JP2015088864A - 圧電振動片、及び圧電振動子 - Google Patents

圧電振動片、及び圧電振動子 Download PDF

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Abstract

【課題】長さ方向に対して安定に実装できる圧電振動片、及びそのような圧電振動片を備えた圧電振動子を提供する。【解決手段】圧電振動片50は、基部29と、先端部とは反対側にある基端部が前記基部に接続された一対の振動腕部21、24と、前記基部に接続された複数の支持腕部40、41と、それぞれの前記支持腕部に設けられたマウント部16、17と、を備えた圧電振動片であって、それぞれの前記マウント部は、前記圧電振動片の重心G1を通る直線上であって、かつ、前記振動腕部の先端部側と基端部側とに配置されている。【選択図】図4

Description

本発明は、圧電振動片、及び圧電振動子に関する。
近年、携帯電話や携帯情報端末機器には、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等として水晶等を利用した圧電振動子が用いられている。この種の圧電振動子は、様々なものが知られており、例えば、その1つとして、一対の振動腕部の端部を連結する基部から、振動腕部の外側に振動腕部と同じ方向に延びる一対の支持腕部を備えた圧電振動片を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−16988号公報
上記のような圧電振動片では、マウント部が圧電振動片の幅方向に振動腕部を挟んで設けられているため、パッケージに実装した際に、圧電振動片の長さ方向に対して不安定となる場合があった。そのため、衝撃等を受けた際に、圧電振動片が傾き、圧電振動片とパッケージとが接触してしまう虞があった。
本発明の一つの態様は、上記問題点に鑑みて成されたものであって、長さ方向に対して安定に実装できる圧電振動片、及びそのような圧電振動片を備えた圧電振動子を提供することを目的の一つとする。
本発明の圧電振動片の一つの態様は、基部と、先端部とは反対側にある基端部が前記基部に接続された一対の振動腕部と、前記基部に接続された複数の支持腕部と、それぞれの前記支持腕部に設けられたマウント部と、を備えた圧電振動片であって、それぞれの前記マウント部は、前記圧電振動片の重心を通る直線上であって、かつ、前記振動腕部の先端部側と基端部側とに配置されている。
また、それぞれの前記マウント部は、前記振動腕部の長さ方向に前記重心を挟んで配置されていてもよい。
また、前記支持腕部が折れ曲がり部を有しており、前記折れ曲がり部よりも先端側に前記マウント部が形成されていてもよい。
また、前記マウント部は、前記振動腕部の幅方向において、前記一対の振動腕部の間に位置してもよい。
また、複数の前記マウント部は、それぞれから前記重心までの直線距離が略等しくなるように配置されていてもよい。
また、前記基部又は前記支持腕部のうちの少なくとも一方には、切欠き部が形成されていてもよい。
本発明の圧電振動子の一つの態様は、ベース部材と、前記ベース部材に重ね合わされて接合されると共に前記ベース部材との間に気密封止されたキャビティを形成するリッド部材と、を有するパッケージと、前記マウント部において前記ベース部材にマウントされ、前記キャビティ内に収容されていてもよい。
本発明の一つの態様によれば、長さ方向に対して安定に実装できる圧電振動片、及びそのような圧電振動片を備えた圧電振動子が提供される。
第1実施形態の圧電振動子を示す分解斜視図である。 第1実施形態の圧電振動子を示す平面図である。 第1実施形態の圧電振動子を示す図であって、図2におけるIII−III断面図である。 第1実施形態の圧電振動片を示す平面図である。 第1実施形態の圧電振動片を示す図であって、図4におけるV−V断面図である。 第2実施形態の圧電振動片を示す平面図である。 発振器の実施形態の一例を示す図である。 電子機器の実施形態の一例を示す図である。 電波時計の実施形態の一例を示す図である。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態に係る圧電振動片、及び圧電振動子について説明する。
なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
(第1実施形態)
[圧電振動子]
図1から図3は、本実施形態の圧電振動子1を示す図である。図1は、分解斜視図である。図2は、平面図である。図3は、図2におけるIII−III断面図である。図2においては、封口板4の図示を省略している。
本実施形態の圧電振動子1は、図1に示すように、外形が略直方体状のいわゆるセラミックパッケージタイプの表面実装型振動子である。圧電振動子1は、気密に封止されたキャビティCを有するパッケージ2と、キャビティCに収容された圧電振動片50とを備える。
なお、以下の説明においては、XYZ軸を設定し、このXYZ座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。この際、圧電振動片50(図1参照)の厚み方向と平行な方向をZ軸方向、Z軸方向と垂直で、圧電振動子1(図1参照)の長さ方向と平行な方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向と垂直で、圧電振動子1の幅方向と平行な方向をY軸方向とする。
パッケージ2は、図1に示すように、パッケージ本体(ベース部材)3と、封口板(リッド部材)4とを備える。パッケージ本体3は、有底の凹部3aを有する部材である。凹部3aは、後述するシールリング12の内側面12aと、後述する第2ベース基板11上に形成された貫通孔11aの内側面と、後述する第1ベース基板10の上面10aとで構成されている。
封口板4は、パッケージ本体3の凹部3aの開口を塞いでおり、パッケージ本体3と接合されている。キャビティCは、パッケージ本体3の凹部3aの内側に相当する内部空間であり、パッケージ本体3と封口板4とによって、パッケージ2の外部と仕切られている。
パッケージ本体3は、第1ベース基板10と、第1ベース基板10上に配置された第2ベース基板11と、第2ベース基板11上に配置されたシールリング12とを含む。
第1ベース基板10と第2ベース基板11とは、それぞれ、平面視(XY面視)において外形が概ね長方形の板状部材である。第2ベース基板11は、平面視(XY面視)において外形寸法が第1ベース基板10とほぼ同じである。
第1ベース基板10と第2ベース基板11とは、それぞれ、セラミックス製である。第1ベース基板10と第2ベース基板11との形成材料は、例えば、アルミナを主成分とする高温焼成セラミックス(HTCC:High Temperature Co−Fired Ceramic)であってもよいし、ガラスセラミックス等の低温焼成セラミックス(LTCC:Low Temperature Co−Fired Ceramic)であってもよい。
第1ベース基板10において、第2ベース基板11側(+Z側)の上面10aの一部は、パッケージ本体3の凹部3aの底面に相当する。
第2ベース基板11は、第1ベース基板10に重ねられており、第1ベース基板10と焼結などで結合されている。すなわち、第2ベース基板11は、第1ベース基板10と一体化されている。
第2ベース基板11には、図1及び図3に示すように、貫通孔11aが形成されている。貫通孔11aの内側面は、パッケージ本体3の凹部3aの側壁の一部を構成している。貫通孔11aの長さ方向の一方側(+X側)の内側面には、貫通孔11aに突出して実装部60が設けられている。貫通孔11aの長さ方向の他方側(−X側)の内側面には、貫通孔11aに突出して実装部61が設けられている。実装部60と実装部61とは、互いに対向して設けられている。貫通孔11aの平面視(XY面視)形状は、矩形から実装部60,61の平面視(XY面視)形状を除いた形状である。
実装部60,61のシールリング12側(+Z側)の面は、圧電振動片50がマウントされる実装面60a,61aである。実装面60aには、電極パッド14が設けられている。実装面61aには、電極パッド15が設けられている。実装部60,61の平面視(XY面視)形状は、本実施形態においては、例えば、矩形状である。実装部60,61は図2及び図3に示すように、電極パッド14,15を介して圧電振動片50と接触する。
電極パッド14と電極パッド15とは、圧電振動片50と電気的に接続される一対の端子である。電極パッド14及び電極パッド15は、例えば、バンプ電極である。
詳しくは後述するが、圧電振動片50には、基板実装用のマウント部16及びマウント部17が設けられている。電極パッド14は、圧電振動片50のマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続され、電極パッド15は、圧電振動片50のマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続される。
シールリング12は、平面視(XY面視)で矩形状の枠状部材であり、パッケージ本体3の凹部3aの側壁の一部を構成する。シールリング12は、平面視(XY面視)における外形寸法が、第2ベース基板11よりも一回り小さい。シールリング12は、銀ロウ等のロウ材や半田材等を用いた焼付けによって、第2ベース基板11のシールリング12側(+Z側)の面(以下、第2ベース基板11の上面)に接合されている。シールリング12は、第2ベース基板11の上面に形成された金属接合層に対する溶着等によって、第2ベース基板11の上面と接合されていてもよい。この金属接合層は、電解メッキ法、無電解メッキ法、蒸着法、スパッタ法の少なくとも1つを用いて形成されていてもよい。
シールリング12は、導電性の部材であり、例えば、ニッケル基合金を含む。このニッケル基合金は、コバール、エリンバー、インバー、42−アロイのうち1種または2種以上を含んでいてもよい。シールリング12の形成材料は、第1ベース基板10及び第2ベース基板11と熱膨張係数が近い材料から選択されていてもよい。例えば、第1ベース基板10及び第2ベース基板11の形成材料として、熱膨張係数が6.8×10-6/℃のアルミナを用いる場合には、シールリング12の形成材料は、熱膨張係数が5.2×10-6/℃のコバールであってもよいし、熱膨張係数が4.5〜6.5×10-6/℃の42−アロイであってもよい。
シールリング12の内形は、実装部60,61が形成されている箇所を除いて、貫通孔11aと平面視(XY面視)で重なっている。
封口板4は、シールリング12上に重ねられており、シールリング12の開口(凹部3aの開口)を塞いでいる。上述のキャビティCは、第1ベース基板10と第2ベース基板11とシールリング12と封口板4とに囲まれる空間である。すなわち、圧電振動片50は、平面視(XY面視)で、シールリング12の内側に収容されている。
封口板4は、導電性の基板であり、シールリング12と接合されている。シールリング12は、例えば、ローラ電極を接触させることによるシーム溶接、レーザ溶接、超音波溶接などの溶接によって、封口板4と接合される。封口板4とシールリング12とを溶接する場合に、封口板4の下面(−Z側の面)とシールリング12の上面(+Z側の面)との一方または双方にニッケル、金等の接合層が設けられていると、溶接による接合の信頼性が向上し、例えば、キャビティCの気密性を確保しやすくなる。
第1ベース基板10の下方側(−Z側)の面には、外部電極18及び外部電極19が設けられている。
外部電極18及び外部電極19は、圧電振動子1の外部のデバイス、例えば、圧電振動子1が実装されるデバイスからの電力の供給を受ける端子である。
パッケージ本体3には、電極パッド14と外部電極18とを電気的に接続する第1配線(図示せず)と、電極パッド15と外部電極19とを電気的に接続する第2配線(図示せず)とが設けられている。すなわち、外部電極18に印加された電位は、第1配線及び電極パッド14を介して、圧電振動片50のマウント部16に形成されたマウント電極に印加される。また、外部電極19に印加された電位は、第2配線及び電極パッド15を介して、圧電振動片50のマウント部17に形成されたマウント電極に印加される。圧電振動片50は、各マウント電極に供給される電力によって、振動する。
なお、第1配線は、例えば、第1ベース基板10を厚み方向(Z軸方向)に貫通して外部電極18と導通する第1貫通電極と、第2ベース基板11を厚み方向(Z軸方向)に貫通して電極パッド14と導通する第2貫通電極と、第1ベース基板10と第2ベース基板との間に設けられ、第1貫通電極と第2貫通電極とを電気的に接続する接続配線とを含む。電極パッド15と外部電極19とを電気的に接続する第2配線は、第1配線と同様の構成である。第1配線と第2配線の構成は、適宜変更できる。
[圧電振動片]
次に、本実施形態の圧電振動片50について説明する。
図4及び図5は、本実施形態の圧電振動片50を示す図である。図4は、平面図(XY面図)である。図5は、図4におけるV−V断面図である。
圧電振動片50は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電体に、電極あるいは配線として機能する導電膜パターンなどの付帯物が形成された板状の部品である。本実施形態の圧電振動片50は、いわゆるサイドアーム型の圧電振動片である。
圧電振動片50は、図4に示すように、基部29と、基部29に接続され、幅方向(Y軸方向)に並んで配置された一対の振動腕部20(振動腕部21,24)と、基部29における振動腕部20の幅方向(Y軸方向)の両側に接続された2つの支持腕部40,41と、支持腕部40,41に設けられた2つのマウント部16,17とを備える。本実施形態において、基部29、一対の振動腕部20及び支持腕部40,41とは、一体的に形成されており、隣接する各部が界面なく連続している。図4においては、各部の範囲を示すために、各部の基端あるいは先端を2点鎖線で示している。
基部29は、支持腕部40,41と振動腕部20(振動腕部21,24)とを接続している。
基部29は、図4に示すように、一つの折れ曲がり部を有して振動腕部20の幅方向(Y軸方向)に延びている。この折れ曲がり部の角度は略90°とする。また、基部29の振動腕部20が接続されている側とは逆側(−X側)における、基部29の長さ方向(Y軸方向)の中央には、切欠き部29aが形成されている。切欠き部29aは、基部29の長さ方向(Y軸方向)において、振動腕部21と振動腕部24との間となるように形成されている。切欠き部29aは、マウント部16とほぼ同心で、径がマウント部16よりも大きい円弧形状の切欠きである。基部29の平面視(XY面視)形状は、矩形から切欠き部29aの平面視(XY面視)形状を除いた形状である。なお、切欠き部は基部29のみならず、支持腕部40、41に形成されていてもよい。すなわち、基部29又は支持腕部40、41のうちの少なくとも一方に形成されていればよい。これにより、振動腕部20、21で生じた振動を切欠き部29aで減衰させることができ、所謂「振動漏れ」の課題を低減することができる。
基部29の切欠き部29aが形成されている側と逆側(+X側)には、振動腕部21,24が接続されている。基部29の振動腕部20が接続されている側と逆側(−X側)における図示上側(+Y側)の端部には、支持腕部40が接続されている。基部29の振動腕部20が接続されている側(+X側)における図示下側(−Y側)の端部には、支持腕部41が接続されている。
一対の振動腕部20は、図4に示すように、振動腕部21と振動腕部24とを含む。
振動腕部21,24は、それぞれ長さ方向の一方側(−X側)の端部で基部29と接続されている。振動腕部21と振動腕部24とは、圧電振動片50の重心G1を通り、長さ方向(X軸方向)に平行な直線M1に対して、線対称に設けられている。すなわち、直線M1は、振動腕部21と振動腕部24との幅方向(Y軸方向)の中心を通り、振動腕部21,24の長さ方向(X軸方向)に平行な中心線と同一線上に位置する。振動腕部21と振動腕部24とは、形状及び寸法が同一であるため、以下の説明においては、代表して、振動腕部21についてのみ説明する場合がある。
振動腕部21は、略均一な幅で直線的に延びる帯状部22と、幅(Y軸方向長さ)が帯状部22よりも広いハンマー部23とを備える。同様にして、振動腕部24は、帯状部25と、ハンマー部26とを備える。
振動腕部21の帯状部22は、基部29から圧電振動子1の長さ方向(X軸方向)に沿って、後述する支持腕部41の連結辺部41aと同じ側(+X側)に直線的に延びている。すなわち、帯状部22(振動腕部21)の長さ方向は、圧電振動子1の長さ方向(X軸方向)とほぼ平行であり、支持腕部41の連結辺部41aの長さ方向(X軸方向)ともほぼ平行である。
帯状部22には、溝部27が形成されている。溝部27は、振動腕部21の長さ方向(X軸方向)とほぼ平行に延びている。溝部27は、図4に示すように、圧電振動片50の表面(+Z側の面)50a及び裏面(−Z側の面)50bに形成されており、その深さ方向が圧電振動片50の厚さ方向(Z軸方向)とほぼ平行である。同様にして、振動腕部24の帯状部25には、溝部28が形成されている。
ハンマー部23は、帯状部22における基部29と接続されている側と逆側(+X側)の端部に設けられている。同様にして、ハンマー部26は、帯状部25における基部29と接続されている側と逆側(+X側)の端部に設けられている。
振動腕部21の表面には、図5に示すように、励振電極32と、励振電極33とが形成されている。
励振電極32は、溝部27における振動腕部21の表面と、溝部27の周囲における振動腕部21の表面とに連続して形成されている。励振電極32は、基部29と支持腕部40とに設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。すなわち、励振電極32は、図1に示した外部電極18と電気的に接続されている。
励振電極33は、励振電極32と不連続に形成されており、励振電極32と絶縁である。励振電極33は、振動腕部21のうち、圧電振動片50の表面50aと、圧電振動片50の表面50aと交差する側面(Y軸方向に垂直な面)と、圧電振動片50の裏面50bとに連続して形成されている。
励振電極33は、基部29と支持腕部41とに設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。すなわち、励振電極33は、図1に示した外部電極19と電気的に接続されている。
励振電極32及び励振電極33は、外部電極18及び外部電極19から電力の供給を受けて、振動腕部21を構成する圧電体に電界を印加する。振動腕部21は、励振電極32及び励振電極33から電界が印加されると、後述する支持腕部41の連結辺部41aに近づく向きと離れる向きとに、基部29との接続端を起点として振動する(図4参照)。
振動腕部24の表面には、図5に示すように、励振電極34と、励振電極35とが形成されている。
励振電極34は、振動腕部21における励振電極33に対応する位置に形成されている。励振電極34は、基部29と支持腕部40とに設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部16に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。
励振電極35は、振動腕部21における励振電極32に対応する位置に形成されている。励振電極35は、基部29と支持腕部41とに設けられた引き出し電極(図示せず)を介して、後述するマウント部17に形成されたマウント電極と電気的に接続されている。
振動腕部24は、振動腕部21と同様に、外部電極18及び外部電極19から供給される電力によって、励振電極32及び励振電極33から振動腕部を構成する圧電体に電界が印加され、後述する支持腕部41の連結辺部41aに近づく向きと離れる向きとに、基部29との接続端を起点として振動する。
支持腕部40は、図4に示すように、連結辺部40aと、接続辺部40bと、マウント辺部40cとを備える。
連結辺部40aは、基部29の振動腕部20が接続されている側とは逆側(−X側)における図示上側(+Y側)の端部から振動腕部20が延びる向きと逆向き(−X向き)に延びている。
接続辺部40bは、連結辺部40aの延びている側(−X側)の端部から、圧電振動片50の幅方向における振動腕部20側(図示下側,−Y側)に延びている。接続辺部40bは、基部29の長さ方向(Y軸方向)の中央まで延びている。接続辺部40bは、連結辺部40aとマウント辺部40cとを接続している。
マウント辺部40cは、接続辺部40bの延びている側(−Y側)の端部に設けられている。すなわち、マウント辺部40cは、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)の位置が、基部29の長さ方向(Y軸方向)の中央となるように設けられている。マウント辺部40cの裏面50b側(−Z側)には、マウント部(第2マウント部)16が設けられている。
マウント辺部40cの平面視(XY面視)形状は、ほぼ円形状である。マウント辺部40cの直径は、接続辺部40bの幅よりも大きい。マウント辺部40cの外形は、基部29に形成された切欠き部29aの外形に沿っている。
支持腕部41は、連結辺部41aと、接続辺部41bと、マウント辺部41cとを備える。
連結辺部41aは、基部29の振動腕部20が接続されている側(+X側)における図示下側(−Y側)の端部から、振動腕部20が延びる向きと同じ向き(+X向き)に、振動腕部20よりも長く延びている。
接続辺部41bは、連結辺部41aの延びている側(+X側)の端部から、圧電振動片50の幅方向における振動腕部20側(図示上側,+Y側)に延びている。接続辺部41bは、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)における、振動腕部21のハンマー部23と振動腕部24のハンマー部26との隙間70の位置まで延びている。接続辺部41bは、連結辺部41aとマウント辺部41cとを接続している。
マウント辺部41cは、接続辺部41bの延びている側(+Y側)の端部に設けられている。すなわち、マウント辺部41cは、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)の位置が、隙間70の幅方向(Y軸方向)の範囲内に含まれるように設けられている。マウント辺部41cの裏面50b側(−Z側)には、マウント部(第1マウント部)17が設けられている。
マウント辺部41cの平面視(XY面視)形状は、ほぼ円形状である。マウント辺部41cの直径は、接続辺部41bの幅よりも大きい。
支持腕部40の接続辺部40bの幅W1は、支持腕部41の接続辺部41bの幅W2よりも大きい。これにより、本実施形態においては、接続辺部40bと接続辺部41bとの質量を調整し、圧電振動片50のうち、直線M1よりも図示上側(+Y側)の質量と、直線M1よりも図示下側(−Y側)の質量とが同一となるように設定している。すなわち、本実施形態では、圧電振動片50の重心G1が、振動腕部21と振動腕部24との幅方向(Y軸方向)の中心線上に位置するように設定されている。
マウント部16,17は、図2及び図3に示すように、電極パッド14,15を介して第2ベース基板11の実装部60,61と接触する部分である。本実施形態においては、マウント部16,17を平面視(XY面視)形状が円形状として表しているが、これに限られず、例えば、矩形状であっても、他の形状(例えば、多角形状)であってもよい。
マウント部(第2マウント部)16は、支持腕部40のマウント辺部40cの裏面50b側(−Z側)に設けられている。すなわち、マウント部16は、圧電振動片50の長さ方向(Y軸方向)において、基部29の中央となるように設けられている。圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)において、マウント部16の位置は、基部29における切欠き部29aが形成されている位置、言い換えると、振動腕部21と振動腕部24との間の位置である。
マウント部16には、マウント電極(図示せず)が形成されている。マウント部16に形成されたマウント電極は、図1に示した電極パッド14と電気的に接続される。例えば、図3に示すように、マウント部16が電極パッド14と導電性接着剤(図示せず)を介して接触することで、マウント部16に形成されたマウント電極は、電極パッド14と導通する。
マウント部(第1マウント部)17は、図4に示すように、支持腕部41のマウント辺部41cの裏面50b側(−Z側)に設けられている。すなわち、マウント部17は、振動腕部20に対して、振動腕部20の基部29と接続されている側と逆側(+X側)で、かつ、振動腕部20の幅方向(Y軸方向)における振動腕部21と振動腕部24との間に設けられている。
マウント部17には、マウント部16と同様にして、マウント電極(図示せず)が形成されている。マウント部17に形成されたマウント電極は、マウント部16と同様にして、電極パッド15と電気的に接続される。
マウント部16とマウント部17とは、圧電振動片50の重心G1を通る一つの直線M1上で、かつ、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)に重心G1を挟んで設けられている。言い換えると、直線M1は、重心G1と、マウント部16と、マウント部17とを通る直線である。直線M1は、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)とほぼ平行である。
また、マウント部16とマウント部17とは、振動腕部20を、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)に挟んで設けられている。
マウント部16から重心G1までの直線距離L1と、マウント部17から重心G1までの直線距離L2とは、同一の大きさに設定されている。
ここで、本明細書において「同一」であるとは、正確に同一でなくてもよく、例えば、直線距離L1と直線距離L2との比が0.9以上、1.1以下程度の比率である範囲を含むものとする。他の種々の寸法についても同様である。
本実施形態によれば、マウント部16とマウント部17とが、圧電振動片50の重心G1を通る直線M1上で、かつ、圧電振動片50の長さ方向(X軸方向)に重心G1を挟んで設けられている。そのため、圧電振動片50をマウント部16,17において実装した際に、重心G1の一方側にのみマウント部16,17を配置した場合と比較して圧電振動片50の傾きが小さくなり、圧電振動片50を長さ方向に安定して実装することが可能である。これにより、本実施形態によれば、衝撃を受ける等した際に、圧電振動片50がパッケージ2に接触することを抑制できる圧電振動子が得られる。
また、本実施形態によれば、マウント部16とマウント部17とが、振動腕部20を長さ方向(X軸方向)に挟んで設けられているため、圧電振動片50をより安定して実装することができる。また、支持腕部40、41が折れ曲がり部を有していたり、折れ曲がった後に振動腕部21、24の幅方向における中間地点まで延びていることにより、振動腕部21、24で生じた振動を支持腕部40、41において減衰させることができる。よって所謂「振動漏れ」の現象を抑えることが可能になる。
マウント部と電極パッドとを導電性接着剤によって接着して、圧電振動片を実装する場合においては、マウント部と電極パッドとの間から導電性接着剤が漏れ、電極パッドの周囲に広がって固まる場合がある。このような場合において、マウント部と振動腕部との距離が近いと、圧電振動子に衝撃が加えられ、圧電振動片(主として、振動腕部)が圧電振動子の厚み方向に振動した際に、圧電振動片と漏れて固まった導電性接着剤とが接触してしまう虞があった。
これに対して、本実施形態によれば、マウント部17は、長さ方向(Y軸方向)の位置が、振動腕部21,24の隙間70に位置するように設けられているため、マウント部17を振動腕部20に近い位置に設けた場合であっても、漏れた導電性接着剤は、隙間70に広がる。これにより、本実施形態によれば、衝撃等により、圧電振動片50の振動腕部20が圧電振動子1の厚み方向(Z軸方向)に振動した場合に、振動腕部20が漏れて固まった導電性接着剤と接触することを抑制できる。また、隙間70により、本実施形態によれば、振動腕部21,24が実装部61と接触することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、基部29のマウント部16側(−X側)における長さ方向(Y軸方向)の中央、すなわち、マウント部16の位置には、切欠き部29aが形成されている。これにより、上記と同様に、マウント部16を基部29に近い位置に設けた場合であっても、漏れた導電性接着剤は、切欠き部29aに広がる。これにより、本実施形態によれば、衝撃等により、圧電振動片50の基部29が圧電振動子1の厚み方向(Z軸方向)に振動した場合に、基部29が漏れて固まった導電性接着剤と接触することを抑制できる。また、切欠き部29aにより、本実施形態によれば、基部29が実装部60と接触することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、上記のようにして、マウント部16,17をそれぞれ基部29,振動腕部20に近い位置に設けることができるため、圧電振動片50を小型化することができる。
また、本実施形態によれば、マウント部17は、振動腕部20に対して、振動腕部20が基部29と接続されている側と逆側(+X側)に配置されているため、圧電振動片50上を、振動腕部20から基部29を介してマウント部17までを辿る距離を大きくすることができる。これにより、本実施形態によれば、振動腕部20の振動が、マウント部17に伝わるまでの間に減衰され、パッケージ2に振動が漏れることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、マウント部16から重心G1までの直線距離L1と、マウント部17から重心G1までの直線距離L2とが同一に設定されているため、圧電振動片50をより安定してパッケージ2に実装することができる。
また、本実施形態によれば、重心G1とマウント部16,17とを通る直線M1は、幅方向(Y軸方向)における振動腕部21と振動腕部24との中心線と同一線上に位置しているため、圧電振動片50をより安定して実装できる。
また、実設計上においては、パッケージ2における凹部3aの内側面と圧電振動片50とのクリアランスは、幅方向(Y軸方向)に対して、長さ方向(X軸方向)の方が大きい。本実施形態によれば、振動腕部20を、クリアランスが大きい長さ方向(X軸方向)に挟んで、マウント部16,17が設けられているため、パッケージ2内、より詳細には、電極パッド14,15に導電性接着剤を塗布することが容易である。
なお、本実施形態においては、下記の構成を採用することもできる。
上記説明した本実施形態においては、直線M1は、振動腕部21と振動腕部24との幅方向(Y軸方向)の中心線と同一線上に位置するように設定されているが、これに限られない。本実施形態においては、例えば、直線M1が振動腕部20の長さ方向(X軸方向)に対して斜めになるように設定されていてもよい。言い換えると、本実施形態においては、マウント部16,17がそれぞれ、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)に離間して設けられると共に、振動腕部20の幅方向(Y軸方向)に離間して設けられていてもよい。
また、本実施形態においては、例えば、直線M1が、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)とほぼ平行で、かつ、振動腕部20を幅方向(Y軸方向)に挟んだ両側のうちいずれか一方側に位置するように設定してもよい。すなわち、本実施形態においては、マウント部16,17における振動腕部20の幅方向(Y軸方向)の位置が、振動腕部21と振動腕部24との間とならないように配置してもよい。
本実施形態においては、切欠き部29aは、形成されていなくてもよい。
本実施形態においては、支持腕部40と支持腕部41とは、基部29の長さ方向(Y軸方向)における同じ側の端部に接続されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の圧電振動片について説明する。
第2実施形態の圧電振動片は、第1実施形態の圧電振動片50に対して、支持腕部の両端がそれぞれ基部と接続されている点において異なる。
図6は、本実施形態の圧電振動片150を示す平面図である。
なお、以下の説明においては、上記実施形態と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
本実施形態の圧電振動片150は、図6に示すように、基部29と、基部29に接続され、幅方向(Y軸方向)に並んで配置された一対の振動腕部20(振動腕部21,24)と、基部29における振動腕部20の幅方向(Y軸方向)の両側に接続された2つの支持腕部140,141と、支持腕部140,141に設けられた2つのマウント部116,117とを備える。本実施形態において、基部29、一対の振動腕部20及び支持腕部140,141とは、一体的に形成されており、隣接する各部が界面なく連続している。図6においては、各部の範囲を示すために、各部の基端あるいは先端を2点鎖線で示している。
また、本実施形態においては、圧電振動片150は、圧電振動片150の重心G2と、マウント部116,117とを通り、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)と平行な直線M2に対して、線対称となっている。
支持腕部140は、連結辺部140a,140bと、接続辺部140cと、マウント辺部140dとを備える。支持腕部140の表面150a側(+Z側)、及び支持腕部140の裏面150b側(−Z側)には、引き出し電極(図示せず)が形成されている。
連結辺部140aは、基部29の振動腕部20が接続されている側とは逆側(−X側)における図示上側(+Y側)の端部から振動腕部20が延びる向きと逆向き(−X向き)に延びている。
連結辺部140bは、基部29の振動腕部20が接続されている側とは逆側(−X側)における図示下側(−Y側)の端部から振動腕部20が延びる向きと逆向き(−X向き)に延びている。
接続辺部140cは、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)に沿って延びて形成されている。接続辺部140cは、連結辺部140aの延びている側(−X側)の端部と、連結辺部140bの延びている側(−X側)の端部とを接続している。
マウント辺部140dは、接続辺部140cの長さ方向(Y軸方向)の中央に設けられている。すなわち、マウント辺部140dは、圧電振動片50の幅方向(Y軸方向)の位置が、基部29の長さ方向(Y軸方向)の中央となるように設けられている。マウント辺部140dの裏面150b側(−Z側)には、マウント部(第2マウント部)116が設けられている。
マウント辺部140dの平面視(XY面視)における外形は、基部29に形成された切欠き部29aの外形に沿っている。
支持腕部141は、連結辺部141a,141bと、接続辺部141cと、マウント辺部141dとを備える。支持腕部141の表面150a側(+Z側)、及び支持腕部141の裏面150b側(−Z側)には、引き出し電極(図示せず)が形成されている。
連結辺部141aは、基部29の振動腕部20が接続されている側(+X側)における図示上側(+Y側)の端部から、振動腕部20が延びる向きと同じ向き(+X向き)に、振動腕部20よりも長く延びている。
連結辺部141bは、基部29の振動腕部20が接続されている側(+X側)における図示下側(−Y側)の端部から、振動腕部20が延びる向きと同じ向き(+X向き)に、振動腕部20よりも長く延びている。
接続辺部141cは、圧電振動片150の幅方向(Y軸方向)に沿って延びて形成されている。接続辺部141cは、連結辺部141aの延びている側(+X側)の端部と、連結辺部141bの延びている側(+X側)の端部とを接続している。
マウント辺部141dは、接続辺部141cの長さ方向(Y軸方向)の中央に設けられている。マウント辺部141dは、圧電振動片150の幅方向(Y軸方向)の位置が、振動腕部21と振動腕部24との隙間70に位置するように設けられている。マウント辺部141dの裏面150b側(−Z側)には、マウント部(第1マウント部)117が設けられている。
マウント部116とマウント部117とは、圧電振動片150の重心G2を通る一つの直線M2上で、かつ、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)に重心G2を挟んで設けられている。言い換えると、直線M2は、重心G2と、マウント部116と、マウント部117とを通る直線である。
また、マウント部116とマウント部117とは、振動腕部20を、振動腕部20の長さ方向(X軸方向)に挟んで設けられている。
マウント部116から重心G2までの直線距離L3と、マウント部117から重心G2までの直線距離L4とは、同一の大きさに設定されている。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様にして、安定して実装することが可能な圧電振動片が得られる。
また、本実施形態によれば、直線M2に対して、圧電振動片150の平面視(XY面視)形状が線対称に設けられているため、重心G2を一対の振動腕部20の間となるように設定することが容易である。
(圧電振動子を備える機器の実施形態)
[発振器]
次に、圧電振動子1を備える本実施形態の発振器について説明する。
図7は、本実施形態の発振器1000を示す図である。
発振器1000は、基板1010と、集積回路1020と、電子部品1030と、圧電振動子1とを備える。
電子部品1030は、例えば、キャパシタなどであり、基板1010に実装されている。集積回路1020は、発振器用であり、基板1010に実装されている。
集積回路1020は、圧電振動子1と電子部品1030とのそれぞれと、図示略の配線を介して電気的に接続されている。圧電振動子1は、例えば、基板1010において集積回路1020の近傍に実装される。圧電振動子1は、図1などを参照して上記説明した実施形態の圧電振動子であり、発振子として機能する。発振器1000の少なくとも一部は、適宜、図示しない樹脂によりモールドされていてもよい。
発振器1000は、圧電振動子1に電力が供給されると、圧電振動子1の圧電振動片が振動する。圧電振動片の振動は、圧電振動片が有する圧電特性により、電気信号へ変換される。この電気信号は、圧電振動子1から集積回路1020へ出力される。集積回路1020は、圧電振動子1から出力された電気信号に各種処理を実行することで、周波数信号を生成する。
発振器1000は、例えば、時計用の単機能発振器、コンピューターなどの各種装置の動作タイミングを制御するタイミング制御装置、時刻あるいはカレンダーなどを提供する装置などに応用できる。集積回路1020は、発振器1000に要求される機能に応じて構成され、いわゆるRTC(リアルタイムクロック)モジュールを含んでいてもよい。
本実施形態によれば、圧電振動子1を備えているため、上述したのと同様にして、信頼性に優れた発振器1000が得られる。
[電子機器]
次に、圧電振動子1を備える本実施形態の電子機器の一つの形態として、携帯情報機器について説明する。
この携帯情報機器は、腕時計のような形態であり、一般的な携帯電話よりも格段に小型かつ軽量であるが、携帯電話と同様の通信が可能である。この携帯情報機器は、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイなどの表示部が配置されており、表示部に時刻情報などを表示可能である。また、この携帯情報機器は、バンドの内側部分にスピーカ、マイクロフォンなどの入出力部が設けられており、入出力部を利用して通話などが可能である。
図8は、本実施形態の携帯情報機器1100の一例を示す図である。
図8に示す携帯情報機器1100は、計時部1110と、表示部1120と、通信部1130と、制御部1140と、電源部1150と、電圧検出部1160と、電源遮断部1170とを備える。
制御部1140は、携帯情報機器1100の各部を総括的に制御する。例えば、制御部1140は、計時部1110による時刻の計測、表示部1120による情報の表示、通信部1130による外部との通信などを制御する。制御部1140は、例えば、予めプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出し、このプログラムに従って各種処理を実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAMとを含む。
計時部1110は、集積回路と、圧電振動子1とを備える。この集積回路は、発振回路と、レジスタ回路と、カウンタ回路と、インターフェース回路とを含む。圧電振動子1は、上記説明した実施形態に係る圧電振動子である。圧電振動子1は、電力の供給を受けて圧電振動片が振動し、この振動を、圧電振動片が有する圧電特性に応じた電気信号に変換する。圧電振動子1から出力された電気信号は、集積回路の発振回路へ入力される。
計時部1110の集積回路において、発振回路の出力は、二値化されてレジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。この計数結果は、インターフェース回路を介して制御部1140に供給される。制御部1140は、集積回路からの計数結果に基づいて各種演算などを実行することで時刻や日付などを算出し、その算出結果に基づいて、表示部1120に時刻、日付、カレンダーなどの各種情報を表示させる。
通信部1130は、外部との通信、すなわち外部へのデータの送信および外部からのデータの受信を行う。通信部1130は、無線部1200と、音声処理部1210と、切替部1220と、増幅部1230と、音声入出力部1240と、電話番号入力部1250と、着信音発生部1260と、呼制御メモリ部1270とを含む。
無線部1200は、符号化された音声データ等の各種データを、アンテナ1280を介して基地局とやりとりする。音声処理部1210は、無線部1200から入力されたデータを、復号化して増幅部1230へ出力する。また、音声処理部1210は、増幅部1230から入力されたデータを、符号化して無線部1200へ出力する。増幅部1230は、音声処理部1210と音声入出力部1240との間の信号の受け渡しを行うとともに、受け渡される信号を適宜、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部1240は、スピーカおよびマイクロフォンなどを含み、増幅部1230からの信号に応じた音声を外部へ出力し、外部から音声の入力を受け付ける。
また、切替部1220は、基地局からの呼び出しなどに応じた制御部1140からの指令により、着信音発生部1260を増幅部1230と接続する。着信音発生部1260は、基地局からの呼び出しに応じた制御部1140からの指令により、着信音のデータを切替部1220に出力する。すなわち、制御部1140は、基地局からの呼び出しなどに応じて、着信音のデータを増幅部1230へ出力させることにより、音声入出力部1240によって着信音を出力させる。
呼制御メモリ部1270は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部1250は、例えば0から9の番号キー及びその他のキーを備え、これら番号キー等の押下により、通話先の電話番号等の入力に利用される。
電源部1150は、例えば、リチウムイオン二次電池を含み、携帯情報機器1100の各部へ電力を供給する。電圧検出部1160は、電源部1150から携帯情報機器1100の各部へ供給されている電圧を検出する。電圧検出部1160は、検出した電圧が所定値以下になった場合に、電圧が所定値以下であることを制御部1140に通知する。この所定値は、通信部1130を安定して動作させるために必要とされる電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度である。電圧検出部1160から電圧降下の通知を受けた制御部1140は、無線部1200、音声処理部1210、切替部1220、及び着信音発生部1260を含む複数の機能部の少なくとも一部の動作を、禁止または制限する。この場合に、制御部1140は、複数の機能部のうち相対的に消費電力が大きい機能部の動作を、複数の機能部のうち相対的に消費電力が小さい機能部よりも先に禁止または制限する。制御部1140は、供給電力の低下によって機能が停止または制限されていることを示す情報を、表示部1120に表示させる。この表示は、文字を含んでいてもよいし、記号を含んでいてもよく、例えば、表示部1120に表示された電話アイコンに×(バツ)印を付ける態様でもよい。電源遮断部1170は、複数の機能部のうち、電圧低下により機能が停止する機能部への電力の供給を選択的に停止する。
本実施形態によれば、圧電振動子1を備えているため、上述したのと同様にして、信頼性に優れた携帯情報機器1100が得られる。
[電波時計]
次に、圧電振動子1を備える本実施形態の電波時計について説明する。
電波時計は、表示する時刻を、標準電波から取得される時刻に合わせる機能を有する。標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を含む変調信号によって、所定周波数の搬送波にAM変調をかけたものである。標準電波は、例えば日本国内では、福島県の送信所と佐賀県の送信所とから送信されている。福島県の送信所から送信される標準電波は、搬送波の周波数が40kHzであり、佐賀県の送信所から送信される標準電波は、搬送波の周波数が60kHzである。
図9は、本実施形態の電波時計1300を示す図である。この電波時計1300は、アンテナ1310と、アンプ1320と、フィルタ部1330と、検波整流回路1340と、波形整形回路1350と、CPU1360と、RTC1370とを備える。
アンテナ1310は、標準電波を受信する。アンプ1320は、アンテナ1310が受信した標準電波の信号を、増幅してフィルタ部1330へ出力する。フィルタ部1330は、アンプ1320からの信号を、濾波、同調して検波整流回路1340へ出力する。検波整流回路1340は、フィルタ部1330からの信号を、検波復調して波形整形回路1350へ出力する。波形整形回路1350は、検波整流回路1340からの信号からタイムコードを取得し、このタイムコードをCPU1360へ供給する。CPU1360は、タイムコードから現在の年、積算日、曜日、時刻等の時刻に関する情報を取得する。RTC1370は、いわゆるリアルタイムクロックであり、現在の年、月、日、時、分、秒などの情報を保持している。CPU1360は、タイムコードから取得した時刻に関する情報を、RTC1370が保持する情報に反映させる。RTC1370が保持する情報は、適宜読みだされて、時刻の表示に利用される。
フィルタ部1330は、濾波する信号の周波数に相当する共振周波数の圧電振動子を含む。フィルタ部1330において、圧電振動子は、共振子として機能する。例えば、図9の電波時計1300は、日本国内での使用が想定されたものであり、フィルタ部1330は、共振周波数が40kHzの圧電振動子1aと、共振周波数が60kHzの圧電振動子1bとを含む。なお、日本国内以外の地域での使用が想定される電波時計1300は、使用される地域に対応した標準電波の搬送波の周波数に応じて、フィルタ部1330の圧電振動子の共振周波数が設定される。
本実施形態において、フィルタ部1330の圧電振動子1aと圧電振動子1bとは、それぞれ、上記説明した実施形態の圧電振動子1と同様の圧電振動子である。
本実施形態によれば、圧電振動子1と同様の構成を有する圧電振動子1a,1bを備えているため、上述したのと同様にして、信頼性に優れた電波時計1300が得られる。
なお、上記の説明においては、発振器、電子機器及び電波時計の例として、第1実施形態の圧電振動片50が実装された圧電振動子1を備える例を示したが、これに限られない。発振器、電子機器及び電波時計の実施形態としては、例えば、第2実施形態の圧電振動片150が実装された圧電振動子を備える構成であってもよい。
1,1a,1b…圧電振動子、2…パッケージ、3…パッケージ本体(ベース部材)、4…封口板(リッド部材)、16,116…マウント部(第2マウント部)、17,117…マウント部(第1マウント部)、20,21,24…振動腕部、29…基部、29a…切欠き部、40,41,140,141…支持腕部、50,150…圧電振動片、60a,61a…実装面、C…キャビティ、G1,G2…重心、L1,L2,L3,L4…直線距離、M1,M2…直線

Claims (7)

  1. 基部と、
    先端部とは反対側にある基端部が前記基部に接続された一対の振動腕部と、
    前記基部に接続された複数の支持腕部と、
    それぞれの前記支持腕部に設けられたマウント部と、
    を備えた圧電振動片であって、
    それぞれの前記マウント部は、前記圧電振動片の重心を通る直線上であって、かつ、前記振動腕部の先端部側と基端部側とに配置されている圧電振動片。
  2. それぞれの前記マウント部は、前記振動腕部の長さ方向に前記重心を挟んで配置されている請求項1に記載の圧電振動片。
  3. 前記支持腕部が折れ曲がり部を有しており、前記折れ曲がり部よりも先端側に前記マウント部が形成されている請求項1または2に記載の圧電振動片。
  4. 前記マウント部は、前記振動腕部の幅方向において、前記一対の振動腕部の間に位置する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧電振動片。
  5. 複数の前記マウント部は、それぞれから前記重心までの直線距離が略等しくなるように配置されている請求項1乃至4のいずれか1項に記載の圧電振動片。
  6. 前記基部又は前記支持腕部のうちの少なくとも一方には、切欠き部が形成されている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の圧電振動片。
  7. ベース部材と、前記ベース部材に重ね合わされて接合されると共に前記ベース部材との間に気密封止されたキャビティを形成するリッド部材と、を有するパッケージと、
    前記マウント部において前記ベース部材にマウントされ、前記キャビティ内に収容された請求項1乃至6のいずれか1項に記載の圧電振動片と、を備える圧電振動子。
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