JP2015086413A - 複合超微粒子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原料の調整が容易であり、安全且つ簡便な方法で歩留まり良く複合超微粒子を製造することが可能な複合超微粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】加熱炉13と、加熱炉13内に火炎を形成するように設置された燃焼バーナ12とを備える製造装置10を用いて、金属と酸素含有化合物とを含む複合超微粒子を製造する方法であって、燃焼バーナ12によって形成するバーナ火炎を還元火炎とし、2種以上の原料成分を含む粉体原料をバーナ火炎12に投入するとともに、粉体原料を加熱して原料成分を気化した後、加熱炉13内で固化して複合超微粒子を得ることを特徴とする複合超微粒子の製造方法を採用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複合超微粒子の製造方法に関するものである。
金属超微粒子とは、平均粒径が1マイクロメートル未満、すなわちナノスケールの金属微粒子である。この金属超微粒子は、電子部品の電極材料、電子印刷、触媒、DDT、バイオイメージング及び化粧品などの幅広い分野において用途に用いられている。しかしながら、いずれの用途においても、金属超微粒子の材料種の物性(例えば、導電性、耐酸化性、焼結特性、光特性など)が課題となるケースが多い。
そこで、金属超微粒子の材料種そのものの特長を生かしながら、課題となる物性を補うために、金属超微粒子に別種の金属化合物を組み合わせた複合超微粒子の適用が検討されている。
例えば、積層セラミックコンデンサー(Multilayer Ceramic Capacitors、以下「MLCC」という)の内部電極としてニッケル(Ni)超微粒子を使用した場合、このNi超微粒子は焼結しやすく、MLCCの製造段階でクラック、歩留り悪化、小型化の阻害の要因となるという課題があった。この課題を解決するために、非特許文献1には、Ni超微粒子に代えて、酸化物(BaTiO)で被覆した複合Ni超微粒子を用いる方法が開示されている。
ところで、金属と金属化合物とを組み合わせた複合超微粒子(以下、単に「複合超微粒子」という場合がある)は、以前より開発が進められている。この複合超微粒は、主に乾式製造によって製造されており、代表的な製造方法としては噴霧熱分解法が知られている。
ここで、噴霧熱分解法とは、原料として金属塩溶液やアルコキシド溶液などの液体を用い、電気炉などの加熱炉にマイクロサイズの液滴を噴霧することにより、溶媒を蒸発し、かつ析出した微小の金属塩などを熱分解することにより、目的の超微粒子を製造する技術である。例えば、非特許文献2、3には、噴霧熱分解法による複合超微粒子の製造方法が開示されている。
また、加熱炉に燃焼バーナを設置し、形成された高温火炎に液滴を噴霧し、原料液滴を急速に加熱し、溶媒の蒸発と析出した物質の熱分解を瞬間的に行う噴霧熱分解法(以下、「火炎噴霧熱分解法」という)も開発されている。例えば、非特許文献4には、火炎噴霧熱分解法によって粒子成長が抑制され、金属超微粒子あるいは複合超微粒子の合成がより容易となることが開示されている。
さらに、液体原料を用いない方法として、例えば、特許文献1や非特許文献5には、取扱いが容易な粉体状の原料をプラズマ火炎により超高温に加熱し、気化することにより、その気相からの固化で超微粒子を合成する技術(以下、「プラズマ合成法」という)が開示されている。
一方、超微粒子ではないが、例えば、特許文献2には、燃焼バーナによる加熱のみで粉体状の原料を溶融し、複合粒子を合成する方法(以下、「燃焼溶融法」という)が開示されている。
特許第5052291号公報 特許第4396811号公報
LEE J−Y(外4名),"Coating BaTiO3 Nanolayers on Spherical Ni Powders for Multilayer Ceramic Capacitors",Adavanced Matericals,2003,vol.15,No.19,p.1655−1658. Yun Seup Chung(外2名), "Magnetically separable titania−coated nickel ferrite photocatalyst",Materials Chemistry and Physics,2004,vol.86,p.375−381. 杉村健一(外3名)、「噴霧乾燥法によるNi/BaTiO3コアシェル粒子の合成」粉体工学会誌、2009年、第46巻、第11号、p.813‐818. You Na KO(外2名),"Characteristics of BaTiO3−coated Ag powders directly prepared by spray pyrolysis",Journal of the Ceramic Society of Japan,2012,120,p.15−20. 藤井隆司「熱プラズマの産業応用における現状 4.熱プラズマによる複合微粒子の合成」プラズマ・核融合学会誌、2000年、第76巻、第8号、p.738−741.
ところで、上述した噴霧熱分解法及び火炎噴霧熱分解法では、液体原料を用いる必要があり、金属元素の供給に際して、塩化物、硫化物、硝化物などの化合物の水溶液を用いる場合が多い。しかしながら、これらの化合物を熱分解すると、塩素系ガス、硫化物ガス、硝化物ガス等が多量に発生し、人体への影響、装置の腐食の要因、環境負荷の問題、あるいはそれらの対策に多大なコストがかかるといった課題があった。
また、噴霧熱分解法及び火炎噴霧熱分解法では、本来、固体である物質を液体とするために、金属塩などを水、アルコールなどの溶媒に溶解させる必要があった。しかしながら、目的の物質が溶解しうる金属化合物と溶媒との組み合わせがあるとも限らず、またあったとしても、溶解のために多量の溶媒が必要となるという問題があった。そもそも溶媒は、複合超微粒子の合成には直接寄与しないにもかかわらず、加熱や蒸発潜熱のために、多くのエネルギーを消費するという問題があった。さらには、噴霧熱分解法や火炎噴霧熱分解法において加熱炉に噴霧する液滴のサイズは、一般的にせいぜいマイクロメートルサイズであり、より粒径の小さなナノスケールの超微粒子製造には不向きであった。また可能であったとしても、より多量の溶媒で薄めたりする必要があり、その溶媒の加熱にまたさらに多くのエネルギーを消費するという課題があった。
また、噴霧熱分解法及び火炎噴霧熱分解法を用いて複合超微粒子を製造するに際し、複数の原料を混合した溶液を利用する場合、pH調整や、全ての物質が溶解する溶媒の選定と調整、不必要な化学反応の抑制など、考慮する要件が多岐にわたり、また煩雑な工程を要するなどの課題があった。
さらに、噴霧熱分解法及び火炎噴霧熱分解法では、液体原料を液滴として加熱炉内への噴霧するに際し、噴霧用ノズルの孔径をミリサイズ以下に設計する必要があるため、加熱炉内で、原料が固化して成長した付着物により、噴霧用ノズルが閉塞することも多く、長期の連続使用、大量生産には向かないといった問題もあった。
更にまた、噴霧熱分解法及び火炎噴霧熱分解法では、微小な液滴を噴霧で形成するため、噴霧用ノズルから噴出される液滴は非常に速く、火炎噴霧熱分解の場合、液滴が火炎内に滞留する時間が短く、十分な加熱が困難であるといった問題もあった。
また、上述したプラズマ合成法では、プラズマ加熱の際に多大なエネルギーが必要となるという問題があった。また、安定的に長時間プラズマ火炎を形成するのは容易ではなく、大規模化も難しいため、大量に製造するには適していないという課題があった。
また、上述した燃焼溶融法では、複合粒子の粒径はせいぜい1μm程度であり、粒径がさらに小さな超微粒子を粉体から製造するのは困難であった。また、燃焼溶融法では、多成分の顆粒を原料に用いるため、原料顆粒の調整が前処理として別途必要であり、またこの作業は煩雑でコストがかかるという課題があった。
なお、上述した従来のいずれの製造方法においても、出発原料となる超微粒子の製造と、その複合化とをそれぞれ別工程として複合超微粒子を製造するため、工程の増大や製品の歩留り低下といった課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、原料の調整が容易であり、安全且つ簡便な方法で歩留まり良く複合超微粒子を製造することが可能な複合超微粒子の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、以下の構成を備える。
請求項1に係る発明は、加熱炉と、燃料と酸素富化流体とを用いて前記加熱炉内に火炎を形成するように当該加熱炉に設置された燃焼バーナとを備える製造装置を用いて、金属と酸素含有化合物とを含む複合超微粒子を製造する方法であって、
前記燃焼バーナによって形成するバーナ火炎を還元火炎とし、2種以上の原料成分を含む粉体原料を前記バーナ火炎に投入するとともに、
前記粉体原料を加熱して前記原料成分を気化した後、前記加熱炉内で固化して複合超微粒子を得ることを特徴とする複合超微粒子の製造方法である。
請求項2に係る発明は、前記バーナ火炎の温度以上に前記粉体原料を加熱することを特徴とする請求項1に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記粉体原料が、前記バーナ火炎中で発熱反応を引き起こす物質を1種以上含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項4に係る発明は、前記物質が、前記バーナ火炎中で還元反応により金属元素となる金属化合物であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項5に係る発明は、前記物質が、前記バーナ火炎中で化学反応により金属化合物となる化合物であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項6に係る発明は、前記物質が、粉体状の固体燃料であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項7に係る発明は、前記物質が、液体燃料であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項8に係る発明は、前記粉体原料の液体成分含有量が10wt%未満であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項9に係る発明は、2種以上の原料成分を混合して、前記粉体原料を調製することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項10に係る発明は、2種以上の粉体状の原料成分を混合することなく別々に前記還元火炎に投入することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項11に係る発明は、前記バーナ火炎中で、還元反応と酸化反応とを同時に行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項12に係る発明は、前記複合超微粒子が、金属元素粒子の表面に別種の金属化合物で被覆化したコアシェル型の複合超微粒子となることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項13に係る発明は、前記複合超微粒子が、金属元素粒子の表面に別種の金属化合物の粒子が付着した表面付着型の複合超微粒子となることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項14に係る発明は、前記金属化合物が、金属酸化物を1以上含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項15に係る発明は、前記金属化合物が、2種以上の金属元素を含む複合酸化物であることを特徴とする請求項12乃至14に記載の複合超微粒子の製造方法である。
請求項16に係る発明は、前記金属化合物が、金属炭酸塩を1以上含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の複合超微粒子の製造方法である。
本発明の複合超微粒子の製造方法によれば、原料の調整が容易であり、安全且つ簡便な方法で歩留まり良く複合超微粒子を製造することができる。
本発明を適用した一実施形態である複合超微粒子の製造方法に適用可能な製造装置の一例を示す模式図である。 本発明を適用した一実施形態である複合超微粒子の製造方法に用いる製造装置に適用可能な燃焼バーナ先端の正面図と軸断面図とを示す模式図である。 本発明の実施例1において製造した複合超微粒子の電子顕微鏡写真を示す図である。 本発明の実施例2において製造した複合超微粒子の電子顕微鏡写真を示す図である。 本発明の実施例6において製造した複合超微粒子の電子顕微鏡写真を示す図である。 本発明の実施例6において製造した複合超微粒子の電子顕微鏡写真を示す図である。 本発明の実施例11において製造した複合超微粒子の電子顕微鏡写真を示す図である。 本発明の実施例11において製造した複合超微粒子の電子顕微鏡写真を示す図である。
以下、本発明を適用した一実施形態である複合超微粒子の製造方法について、これに用いる製造装置とあわせて、図面を用いて詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
「複合超微粒子」
本実施形態の複合超微粒子の製造方法によって製造される複合超微粒子とは、金属と酸素含有化合物とを含む超微粒子である。より具体的には、複合超微粒子とは、金属超微粒子と酸素含有化合物とをそれぞれ1種以上組み合わせて複合化した、平均粒径が1μm未満の固体の粒子(固体粒子)である。
ここで、複合化した粒子とは、例えば、核となる材料種に対して、異種材料が単数、あるいは複数重なり被覆化したコアシェル型、あるいは核となる材料種の粒子表面に従となる異種材料粒子が付着した表面付着型、あるいは主となる材料種の内部で従となる異種材料が分布した形態、あるいはその分布が均一、偏在、表面偏在分布した形態、あるいは異種材料の粒子同士が接合した形態、あるいはそれらの形態を複数組み合わせた形態の粒子のことである。
なお、複合超微粒子の粒径の下限は特に限定されるものではないが、原子の大きさを考慮し、固体粒子として意味のある1nm以上であることが好ましい。
核(主)となる材料種(金属種)は、特に限定されるものではないが、金属超微粒子とした際に、高温の還元火炎中で還元でき、産業上利用可能性が高い金属であることが好ましい。具体的には、例えば、ニッケル、コバルト、銅、銀、カドミウムなど、あるいはそれらを複数組み合わせた合金などが挙げられる。
従となる異種材料は、特に限定されるものではないが、酸素含有化合物であることが好ましい。このような酸素含有化合物としては、具体的には、例えば、金属酸化物、金属炭酸塩等の金属化合物や、二酸化ケイ素(SiO)等の無機化合物などが挙げられる。
ところで、従来の金属超微粒子では、用途や用途の開発段階において材料種に起因する特性そのもの、すなわち、耐熱性、超微粒子同士の凝集のしやすさ、焼結特性、搬送性、流動性といった物理的な特性、酸化性、腐食性、疎水性、親水性といった化学的な特性、誘電率、抵抗率といった電気的な特性、あるいは光特性、あるいは人体または環境への有害性などが課題となりやすいという傾向があった。
これに対して、金属化合物で複合化した複合超微粒子によれば、2種以上の材料種の組み合わせで特性を補い合えるため、金属超微粒子における従来の課題を容易に解決することが可能となる。
具体的には、例えば、積層セラミックコンデンサー(MLCC)の電極としてNi超微粒子を用いた際には焼結特性という課題があったが、Ni超微粒子の表面をBaTiOといった酸化物で被覆化することで複合化した複合超微粒子を採用することにより、上記課題を解決することが可能となる。もちろん、材料種の組み合わせや、解決しうる課題はこれらに限定されるものではない。
「製造装置」
先ず、本実施形態の複合超微粒子の製造方法に用いる製造装置の構成について説明する。
図1に示すように、製造装置10は、加熱炉13と、この加熱炉13に設置された燃焼バーナ12とを備えて概略構成されている。より具体的には、製造装置10は、粉体供給装置11、燃焼バーナ12、加熱炉13、回収装置14、粉体原料搬送用の流体供給源15、燃焼バーナ用の流体供給源16及びブロワー17を備えている。
粉体供給装置11は、粉体状の原料(粉体原料)を貯留するとともに、配管を経由して一定の供給速度で燃焼バーナ12に粉体原料を供給する装置である。また、粉体供給装置11には、粉体原料搬送用の流体供給源15が接続されている。このような粉体供給装置11としては、具体的には、例えば、粉体フィーダーが挙げられる。なお、複数の原料粉体を別々に貯留する場合では、2以上の粉体供給装置11を備えていても構わない。
燃焼バーナ12は、粉体状の原料(粉体原料)を加熱することを目的として、燃料を酸素もしくは酸素富化空気により燃焼させて火炎を形成する装置であり、加熱炉内13に火炎を形成するように加熱炉13に設置されている。また、燃焼バーナ12には、燃焼バーナ用の流体供給源16が接続されている。
燃焼バーナ12は、粉体原料の供給路を備え、燃焼バーナ12が形成する火炎(以下、「バーナ火炎」という)に粉体原料を効率的に投入する構造とすることが望ましい。さらに、1の加熱炉13に対する燃焼バーナ13の本数は特に限定されるものではなく、1の燃焼バーナ13を設けても良いし、複数本の燃焼バーナ13を設置しても構わない。
図2は、本実施形態の製造装置10に適用可能な燃焼バーナ12の、バーナ先端部の正面図と軸断面図とを模式的に示す図である。図2に示すように、燃焼バーナ12は、原料粉体と搬送流体とを供給する供給路21と、流体供給源から供給される供給流体用の供給路22,23と、これらに対応する噴出孔21a,22a,23aとを有している。なお、図2で示した燃焼バーナ12の構成は一例を示すものであり、これに限定されるものではない。また、原料粉体をバーナ火炎に投入できる機構を別段設置するのであれば、原料粉体を供給する供給路21は燃焼バーナ12が備えていなくてもよい。
加熱炉13は、図1に示すように、外部から独立した空間を有しており、この空間内に向けて燃焼バーナ12が設置されている。そして、加熱炉13の内部でバーナ火炎を形成し、粉体原料を加熱、気化することで、複合超微粒子を合成する装置である。なお、炉内の加熱は、原料粉体を投入する燃焼バーナ12のバーナ火炎のみで行う構造であってもよし、それ以外のバーナによって形成されるバーナ火炎や電気などによる、他の加熱機構を備えていても構わない。また、加熱炉13は、炉内の温度調整、炉壁への付着防止などの目的で、加熱に直接関わらない流体を供給する機能を備えていても構わない。
回収装置14は、加熱炉13の後段に設けられており、加熱炉13内で生成させた超微粒子の粒径により選別する分級の機能を備えていることが好ましい。
流体供給源15,16は、粉体供給装置11に粉体原料を搬送するための流体及び燃焼バーナ12に燃料、酸素もしくは酸素富化空気をそれぞれ供給するために設けられた配管等の流路である。なお、これらの流体供給源15,16の構成は、特に限定されるものではなく、それぞれ複数あっても良いし、あるいは供給後、後段の装置までの配管が分岐していても構わない。また、後段の装置等への配管の途中に、流量操作盤などの装置が設けられていてもよい。
供給源15および16から供給される流体(供給流体)は、特に限定されるものではなく、酸素、空気などの支燃性流体、メタン、都市ガス、プロパンガス、LPG、軽油などの燃性流体、窒素などの不活性流体、あるいはそれらを混合したものであってもよい。なお、供給流体は、気体であることが望ましい。また、燃焼バーナ12を機能させるために、供給流体の組合せは、支燃性流体と燃料流体とをそれぞれ1以上含むことが好ましい。
本実施形態の製造装置10は、上流から、粉体供給装置11、燃焼バーナ12、加熱炉13、複合超微粒子を回収する回収装置14を順次設けることが望ましい。また、本実施形態の複合超微粒子の製造方法において、投入される粉体原料、あるいは合成された複合超微粒子、あるいはその中間物質は、製造装置10において上流側から下流側に向かい、気流あるいは、重力を活用して搬送される。そのため、製造装置10の全体において、上流側の装置を、より加圧した状態、あるいは相対的に高い場所に設置する、あるいは下流側の装置を、ブロワー17などを利用して減圧した状態、あるいは相対的に低い場所に設置した状態にすることが好ましい。
「複合超微粒子の製造方法」
次に、本実施形態の複合超微粒子の製造方法について説明する。本実施形態の複合超微粒子の製造方法は、燃焼バーナによって形成するバーナ火炎を還元火炎とし、2種以上の原料成分を含む粉体原料を前記バーナ火炎に投入するとともに、粉体原料を加熱して原料成分を気化した後、加熱炉内で固化して複合超微粒子を得ることを特徴とするものである。より具体的には、本実施形態の複合超微粒子の製造方法は、粉体原料の調整工程と、バーナ火炎の調整工程と、粉体原料の供給工程と、を含んで構成されている。
(粉体原料の調整)
先ず、粉体原料を調整する。本実施形態の複合超微粒子の製造方法における粉体原料とは、粒子を主とした原料成分の2種以上の集合体をいう。また、原料成分としては、例えば、金属超微粒子の原料成分(以下、「主となる原料成分」という)となる金属粉や、異種材料(酸素含有化合物)の原料成分(以下、「従(属的)となる原料成分」という)となる金属元素を含んだ酸化物、炭化物、塩などの化合物の粉体、アルコキシドなどの金属元素含有液体が融点以下で固化したもの、またはケイ素の酸化物、あるいはそれらを組み合わせたもの、混合したものが挙げられる。
2種以上の粉体状の原料成分を粉体原料として調整する方法としては、混合方法が最も簡便であるために好ましい。具体的には、簡便なミキサー、ミルなどによって異種の粉体状の原料成分を短時間で十分混合することにより、粉体原料を容易に調整することができる。
なお、2種以上の原料成分を混合して粉体原料を調整する際、主となる原料成分と従となる原料成分との組成比を調整することが好ましい。これにより、コアシェル型、表面付着型といった所望の形態として、複合超微粒子を製造することができる。
主となる原料成分と従となる原料成分との組成比は、特に限定されるものではない。また、上述したようにコアシェル型、表面付着型といった所望の形態の複合超微粒子に作り分ける場合の組成比は、金属超微粒子と酸素含有化合物との組み合わせによって適宜選択することが好ましい。
具体的には、例えば、中心がニッケル(Ni)で、表面が酸化チタン(TiO)で被覆又は付着した複合超微粒子を形成する場合では、粉体原料を調整する際に、チタン(Ti)の添加量が5wt%以下の条件とすることで表面付着型の複合超微粒子を、5wt%以上の条件とすることで完全コアシェル型の複合超微粒子を、それぞれ製造することができる。
また、粉体原料の粒径は、1mm以下とすることが好ましい。ここで、原料粉体の粒径が1mmを超えると、バーナ火炎中での加熱が不十分で、原料が気化しない、あるいは気化する原料量が不十分となるために好ましくない。これに対して、1mm以下であると、バーナ火炎中での原料粉体が十分加熱され、原料が気化する、あるいは気化される原料量の割合が向上し生産性向上に繋がる、という点で好ましい。
原料成分としては、固体の物質のみに限定されるものではない。例えば、従となる原料成分として、液体の物質、例えば液体燃料、分散剤、溶媒、溶液等の液体原料を用い、主となる粉体状の原料成分に混練してもよい。ただし、混合後の粉体原料中の液体成分が10wt%未満であることが好ましい。すなわち、複合超微粒子の製造方法に用いる原料として、スラリー状や液体状とはならず、また塊状に凝集せずに粉体状を保つことにより、この粉体原料を気流などによって供給経路(供給配管)内を搬送可能な状態に保つことができる。
具体的には、従となる原料成分が塩などで、水あるいはエタノールなどの揮発性の高い溶媒に容易に溶ける場合や、あるいは既に溶液となっている原料を用いる場合には、原料として主となる粉体状の原料成分に、従となる原料成分の溶液をかけて混練し、オートクレーブなどで乾燥し、溶媒を蒸発させ、溶質のみ析出させれば、原料成分を均等に混練して粉体原料とすることができる。
また、粉体原料には、直接的な原料成分以外の成分が含まれていてもよい。具体的には、例えば、補助的に固体の燃料、助燃材、分散剤などを、必要に応じて原料成分に混練して粉体原料としてもよい。例えば、分散剤を混練して粉体原料を調整することにより、粉体原料の粒子同士の凝集防止を図り、搬送性を向上することができる。ただし、混練する物質は、バーナ火炎で分解、燃焼し、製造目的の複合超微粒子の不純物とならないよう、C、N、O、Hなどの軽元素よりなる化合物を主成分とすることが望ましい。
なお、本実施形態の複合超微粒子の製造方法は、粉体原料がバーナ火炎中で発熱反応を引き起こす物質を1種以上含むことが好ましい。本来、バーナ火炎中に投入された粉体原料は、バーナ火炎温度以上には原料は加熱されず、高沸点の材料種は気化しないため、材料の選定は制限されていた。これに対して、バーナ火炎中で発熱反応を引き起こす物質を1種以上含む粉体原料を用いることにより、バーナ火炎が到達する温度以上の温度に原料を加熱することができる。これにより、燃焼バーナのみではこれまで気化することが不可能であった広範な材料種を気化することができるため、複合超微粒子の原料成分として活用することが可能となった。一方、バーナ火炎のみで気化する材料種であっても、気化する原料量が増大するため、さらに生産性を向上させることができる。
バーナ火炎中で発熱反応を引き起こす物質としては、特に限定されるものではないが、バーナ火炎中で還元反応により金属元素となる金属化合物や、バーナ火炎中で化学反応により金属化合物となる化合物を粉体原料の原料成分の一つとして用いても良いし、微粉炭といった粉体状の固体燃料や、10wt%未満であれば高発熱の液体燃料を原料成分に混練して用いても良い。
バーナ火炎中で還元反応により金属元素となる金属化合物としては、例えば、高温で還元反応を起こす酸化ニッケル(NiO)、酸化銅(CuO、CuO)といった金属酸化物あるいは水酸化ニッケル[Ni(NO]といった水酸化物、あるいは加熱途中に熱分解し、酸化物あるいは水酸化物を経る酢酸ニッケル四水和物[Ni(CHCOO)・4HO]などの金属塩かその水和物などが挙げられる。
バーナ火炎中で化学反応により金属化合物となる原料としては、例えば、Ti等の金属粉、Ba(CHCOO)といった金属酢酸塩の粉末、オルトケイ酸テトラエチル(Tetraethyl orthosilicate、以下、「TEOS」とする)のような金属アルコキシド、金属有機錯体などが挙げられる。特に、酸化による発熱量が高く、不純物発生のおそれが少ない金属粉がより望ましい。
このように、バーナ火炎中で発熱反応を引き起こす物質を原料成分の一つとして用いて原料粉体を調整する、あるいは、粉体状の固体燃料や液体燃料を混練して粉体原料を調整することにより、本来のバーナ火炎の温度では気化しない高沸点の材料種の気化を図ることができる。これにより、広範な材料種の複合超微粒子の合成が可能となる。
以上のように、本実施形態の複合超微粒子の製造方法では、原料として粉体原料を利用する。これにより、液体原料を用いることで生じる有害ガスの発生を抑制し、有毒物質の取り扱いによる危険性と、それに伴う膨大な安全対策と設備を排除することができる。また、粉体原料の加熱炉13への投入に際し、燃焼バーナ12に設けられた原料粉体の噴出孔21aの開孔面積を十分に取ることができるため、液体原料を用いた場合のように噴出口で発生しやすい閉塞を抑えることもできる。また、粉体原料を用いることにより、原料の噴霧の必要が無いため、原料の加熱炉13への噴出速度を必要に応じて容易に調整することができ、バーナ火炎において十分に加熱することができる。また、粉体原料の原料成分の配合調整や、取扱いが非常に容易となる。
(バーナ火炎の調整)
次に、供給源16から燃焼バーナ12に燃料と酸素富化流体(支燃性ガス)とを供給して、加熱炉13内にバーナ火炎を形成する。なお、本実施形態の複合超微粒子の製造方法では、還元雰囲気のバーナ火炎を利用する。具体的には、燃焼バーナ12に供給する燃料の流量と支燃性ガスの流量とを酸素比で1未満となるように調整することにより、バーナ火炎を還元火炎とすることができる。
バーナ火炎の温度は、特に限定されるものではないが、気化させる粉体原料に用いる原料成分に応じて適宜選択することが好ましい。また、燃焼バーナ12に供給する燃料と酸素富化流体(支燃性ガス)との観点から、具体的には、例えば、2000℃〜3000℃の範囲に調整することが好ましい。
また、バーナ火炎の加熱炉13内での火炎長としては、特に限定されるものではないが、例えば、50mm〜1500mmの範囲に調整することが好ましい。
(粉体原料の供給)
次に、粉体原料をバーナ火炎に投入して粉体原料を加熱する。この加熱は、粉体原料を加熱炉13内で気化することを目的としている。このように、複数の原料成分を加熱により溶融、気化させた後、同じく加熱炉13内での冷却により固化することで、複合超微粒子を製造することができる。
粉体原料のバーナ火炎への投入は、具体的には、図1及び図2に示すように、流体供給源15から粉体原料搬送用の流体を粉体供給装置11に送ることにより、粉体供給装置11内に貯留されている粉体原料を一定の供給速度で燃焼バーナ12に供給される。そして、燃焼バーナ12に供給された粉体原料は、供給路21から供給孔21aを介して、燃焼バーナ12の先端に形成されているバーナ火炎内に供給される。
バーナ火炎内での粉体原料の滞留時間は、粉体原料を確実に気化することができる滞留時間であれば特に限定されるものではないが、現実的には、例えば10ミリ秒〜1秒の範囲に調整することが好ましい。滞留時間の調整は、具体的には、加熱炉13内に形成されるバーナ火炎長と、粉体原料の供給速度とによって調整することが好ましい。
なお、本実施形態の複合超微粒子の製造方法では、バーナ火炎の温度以上に粉体原料を加熱することが好ましい。具体的には、上述したように、バーナ火炎中で発熱反応を引き起こす物質を原料成分の一つとして用いて原料粉体を調整する、あるいは、粉体状の固体燃料や液体燃料を混練して粉体原料を調整することにより、バーナ火炎の温度以上に粉体原料を加熱することができる。これにより、本来のバーナ火炎の温度では気化しない高沸点の材料種の気化を図ることができる。
また、本願発明者は、本実施形態の複合超微粒子の製造方法によれば、バーナ火炎が還元雰囲気であっても、酸化などの反応も実施可能であることを見出した。具体的には、例えば、チタン(Ti)と酢酸バリウム[Ba(CHCOO)]とを原料成分として含む粉体原料を還元雰囲気のバーナ火炎に供給した場合、バーナ火炎の加熱によりTiは酸化して酸化チタン(TiO)となり、さらに自身の酸化熱も加わってTiOのガスへと気化する。一方、Ba(CHCOO)は、酸化バリウム(BaO)、水酸化バリウム[Ba(OH)]などに熱分解して気化する。そして、それぞれの蒸気がバーナ火炎の高温領域で混合した状態で反応し、その後冷却することでチタン酸バリウム(BaTiO)に至ることを確認した。
さらに、本願発明者は、本実施形態の複合超微粒子の製造方法によれば、還元反応と、酸化を含む上記反応とが、同一還元火炎内で実施可能であり、複合超微粒子の合成に寄与することを見出した。すなわち、還元雰囲気のバーナ火炎内で、金属への還元反応と、金属化合物等の酸素含有化合物への反応、ならびにそれらの気化を一度に実施することができる。
これにより、例えば、酸化ニッケル(NiO)と、Ba塩、金属Ti粉とを混合した粉体原料によって、Ni超微粒子とチタン酸バリウム(BaTiO)とが複合化した複合超微粒子を製造できる。また、上述したように、一方が還元反応であり、一方が酸化反応であっても、同一の還元火炎内で同時に実施することができる。
なお、上述した具体例では、酸化ニッケル(NiO)から金属ニッケル(Ni)への還元、及び金属チタン(Ti)の酸化は、いずれも発熱反応である。本実施形態の複合超微粒子の製造方法では、このように発熱反応を伴ったものであることがより好ましい。
加熱後の冷却時間は、特に限定されるものではないが、製造する複合超微粒子を所望の粒径とするために、適宜選択することが好ましい。また、燃焼バーナ12によって形成するバーナ火炎の火炎長と、加熱炉13のサイズとの観点から、具体的には、例えば10ミリ秒〜10秒の範囲とすることが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の複合超微粒子の製造方法によれば、原料の調整が容易であり、安全且つ簡便な方法で歩留まり良く複合超微粒子を製造することができる。
また、本実施形態の複合超微粒子の製造方法によれば、原料として粉体状の原料(粉体原料)を利用することにより、液体原料を用いた場合に生じる有害ガスの発生を抑制し、有毒物質の取り扱いによる危険性を排除することができる。したがって、それに伴う膨大な安全対策と設備をも不要とすることができる。
また、原料として粉体状の原料を用いるため、粉体原料を加熱炉13に投入する際、燃焼バーナ12の開孔面積を十分に取ることができる。これにより、液体原料を用いた場合に頻繁に発生する噴出口21aの閉塞を抑制することができる。また、液体原料を噴霧する必要が無いため、粉体原料の加熱炉13への噴出速度を必要に応じて容易に調整することができ、バーナ火炎での加熱を十分に行うことができる。さらに、粉体原料を構成する原料成分の配合調整や、調整後の取扱いが非常に容易となるという効果も得られる。
また、本実施形態の複合超微粒子の製造方法によれば、バーナ火炎において発熱反応を生じる物質を原料成分として混入した粉体材料を用いることにより、バーナ火炎温度以上に原料を加熱することができる。これにより、従来の燃焼バーナのみでの加熱では不可能であった広範な物質を気化することが可能となるため、複合超微粒子の原料成分として活用することが可能となるという効果が得られる。
さらに、本実施形態の複合超微粒子の製造方法によれば、還元反応と酸化反応とを同一の還元火炎内で実施することが可能であるため、広範な材料種の複合超微粒子の合成が可能となるという効果が得られる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態の複合超微粒子の製造方法では、2種以上の原料成分を混合して粉体原料を調整し、この粉体原料を燃焼バーナ12の原料粉体供給路21を介してバーナ火炎に供給する場合を説明したが、これに限定されるものではない。
具体的には、例えば、図2に示すように、別種の原料成分をそれぞれ原料粉体とし、燃焼バーナ12の支燃性ガス、可燃性ガスの供給経路22,23にそれぞれ原料粉体を供給して、バーナ火炎に投入する態様としても良い。これにより、接触不能な物質同士を原料として用いる場合であっても、同一のバーナ火炎に投下することができる。
また、2種以上の原料成分をそれぞれ原料粉体とし、いずれか1種以上又は全ての原料粉体を、燃焼バーナ12内の供給経路を経ることなく、バーナ火炎に投入する態様としても良い。
以下に、具体例を示す。
(比較例1)
図1に示す製造装置10を用いて、以下に示すように金属超微粒子を製造した。
先ず、平均粒径が5〜40μmの酸化ニッケル(NiO)を粉体原料とした。
この原料粉体を粉体供給装置11から360g/hの速度で供給し、流体源15からの搬送流体として、流量1.3Nm/hの酸素を供給した。一方、流体源16からの搬送流体として、流量2.35Nm/hのメタンと、流量2.93Nm/hの酸素とを供給した。これにより、酸素比は0.9となり、燃焼バーナ12は加熱炉13内で還元雰囲気のバーナ火炎を形成した。なお、回収装置14は分級の機能を有するものを用いた。この条件で、粉体原料を加熱炉13に投下し、Ni超微粒子を製造した。
この結果、粒径50〜300nmのNi超微粒子を、回収装置14より回収した。なお、TMAによる焼結開始温度を、後述する実施例1の結果と共に表1に示す。
(比較例2)
上述した比較例1において、平均粒径が5〜40μmの酸化ニッケル(NiO)を主の原料成分とし、粒径45μm以下の酸化チタン(TiO)粉末を従の原料成分として、従の原料成分が10wt%となるように混合した粉体原料を調整した。この粉体原料を粉体供給装置11に投入して、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、複合化が確認されないNi超微粒子を、回収装置14より回収した。なお、酸化チタン(TiO)は、製造装置10内の付着品、あるいは粒径が大きな除外品などとして回収された。
酸化チタン(TiO)は沸点が3000℃であり、燃焼バーナ12によって形成されるバーナ火炎の火炎温度(2800℃以下)よりも高いため、蒸発しなかった。実際、回収された酸化チタン(TiO)は、溶融して球状化はしていたが、その粒径は原料粉体と変わらない、あるいはそれよりも大きい粒径であった。
(実施例1)
上述した比較例2において、従となる原料成分として酸化チタン(TiO)粉末に変えて、粒径45μm以下のチタン(Ti)粉末を用いた。また、粉体原料中の従となる原料成分の混合比が0.1〜30wt%の範囲となるように混合して、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、中心がニッケル(Ni)超微粒子で、表面が酸化チタン(TiO)によって被覆、あるいは酸化チタン(TiO)粒子が表面付着した複合超微粒子を回収装置14より回収した。なお、回収された複合超微粒子は、粒径が50〜300nmであった。また、回収した複合超微粒子の電子顕微鏡(SEM)写真の例を図3に示す。図3に示す複合超微粒子は、TiOとしての混練量は5wt%の試料である。さらに、粉体原料中のチタン(Ti)の混合量(混練量)の違いによる、TMAでの焼結開始温度、ニッケル表面の酸化チタン(TiO)の被覆率、複合化の形態を表1に示す。
表1に示すように、粉体原料中のTiの添加量の増加に従い、Ni超微粒子の表面を被覆する酸化チタン(TiO)の被覆率、焼結開始温度の向上も確認された。これにより、本発明の実施により、金属超微粒子の表面に金属酸化物を被覆した複合超微粒子の製造が可能であることが示された。
なお、表1に示すように、粉体原料中のチタン(Ti)の混合量(混練量)が5wt%以下の条件において、表面付着型の複合超微粒子が出現し、5wt%以上の条件において、TiOが完全にNi粒子表面を覆った完全コアシェル型の複合超微粒子が出現することを確認した。
また、上述したように、MLCCの内部電極の用途において、Ni超微粒子は焼結特性に課題があったが、その解決も本発明で製造された、複合化超微粒子によって図れることが示された。
(実施例2)
上述した実施例1において、従となる粉末原料として粒径45マイクロメートル以下の金属チタン(Ti)粉末と、バリウム(Ba)化合物粉末(酢酸Ba、硝酸Ba、酸化Ba)とを用いた。また、粉体原料中の従となる原料成分として、BaとTiとのモル比が1対1となるように混合量を調整するとともに、粉体原料中の従となる原料成分の総量が0.1〜30wt%の範囲となるように混合して、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、中心がニッケル(Ni)超微粒子で、表面がチタン酸バリウム(BaTiO)によって被覆、あるいはチタン酸バリウム(BaTiO)粒子が表面付着した複合超微粒子を回収装置14より回収した。なお、回収された複合超微粒子は、粒径が50〜300nmであった。また、回収した複合超微粒子の電子顕微鏡(SEM)写真の例を図4に示す。図4は、混練量が10wt%のチタン酸バリウム(BaTiO)でNi超微粒子の表面を完全に被覆した、コアシェル型の複合超微粒子を示している。
さらに、Ba化合物粉末の種類と、従となる原料成分の混合量(混練量)の違いによる、TMAでの焼結開始温度、ニッケル表面のチタン酸バリウム(BaTiO)の被覆率、複合化の形態を、表2〜4にそれぞれ示す。
(実施例3)
上述した実施例2において、従となる原料成分として、Ba化合物粉末の代わりに、酢酸バリウム(Ba)水溶液を混練し、オートクレーブで乾燥して粉体原料を調整した。この際、粉体原料中の従となる原料成分の混練量が、乾燥後重量で換算して0.1〜30wt%の範囲となるように混練して、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、上述した実施例2において酢酸Ba粉末を混連した際と変わらぬ複合超微粒子を回収装置14より回収した。また、従となる原料成分(Ti粉末及び酢酸Ba)の混合量(混練量)の違いによる、TMAでの焼結開始温度、ニッケル表面のチタン酸バリウム(BaTiO)の被覆率、複合化の形態を表5に示す。
(実施例4)
上述した実施例3において、従となる原料として、酢酸Ba水溶液の代わりに、酢酸ストロンチウム(Sr)・0.5水和物を水に溶かした酢酸Sr水溶液を混練し、オートクレーブで乾燥した粉体原料を調整して、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、Ni超微粒子の表面にチタン酸ストロンチウム(SrTiO)が被覆した、平均粒径50〜300nmの複合超微粒子を回収装置14より回収した。粉体原料として酸化ニッケル(NiO)のみを用い、同じ条件で製造したNi超微粒子と比較して、得られた複合超微粒子は、TMAによる焼結開始温度が600℃以上の向上が確認できた。
(実施例5)
上述した実施例4において、従となる原料中の金属チタン(Ti)粉末の代わりに、金属ジルコニア(Zr)粉末を用いて混練し、粉体原料を調整して、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、Ni超微粒子の表面にジルコン酸ストロンチウム(SrZrO)が被覆した、平均粒径50〜300nmの複合超微粒子を回収装置14より回収した。粉体原料として酸化ニッケル(NiO)のみを用い、同じ条件で製造したNi超微粒子と比較して、TMAによる焼結開始温度が600℃以上の向上が確認できた。
(実施例6)
図1に示す製造装置10を用いて、以下に示すように金属超微粒子を製造した。
先ず、平均粒径が20〜30μmの酸化ニッケル(NiO)を主の原料成分とし、平均粒径が7nmの二酸化ケイ素(SiO)粒子を従の原料成分として、従の原料成分が0.1〜5wt%の範囲となるように混練して粉体原料を調整した。この粉体原料を粉体供給装置11に投入した。
粉体原料の搬送流体としてメタンを用いるため、流体供給源15としてメタンボンベを設置した。一方、流体供給源16から燃焼バーナ12へは酸素を供給した。また、供給する酸素の流量をメタンの流量の2倍未満に調整することにより、燃焼バーナ12が加熱炉13で形成するバーナ火炎を還元雰囲気とした。なお、回収装置14は分級の機能を有するものを用いた。この条件で、粉体原料を加熱炉13に投下し、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、中心がニッケル(Ni)超微粒子で、表面が二酸化ケイ素(SiO)粒子で被覆化された複合微粒子を回収装置14より回収した。なお、回収された複合超微粒子は、粒径が50〜300nmであった。回収した複合超微粒子の電子顕微鏡(SEM)写真の例を図5、6に示す。図5、6はSiOの混合量が3.0wt%の複合超微粒子を示している。さらに、粉体原料中の二酸化ケイ素(SiO)の混合量(混練量)の違いによる、TMAでの焼結開始温度、ニッケル表面の二酸化ケイ素(SiO)の被覆率、複合化の形態を表6に示す。
(実施例7)
上述した実施例6において、従となる原料成分である二酸化ケイ素(SiO)粒子を、主となる原料成分である酸化ニッケル(NiO)に混練せずに、それぞれ粉体原料とした。次に、別の粉体供給装置及び供給路を設置して、それぞれ窒素で搬送して燃焼バーナ12に供給し、加熱炉13で形成する火炎中で共に蒸発させて、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、二酸化ケイ素(SiO)粒子がNi超微粒子の表面に付着した、粒径50〜300nmの複合超微粒子が製造できた。
(実施例8)
上述した実施例6において、従となる原料として、二酸化ケイ素(SiO)粒子の代わりに、常温で液体であるTEOSを、10wt%未満で混練した粉体原料を用いて、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、Ni超微粒子の表面に、約10nm程度の厚さの二酸化ケイ素(SiO)が被覆化した、平均粒径50〜300nmの複合超微粒子が製造できた。また、表6に、粉体原料中のTEOSの添加量の違いによる、TMAによる焼結開始温度、SiOの被覆率、複合化の形態を示す。
なお、粉体原料中のTEOSの添加量が10wt%以上においては、粉体原料の搬送において粉体原料供給装置11内や、配管内で詰まりや脈動が発生し、安定的な製造が行えなかった。
(実施例9)
上述した実施例6において、粉体原料の搬送気体を都市ガス(LNG)から酸素に変更した。また、流体供給源15から流量4.6Nm/hの酸素を供給し、流体供給源16から流量2.35Nm/hのLNGをそれぞれ供給した。これにより、酸素比は0.85となり、燃焼バーナ12は加熱炉13内で還元雰囲気のバーナ火炎を形成した。この条件で、粉体原料を加熱炉13に投下し、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、Ni超微粒子の表面に、約10nm程度の厚さの二酸化ケイ素(SiO)が被覆化した、平均粒径50〜300nmの複合超微粒子が製造できた。
(実施例10)
上述した実施例6において、粉体原料の搬送気体を都市ガス(LNG)から窒素に変更した。また、別の流体供給源から燃焼バーナ12に酸素を供給した。この際、流体供給源15から流量1.0Nm/hの窒素を供給し、流体供給源16から流量2.35Nm/hのLNGを、さらに別の流体供給源から流量4.6Nm/hの酸素をそれぞれ供給した。これにより、酸素比は0.85となり、燃焼バーナ12は加熱炉13内で還元雰囲気のバーナ火炎を形成した。この条件で、粉体原料を加熱炉13に投下し、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、Ni超微粒子の表面に、約10nm程度の厚さの二酸化ケイ素(SiO)が被覆化した、平均粒径50〜300nmの複合超微粒子が製造できた。
(実施例11)
上述した実施例1において、従となる原料として、酸化チタン(TiO)粉末の代わりに酢酸バリウム(Ba)粉末を混練して調整した粉体原料を用いて、複合超微粒子の製造を試みた。
この結果、中心がニッケル(Ni)超微粒子で、表面が炭酸バリウム(BaCO)で被覆、あるいは表面に炭酸バリウム(BaCO)が付着した、平均粒径50〜300nmの複合超微粒子が製造できた。図7,8に、回収した複合超微粒子の電子顕微鏡(SEM)写真の例を示す。これにより、炭酸塩による複合微粒子化が可能であることが示された。また、本実施例で製造した複合超微粒子は、TMAによる焼結開始温度が、比較例1のNi超微粒子と比較して約200℃向上することを確認した。
(実施例12)
上述した実施例11において、従となる原料として、酢酸バリウム(Ba)粉末の代わりに、酢酸バリウム(Ba)水溶液を混練し、オートクレーブで乾燥して水分を蒸発させた粉体原料を用いて、複合超微粒子の合成を試みた。
この結果、上述した実施例11と同様の、中心がニッケル(Ni)超微粒子で、表面が炭酸バリウム(BaCO)で被覆、あるいは表面に炭酸バリウム(BaCO)が付着した、平均粒径50〜300nmの複合超微粒子が製造できた。また、本実施例で製造した複合超微粒子は、TMAによる焼結開始温度が、比較例1のNi超微粒子と比較して約200℃向上することを確認した。
(実施例13)
上述した実施例11において、従となる原料として、酢酸バリウム(Ba)粉末の代わりに、硝酸バリウム粉末、又は、酸化バリウム(BaO)粉末を用いて、複合超微粒子の合成を試みた。
この結果、実施例11と同様に、Ni超微粒子の表面に炭酸バリウム(BaCO)が被覆、あるいは付着した複合超微粒子が製造できた。また、本実施例で製造した複合超微粒子は、TMAによる焼結開始温度が、比較例1のNi超微粒子と比較して約200℃向上することを確認した。
10 製造装置
11 粉体供給装置
12 燃焼バーナ
13 加熱炉
14 回収装置
15 流体供給源
16 流体供給源
17 ブロワー
21,22,23 供給路
21a,22a,23a 噴出孔

Claims (16)

  1. 加熱炉と、燃料と酸素富化流体とを用いて前記加熱炉内に火炎を形成するように当該加熱炉に設置された燃焼バーナとを備える製造装置を用いて、金属と酸素含有化合物とを含む複合超微粒子を製造する方法であって、
    前記燃焼バーナによって形成するバーナ火炎を還元火炎とし、2種以上の原料成分を含む粉体原料を前記バーナ火炎に投入するとともに、
    前記粉体原料を加熱して前記原料成分を気化した後、前記加熱炉内で固化して複合超微粒子を得ることを特徴とする複合超微粒子の製造方法。
  2. 前記バーナ火炎の温度以上に前記粉体原料を加熱することを特徴とする請求項1に記載の複合超微粒子の製造方法。
  3. 前記粉体原料が、前記バーナ火炎中で発熱反応を引き起こす物質を1種以上含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合超微粒子の製造方法。
  4. 前記物質が、前記バーナ火炎中で還元反応により金属元素となる金属化合物であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法。
  5. 前記物質が、前記バーナ火炎中で化学反応により金属化合物となる化合物であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法。
  6. 前記物質が、粉体状の固体燃料であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法。
  7. 前記物質が、液体燃料であることを特徴とする請求項3に記載の複合超微粒子の製造方法。
  8. 前記粉体原料の液体成分含有量が10wt%未満であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法。
  9. 2種以上の原料成分を混合して、前記粉体原料を調製することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法。
  10. 2種以上の粉体状の原料成分を混合することなく別々に前記還元火炎に投入することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法。
  11. 前記バーナ火炎中で、還元反応と酸化反応とを同時に行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法。
  12. 前記複合超微粒子が、金属元素粒子の表面に別種の金属化合物で被覆化したコアシェル型の複合超微粒子となることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法。
  13. 前記複合超微粒子が、金属元素粒子の表面に別種の金属化合物の粒子が付着した表面付着型の複合超微粒子となることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の複合超微粒子の製造方法。
  14. 前記金属化合物が、金属酸化物を1以上含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の複合超微粒子の製造方法。
  15. 前記金属化合物が、2種以上の金属元素を含む複合酸化物であることを特徴とする請求項12乃至14に記載の複合超微粒子の製造方法。
  16. 前記金属化合物が、金属炭酸塩を1以上含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の複合超微粒子の製造方法。
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