JP2015088865A - 圧電振動片、及び圧電振動子 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱してパッケージに実装される際に、熱変形することが抑制される圧電振動片、及びそのような圧電振動片を備えた圧電振動子を提供する。
【解決手段】本発明の圧電振動片は、幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部の基端部が連結される基部と、前記基部から前記振動腕部の先端部側へ延出する枠状の支持腕部と、前記支持腕部において前記基部との連結点よりも前記振動腕部の先端部側に設けられた複数のマウント部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の圧電振動片は、幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部の基端部が連結される基部と、前記基部から前記振動腕部の先端部側へ延出する枠状の支持腕部と、前記支持腕部において前記基部との連結点よりも前記振動腕部の先端部側に設けられた複数のマウント部と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧電振動片、及び圧電振動子に関する。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが知られており、例えば、その1つとして、一対の振動腕部の端部を連結する基部から、振動腕部の外側に振動腕部と同じ方向に延びる一対の支持腕部を備えた圧電振動片を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
上記のような圧電振動片をパッケージに実装する際、例えば圧電振動片とパッケージとを接着する導電性の接着剤を溶かす等の理由から、圧電振動片のマウント部を加熱する場合がある。この場合においては、圧電振動片のマウント部が熱変形した状態でパッケージに実装され、所望の振動特性が得られない場合があった。
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて成されたものであって、加熱してパッケージに実装される際に、熱変形することが抑制される圧電振動片、及びそのような圧電振動片を備えた圧電振動子を提供することを目的の一つとする。
本発明の圧電振動片の一つの態様は、幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部の基端部が連結される基部と、前記基部から前記振動腕部の先端部側へ延出する枠状の支持腕部と、前記支持腕部において前記基部との連結点よりも前記振動腕部の先端部側に設けられた複数のマウント部と、を備えたことを特徴とする。
また、前記枠状の支持腕部は、前記連結点から前記振動腕部に沿って延びる接続辺部と、前記接続辺部から前記振動腕部の幅方向に沿って延び、他方の前記接続辺部と接続する対向辺部と、を有しており、前記マウント部は前記対向辺部に形成されていてもよい。
また、複数の前記マウント部は、前記対向辺部において互いに近接配置されていてもよい。
また、前記マウント部は前記接続辺部に形成されているとよい。
また、前記接続辺部の幅は、前記対向辺部の幅よりも狭くともよい。
また、本発明の圧電振動子の一つの態様は、ベース部材と、前記ベース部材に重ね合わされて接合されると共に前記ベース部材との間に気密封止されたキャビティを形成するリッド部材と、を有するパッケージと、前記ベース部材における実装面にマウントされ、前記キャビティ内に収容された上記の圧電振動片と、を備えることを特徴とする。
本発明の一つの態様によれば、加熱してパッケージに実装される際に、熱変形することが抑制される圧電振動片、及びそのような圧電振動片を備えた圧電振動子が提供される。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態に係る圧電振動片、及び圧電振動子について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
(第1実施形態)
[圧電振動子]
図1及び図2は、本実施形態の圧電振動子100を示す図である。図1は、分解斜視図である。図2は、断面図である。
本実施形態の圧電振動子100は、図1に示すように、外形が略直方体状のいわゆるセラミックパッケージタイプの表面実装型振動子である。圧電振動子100は、気密に封止されたキャビティC1を有するパッケージ2と、キャビティC1に収容された圧電振動片50とを備える。
[圧電振動子]
図1及び図2は、本実施形態の圧電振動子100を示す図である。図1は、分解斜視図である。図2は、断面図である。
本実施形態の圧電振動子100は、図1に示すように、外形が略直方体状のいわゆるセラミックパッケージタイプの表面実装型振動子である。圧電振動子100は、気密に封止されたキャビティC1を有するパッケージ2と、キャビティC1に収容された圧電振動片50とを備える。
なお、以下の説明においては、XYZ軸を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、圧電振動片50(図1参照)の厚み方向と平行な方向をZ軸方向、Z軸方向と垂直で、圧電振動子100(図1参照)の長さ方向と平行な方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向と垂直で、圧電振動子100の幅方向と平行な方向をY軸方向とする。
パッケージ2は、図1に示すように、パッケージ本体(ベース部材)3と、封口板(リッド部材)4とを備える。パッケージ本体3は、有底の凹部3aを有する部材である。凹部3aは、後述するシールリング12の内側面12aと、後述する第2ベース基板11に形成された貫通孔11aの内側面と、後述する第1ベース基板10の上面10aとで構成されている。
封口板4は、パッケージ本体3の凹部3aの開口を塞いでおり、パッケージ本体3と接合されている。キャビティC1は、パッケージ本体3の凹部3aの内側に相当する内部空間であり、パッケージ本体3と封口板4とによって、パッケージ2の外部と仕切られている。
パッケージ本体3は、第1ベース基板10と、第1ベース基板10上に配置された第2ベース基板11と、第2ベース基板11上に配置されたシールリング12とを含む。なお、パッケージ本体3の構造はこれに限られるものではなく、ここでは2枚のベース基板を用いているが、1枚のベース基板のみでパッケージ本体3を構成しても良いし、3枚以上のベース基板でパッケージ本体3を構成してもよい。
第1ベース基板10と第2ベース基板11とは、それぞれ、平面視(XY面視)において外形が概ね長方形の板状部材である。第2ベース基板11は、平面視(XY面視)において外形寸法が第1ベース基板10とほぼ同じである。
第1ベース基板10と第2ベース基板11とは、それぞれ、セラミックス製である。第1ベース基板10と第2ベース基板11との形成材料は、例えば、アルミナを主成分とする高温焼成セラミックス(HTCC:High Temperature Co−Fired Ceramic)であってもよいし、ガラスセラミックス等の低温焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co−Fired Ceramic)であってもよい。
第1ベース基板10において、第2ベース基板11側(+Z側)の上面10aの一部は、パッケージ本体3の凹部3aの底面に相当する。
第2ベース基板11は、第1ベース基板10に重ねられており、第1ベース基板10と焼結などで結合されている。すなわち、第2ベース基板11は、第1ベース基板10と一体化されている。
第2ベース基板11は、第1ベース基板10に重ねられており、第1ベース基板10と焼結などで結合されている。すなわち、第2ベース基板11は、第1ベース基板10と一体化されている。
第2ベース基板11には、図1及び図2に示すように、貫通孔11aが形成されている。貫通孔11aの内側面は、パッケージ本体3の凹部3aの側壁の一部を構成している。貫通孔11aの長さ方向の一方側(+X側)の内側面には、貫通孔11aに突出して実装部60及び実装部61が設けられている。実装部60と実装部61とは、圧電振動子100の幅方向(Y軸方向)に間隔をあけて設けられている。貫通孔11aの平面視(XY面視)形状は、矩形から実装部60,61の平面視(XY面視)形状を除いた形状である。
実装部60,61のシールリング12側(+Z側)の面は、圧電振動片50がマウントされる実装面60a,61aである。実装面60aには、電極パッド14が設けられている。実装面61aには、電極パッド15が設けられている。実装部60,61の平面視(XY面視)形状は、本実施形態においては、例えば、矩形状である。実装部60,61は、図2に示すように、電極パッド14,15を介して圧電振動片50と接触する。
電極パッド14と電極パッド15とは、圧電振動片50と電気的に接続される一対の端子である。電極パッド14及び電極パッド15は、金属バンプあってもよいし、導電性接着剤であってもよい。
なお、詳しくは後述するが、圧電振動片50には、基板実装用のマウント部16及びマウント部17が設けられている。電極パッド14は、圧電振動片50のマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続され、電極パッド15は、圧電振動片50のマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続される。
なお、詳しくは後述するが、圧電振動片50には、基板実装用のマウント部16及びマウント部17が設けられている。電極パッド14は、圧電振動片50のマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続され、電極パッド15は、圧電振動片50のマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続される。
シールリング12は、平面視(XY面視)で矩形状の枠状部材であり、パッケージ本体3の凹部3aの側壁の一部を構成する。シールリング12は、平面視(XY面視)における外形寸法が、第2ベース基板11よりも一回り小さい。シールリング12は、銀ロウ等のロウ材や半田材等を用いた焼付けによって、第2ベース基板11のシールリング12側(+Z側)の面(以下、第2ベース基板11の上面)に接合されている。シールリング12は、第2ベース基板11の上面に形成された金属接合層に対する溶着等によって、第2ベース基板11の上面と接合されていてもよい。この金属接合層は、電解メッキ法、無電解メッキ法、蒸着法、スパッタ法の少なくとも1つを用いて形成されていてもよい。
シールリング12は、導電性の部材であり、例えば、ニッケル基合金を含む。このニッケル基合金は、コバール、エリンバー、インバー、42−アロイのうち1種または2種以上を含んでいてもよい。シールリング12の形成材料は、第1ベース基板10及び第2ベース基板11と熱膨張係数が近い材料から選択されていてもよい。例えば、第1ベース基板10及び第2ベース基板11の形成材料として、熱膨張係数が6.8×10-6/℃のアルミナを用いる場合には、シールリング12の形成材料は、熱膨張係数が5.2×10-6/℃のコバールであってもよいし、熱膨張係数が4.5〜6.5×10-6/℃の42−アロイであってもよい。
シールリング12の内形は、実装部60,61が形成されている箇所を除いて、貫通孔11aと平面視(XY面視)で重なっている。
封口板4は、シールリング12上に重ねられており、シールリング12の開口(凹部3aの開口)を塞いでいる。上述のキャビティC1は、第1ベース基板10と第2ベース基板11とシールリング12と封口板4とに囲まれる空間である。すなわち、圧電振動片50は、平面視(XY面視)で、シールリング12の内側に収容されている。
封口板4は、導電性の基板であり、シールリング12と接合されている。シールリング12は、例えば、ローラ電極を接触させることによるシーム溶接、レーザ溶接、超音波溶接などの溶接によって、封口板4と接合される。封口板4とシールリング12とを溶接する場合に、封口板4の下面(−Z側の面)とシールリング12の上面(+Z側の面)との一方または双方にニッケル、金等の接合層が設けられていると、溶接による接合の信頼性が向上し、例えば、キャビティC1の気密性を確保しやすくなる。
第1ベース基板10の下方側(−Z側)の面には、外部電極18及び外部電極19が設けられている。
外部電極18及び外部電極19は、圧電振動子100の外部のデバイス、例えば、圧電振動子100が実装されるデバイスからの電力の供給を受ける端子である。
外部電極18及び外部電極19は、圧電振動子100の外部のデバイス、例えば、圧電振動子100が実装されるデバイスからの電力の供給を受ける端子である。
パッケージ本体3には、電極パッド14と外部電極18とを電気的に接続する第1配線(図示せず)と、電極パッド15と外部電極19とを電気的に接続する第2配線(図示せず)とが設けられている。すなわち、外部電極18に印加された電位は、第1配線及び電極パッド14を介して、圧電振動片50のマウント部16に形成されたマウント電極に印加される。また、外部電極19に印加された電位は、第2配線及び電極パッド15を介して、圧電振動片50のマウント部17に形成されたマウント電極に印加される。圧電振動片50は、各マウント電極に供給される電力によって、振動する。
なお、第1配線は、例えば、第1ベース基板10を厚み方向(Z軸方向)に貫通して外部電極18と導通する第1貫通電極と、第2ベース基板11を厚み方向(Z軸方向)に貫通して電極パッド14と導通する第2貫通電極と、第1ベース基板10と第2ベース基板との間に設けられ、第1貫通電極と第2貫通電極とを電気的に接続する接続配線とを含む。電極パッド15と外部電極19とを電気的に接続する第2配線は、第1配線と同様の構成である。第1配線と第2配線の構成は、適宜変更できる。
[圧電振動片]
次に、本実施形態の圧電振動片50について説明する。
図3及び図4は、本実施形態の圧電振動片50を示す図である。図3は、平面図(XY面図)である。図4は、図3におけるIV−IV断面図である。
圧電振動片50は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電体に、電極あるいは配線として機能する導電膜パターンなどの付帯物が形成された板状の部品である。本実施形態の圧電振動片50は、一対の振動腕部20の幅方向両側に支持腕部40が延びている、いわゆるサイドアーム型の圧電振動片である。
次に、本実施形態の圧電振動片50について説明する。
図3及び図4は、本実施形態の圧電振動片50を示す図である。図3は、平面図(XY面図)である。図4は、図3におけるIV−IV断面図である。
圧電振動片50は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電体に、電極あるいは配線として機能する導電膜パターンなどの付帯物が形成された板状の部品である。本実施形態の圧電振動片50は、一対の振動腕部20の幅方向両側に支持腕部40が延びている、いわゆるサイドアーム型の圧電振動片である。
圧電振動片50は、図3に示すように、幅方向(Y軸方向)に並んで配置された一対の振動腕部20(振動腕部21,24)と、一対の振動腕部20の基端部が連結される基部41から延出する枠状の支持腕部40と、支持腕部40に設けられたマウント部16,17とを備える。詳細は後述するが、支持腕部40は、基部41から振動腕部21、24に沿って延びる接続辺部42a,42bと、対向辺部43とを備える。
本実施形態において、一対の振動腕部20と支持腕部40とは、一体的に形成されている。図3においては、振動腕部20と支持腕部40との範囲を示すために、振動腕部20の基端を2点鎖線で示している。
一対の振動腕部20は、図3に示すように、振動腕部21と振動腕部24とを含む。
振動腕部21,24は、それぞれ長さ方向の一方側(−X側)の端部(基端部)で基部41と接続されている。振動腕部21と振動腕部24とは、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)における中心を通り、長さ方向(X軸方向)に平行な線に対して、線対称に設けられている。振動腕部21と振動腕部24とは、形状及び寸法が同一であるため、以下の説明においては、代表して、振動腕部21についてのみ説明する場合がある。
振動腕部21,24は、それぞれ長さ方向の一方側(−X側)の端部(基端部)で基部41と接続されている。振動腕部21と振動腕部24とは、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)における中心を通り、長さ方向(X軸方向)に平行な線に対して、線対称に設けられている。振動腕部21と振動腕部24とは、形状及び寸法が同一であるため、以下の説明においては、代表して、振動腕部21についてのみ説明する場合がある。
振動腕部21は、略均一な幅で直線的に延びる帯状部22と、幅(Y軸方向長さ)が帯状部22よりも広いハンマー部23とを備える。同様にして、振動腕部24は、帯状部25と、ハンマー部26とを備える。なお、本実施形態ではハンマー部26が形成されている形態について説明しているが、圧電振動片50の形状はこれに限られるものではなく、ハンマー部26が形成されていないタイプであっても良い。
振動腕部21の帯状部22は、基部41から、圧電振動子100の長さ方向(X軸方向)に沿って、支持腕部40の接続辺部42a,42bと同じ側(+X側)に直線的に延びている。すなわち、帯状部22(振動腕部21)の長さ方向は、圧電振動子100の長さ方向(X軸方向)とほぼ平行であり、支持腕部40の長さ方向(X軸方向)ともほぼ平行である。ここで「ほぼ平行」とは、厳密な平行関係のみならず、両者の交差角が5度未満程度の関係も含むものとする。
帯状部22には、溝部27が形成されている。溝部27は、振動腕部21の長さ方向(X軸方向)とほぼ平行に延びている。溝部27は、図3に示すように、圧電振動片50の表面(+Z側の面)50a及び裏面(−Z側の面)50bに形成されており、その深さ方向が圧電振動片50の厚さ方向(Z軸方向)とほぼ平行である。同様にして、振動腕部24の帯状部25には、溝部28が形成されている。
ハンマー部23は、帯状部22における支持腕部40と接続されている側と逆側(+X側)の端部に設けられている。同様にして、ハンマー部26は、帯状部25における支持腕部40と接続されている側と逆側(+X側)の端部に設けられている。
振動腕部21の表面には、図4に示すように、励振電極32と、励振電極33とが形成されている。
励振電極32は、溝部27における振動腕部21の表面と、溝部27の周囲における振動腕部21の表面とに連続して形成されている。励振電極32は、支持腕部40に設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。すなわち、励振電極32は、図1に示した外部電極18と電気的に接続されている。
励振電極32は、溝部27における振動腕部21の表面と、溝部27の周囲における振動腕部21の表面とに連続して形成されている。励振電極32は、支持腕部40に設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。すなわち、励振電極32は、図1に示した外部電極18と電気的に接続されている。
励振電極33は、励振電極32と不連続に形成されており、励振電極32と絶縁である。励振電極33は、振動腕部21のうち、圧電振動片50の表面50aと、圧電振動片50の表面50aと交差する側面(Y軸方向に垂直な面)と、圧電振動片50の裏面50bとに連続して形成されている。
励振電極33は、支持腕部40に設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。すなわち、励振電極33は、図1に示した外部電極19と電気的に接続されている。
励振電極33は、支持腕部40に設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。すなわち、励振電極33は、図1に示した外部電極19と電気的に接続されている。
励振電極32及び励振電極33は、外部電極18及び外部電極19から電力の供給を受けて、振動腕部21を構成する圧電体に電界を印加する。振動腕部21は、励振電極32及び励振電極33から電界が印加されると、支持腕部40の接続辺部42a,42bに近づく向きと離れる向きとに、基部41との接続端を起点として振動する(図3参照)。
振動腕部24の表面には、図4に示すように、励振電極34と、励振電極35とが形成されている。
励振電極34は、振動腕部21における励振電極33に対応する位置に形成されている。励振電極34は、支持腕部40に設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。
励振電極34は、振動腕部21における励振電極33に対応する位置に形成されている。励振電極34は、支持腕部40に設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。
励振電極35は、振動腕部21における励振電極32に対応する位置に形成されている。励振電極35は、支持腕部40に設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。
振動腕部24は、振動腕部21と同様に、外部電極18及び外部電極19から供給される電力によって、励振電極32及び励振電極33から振動腕部を構成する圧電体に電界が印加され、支持腕部40の接続辺部42a,42bに近づく向きと離れる向きとに、基部41との接続端を起点として振動する。
支持腕部40は、平面視(XY面視)で枠状に形成されている。支持腕部40の外形は、平面視(XY面視)で矩形状である。支持腕部40の長さ方向は、圧電振動子100の長さ方向(X軸方向)とほぼ平行である。支持腕部40は、一対の振動腕部20が連結された基部41と、基部41と対向する対向辺部43と、基部41と対向辺部43とを接続し、互いに対向する2つの接続辺部42a,42bとを備える。
基部41は、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)に延在する板状に形成されている。基部41における支持腕部40の内側(+X側)には、一対の振動腕部20が連結されている。すなわち、一対の振動腕部20は、支持腕部40の内側に配置されている。
接続辺部42a及び接続辺部42bは、それぞれ基部41の両端部から、圧電振動子100の長さ方向(X軸方向)に沿って、振動腕部20と同じ側(+X側)に直線的に延びている。接続辺部42a及び接続辺部42bの長さは、振動腕部21,24の長さよりも長い。
対向辺部43は、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)に延在する板状に形成されている。対向辺部43は、接続辺部42a,42bにおける基部41から延びる側(+X側)の端部同士を接続している。対向辺部43における裏面50b側には、マウント部16及びマウント部17が設けられている。対向辺部43の幅W1は、接続辺部42a,42bの幅W2よりも大きい。
マウント部16,17は、図2に示すように、電極パッド14,15を介して第2ベース基板11の実装部60,61と接触する部分である。マウント部16,17は、対向辺部43における裏面50b側に、対向辺部43の長さ方向(Y軸方向)に沿って、並んで設けられている。マウント部16は、マウント部17よりも図示上側(+Y側)に設けられている。なお、本実施形態では、マウント部16、17が互いに近接配置されている。ここで近接配置とは、両者の間隙が5μm〜70μm程度のことを指す。また、ハンマー部の間隔よりも狭い間隔のことであってもよい。
マウント部16には、マウント電極(図示せず)が形成されている。マウント部16に形成されたマウント電極は、図1に示した電極パッド14と電気的に接続される。例えば、図2に示すように、マウント部16が電極パッド14と導電性接着剤(図示せず)を介して接触することで、マウント部16に形成されたマウント電極は、電極パッド14と導通する。
同様にして、マウント部17には、マウント電極(図示せず)が形成されている。マウント部17に形成されたマウント電極は、マウント部16と同様にして、電極パッド15と電気的に接続される。
マウント部16,17のマウント電極と、電極パッド14,15とを接続する方法としては、例えば、導電性接着剤を用いて接着する方法を選択できる。この場合においては、圧電振動片50を実装する際に、導電性接着剤を溶融させるためにマウント部16,17を加熱してもよい。また、例えば、マウント部16,17のマウント電極と、電極パッド14,15とを接続する方法としては、マウント部16,17のマウント電極と、電極パッド14,15とを導電性接着剤を介さずに接触させ、加熱圧着する方法を選択することもできる。
本実施形態によれば、支持腕部40が枠状に形成されているため、圧電振動片50を実装する際に、マウント部16,17の熱変形を抑制することができる。以下、詳細に説明する。
圧電振動片を実装する際には、上述したように、例えば、マウント部を加熱することによって圧電振動片と第2ベース基板、より詳細には、実装部とを接着する実装方法を選択できる。しかし、実装時にマウント部を加熱すると、マウント部が熱変形し、マウント部及び支持腕部が歪んだ状態のまま、圧電振動片50が実装されてしまう場合がある。このような場合においては、マウント部及び支持腕部の歪みが、一体的に形成される振動腕部にも影響し、振動腕部の振動特性を変化させてしまう場合がある。また、マウント部が歪んでいることにより、マウント部に応力が溜めこまれることで、振動腕部にも応力がかかり、振動腕部の振動特性に影響を与える場合がある。これにより、所望の振動特性を有する圧電振動子を得ることが困難であるという問題があった。
これに対して、本実施形態によれば、マウント部16,17が設けられた支持腕部40が枠状、すなわち閉じた状態で形成されているため、支持腕部40の一端が解放されているような場合に比べて、マウント部16,17の熱変形が抑制される。そのため、マウント部16,17を加熱して、圧電振動片50を実装する場合であっても、マウント部16,17及び支持腕部40の熱変形による歪みが抑制された状態で、圧電振動片50が実装される。したがって、本実施形態によれば、所望の振動特性を有する圧電振動子を得ることが容易である。
また、本実施形態によれば、マウント部16,17は、支持腕部40における対向辺部43に設けられているため、支持腕部40上において、基部41における振動腕部20が接続されている箇所から、マウント部16,17が設けられている箇所までを辿る距離を長くできる。これにより、振動腕部20から支持腕部40に伝達される振動が、マウント部16,17に伝達される間に減衰され、マウント部16,17からパッケージ本体3(第2ベース基板11)に漏れる振動を小さくすることができる。特にマウント部16、17を互いに近接配置することで、それだけマウント部16、17までの振動伝達距離を長くとることができるので、振動漏れを低減することができる。
また、本実施形態によれば、支持腕部40の対向辺部43の幅W1は、支持腕部40の接続辺部42a,42bの幅W2よりも大きくなることが多い。振動が伝達される際には、相対的に幅が小さい部材から、相対的に幅が大きい部材へと伝達されるときに、振動が減衰されやすい。本実施形態では、振動腕部20の振動は、支持腕部40の基部41から接続辺部42a,42bを介して対向辺部43へと伝達されるため、接続辺部42a,42bから対向辺部43に振動が伝達される際に、振動を伝達する部材の幅が相対的に大きくなり、振動が減衰されやすい。これにより、本実施形態によれば、マウント部16,17に伝達される振動を減衰することができ、マウント部16,17からパッケージ本体3(第2ベース基板11)に漏れる振動を小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、対向辺部43の幅W1を接続辺部42a,42bの幅W2に対して相対的に大きく設定することで、接続辺部42a,42bに対する対向辺部43の重量比を大きくすることができ、圧電振動片50の重心位置を、マウント部16,17が設けられた対向辺部43側に接近させることができる。これにより、本実施形態によれば、圧電振動片50を安定して実装することが容易である。
また、本実施形態によれば、支持腕部40において基部41との連結点よりも振動腕部20の先端部側にマウント部16,17が設けられている。これにより、圧電振動片50を側面から見た場合、マウント部16、17よりも連結点側の部分がマウント部16、17を支点として下方に沈み込む。さらに、それに伴って振動腕部20の先端(ハンマー部23,26側の端部)が、封口板4に接近する向き(+Z向き)に傾く。特にマウント部16、17が対向辺部43にある場合は、図2に示すように、圧電振動片50が片持ちで支持された状態で実装される。そのため、圧電振動片50において自由端部となり得る基部41側(−X側)が、自重により曲げ変形しやすい。すなわち、圧電振動片50の基部41側(−X側)が、第1ベース基板10に接近する向き(−Z向き)に傾きやすい。圧電振動片50の基部41側(−X側)が曲げ変形により、第1ベース基板10側に傾くと、それに伴って振動腕部20の先端(ハンマー部23,26側の端部)が、封口板4に接近する向き(+Z向き)に傾く。
これにより、振動腕部20の先端側(+X側)において、第2ベース基板11の実装面60a,61aに対する振動腕部20の傾きと支持腕部40の傾きとが異なる状態となる。すなわち、振動腕部20の先端側(+X側)において、側面視(ZX面視)で、振動腕部20と支持腕部40との厚み方向(Z軸方向)の位置が互いにずれた状態となる。したがって、本実施形態によれば、振動腕部20が幅方向(Y軸方向)に振動する際に、振動腕部20と支持腕部40とが接触することを抑制できる。さらには、外部衝撃等で振動腕部20の先端が撓み、第1ベース基板10に接触する可能性を低減できる。即ち、圧電振動片の耐久性を大幅に向上させることが可能になる。なお、本実施形態のようにマウント部16,17を近接配置することで、これらを所定以上離して配置する場合よりも、第2ベース基板11の実装面60a,61aに対する支持腕部40の傾きを大きくすることができ、その結果、振動腕部20と支持腕部40との厚み方向の位置のずれ度合いをさらに大きくすることができる。
また、本実施形態によれば、振動腕部20が、枠状の支持腕部40の内側に配置されているため、圧電振動片50の長さが増大することを抑制できる。
なお、本実施形態においては、下記の構成を採用することもできる。
上記説明した実施形態においては、振動腕部20が枠状の支持腕部40の内側に配置される構成としたが、これに限られない。本実施形態においては、例えば、振動腕部20の先端が枠状の支持腕部40の外側に配置されるような構成であってもよい。
また、上記説明した実施形態においては、基部41を介して支持腕部40と振動腕部20とが連結されている構成としたが、これに限られない。例えば基部41を形成せず、振動腕部20の基端部と支持腕部40とを直接接続する形態でもよい。
また、上記説明した実施形態においては、対向辺部43の長さ方向(Y軸方向)の全体に亘って、対向辺部43の幅W1が、接続辺部42a,42bの幅W2よりも大きい構成としたが、これに限られない。本実施形態においては、例えば、対向辺部43におけるマウント部16,17が設けられている箇所の幅のみが接続辺部42a,42bの幅よりも大きいような構成であってもよい。また、本実施形態においては、例えば、対向辺部43の幅が、接続辺部42a,42bの幅以下であるような構成であってもよい。
また、上記説明した実施形態においては、支持腕部40の外形は、平面視(XY面視)で矩形状としたが、これに限られない。本実施形態においては、支持腕部40の平面視(XY面視)形状は、支持腕部40が枠状で、端部が解放されていない範囲内において、特に限定されず、例えば、円形状であっても、その他の形状(例えば、多角形状)であってもよい。
また、本実施形態においては、マウント部16,17と電極パッド14,15との電気的な接続に、電極パッド14,15をバンプ電極とする方法以外の接続方法が用いてもよい。
(第2実施形態)
[圧電振動子]
第2実施形態の圧電振動子は、第1実施形態の圧電振動子100に対して、実装された圧電振動片が異なる点、及び第2ベース基板における実装部の位置が異なる点において異なる。
なお、以下の説明においては、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付す等により、説明を省略する場合がある。
[圧電振動子]
第2実施形態の圧電振動子は、第1実施形態の圧電振動子100に対して、実装された圧電振動片が異なる点、及び第2ベース基板における実装部の位置が異なる点において異なる。
なお、以下の説明においては、上記実施形態と同様の構成については、同一の符号を付す等により、説明を省略する場合がある。
図5は、本実施形態の圧電振動子200を示す分解斜視図である。
本実施形態の圧電振動子200は、図5に示すように、気密に封止されたキャビティC2を有するパッケージ120と、キャビティC2に収容された圧電振動片150とを備える。
パッケージ120は、パッケージ本体(ベース部材)130と、封口板4とを備える。パッケージ本体130は、有底の凹部130aを有する部材である。凹部130aは、シールリング12の内側面12aと、後述する第2ベース基板111に形成された貫通孔111aの内側面と、第1ベース基板10の上面10aとで構成されている。
本実施形態の圧電振動子200は、図5に示すように、気密に封止されたキャビティC2を有するパッケージ120と、キャビティC2に収容された圧電振動片150とを備える。
パッケージ120は、パッケージ本体(ベース部材)130と、封口板4とを備える。パッケージ本体130は、有底の凹部130aを有する部材である。凹部130aは、シールリング12の内側面12aと、後述する第2ベース基板111に形成された貫通孔111aの内側面と、第1ベース基板10の上面10aとで構成されている。
パッケージ本体130は、第1ベース基板10と、第1ベース基板10上に配置された第2ベース基板111と、第2ベース基板111上に配置されたシールリング12とを含む。
第2ベース基板111には、貫通孔111aが形成されている。貫通孔111aの内側面は、パッケージ本体130の凹部130aの側壁の一部を構成している。貫通孔111aの幅方向の一方側(+Y側)の内側面には、貫通孔111aに突出して実装部160が設けられている。貫通孔111aの幅方向の他方側(−Y側)の内側面には、貫通孔111aに突出して実装部161が設けられている。実装部160と実装部161とは、対向して設けられている。貫通孔111aの平面視(XY面視)形状は、矩形から実装部160,161の平面視(XY面視)形状を除いた形状である。
実装部160,161のシールリング12側(+Z側)の面は、圧電振動片150がマウントされる実装面160a,161aである。実装面160aには、電極パッド114が設けられている。実装面161aには、電極パッド115が設けられている。実装部160,161の平面視(XY面視)形状は、本実施形態においては、例えば、矩形状である。実装部160,161は、電極パッド114,115を介して圧電振動片150と接触する。
[圧電振動片]
本実施形態の圧電振動片150は、第1実施形態の圧電振動片50に対して、マウント部が支持腕部の接続辺部に設けられている点において異なる。
図6は、本実施形態における圧電振動片150を示す平面図である。
本実施形態の圧電振動片150は、図6に示すように、一対の振動腕部20と、枠状の支持腕部140と、マウント部116,117とを備える。
本実施形態の圧電振動片150は、第1実施形態の圧電振動片50に対して、マウント部が支持腕部の接続辺部に設けられている点において異なる。
図6は、本実施形態における圧電振動片150を示す平面図である。
本実施形態の圧電振動片150は、図6に示すように、一対の振動腕部20と、枠状の支持腕部140と、マウント部116,117とを備える。
支持腕部140は、平面視(XY面視)で枠状に形成されている。支持腕部140の外形は、平面視(XY面視)で矩形状である。支持腕部140は、一対の振動腕部20が連結された基部141と、基部141と対向する対向辺部143と、基部141と対向辺部143とを接続し、互いに対向する2つの接続辺部142a,142bと、接続辺部142a,142bにそれぞれ設けられたマウント辺部144a,144bとを備える。支持腕部140の表面150a側(+Z側)及び裏面150b側(−Z側)には、引き出し電極(図示せず)が形成されている。
マウント辺部144aは、接続辺部142aの長さ方向(X軸方向)の中央に設けられている。また、同様に、マウント辺部144bは、接続辺部142bの長さ方向(X軸方向)の中央に設けられている。マウント辺部144aの幅W3は、接続辺部142aの幅W4よりも大きい。マウント辺部144bと、接続辺部142bとの関係においても同様である。
マウント部116は、マウント辺部144aの裏面150b側(−Z側)に設けられている。マウント部117は、マウント辺部144bの裏面150b側(−Z側)に設けられている。すなわち、マウント部116とマウント部117とは、圧電振動片150の幅方向(Y軸方向)の両端部に、振動腕部20を挟んで設けられている。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様にして、支持腕部140が枠状であるため、マウント部116,117を加熱して圧電振動片150を実装する際に、マウント部116,117の熱変形が抑制される。
また、本実施形態によれば、マウント部116,117が、接続辺部142a,142bに設けられたマウント辺部144a,144bに設けられているため、圧電振動片150を実装した際に、幅方向(Y軸方向)の両端部で支持することができる。これにより、本実施形態によれば、圧電振動片150を安定して実装することが容易である。
また、本実施形態によれば、マウント部116,117は、接続辺部142a,142bにおける長さ方向(X軸方向)の中央に設けられているため、圧電振動片150をより安定して実装することが容易である。
また、本実施形態によれば、マウント部116が設けられているマウント辺部144aの幅W3が、接続辺部142aの幅W4よりも大きい。そのため、振動腕部20の振動が、接続辺部142aからマウント辺部144aへと伝達される際に、減衰されやすい。これにより、マウント辺部144aに設けられたマウント部116に伝達される振動が減衰され、その結果、本実施形態によれば、マウント部116からパッケージ本体130(第2ベース基板111)に漏れる振動を小さくすることができる。マウント部117においても同様である。
なお、上記説明においては、マウント部が支持腕部の対向辺部に設けられている構成、及びマウント部が支持腕部の接続辺部に設けられている構成を、それぞれ第1実施形態及び第2実施形態として例示したが、これに限られない。本実施形態においては、複数のマウント部が、それぞれ支持腕部における異なる辺部に設けられていてもよい。
(圧電振動子を備える機器の実施形態)
[発振器]
次に、圧電振動子100を備える本実施形態の発振器について説明する。
図7は、本実施形態の発振器1000を示す図である。
発振器1000は、基板1010と、集積回路1020と、電子部品1030と、圧電振動子100とを備える。
電子部品1030は、例えば、キャパシタなどであり、基板1010に実装されている。集積回路1020は、発振器用であり、基板1010に実装されている。
[発振器]
次に、圧電振動子100を備える本実施形態の発振器について説明する。
図7は、本実施形態の発振器1000を示す図である。
発振器1000は、基板1010と、集積回路1020と、電子部品1030と、圧電振動子100とを備える。
電子部品1030は、例えば、キャパシタなどであり、基板1010に実装されている。集積回路1020は、発振器用であり、基板1010に実装されている。
集積回路1020は、圧電振動子100と電子部品1030とのそれぞれと、図示略の配線を介して電気的に接続されている。圧電振動子100は、例えば、基板1010において集積回路1020の近傍に実装される。圧電振動子100は、図1などを参照して上記説明した実施形態の圧電振動子であり、発振子として機能する。発振器1000の少なくとも一部は、適宜、図示しない樹脂によりモールドされていてもよい。
発振器1000は、圧電振動子100に電力が供給されると、圧電振動子100の圧電振動片が振動する。圧電振動片の振動は、圧電振動片が有する圧電特性により、電気信号へ変換される。この電気信号は、圧電振動子100から集積回路1020へ出力される。集積回路1020は、圧電振動子100から出力された電気信号に各種処理を実行することで、周波数信号を生成する。
発振器1000は、例えば、時計用の単機能発振器、コンピューターなどの各種装置の動作タイミングを制御するタイミング制御装置、時刻あるいはカレンダーなどを提供する装置などに応用できる。集積回路1020は、発振器1000に要求される機能に応じて構成され、いわゆるRTC(リアルタイムクロック)モジュールを含んでいてもよい。
本実施形態によれば、圧電振動子100を備えているため、上述したのと同様にして、信頼性に優れた発振器1000が得られる。
[電子機器]
次に、圧電振動子100を備える本実施形態の電子機器の一つの形態として、携帯情報機器について説明する。
この携帯情報機器は、腕時計のような形態であり、一般的な携帯電話よりも格段に小型かつ軽量であるが、携帯電話と同様の通信が可能である。この携帯情報機器は、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイなどの表示部が配置されており、表示部に時刻情報などを表示可能である。また、この携帯情報機器は、バンドの内側部分にスピーカ、マイクロフォンなどの入出力部が設けられており、入出力部を利用して通話などが可能である。
次に、圧電振動子100を備える本実施形態の電子機器の一つの形態として、携帯情報機器について説明する。
この携帯情報機器は、腕時計のような形態であり、一般的な携帯電話よりも格段に小型かつ軽量であるが、携帯電話と同様の通信が可能である。この携帯情報機器は、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイなどの表示部が配置されており、表示部に時刻情報などを表示可能である。また、この携帯情報機器は、バンドの内側部分にスピーカ、マイクロフォンなどの入出力部が設けられており、入出力部を利用して通話などが可能である。
図8は、本実施形態の携帯情報機器1100の一例を示す図である。
図8に示す携帯情報機器1100は、計時部1110と、表示部1120と、通信部1130と、制御部1140と、電源部1150と、電圧検出部1160と、電源遮断部1170とを備える。
図8に示す携帯情報機器1100は、計時部1110と、表示部1120と、通信部1130と、制御部1140と、電源部1150と、電圧検出部1160と、電源遮断部1170とを備える。
制御部1140は、携帯情報機器1100の各部を総括的に制御する。例えば、制御部1140は、計時部1110による時刻の計測、表示部1120による情報の表示、通信部1130による外部との通信などを制御する。制御部1140は、例えば、予めプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出し、このプログラムに従って各種処理を実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAMとを含む。
計時部1110は、集積回路と、圧電振動子100とを備える。この集積回路は、発振回路と、レジスタ回路と、カウンタ回路と、インターフェース回路とを含む。圧電振動子100は、上記説明した実施形態に係る圧電振動子である。圧電振動子100は、電力の供給を受けて圧電振動片が振動し、この振動を、圧電振動片が有する圧電特性に応じた電気信号に変換する。圧電振動子100から出力された電気信号は、集積回路の発振回路へ入力される。
計時部1110の集積回路において、発振回路の出力は、二値化されてレジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。この計数結果は、インターフェース回路を介して制御部1140に供給される。制御部1140は、集積回路からの計数結果に基づいて各種演算などを実行することで時刻や日付などを算出し、その算出結果に基づいて、表示部1120に時刻、日付、カレンダーなどの各種情報を表示させる。
通信部1130は、外部との通信、すなわち外部へのデータの送信及び外部からのデータの受信を行う。通信部1130は、無線部1200と、音声処理部1210と、切替部1220と、増幅部1230と、音声入出力部1240と、電話番号入力部1250と、着信音発生部1260と、呼制御メモリ部1270とを含む。
無線部1200は、符号化された音声データ等の各種データを、アンテナ1280を介して基地局とやりとりする。音声処理部1210は、無線部1200から入力されたデータを、復号化して増幅部1230へ出力する。また、音声処理部1210は、増幅部1230から入力されたデータを、符号化して無線部1200へ出力する。増幅部1230は、音声処理部1210と音声入出力部1240との間の信号の受け渡しを行うとともに、受け渡される信号を適宜、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部1240は、スピーカ及びマイクロフォンなどを含み、増幅部1230からの信号に応じた音声を外部へ出力し、外部から音声の入力を受け付ける。
また、切替部1220は、基地局からの呼び出しなどに応じた制御部1140からの指令により、着信音発生部1260を増幅部1230と接続する。着信音発生部1260は、基地局からの呼び出しに応じた制御部1140からの指令により、着信音のデータを切替部1220に出力する。すなわち、制御部1140は、基地局からの呼び出しなどに応じて、着信音のデータを増幅部1230へ出力させることにより、音声入出力部1240によって着信音を出力させる。
呼制御メモリ部1270は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部1250は、例えば0から9の番号キー及びその他のキーを備え、これら番号キー等の押下により、通話先の電話番号等の入力に利用される。
電源部1150は、例えば、リチウムイオン二次電池を含み、携帯情報機器1100の各部へ電力を供給する。電圧検出部1160は、電源部1150から携帯情報機器1100の各部へ供給されている電圧を検出する。電圧検出部1160は、検出した電圧が所定値以下になった場合に、電圧が所定値以下であることを制御部1140に通知する。この所定値は、通信部1130を安定して動作させるために必要とされる電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度である。電圧検出部1160から電圧降下の通知を受けた制御部1140は、無線部1200、音声処理部1210、切替部1220、及び着信音発生部1260を含む複数の機能部の少なくとも一部の動作を、禁止または制限する。この場合に、制御部1140は、複数の機能部のうち相対的に消費電力が大きい機能部の動作を、複数の機能部のうち相対的に消費電力が小さい機能部よりも先に禁止または制限する。制御部1140は、供給電力の低下によって機能が停止または制限されていることを示す情報を、表示部1120に表示させる。この表示は、文字を含んでいてもよいし、記号を含んでいてもよく、例えば、表示部1120に表示された電話アイコンに×(バツ)印を付ける態様でもよい。電源遮断部1170は、複数の機能部のうち、電圧低下により機能が停止する機能部への電力の供給を選択的に停止する。
本実施形態によれば、圧電振動子100を備えているため、上述したのと同様にして、信頼性に優れた携帯情報機器1100が得られる。
[電波時計]
次に、圧電振動子100を備える本実施形態の電波時計について説明する。
電波時計は、表示する時刻を、標準電波から取得される時刻に合わせる機能を有する。標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を含む変調信号によって、所定周波数の搬送波にAM変調をかけたものである。標準電波は、例えば日本国内では、福島県の送信所と佐賀県の送信所とから送信されている。福島県の送信所から送信される標準電波は、搬送波の周波数が40kHzであり、佐賀県の送信所から送信される標準電波は、搬送波の周波数が60kHzである。
次に、圧電振動子100を備える本実施形態の電波時計について説明する。
電波時計は、表示する時刻を、標準電波から取得される時刻に合わせる機能を有する。標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を含む変調信号によって、所定周波数の搬送波にAM変調をかけたものである。標準電波は、例えば日本国内では、福島県の送信所と佐賀県の送信所とから送信されている。福島県の送信所から送信される標準電波は、搬送波の周波数が40kHzであり、佐賀県の送信所から送信される標準電波は、搬送波の周波数が60kHzである。
図9は、本実施形態の電波時計1300を示す図である。この電波時計1300は、アンテナ1310と、アンプ1320と、フィルタ部1330と、検波整流回路1340と、波形整形回路1350と、CPU1360と、RTC1370とを備える。
アンテナ1310は、標準電波を受信する。アンプ1320は、アンテナ1310が受信した標準電波の信号を、増幅してフィルタ部1330へ出力する。フィルタ部1330は、アンプ1320からの信号を、濾波、同調して検波整流回路1340へ出力する。検波整流回路1340は、フィルタ部1330からの信号を、検波復調して波形整形回路1350へ出力する。波形整形回路1350は、検波整流回路1340からの信号からタイムコードを取得し、このタイムコードをCPU1360へ供給する。CPU1360は、タイムコードから現在の年、積算日、曜日、時刻等の時刻に関する情報を取得する。RTC1370は、いわゆるリアルタイムクロックであり、現在の年、月、日、時、分、秒などの情報を保持している。CPU1360は、タイムコードから取得した時刻に関する情報を、RTC1370が保持する情報に反映させる。RTC1370が保持する情報は、適宜読みだされて、時刻の表示に利用される。
フィルタ部1330は、濾波する信号の周波数に相当する共振周波数の圧電振動子を含む。フィルタ部1330において、圧電振動子は、共振子として機能する。例えば、図9の電波時計1300は、日本国内での使用が想定されたものであり、フィルタ部1330は、共振周波数が40kHzの圧電振動子100aと、共振周波数が60kHzの圧電振動子100bとを含む。なお、日本国内以外の地域での使用が想定される電波時計1300は、使用される地域に対応した標準電波の搬送波の周波数に応じて、フィルタ部1330の圧電振動子の共振周波数が設定される。
本実施形態において、フィルタ部1330の圧電振動子100aと圧電振動子100bとは、それぞれ、上記説明した実施形態の圧電振動子100と同様の圧電振動子である。
本実施形態において、フィルタ部1330の圧電振動子100aと圧電振動子100bとは、それぞれ、上記説明した実施形態の圧電振動子100と同様の圧電振動子である。
本実施形態によれば、圧電振動子100と同様の構成を有する圧電振動子100a,100bを備えているため、上述したのと同様にして、信頼性に優れた電波時計1300が得られる。
なお、上記の実施形態においては、発振器、電子機器、及び電波時計の実施形態の例として、第1実施形態の圧電振動子100を備える例を示したが、これに限られない。発振器、電子機器、及び電波時計の実施形態としては、第2実施形態の圧電振動子200を備えていてもよい。
1,100,100a,100b,200…圧電振動子、2,120…パッケージ、3,130…パッケージ本体(ベース部材)、4…封口板(リッド部材)、16,17,116,117…マウント部、20,21,24…振動腕部、40,140…支持腕部、41,141…基部、42a,42b,142a,142b…接続辺部、43,143…対向辺部、50,150…圧電振動片、60a,61a,160a,161a…実装面、C1,C2…キャビティ、W1,W2,W3,W4…幅(接続辺部の幅)
Claims (6)
- 幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、
前記一対の振動腕部の基端部が連結される基部と、
前記基部から前記振動腕部の先端部側へ延出する枠状の支持腕部と、
前記支持腕部において前記基部との連結点よりも前記振動腕部の先端部側に設けられた複数のマウント部と、を備えた圧電振動片。 - 前記枠状の支持腕部は、
前記連結点から前記振動腕部に沿って延びる接続辺部と、
前記接続辺部から前記振動腕部の幅方向に沿って延び、他方の前記接続辺部と接続する対向辺部と、を有しており、
前記マウント部は前記対向辺部に形成されている請求項1に記載の圧電振動片。 - 複数の前記マウント部は、
前記対向辺部において互いに近接配置されている請求項2に記載の圧電振動片。 - 前記マウント部は前記接続辺部に形成されている請求項1に記載の圧電振動片。
- 前記接続辺部の幅は、前記対向辺部の幅よりも狭い請求項2乃至4のいずれか1項に記載の圧電振動片。
- ベース部材と、前記ベース部材に重ね合わされて接合されると共に前記ベース部材との間に気密封止されたキャビティを形成するリッド部材と、を有するパッケージと、
前記マウント部において前記ベース部材にマウントされ、前記キャビティ内に収容された請求項1乃至5のいずれか1項に記載の圧電振動片と、を備えることを特徴とする圧電振動子。
Priority Applications (2)
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JP2013224718A JP2015088865A (ja) | 2013-10-29 | 2013-10-29 | 圧電振動片、及び圧電振動子 |
CN201410589985.6A CN104579230A (zh) | 2013-10-29 | 2014-10-29 | 压电振动片及压电振动器 |
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ID=53051251
Family Applications (1)
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CN (1) | CN104579230A (ja) |
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2013
- 2013-10-29 JP JP2013224718A patent/JP2015088865A/ja active Pending
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CN104579230A (zh) | 2015-04-29 |
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