JP2015087213A - 磁気エンコーダ - Google Patents

磁気エンコーダ Download PDF

Info

Publication number
JP2015087213A
JP2015087213A JP2013225160A JP2013225160A JP2015087213A JP 2015087213 A JP2015087213 A JP 2015087213A JP 2013225160 A JP2013225160 A JP 2013225160A JP 2013225160 A JP2013225160 A JP 2013225160A JP 2015087213 A JP2015087213 A JP 2015087213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
magnetic field
coil
negative feedback
scale
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013225160A
Other languages
English (en)
Inventor
毅 横内
Takeshi Yokouchi
毅 横内
英吉 有賀
Eikichi Ariga
英吉 有賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP2013225160A priority Critical patent/JP2015087213A/ja
Publication of JP2015087213A publication Critical patent/JP2015087213A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

【課題】磁気センサと磁気スケールとの相対位置を高い精度で得ることができる磁気エンコーダを提供すること。
【解決手段】磁気エンコーダ1は、磁気スケール2と、第1感磁部11および第1感磁部11とは位相が90°ずれた第2感磁部12を備えた磁気センサ10とを有している。磁気センサ10は、磁界発生用第1コイル31と、磁界発生用第1コイル31に第1負帰還出力S6を供給して第1感磁部11が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルさせる第1負帰還回路51と、磁界発生用第2コイル32と、磁界発生用第2コイル32に第2負帰還出力S7を供給して第2感磁部12が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルさせる第2負帰還回路52とを有している。演算部90は、第1負帰還出力S6および第2負帰還出力S7に基づいて磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気スケールと磁気センサとを有する磁気エンコーダに関するものである。
磁気センサは、感磁部と、感磁部からの出力に対する信号処理回路とを有している。かかる磁気センサでは、感磁部として、コアに巻回されたコイルや、ホール素子や、磁気抵抗素子が用いられる。しかしながら、コアに巻回されたコイルでは、コア材料の磁気特性により、出力にヒステリシスが発生してしまう。ホール素子は感度が低い。また、磁気抵抗素子を用いた場合には図8(a)に示すように、未飽和領域で出力の対称性が低い。このため、磁気センサと磁気スケールとを用いて磁気エンコーダを構成した場合、図8(b)に示すように、感磁部からの出力がsin波やcos波から変形してしまい、逆正接(θ=tan-1(sin/cos))から磁気センサと磁気スケールとの相対位置をさらに高い精度で得ることが困難である。また、磁気抵抗素子によってブリッジ回路を構成した場合でも、図8(c)に示すように、感磁部からの出力がsin波やcos波から変形してしまい、逆正接(θ=tan-1(sin/cos))から磁気センサと磁気スケールとの相対位置をさらに高い精度で得ることが困難である。すなわち、逆正接(θ=tan-1(sin/cos))から磁気センサと磁気スケールとの相対位置を高い精度で得るには、図8(d)に点線で示すように、sinθとcosθとの関係が円を描くことを前提としているため、図8(d)に実線で示すように、感磁部からの出力がsin波やcos波からずれた場合、磁気センサと磁気スケールとの相対位置をさらに高い精度で得ることが困難である。
一方、図8(d)に示すような信号の歪を補正する方法として、磁気抵抗パターンを追加する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2005−214920号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、高調波成分を取り除くための技術である。このため、かかる技術を応用して、上記の問題を解消しようとすると、磁気抵抗素子の素子基板上に多数の磁気抵抗パターンを複雑に配置する必要があるため、現実的には不可能である。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、磁気センサと磁気スケールとの相対位置を高い精度で得ることができる磁気エンコーダを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る磁気エンコーダは、N極とS極とが交互に配置された永久磁石を備えた磁気スケールと、第1感磁部および該第1感磁部とは前記磁気スケールにおける位相が90°ずれた第2感磁部を備えた磁気センサと、前記磁気スケールと前記磁気センサとの相対位置を算出する演算部と、を有し、前記磁気センサは、磁界発生用第1コイルと、前記第1感磁部からの第1出力に基づいて前記磁界発生用第1コイルに第1負帰還出力を供給して前記第1感磁部が前記磁気スケールから受ける磁界をキャンセルさせる第1負帰還回路と、磁界発生用第2コイルと、前記第2感磁部からの第2出力に基づいて前記磁界発生用第2コイルに第2負帰還出力を供給して前記第2感磁部が前記磁気スケールから受ける磁界をキャンセルさせる第2負帰還回路と、を有し、前記演算部は、前記第1負帰還出力および前記第2負帰還出力に基づいて前記磁気スケールと前記磁気センサとの相対位置を算出することを特徴とする。
本発明に係る磁気エンコーダにおいて、磁気センサでは、第1負帰還回路が磁界発生用第1コイルに磁界を発生させて第1感磁部が磁気スケールから受ける磁界をキャンセルさせ、第2負帰還回路が磁界発生用第2コイルに磁界を発生させて第2感磁部が磁気スケールから受ける磁界をキャンセルさせる。そして、演算部は、第1感磁部および第2感磁部において磁気スケールから受ける磁界をキャンセルするための条件(第1負帰還出力および第2負帰還出力)に基づいて磁気スケールと磁気センサとの相対位置を算出する。このため、第1感磁部および第2感磁部が常に磁気的に平衡な条件で、磁気スケールと磁気センサとの相対位置を算出することになる。それ故、磁気スケールと磁気センサとの相対位置の算出結果に第1感磁部および第2感磁部のヒステリシスや信号の非対称性が影響を及ぼしにくいので、磁気センサと磁気スケールとの相対位置を高い精度で得ることができる。
本発明において、前記第1感磁部は、第1検出コイルと、該第1検出コイルの内側に位置し、前記磁気スケールの磁極の奇数倍の長さを有する感磁部用第1コア部と、を備え、前記第2感磁部は、第2検出コイルと、該第2検出コイルの内側に位置し、前記磁気スケールの磁極の奇数倍の長さを有する感磁部用第2コア部と、を備えている構成を採用することができる。
本発明において、前記磁界発生用第1コイルは、前記第1感磁部に対して漏洩磁界を発生させる切り欠きが形成された磁界発生用第1コア部の周りに配置され、前記磁界発生用第2コイルは、前記第2感磁部に対して漏洩磁界を発生させる切り欠きが形成された磁界発生用第2コア部の周りに配置されている構成を採用することができる。
本発明において、前記感磁部用第1コア部および前記感磁部用第2コア部は、アモルファスの金属材料からなる構成を採用することができる。
本発明において、前記第1感磁部は、第1磁気抵抗素子を備え、前記第2感磁部は、第2磁気抵抗素子を備えている構成を採用してもよい。この場合、前記磁界発生用第1コイルおよび前記磁界発生用第2コイルは、薄膜コイルからなることが好ましい。かかる構成によれば、第1磁気抵抗素子、第2磁気抵抗素子、磁界発生用第1コイル、および磁界発生用第2コイルを同一基板上に形成することができる。
本発明に係る磁気エンコーダにおいて、演算部は、第1感磁部および第2感磁部において磁気スケールから受ける磁界をキャンセルするための条件(第1負帰還出力および第2負帰還出力)に基づいて磁気スケールと磁気センサとの相対位置を算出する。このため、演算部は、第1感磁部および第2感磁部が常に磁気的に平衡な条件で、磁気スケールと磁気センサとの相対位置を算出することになる。それ故、磁気スケールと磁気センサとの相対位置の算出結果に第1感磁部および第2感磁部のヒステリシスや信号の非対称性が影響を及ぼしにくいので、磁気センサと磁気スケールとの相対位置を高い精度で得ることができる。
本発明を適用した磁気エンコーダの概略構成図である。 本発明を適用した磁気エンコーダの原理を示す説明図である。 本発明を適用した磁気エンコーダの具体的構成例1の概略構成図である。 本発明を適用した磁気エンコーダの具体的構成例1で用いた第1感磁部等の詳細構成を示す説明図である。 本発明を適用した磁気エンコーダの具体的構成例1の動作を示す説明図である。 本発明を適用した磁気エンコーダの具体的構成例1の変形例の概略構成図である。 本発明を適用した磁気エンコーダの具体的構成例の概略構成図である。 感磁部の磁気特性を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した磁気エンコーダとして、磁気式のリニアエンコーダを中心に説明する。また、エンコーダにおいては、移動体および固定体のいずれに磁気スケールが配置されていてもよいが、以下の説明では、移動体に磁気スケールが配置されている場合を中心に説明する。
[磁気エンコーダの全体構成]
(磁気エンコーダ1の構成)
図1は、本発明を適用した磁気エンコーダ1の概略構成図である。図1に示す磁気エンコーダ1は、N極とS極とが交互に配置された永久磁石20を備えた磁気スケール2と、磁気センサ10と、磁気センサ10での検出結果に基づいて磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置を算出する演算部90とを有している。本形態においては、移動体に磁気スケール2が設けられ、固定体に磁気センサ10が設けられている。
磁気センサ10は、第1感磁部11と、第1感磁部11とは磁気スケール2における位相が90°ずれた第2感磁部12とを備えている。また、磁気センサ10は、磁界発生用第1コイル31と、第1感磁部11からの第1出力S1に基づいて磁界発生用第1コイル31に第1負帰還出力S6を供給して第1感磁部11が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルさせる第1負帰還回路51を有している。また、磁気センサ10は、磁界発生用第2コイル32と、第2感磁部22からの第2出力S2に基づいて磁界発生用第2コイル32に第2負帰還出力S7を供給して第2感磁部12が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルさせる第2負帰還回路52とを有しており、演算部90は、第1負帰還出力S6および第2負帰還出力S7に基づいて磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置を算出する。
第1負帰還回路51と演算部90との間、および第2負帰還回路52と演算部90との間にはA/Dコンバータ70が設けられている。また、第1負帰還回路51とA/Dコンバータ70との間には第1増幅回路61が設けられ、第2負帰還回路52とA/Dコンバータ70との間には第2増幅回路62が設けられている。
(エンコーダ1の動作)
図2は、本発明を適用した磁気エンコーダ1の原理を示す説明図であり、図2(a)、(b)は、第1感磁部および第2感磁部から出力される信号の説明図、およびかかる信号と電気角との関係を示す説明図である。
磁気エンコーダ1において、磁気スケール2が移動すると、図2(a)に示すように、第1感磁部11および第2感磁部12を通る磁極が変化する。このため、原理的には、磁気センサ10において、第1感磁部11からの第1出力S1は、sin波であり、第2感磁部12からの第2出力S2は、cos波である。従って、演算部90において、第1感磁部11からの第1出力S1および第2感磁部12からの第2出力S2に基づいて、逆正接(θ=tan-1(S1/S2))を求めれば、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置(位相角θ)を算出することができる。
但し、本形態では、第1感磁部11および第2感磁部12のヒステリシスや信号の非対称性の影響等を除去することを目的に以下の動作を採用している。まず、第1感磁部11から第1出力S1が出力されると、第1出力S1は、第1負帰還回路51にフィードバックされる。そして、第1負帰還回路51は、第1感磁部11が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第1負帰還出力S6を磁界発生用第1コイル31に印加する。また、第2感磁部12から第2出力S2が出力されると、第2出力S2は、第2負帰還回路52にフィードバックされる。そして、第2負帰還回路52は、第2感磁部12が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第2負帰還出力S7を磁界発生用第2コイル32に印加する。そして、磁気スケール2からの磁界に起因する第1出力S1がゼロになったときの第1負帰還出力S6、および磁気スケール2からの磁界に起因する第2出力S2がゼロになったときの第2負帰還出力S7は、第1増幅回路61、第2負帰還回路52およびA/Dコンバータ70に入力される。ここで、第1負帰還出力S6は、磁気スケール2の移動に伴って変化し、図2(a)に示すようなsin波である。また、第2負帰還出力S7は、磁気スケール2の移動に伴って変化し、図2(a)に示すようなcos波である。従って、演算部90において、第1負帰還回路51からの第1負帰還出力S6、および第2負帰還回路52からの第2負帰還出力S7に基づいて、逆正接(θ=tan-1(S6/S7))を求め、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置(位相角θ)を算出する。
(本形態の主な効果)
このように、本形態の磁気エンコーダ1において、演算部90は、第1感磁部11および第2感磁部12において磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするための条件(第1負帰還出力S6および第2負帰還出力S7)に基づいて磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置を算出する。このため、演算部90は、第1感磁部11および第2感磁部12が常に磁気的に平衡な条件で、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置を算出することになる。それ故、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置の算出結果に第1感磁部11および第2感磁部12のヒステリシスや信号の非対称性が影響を及ぼしにくいので、磁気センサ10と磁気スケール2との相対位置を高い精度で得ることができる。
[具体的構成例1]
図3は、本発明を適用した磁気エンコーダ1の具体的構成例1の概略構成図であり、図3(a)、(b)は、磁気エンコーダ1の要部の斜視図、および磁気エンコーダ1の要部から基板を省略した状態での斜視図である。図4は、本発明を適用した磁気エンコーダ1の具体的構成例1で用いた第1感磁部11等の詳細構成を示す説明図であり、図4(a)、(b)、(c)は、第1感磁部11等を拡大して示す斜視図、第1感磁部11等のコア部の斜視図、および第1感磁部11のコア部の分解斜視図である。図5は、本発明を適用した磁気エンコーダ1の具体的構成例1の動作を示す説明図である。なお、図3では、演算部90の図示を省略してある。また、第2感磁部12は、第1感磁部11と同一の構成を有しているため、構成要素に対する符号の図示、およびそれらの詳細な説明を省略する。
図3に示すように、磁気エンコーダ1は、N極とS極とが交互に配置された永久磁石20を備えた磁気スケール2と、磁気センサ10とを有している。永久磁石20において磁気センサ10が位置する側とは反対側の面にはバックヨーク21が接合されている。磁気センサ10は、磁気スケール2側の端部に第1感磁部11が一方面81a側に設けられた第1基板81と、磁気スケール2側の端部に第2感磁部12が一方面82a側に設けられた第2基板82とを有しており、第1基板81および第2基板82は、磁気スケール2の延在方向で第1感磁部11と第2感磁部12とが磁気スケール2の位相が90°ずれるように配置されている。本形態において、第2感磁部12は、第1感磁部11から磁気スケール2の延在方向で離間する位置に設けられている。なお、図1を参照して説明した第1負帰還回路51は第1基板81に構成され、図1を参照して説明した第2負帰還回路52は第2基板82に構成されている。
図3および図4に示すように、第1感磁部11は、第1検出コイル111と、第1検出コイル111の内側に位置し、磁気スケール2の磁極(S極あるいはN極)の奇数倍の長さを有する感磁部用第1コア部112とを備えている。本形態において、感磁部用第1コア部112は、磁気スケール2の1極分と等しい長さを有している。
かかる第1感磁部11を構成するにあたって、本形態では、磁気スケール2に沿って延在するアモルファス金属板からなる感磁部用第1コア部112と、感磁部用第1コア部112の両側に重ねて配置された樹脂製の板状ボビン113と、板状ボビン113の周りに巻回されたテープ(図示せず)とが用いられている。ここで、板状ボビン113は、感磁部用第1コア部112の長さ方向(磁気スケール2の延在方向)の両端部から張り出しており、かかる張り出し部分の外側に樹脂製のフランジ板115が接合されている。その結果、感磁部用第1コア部112が位置する部分は、フランジ板115によって長さ方向の両側が挟まれた凹部になるので、かかる凹部(感磁部用第1コア部112)の周りに第1検出コイル111が巻回されている。
なお、第2感磁部12は、第1感磁部11と同様な構成になっているので、説明を省略するが、第2感磁部12は、第2検出コイル121と、第2検出コイル121の内側に位置し、磁気スケール2の磁極(S極あるいはN極)の奇数倍の長さを有する感磁部用第2コア部122とを備えている。
また、第1基板81において、第1感磁部11に対して磁気スケール2とは反対側には、磁界発生用第1コイル31が設けられている。本形態において、第1基板81において、第1感磁部11に対して磁気スケール2とは反対側には、磁界発生用第1コイル31より大きな開口部810が形成されており、磁界発生用第1コイル31は、一部が開口部810の内側に位置するように設けられている。
また、磁界発生用第1コイル31は、第1感磁部11に対して漏洩磁界を発生させる切り欠き710が形成された磁界発生用第1コア部71の周りに配置されている。より具体的には、磁界発生用第1コア部71は、開口部810に対して重なる位置で磁気スケール2の延在方向と平行に延在する板状の第1部分711と、第1部分711の両端から第1感磁部11に向けて延在する板状の第2部分712、713と、第2部分712、713からさらに第1感磁部11に向けて延在する板状の第3部分714、715とを有しており、第1部分711の周りに磁界発生用第1コイル31が巻回されている。また、第3部分714、715は、第1感磁部11に接近するに伴って内側に湾曲し、第3部分714、715において第1感磁部11の近傍に位置する端部714a、715aは切り欠き710を介して並列している。
このように構成した磁界発生用第1コア部71は、第1部分711に磁界発生用第1コイル31が巻回された状態で第1基板81の一方面81aに固定されており、その結果、磁界発生用第1コイル31は、一部が開口部810の内側に位置し、第1基板81の他方面81b側に一部が突出している。また、磁界発生用第1コア部71の第1部分711に磁界発生用第1コイル31を巻回するにあたっては、第1部分711の両面に重ねられた樹脂製の板状ボビン(図示せず)と、板状ボビンの周りに巻回されたテープ(図示せず)とが用いられている。また、板状ボビンの両側にはフランジ718、719が設けられており、フランジ718、719に挟まれた箇所に磁界発生用第1コイル31が巻回されている。
第2基板82は、第2感磁部12に対して磁気スケール2とは反対側には、開口部820から一部が第1基板81の他方面81b側に突出するように磁界発生用第2コイル32が設けられている等、第1基板81と同様である。このため、詳細な説明を省略するが、磁界発生用第2コイル32も、磁界発生用第1コイル31と同様、第2感磁部12に対して漏洩磁界を発生させる切り欠き720が形成された磁界発生用第2コア部72の周りに配置されている。
なお、本例では、磁界発生用第1コイル31および磁界発生用第2コイル32として、磁界発生用第1コア部71および磁界発生用第2コア部72にコイル線が巻回された構成のものを用いたが、磁界発生用第1コア部71および磁界発生用第2コア部72の周りに形成された導電性の薄膜によって、磁界発生用第1コイル31および磁界発生用第2コイル32を構成してもよい。また、第1検出コイル111および第2検出コイル121として、感磁部用第1コア部112および感磁部用第2コア部122にコイル線が巻回された構成のものを用いたが、感磁部用第1コア部112および感磁部用第2コア部122の周りに形成された導電性の薄膜によって、第1検出コイル111および第2検出コイル121を構成してもよい。
このように構成した磁気エンコーダ1では、図1および図5に示すように、第1感磁部11から第1出力S1が出力されると、第1出力S1は、第1負帰還回路51にフィードバックされる。そして、第1負帰還回路51は、第1感磁部11が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第1負帰還出力S6を磁界発生用第1コイル31に印加し、キャンセル磁界を発生させる。また、第2感磁部12から第2出力S2が出力されると、第2出力S2は、第2負帰還回路52にフィードバックされる。そして、第2負帰還回路52は、第2感磁部12が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第2負帰還出力S7を磁界発生用第2コイル32に印加し、キャンセル磁界を発生させる。そして、磁界発生用第1コア部71の切り欠き710からの漏洩磁界、および磁界発生用第2コア部72の切り欠き720からの漏洩磁界によって、第1感磁部11からの第1出力S1がゼロになったときの第1負帰還出力S6、および第2感磁部12からの第2出力S2がゼロになったときの第2負帰還出力S7が、第1増幅回路61、第2負帰還回路52およびA/Dコンバータ70に入力される。それ故、演算部90において、第1負帰還回路51からの第1負帰還出力S6、および第2負帰還回路52からの第2負帰還出力S7に基づいて、逆正接(θ=tan-1(S6/S7))を求め、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置(位相角θ)を算出することができる。
[具体的構成例1の変形例]
図6は、本発明を適用した磁気エンコーダ1の具体的構成例1の変形例の概略構成図である。図3〜図5を参照して説明した構成例では、第1感磁部11と第2感磁部12とが、磁気スケール2の延在方向で離間するように配置されていたが、図6に示すように、第1感磁部11を備えた第1基板81と、第2感磁部12を備えた第2基板82が、磁気スケール2の延在方向に対して一部が重なるように配置されていてもよい。この場合でも、第1基板81および第2基板82は、磁気スケール2の延在方向で第1感磁部11と第2感磁部12とが磁気スケール2の位相が90°ずれるように配置されている。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
[具体的構成例2]
図7は、本発明を適用した磁気エンコーダ1の具体的構成例2の概略構成図であり、図7(a)、(b)は、磁気エンコーダ1の要部の斜視図、および磁気抵抗素子の構成を示す説明図である。
図7に示すように、磁気エンコーダ1は、N極とS極とが交互に配置された永久磁石20を備えた磁気スケール2と、磁気センサ10とを有している。永久磁石20において磁気センサ10が位置する側とは反対側の面にはバックヨーク21が接合されている。磁気センサ10は、素子基板15を有しており、素子基板15において、磁気スケール2と対向する面には、第1感磁部11を構成する2つの第1磁気抵抗素子16、17、第2感磁部12を構成する2つの第2磁気抵抗素子18、19とが形成されており、第1感磁部11(第1磁気抵抗素子16、17)と、第2感磁部12(第2磁気抵抗素子18、19)とは、磁気スケール2の延在方向で磁気スケール2の位相が90°ずれている。
より具体的には、磁気スケール2には、N極とS極がピッチPで交互に配列されており、磁気センサ10には、第1磁気抵抗素子16、17および第2磁気抵抗素子18、19とが、隣の磁気抵抗素子とのピッチがP/4の間隔となるように、互いに並列配置されている。かかる第1磁気抵抗素子16、17および第2磁気抵抗素子18、19は、一方の端子には、バイアス電圧源(図示せず)が接続されており、第1磁気抵抗素子16、17および第2磁気抵抗素子18、19の他方の端子からは、+a相信号、−a相信号、+b相信号、および−b相信号が各々出力されることになる。ここで、+a相信号および−a相信号は、第1感磁部11からの第1出力S1に相当し、+b相信号および−b相信号は、第2感磁部12からの第2出力S2に相当する。
このように構成した磁気センサ10においても、+a相信号と−a相信号との差に相当する信号と、+b相信号と−b相信号との差に相当する信号を用いれば、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置(位相角θ)を算出することができる。但し、本形態では、図7(b)に模式的に示すように、第1感磁部11に対しては磁界発生用第1コイル31が設けられ、第2感磁部12に対しては磁界発生用第2コイル32が設けられている。磁界発生用第1コイル31および磁界発生用第2コイル32は、図4等を参照して説明した構成を採用できるが、本形態において、磁界発生用第1コイル31および磁界発生用第2コイル32は、素子基板15に形成された薄膜コイルからなる。
本形態では、第1磁気抵抗素子16、17の各々に磁界発生用第1コイル31(磁界発生用第1コイル311、312)が設けられ、第2磁気抵抗素子18、19の各々に磁界発生用第2コイル32(磁界発生用第2コイル321、322)が設けられている。また、第1磁気抵抗素子16、17の各々に、図1を参照して説明した第1負帰還回路51(第1負帰還回路511、512)が設けられ、第2磁気抵抗素子18、19の各々に、図1を参照して説明した第2負帰還回路52(第2負帰還回路521、522)が設けられている。
このように構成した磁気エンコーダ1では、第1感磁部11の第1磁気抵抗素子16から+a相信号(第1出力S1)が出力されると、+a相信号は、第1負帰還回路511(第1負帰還回路51)にフィードバックされる。そして、第1負帰還回路511は、第1磁気抵抗素子16が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第1負帰還出力S61(第1負帰還出力S6)を磁界発生用第1コイル311(磁界発生用第1コイル31)に印加し、キャンセル磁界を発生させる。また、第1感磁部11の第1磁気抵抗素子17から−a相信号(第1出力S1)が出力されると、−a相信号は、第1負帰還回路512(第1負帰還回路51)にフィードバックされる。そして、第1負帰還回路512は、第1磁気抵抗素子17が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第1負帰還出力S62(第1負帰還出力S6)を磁界発生用第1コイル312(磁界発生用第1コイル31)に印加し、キャンセル磁界を発生させる。
同様に、第2感磁部12の第2磁気抵抗素子18から+b相信号(第2出力S2)が出力されると、+b相信号は、第2負帰還回路521(第2負帰還回路52)にフィードバックされる。そして、第2負帰還回路521は、第2磁気抵抗素子18が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第2負帰還出力S71(第2負帰還出力S7)を磁界発生用第2コイル321(磁界発生用第2コイル32)に印加し、キャンセル磁界を発生させる。また、第2感磁部12の第2磁気抵抗素子19から−b相信号(第2出力S2)が出力されると、−b相信号は、第2負帰還回路522(第2負帰還回路52)にフィードバックされる。そして、第2負帰還回路522は、第2磁気抵抗素子19が磁気スケール2から受ける磁界をキャンセルするような第2負帰還出力S72(第2負帰還出力S7)を磁界発生用第2コイル322(磁界発生用第2コイル32)に印加し、キャンセル磁界を発生させる。
それ故、演算部90において、第1負帰還回路51からの第1負帰還出力S6、および第2負帰還回路52からの第2負帰還出力S7に基づいて、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置(位相角θ)を算出することができる。具体的には、演算部90において、第1負帰還回路511からの第1負帰還出力S61と第1負帰還回路512からの第1負帰還出力S62との和を第1負帰還出力S6とし、第2負帰還回路521からの第2負帰還出力S71と第2負帰還回路522からの第2負帰還出力S72との和を第2負帰還出力S7として、逆正接(θ=tan-1(S6/S7))を求め、磁気スケール2と磁気センサ10との相対位置(位相角θ)を算出する。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、磁気エンコーダ1をリニアエンコーダとして構成したが、磁気エンコーダ1をロータリエンコーダとして構成してもよい。
1・・磁気エンコーダ
2・・磁気スケール
10・・磁気センサ
20・・永久磁石
11・・第1感磁部
12・・第2感磁部
16、17・・第1磁気抵抗素子(第1感磁部)
18、19・・第2磁気抵抗素子(第2感磁部)
31、311、312・・磁界発生用第1コイル
32、321、322・・磁界発生用第2コイル
51、511、512・・第1負帰還回路
52、521、522・・第2負帰還回路
71・・磁界発生用第1コア部
72・・磁界発生用第2コア部
81・・第1基板
90・・演算部
710・・切り欠き
720・・切り欠き

Claims (6)

  1. N極とS極とが交互に配置された永久磁石を備えた磁気スケールと、
    第1感磁部および該第1感磁部とは前記磁気スケールにおける位相が90°ずれた第2感磁部を備えた磁気センサと、
    前記磁気スケールと前記磁気センサとの相対位置を算出する演算部と、
    を有し、
    前記磁気センサは、磁界発生用第1コイルと、前記第1感磁部からの第1出力に基づいて前記磁界発生用第1コイルに第1負帰還出力を供給して前記第1感磁部が前記磁気スケールから受ける磁界をキャンセルさせる第1負帰還回路と、磁界発生用第2コイルと、前記第2感磁部からの第2出力に基づいて前記磁界発生用第2コイルに第2負帰還出力を供給して前記第2感磁部が前記磁気スケールから受ける磁界をキャンセルさせる第2負帰還回路と、を有し、
    前記演算部は、前記第1負帰還出力および前記第2負帰還出力に基づいて前記磁気スケールと前記磁気センサとの相対位置を算出することを特徴とする磁気エンコーダ。
  2. 前記第1感磁部は、第1検出コイルと、該第1検出コイルの内側に位置し、前記磁気スケールの磁極の奇数倍の長さを有する感磁部用第1コア部と、を備え、
    前記第2感磁部は、第2検出コイルと、該第2検出コイルの内側に位置し、前記磁気スケールの磁極の奇数倍の長さを有する感磁部用第2コア部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の磁気エンコーダ。
  3. 前記磁界発生用第1コイルは、前記第1感磁部に対して漏洩磁界を発生させる切り欠きが形成された磁界発生用第1コア部の周りに配置され、
    前記磁界発生用第2コイルは、前記第2感磁部に対して漏洩磁界を発生させる切り欠きが形成された磁界発生用第2コア部の周りに配置されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気エンコーダ。
  4. 前記感磁部用第1コア部および前記感磁部用第2コア部は、アモルファスの金属材料からなることを特徴とする請求項2または3に記載の磁気エンコーダ。
  5. 前記第1感磁部は、第1磁気抵抗素子を備え、
    前記第2感磁部は、第2磁気抵抗素子を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気エンコーダ。
  6. 前記磁界発生用第1コイルおよび前記磁界発生用第2コイルは、薄膜コイルからなることを特徴とする請求項5に記載の磁気エンコーダ。
JP2013225160A 2013-10-30 2013-10-30 磁気エンコーダ Pending JP2015087213A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013225160A JP2015087213A (ja) 2013-10-30 2013-10-30 磁気エンコーダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013225160A JP2015087213A (ja) 2013-10-30 2013-10-30 磁気エンコーダ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015087213A true JP2015087213A (ja) 2015-05-07

Family

ID=53050151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013225160A Pending JP2015087213A (ja) 2013-10-30 2013-10-30 磁気エンコーダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015087213A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019152454A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 株式会社デンソー リニアポジションセンサ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019152454A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 株式会社デンソー リニアポジションセンサ
JP7043888B2 (ja) 2018-02-28 2022-03-30 株式会社デンソー リニアポジションセンサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5853046B2 (ja) 磁場計測装置
JP5531215B2 (ja) 電流センサ
US20200041310A1 (en) Magnetic field sensor
JP5482736B2 (ja) 電流センサ
US8558539B2 (en) Stroke amount detecting device
JP6049570B2 (ja) 回転検出装置
JP5408508B2 (ja) 位置検出装置
US9182249B2 (en) Rotation angle detection device
WO2013080557A1 (ja) 電流センサ
JP2002039793A (ja) 誘導形測長システム
US20150068326A1 (en) Magnetic force sensor
US20200064156A1 (en) Position detection system
JP2018179738A (ja) 磁気センサ
JP2012127736A (ja) 磁気センサ
JP6081258B2 (ja) 実装基板
JP7463593B2 (ja) 磁気センサシステムおよびレンズ位置検出装置
JP6413317B2 (ja) 電流センサ
JP2015087213A (ja) 磁気エンコーダ
JPWO2016010120A1 (ja) 磁気センサ
JP6361740B2 (ja) 電流センサ
JP2019219294A (ja) 磁気センサ
CN112781476B (zh) 位置检测装置
JP2011174775A (ja) 電流センサ
JP2007085810A (ja) 電機変換装置
JP2015090316A (ja) 電流センサ