JP2015090972A - 固体撮像素子並びにレイアウトデータ作成装置およびレイアウトデータ作成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体撮像素子の受光感度を向上する。
【解決手段】固体撮像素子は、長波長域光を受光する第1画素に対応して配置された光学部材の構成要素CER1〜CER5と、短波長域光を受光する第2画素に対応して配置された光学部材の構成要素CEB1〜CEB5とを含む。そして、構成要素CER1〜CER5は、第1画素の受光部に対して第1位置ずれが生じており、構成要素CEB1〜CEB5は、第2画素の受光部に対して第2位置ずれが生じている。このとき、複数の第1画素において、外側に配置されている第1画素ほど、第1位置ずれ量が大きく、複数の第2画素において、外側に配置されている第2画素ほど、第2位置ずれ量が大きくなっている。さらに、同一の基本パターンBP1〜BP5に含まれる第1画素と第2画素において、第2位置ずれ量は、第1位置ずれ量よりも大きくなっている。
【選択図】図9

Description

本発明は、固体撮像素子並びにレイアウトデータ作成装置およびレイアウトデータ作成方法に関し、例えば、複数の画素と光学部材とを含む固体撮像素子、並びに、光学部材のレイアウト配置を示すレイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成装置およびレイアウトデータ作成方法に関する。
特開2005−229460号公報(特許文献1)には、結像レンズによって結像された原稿の反射光を読み取る複数の受光部を備えるCCDラインセンサに関する技術が記載されている。具体的に、特許文献1には、本来結像されるべき受光位置に対し、実際に結像レンズを介して結像された受光位置の位置ずれ量に基づいて、受光部の配置間隔を調整する技術が記載されている。
特開2010−219453号公報(特許文献2)には、長波長域の光を受光する第1画素の両側の垂直CCD部間の間隔を、短波長域の光を受光する第2画素の両側の垂直CCD部間の間隔よりも大きくする技術が記載されている。
特開2010−232595号公報(特許文献3)には、入射端から射出端に向かって断面積が一定の柱状体から構成される導波路と、導波路の入射端に入射光を導くマイクロレンズとを有する単位画素に関する技術が記載されている。具体的に、特許文献3では、単位画素において、マイクロレンズから導波路の入射端面に入射される入射光の光束の中心と、導波路の中心軸とが一致するように導波路が配置されている。
特開2005−229460号公報 特開2010−219453号公報 特開2010−232595号公報
例えば、CMOSイメージセンサやCCDセンサに代表される固体撮像素子は、結像レンズで集光された光を受光することにより、被写体に対応する画像を撮像している。固体撮像素子は、例えば、行列状に配置された複数の画素を有し、有効画素領域の中央部に配置された画素に入射する光は、結像レンズの中央を通るため、屈折せずに真っ直ぐ受光部(フォトダイオード)に入射される。一方、有効画素領域の外周部に配置された画素ほど、入射する光は、結像レンズの外周部を通るため、屈折して斜めに受光部に入射される。
したがって、有効画素領域の外周部に配置されている画素ほど、隣り合う受光部やセルトランジスタ領域への光漏れを防止するために配置されている遮光帯、マイクロレンズ間の境界領域、カラーフィルタ間の境界領域などにおいて、本来、受光部に取り込みたい入射光か遮られることにより、固体撮像素子の感度が低下するおそれがある。すなわち、固体撮像素子においては、受光感度を向上する観点から改善の余地が存在する。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態における固体撮像素子は、長波長域光を受光する第1画素に対応して配置された光学部材の第1構成要素と、短波長域光を受光する第2画素に対応して配置された光学部材の第2構成要素とを含む。そして、第1構成要素は、第1画素の受光部に対して第1位置ずれが生じており、第2構成要素は、第2画素の受光部に対して第2位置ずれが生じている。このとき、複数の第1画素において、外側に配置されている第1画素ほど、第1位置ずれ量が大きく、複数の第2画素において、外側に配置されている第2画素ほど、第2位置ずれ量が大きくなっている。さらに、同一の基本パターンに含まれる第1画素と第2画素において、第2位置ずれ量は、第1位置ずれ量よりも大きくなっている。
一実施の形態によれば、固体撮像素子の受光感度を向上することができる。
イメージセンサにおいて、光を電気信号に変換する様子を示す模式図である。 イメージセンサにマイクロレンズを設けない場合の構成を概略的に示す図である。 フォトダイオードの前面にマイクロレンズを配置する例を示す模式図である。 カラーフィルタの1つである原色フィルタを示す図である。 カラーフィルタの1つである補色フィルタを示す図である。 実施の形態1における受光部のデバイス構造の一例を示す断面図である。 複数の画素に入射する入射光の様子を模式的に示す図である。 関連技術におけるイメージセンサに含まれる光学部材の構成要素の配置を説明する模式図である。 実施の形態1におけるイメージセンサに含まれる光学部材の構成要素の配置を説明する模式図である。 マスクメーカにおいて、遮光帯の初期レイアウトデータから位置ずれ構成要素に対応した調整を行なってマスクを形成する例を示す模式図である。 複数の遮光帯領域の間に、電子線描画に起因する描画ずれが生じている状態を示す模式図である。 画素領域に対応した遮光帯領域が金属パターンと光透過部から形成され、周辺回路領域に対応した遮光帯領域が金属パターンから形成されるマスクの一例を示す模式図である。 スリットが形成される状態を示す図である。 実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置の機能ブロック図を示す図である。 光学部材の構成要素が奇数配列で配置されているレイアウト配置例を示す模式図である。 実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法で使用する各種データの表記例を示す表である。 実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法を説明するためのフローチャートである。 光学部材の構成要素が偶数配列で配置されているレイアウト配置例を示す模式図である。 実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法を説明するためのフローチャートである。 変形例1における整数化演算部の処理を示すフローチャートの一部である。 変形例2における整数化演算部の処理を示すフローチャートの一部である。 変形例3における遮光パターンデータ作成部の処理を説明する図である。 変形例3における遮光パターンデータ作成部の処理を説明する図である。 変形例3における遮光パターンデータ作成部の処理を説明する図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
<イメージセンサ(固体撮像素子)の概略構成>
本実施の形態1では、画像を撮影するイメージセンサについて図面を参照しながら説明する。まず、イメージセンサの概略構成について説明する。イメージセンサは、イメージセンサに入力された光を電気信号に変換する素子である。図1は、イメージセンサにおいて、光を電気信号に変換する様子を示す模式図である。例えば、図1に示すように、対象物から発せられた光はレンズLに入射し結像する。このレンズLの結像位置にイメージセンサISが配置されており、レンズLによって結像された画像がイメージセンサISに照射される。イメージセンサISでは、光が照射されると、その光を電気信号に変換する。そして、イメージセンサISから出力された電気信号を信号処理することにより画像が生成される。このようにイメージセンサISは、入射した光を電気信号に変換して出力する機能を有する。
イメージセンサISの受光面RCを拡大すると、イメージセンサISの受光面RCには、マイクロレンズOL、カラーフィルタCFおよびフォトダイオードPDが配置されていることがわかる。つまり、イメージセンサISは、マイクロレンズOL、カラーフィルタCFおよびフォトダイオードPDを有していることがわかる。以下では、イメージセンサISを構成するそれぞれの構成要素の機能について順次説明する。
<マイクロレンズの構成および機能>
まず、マイクロレンズOLについて説明する。図2はイメージセンサISにマイクロレンズOLを設けない場合の構成を概略的に示す図である。図2に示すように、イメージセンサISにマイクロレンズOLを設けない場合、イメージセンサISに入射した光は、イメージセンサISの受光面に配置されているフォトダイオードPDだけでなく、フォトダイオードPDの周辺領域にも照射される。すなわち、イメージセンサISの受光面には、複数のフォトダイオードPDがアレイ上に配置されているが、個々のフォトダイオードPDは、一定の隙間を介して配置されている。したがって、イメージセンサISに入射した光はすべてフォトダイオードPDに入射されるのではなく、フォトダイオードPD間の隙間にも照射されることになる。
フォトダイオードPDに入射した光は、電気信号に変換することができるが、複数のフォトダイオードPD間の隙間に入射した光は、フォトダイオードPDに照射されるものではないから、電気信号に変換することができない。つまり、複数のフォトダイオードPD間の隙間に入射した光は無駄になることになる。したがって、イメージセンサISに入射した光をなるべく多く電気信号に変換できるように構成することが望ましいが、イメージセンサISにマイクロレンズOLを設けない場合は、イメージセンサISで電気信号に変換されずに無駄になる光が多くなることがわかる。
これを解決する方法として、フォトダイオードPDを隙間無く配置することが考えられるが、個々のフォトダイオードPDで変換された電荷を転送するための走査回路などを設ける必要があるため、複数のフォトダイオードPDの間には必ず隙間が存在するのである。例えば、イメージセンサISを1つの大きなフォトダイオードPDで形成する場合には、受光面での隙間を無くすことができるが、この場合は画像の分解能が得られないことになる。このため、画像の分解能を向上させるためには、互いに独立した複数の小さなフォトダイオードPDをできるだけ多く受光面に配置することが必要となる。この場合、各フォトダイオードPDからの電荷を独立して電気信号に変換することが必要となり、個々のフォトダイオードPDが電気的に独立するように一定間隔の隙間(絶縁領域)を設ける必要がある。したがって、個々のフォトダイオードPD間には一定の隙間が生じるため、フォトダイオードPD間の隙間を完全に無くすことは困難である。
そこで、イメージセンサISに入射した光を効率よく電気信号に変換するため、イメージセンサISにマイクロレンズOLを設けることが行なわれている。図3は、フォトダイオードPDの前面にマイクロレンズOLを配置する例を示す模式図である。図3に示すように、複数のフォトダイオードPDのそれぞれに対応してマイクロレンズOLが配置されている。すなわち、マイクロレンズOLは、フォトダイオードPDの数と同じ数だけ配置されていることになる。図3に示すように、イメージセンサISに入射した光は、マイクロレンズOLに入射する。マイクロレンズOLに入射した光は、収束してフォトダイオードPD上に照射される。このようにマイクロレンズOLは、イメージセンサISに入射した光を収束させてフォトダイオードPD上に照射する機能を有している。つまり、マイクロレンズOLが設けられていない場合には、フォトダイオードPDに入射せずにフォトダイオードPD間の隙間に照射される光も、マイクロレンズOLを設けることにより、屈折してフォトダイオードPDに入射するようになるのである。すなわち、マイクロレンズOLは、入射光を収束させてフォトダイオードPD上に照射されるようにする機能を有しているのである。したがって、イメージセンサISにマイクロレンズOLを設けることにより、フォトダイオードPD間の隙間に照射される光をフォトダイオードPD上に集光することができることから、イメージセンサISに入射する光を効率よく電気信号に変換することができる。
<カラーフィルタの構成および機能>
続いて、カラーフィルタCFについて説明する。そもそも、光を電気信号に変換するフォトダイオードPDは、色を識別する機能は持ち合わせておらず、光の明暗を区別できるだけである。したがって、フォトダイオードPDだけでは、イメージセンサで写した画像がすべてモノクロとなってしまう。そこで、イメージセンサでカラー画像を生成できるようにイメージセンサISには、カラーフィルタCFが設けられているのである。人間の目も「赤」、「緑」、「青」の3原色しか感じることはできないが、これらの3原色の光量を調整することにより、あらゆる色を感じている。このことを「光の3原色による加色混合」という。例えば、「赤」と「緑」を同じ光量とすれば、「黄」となる。つまり、「赤」と「緑」を同じ光量とし、かつ、「青」の光量がない状態では、「青」の補色である黄色になる。そして、「赤」、「緑」、「青」を同じ光量とすると白色になる。一方、「赤」、「緑」、「青」のすべての光量がない場合には、黒色となる。この原理を利用したものが図4に示すカラーフィルタCFである。図4には、カラーフィルタCFの1つである原色フィルタが示されている。原色フィルタは、RGB(Red、Green、Blue)の3原色を用いたフィルタである。この原色フィルタをフォトダイオードPDの前に置くことにより、それぞれの色に対応したフォトダイオードPDとすることができる。例えば、赤色フィルタを前面に置かれたフォトダイオードPDは赤色用の光量を検知するものとなり、緑色フィルタを前面に置かれたフォトダイオードPDは緑色用の光量を検知するものとなる。さらに、青色フィルタを前面に置かれたフォトダイオードPDは青色用の光量を検知するものとなる。そして、赤色用のフォトダイオードPDの光量、緑色用のフォトダイオードPDの光量および青色用のフォトダイオードPDの光量に応じて、様々な色を実現することができるのである。
なお、カラーフィルタCFを構成する赤色フィルタと、緑色フィルタと、青色フィルタとは、単純に配置されているのではなく、例えば、図4に示すベイヤー(Bayer)配列に代表される基本パターンを単位として配列されている。すなわち、カラーフィルタCFは、赤色フィルタと、緑色フィルタと、青色フィルタとを組み合わせた基本パターンの繰り返しにより構成されている。
このRGBの3原色を使用した原色フィルタは、画像における色の再現性は良好であるが、イメージセンサISの感度があまり良くなく暗い場所での撮影に弱いという副作用がある。このため、原色フィルタは感度のいい大型のイメージセンサISに使用されることが多くなっている。
一方、カラーフィルタCFには、RGBの3原色を使用した原色フィルタの他に、補色フィルタと呼ばれるものもある。補色フィルタでは、例えば、図5に示すように、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)にグリーン(G)を加えた4種類の色で構成されている。ただし、補色フィルタを使用したイメージセンサでは、実際に人間が撮像した画像を見ることを考慮してCMYGからRGBに変換する必要があるが、この変換の際、ノイズが生じるという問題がある。しかし、補色フィルタは、原色フィルタに比べて感度がいいという利点があるので、サイズ(寸法)が小さい(言い換えれば、感度が低いといえる)イメージセンサISに使用されることが多くなっている。
<受光部のデバイス構造>
続いて、イメージセンサの受光部のデバイス構造について説明する。図6は、受光部のデバイス構造の一例を示す断面図である。図6において、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物(ドナー)を導入した半導体基板1Sが配置されており、この半導体基板1Sの表面(主面、素子形成面)に素子分離領域LCSが形成されている。この素子分離領域LCSにより活性領域(アクティブ領域)が区画され、区画された活性領域に受光部が形成されている。具体的に、半導体基板1Sには、ボロン(ホウ素)などのp型不純物(アクセプタ)を導入したp型ウェルPWLが形成されており、このp型ウェルPWLに内包されるように、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入したn型ウェルNWLが形成されている。このp型ウェルPWL(p-型半導体領域)とn型ウェルNWL(n-型半導体領域)によって、フォトダイオード(pn接合ダイオード)が構成される。そして、さらに、n型ウェルNWLの表面の一部にp+型半導体領域PRが形成されている。このp+型半導体領域PRは、半導体基板1Sの表面に多数形成されている界面準位に基づく電子の発生を抑制する目的で形成されている領域である。すなわち、半導体基板1Sの表面領域では、界面準位の影響により、光が照射されていない状態でも電子が発生し、暗電流の増加を引き起こすことになる。このため、電子を多数キャリアとするn型ウェルNWLの表面に、正孔を多数キャリアとするp+型半導体領域PRを形成することにより、光が照射されていない状態での電子の発生を抑制し、暗電流の増加を抑制している。
続いて、n型ウェルNWLの一部と平面的に重なるように、半導体基板1S上にゲート絶縁膜が形成されており、このゲート絶縁膜上にゲート電極が形成されている。そして、このゲート電極の両側の側壁にサイドウォールが形成されている。例えば、ゲート絶縁膜は、酸化シリコン膜から形成されるが、これに限らず、酸化シリコン膜よりも誘電率の高い高誘電率膜から形成してもよい。例えば、ゲート絶縁膜は、酸化ハフニウムに酸化ランタンを導入したハフニウム系絶縁膜から構成してもよい。また、ゲート電極は、例えば、ポリシリコン膜から形成することができ、サイドウォールは、例えば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、あるいは、酸化シリコン膜と窒化シリコン膜の積層膜から形成することができる。
次に、ゲート電極に整合した半導体基板1S内には、ドレイン領域となるn+型半導体領域NRが形成されている。このn+型半導体領域NRは、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物を導入した半導体領域から構成されている。
以上のようにして、半導体基板1S上にフォトダイオードと転送用トランジスタQが形成されている。具体的に、フォトダイオードは、p型ウェルPWLとn型ウェルNWLによって形成されており、また、転送用トランジスタQは、上述したn型ウェルNWLをソース領域とし、このn型ウェルNWLと所定距離だけ離間した半導体基板1Sに形成されたn+型半導体領域NRをドレイン領域としている。そして、ソース領域とドレイン領域で挟まれた領域がチャネル形成領域となり、このチャネル形成領域上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成されている。これにより、ソース領域、ドレイン領域、チャネル形成領域、ゲート絶縁膜およびゲート電極を備える転送用トランジスタQが形成されている。そして、半導体基板1Sの活性領域に形成されているフォトダイオードと転送用トランジスタQは、n型ウェルNWLを共有しており、電気的に接続されていることがわかる。
なお、転送用トランジスタQのドレイン領域(n+型半導体領域NR)の表面にシリサイド膜を形成することもできる。これにより、例えば、ドレイン領域とプラグPLGとの接続抵抗を低減することができる。なお、シリサイド膜は、例えば、ニッケルプラチナシリサイド膜、ニッケルシリサイド膜、チタンシリサイド膜、コバルトシリサイド膜、あるいは、プラチナシリサイド膜などから形成することができる。
続いて、半導体基板1Sに形成されているフォトダイオードと転送用トランジスタQの上層に形成される配線構造について、図6を参照しながら説明する。図6において、フォトダイオードの表面(n型ウェルNWLおよびp+型半導体領域PRの表面)には、キャップ絶縁膜CAPが形成されている。このキャップ絶縁膜CAPは、半導体基板1Sの表面特性(界面特性)を良好に保つ機能を有しており、例えば、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜から形成されている。このキャップ絶縁膜CAP上には、反射防止膜ARFが形成されており、この反射防止膜ARFは、例えば、酸窒化シリコン膜から形成されている。
次に、ゲート電極および反射防止膜ARF上を含む半導体基板1Sを覆うように、層間絶縁膜IL1が形成されており、この層間絶縁膜IL1を貫通してn+型半導体領域NR(ドレイン領域)に達するプラグPLGが形成されている。層間絶縁膜IL1は、例えば、TEOS(tetra ethyl ortho silicate)を原料とした酸化シリコン膜から形成され、プラグPLGは、層間絶縁膜IL1に形成されたコンタクトホールに、例えば、チタン膜とチタン膜上に形成された窒化チタン膜(チタン膜/窒化チタン膜)からなるバリア導体膜と、バリア導体膜上に形成されたタングステン膜とを埋め込むことにより形成されている。
そして、プラグPLGを形成した層間絶縁膜IL1上には、例えば、層間絶縁膜IL2が形成されており、この層間絶縁膜IL2に配線L1が形成されている。例えば、層間絶縁膜IL2は、例えば、酸化シリコン膜から形成されるが、これに限定されるものではなく、酸化シリコン膜よりも誘電率の低い低誘電率膜から形成することもできる。低誘電率膜としては、例えば、SiOC膜を挙げることができる。また、配線L1は、例えば、銅配線から形成されており、ダマシン法を使用することにより形成することができる。なお、配線L1は、銅配線に限定されるものではなく、アルミニウム配線から形成することもできる。続いて、配線L1を形成した層間絶縁膜IL2上には、例えば、酸化シリコン膜や低誘電率膜からなる層間絶縁膜IL3が形成されており、この層間絶縁膜IL3に配線L2が形成されている。さらに、配線L2を形成した層間絶縁膜IL3上には、層間絶縁膜IL4が形成されており、この層間絶縁膜IL4に遮光帯SZが形成されている。
ここで、配線L1〜配線L2および遮光帯SZは、フォトダイオードと平面的に重ならないように形成されており、フォトダイオードと平面的に重なる領域には、光透過部LPRが形成されている。これは、フォトダイオードに入射する光が配線L1〜配線L2および遮光帯SZによって遮られないようにするためである。そして、光透過部LPR上には、カラーフィルタCFを介してマイクロレンズOLが搭載されている。なお、遮光帯SZは、互いに隣接するフォトダイオードに入射される光を分離するために設けられている。つまり、遮光帯SZは、隣接する受光部間での漏れ光の入射を抑制する機能を有している。
受光部は上記にように構成されており、以下に、その動作について簡単に説明する。図6において、光が受光部に照射されると、まず、入射光は、マイクロレンズOLおよびカラーフィルタCFを通過する。その後、遮光帯SZで区画された光透過部LPRを通り、さらに、可視光に対して透明な層間絶縁膜IL4〜IL1を通過した後、反射防止膜ARFに入射する。反射防止膜ARFでは、入射光の反射が抑制されて充分な光量の入射光がフォトダイオードに入射する。フォトダイオードでは、入射光のエネルギーがシリコンのバンドギャップよりも大きいため、光電変換により入射光が吸収されて正孔電子対が生成される。このとき生成された電子は、n型ウェルNWLに蓄積される。そして、適切なタイミングで、転送用トランジスタQをオンする。具体的には、転送用トランジスタQのゲート電極にしきい値電圧以上の電圧を印加する。すると、ゲート絶縁膜直下のチャネル形成領域にチャネル領域(n型半導体領域)が形成され、転送用トランジスタQのソース領域(n型ウェルNWL)とドレイン領域(n+型半導体領域NR)が電気的に導通することになる。この結果、n型ウェルNWLに蓄積された電子は、チャネル領域を通ってドレイン領域に達し、ドレイン領域から配線層を伝わって外部回路に取り出される。このようにして、受光部が動作する。
<イメージセンサの構成(まとめ)>
以上のように構成されているイメージセンサは、入射光を電荷に変換する光電変換部として機能するフォトダイオードをそれぞれ含む複数の画素を有し、複数の画素は、基本パターン単位で行列状に配置されている。また、イメージセンサは、複数の画素よりも入射光の入射側に配置された光学部材を有し、光学部材は、複数の画素のそれぞれに対応した構成要素を有している。
具体的に、複数の画素には、入射光に含まれる第1波長域光を入射する第1波長域光用画素と、入射光に含まれ、第1波長域光よりも波長の短い第2波長域光を入射する第2波長域光用画素と、入射光に含まれ、第2波長域光よりも波長の短い第3波長域光を入射する第3波長域光用画素とが含まれる。わかりやすく言えば、例えば、「第1波長域光」は、赤色光であり、「第2波長域光」は、緑色光であり、「第3波長域光」は、青色光である。そして、「第1波長域光用画素」は、赤色用画素であり、「第2波長域光用画素」は、緑色用画素であり、「第3波長域光用画素」は、青色用画素である。
そして、複数の画素の配置パターンの基本単位である基本パターンは、第1波長域光用画素と第2波長域光用画素と第3波長域光用画素とを組み合わせた配置パターンから構成される。例えば、基本パターンとしては、1つの赤色用画素と、1つの青色用画素と、2つの緑色用画素との組み合わせたベイヤー配列を挙げることができる。ただし、基本パターンは、ベイヤー配列に限らず、赤色用画素と青色用画素と緑色用画素との組み合わせからなる様々な組み合わせパターンから構成することができる。
光学部材の一例としては、例えば、図6に示す遮光帯SZを挙げることができる。この場合、複数の画素のそれぞれに対応した構成要素は、遮光帯SZで区画された光透過部LPRとなる。言い換えれば、複数の画素のそれぞれに対応した構成要素は、遮光帯SZに設けられた開口部からなる光透過部LPRである。
また、光学部材の他の一例としては、例えば、図1に示すカラーフィルタCFを挙げることができる。この場合、光学部材に含まれる複数の構成要素のうち、第1波長域光用画素に対応した構成要素は、第1波長域光を透過する第1波長域光透過フィルタであり、第2波長域光用画素に対応した構成要素は、第2波長域光を透過する第2波長域光透過フィルタであり、第3波長域光用画素に対応した構成要素は、第3波長域光を透過する第3波長域光透過フィルタである。わかりやすく言えば、例えば、光学部材に含まれる複数の構成要素のうち、赤色用画素に対応した構成要素は、赤色光を透過する赤色フィルタであり、緑色用画素に対応した構成要素は、緑色光を透過する緑色フィルタであり、青色用画素に対応した構成要素は、青色光を透過する青色フィルタである。
さらに、光学部材の他の一例としては、例えば、図1に示すマイクロレンズ群を挙げることができ、この場合、複数の画素のそれぞれに対応した構成要素は、マイクロレンズOLである。以上のように、本明細書でいう「光学部材」は、少なくとも、イメージセンサに設けられている遮光帯SZ、カラーフィルタCF、マイクロレンズ群を含む概念として使用している。
<光電変換部と光学部材の構成要素との位置関係>
上述したように、イメージセンサには、画素アレイを構成する複数の画素が存在し、複数の画素のそれぞれには、光電変換部として機能するフォトダイオードが形成されている。そして、複数の画素のそれぞれにおいて、このフォトダイオードに入射光を入射する入射側には、光学部材の構成要素が配置されている。
ここで、イメージセンサでは、例えば、図1に示すように、入射光を結像レンズとして機能するレンズLで結像させた像をイメージセンサISで撮像するように構成されている。したがって、入射光はレンズLを通過することから、イメージセンサISの受光面に配置されている画素の配置位置によって、画素に入射する入射光の入射方向が変化することになる。
具体的に、図7は、複数の画素に入射する入射光の様子を模式的に示す図である。図7には、画素アレイを構成する複数の画素のうち、例えば、レンズLに対して中央に配置されている画素PXL1と、レンズLに対して右側周辺部に配置されている画素PXL2と、レンズLに対して左側周辺部に配置されている画素PXL3が図示されている。
図7において、レンズLに対して中央に配置されている画素PXL1では、入射光がレンズLの中央部分を通過するため、入射光はレンズLで屈折せずに直進する。この結果、直進する入射光が画素PXL1に入射することになる。したがって、図7に示すように、フォトダイオードPD1に入射光を効率良く入射させるためには、画素PXL1に形成されているフォトダイオードPD1の配置位置と、遮光帯SZ1に形成されている光透過部LPR1の配置位置は揃っている必要がある。
一方、図7において、レンズLに対して右側周辺部に配置されている画素PXL2では、入射光がレンズLの周辺部分を通過するため、入射光はレンズLで屈折することになる。この結果、レンズLで屈折した光が斜め方向から画素PXL2に入射することになる。このため、画素PXL2においては、画素PXL2に形成されているフォトダイオードPD2の配置位置と、遮光帯SZ2に形成されている光透過部LPR2の配置位置が揃っていると、斜め方向から入射する入射光が遮光帯SZ2に遮られてしまう。これにより、画素PXL2に入射する入射光の光量が低下して、受光感度が低下するおそれがある。このことから、図7に示すように、フォトダイオードPD2に入射光を効率良く入射させるため、画素PXL2に形成されているフォトダイオードPD2の配置位置に対して、遮光帯SZ2に形成されている光透過部LPR2の配置位置を、画素アレイの中心側にずらすことが行なわれている。
同様に、図7において、レンズLに対して左側周辺部に配置されている画素PXL3では、入射光がレンズLの周辺部分を通過するため、入射光はレンズLで屈折することになる。この結果、レンズLで屈折した光が斜め方向から画素PXL3に入射することになる。このため、画素PXL3においては、画素PXL3に形成されているフォトダイオードPD3の配置位置と、遮光帯SZ3に形成されている光透過部LPR3の配置位置が揃っていると、斜め方向から入射する入射光が遮光帯SZ3に遮られてしまう。これにより、画素PXL3に入射する入射光の光量が低下して、受光感度が低下するおそれがある。このことから、図7に示すように、フォトダイオードPD3に入射光を効率良く入射させるため、画素PXL3に形成されているフォトダイオードPD3の配置位置に対して、遮光帯SZ3に形成されている光透過部LPR3の配置位置を、画素アレイの中心側にずらすことが行なわれている。
このように、イメージセンサにおいて、画素アレイの周辺部に配置されている画素では、入射光が斜め方向からフォトダイオードに入射する。したがって、フォトダイオードに入射光を効率良く入射させる観点から、イメージセンサにおいては、画素アレイの周辺部に配置されている画素に形成されているフォトダイオードの配置位置に対して、遮光帯に形成されている光透過部の配置位置を、画素アレイの中心部側にずらしている。
ここでは、光学部材として、「遮光帯」を採り上げ、光学部材の構成要素として、「光透過部」を採り上げる例について説明したが、これに限らず、フォトダイオードに入射光を入射する入射側に配置されている光学部材(光学部材の構成要素)についても同様のことが言える。例えば、光学部材である「カラーフィルタ」を構成する「赤色フィルタ」、「緑色フィルタ」、「青色フィルタ」(光学部材の構成要素)についても、フォトダイオードに入射光を効率良く入射させる観点から、画素アレイの周辺部に配置されている画素に形成されているフォトダイオードの配置位置に対して、画素アレイの中心部側にずらして配置することが望ましい。さらには、例えば、光学部材である「マイクロレンズ群」を構成する「マイクロレンズ」(光学部材の構成要素)についても、フォトダイオードに入射光を効率良く入射させる観点から、画素アレイの周辺部に配置されている画素に形成されているフォトダイオードの配置位置に対して、画素アレイの中心部側にずらして配置することが望ましい。
以上のようにして、イメージセンサにおいては、画素アレイを構成する複数の画素のうち、画素アレイの周辺部に配置されている画素に対応した光学部材の構成要素の配置位置を、フォトダイオードの配置位置に対して、画素アレイの中心部側にずらして配置している。これにより、画素アレイの周辺部に配置されている画素においても、フォトダイオードに斜め方向から入射する入射光の光量低下を抑制することができるため、イメージセンサの受光感度を向上させることができる。
<関連技術の説明>
以下では、まず、イメージセンサに関連する関連技術について説明した後、この関連技術に存在する改善の余地について説明する。その後、関連技術に存在する改善の余地に対する工夫を施した本実施の形態1における技術的思想について説明する。
図8は、関連技術におけるイメージセンサに含まれる光学部材の構成要素の配置を説明する模式図である。図8では、画素アレイを構成する複数の画素のそれぞれに対応した光学部材の構成要素の配置位置が模式的に示されている。具体的に、関連技術においても、画素アレイを構成する複数の画素は、ベイヤー配列からなる基本パターン単位で配列されていることを想定している。そして、関連技術においても、複数の画素のそれぞれに対応して、光学部材の構成要素が存在することから、複数の画素が配置されている基本パターンに対応して、光学部材の構成要素が配置されていることになる。ただし、図8では、関連技術に関する技術をわかりやすく説明するために、ベイヤー配列からなる基本パターンBP1〜BP5を単純化した単純配列で示している。
図8においては、5つの基本パターンBP1〜BP5に含まれる光学部材の構成要素(以下、単に構成要素という場合には、光学部材の構成要素を意味している)が図示されている。具体的に、基本パターンBP1は、画素アレイの中心部に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP1内には、赤色用画素に対応した構成要素CER1と、緑色用画素に対応した構成要素CEG1と、青色用画素に対応した構成要素CEB1とが含まれている。
また、図8において、基本パターンBP2は、画素アレイの中心部から右側に距離aだけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP2内には、赤色用画素に対応した構成要素CER2と、緑色用画素に対応した構成要素CEG2と、青色用画素に対応した構成要素CEB2とが含まれている。
さらに、図8において、基本パターンBP3は、画素アレイの中心部から右側に距離b(b>a)だけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP3内には、赤色用画素に対応した構成要素CER3と、緑色用画素に対応した構成要素CEG3と、青色用画素に対応した構成要素CEB3とが含まれている。
一方、図8において、基本パターンBP4は、画素アレイの中心部から左側に距離aだけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP4内には、赤色用画素に対応した構成要素CER4と、緑色用画素に対応した構成要素CEG4と、青色用画素に対応した構成要素CEB4とが含まれている。
さらに、図8において、基本パターンBP5は、画素アレイの中心部から左側に距離b(b>a)だけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP5内には、赤色用画素に対応した構成要素CER5と、緑色用画素に対応した構成要素CEG5と、青色用画素に対応した構成要素CEB5とが含まれている。
ここで、関連技術においては、画素アレイを構成する複数の画素のうち、画素アレイの周辺部に配置されている画素に対応した光学部材の構成要素の配置位置を、フォトダイオードの配置位置に対して、画素アレイの中心部側にずらして配置している。
具体的に、関連技術では、図8に示すように、基本パターンBP2および基本パターンBP4においては、画素アレイの中心部からの配置距離である距離aに対して、それぞれ「a(1−S)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CER2、CEG2、CEB2と構成要素CER4、CEG4、CEB4を画素アレイの中心部側にずらして配置している。このとき、「S」は、シュリンク率を示す一定値である。なお、本明細書では、位置ずれが生じている構成要素を位置ずれ構成要素と呼ぶことがある。したがって、例えば、構成要素CER2、CEG2、CEB2と構成要素CER4、CEG4、CEB4は、位置ずれ構成要素と呼ぶことができる。
同様に、関連技術では、図8に示すように、基本パターンBP3および基本パターンBP5においては、画素アレイの中心部からの配置距離である距離bに対して、それぞれ「b(1−S)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CER3、CEG3、CEB3と構成要素CER5、CEG5、CEB5を画素アレイの中心部側にずらして配置している。この場合も、例えば、構成要素CER3、CEG3、CEB3と構成要素CER5、CEG5、CEB5は、位置ずれ構成要素となる。
このように関連技術において、光学部材を構成する複数の構成要素の中には、光電変換部として機能するフォトダイオードに対して位置ずれが生じている位置ずれ構成要素が存在する。そして、図8に示すように、複数の位置ずれ構成要素においては、画素アレイの中心位置から離れている位置ずれ構成要素であるほど位置ずれ量が大きくなっている。
このように構成されている関連技術におけるイメージセンサによれば、画素アレイの周辺部に配置されている画素においても、フォトダイオードに斜め方向から入射する入射光の光量低下を抑制することができるため、イメージセンサの受光感度を向上させることができる。特に、画素アレイの周辺部に配置されている画素ほど、フォトダイオードに入射角の大きな斜め方向(水平方向に近づく方向)から入射光が入射することになる。このことから、関連技術のように、画素アレイの中心位置から離れている位置ずれ構成要素であるほど位置ずれ量を大きくすることにより、フォトダイオードに斜め方向から入射する入射光の光量低下を効果的に抑制することができると考えられる。
なお、「入射角」とは、画素の表面に立てた法線から測った入射光の入射角度として定義される。例えば、画素に垂直な方向から入射光が入射する場合、「入射角」は0度ということになる。
<関連技術に存在する改善の余地>
ところが、本発明者が上述した関連技術を検討したところ、関連技術には、以下に示す改善の余地が存在することが明らかとなったので、この改善の余地について説明する。
例えば、図7に示すように、被写体からの入射光は、結像レンズとして機能するレンズLに入射するが、このレンズLの周辺部に入射した入射光は、レンズLによって屈折する。このとき、入射光には、様々な波長の光が含まれており、屈折率には、波長依存性が存在するため、波長の異なる光で屈折の大きさが異なることになる。すなわち、レンズLに入射した入射光においては、色収差が生じる。具体的に、屈折率は、波長が短くなるほど大きくなるため、例えば、波長の長い赤色光の屈折の大きさよりも、波長の短い青色光の屈折の大きさが大きくなる。
ここで、上述した関連技術では、画素アレイの周辺部に配置されている画素において、入射光が斜め方向からフォトダイオードに入射することを考慮して、フォトダイオードに入射光を効率良く入射させる観点から、以下に示す構成を採用している。すなわち、関連技術においては、図8に示すように、画素アレイを構成する複数の画素のうち、画素アレイの周辺部に配置されている画素に対応した光学部材の構成要素の配置位置を、フォトダイオードの配置位置に対して、画素アレイの中心部側にずらして配置している。
ところが、例えば、図8の基本パターンBP2に着目すると、関連技術では、赤色用画素に対応した構成要素CER2の位置ずれ量と、緑色用画素に対応した構成要素CEG2の位置ずれ量と、青色用画素に対応した構成要素CEB2の位置ずれ量とが同一の位置ずれ量となっている。つまり、関連技術においては、例えば、波長の長い赤色光の屈折の大きさよりも、波長の短い青色光の屈折の大きさが大きくなるという色収差を考慮することなく、構成要素の位置ずれ量が決定されている。
このことから、関連技術では、画素に形成されているフォトダイオードに対して、光学部材の構成要素をずらして配置したとしても、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素のそれぞれにおいて、入射光を効率良く入射させて最大感度を得ることが困難になる。具体的に言えば、関連技術においては、同一の基本パターン内に含まれる赤色用画素と緑色用画素と青色用画素のそれぞれに対して共通する位置ずれ量で、構成要素の配置位置をずらしている。このため、例えば、上述した共通する位置ずれ量が、赤色用画素に対して最大感度が得られるように設定されていたとしても、波長の異なる光に対しては屈折の大きさが異なるという色収差のため、緑色用画素や青色用画素では、入射光を効率良く入射させることができなくなり、この結果、緑色用画素や青色用画素に対して最大感度を得ることができなくなる。つまり、関連技術では、色収差を考慮していないため、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素とにおいて同時に最大感度を得ることが困難になる。言い換えれば、関連技術では、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素とにおいて同時に最大感度を得る観点から改善の余地が存在する。
<実施の形態1の特徴>
そこで、本実施の形態1では、上述した関連技術に存在する改善の余地に対する工夫を施している。以下では、この工夫を施した本実施の形態1における技術的思想について説明することにする。
図9は、本実施の形態1におけるイメージセンサに含まれる光学部材の構成要素の配置を説明する模式図である。図9では、画素アレイを構成する複数の画素のそれぞれに対応した光学部材の構成要素の配置位置が模式的に示されている。具体的に、本実施の形態1においても、画素アレイを構成する複数の画素は、ベイヤー配列からなる基本パターン単位で配列されていることを想定している。そして、本実施の形態1においても、複数の画素のそれぞれに対応して、光学部材の構成要素が存在することから、複数の画素が配置されている基本パターンに対応して、光学部材の構成要素が配置されていることになる。ただし、図9では、本実施の形態1における技術的思想をわかりやすく説明するために、ベイヤー配列からなる基本パターンBP1〜BP5を単純化した単純配列で示している。
図9においては、6つの基本パターンBP1〜BP5に含まれる光学部材の構成要素が図示されている。具体的に、基本パターンBP1は、画素アレイの中心部に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP1内には、赤色用画素に対応した構成要素CER1と、緑色用画素に対応した構成要素CEG1と、青色用画素に対応した構成要素CEB1とが含まれている。
また、図9において、基本パターンBP2は、画素アレイの中心部から右側に距離aだけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP2内には、赤色用画素に対応した構成要素CER2と、緑色用画素に対応した構成要素CEG2と、青色用画素に対応した構成要素CEB2とが含まれている。
さらに、図9において、基本パターンBP3は、画素アレイの中心部から右側に距離b(b>a)だけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP3内には、赤色用画素に対応した構成要素CER3と、緑色用画素に対応した構成要素CEG3と、青色用画素に対応した構成要素CEB3とが含まれている。
一方、図9において、基本パターンBP4は、画素アレイの中心部から左側に距離aだけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP4内には、赤色用画素に対応した構成要素CER4と、緑色用画素に対応した構成要素CEG4と、青色用画素に対応した構成要素CEB4とが含まれている。
さらに、図9において、基本パターンBP5は、画素アレイの中心部から左側に距離b(b>a)だけ離れた場所に位置している基本パターンを示しており、基本パターンBP5内には、赤色用画素に対応した構成要素CER5と、緑色用画素に対応した構成要素CEG5と、青色用画素に対応した構成要素CEB5とが含まれている。
ここで、本実施の形態1においては、画素アレイを構成する複数の画素のうち、画素アレイの周辺部に配置されている画素に対応した光学部材の構成要素の配置位置を、フォトダイオードの配置位置に対して、画素アレイの中心部側にずらして配置している。
具体的に、本実施の形態1では、図9に示すように、基本パターンBP2および基本パターンBP4において、画素アレイの中心部からの配置距離である距離aに対して、それぞれ「a(1−Sr)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CER2と構成要素CER4を画素アレイの中心部側にずらして配置している。また、本実施の形態1では、基本パターンBP2および基本パターンBP4において、画素アレイの中心部からの配置距離である距離aに対して、それぞれ「a(1−Sg)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CEG2と構成要素CEG4を画素アレイの中心部側にずらして配置している。さらに、本実施の形態1では、基本パターンBP2および基本パターンBP4において、画素アレイの中心部からの配置距離である距離aに対して、それぞれ「a(1−Sb)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CEB2と構成要素CEB4を画素アレイの中心部側にずらして配置している。このとき、「Sr」は、赤色用画素に対応した構成要素のシュリンク率を示しており、「Sg」は、緑色用画素に対応した構成要素のシュリンク率を示しており、「Sb」は、青色用画素に対応して構成要素のシュリンク率を示している。そして、「Sr」と「Sg」と「Sb」とは値が異なっており、「Sr」は、「Sg」よりも値が大きく、かつ、「Sb」は、「Sg」よりも値が小さくなっている(Sr>Sg>Sb)。
同様に、本実施の形態1では、図9に示すように、基本パターンBP3および基本パターンBP5において、画素アレイの中心部からの配置距離である距離b(b>a)に対して、それぞれ「b(1−Sr)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CER3と構成要素CER5を画素アレイの中心部側にずらして配置している。また、本実施の形態1では、基本パターンBP3および基本パターンBP5において、画素アレイの中心部からの配置距離である距離bに対して、それぞれ「b(1−Sg)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CEG3と構成要素CEG5を画素アレイの中心部側にずらして配置している。さらに、本実施の形態1では、基本パターンBP3および基本パターンBP5において、画素アレイの中心部からの配置距離である距離bに対して、それぞれ「b(1−Sb)」で示される位置ずれ量だけ、構成要素CEB3と構成要素CEB5を画素アレイの中心部側にずらして配置している。
このように本実施の形態1においても、光学部材を構成する複数の構成要素の中には、光電変換部として機能するフォトダイオードに対して位置ずれが生じている位置ずれ構成要素が存在する。そして、図9に示すように、複数の位置ずれ構成要素においては、画素アレイの中心位置から離れている位置ずれ構成要素であるほど位置ずれ量が大きくなっている。したがって、本実施の形態1におけるイメージセンサによれば、画素アレイの周辺部に配置されている画素においても、フォトダイオードに斜め方向から入射する入射光の光量低下を抑制することができる。このため、本実施の形態1によれば、イメージセンサの受光感度を向上させることができる。
特に、画素アレイの周辺部に配置されている画素ほど、フォトダイオードに入射角の大きな斜め方向(水平方向に近づく方向)から入射光が入射することになる。このことから、本実施の形態1のように、画素アレイの中心位置から離れている位置ずれ構成要素であるほど位置ずれ量を大きくすることにより、フォトダイオードに斜め方向から入射する入射光の光量低下を効果的に抑制することができる。
さらに、本実施の形態1に特有の特徴点は、例えば、図9に示すように、位置ずれ構成要素に対応した画素からなる任意の基本パターン内における構成点にある。すなわち、本実施の形態1に特有の特徴点は、第1波長域光用画素に対応した位置ずれ構成要素の位置ずれ量は、第2波長域光用画素に対応した位置ずれ構成要素の位置ずれ量よりも小さく、かつ、第3波長域光用画素に対応した位置ずれ構成要素の位置ずれ量は、第2波長域光用画素に対応した位置ずれ構成要素の位置ずれ量よりも大きい点にある。
わかりやすく言えば、本実施の形態1における特徴は、例えば、図9の基本パターンBP2において、赤色用画素に対応した構成要素CER2の位置ずれ量は、緑色用画素に対応した構成要素CEG2の位置ずれ量よりも小さく、かつ、青色用画素に対応した構成要素CEB2の位置ずれ量は、緑色用画素に対応した構成要素CEG2の位置ずれ量よりも大きい点にある。つまり、本実施の形態1では、例えば、同一の基本パターンBP2に含まれる構成要素CER2、CEG2、CEB2において、入射光の色収差を考慮して、構成要素CER2、CEG2、CEB2のそれぞれの位置ずれ量が決定されている。
具体的に、本実施の形態1では、赤色光の屈折の大きさが緑色光の屈折の大きさよりも小さく、かつ、青色光の屈折の大きさが緑色光の屈折の大きさよりも大きいという色収差に対応して、構成要素CER2の位置ずれ量が構成要素CEG2の位置ずれ量よりも小さく、かつ、構成要素CEB2の位置ずれ量が構成要素CEG2の位置ずれ量よりも大きくなっている。これにより、本実施の形態1によれば、たとえ色収差が存在する場合であっても、色収差を考慮して、同一の基本パターン内に存在する赤色用画素と緑色用画素と青色用画素のそれぞれに対応する構成要素の位置ずれ量の最適化が図られている。このため、本実施の形態1によれば、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素とにおいて同時に最大感度を得ることができ、これによって、本実施の形態1におけるイメージセンサの受光感度を向上することができる。
このように本実施の形態1における技術的思想は、波長によって屈折の大きさが異なるという色収差に対応して、同一の基本パターン内に存在する赤色用画素と緑色用画素と青色用画素のそれぞれに対応する光学部材の構成要素の位置ずれ量を相違させている。すなわち、色収差によって、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素のそれぞれに対応する光学部材の構成要素の位置ずれ量の最適値は異なるため、この点を考慮して、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素のそれぞれに対応する光学部材の構成要素の位置ずれ量が決定されている。この点に本実施の形態1における技術的思想の特徴点がある。そして、この特徴点によって、本実施の形態1によれば、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素のそれぞれに入射する光の光量の低下を抑制することができる結果、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素とにおいて同時に感度の向上を図ることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では、前記実施の形態1で説明した構成要素のレイアウト配置を実現するためのレイアウトデータを作成する技術的思想について説明する。
まず、本実施の形態2では、前記実施の形態1で説明した構成要素のレイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成装置の必要性について説明する。
<レイアウトデータ作成装置の必要性>
例えば、遮光帯やカラーフィルタやマイクロレンズ群に代表される光学部材の構成要素は、マスクを使用したフォトリソグラフィ技術が使用される。したがって、光学部材の構成要素を形成するためにはマスクが必要となり、このマスクを作成するためには、光学部材の構成要素の配置位置を示すレイアウトデータが必要となる。
ここで、複数の光電変換部(フォトダイオード)のそれぞれと平面的に同一の位置に配置された複数の構成要素のそれぞれの初期配置位置を示すレイアウトデータを初期レイアウトデータと定義する。また、位置ずれ構成要素に対応した調整を反映したレイアウトデータを補正レイアウトデータと定義する。
例えば、複数の構成要素の中に位置ずれ構成要素が含まれていない場合には、初期レイアウトデータを使用することによってマスクが形成される。この場合は、デバイスメーカからマスクメーカに構成要素の初期レイアウトデータを提示することにより、マスクメーカにおいては、提示された初期レイアウトデータに基づいて、マスクが形成される。そして、デバイスメーカでは、初期レイアウトデータに基づいて作成されたマスクを使用することにより、光学部材の構成要素が形成される。
この点に関し、上述した関連技術に着目すると、関連技術においても位置ずれ構成要素が存在している。このため、関連技術で使用されるレイアウトデータにおいては、初期レリアウトデータからの位置ずれ構成要素に対応した調整が必要となる。ところが、デバイスメーカで位置ずれ構成要素に対応した調整を反映した補正レイアウトデータを作成することはなく、この場合も、デバイスメーカからマスクメーカに構成要素の初期レイアウトデータが提示されているのが現状である。そして、この場合、デバイスメーカからの調整指示がマスクメーカに伝えられて、これによって、マスクメーカでは、初期レイアウトデータから位置ずれ構成要素に対応した調整を行なって、マスクを製造している。
以下では、光学部材として遮光帯を採り上げて説明する。図10は、マスクメーカにおいて、遮光帯の初期レイアウトデータから位置ずれ構成要素に対応した調整を行なってマスクMSK1を形成する例を示す模式図である。図10に示すように、マスクMSK1には、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2が形成されている。例えば、遮光帯領域SZR1は、複数の画素が形成されている画素領域に対応する遮光帯領域であり、遮光帯領域SZR2は、ロジック回路やAD変換回路などの周辺回路が形成されている周辺回路領域に対応する遮光帯領域である。
関連技術において、遮光帯の初期レイアウトデータから位置ずれ構成要素に対応した調整を行なう例として、例えば、図10に示すように、マスクメーカで、遮光帯領域SZR1をシュリンクする調整が行なわれる。この場合、マスクメーカでは、画素領域に対応した遮光帯領域SZR1と、周辺回路領域に対応した遮光帯領域SZR2とを分けて電子線描画することにより、マスクMSK1を製造することになる。このため、マスクMSK1において、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2と間に、電子線描画に起因する描画ずれが生じるおそれがある。
図11は、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2との間に、電子線描画に起因する描画ずれが生じている状態を示す模式図である。図11において、遮光帯領域SZR1(C)は、本来、遮光帯領域SZR1が形成される領域を示しているが、実際には、図11に示すように、電子線描画に起因する描画ずれによって、遮光帯領域SZR1が遮光帯領域SZR1(C)からずれて形成されていることがわかる。この場合、マスクMSK1において、遮光帯領域SZR1をシュリンクする調整が充分に反映されないことになる。
さらに、図12は、画素領域に対応した遮光帯領域SZR1が金属パターンMPと光透過部LPRから形成され、周辺回路領域に対応した遮光帯領域SZR2が金属パターンMPから形成されるマスクMSK2の一例を示す模式図である。図12において、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2との間の境界線BLが示されており、この境界線BLを境にして、境界線BLの内側に存在する遮光帯領域SZR1に対して、マスクメーカでシュリンクする調整を行なうことを考える。この場合、図13に示すように、遮光帯領域SRZ1だけがシュリンクされるため、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2の間に、金属パターンMPが形成されないスリットSLが形成されてしまうことになる。したがって、マスクメーカで遮光帯領域SZR1をシュリンクする調整を行なう場合、金属パターンMPが形成されないスリットSLを埋める特殊処理を実施する必要がある。
以上のことから、位置ずれ構成要素が存在する関連技術において、マスクメーカで遮光帯領域SZR1をシュリンクする調整を行なうことが考えられるが、この場合、以下に示す改善の余地が存在する。すなわち、マスクメーカで遮光帯領域SZR1をシュリンクする調整を行なうと、図10および図11に示すように、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2とを別々に電子線描画してマスクを形成する必要がある。この結果、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2との間に描画ずれが生じる可能性があり、これによって、遮光帯領域SZR1をシュリンクすることによる利点が得られないおそれがある。特に、本実施の形態1では、さらに、色収差も考慮した位置ずれ構成要素のレイアウト配置を採用しているため、関連技術の位置ずれ構成要素のレイアウト配置よりも複雑となり、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2との間に生じる描画ずれの影響は大きくなるものと考えられる。さらには、マスクメーカで遮光帯領域SZR1をシュリンクする調整を行なうと、図13に示すように、遮光帯領域SZR1と遮光帯領域SZR2との間に形成されるスリットSLを埋める特殊処理が必要となるため、マスクメーカでのマスクの製造工程が複雑化すると考えられる。
また、マスクメーカにおいて、初期レイアウトデータから位置ずれ構成要素に対応した調整を行なってマスクを作成する場合、デバイスメーカからの調整指示をマスクメーカに伝える必要がある。ところが、前記実施の形態1におけるイメージセンサでは、さらに、色収差も考慮した位置ずれ構成要素のレイアウト配置を採用しているため、関連技術の位置ずれ構成要素のレイアウト配置よりも複雑であり、デバイスメーカからマスクメーカへの調整指示が複雑化することが懸念される。さらには、前記実施の形態1におけるイメージセンサの製造工程では、関連技術における製造工程よりも、マスクメーカでのマスクの製造工程が複雑化するため、マスクのコストが上昇するおそれもある。
そこで、マスクメーカで、初期レイアウトデータから位置ずれ構成要素に対応した調整を行なうことによりマスクを製造するのではなく、デバイスメーカで位置ずれ構成要素に対応した調整を反映した補正レイアウトデータを作成し、この補正レイアウトデータをマスクメーカに提供することが有用と考えられる。なぜなら、デバイスメーカで作成した補正レイアウトデータをマスクメーカに提供する場合、マスクメーカでは、補正レイアウトデータに基づいて、1回の電子線描画でマスクを製造することができるため、複数回の電子線描画に起因する描画ずれが生じないからである。さらには、デバイスメーカからマスクメーカへの指示も簡素化されるとともに、マスクメーカにおけるマスクの製造工程も簡略化されるため、マスクの製造コストが削減できる。このことは、デバイスメーカによって製造されるイメージセンサの製造コストの低減に繋がることを意味している。
したがって、デバイスメーカで前記実施の形態1における位置ずれ構成要素に対応した調整を反映した補正レイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成装置を提供することが、高性能や高信頼性を実現し、かつ、コスト削減も図ることができるイメージセンサを製造する観点から重要であることがわかる。そこで、本実施の形態2では、特に、前記実施の形態1における構成要素のレイアウト配置を実現するためのレイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成装置について説明する。
<レイアウトデータ作成装置のハードウェア構成>
以下では、まず、本実施の形態2おけるレイアウトデータ作成装置のハードウェア構成について説明する。図14は、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAのハードウェア構成の一例を示す図である。なお、図14に示す構成は、あくまでもレイアウトデータ作成装置LDAのハードウェア構成の一例を示すものであり、レイアウトデータ作成装置LDAのハードウェア構成は、図14に記載されている構成に限らず、他の構成であってもよい。
図14において、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAは、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)1を備えている。このCPU1は、バス13を介して、例えば、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、および、ハードディスク装置12と電気的に接続されており、これらのハードウェアデバイスを制御するように構成されている。
また、CPU1は、バス13を介して入力装置や出力装置とも接続されている。入力装置の一例としては、キーボード5、マウス6、通信ボード7、および、スキャナ11などを挙げることができる。一方、出力装置の一例としては、ディスプレイ4、通信ボード7、および、プリンタ10などを挙げることができる。さらに、CPU1は、例えば、リムーバルディスク装置8やCD/DVD−ROM装置9と接続されていてもよい。
レイアウトデータ作成装置LDAは、例えば、ネットワークと接続されていてもよい。例えば、レイアウトデータ作成装置LDAがネットワークを介して他の外部機器と接続されている場合、レイアウトデータ作成装置LDAの一部を構成する通信ボード7は、LAN(ローカルエリアネットワーク)、WAN(ワイドエリアネットワーク)やインターネットに接続されている。
RAM3は、揮発性メモリの一例であり、ROM2、リムーバルディスク装置8、CD/DVD−ROM装置9、ハードディスク装置12の記録媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらの揮発メモリや不揮発性メモリによって、レイアウトデータ作成装置LDAの記憶装置が構成される。
ハードディスク装置12には、例えば、オペレーティングシステム(OS)121、プログラム群122、および、ファイル群123が記憶されている。プログラム群122に含まれるプログラムは、CPU1がオペレーティングシステム121を利用しながら実行する。また、RAM3には、CPU1に実行させるオペレーティングシステム121のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一次的に格納されるとともに、CPU1による処理に必要な各種データが格納される。
ROM2には、BIOS(Basic Input Output System)プログラムが記憶され、ハードディスク装置12には、ブートプログラムが記憶されている。レイアウトデータ作成装置LDAの起動時には、ROM2に記憶されているBIOSプログラムおよびハードディスク装置12に記憶されているブートプログラムが実行され、BIOSプログラムおよびブートプログラムにより、オペレーティングシステム121が起動される。
プログラム群122には、レイアウトデータ作成装置LDAの機能を実現するプログラムが記憶されており、このプログラムは、CPU1により読み出されて実行される。また、ファイル群123には、CPU1による処理の結果を示す情報、データ、信号値、変数値やパラメータがファイルの各項目として記憶されている。
ファイルは、ハードディスク装置12やメモリなどの記録媒体に記憶される。ハードディスク装置12やメモリなどの記録媒体に記憶された情報、データ、信号値、変数値やパラメータは、CPU1によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・処理・編集・出力・印刷・表示に代表されるCPU1の動作に使用される。例えば、上述したCPU1の動作の間、情報、データ、信号値、変数値やパラメータは、メインメモリ、レジスタ、キャッシュメモリ、バッファメモリなどに一次的に記憶される。
レイアウトデータ作成装置LDAの機能は、ROM2に記憶されたファームウェアで実現されていてもよいし、あるいは、ソフトウェアのみ、素子・デバイス・基板・配線に代表されるハードウェアのみ、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実現されていてもよい。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、ハードディスク装置12、リムーバルディスク、CD−ROM、DVD−ROMなどに代表される記録媒体に記憶される。プログラムは、CPU1により読み出されて実行される。すなわち、プログラムは、コンピュータをレイアウトデータ作成装置LDAとして機能させるものである。
このように、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAは、処理装置であるCPU1、記憶装置であるハードディスク装置12やメモリ、入力装置であるキーボード、マウス、通信ボード、出力装置であるディスプレイ、プリンタ、通信ボードを備えるコンピュータであり、レイアウトデータ作成装置LDAの各機能を、上述した処理装置、記憶装置、入力装置、および、出力装置を利用して実現するものである。
<レイアウトデータ作成装置の機能構成>
続いて、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAの機能構成について説明する。本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAは、前記実施の形態1で説明したイメージセンサの構成要素のレイアウト配置を示すレイアウトデータを作成する装置であり、前記実施の形態1におけるイメージセンサの構成が前提となる。
すなわち、前記実施の形態1におけるイメージセンサは、入射光を電荷に変換する光電変換部(フォトダイオード)をそれぞれ有し、かつ、基本パターン単位で行列状に配置された複数の画素と、複数の画素よりも入射光の入射側に配置され、かつ、複数の画素のそれぞれに対応した構成要素を有する光学部材と、を備える。このとき、複数の画素には、
例えば、赤色用画素と、緑色用画素と、青色用画素と、が含まれる。そして、基本パターンは、例えば、ベイヤー配列に代表されるように、赤色用画素と緑色用画素と青色用画素とを組み合わせた配置パターンから構成される。このように構成されている前記実施の形態1におけるイメージセンサの光学部材を構成する複数の構成要素の配置位置を示すレイアウトデータを作成する装置が本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置である。例えば、光学部材としては、「遮光帯」が挙げられ、この光学部材の構成要素として、「光透過部」を挙げることができる。ただし、光学部材および構成要素は、これに限らず、光学部材としては、「カラーフィルタ」が挙げられ、構成要素として、「赤色フィルタ」、「緑色フィルタ」、「青色フィルタ」を挙げることもできる。また、光学部材としては。「マイクロレンズ群」が挙げられ、構成要素として、「マイクロレンズ」を挙げることもできる。
図15は、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAの機能ブロック図を示す図である。図15において、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAは、入力部IUと、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUと、除算演算部DOUと、整数化演算部IOUと、補正レイアウトデータ演算部CLDUと、出力部OUと、データ記憶部DMUと、を有している。
入力部IUは、例えば、複数の光電変換部(フォトダイオード)のそれぞれと平面的に同一の位置に配置された複数の構成要素のそれぞれの初期配置位置を示す初期レイアウトデータと、複数の構成要素のそれぞれの配置位置をシュリンクする比率を示すシュリンク率データと、を入力するように構成されている。また、入力部IUは、複数の構成要素が配置されているピッチを示すピッチデータや、画素アレイの原点座標を示す原点座標データや、デジタル化する単位を示すグリッドデータなどを入力するように構成されている。
この入力部IUからレイアウトデータ作成装置LDAに入力された初期レイアウトデータ、シュリンク率データ、ピッチデータ、原点座標データ、グリッドデータなどは、データ記憶部DMUに記憶される。
ここで、本実施の形態2では、複数の画素に、赤色用画素と、緑色用画素と、青色用画素とが含まれている。このため、初期レイアウトデータには、赤色用画素に対応した構成要素の初期配置位置を示す第1初期レイアウトデータと、緑色用画素に対応した構成要素の初期配置位置を示す第2初期レイアウトデータと、青色用画素に対応した構成要素の初期配置位置を示す第3初期レイアウトデータと、が含まれる。
具体的に、初期レイアウトデータは、例えば、複数の画素からなる画素アレイの中心位置を基準とした第1方向の複数の構成要素のそれぞれの位置を示す複数の第1座標データと、第1方向と直交する第2方向の複数の構成要素のそれぞれの位置を示す複数の第2座標データと、から構成される。
また、前記実施の形態1では、例えば、図9の基本パターンBP2において、赤色用画素に対応した構成要素CER2の位置ずれ量は、緑色用画素に対応した構成要素CEG2の位置ずれ量よりも小さく、かつ、青色用画素に対応した構成要素CEB2の位置ずれ量は、緑色用画素に対応した構成要素CEG2の位置ずれ量よりも大きくなっている。
このことは、赤色用画素に対応した構成要素のシュリンク率データと、緑色用画素に対応した構成要素のシュリンク率データと、青色用画素に対応して構成要素のシュリンク率データとは、値が異なっていることを意味している。したがって、本実施の形態2で入力されるシュリンク率データには、赤色用画素に対応した構成要素のシュリンク率を示す第1シュリンク率データと、緑色用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、第1シュリンク率データよりも値の小さい第2シュリンク率データと、が含まれる。さらに、本実施の形態2で入力されるシュリンク率データには、青色用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、前記第2シュリンク率データよりも値の小さい第3シュリンク率データと、が含まれる。
さらに、複数の画素に含まれる赤色用画素と緑色用画素と青色用画素とはベイヤー配列でアレイ状に配置されているため、複数の赤色用画素間のピッチと、複数の緑色用画素間のピッチと、複数の青色用画素間のピッチは、異なる。このことから、入力部IUから入力されるピッチデータには、複数の赤色用画素間のピッチに対応した第1ピッチデータと、複数の緑色用画素間のピッチに対応した第2ピッチデータと、複数の青色用画素間のピッチに対応した第3ピッチデータ、とが含まれる。
次に、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、入力部IUから入力されたシュリンク率データに基づいて、初期レイアウトデータから、初期配置位置をシュリンクした配置位置を示すシュリンクレイアウトデータを算出するように構成されている。このシュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、例えば、図14のハードディスク装置12に記憶されているプログラム群122によって、CPU1を動作させることにより実現される。
ここで、本実施の形態2では、複数の画素に、赤色用画素と、緑色用画素と、青色用画素とが含まれている。このため、シュリンクレイアウトデータには、赤色用画素に対応した構成要素の初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第1シュリンクレイアウトデータと、緑色用画素に対応した構成要素の初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第2シュリンクレイアウトデータと、が含まれる。さらに、シュリンクレイアウトデータには、青色用画素に対応した構成要素の初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第3シュリンクレイアウトデータが含まれる。
したがって、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、第1シュリンク率データに基づいて、第1初期レイアウトデータから第1シュリンクレイアウトデータを算出し、かつ、第2シュリンク率データに基づいて、第2初期レイアウトデータから前記第2シュリンクレイアウトデータを算出するように構成されている。さらに、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、第3シュリンク率データに基づいて、第3初期レイアウトデータから第3シュリンクレイアウトデータを算出するように構成されている。このようにして、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUで算出されたシュリンクレイアウトデータは、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
なお、シュリンクレイアウトデータも、例えば、複数の第1座標データと、複数の第2座標データと、から構成される。この場合、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、例えば、初期レイアウトデータの複数の第1座標データのそれぞれにシュリンク率データを乗算することにより、シュリンクレイアウトデータの複数の第1座標データのそれぞれを算出することになる。同様に、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、例えば、初期レイアウトデータの複数の第2座標データのそれぞれにシュリンク率データを乗算することにより、シュリンクレイアウトデータの複数の第2座標データのそれぞれを算出することになる。
続いて、除算演算部DOUは、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUで算出されたシュリンクレイアウトデータをデジタル化する単位を示すグリッドデータで、シュリンクレイアウトデータを除算して、除算データを算出するように構成されている。この除算演算部DOUは、例えば、図14のハードディスク装置12に記憶されているプログラム群122によって、CPU1を動作させることにより実現される。
ここで、本実施の形態2では、複数の画素に、赤色用画素と、緑色用画素と、青色用画素とが含まれている。このため、除算データには、第1シュリンクレイアウトデータに対応した第1除算データと、第2シュリンクレイアウトデータに対応した第2除算データと、第3シュリンクレイアウトデータに対応した第3除算データと、が含まれる。
したがって、除算演算部DOUは、グリッドデータで第1シュリンクレイアウトデータを除算して第1除算データを算出し、かつ、グリッドデータで第2シュリンクレイアウトデータを除算して前記第2除算データを算出するように構成されている。さらに、除算演算部DOUは、グリッドデータで第3シュリンクレイアウトデータを除算して第3除算データを算出するように構成されている。このようにして、除算演算部DOUで算出された除算データは、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
次に、整数化演算部IOUは、除算演算部DOUで算出された除算データに小数点以下の数値データが含まれている場合に、除算データを整数化処理して、整数データを算出するように構成されている。具体的に、例えば、整数化演算部IOUは、除算データに含まれる小数点以下の数値データを切り捨てる処理によって、整数データを算出するように構成されている。この整数化演算部IOUは、例えば、図14のハードディスク装置12に記憶されているプログラム群122によって、CPU1を動作させることにより実現される。
ここで、本実施の形態2では、複数の画素に、赤色用画素と、緑色用画素と、青色用画素とが含まれている。このため、整数データには、第1除算データに対応した第1整数データと、第2除算データに対応した第2整数データと、第3除算データに対応した第3整数データと、が含まれる。
したがって、整数化演算部IOUは、第1除算データを整数化処理して第1整数データを算出し、かつ、第2除算データを整数化処理して第2整数データを算出し、かつ、第3除算データを整数化処理して第3整数データを算出するように構成されている。このようにして、整数化演算部IOUで算出された整数データは、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
続いて、補正レイアウトデータ演算部CLDUは、グリッドデータと整数データとを乗算することにより、デジタル化したシュリンクレイアウトデータを示す補正レイアウトデータを算出するように構成されている。この補正レイアウトデータ演算部CLDUは、例えば、図14のハードディスク装置12に記憶されているプログラム群122によって、CPU1を動作させることにより実現される。
ここで、本実施の形態2では、複数の画素に、赤色用画素と、緑色用画素と、青色用画素とが含まれている。このため、前記補正レイアウトデータには、赤色用画素に対応した構成要素の補正位置を示す第1補正レイアウトデータと、緑色用画素に対応した構成要素の補正位置を示す第2補正レイアウトデータと、青色用画素に対応した構成要素の補正位置を示す第3補正レイアウトデータと、が含まれる。
したがって、補正レイアウトデータ演算部CLDUは、グリッドデータと第1整数データを乗算することにより第1補正レイアウトデータを算出し、かつ、グリッドデータと第2整数データを乗算することにより第2補正レイアウトデータを算出するように構成されている。さらに、補正レイアウトデータ演算部CLDUは、グリッドデータと第3整数データを乗算することにより第3補正レイアウトデータを算出するように構成されている。このようにして、補正レイアウトデータ演算部CLDUで算出された補正レイアウトデータは、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
最後に、出力部OUは、補正レイアウトデータ演算部CLDUで算出された補正レイアウトデータを出力するように構成されている。
<レイアウトデータ作成方法>
本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAは、上記のように構成されており、以下に、このレイアウトデータ作成装置LDAを使用したレイアウトデータ作成方法について、図面を参照しながら説明する。
<奇数配列の場合>
まず、光学部材の構成要素の配置が奇数配列の場合のレイアウトデータ作成方法について説明する。図16は、光学部材の構成要素が奇数配列で配置されているレイアウト配置例を示す模式図である。図16において、破線で示す箇所は、光学部材の構成要素の初期レイアウト配置位置ILPを示しており、ドットで示す箇所は、光学部材の構成要素の補正レイアウト配置位置CLPを示している。本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法では、初期レイアウト配置位置ILPを示す初期レイアウトデータに演算処理を施すことにより、最終的に、補正レイアウト配置位置CLPを示す補正レイアウトデータを作成する方法を提供するものである。以下に、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法について説明する。
ここで、図17は、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法で使用する各種データの表記例を示す表である。本実施の形態2で説明するレイアウトデータ作成方法において、各種データは、以下に示すように表記される。
ピッチデータ → (px,py)
シュリンク率データ → s
画素番号 → (nx,ny)
−Nx≦nx≦Nx
−Ny≦nx≦Ny
原点座標データ → (x_0,y_0)
初期レイアウトデータ → (x_nx,y_ny)
シュリンクレイアウトデータ → (x1_nx,y1_ny)
グリッドデータ → mg
除算データ → (xd_nx,yd_ny)
整数データ → (lx_nx,ly_ny)
補正レイアウトデータ → (x2_nx,y2_ny)
図18は、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法を説明するためのフローチャートである。以下では、図18に基づいて、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法について説明する。
まず、図15に示す入力部IUにより、レイアウトデータ作成装置LDAに、初期レイアウトデータ、シュリンク率データ、ピッチデータ、原点座標データ、グリッドデータなどが入力される(図18のS101)。これらのデータは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
次に、図15に示すシュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、入力部IUから入力されたシュリンク率データとピッチデータと原点座標データなどに基づいて、初期レイアウトデータから、初期配置位置をシュリンクした配置位置を示すシュリンクレイアウトデータを算出する。具体的に、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、図14に示すCPU1によって、式(1)および式(2)に示す演算処理を実施する(図18のS102)。そして、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUで算出されたシュリンクレイアウトデータは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
x1_nx=x_0+nx・(s・px) ・・・(1)
y1_ny=y_0+ny・(s・py) ・・・(2)
続いて、図15に示す除算演算部DOUは、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUで算出されたシュリンクレイアウトデータをデジタル化する単位を示すグリッドデータで、シュリンクレイアウトデータを除算して、除算データを算出する。具体的に、除算演算部DOUは、図14に示すCPU1によって、式(3)および式(4)に示す演算処理を実施する(図18のS103)。そして、除算演算部DOUで算出された除算データは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
xd_nx=x1_nx÷mg ・・・(3)
yd_ny=y1_ny÷mg ・・・(4)
その後、図15に示す整数化演算部IOUは、除算演算部DOUで算出された除算データに小数点以下の数値データが含まれている場合に、除算データを整数化処理して、整数データを算出する。例えば、整数化演算部IOUは、除算データに含まれる小数点以下の数値データを切り捨てる処理によって、整数データを算出する。具体的に、整数化演算部IOUは、図14に示すCPU1によって、式(5)および式(6)に示す演算処理を実施する(図18のS104)。そして、整数化演算部IOUで算出された整数データは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。なお、除算演算部DOUで算出された除算データに小数点以下の数値データが含まれていない場合には、除算データが、そのまま整数データとなる。
lx_nx=ROUNDDOWN(xd_nx) ・・・(5)
ly_ny=ROUNDDOWN(yd_ny) ・・・(6)
次に、図15に示す補正レイアウトデータ演算部CLDUは、グリッドデータと整数データとを乗算することにより、デジタル化したシュリンクレイアウトデータを示す補正レイアウトデータを算出する。具体的に、補正レイアウトデータ演算部CLDUは、図14に示すCPU1によって、式(7)および式(8)に示す演算処理を実施する(図18のS105)。そして、補正レイアウトデータ演算部CLDUで算出された補正レイアウトデータは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
x2_nx=lx_nx・mg ・・・(7)
y2_ny=ly_ny・mg ・・・(8)
その後、図15に示す出力部OUは、補正レイアウトデータ演算部CLDUで算出された補正レイアウトデータを出力する(図18のS106)。以上のようにして、光学部材の構成要素が奇数配列で配置されているレイアウト配置において、構成要素の補正レイアウトデータを作成することができる。
なお、実際には、赤色用画素に対応した構成要素と、緑色用画素に対応した構成要素と、青色用画素に対応した構成要素とが存在するため、それぞれの構成要素に対して、色収差を考慮したシュリンク率データを使用することにより、補正レイアウトデータが作成される。つまり、本実施の形態2では、赤色用画素に対応した構成要素と、緑色用画素に対応した構成要素と、青色用画素に対応した構成要素とについて、別々の補正レイアウトデータが作成されることになる。
具体的には、赤色用画素に対応した構成要素では、第1シュリンク率データに基づいて、第1初期レイアウトデータから第1シュリンクレイアウトデータが算出され、算出された第1シュリンクレイアウトデータに基づいて、第1補正レイアウトデータが作成される。また、緑色用画素に対応した構成要素では、第2シュリンク率データに基づいて、第2初期レイアウトデータから第2シュリンクレイアウトデータが算出され、算出された第2シュリンクレイアウトデータに基づいて、第2補正レイアウトデータが作成される。さらに、青色用画素に対応した構成要素では、第3シュリンク率データに基づいて、第3初期レイアウトデータから第3シュリンクレイアウトデータが算出され、算出された第3シュリンクレイアウトデータに基づいて、第3補正レイアウトデータが作成される。
<偶数配列の場合>
次に、光学部材の構成要素の配置が偶数配列の場合のレイアウトデータ作成方法について説明する。図19は、光学部材の構成要素が偶数配列で配置されているレイアウト配置例を示す模式図である。図19において、破線で示す箇所は、光学部材の構成要素の初期レイアウト配置位置ILPを示しており、ドットで示す箇所は、光学部材の構成要素の補正レイアウト配置位置CLPを示している。本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法では、初期レイアウト配置位置ILPを示す初期レイアウトデータに演算処理を施すことにより、最終的に、補正レイアウト配置位置CLPを示す補正レイアウトデータを作成する方法を提供するものである。以下に、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法について説明する。
ここで、本実施の形態2で説明するレイアウトデータ作成方法において、各種データは、以下に示すように表記される。
ピッチデータ → (px,py)
シュリンク率データ → s
画素番号 → (nx,ny)
−Nx+1≦nx≦Nx
−Ny+1≦nx≦Ny
原点座標データ → (x_0,y_0)
初期レイアウトデータ → (x_nx,y_ny)
シュリンクレイアウトデータ → (x1_nx,y1_ny)
グリッドデータ → mg
除算データ → (xd_nx,yd_ny)
整数データ → (lx_nx,ly_ny)
補正レイアウトデータ → (x2_nx,y2_ny)
図20は、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法を説明するためのフローチャートである。以下では、図20に基づいて、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法について説明する。
まず、図15に示す入力部IUにより、レイアウトデータ作成装置LDAに、初期レイアウトデータ、シュリンク率データ、ピッチデータ、原点座標データ、グリッドデータなどが入力される(図20のS201)。これらのデータは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
次に、図15に示すシュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、入力部IUから入力されたシュリンク率データとピッチデータと原点座標データなどに基づいて、初期レイアウトデータから、初期配置位置をシュリンクした配置位置を示すシュリンクレイアウトデータを算出する。具体的に、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUは、図14に示すCPU1によって、式(9)および式(10)に示す演算処理を実施する(図20のS202)。そして、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUで算出されたシュリンクレイアウトデータは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
x1_nx=x_0+(nx−0.5)・(s・px) ・・・(9)
y1_ny=y_0+(ny−0.5)・(s・py) ・・・(10)
続いて、図15に示す除算演算部DOUは、シュリンクレイアウトデータ演算部SLDUで算出されたシュリンクレイアウトデータをデジタル化する単位を示すグリッドデータで、シュリンクレイアウトデータを除算して、除算データを算出する。具体的に、除算演算部DOUは、図14に示すCPU1によって、式(11)および式(12)に示す演算処理を実施する(図20のS203)。そして、除算演算部DOUで算出された除算データは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
xd_nx=x1_nx÷mg ・・・(11)
yd_ny=y1_ny÷mg ・・・(12)
その後、図15に示す整数化演算部IOUは、除算演算部DOUで算出された除算データに小数点以下の数値データが含まれている場合に、除算データを整数化処理して、整数データを算出する。例えば、整数化演算部IOUは、除算データに含まれる小数点以下の数値データを切り捨てる処理によって、整数データを算出する。具体的に、整数化演算部IOUは、図14に示すCPU1によって、式(13)および式(14)に示す演算処理を実施する(図20のS204)。そして、整数化演算部IOUで算出された整数データは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。なお、除算演算部DOUで算出された除算データに小数点以下の数値データが含まれていない場合には、除算データが、そのまま整数データとなる。
lx_nx=ROUNDDOWN(xd_nx) ・・・(13)
ly_ny=ROUNDDOWN(yd_ny) ・・・(14)
次に、図15に示す補正レイアウトデータ演算部CLDUは、グリッドデータと整数データとを乗算することにより、デジタル化したシュリンクレイアウトデータを示す補正レイアウトデータを算出する。具体的に、補正レイアウトデータ演算部CLDUは、図14に示すCPU1によって、式(15)および式(16)に示す演算処理を実施する(図20のS205)。そして、補正レイアウトデータ演算部CLDUで算出された補正レイアウトデータは、例えば、図15に示すデータ記憶部DMUに記憶される。
x2_nx=lx_nx・mg ・・・(15)
y2_ny=ly_ny・mg ・・・(16)
その後、図15に示す出力部OUは、補正レイアウトデータ演算部CLDUで算出された補正レイアウトデータを出力する(図20のS206)。以上のようにして、光学部材の構成要素が偶数配列で配置されているレイアウト配置において、構成要素の補正レイアウトデータを作成することができる。
なお、実際には、赤色用画素に対応した構成要素と、緑色用画素に対応した構成要素と、青色用画素に対応した構成要素とが存在するため、それぞれの構成要素に対して、色収差を考慮したシュリンク率データを使用することにより、補正レイアウトデータが作成される。つまり、本実施の形態2では、赤色用画素に対応した構成要素と、緑色用画素に対応した構成要素と、青色用画素に対応した構成要素とについて、別々の補正レイアウトデータが作成されることになる。
具体的には、赤色用画素に対応した構成要素では、第1シュリンク率データに基づいて、第1初期レイアウトデータから第1シュリンクレイアウトデータが算出され、算出された第1シュリンクレイアウトデータに基づいて、第1補正レイアウトデータが作成される。また、緑色用画素に対応した構成要素では、第2シュリンク率データに基づいて、第2初期レイアウトデータから第2シュリンクレイアウトデータが算出され、算出された第2シュリンクレイアウトデータに基づいて、第2補正レイアウトデータが作成される。さらに、青色用画素に対応した構成要素では、第3シュリンク率データに基づいて、第3初期レイアウトデータから第3シュリンクレイアウトデータが算出され、算出された第3シュリンクレイアウトデータに基づいて、第3補正レイアウトデータが作成される。
<実施の形態2における効果>
(1)本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置によれば、前記実施の形態1で説明した構成要素のレイアウト配置を実現することができる。
(2)特に、本実施の形態2によれば、マスクメーカで、初期レイアウトデータから位置ずれ構成要素に対応した調整を行なうことによりマスクを製造するのではなく、デバイスメーカで位置ずれ構成要素に対応した調整を反映した補正レイアウトデータを作成することができる。この結果、デバイスメーカで作成した補正レイアウトデータをマスクメーカに提供することができる。このため、マスクメーカでは、補正レイアウトデータに基づいて、1回の電子線描画でマスクを製造することができるため、複数回の電子線描画に起因する描画ずれを防止することができる。これにより、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置を使用することにより、信頼性の高い高精度のマスクを製造することができ、これによって、高性能で高信頼性のイメージセンサを提供することができる。
(3)さらに、本実施の形態2によれば、デバイスメーカからマスクメーカへの指示も簡素化されるとともに、マスクメーカにおけるマスクの製造工程も簡略化されるため、マスクの製造コストが削減できる。この結果、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置を使用することにより、デバイスメーカによって製造されるイメージセンサの製造コストを低減することができる。
<レイアウトデータ作成プログラム>
上述したレイアウトデータ作成装置LDAで実施されるレイアウトデータ作成方法は、レイアウトデータ作成処理をコンピュータに実行させるレイアウトデータ作成プログラムにより実現することができる。例えば、図14に示すコンピュータからなるレイアウトデータ作成装置LDAにおいて、ハードディスク装置12に記憶されているプログラム群122の1つとして、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成プログラムを導入し、このレイアウトデータ作成プログラムをレイアウトデータ作成装置LDAであるコンピュータに実行させることにより、本実施の形態2におけるレイアウトデータ作成方法が実現される。
レイアウトデータを作成するための各処理をコンピュータに実行させるためのレイアウトデータ作成プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して頒布することができる。このような記録媒体には、例えば、ハードディスクやフレキシブルディスクなどの磁気記憶媒体、CD−ROMやDVD−ROMなどの光学記憶媒体、ROMやEEPROMなどの不揮発性メモリに代表されるハードウェアデバイスなどが含まれる。
<変形例1>
実施の形態2において、整数化演算部IOUは、除算データに含まれる小数点以下の数値データを切り捨てる処理によって、整数データを算出するように構成されていたが、整数データを算出する演算処理は、これに限らず、例えば、図21に示すように、整数化演算部IOUは、除算データに含まれる小数点以下の数値データを切り上げる処理によって、整数データを算出するように構成されていてもよい(図21のS304)。つまり、整数化演算部IOUは、図14に示すCPU1によって、式(17)および式(18)に示す演算処理を実施するように構成することもできる。
lx_nx=ROUNDUP(xd_nx) ・・・(17)
ly_ny=ROUNDUP(yd_ny) ・・・(18)
<変形例2>
実施の形態2において、整数化演算部IOUは、除算データに含まれる小数点以下の数値データを切り捨てる処理によって、整数データを算出するように構成されていたが、整数データを算出する演算処理は、これに限らず、例えば、図22に示すように、整数化演算部IOUは、除算データに含まれる小数点以下の数値データを四捨五入する処理によって、整数データを算出するように構成されていてもよい(図22のS404)。つまり、整数化演算部IOUは、図14に示すCPU1によって、式(19)および式(20)に示す演算処理を実施するように構成することもできる。
lx_nx=ROUNDOFF(xd_nx) ・・・(19)
ly_ny=ROUNDOFF(yd_ny) ・・・(20)
<変形例3>
本変形例3では、例えば、光学部材として遮光帯を例に取り挙げ、この遮光帯を形成するためのマスクの遮光パターンデータを作成する場合に、実施の形態2におけるレイアウトデータ作成装置LDAを使用する例について説明する。
図15に示すように、レイアウトデータ作成装置LDAは、さらに、遮光帯のパターンを示す遮光パターンデータを作成する遮光パターンデータ作成部SPUを有する。そして、この遮光パターンデータ作成部SPUは、遮光パターンのベースとなるベタパターンデータに対して、補正レイアウトデータ演算部CLDUによって算出された補正レイアウトデータに基づいた演算処理を施すことにより、遮光パターンデータを作成するように構成されている。
具体的に、遮光パターンデータ作成部SPUは、図23に示すようなベタパターンAOPに対するベタパターンデータを予め準備しておく。そして、上述したレイアウトデータ作成装置LDAの補正レイアウトデータ演算部CLDUによって、図24に示す初期レイアウト配置位置ILPを示す初期レイアウトデータに演算処理を施すことにより、最終的に、補正レイアウト配置位置CLPを示す補正レイアウトデータが作成される。
すると、遮光パターンデータ作成部SPUは、遮光パターンのベースとなるベタパターンデータに対して、補正レイアウトデータ演算部CLDUによって算出された補正レイアウトデータに基づいた演算処理を実施する。例えば、遮光パターンデータ作成部SPUは、ベタパターンデータに対して、補正レイアウトデータで示される光透過部の位置データの差し引く処理(NOT処理)を施す。これにより、例えば、図25に示すように、補正レイアウトデータで示される位置に光透過部LPRが設けられたメッシュ状の遮光帯SZに対応したマスクの遮光パターンデータを作成することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前記実施の形態は、下記の形態を含む。
(付記1)
入射光を電荷に変換する光電変換部をそれぞれ有し、かつ、基本パターン単位で行列状に配置された複数の画素、
前記複数の画素よりも前記入射光の入射側に配置され、かつ、前記複数の画素のそれぞれに対応した構成要素を有する光学部材、
を備え、
前記複数の画素には、
前記入射光に含まれる第1波長域光を入射する第1波長域光用画素、
前記入射光に含まれ、前記第1波長域光よりも波長の短い第2波長域光を入射する第2波長域光用画素、
前記入射光に含まれ、前記第2波長域光よりも波長の短い第3波長域光を入射する第3波長域光用画素、
が含まれ、
前記基本パターンは、前記第1波長域光用画素と前記第2波長域光用画素と前記第3波長域光用画素とを組み合わせた配置パターンから構成される、固体撮像素子の前記光学部材を構成する複数の前記構成要素の配置位置を示すレイアウトデータの作成をコンピュータに実行させるためのレイアウトデータ作成プログラムであって、
(a)複数の前記光電変換部のそれぞれと平面的に同一の位置に配置された複数の前記構成要素のそれぞれの初期配置位置を示す初期レイアウトデータと、複数の前記構成要素のそれぞれの配置位置をシュリンクする比率を示すシュリンク率データと、を入力する処理、
(b)前記(a)処理で入力された前記シュリンク率データに基づいて、前記初期レイアウトデータから、前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示すシュリンクレイアウトデータを算出する処理、
(c)前記シュリンクレイアウトデータをデジタル化する単位を示すグリッドデータで、前記シュリンクレイアウトデータを除算して、除算データを算出する処理、
(d)前記除算データに小数点以下の数値データが含まれている場合に、前記除算データを整数化処理して、整数データを算出する処理、
(e)前記グリッドデータと前記整数データを乗算することにより、デジタル化した前記シュリンクレイアウトデータを示す補正レイアウトデータを算出する処理、
(f)前記補正レイアウトデータを出力する処理、
を備え、
前記初期レイアウトデータには、
前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第1初期レイアウトデータと、
前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第2初期レイアウトデータと、
前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第3初期レイアウトデータと、
が含まれ、
前記シュリンク率データには、
前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示す第1シュリンク率データと、
前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、前記第1シュリンク率データよりも値の小さい第2シュリンク率データと、
前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、前記第2シュリンク率データよりも値の小さい第3シュリンク率データと、
が含まれ、
前記シュリンクレイアウトデータには、
前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第1シュリンクレイアウトデータと、
前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第2シュリンクレイアウトデータと、
前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第3シュリンクレイアウトデータと、
が含まれ、
前記除算データには、
前記第1シュリンクレイアウトデータに対応した第1除算データと、
前記第2シュリンクレイアウトデータに対応した第2除算データと、
前記第3シュリンクレイアウトデータに対応した第3除算データと、
が含まれ、
前記整数データには、
前記第1除算データに対応した第1整数データと、
前記第2除算データに対応した第2整数データと、
前記第3除算データに対応した第3整数データと、
が含まれ、
前記補正レイアウトデータには、
前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第1補正レイアウトデータと、
前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第2補正レイアウトデータと、
前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第3補正レイアウトデータと、
が含まれ、
前記(b)処理は、
前記第1シュリンク率データに基づいて、前記第1初期レイアウトデータから前記第1シュリンクレイアウトデータを算出し、
前記第2シュリンク率データに基づいて、前記第2初期レイアウトデータから前記第2シュリンクレイアウトデータを算出し、
前記第3シュリンク率データに基づいて、前記第3初期レイアウトデータから前記第3シュリンクレイアウトデータを算出し、
前記(c)処理は、
前記グリッドデータで前記第1シュリンクレイアウトデータを除算して前記第1除算データを算出し、
前記グリッドデータで前記第2シュリンクレイアウトデータを除算して前記第2除算データを算出し、
前記グリッドデータで前記第3シュリンクレイアウトデータを除算して前記第3除算データを算出し、
前記(d)処理は、
前記第1除算データを整数化処理して前記第1整数データを算出し、
前記第2除算データを整数化処理して前記第2整数データを算出し、
前記第3除算データを整数化処理して前記第3整数データを算出し、
前記(e)処理は、
前記グリッドデータと前記第1整数データを乗算することにより前記第1補正レイアウトデータを算出し、
前記グリッドデータと前記第2整数データを乗算することにより前記第2補正レイアウトデータを算出し、
前記グリッドデータと前記第3整数データを乗算することにより前記第3補正レイアウトデータを算出する、レイアウトデータ作成プログラム。
(付記2)
付記1に記載のレイアウトデータ作成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
1 CPU
1S 半導体基板
2 ROM
3 RAM
4 ディスプレイ
5 キーボード
6 マウス
7 通信ボード
8 リムーバルディスク装置
9 CD/DVD−ROM装置
10 プリンタ
11 スキャナ
12 ハードディスク装置
13 バス
121 オペレーティングシステム
122 プログラム群
123 ファイル群
AOP ベタパターン
ARF 反射防止膜
BL 境界線
BP1 基本パターン
BP2 基本パターン
BP3 基本パターン
BP4 基本パターン
BP5 基本パターン
CAP キャップ絶縁膜
CEB1 構成要素
CEB2 構成要素
CEB3 構成要素
CEB4 構成要素
CEB5 構成要素
CEG1 構成要素
CEG2 構成要素
CEG3 構成要素
CEG4 構成要素
CEG5 構成要素
CER1 構成要素
CER2 構成要素
CER3 構成要素
CER4 構成要素
CER5 構成要素
CF カラーフィルタ
CLDU 補正レイアウトデータ演算部
CLP 補正レイアウト配置位置
DMU データ記憶部
DOU 除算演算部
IL1 層間絶縁膜
IL2 層間絶縁膜
IL3 層間絶縁膜
IL4 層間絶縁膜
ILP 初期レイアウト配置位置
IOU 整数化演算部
IS イメージセンサ
IU 入力部
L レンズ
LCS 素子分離領域
LDA レイアウトデータ作成装置
LPR 光透過部
LPR1 光透過部
LPR2 光透過部
LPR3 光透過部
L1 配線
L2 配線
MP 金属パターン
MSK1 マスク
MSK2 マスク
NR n+型半導体領域
NWL n型ウェル
OL マイクロレンズ
OU 出力部
PD フォトダイオード
PD1 フォトダイオード
PD2 フォトダイオード
PD3 フォトダイオード
PLG プラグ
PR p+型半導体領域
PWL p型ウェル
PXL1 画素
PXL2 画素
PXL3 画素
Q 転送用トランジスタ
RC 受光面
SL スリット
SLDU シュリンクレイアウトデータ演算部
SPU 遮光パターンデータ作成部
SZ 遮光帯
SZ1 遮光帯
SZ2 遮光帯
SZ3 遮光帯
SZR1 遮光帯領域
SZR1(C) 遮光帯領域
SZR2 遮光帯領域

Claims (18)

  1. (a)入射光を電荷に変換する光電変換部をそれぞれ有し、かつ、基本パターン単位で行列状に配置された複数の画素、
    (b)前記複数の画素よりも前記入射光の入射側に配置され、かつ、前記複数の画素のそれぞれに対応した構成要素を有する光学部材、
    を備え、
    前記複数の画素には、
    (a1)前記入射光に含まれる第1波長域光を入射する第1波長域光用画素、
    (a2)前記入射光に含まれ、前記第1波長域光よりも波長の短い第2波長域光を入射する第2波長域光用画素、
    (a3)前記入射光に含まれ、前記第2波長域光よりも波長の短い第3波長域光を入射する第3波長域光用画素、
    が含まれ、
    前記基本パターンは、前記第1波長域光用画素と前記第2波長域光用画素と前記第3波長域光用画素とを組み合わせた配置パターンから構成される、固体撮像素子であって、
    前記光学部材を構成する複数の前記構成要素の中には、前記光電変換部に対して位置ずれが生じている複数の位置ずれ構成要素が存在し、
    前記複数の位置ずれ構成要素においては、前記複数の画素からなる画素アレイの中心位置から離れている位置ずれ構成要素であるほど前記位置ずれが大きく、
    前記位置ずれ構成要素に対応した画素からなる任意の前記基本パターン内において、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記位置ずれ構成要素の前記位置ずれは、前記第2波長域光用画素に対応した前記位置ずれ構成要素の前記位置ずれよりも小さく、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記位置ずれ構成要素の前記位置ずれは、前記第2波長域光用画素に対応した前記位置ずれ構成要素の前記位置ずれよりも大きい、固体撮像素子。
  2. 請求項1に記載の固体撮像素子において、
    前記光学部材は、遮光帯であり、
    前記構成要素は、前記遮光帯に設けられた開口部からなる光透過部である、固体撮像素子。
  3. 請求項1に記載の固体撮像素子において、
    前記光学部材は、カラーフィルタであり、
    複数の前記構成要素のうち、前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素は、前記第1波長域光を透過する第1波長域光透過フィルタであり、
    複数の前記構成要素のうち、前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素は、前記第2波長域光を透過する第2波長域光透過フィルタであり、
    複数の前記構成要素のうち、前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素は、前記第3波長域光を透過する第3波長域光透過フィルタである、固体撮像素子。
  4. 請求項1に記載の固体撮像素子において、
    前記光学部材は、マイクロレンズ群であり、
    前記構成要素は、マイクロレンズである、固体撮像素子。
  5. 請求項1に記載の固体撮像素子において、
    前記第1波長域光は、赤色光であり、
    前記第2波長域光は、緑色光であり、
    前記第3波長域光は、青色光であり、
    前記第1波長域光用画素は、赤色光用画素であり、
    前記第2波長域光用画素は、緑色光用画素であり、
    前記第3波長域光用画素は、青色光用画素である、固体撮像素子。
  6. 請求項1に記載の固体撮像素子において、
    前記光電変換部は、フォトダイオードから構成されている、固体撮像素子。
  7. 入射光を電荷に変換する光電変換部をそれぞれ有し、かつ、基本パターン単位で行列状に配置された複数の画素、
    前記複数の画素よりも前記入射光の入射側に配置され、かつ、前記複数の画素のそれぞれに対応した構成要素を有する光学部材、
    を備え、
    前記複数の画素には、
    前記入射光に含まれる第1波長域光を入射する第1波長域光用画素、
    前記入射光に含まれ、前記第1波長域光よりも波長の短い第2波長域光を入射する第2波長域光用画素、
    前記入射光に含まれ、前記第2波長域光よりも波長の短い第3波長域光を入射する第3波長域光用画素、
    が含まれ、
    前記基本パターンは、前記第1波長域光用画素と前記第2波長域光用画素と前記第3波長域光用画素とを組み合わせた配置パターンから構成される、固体撮像素子の前記光学部材を構成する複数の前記構成要素の配置位置を示すレイアウトデータを作成するレイアウトデータ作成装置であって、
    (a)複数の前記光電変換部のそれぞれと平面的に同一の位置に配置された複数の前記構成要素のそれぞれの初期配置位置を示す初期レイアウトデータと、複数の前記構成要素のそれぞれの配置位置をシュリンクする比率を示すシュリンク率データと、を入力する入力部、
    (b)前記入力部に入力された前記シュリンク率データに基づいて、前記初期レイアウトデータから、前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示すシュリンクレイアウトデータを算出するシュリンクレイアウトデータ演算部、
    (c)前記シュリンクレイアウトデータをデジタル化する単位を示すグリッドデータで、前記シュリンクレイアウトデータを除算して、除算データを算出する除算演算部、
    (d)前記除算データに小数点以下の数値データが含まれている場合に、前記除算データを整数化処理して、整数データを算出する整数化演算部、
    (e)前記グリッドデータと前記整数データを乗算することにより、デジタル化した前記シュリンクレイアウトデータを示す補正レイアウトデータを算出する補正レイアウトデータ演算部、
    (f)前記補正レイアウトデータを出力する出力部、
    を備え、
    前記初期レイアウトデータには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第1初期レイアウトデータと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第2初期レイアウトデータと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第3初期レイアウトデータと、
    が含まれ、
    前記シュリンク率データには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示す第1シュリンク率データと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、前記第1シュリンク率データよりも値の小さい第2シュリンク率データと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、前記第2シュリンク率データよりも値の小さい第3シュリンク率データと、
    が含まれ、
    前記シュリンクレイアウトデータには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第1シュリンクレイアウトデータと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第2シュリンクレイアウトデータと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第3シュリンクレイアウトデータと、
    が含まれ、
    前記除算データには、
    前記第1シュリンクレイアウトデータに対応した第1除算データと、
    前記第2シュリンクレイアウトデータに対応した第2除算データと、
    前記第3シュリンクレイアウトデータに対応した第3除算データと、
    が含まれ、
    前記整数データには、
    前記第1除算データに対応した第1整数データと、
    前記第2除算データに対応した第2整数データと、
    前記第3除算データに対応した第3整数データと、
    が含まれ、
    前記補正レイアウトデータには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第1補正レイアウトデータと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第2補正レイアウトデータと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第3補正レイアウトデータと、
    が含まれ、
    前記シュリンクレイアウトデータ演算部は、
    前記第1シュリンク率データに基づいて、前記第1初期レイアウトデータから前記第1シュリンクレイアウトデータを算出し、
    前記第2シュリンク率データに基づいて、前記第2初期レイアウトデータから前記第2シュリンクレイアウトデータを算出し、
    前記第3シュリンク率データに基づいて、前記第3初期レイアウトデータから前記第3シュリンクレイアウトデータを算出し、
    前記除算演算部は、
    前記グリッドデータで前記第1シュリンクレイアウトデータを除算して前記第1除算データを算出し、
    前記グリッドデータで前記第2シュリンクレイアウトデータを除算して前記第2除算データを算出し、
    前記グリッドデータで前記第3シュリンクレイアウトデータを除算して前記第3除算データを算出し、
    前記整数化演算部は、
    前記第1除算データを整数化処理して前記第1整数データを算出し、
    前記第2除算データを整数化処理して前記第2整数データを算出し、
    前記第3除算データを整数化処理して前記第3整数データを算出し、
    前記補正レイアウトデータ演算部は、
    前記グリッドデータと前記第1整数データを乗算することにより前記第1補正レイアウトデータを算出し、
    前記グリッドデータと前記第2整数データを乗算することにより前記第2補正レイアウトデータを算出し、
    前記グリッドデータと前記第3整数データを乗算することにより前記第3補正レイアウトデータを算出する、レイアウトデータ作成装置。
  8. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記初期レイアウトデータは、前記複数の画素からなる画素アレイの中心位置を基準とした第1方向の複数の前記構成要素のそれぞれの位置を示す複数の第1座標データと、前記第1方向と直交する第2方向の複数の前記構成要素のそれぞれの位置を示す複数の第2座標データと、から構成され、
    前記シュリンクレイアウトデータおよび前記補正レイアウトデータも、複数の第1座標データと、複数の第2座標データと、から構成される、レイアウトデータ作成装置。
  9. 請求項8に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記シュリンクレイアウトデータ演算部は、
    前記初期レイアウトデータの前記複数の第1座標データのそれぞれに前記シュリンク率データを乗算することにより、前記シュリンクレイアウトデータの前記複数の第1座標データのそれぞれを算出し、
    前記初期レイアウトデータの前記複数の第2座標データのそれぞれに前記シュリンク率データを乗算することにより、前記シュリンクレイアウトデータの前記複数の第2座標データのそれぞれを算出する、レイアウトデータ作成装置。
  10. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記整数化演算部は、前記除算データに含まれる小数点以下の前記数値データを切り捨てる処理によって、前記整数データを算出する、レイアウトデータ作成装置。
  11. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記整数化演算部は、前記除算データに含まれる小数点以下の前記数値データを切り上げる処理によって、前記整数データを算出する、レイアウトデータ作成装置。
  12. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記整数化演算部は、前記除算データに含まれる小数点以下の前記数値データを四捨五入する処理によって、前記整数データを算出する、レイアウトデータ作成装置。
  13. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記光学部材は、遮光帯であり、
    前記構成要素は、前記遮光帯に設けられた開口部からなる光透過部である、レイアウトデータ作成装置。
  14. 請求項13に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記レイアウトデータ作成装置は、さらに、前記遮光帯のパターンを示す遮光パターンデータを作成する遮光パターンデータ作成部を有し、
    前記遮光パターンデータ作成部は、
    前記遮光パターンのベースとなるベタパターンデータに対して、前記補正レイアウトデータ演算部によって算出された前記補正レイアウトデータに基づいた演算処理を施すことにより、前記遮光パターンデータを作成する、レイアウトデータ作成装置。
  15. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記光学部材は、カラーフィルタであり、
    複数の前記構成要素のうち、前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素は、第1波長域光を透過する第1波長域光透過フィルタであり、
    複数の前記構成要素のうち、前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素は、第2波長域光を透過する第2波長域光透過フィルタであり、
    複数の前記構成要素のうち、前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素は、第3波長域光を透過する第3波長域光透過フィルタである、レイアウトデータ作成装置。
  16. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記光学部材は、マイクロレンズ群であり、
    前記構成要素は、マイクロレンズである、レイアウトデータ作成装置。
  17. 請求項7に記載のレイアウトデータ作成装置において、
    前記第1波長域光は、赤色光であり、
    前記第2波長域光は、緑色光であり、
    前記第3波長域光は、青色光であり、
    前記第1波長域光用画素は、赤色光用画素であり、
    前記第2波長域光用画素は、緑色光用画素であり、
    前記第3波長域光用画素は、青色光用画素である、レイアウトデータ作成装置。
  18. 入射光を電荷に変換する光電変換部をそれぞれ有し、かつ、基本パターン単位で行列状に配置された複数の画素、
    前記複数の画素よりも前記入射光の入射側に配置され、かつ、前記複数の画素のそれぞれに対応した構成要素を有する光学部材、
    を備え、
    前記複数の画素には、
    前記入射光に含まれる第1波長域光を入射する第1波長域光用画素、
    前記入射光に含まれ、前記第1波長域光よりも波長の短い第2波長域光を入射する第2波長域光用画素、
    前記入射光に含まれ、前記第2波長域光よりも波長の短い第3波長域光を入射する第3波長域光用画素、
    が含まれ、
    前記基本パターンは、前記第1波長域光用画素と前記第2波長域光用画素と前記第3波長域光用画素とを組み合わせた配置パターンから構成される、固体撮像素子の前記光学部材を構成する複数の前記構成要素の配置位置を示すレイアウトデータをコンピュータによって作成するレイアウトデータ作成方法であって、
    (a)複数の前記光電変換部のそれぞれと平面的に同一の位置に配置された複数の前記構成要素のそれぞれの初期配置位置を示す初期レイアウトデータと、複数の前記構成要素のそれぞれの配置位置をシュリンクする比率を示すシュリンク率データと、を前記コンピュータの入力部に入力する工程、
    (b)前記コンピュータのシュリンクレイアウトデータ演算部が、前記入力部に入力された前記シュリンク率データに基づいて、前記初期レイアウトデータから、前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示すシュリンクレイアウトデータを算出する工程、
    (c)前記コンピュータの除算演算部が、前記シュリンクレイアウトデータをデジタル化する単位を示すグリッドデータで、前記シュリンクレイアウトデータを除算して、除算データを算出する工程、
    (d)前記コンピュータの整数化演算部が、前記除算データに小数点以下の数値データが含まれている場合に、前記除算データを整数化処理して、整数データを算出する工程、
    (e)前記コンピュータの補正レイアウトデータ演算部が、前記グリッドデータと前記整数データを乗算することにより、デジタル化した前記シュリンクレイアウトデータを示す補正レイアウトデータを算出する工程、
    (f)前記コンピュータの出力部が前記補正レイアウトデータを出力する工程、
    を備え、
    前記初期レイアウトデータには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第1初期レイアウトデータと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第2初期レイアウトデータと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置を示す第3初期レイアウトデータと、
    が含まれ、
    前記シュリンク率データには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示す第1シュリンク率データと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、前記第1シュリンク率データよりも値の小さい第2シュリンク率データと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素のシュリンク率を示し、かつ、前記第2シュリンク率データよりも値の小さい第3シュリンク率データと、
    が含まれ、
    前記シュリンクレイアウトデータには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第1シュリンクレイアウトデータと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第2シュリンクレイアウトデータと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の前記初期配置位置をシュリンクした配置位置を示す第3シュリンクレイアウトデータと、
    が含まれ、
    前記除算データには、
    前記第1シュリンクレイアウトデータに対応した第1除算データと、
    前記第2シュリンクレイアウトデータに対応した第2除算データと、
    前記第3シュリンクレイアウトデータに対応した第3除算データと、
    が含まれ、
    前記整数データには、
    前記第1除算データに対応した第1整数データと、
    前記第2除算データに対応した第2整数データと、
    前記第3除算データに対応した第3整数データと、
    が含まれ、
    前記補正レイアウトデータには、
    前記第1波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第1補正レイアウトデータと、
    前記第2波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第2補正レイアウトデータと、
    前記第3波長域光用画素に対応した前記構成要素の補正位置を示す第3補正レイアウトデータと、
    が含まれ、
    前記(b)工程は、
    前記第1シュリンク率データに基づいて、前記第1初期レイアウトデータから前記第1シュリンクレイアウトデータを算出し、
    前記第2シュリンク率データに基づいて、前記第2初期レイアウトデータから前記第2シュリンクレイアウトデータを算出し、
    前記第3シュリンク率データに基づいて、前記第3初期レイアウトデータから前記第3シュリンクレイアウトデータを算出し、
    前記(c)工程は、
    前記グリッドデータで前記第1シュリンクレイアウトデータを除算して前記第1除算データを算出し、
    前記グリッドデータで前記第2シュリンクレイアウトデータを除算して前記第2除算データを算出し、
    前記グリッドデータで前記第3シュリンクレイアウトデータを除算して前記第3除算データを算出し、
    前記(d)工程は、
    前記第1除算データを整数化処理して前記第1整数データを算出し、
    前記第2除算データを整数化処理して前記第2整数データを算出し、
    前記第3除算データを整数化処理して前記第3整数データを算出し、
    前記(e)工程は、
    前記グリッドデータと前記第1整数データを乗算することにより前記第1補正レイアウトデータを算出し、
    前記グリッドデータと前記第2整数データを乗算することにより前記第2補正レイアウトデータを算出し、
    前記グリッドデータと前記第3整数データを乗算することにより前記第3補正レイアウトデータを算出する、レイアウトデータ作成方法。
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