JP2015088967A - テーパ形状設計装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】テーパ線路のテーパ形状として、比較的短い線路長で高い結合特性を有するテーパ形状を算出する。【解決手段】演算処理部16が、テーパ線路30に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を構成し、これらテーパ区間ごとに、当該テーパ区間における特性インピーダンスの変化率が、一定の基準変化率以下となるテーパ形状を算出する。【選択図】 図1

Description

本発明は、高周波伝送線路の設計技術に関し、特に特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路のテーパ形状を設計するためのテーパ形状設計技術に関する。
高周波回路において、テーパ構造は、導波管・伝送線路間の変換カプラなどのインピーダンス変換部に用いられる基本構造である。テーパ部分は、電磁波伝搬方向に対して緩やかに導波路パラメータを変化させることにより、インピーダンスを緩やかに変化させることで、インピーダンス変換に伴う反射損失、放射損失を低減させる作用を持つ。
最も一般的に用いられるテーパ形状として、デバイスのあるパラメータ(例えば伝送線路の幅)を、伝搬方向に対して線形に変化させる、線形テーパが知られる。テーパ形状では、一般に、テーパの傾きが緩やかであるほどインピーダンス変換損失は低下するが、線路長が長くなり、デバイスサイズの増大につながる。
そのため、線形形状以外のテーパを用いる構成も知られている。例えば、放物線、フェルミ分布関数などの関数曲線などでテーパ形状を表現し、これらの関数に含まれるパラメータを調整することで、直線よりも短い線路長でインピーダンス変換を行う技術が存在する。非特許文献1では、導波管−コプレーナ線路変換カプラのテーパ形状として、cosine関数が用いられている(例えば、非特許文献1など参照)。
Ville S. Mottonen, "Wideband Coplanar Waveguide-to-Rectangular Waveguide Transition Using Fin-Line Taper," IEEE Microwave and Wireless Components Letters, Vol. 15, No. 2, February 2005 G.C . Dalman, "A Simple mm-Wave Transition from Waveguide to Coplanar Waveguide," Microwave J., Vol. 35, No. 10, pp. 109-112, Oct. 1992 Hooman Tehrani, Ming-Yi Li, and Kai Chang, ‘Broadband Microstrip to Dielectric Image Line Transitions,' IEEE Microwave and Guided Wave Letters Vol. 10, No. 10, Oct. 2000
テーパ形状としては、伝搬方向に対して導波路パラメータを線形に変化させる、線形テーパがよく用いられるが、より短い線路長で良好な結合特性を得るために、曲線のテーパを用いる手法が存在する。しかしながら、これらの手法では、得られるインピーダンス変換器の特性は、最初に設定する関数に依存するため、与える関数によっては、線形テーパよりも特性が悪くなる場合も考えられる。また、テーパ形状を曲線で記述して機械的に最適化するのみであり、与える関数に関しては特に物理的な意味があるわけでもなかった。したがって、所望の特性が得られるまで、様々な関数を用いた最適化が必要となり、処理・作業負担が増大するという問題があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、テーパ線路のテーパ形状として、比較的短い線路長で高い結合特性を有するテーパ形状を算出できるテーパ形状設計技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかるテーパ形状設計装置は、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路で用いられるテーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置であって、前記テーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を構成し、これらテーパ区間ごとに、当該テーパ区間における特性インピーダンスの変化率が、一定の基準変化率以下となるテーパ形状を算出する演算処理部を備える。
また、本発明にかかる他のテーパ形状設計装置は、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置であって、テーパ形状を設計するための設計パラメータを記憶する記憶部と、線路のギャップ幅と特性インピーダンスの変化率との関係を示す特性インピーダンス変化率特性を、テーパ傾きごとに記憶する特性インピーダンス変化率特性DBと、前記テーパ線路のうちテーパ形状が確定していない未確定区間におけるギャップ幅の最大値を示すギャップ幅最大値と、当該未確定区間に適用するテーパ傾きとを特定する区間パラメータ特定部と、前記特性インピーダンス変化率特性DBから前記テーパ傾きに対応する特性インピーダンス変化率特性を取得する区間変化率特性取得部と、前記特性インピーダンス変化率特性のうちから、特性インピーダンス変化率が前記設計パラメータで指定された基準変化率以下となるギャップ幅区間を選択し、当該ギャップ幅区間におけるギャップ幅最小値を選択する区間ギャップ幅選択部と、前記ギャップ幅最小値および前記ギャップ幅最大値と前記テーパ傾きとから、前記テーパ線路に対して新たに割り当てるテーパ区間の区間長を算出する区間長算出部と、前記テーパ線路に対して割り当てられた前記各テーパ区間に関する、前記ギャップ幅最小値、前記ギャップ幅最大値、前記区間長を、前記テーパ線路のテーパ形状データとして出力するテーパ形状出力部とを備える。
また、本発明にかかるテーパ形状設計方法は、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路で用いられるテーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置で用いられるテーパ形状設計方法であって、演算処理部が、前記テーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を構成し、これらテーパ区間ごとに、当該テーパ区間における特性インピーダンスの変化率が、一定の基準変化率以下となるテーパ形状を算出するステップを備える。
また、本発明にかかる他のテーパ形状設計方法は、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置で用いられるテーパ形状設計方法であって、記憶部が、テーパ形状を設計するための設計パラメータを記憶する記憶ステップと、特性インピーダンス変化率特性DBが、線路のギャップ幅と特性インピーダンスの変化率との関係を示す特性インピーダンス変化率特性を、テーパ傾きごとに記憶する記憶ステップと、区間パラメータ特定部が、前記テーパ線路のうちテーパ形状が確定していない未確定区間におけるギャップ幅の最大値を示すギャップ幅最大値と、当該未確定区間に適用するテーパ傾きとを特定する区間パラメータ特定ステップと、変化率特性取得部が、前記特性インピーダンス変化率特性DBから前記テーパ傾きに対応する特性インピーダンス変化率特性を取得する変化率特性取得ステップと、区間ギャップ幅選択部が、前記特性インピーダンス変化率特性のうちから、特性インピーダンス変化率が前記設計パラメータで指定された基準変化率以下となるギャップ幅区間を選択し、当該ギャップ幅区間におけるギャップ幅最小値を選択する区間ギャップ幅選択ステップと、区間長算出部が、前記ギャップ幅最小値および前記ギャップ幅最大値と前記テーパ傾きとから、前記テーパ線路に対して新たに割り当てるテーパ区間の区間長を算出する区間長算出ステップと、テーパ形状出力部が、前記テーパ線路に対して割り当てられた前記各テーパ区間に関する、前記ギャップ幅最小値、前記ギャップ幅最大値、前記区間長を、前記テーパ線路のテーパ形状データとして出力するテーパ形状出力ステップとを備える。
本発明によれば、損失に応じた基準変化率を予め指定しておくことにより、テーパ線路全体において、一定の損失以下を満足する折線テーパ形状が算出される。したがって、テーパ線路のテーパ形状として、比較的短い線路長で高い結合特性を有するテーパ形状を得ることが可能となる。
第1の実施の形態にかかるテーパ形状設計装置の構成を示すブロック図である。 伝送線路幅に対する特性インピーダンスの変化を示す説明図である。 テーパ部分の階段状近似例を示す説明図である。 設計対象となるテーパ線路を示す外観図である。 図4の平面図である。 図5のW−W断面図である。 ギャップ幅に対する特性インピーダンスの変化を示すグラフである。 ギャップ幅に対する特性インピーダンス変化率の変化を示す特性インピーダンス変化率特性のグラフである。 曲線形状のテーパ線路を示す説明図である。 線形テーパ形状を連結したテーパ線路の近似例を示す説明図である。 テーパ形状設計処理を示すフローチャートである。 本発明のカプラの導波管からスロット線路への結合特性を示すグラフである。 本発明のカプラの導波管側から見た場合の反射特性を示すグラフである。 従来カプラの導波管からスロット線路への結合特性を示すグラフである。 従来カプラの導波管側から見た場合の反射特性を示すグラフである。 第2の実施の形態にかかる導波管と誘電体導波路を結合させるカプラを示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるテーパ形状設計装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかるテーパ形状設計装置の構成を示すブロック図である。
このテーパ形状設計装置10は、全体としてサーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、カプラなどのテーパ線路を設計者が設計する際に、テーパ線路のテーパ形状を設計支援する装置として用いられ、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力する機能を有している。
本発明は、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路において、伝送線路幅が徐々に変化するテーパ部におけるインピーダンス変化率が小さくなるような形状をテーパに与えることで、テーパ部でのインピーダンス変換に伴う反射損失・放射損失を低減することを原理とする。
具体的な本発明によるテーパ形状の設計手法は次の通りである。
まず、テーパ部分で変化させるパラメータを決定する。例えば、伝送線路の幅を、伝搬方向に対して徐々に変化させる場合を考える。このとき、伝搬する電磁波のモードが持つ特性インピーダンスは伝搬方向に対して変化する。このとき、一般には、伝送線路幅に対して特性インピーダンスは線形に変化せず、曲線状に変化する。図2は、伝送線路幅に対する特性インピーダンスの変化を示す説明図である。
この際、テーパ部分は、近似的には幅が異なる線路長よりも十分短い線路を階段状に従属接続したものであると考えられる。図3は、テーパ部分の階段状近似例を示す説明図である。したがって、テーパ部分で特性インピーダンス変化が大きな個所では、特性インピーダンスが異なる線路を従属接続した場合と同様に電磁波の反射が生じ、テーパ部分での損失の原因となる。
本発明は、このような観点から、できるだけテーパ内部での反射を抑えるためには、特性インピーダンス変化が大きな個所ではテーパ傾きを緩やかにして、逆に、特性インピーダンスがほとんど変化しない個所では、テーパの傾きを急峻にすることにより、最も効率的なインピーダンス変換が得られ、より短い線路長で低反射損失な特性が得られることに着目したものである。
そして、具体的には、テーパ形状設計装置の演算処理部により、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路に、当該テーパ線路の電磁波伝搬方向に沿って複数のテーパ区間を割り当て、これらテーパ区間のうちからテーパ線路のギャップ幅が大きい順に選択した選択テーパ区間ごとにテーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するようにしたものである。
図4は、設計対象となるテーパ線路を示す外観図である。図5は、図4の平面図である。図6は、図5のW−W断面図である。
本実施の形態では、図4−図6に示すように、特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路、ここでは、導波管21とスロット線路22の間を結合するためのカプラ(フィンラインカプラ)20に適用した場合を例として説明する。なお、スロット線路22に代えて、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路、コプレーナストリップ線路等、他の高周波伝送線路にも適用可能である。
カプラ20は、導体板31とスロット部32とからなり、スロット部32のギャップ幅が電磁波伝搬方向に沿って徐々に小さくなる、いわゆるフィンライン形状のテーパ線路30により、導波管21を伝搬するTEモードを、スロット線路22を伝搬するスロットモードへと変換するものである。
本実施の形態では、一例としてF帯(90−140GHz)用の導波管21を用いて計算を行う。導波管21の断面サイズは、長辺(厚さ)が2032μm, 短辺(幅)が1016μmとなっている。スロット線路22は、ギャップ幅30μmのものとし、導波管21側から見た時に、電磁波伝搬方向に対してスロット部32のギャップ幅が導波管幅1016μmから30μmまでテーパを介して変化する構造であるものとする。
本発明は、テーパ線路を伝搬するモードの特性インピーダンスの変化が少なくなるようなテーパ形状を与えることを特徴とするものである。
カプラ20のテーパ線路30で変化するパラメータはスロット部32のギャップ幅Gである。ギャップ幅Gを変化させた場合のテーパ線路各断面における特性インピーダンスZをシミュレーションで計算すると、ギャップ幅Gが大きくなるにしたがって特性インピーダンスZが単調増加する特性が得られる。図7は、ギャップ幅に対する特性インピーダンスの変化を示すグラフである。
図7の計算結果をさらにギャップ幅Gで微分すると、ギャップ幅Gに対する特性インピーダンスの変化率dZ/dGの特性が得られる。図8は、ギャップ幅に対する特性インピーダンス変化率の変化を示す特性インピーダンス変化率特性のグラフである。
この図8よれば、ギャップ幅Gが小さくなるにしたがって特性インピーダンス変化率が指数関数的に増加していることがわかる。例えば、ギャップ幅Gが200μmより大きい範囲では、特性インピーダンスの変化率は0.2以下の小さな値を取るが、ギャップ幅Gが30〜200μmの範囲では、特性インピーダンスの変化率が0.2〜1程度と大きくなる。インピーダンス変換に伴う損失は、この特性インピーダンスの変化率に依存しており、変化率をある程度緩やかにすることにより、インピーダンス変換に伴う損失を小さくすることができる。
したがって、図8によれば、テーパ線路30のテーパ部32に線形なテーパを用いて低損失なインピーダンス変換を得るには、ギャップ幅Gが30〜200μmのテーパ区間に対してインピーダンス変化が十分に緩やかとなるようにテーパ傾きを緩やかにする必要があることがわかる。
このとき、ギャップ幅Gが200μmより大きな値をとるテーパ区間に対しては不必要にテーパ傾きを緩やかにとっていることになり、結果としてテーパ線路30全体の線路長が大きくなってしまう。従来の線形テーパが一般には最適なテーパ形状でない理由はこの点にある。したがって、ギャップ幅Gに応じたテーパ傾きを用いることにより、テーパ線路30全体の線路長を短くできることがわかる。
本発明は、この特性インピーダンスに基準変化率を設け、テーパ線路の電磁波伝搬方向に沿って割り当てた各テーパ区間における特性インピーダンス変化率が基準変化率以下となるよう、各テーパ区間のテーパ形状を設計するようにしたものである。
したがって、例えば、特性インピーダンスdZ/dGの基準変化率Pst=0.2[Ω/m]とした場合になるようにテーパ上の各点の傾きを決定することで、テーパ曲線を設計することができる。
図9は、曲線形状のテーパ線路を示す説明図である。図9のように、スロット線路22とテーパ線路30の境界を原点として電磁波伝搬方向に伝搬距離Lを取り、ギャップ幅GをLの関数として表現した理想的なテーパ曲線式は、次の式(1)で表される。
G=X(L) …(1)
また、図7に示した、特性インピーダンスのギャップ幅依存性を表す式は、次の式(2)で表される。
Z=Γ(G) …(2)
したがって、次の式(3)に示す束縛条件を満たすようなX(L)を求めればよいことになる。
dZ/dG(=P)≦Pth …(3)
本発明は、より簡易で実践的な実現手法としては、一定の傾きを有する線形テーパ形状を持つテーパ区間をいくつか組み合わせることにより、折線テーパ形状で上記のアルゴリズムから得られる曲線式を近似するようにしたものである。
図10は、線形テーパ形状を連結したテーパ線路の近似例を示す説明図である。ここでは、例えば、図8に示したように、特性インピーダンスZの変化率が基準変化率Pthとなるギャップ幅G=200μmに着目し、このG=200μmとなる伝搬距離L1の位置を境界として、G≧200μmのテーパ区間Aにおけるテーパ傾きに比較して、より緩やかな傾きがG<200μmのテーパ区間Bに採用されている。
すなわち、変化率が大きく変化するギャップ幅Gが30〜200μmのテーパ区間Bを緩やかな線形テーパとし、ギャップ幅Gが200μm以上のテーパ区間Aに関してはこれよりも急な傾きを持つ線形テーパとすることにより、折線テーパ形状が得られる。
図10の設計例では、ギャップ幅Gが導波管幅である1016μmから200μmまでの区間Aの長さが2000μmとなり、ギャップ幅Gが200μmから30μmまでの区間Bの長さが1000μmとなり、折線テーパ全体の長さが3000μmとなった。結果として、区間Aのテーパ傾きは区間Bのテーパ傾きの約2.5倍分だけ急峻となった。
[テーパ形状設計装置]
次に、図1に示した本実施の形態にかかるテーパ形状設計装置10について詳細に説明する。
本実施の形態にかかるテーパ形状設計装置10には、主な機能部として、通信I/F部11、操作入力部12、画面表示部13、インピーダンス変化率特性DB14、記憶部15、および演算処理部16が設けられている。
通信I/F部11は、通信回線を介して接続された外部装置(図示せず)とデータ通信を行うことにより、テーパ形状の設計に用いる設計パラメータや、設計結果であるテーパ形状データをやり取りする機能を有している。
操作入力部12は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部16へ出力する機能を有している。
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、演算処理部16から出力された操作メニュー画面、設計パラメータ入力画面、設計結果出力画面などの各種画面データを画面表示する機能を有している。
インピーダンス変化率特性DB14は、線路のギャップ幅と特性インピーダンスの変化率との関係を示す特性インピーダンス変化率特性を、テーパ傾きごとに記憶するデータベースである。
記憶部15は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、演算処理部16でのテーパ設計処理に用いる各種処理情報やプログラム15Pを記憶する機能を有している。
プログラム15Pは、演算処理部16のCPUにより読み出されて実行されることにより、テーパ設計に用いる各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部11を介して外部装置や記録媒体(共に図示せず)から読み出されて記憶部15に格納される。
記憶部15で記憶する主な処理情報として、設計パラメータ15Aとテーパ形状データ15Bがある。
設計パラメータ15Aは、テーパ形状の設計に用いるパラメータであり、導波管21やスロット線路22のギャップ幅(伝送線路幅)、特性インピーダンスの基準変化率Pth、信号周波数freqなどがある。
テーパ形状データ15Bは、各テーパ区間に関する、ギャップ幅最小値、ギャップ幅最大値、区間長、テーパ傾きなどの形状パラメータからなり、演算処理部16で算出されて記憶部15に保存される。
演算処理部16は、CPUおよびその周辺回路を有し、記憶部15からプログラム15Pを読み出して実行することにより、テーパ設計に用いる各種処理部を実現する機能を有している。
演算処理部16で実現される主な処理部として、設計パラメータ取得部16A、区間パラメータ特定部16B、区間変化率特性取得部16C、区間ギャップ幅選択部16D、区間長算出部16E、およびテーパ形状出力部16Fがある。
設計パラメータ取得部16Aは、操作入力部12で検出されたオペレータ操作または通信I/F部11で受信したデータに基づいて、テーパ形状を設計するための設計パラメータ15Aを取得し、記憶部15へ保存する機能を有している。
区間パラメータ特定部16Bは、テーパ線路30のうち、テーパ形状が確定していない未確定区間を、電磁波伝搬方向に沿ってスロット線路22との境界まで選択する機能と、この未確定区間におけるギャップ幅最大値Gmaxを特定する機能と、操作入力部12で検出されたオペレータ操作に基づいて、未確定区間に適用するテーパ傾きRを特定する機能を有している。
区間変化率特性取得部16Cは、特性インピーダンス変化率特性DB14から、区間パラメータ特定部16Bで特定されたテーパ傾きRと、設定パラメータ14Aの信号周波数freqとに対応する特性インピーダンス変化率特性を取得する機能を有している。
区間ギャップ幅選択部16Dは、区間変化率特性取得部16Cで取得した特性インピーダンス変化率特性のうちから、特性インピーダンス変化率Pが設計パラメータ15Aで指定された基準変化率Pth以下となるギャップ幅Gのギャップ幅範囲を選択する機能と、当該ギャップ幅範囲からギャップ幅Gの最小値をギャップ幅最小値Gminとして選択する機能とを有している。
区間長算出部16Eは、未確定区間に対応するギャップ幅最小値Gminおよびギャップ幅最大値Gmaxとテーパ傾きRとに基づいて、これらテーパ形状が適用される区間長Lを算出する機能と、未確定区間のうち、ギャップ幅Gの広いほうからこの区間長L分を新たなテーパ区間として確定する機能とを有している。
テーパ形状出力部16Fは、テーパ線路30に対して割り当てた各テーパ区間に関する、ギャップ幅最小値、ギャップ幅最大値、区間長、テーパ傾きなどの形状パラメータを、当該テーパ線路30のテーパ形状データ15Bとして、記憶部15や画面表示部13に出力する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図11を参照して、本実施の形態にかかるテーパ形状設計装置10の動作について説明する。図11は、テーパ形状設計処理を示すフローチャートである。
テーパ形状設計装置10の演算処理部16は、操作入力部12で検出されたオペレータ操作に応じて、図11のテーパ設計処理を実行する。ここでは、テーパ線路30のうち、電磁波伝搬方向に沿ってギャップ幅の広い導波管21との境界端から、ギャップ幅の狭いスロット線路22との境界端に向けて、順にテーパ形状を確定していくものとする。
まず、操作入力部12で検出されたオペレータ操作または通信I/F部11で受信したデータに基づいて、テーパ形状を設計するための設計パラメータ15Aを取得し、記憶部15へ保存する(ステップ100)。
続いて、区間パラメータ特定部16Bは、テーパ線路30のうち、テーパ形状が確定していない未確定区間を、電磁波伝搬方向に沿ってスロット線路22との境界まで選択し(ステップ101)、未確定区間のギャップ幅最大値Gmaxを特定するとともに(ステップ102)操作入力部12で検出されたオペレータ操作に基づいて、未確定区間に適用するテーパ傾きRを特定する(ステップ103)。
テーパ形状設計処理の開始状態においては、導波管21との境界端からスロット線路22との境界端までのすべての区間が未確定区間となり、導波路21の伝送線路幅がGmaxとして選択される。また、テーパ形状が確定した確定区間が存在する場合には、確定区間の終端からスロット線路22との境界端までのすべての区間が未確定区間となり、確定区間の終端における区間ギャップ幅最小値GminがGmaxとして選択される。なお、テーパ傾きRについては、ギャップ幅の広い方から徐々に緩やかになる傾向があるため、設計パラメータ15Aで設定した初期値から一定の割合で徐々に緩やかになるよう、自動選択するようにしてもよく、これにより操作入力を省くことができる。
次に、区間変化率特性取得部16Cは、特性インピーダンス変化率特性DB14から、区間パラメータ特定部16Bで特定されたテーパ傾きRに対応する特性インピーダンス変化率特性を取得する(ステップ104)。
この後、区間ギャップ幅選択部16Dは、区間変化率特性取得部16Cで取得した特性インピーダンス変化率特性のうちから、特性インピーダンス変化率Pが設計パラメータ15Aで指定された基準変化率Pth以下となるギャップ幅Gのギャップ幅範囲を選択する(ステップ105)。
ここで、入力されたテーパ傾きRが適切ではなく、P≦Pthとなるギャップ幅範囲を選択できなかった場合(ステップ106:NO)、ステップ103に戻って、操作入力部12で検出されたオペレータ操作に基づいて、新たなテーパ傾きRを再度特定する。この際、テーパ傾きRが大きいほど特性インピーダンスの変化率が大きくなる傾向があるため、新たなテーパ傾きRとして、前回用いたテーパ傾きより緩やかな傾きを入力する必要がある。
一方、P≦Pthとなるギャップ幅範囲を選択できた場合(ステップ106:YES)、区間ギャップ幅選択部16Dは、当該ギャップ幅範囲からギャップ幅Gの最小値をギャップ幅最小値Gminとして選択する(ステップ107)。
続いて、区間長算出部16Eは、ギャップ幅最小値Gminおよびギャップ幅最大値Gmaxとテーパ傾きRとに基づいて、これらテーパ形状が適用される区間長Lを算出し(ステップ108)、未確定区間のうち、ギャップ幅の広いほうからこの区間長L分を新たなテーパ区間として確定する(ステップ109)。
この後、区間長算出部16Eは、新たなテーパ区間の確定により、テーパ線路30の全てが確定されたかどうか確認し、未確定区間がまだ存在する場合には(ステップ110:NO)、ステップ101戻る。
一方、未確定区間が存在しない場合(ステップ110:YES)、テーパ形状出力部16Fは、確定した各テーパ区間に関する、ギャップ幅最小値Gmin、ギャップ幅最大値Gmax、および区間長Lを、テーパ線路30のテーパ形状データ15Bとして、記憶部15や画面表示部12へ出力し(ステップ111)、一連のテーパ形状設計処理を終了する。
したがって、例えば、前述した図10の例では、まず、テーパ線路30のうち区間A,Bの両方が未確定区間として選択され、オペレータに指定されたテーパ傾きRAに基づき、図6に示すような特性インピーダンス変化率特性が特性インピーダンス変化率特性DB14から取得され、この特性インピーダンス変化率特性のうち、特性インピーダンス変化率Pが基準変化率Pth以下となるギャップ幅範囲からギャップ幅最小値Gminとして200μmが選択され、テーパ線路30のうちギャップ幅GがGminとなるまでの区間Aが新たなテーパ区間として確定される。
次に、テーパ線路30のうち残りの区間Bが未確定区間として選択され、オペレータに指定されたテーパ傾きRBに基づき、図6とは異なる特性インピーダンス変化率特性が特性インピーダンス変化率特性DB14から取得され、この特性インピーダンス変化率特性のうち、特性インピーダンス変化率Pが基準変化率Pth以下となるギャップ幅範囲からギャップ幅最小値Gminとして30μmが選択され、テーパ線路30のうちギャップ幅GがGminとなるまでの区間Bが新たなテーパ区間として確定される。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、テーパ線路30に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、テーパ線路30全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を構成し、これらテーパ区間ごとに、当該テーパ区間における特性インピーダンスの変化率が、一定の基準変化率以下となるテーパ形状を算出するようにしたものである。
したがって、テーパ線路30のうち、電磁波伝搬方向に沿ってギャップ幅の広い導波管21との境界端から、ギャップ幅の狭いスロット線路22との境界端に向けて、指定されたテーパ傾きRにおいて、基準変化率Pth以下の特性インピーダンス変化率Pが保証されるテーパ区間が順に確保されることになる。
この際、インピーダンス変換に伴う損失は、テーパ線路30の特性インピーダンス変化率に依存している。このため、損失に応じた基準変化率を予め指定しておくことにより、テーパ線路30全体において、一定の損失以下を満足する折線テーパ形状を算出することができる。したがって、テーパ線路30のテーパ形状として、比較的短い線路長で高い結合特性を有するテーパ形状を得ることが可能となる。
[第1の実施の形態の解析例]
次に、図12〜図15を参照して、本実施の形態を適用して設計したテーパ線路30についての解析例について説明する。
本解析では、前述の図10に示したテーパ線路30の近似例に基づいて、テーパ線路30を用いたカプラ20のインピーダンス変換に伴う損失の周波数特性について解析を行った。ここでは、ギャップ幅Gが導波管幅である1016μmから200μmまでの区間Aの長さを2000μmとし、ギャップ幅Gが200μmから30μmまでの区間Bの長さを1000μmとし、折線テーパ全体の長さを3000μmとした。また、区間Aのテーパ傾きは区間Bのテーパ傾きの約2.5倍分だけ急峻とした。
図12は、本発明のカプラの導波管からスロット線路への結合特性を示すグラフである。Fバンド内において、結合損失は最大でも0.2dB程度に収まっていることが分かる。また、図13は、本発明のカプラの導波管側から見た場合の反射特性を示すグラフである。Fバンド内において、反射損失は15dB以上確保できていることが分かる。
従来の線形テーパ形状を用いたカプラの解析結果について、テーパ線路長Ltをパラメータとして、本発明のカプラの解析結果と比較する。図14は、従来カプラの導波管からスロット線路への結合特性を示すグラフである。図15は、従来カプラの導波管側から見た場合の反射特性を示すグラフである。
図14に示されているように、従来の線形テーパ形状を用いた場合、図12に示した本発明の結合損失と同程度の特性を得るためには、5000μmものテーパ線路長Ltが必要となることが分かる。同様に、本発明と同程度の反射特性を得るためには、図15より、5000μmものテーパ線路長Ltが必要であることがわかる。
このように、従来の線形テーパ形状を用いる場合、良好な結合特性を得るためにはテーパ線路長を大きくとる必要があることがわかる。テーパ線路長の増大は、カプラサイズの増大、すなわちモジュールサイズの増大を引き起こす。また、実際にはテーパを構成する導体は有限の導電率を持つため、テーパ線路長を大きくすると、テーパ部分での導体損失が大きくなり、結果として良好な結合特性は得られない場合が多い。
本発明によれば、特性インピーダンスの変化が大きい区間のみ緩やかなテーパ傾きが用いられるため、テーパ線路のテーパ形状として、比較的短い線路長で高い結合特性を得ることができるため、前述した2つの課題を同時に解決することができる。
また、本実施の形態では、導波管−スロット線路変換カプラについて、ギャップ幅を変数とした場合を例に説明したが、本発明の手法は、テーパ部分で変化させるパラメータがギャップ幅以外のパラメータであっても適用可能である。例えば、導波管から、マイクロストリップ線路またはコプレーナ線路に接続するためのカプラとして、リッジを用いたカプラ(非特許文献2)が知られているが、この場合はリッジ高さがテーパ部分で変化するため、テーパ部分で変化させるパラメータをギャップ幅からリッジ高さに置き換えれば、まったく同様の議論が成り立ち、同様にテーパでの結合特性を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、図16を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるテーパ形状設計装置10について説明する。図16は、第2の実施の形態にかかる導波管と誘電体導波路を結合させるカプラを示す説明図である。
本実施の形態では、導波管と誘電体導波路を結合させるためのカプラに適用する場合について説明する。
誘電体導波路は、100GHzを超える周波数帯では金属線路よりも低損失であるため、チップ間やボード間のインタコネクション等に有望視されている。しかしながら、トランジスタ、ダイオード等のアクティブデバイス周辺では、マイクロストリップ線路、コプレーナ線路等の金属伝送線路が用いられるため、誘電体線路と金属伝送線路との間にカプラが必要であり、また、誘電体線路と導波管との間にもカプラが必要となる。このようなカプラにおいて、特性インピーダンスを緩やかに変化させるためにテーパ形状を用いることは非常に多く、ここでも本発明を適用することが可能となる。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、誘電体導波路の、テーパ伝搬方向に対して変化させるパラメータ、ここでは誘電体導波路の伝送線路幅を選び、パラメータが変化する場合の、伝搬モードの特性インピーダンスの変化を解析し、特性インピーダンスの変化率が常に一定となるテーパ形状を与えることにより、透過損失の少ないテーパを形成することができる。
この場合においても、変化させるパラメータは、誘電体導波路高さ、誘電体導波路材料の屈折率等、他のパラメータであってもよい。また、誘電体導波路高さ、幅等、複数のパラメータを変化させてもよい。また、導波管側をテーパ形状にしてもよい。
また、誘電体導波路と、金属伝送線路のカプラに関しては、非特許文献3で述べられているような、テーパ線路を用いたカプラが存在する。非特許文献3では、線形なテーパが用いられており、テーパ形状に関しては特に言及されていないが、本発明のカプラのテーパ部分の形状にも、本発明の設計手法を適用することができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…テーパ形状設計装置、11…通信I/F部、12…操作入力部、13…画面表示部、14…特性インピーダンス変化率特性DB、15…記憶部、15A…設計パラメータ、15B…テーパ形状データ、16…演算処理部、16A…設計パラメータ取得部、16B…区間パラメータ特定部、16C…区間変化率特性取得部、16D…区間ギャップ幅選択部、16E…区間長算出部、16F…テーパ形状出力部、20…カプラ、21…導波管、22…スロット線路、30…テーパ線路、31…導体板、32…スロット部。

Claims (4)

  1. 特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路で用いられるテーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置であって、
    前記テーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を構成し、これらテーパ区間ごとに、当該テーパ区間における特性インピーダンスの変化率が、一定の基準変化率以下となるテーパ形状を算出する演算処理部を備えることを特徴とするテーパ形状設計装置。
  2. 特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置であって、
    テーパ形状を設計するための設計パラメータを記憶する記憶部と、
    線路のギャップ幅と特性インピーダンスの変化率との関係を示す特性インピーダンス変化率特性を、テーパ傾きごとに記憶する特性インピーダンス変化率特性DBと、
    前記テーパ線路のうちテーパ形状が確定していない未確定区間におけるギャップ幅の最大値を示すギャップ幅最大値と、当該未確定区間に適用するテーパ傾きとを特定する区間パラメータ特定部と、
    前記特性インピーダンス変化率特性DBから前記テーパ傾きに対応する特性インピーダンス変化率特性を取得する区間変化率特性取得部と、
    前記特性インピーダンス変化率特性のうちから、特性インピーダンス変化率が前記設計パラメータで指定された基準変化率以下となるギャップ幅区間を選択し、当該ギャップ幅区間におけるギャップ幅最小値を選択する区間ギャップ幅選択部と、
    前記ギャップ幅最小値および前記ギャップ幅最大値と前記テーパ傾きとから、前記テーパ線路に対して新たに割り当てるテーパ区間の区間長を算出する区間長算出部と、
    前記テーパ線路に対して割り当てられた前記各テーパ区間に関する、前記ギャップ幅最小値、前記ギャップ幅最大値、前記区間長を、前記テーパ線路のテーパ形状データとして出力するテーパ形状出力部と
    を備えることを特徴とするテーパ形状設計装置。
  3. 特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路で用いられるテーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置で用いられるテーパ形状設計方法であって、
    演算処理部が、前記テーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を構成し、これらテーパ区間ごとに、当該テーパ区間における特性インピーダンスの変化率が、一定の基準変化率以下となるテーパ形状を算出するステップを備えることを特徴とするテーパ形状設計方法。
  4. 特性インピーダンスの異なる2つの高周波伝送線路間を結合するテーパ線路に対して、個別のテーパ傾きを有する線形テーパ形状をなすテーパ区間を、電磁波伝搬方向に沿って順に割り当てることにより、前記テーパ線路全体としてこれら線形テーパ形状が連結されてなる折線テーパ形状を示すテーパ形状データを算出して出力するテーパ形状設計装置で用いられるテーパ形状設計方法であって、
    記憶部が、テーパ形状を設計するための設計パラメータを記憶する記憶ステップと、
    特性インピーダンス変化率特性DBが、線路のギャップ幅と特性インピーダンスの変化率との関係を示す特性インピーダンス変化率特性を、テーパ傾きごとに記憶する記憶ステップと、
    区間パラメータ特定部が、前記テーパ線路のうちテーパ形状が確定していない未確定区間におけるギャップ幅の最大値を示すギャップ幅最大値と、当該未確定区間に適用するテーパ傾きとを特定する区間パラメータ特定ステップと、
    変化率特性取得部が、前記特性インピーダンス変化率特性DBから前記テーパ傾きに対応する特性インピーダンス変化率特性を取得する変化率特性取得ステップと、
    区間ギャップ幅選択部が、前記特性インピーダンス変化率特性のうちから、特性インピーダンス変化率が前記設計パラメータで指定された基準変化率以下となるギャップ幅区間を選択し、当該ギャップ幅区間におけるギャップ幅最小値を選択する区間ギャップ幅選択ステップと、
    区間長算出部が、前記ギャップ幅最小値および前記ギャップ幅最大値と前記テーパ傾きとから、前記テーパ線路に対して新たに割り当てるテーパ区間の区間長を算出する区間長算出ステップと、
    テーパ形状出力部が、前記テーパ線路に対して割り当てられた前記各テーパ区間に関する、前記ギャップ幅最小値、前記ギャップ幅最大値、前記区間長を、前記テーパ線路のテーパ形状データとして出力するテーパ形状出力ステップと
    を備えることを特徴とするテーパ形状設計方法。
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