィルム等、及びそれを含む電子デバイス等に関する。
製造技術の進歩や各種の応用面での発展に伴い、電子製品は、機能の多様性や高度に統合された利便性が提供されており、ユーザが容易に操作できるようになっている。例えば、ユーザがより簡単かつ直感的に電子製品を制御できるように、タッチ式の表示パネルが設けられたものが広く用いられている。
タッチパネルとしては、抵抗膜式タッチパネル及び静電容量式タッチパネルが用いられており、画面をタッチすることにより信号入力やタッチ位置検知等の機能を発揮する、パターニングされた透明導電薄膜を含む多層膜、即ち透明導電性フィルムが使用されている。
透明導電性フィルムは、その導電性を利用した用途、例えば、液晶ディスプレイやエレクトロルミネッセンスディスプレイ等のフラットパネルディスプレイや、抵抗膜式タッチパネルの透明電極等、電気・電子分野の用途に広く使用されている。
近年、静電容量式のタッチパネルが携帯電話、携帯音楽端末等のモバイル機器に搭載されるケースが増えている。それらの各部材を組み立てる際に用いる従来の光学粘着剤や光学接着剤は、アクリル系重合体又は硬化性アクリル系組成物からなる。それらは透明性は高いものの、その屈折率と各部材表面の屈折率との間に差が生じるため、界面において光が反射し、結果的に光の利用効率が低下する問題があった。
また、発光現象を利用する様々な光学機器、例えば、照明器具、ディスプレイ等において、機器を構成する透明部材は、複数の透明材料からなる膜を有するのが一般的である。それらの膜は様々な目的に応じて使い分けられているが、それぞれ異種の材料からなるため、通常、屈折率が異なる。互いに隣り合う膜の間に屈折率差があると入射した光がそれぞれの膜の界面で反射し、結果として光の利用効率が低下するという問題があった。
透明導電性フィルムの視認性が低下するという問題に対して、その透過率又は色目を向上させるために、反射防止加工等で用いられている屈折率の異なる層を積層させ光の干渉を利用する方法が提案されている(特許文献1〜3)。
しかしながら、特許文献1〜3記載の透明導電フィルムで視認性の改善はできるものの、これらを組み合わせてタッチパネルを製造する際に用いる光学粘着剤、光学接着剤と屈折率差が生じるため、粘着剤層、接着剤層との界面の反射が大きくなる問題は解決していなかった。
また、屈折率差を減少させるため、接着する部材の間に中間的な屈折率である屈折率調整層を存在させる方法が一般的に採用されている。屈折率調整層に、無機酸化物微粒子を有機樹脂に分散した組成物を用いる方法(特許文献4及び5)が提案されているが、光学粘着剤、光学接着剤に適用する場合には、無機酸化物微粒子を粘着剤組成物中で分散させるために多量の分散安定剤を必要とし、光学特性と分散安定性のバランスをとるのが困難であった。
特開平11−286066号公報 特開2000−301648号公報 特開2006−346878号公報 特開2007−270099号公報 特開2007−308631号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、光学部材に用いる多層膜の屈折率を調整し、視認性及び光取出し効率を向上させることができる光学粘着剤又は光学接着剤を提供することを目的とする。また、そのような光学粘着剤として用いることができる、高屈折率材料が均一に溶解、相溶した組成物を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の組成物等が提供される。
1.下記第1成分及び第2成分を含む組成物。
第1成分:屈折率が1.70以上2.10以下である、下記式(1)又は(2)で表されるトリアジン環含有ポリマー
第2成分:ヘテロ原子として酸素原子のみを含む有機溶媒
Figure 2015091919
(式(1)、(2)中、Xは、−O−、−S−、−NR−又は−PR−を表す。
は、水素原子、アルキル基、単環もしくは多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、芳香族基、複素環基、アセチル基、これらの基のうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1種以上の2価の基が組み合わさってなる基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。Rが複数存在する場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
は、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、又は1以上の2価の脂肪族炭化水素基及び1以上の2価の芳香族炭化水素基と、−S−、−S(=O)−、−O−、−NH−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、−O−(CO)−O−及び−NH−(CO)−NH−から選択される1以上との組み合わせからなる2価の基を表す。
はさらに置換基によって置換されていてもよい。
は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される2以上の組み合わせからなる基である。
nはポリマーにおける繰り返し構造の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数である。
2.前記第1成分が、下記式(3)〜(7)のいずれかで表されるトリアジン環含有線状ポリマーである1に記載の組成物。
Figure 2015091919
(式(3)〜(7)中、Rは、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、又は1以上の2価の脂肪族炭化水素基及び1以上の2価の芳香族炭化水素基から選択される1以上と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる2価の基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
は、それぞれ水素原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される1以上と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
は、水素原子、アセチル基、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基と単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を有する脂肪族炭化水素基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
10は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基と単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を有する脂肪族炭化水素基を表す。R10はさらに置換基によって置換されていてもよい。
Arは2価の芳香族炭化水素基を表す。
Yはヘテロ原子含有置換基を表す。mは1〜5の整数を表す。
Zは2価のヘテロ原子含有基(ただし、−N(R)−を除く)である。
11は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
12は置換もしくは無置換の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
13は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される2以上の組み合わせからなる基である。
nはポリマーにおける繰り返し構造の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数である。)
3.前記トリアジン環含有ポリマーの重量平均分子量が3,000以上300,000以下である1又は2に記載の組成物。
4.前記第2成分が、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒又はケトン系溶媒である1〜3のいずれかに記載の組成物。
5.前記アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒又はケトン系溶媒が、
水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される2種以上の基をそれぞれ1以上含む有機溶媒
水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される基を少なくとも1つと炭素炭素間二重結合とを含む有機溶媒、又は
水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される基を少なくとも1つ含む環状構造を有する有機溶媒
である4に記載の組成物。
6.下記第3成分を含む1〜5のいずれかに記載の組成物。
第3成分:下記式(8)で表される化合物又はその重合体
Figure 2015091919
(式(8)中、Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10の単環状又は多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜10の複素環基を表す。
は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の単環状又は多環状の環状脂肪族炭化水素基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基と炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を組み合わせからなる炭素数7〜20の基、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数4〜10の複素環基、又はヘテロ原子として窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つの原子を含む炭素数1〜40の基を表す。
nは1〜3の整数を表す。)
7.下記第4成分を含む6に記載の組成物。
第4成分:ヘテロ原子として酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つを含み、常温常圧において液体又は固体である有機化合物
8.1〜7のいずれかに記載の組成物から得られる薄膜、又は前記薄膜を含む多層膜。
9.8に記載の薄膜又は多層膜、及び支持体として透明樹脂又は透明ガラスを含む透明フィルム又は透明板。
10.1〜7のいずれかに記載の組成物から得られる膜厚10nm〜1mmの薄膜を1以上及び前記薄膜とは異なる異種膜を1以上含む多層膜又は前記多層膜及び支持体を含む透明フィルム又は透明板であって、
前記多層膜が、
前記薄膜のうち1層の表面及び裏面に異種膜をそれぞれ1以上含む多層膜、
前記薄膜のうち1層を前記多層膜の最表面に含み、前記最表面の薄膜の裏面に異種膜を1以上含む多層膜、又は
前記薄膜のうち1層を前記多層膜の最裏面に含み、前記最裏面の薄膜の表面に異種膜を1以上含む多層膜
である透明フィルム又は透明板。
11.前記支持体が透明樹脂又は透明ガラスからなる10に記載の透明フィルム又は透明板。
12.前記異種膜のうち少なくとも1つが透明導電材料を含む膜である10又は11に記載の透明フィルム又は透明板。
13.9〜12のいずれかに記載の透明フィルム又は透明板を含む、光学透明フィルム又は透明導電フィルム。
14.13に記載の光学透明フィルム又は透明導電フィルムを含む、電子デバイス、発光デバイス、光学デバイス、又は表示デバイス。
本発明によれば、光学部材に用いる多層膜の屈折率を調整し、視認性及び光取出し効率を向上させることができる光学粘着剤又は光学接着剤、及びそのような光学粘着剤として用いることができる、高屈折率材料が均一に溶解、相溶した組成物が提供できる。
本発明の透明フィルムの一実施形態を示す断面図である。 本発明の透明フィルムの他の実施形態を示す断面図である。 本発明の透明フィルムの他の実施形態を示す断面図である。
本発明の組成物は以下の第1成分及び第2成分を含む。
第1成分:屈折率が1.70以上2.10以下である、式(1)又は(2)で表されるトリアジン環含有ポリマー
第2成分:有機溶媒
本発明の組成物を光学部材の光学粘着剤や光学接着剤として用いることにより任意の屈折率に調整することができる。即ち、光学部材に用いる多層膜の屈折率調整層として機能する。従って、組み合わせる光学部材と粘着層・接着層の界面での屈折率差を小さくすることができ、界面での反射を低減できる。従って、液晶ディスプレイ等に使用した際には光学上の表示効果や光の利用効率が向上する。また、光学機器において、透明材料からなる膜間の屈折率差に基づく反射を抑制して光の利用効率を向上することができる。
さらに、従来の無機酸化物微粒子を用いる場合のように光学特性と分散安定性のバランスを取る必要がなく、微粒子に基づくレイリー散乱による濁りも生じないため、透明性の高い膜を提供できる。
以下、各成分について説明する。
[第1成分:トリアジン環含有ポリマー]
トリアジン環含有ポリマーは下記式(1)又は(2)で表される。
Figure 2015091919
式(1)、(2)中、Xは、−O−、−S−、−NR−又は−PR−を表す。
は、水素原子、アルキル基、単環もしくは多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、芳香族基、複素環基、アセチル基、これらの基のうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1種以上の2価の基が組み合わさってなる基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。Rが複数存在する場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
は、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、又は1以上の2価の脂肪族炭化水素基及び1以上の2価の芳香族炭化水素基と、−S−、−S(=O)−、−O−、−NH−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、−O−(CO)−O−及び−NH−(CO)−NH−から選択される1以上との組み合わせからなる2価の基を表す。
はさらに置換基によって置換されていてもよい。
は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される2以上の組み合わせからなる基である。
上記の置換基としては、ヘテロ原子含有基が挙げられ、例えば、シアノ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ニトロ基、チオール基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基、アルコキシカルボニル基又はアルコキシカルボニルオキシ基等が好ましい。
nはポリマーにおけるモノマー単位の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数であり、好ましくは5以上2,000以下である。
また、上記トリアジン環含有ポリマーは、下記式(3)〜(7)のいずれかで表されるトリアジン環含有ポリマーであると好ましく、式(4)で表されるトリアジン環含有ポリマーであるとより好ましい。
Figure 2015091919
式(3)〜(7)中、Rは、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、又は1以上の2価の脂肪族炭化水素基及び1以上の2価の芳香族炭化水素基から選択される1以上と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる2価の基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
2価の脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜20が好ましい。2価の芳香族炭化水素基の環形成炭素数は6〜10が好ましい。
は、他の基によってさらに置換されていてもよく、これら置換基は後述する通りである。
は、それぞれ水素原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される1以上と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜20が好ましい。芳香族炭化水素基の環形成炭素数は6〜10が好ましい。
は、他の基によってさらに置換されていてもよく、これら置換基は後述する通りである。
は、水素原子、アセチル基、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基と単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を有する脂肪族炭化水素基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜20が好ましい。芳香族炭化水素基の環形成炭素数は6〜10が好ましい。
は好ましくは水素原子、アセチル基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基である。これらの基であると、組成物及び得られる膜がさらに高屈折率となる。
は、他の基によってさらに置換されていてもよく、これら置換基は後述する通りである。
10は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基と単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を有する脂肪族炭化水素基を表す。R10はさらに置換基によって置換されていてもよい。
脂肪族炭化水素基の炭素数は1〜20が好ましい。芳香族炭化水素基の環形成炭素数は6〜10が好ましい。
10は好ましくは炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基、又は環形成炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を有する炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基である。これらの基であると、組成物及び得られる膜がさらに高屈折率となる。
10は、他の基によってさらに置換されていてもよく、これら置換基は後述する通りである。
Arは2価の芳香族炭化水素基を表す。2価の芳香族炭化水素基の環形成炭素数は6〜10が好ましい。環形成炭素数6〜10の2価の芳香族炭化水素基であると組成物及び得られる膜がさらに高屈折率となる。
Arは、他の基によってさらに置換されていてもよく、これら置換基は後述する通りである。
Yはヘテロ原子含有置換基を表す。
Yとしては、シアノ基、アミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ニトロ基、チオール基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基、アルコキシカルボニル基又はアルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。これらの基であると、組成物及び得られる膜がさらに高屈折率となる。
mは1〜5の整数を表す。
Zは2価のヘテロ原子含有基(ただし、−N(R)−を除く)であり、好ましくは−S−又は−O−である。これらの基であると、組成物及び得られる膜がさらに高屈折率となる。
11は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。R11は、好ましくは水素原子、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基又は環形成炭素数6〜10の芳香族炭化水素基である。これらの基であると、組成物及び得られる膜がさらに高屈折率となる。
12は置換もしくは無置換の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基であり、メチル基又はエチル基であると好ましい。これらの基であると、組成物及び得られる膜がさらに高屈折率となる。
13は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される2以上の組み合わせからなる基である。
上記他の置換基としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20の単環又は多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、芳香族炭化水素基、複素環基、ヘテロ原子含有置換基等が挙げられる。
nはポリマーにおける繰り返し構造の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数であり、好ましくは5以上2,000以下である。
以下、上記式における各基について具体的に説明する。
脂肪族炭化水素基(アルキル基)としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等が挙げられる。
2価の脂肪族炭化水素基としては、上記のものから水素原子を1つ除いた基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、上記炭素数3以上のアルキル基の例が脂肪族環構造となったものが挙げられる。
2価の環状脂肪族炭化水素基としては、上記のものから水素原子を1つ除いた基が挙げられる。
芳香族炭化水素基(アリール基)としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、9−フェナントリル基、ナフタセニル基、クリセニル基、ベンゾ[c]フェナントリル基、ベンゾ[g]クリセニル基、トリフェニレニル基、1−フルオレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、9−フルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、2−ビフェニルイル基、3−ビフェニルイル基、4−ビフェニルイル基、ターフェニル基、フルオランテニル基等が挙げられる。
2価の芳香族炭化水素基としては、上記のものから水素原子を1つ除いた基が挙げられる。
アラルキル基としては、上記アルキル基の水素原子が上記アリール基で置換されたものが挙げられる。
複素環基としては、ピロール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、イソベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、イソキノリン環、キノキサリン環、フェナントリジン環、フェナントロリン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、インドール環、キノリン環、アクリジン環、ピロリジン環、ジオキサン環、ピペリジン環、モルフォリン環、ピペラジン環、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環、オキサジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、チアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、ピラン環、ジベンゾフラン環、ベンゾ[c]ジベンゾフラン環、カルバゾール環及びこれらの誘導体から形成される基等が挙げられる。
アルキルアミノ基としては、アミノ基の1又は2つの水素原子を上記アルキル基で置換したものが挙げられ、例えば、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基等が挙げられる。
アリールアミノ基としては、アミノ基の1又は2つの水素原子を上記アリール基で置換したものが挙げられ、例えば、アニリノ基、トルイジノ基、メシジノ基、又は窒素原子含有基、酸素原子含有基、硫黄原子含有基等のヘテロ原子含有基を有するアニリノ基等が挙げられる。
アルキルメルカプト基としては、メルカプト基の水素原子を上記アルキル基で置換したものが挙げられ、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基等が挙げられる。
アリールメルカプト基としては、メルカプト基の水素原子を上記アリール基で置換したものが挙げられ、例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、上記アルキル基、酸素原子及びカルボニル基をこの順に結合してなる基が挙げられ、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、上記アルキル基、カルボニル基及び酸素原子をこの順に結合してなる基が挙げられ、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。
第1成分のトリアジン環含有ポリマーは、屈折率、透明性の観点から、下記式(9)〜(11)のいずれかで表されるトリアジン環含有ポリマーが最も好ましい。
Figure 2015091919
式中、nはポリマーにおけるモノマー単位の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数であり、好ましくは5以上2,000以下である。
第1成分のトリアジン環含有ポリマーは、屈折率が1.70以上2.10以下であり、好ましくは1.80以上2.00以下である。屈折率は一般的に波長により異なる値を示すが、本発明における屈折率は波長589.3nmの光の屈折率を意味する。屈折率は、実施例に記載の方法で測定する。
屈折率が1.70未満であると、他の層との屈折率差が大きくなる恐れがあり、2.10を超えると、膜の表面の反射率が高くなるため光線透過率が低くなり透明性が低下する場合がある。
第1成分のトリアジン環含有ポリマーの分子量は、重量平均分子量として3,000以上300,000以下が好ましい。
重量平均分子量として3,000未満の有機オリゴマー又は有機低分子化合物であると、膜の作製が困難であるおそれがあり、作製できた場合でも膜の機械的強度、耐熱性が低下するおそれがある。重量平均分子量が300,000を超えると、例えば、塗液として塗布製膜を行う場合において、有機溶剤に溶解しにくくなるため製膜が困難になるおそれがある。
重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィーで測定する。測定条件は、分子量標準物質と一般的に用いられるポリスチレンを用い、カラム種、溶媒種等は測定するサンプルにより適宜選択できる。
トリアジン環含有ポリマーの重量平均分子量は、3,000以上100,000以下であるとより好ましい。
第1成分の組成物中の濃度は、トリアジン環含有ポリマーと有機溶媒の種類に応じて本発明の目的、ポリマー溶解度又は組成物粘度等から適宜選択されるが、第1成分と第2成分からなる組成物に対して、通常、0.01重量%以上50重量%以下である。
0.01重量%未満であると、組成物中の第1成分の量が不足し、実質的に第1成分を含まない場合と同様の物性を示すおそれがあり、50重量%を超えると、溶解しない第1成分が異物として残り、又は液粘度が高くなりすぎ、均一な組成物の作製が困難となるおそれがある。
[第2成分:有機溶媒]
第2成分は、ヘテロ原子として酸素原子のみを含む有機溶媒である。
ヘテロ原子として酸素原子のみを含む有機溶媒としては、アルコール系溶媒(水酸基含有化合物)、エステル系溶媒(エステル結合含有化合物)、エーテル系溶媒(エーテル結合含有化合物)、ケトン系溶媒(カルボニル基含有化合物)が好適であり、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール(PGME)、γ−ブチロラクトン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソホロン等が挙げられる。
また、ヘテロ原子として酸素原子のみを含む有機溶媒が下記のいずれかであると特に好ましい。
・水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される2種以上の基をそれぞれ1以上含む有機溶媒
・水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される基を少なくとも1つと炭素炭素間二重結合とを含む有機溶媒
・水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される基を少なくとも1つ含む環状構造を有する有機溶媒
このような有機溶媒として、具体的にはPGME、イソホロン、シクロヘキサノン及びシクロペンタノンが挙げられ、PGME、イソホロンは本発明のポリマーの溶解度が高いため最も好ましい。
[第3成分:アクリル系化合物]
第3成分は下記式(8)で表される化合物又はそれから得られる重合体である。第3成分を含むと、本発明の組成物に硬化性、粘着性等の機能を付与できる点で好ましい。
Figure 2015091919
式(8)中、Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10の単環状又は多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜10の複素環基を表す。
は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の単環状又は多環状の環状脂肪族炭化水素基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基と炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を組み合わせからなる炭素数7〜20の基、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数4〜10の複素環基、又はヘテロ原子として窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つの原子を含む炭素数1〜40の基を表す。
nは1〜3の整数である。
及びRにおけるアルキル基、単環状又は多環状のシクロアルキル基、アラルキル基、芳香族炭化水素基、複素環基としては上記と同じものが挙げられる。
における「ヘテロ原子として窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つの原子を含む炭素数1〜40の基」において、ヘテロ原子を含む構造としては、ウレタン結合、アミド結合、イミド結合、尿素結合、エステル結合、エーテル結合又はチオエーテル結合が挙げられる。これらの構造から選択される少なくとも1つ以上の構造を含む、炭素数1〜20の飽和脂肪族炭化水素基、2価の飽和脂肪族炭化水素基、又は炭素数6〜10の芳香族基が好ましい。
としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、又はキノリル基が好ましい。
としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、アダマンチル基、ベンジル基、フェネチル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フリル基、チエニル基、ピリジル基、キノリル基、及びこれらに対応する2価又は3価の基が好ましい。
また、Rとしては、水酸基、アルコキシル基、チオール基、アミノ基、アミド基、シアノ基、及び2価のアミド結合(−NH−(C=O)−)から選ばれる少なくとも1つの基が炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10の単環状又は多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基と組み合わさってなる基が好ましい。
第3成分には、下記式(12)で表される二官能性アクリレートや、二官能性ウレタンアクリレート、三官能性アクリレート化合物等も含まれる。
Figure 2015091919
(Rは、式(8)と同じである。Rは、式(8)のRに対応する2価の基である。)
式(8)で表される化合物から得られる重合体は、式(8)中の炭素炭素二重結合に基づく重合体である。
重合様式は特に制限はなく、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等が用いられ、公知の重合条件で得られるものである。
重合体の分子量は、構造、重合様式、重合条件、所望の組成物の物性等により任意の値を取り得るが、重量平均分子量として、通常500〜1,000,000である。
第3成分の濃度は、本発明の目的や組成物粘度等の物性上の制限から適宜選択されるが、第1成分〜第3成分からなる組成物に対して、通常、1重量%以上99重量%以下である。1重量%未満であると、組成物中の第3成分の量が不足し、実質的に第3成分を含まない場合と同様の物性を示すおそれがあり、99%重量を超えると、実質的に第1成分と第2成分を含まない場合と同様の物性を示すおそれがある。
[第4成分:相溶化剤]
第4成分は、ヘテロ原子として酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される原子を少なくとも1つを含み、常温常圧において液体又は固体である有機化合物(相溶化剤)である。
第1成分〜第3成分からなる組成物において、それらの組合せにより第1〜第3成分が相溶しない場合には、相溶化剤として第4成分を用いることが好ましい。
第4成分のうち液体である有機化合物としては、第2成分である「ヘテロ原資として酸素原子のみを含む有機溶媒」(含酸素有機溶媒)、アミド系有機溶媒、含ハロゲン有機溶媒等が挙げられる。ただし、含酸素有機溶媒を用いる場合には、第2成分として用いたものとは異なる含酸素有機溶媒を用いる。
アミド系有機溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
含ハロゲン有機溶媒としては、クロロホルム、ジクロロメタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン等が挙げられる。
第4成分のうち液体である有機化合物は、第1成分〜第3成分の組合せにより様々な化合物が使用できるが、具体的には、本発明の第1成分が、上記式(9)の化合物である場合、第2成分として用いたものとは異なる含酸素有機溶媒を用いることが好ましい。
第4成分のうち固体である有機化合物としては、第1成分〜第3成分の組合せにより様々な化合物が使用できるが、具体的には、2価の基として、−NH−C(=O)−NH−、−NH−C(=S)−NH−、−NH−C(=O)−O−、−NH−C(=O)−、−C(=O)−NH−C(=O)−、−O−、−C(=O)−O−、−NH−、−NR'−、−S−、及び−SO−から選択される1以上を含む有機高分子化合物、又は有機低分子化合物が例示される。
第4成分の濃度は、各成分の種類に応じて、本発明の目的や組成物粘度等の物性上の制限から適宜選択されるが、第1成分〜第4成分からなる組成物に対して、通常、0.1重量%以上99重量%以下である。0.1重量%未満であると、組成物中の第4成分の量が不足し、実質的に第4成分を含まない場合と同様の物性を示すおそれがあり、99重量%を超えると実質的に第1〜第3成分を含まない場合と同様の物性を示すおそれがある。
[その他の添加剤]
本発明の組成物には、上記第1成分〜第4成分の他に添加剤を加えてもよい。添加剤は、本発明の目的に反しない限り特に限定されず、例えば、従来公知の光酸発生剤、光塩基発生剤、光ラジカル発生剤等のUV硬化開始剤や熱硬化開始剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等のレベリング剤、塩化ナトリウム、塩化リチウム、臭化ナトリウム、臭化リチウム、シュウ酸リチウム等の無機塩や有機塩等を用いることができる。添加量はその目的、種類によるため一概に規定できないが、第1成分〜第4成分よりも少量用いる。
本発明の組成物は、第1成分及び第2成分ならびに任意に第3成分、第4成分及び他の添加剤のみからなっていてもよいし、実質的にこれら成分からなっており、本発明の効果を損なわない範囲で他に不可避不純物を含んでいてもよい。
本発明において「実質的」とは、組成物全体の95重量%以上100重量%以下(好ましくは98重量%以上100重量%以下)が第1成分及び第2成分ならびに任意に第3成分、第4成分及び他の添加剤であることを意味する。
[薄膜、多層膜]
本発明の薄膜は、本発明の組成物を用いて形成することができる。
本発明の薄膜は、支持体の表面や、支持体表面に他の薄膜を成膜した上に組成物を成膜して作製することができる。また、上記の薄膜に他の膜を組み合わせることにより、多層膜としてもよい。
本発明の組成物を成膜した支持体や、支持体の表面に他の薄膜を製膜した表面には、他のフィルムや基板を接着・粘着することができる。
成膜方法としては、従来公知の真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレー法、塗布法等が適用できる。スプレー法、塗布法が好ましく、必要とする膜厚に応じて適宜用いることができる。
支持体としては、本発明の組成物を成膜することが可能で、本発明の目的に反しない限りいかなる支持体でも使用することができるが、透明ガラス板、透明プラスチックフィルム等を用いることができる。
透明ガラス板としては、ソーダ石灰ガラス、ホウ素シリカガラス(パイレックス(社)、BK−7(Schott Glass社)、石英ガラス等、本発明の目的に反しない限りいずれのものを使用してもよい。
透明プラスチックフィルムとは、有機高分子としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ナイロン6、ナイロン4、ナイロン66、ナイロン12、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルファン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリアリレート、セルロースプロピオネート、ポリ塩化ビニール、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスチレン、シンジオタクチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマー等の延伸フィルムが挙げられ、これらのうち、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、シンジオタクチックポリスチレン、ノルボルネン系ポリマー、ポリカーボネート、ポリアリレート等が好適である。
[透明フィルム・透明板]
本発明の透明フィルム及び透明板(透明フィルム等)は、本発明の薄膜又は多層膜、及び支持体として透明樹脂又は透明ガラスを含む。
また、本発明の透明フィルム等は以下の構成とすることができる。
即ち、多層膜、又は多層膜及び支持体を含み、上記多層膜は、本発明の組成物から得られる膜厚10nm〜1mmの薄膜(薄膜A)を1以上と、この薄膜とは異なる異種膜を1以上含む。
また、上記多層膜は、(1)薄膜Aのうち1層の表面及び裏面に異種膜をそれぞれ1以上含む多層膜、(2)薄膜Aのうち1層を多層膜の最表面に含み、この最表面の薄膜の裏面に異種膜を1以上含む多層膜、又は(3)薄膜Aのうち1層を多層膜の最裏面に含み、この最裏面の薄膜の表面に異種膜を1以上含む多層膜のいずれかとすることができる。
本発明の透明フィルム等は、薄膜Aを多層膜において特に屈折率調整層として用いることにより、エッチングされて透明導電性薄膜が除去された部分とエッチングされていない透明導電性薄膜がほぼ同じ反射率を有することで光学特性の差を小さくし、液晶ディスプレイ等に用いた場合に光学上の表示効果を向上できる。また、光学機器において、複数の透明材料の屈折率差に起因する反射を抑制して光の利用効率を向上できる。さらに、従来公知の無機酸化物微粒子の組成物を用いる場合に比べて、光学特性と分散安定性のバランスを取る必要がなく、レイリー散乱による透明性の低下もないため、透明性の高い膜を提供できる。
以下、上記の透明フィルムについて説明するが、透明板も同様である。本発明の透明フィルムは多層膜を含み、多層膜は上記(1)〜(3)の構造のいずれかを有する。
多層膜が上記(1)の構造を有する透明フィルムの断面図を図1に示す。図1の透明フィルム1において、支持体10上に異種膜30が形成され、その上に薄膜A20が形成され、その上に異種膜32が形成されている。即ち、薄膜A20の表面及び裏面に異種膜が形成されている。異種膜30と異種膜32は同一でも異なっていてもよい。
多層膜が上記(2)の構造を有する透明フィルムの断面図を図2に示す。図2の透明フィルム2において、支持体10上に異種膜30が形成され、その上に薄膜A20が形成されている。即ち、薄膜A20が多層膜の最表面が形成されている。
多層膜が上記(3)の構造を有する透明フィルムの断面図を図3に示す。図2の透明フィルム2において、支持体10上に薄膜A20が形成され、その上に異種膜30が形成されている。即ち、異種膜30が多層膜の最表面が形成されている。
尚、上記の透明フィルム1〜3は支持体10を有していなくてもよい。異種膜30、32は2以上の異種膜の積層体であってもよい。また、薄膜A20は2以上の薄膜の積層体であってもよい。
多層膜の構造は、本発明の薄膜(薄膜A)を含んでいれば特に制限されず、その目的や、異種膜の材料種、材料種の組合せ、光学特性、層数、膜厚等により異なる。
多層膜には、本発明の薄膜(薄膜A)を単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。複数を組み合わせて使用する場合、それぞれの薄膜が隣り合って存在してもよいし、離れて存在してもよい。
尚、「多層膜」とは2以上の層(膜)を含む積層体を意味する。
多層膜は、目的に応じて単独又は複数を組み合わせて使用することができる。複数を組み合わせて使用する場合、多層膜はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
これらの多層膜及び多層膜を組み合わせた部材は、必要により支持体を設けて透明フィルム、透明板となる。それらは、多層膜の種類や組合せにより、例えば、偏光調整板等の光学透明フィルムや、タッチパネルに搭載される透明導電フィルム、異種膜間の屈折率差を低減し、光の利用効率を向上する屈折率調整層として用いることができる。
本発明の薄膜は、実質的に有機化合物のみからなることが好ましい。「実質的に有機化合物のみからなる」とは、例えば、無機酸化物ナノ粒子、金属ナノ粒子、無機フィラー等の無機化合物を実質的に含まないことを意味する。
本発明の薄膜は、例えば、98重量%以上、99重量%以上又は100重量%が有機化合物からなってもよい。
尚、本発明の薄膜に用いる有機化合物は1種でも複数を混合したものでもよい。
本発明の薄膜に無機化合物を含む場合、その屈折率と有機化合物の屈折率の差に基づくレイリー散乱により、特に1μmを超える膜厚の膜を作製した場合に透明性が著しく低下する場合があるため好ましくない。
尚、無機化合物のみからなる膜の場合、透明なものとして無機酸化物が挙げられるが、無機酸化物は固い反面脆いため、特に透明導電フィルムに用いた場合には、多層膜作製中や製品となった後に、割れや剥がれが生じやすくなるため好ましくない。
本発明の薄膜の膜厚は好ましくは10nm〜1mmであり、より好ましくは10〜200μmである。
[異種膜]
異種膜とは、本発明の薄膜(薄膜A)とは異なる膜を指す。即ち、本発明の組成物から得られた膜ではなく、異なる化合物からなる膜、本発明の組成物から得られ、膜厚10nm〜1mmの範囲外の膜厚である膜、又は本発明の薄膜とは異なる物性の膜を指す。
異種膜の層数は通常1以上20以下であり、複数の異種膜を用いる場合、同じ材料種を用いても異なる材料種を用いてもよい。所望の膜の機能や性能に応じて、各異種膜の材料は選択される。
異種膜の膜厚は、通常それぞれ4nm以上100μm以下である。4nm未満であると異種膜が目的の特性を発揮できないうえ、欠陥が生じ易くなるおそれがあるため好ましくない。100μmを超えると、透明性の低下を招くうえ、特にモバイル機器に用いた場合には機器の厚み、重量が大きくなるおそれがあるため好ましくない。
本発明の透明フィルム等を、透明導電フィルムや透明導電板として用いる場合、異種膜のうちの少なくとも1つは透明導電薄膜であることが好ましい。
透明導電薄膜には、従来公知の透明導電材料が好適に用いられる。具体的には無機酸化物系透明導電材料、例えば、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、インジウム−スズ複合酸化物、スズ−アンチモン複合酸化物、亜鉛−アルミニウム複合酸化物、インジウム−亜鉛複合酸化物等が挙げられる。これらのうち、環境安定性や回路加工性の観点から、インジウム−スズ複合酸化物がより好適である。
透明導電性薄膜の膜厚は、好ましくは4〜30nmであり、さらに好ましくは10〜25nmである。透明導電性薄膜の膜厚が4nm未満の場合、連続した薄膜になりにくく、良好な導電性が得られにくくなるおそれがある。一方、透明導電性薄膜の膜厚が30nmよりも厚い場合、透明導電性薄膜層をパターニングした際、透明導電性薄膜層を有する部分と有しない部分の光学特性を近づけることが困難となる場合がある。
透明導電性薄膜の層構造は、単層構造でもよいし2層以上の積層構造でもよい。2層以上の積層構造を有する透明導電性薄膜の場合、各層を構成する材料は同一でもよいし異なっていてもよい。
透明導電性薄膜の成膜方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、スプレー法、塗布法等が知られており、必要とする膜厚に応じて適宜用いることができる。
透明導電性薄膜を異種膜と積層した透明導電性積層フィルムは、タッチパネル等に使用できる。
透明導電薄膜以外の膜としては、誘電体層、ハードコーティング層、バリア層等が挙げられる。
誘電体層としては、具体的には、SiO、Al等の透明金属酸化物及びSiO−Al等の複合金属酸化物、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系の樹脂からなる有機物等が用いられる。
ハードコートティング層としては、従来公知のアクリル系UV硬化樹脂、オルガノシリケート系熱硬化樹脂等が用いられる。
バリア層としては、具体的には、SiO、Al等の透明金属酸化物、窒化ホウ素等が用いられる。
[光学透明フィルム、透明導電フィルム、電子デバイス等]
本発明の透明フィルム又は透明板は、光学透明フィルム又は透明導電フィルムとして用いることができる。具体的に、タッチパネルやディスプレイ等を製造する際に、透明導電フィルムや偏光調整板等の光学透明フィルムとして、カバーガラスやカラーフィルター等の光学部材を組み立てる際に用いる光学粘着剤として、又は光ファイバー、レンズ等の光学部品等を接着する際に用いる硬化性光学接着剤等として使用することができる。
また、これらの光学透明フィルム等は、電子デバイス、発光デバイス、光学デバイス、表示デバイス、操作デバイス等に使用できる。これらデバイスとしては、例えば、LEDデバイス、有機ELデバイス等からなる照明器具、ディスプレイの他、光学情報処理装置、レンズ、光ファイバー等が例示される。
合成例1
第1成分として用いたトリアジン環含有ポリマーは、従来公知の方法(特開平7−113009号公報、特開第2009−001658号公報)により製造した。以下の実施例、比較例において使用したトリアジン環含有ポリマーを以下に示す。
Figure 2015091919
以下の実施例、比較例において、組成物から得られた薄膜の評価は下記方法により行った。
膜厚は、反射光学式膜厚計F20(フィルムメトリクス社製)を用いて測定した。D線屈折率は、プリズムカプラModel−2010(メトリコン社製)を用いて測定した。全光線透過率、Haze(曇り度)は、ヘーズメーターNDH5000(日本電色工業株式会社製)を用いて、JIS K7105に準拠した条件で測定した。
トリアジン環含有線状ポリマーの屈折率は以下のように測定した。
塗布溶媒としてNMPを用い、固形分(ポリマー)含量が2.5重量パーセントとなるように塗布液を作成した。2cm×2cm、厚さ1mmの合成石英基板上に、スピンコーターを用いて2000rpmで60秒回転して塗布液を均一に塗布した。予め200℃に設定したホットプレート上に塗布液を塗布した基板を置き、30分間加熱乾燥させることにより溶媒を揮発させ、合成石英基板上に薄膜を形成した。
この薄膜について分光エリプソメトリー装置(M−2000D、J.A.Woollam社製)を用いて測定し、190〜1700nmの波長範囲で一般分散式化モデルにて解析して、D線(589.3nm)の屈折率を求めた。
実施例1
第1成分としてトリアジン環を含む線状ポリマー(ポリマー2)(重量平均分子量3,300)を0.30g、第2成分としてPGME(和光純薬製、特級)を2.72g用い、内容量10ミリリットルのガラス瓶中で混合した。第1成分は第2成分に溶解し、透明で均一な溶液組成物を得た。
尚、上記の測定方法で測定したポリマー2の屈折率は1.93であった。
第3成分として二官能性ウレタンアクリレート(新中村化学工業製,NKオリゴ U−6LPA、分子量800)を5.02g、第4成分としてイソホロン(和光純薬製、特級)を5.01g用い、内容量10ミリリットルのガラス瓶中で混合した。第3成分は第4成分に溶解し、透明で均一な溶液組成物を得た。
第1成分と第2成分からなる溶液組成物0.30gと、第3成分と第4成分からなる溶液組成物0.29gを混合した。これらは均一に混合し、透明で均一な溶液組成物を得た。
第1成分〜第4成分からなる溶液組成物を、バーコーターSA−203(ROD No.22、Φ6.35mm、テスター産業株式会社製)で、10cm×10cmのPETフィルム(コスモシャインA−4100、片面易接着、厚さ125μm、東洋紡株式会社製)に塗布し、次いで、送風乾燥機内にて100℃で4分間乾燥し、目視上無色透明な粘着性の薄膜を得た。
PETフィルム上に形成した薄膜に関して測定を行ったところ、膜厚は7.6μm、D線屈折率は1.54であり、Hazeは0.54%であった。
比較例1
実施例1において、第2成分のPGMEの代わりにトルエン(和光純薬製、特級)を用いた以外は実施例1と同様に行ったところ、第1成分が第2成分に溶解せず、透明で均一な溶液組成物は得られなかった。
実施例2
第1成分としてトリアジン環含有線状ポリマー(ポリマー2)(重量平均分子量3,300)を0.20g、第2成分としてイソホロンを1.81g用い、内容量10ミリリットルのガラス瓶中で混合した。第1成分は第2成分に溶解し、透明で均一な溶液組成物を得た。
第1成分と第2成分からなる溶液組成物0.50gと、アクリル系UV硬化組成物(第3成分と第4成分からなる溶液組成物)0.52gを混合した。これらは均一に混合し、透明で均一な溶液組成物を得た。
アクリル系UV硬化組成物は、第3成分としてポリ(メチルアクリレート)(Aldrich社製、Poly(methyacrylate) solution(分子量4万)に含まれるトルエンをエバポレーターにて留去したもの)を1.01g、第4成分として1−メトキシ−2−プロパノール(PGME)を4.03g、及び添加剤として光ラジカル発生剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.02gを混合して製造した。
第1成分〜第4成分からなる透明で均一な溶液組成物を、バーコーターSA−203(ROD No.22、Φ6.35mm、テスター産業株式会社製)で、10cm×10cmのPETフィルム(コスモシャインA−4100、片面易接着、厚さ125μm、東洋紡株式会社製)に塗布し、送風乾燥機内にて100℃で4分間乾燥し、次いで、ベルトコンベア式UV硬化装置(アイグラフィックス社製、ECS−151U)にて400mJ/cmの紫外光を照射して、目視上無色透明なUV硬化膜を得た。
PETフィルム上に形成したUV硬化膜に関して測定を行ったところ、膜厚は1.1μm、D線屈折率は1.61であり、Hazeは1.03%であった。
実施例3〜5
表1に記載のトリアジン環含有線状ポリマー、及び溶媒としてDMF(N,N−ジメチルアセトホルムアミド)とMIBK(メチルイソブチルケトン)の混合液(重量比1:1)を用い、表1に記載のポリマー濃度となるように、これらを内容量10ミリリットルのガラス瓶中で混合して均一な組成物を調製した。尚、トリアジン環含有線状ポリマーの重量平均分子量は予めゲル浸透クロマトグラフィーにて測定した。
ポリマー1の屈折率は1.81であり、ポリマー3の屈折率は1.92であった。
バーコーターSA−203(ROD No.22、直径6.35mm、テスター産業株式会社製)を用いて、10cm×10cmのPETフィルム(コスモシャインA−4100、片面易接着、厚さ125μm、東洋紡株式会社製)上に上記組成物を塗布し、送風乾燥機内において100℃で1分間乾燥し、さらに真空乾燥機内において100℃で10分間真空乾燥することで、PETフィルム上にトリアジン環含有線状ポリマーからなる膜を形成した。
得られた膜について、膜厚、全光線透過率、Haze(曇り度)を測定した。結果を表1に示す。
比較例2
トリアジン環含有線状ポリマーの代わりにポリメチルメタクリレート(PMMA)を用いた他は実施例3と同様に膜を形成し、評価した。結果を表1に示す。
実施例3〜5に比べて全光線透過率が高く無色透明であったが、屈折率は1.49と低かった。
Figure 2015091919
実施例6〜8
PETフィルムとトリアジン環含有線状ポリマー膜の間に、インジウムとスズの原子比が18:1であり、膜厚が20nmのインジウム−スズ複合酸化物膜を形成した他は、実施例3〜5と同様に透明フィルムを得た。
得られた透明フィルムについて全光線透過率を測定したところ、いずれも83%であった。
比較例3
PETフィルムとPMMA膜の間に、実施例6〜8と同様にインジウム−スズ複合酸化物膜を形成した他は、比較例2と同様にフィルムを得た。
このフィルムの全光線透過率を測定したところ、73%であった。
比較例4
インジウム−スズ複合酸化物膜のみが設けられたPETフィルム、即ち、インジウム−スズ複合酸化物膜とPETフィルムの間にポリマー膜を有さないフィルムについて全光線透過率を測定したところ、76%であった。
実施例6〜8(トリアジン環含有線状ポリマー1〜3)の場合、インジウム−スズ複合酸化物膜とトリアジン環含有線状ポリマー膜の界面において屈折率の差が小さい。そのため、ポリマー膜を有さずインジウム−スズ複合酸化物膜のみを有するPETフィルム(比較例4)と比べて、入射光の反射率が小さく、全光線透過率が高くなった。
一方、比較例3(PMMA)の場合、インジウム−スズ複合酸化物膜とPMMA膜の屈折率の差が大きい。そのため入射光の反射率が大きく、インジウム−スズ複合酸化物膜のみを有するPETフィルム(比較例4)よりも全光線透過率が低くなった。
上述したように、本発明の透明フィルムは全光線透過率を向上できるため、特に、透明導電フィルムに用いると好適である。また、透明板に適用しても同様の効果が得られる。
本発明の組成物は、電子デバイス、発光デバイス、光学デバイス又は表示デバイスに使用できる。
1,2,3 透明フィルム
10 支持体
20 薄膜A
30,32 異種膜

Claims (14)

  1. 下記第1成分及び第2成分を含む組成物。
    第1成分:屈折率が1.70以上2.10以下である、下記式(1)又は(2)で表されるトリアジン環含有ポリマー
    第2成分:ヘテロ原子として酸素原子のみを含む有機溶媒
    Figure 2015091919
    (式(1)、(2)中、Xは、−O−、−S−、−NR−又は−PR−を表す。
    は、水素原子、アルキル基、単環もしくは多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、芳香族基、複素環基、アセチル基、これらの基のうち1種類以上が複数組み合わさってなる基、又は、これらの基と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1種以上の2価の基が組み合わさってなる基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。Rが複数存在する場合、複数のRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    は、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、又は1以上の2価の脂肪族炭化水素基及び1以上の2価の芳香族炭化水素基と、−S−、−S(=O)−、−O−、−NH−、−NR−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−、−(CO)−、−O−(CO)−O−及び−NH−(CO)−NH−から選択される1以上との組み合わせからなる2価の基を表す。
    はさらに置換基によって置換されていてもよい。
    は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される2以上の組み合わせからなる基である。
    nはポリマーにおける繰り返し構造の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数である。
  2. 前記第1成分が、下記式(3)〜(7)のいずれかで表されるトリアジン環含有線状ポリマーである請求項1に記載の組成物。
    Figure 2015091919
    (式(3)〜(7)中、Rは、2価の脂肪族炭化水素基、2価の芳香族炭化水素基、又は1以上の2価の脂肪族炭化水素基及び1以上の2価の芳香族炭化水素基から選択される1以上と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる2価の基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
    は、それぞれ水素原子、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される1以上と、単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
    は、水素原子、アセチル基、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基と単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を有する脂肪族炭化水素基を表す。Rはさらに置換基によって置換されていてもよい。
    10は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基を有する脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基と単結合、−S−、−O−、−NH−、−NR13−、−(CO)−NH−、−(CO)−O−及び−(CO)−から選択される1以上との組み合わせからなる基を有する脂肪族炭化水素基を表す。R10はさらに置換基によって置換されていてもよい。
    Arは2価の芳香族炭化水素基を表す。
    Yはヘテロ原子含有置換基を表す。mは1〜5の整数を表す。
    Zは2価のヘテロ原子含有基(ただし、−N(R)−を除く)である。
    11は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
    12は置換もしくは無置換の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
    13は、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、又は1以上の脂肪族炭化水素基及び1以上の芳香族炭化水素基から選択される2以上の組み合わせからなる基である。
    nはポリマーにおける繰り返し構造の繰り返し数を表し、5以上5,000以下の整数である。)
  3. 前記トリアジン環含有ポリマーの重量平均分子量が3,000以上300,000以下である請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記第2成分が、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒又はケトン系溶媒である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 前記アルコール系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒又はケトン系溶媒が、
    水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される2種以上の基をそれぞれ1以上含む有機溶媒
    水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される基を少なくとも1つと炭素炭素間二重結合とを含む有機溶媒、又は
    水酸基、アルコキシル基及びカルボニル基から選択される基を少なくとも1つ含む環状構造を有する有機溶媒
    である請求項4に記載の組成物。
  6. 下記第3成分を含む請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
    第3成分:下記式(8)で表される化合物又はその重合体
    Figure 2015091919
    (式(8)中、Rは、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜10の単環状又は多環状のシクロアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、又は炭素数4〜10の複素環基を表す。
    は、水素原子、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の単環状又は多環状の環状脂肪族炭化水素基、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基と炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を組み合わせからなる炭素数7〜20の基、炭素数6〜10の芳香族炭化水素基、炭素数4〜10の複素環基、又はヘテロ原子として窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つの原子を含む炭素数1〜40の基を表す。
    nは1〜3の整数を表す。)
  7. 下記第4成分を含む請求項6に記載の組成物。
    第4成分:ヘテロ原子として酸素原子、窒素原子及び硫黄原子から選択される少なくとも1つを含み、常温常圧において液体又は固体である有機化合物
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の組成物から得られる薄膜、又は前記薄膜を含む多層膜。
  9. 請求項8に記載の薄膜又は多層膜、及び支持体として透明樹脂又は透明ガラスを含む透明フィルム又は透明板。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の組成物から得られる膜厚10nm〜1mmの薄膜を1以上及び前記薄膜とは異なる異種膜を1以上含む多層膜又は前記多層膜及び支持体を含む透明フィルム又は透明板であって、
    前記多層膜が、
    前記薄膜のうち1層の表面及び裏面に異種膜をそれぞれ1以上含む多層膜、
    前記薄膜のうち1層を前記多層膜の最表面に含み、前記最表面の薄膜の裏面に異種膜を1以上含む多層膜、又は
    前記薄膜のうち1層を前記多層膜の最裏面に含み、前記最裏面の薄膜の表面に異種膜を1以上含む多層膜
    である透明フィルム又は透明板。
  11. 前記支持体が透明樹脂又は透明ガラスからなる請求項10に記載の透明フィルム又は透明板。
  12. 前記異種膜のうち少なくとも1つが透明導電材料を含む膜である請求項10又は11に記載の透明フィルム又は透明板。
  13. 請求項9〜12のいずれかに記載の透明フィルム又は透明板を含む、光学透明フィルム又は透明導電フィルム。
  14. 請求項13に記載の光学透明フィルム又は透明導電フィルムを含む、電子デバイス、発光デバイス、光学デバイス、又は表示デバイス。
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