JP2015086260A - グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、優れた耐候性を有し、滑り性および耐摩耗性を長期間維持できるグラスランまたはウェザーストリップを得ることができる、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物を提供する。
【解決手段】フルオロオレフィンに基づく構成単位(α1)および架橋性基を有する単量体に基づく構成単位(α2)を有する含フッ素重合体(A1)、ならびにポリフッ化ビニリデン(A2)のいずれか一方またはその両方からなる含フッ素樹脂(A)と、含フッ素樹脂粉末(B)(ただし、前記含フッ素樹脂(A)を除く。)と、を含む、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
【選択図】なし
【解決手段】フルオロオレフィンに基づく構成単位(α1)および架橋性基を有する単量体に基づく構成単位(α2)を有する含フッ素重合体(A1)、ならびにポリフッ化ビニリデン(A2)のいずれか一方またはその両方からなる含フッ素樹脂(A)と、含フッ素樹脂粉末(B)(ただし、前記含フッ素樹脂(A)を除く。)と、を含む、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物に関する。
たとえば自動車のサンルーフ等においては、窓ガラスと窓枠とを固定して水漏れ、風切り音等を抑制する目的で、ゴム製または樹脂製のウェザーストリップが用いられる。また、自動車における開閉可能な窓ガラスが取り付けられるドアの枠体部分等においては、窓ガラスのガタつきを抑え、また水漏れ、風切り音等を抑制する目的で、窓ガラスの縁部分を摺動可能に挟み込むゴム製または樹脂製のグラスランが用いられる。
これらグラスランおよびウェザーストリップには、耐候性をはじめ、優れた滑り性および耐摩耗性を長期間維持することが要求される。グラスランおよびウェザーストリップの滑り性および耐摩耗性を高める方法としては、たとえば、以下に示す塗料組成物によって、グラスランおよびウェザーストリップの表面に塗膜を形成する方法が提案されている。
(i)ストレートポリ塩化ビニル(PVC)、ナイロン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末およびシリコーンオイルを含む塗料組成物(特許文献1)。
(ii)ポリテトラフルオロエチレンおよび鱗片状の固体潤滑剤を含有する樹脂からなる塗料組成物(特許文献2)。
(iii)末端が水酸基のポリウレタン樹脂に、フッ素樹脂、二硫化モリブデンおよびシリコンオイルを分散させた主剤に、硬化剤としてポリイソシアネートを混合した塗料組成物(特許文献3)。
(i)ストレートポリ塩化ビニル(PVC)、ナイロン樹脂粉末、フッ素樹脂粉末およびシリコーンオイルを含む塗料組成物(特許文献1)。
(ii)ポリテトラフルオロエチレンおよび鱗片状の固体潤滑剤を含有する樹脂からなる塗料組成物(特許文献2)。
(iii)末端が水酸基のポリウレタン樹脂に、フッ素樹脂、二硫化モリブデンおよびシリコンオイルを分散させた主剤に、硬化剤としてポリイソシアネートを混合した塗料組成物(特許文献3)。
しかし、塗料組成物(i)〜(iii)によって得られる効果はいまだ不充分であり、優れた耐候性を有し、かつ滑り性および耐摩耗性を長期間維持できるグラスランおよびウェザーストリップを得ることは困難である。
本発明は、優れた耐候性を有し、滑り性および耐摩耗性を長期間維持できるグラスランまたはウェザーストリップを得ることができる、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物を提供する。
前記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
[1]フルオロオレフィンに基づく構成単位(α1)および架橋性基を有する単量体に基づく構成単位(α2)を有する含フッ素重合体(A1)、ならびにポリフッ化ビニリデン(A2)のいずれか一方またはその両方からなる含フッ素樹脂(A)と、含フッ素樹脂粉末(B)(ただし、前記含フッ素樹脂(A)を除く。)と、を含む、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
[2]硬化剤(C)を含む、前記[1]のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
[3]紫外線吸収剤(D)を含む、前記[1]または[2]のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
[1]フルオロオレフィンに基づく構成単位(α1)および架橋性基を有する単量体に基づく構成単位(α2)を有する含フッ素重合体(A1)、ならびにポリフッ化ビニリデン(A2)のいずれか一方またはその両方からなる含フッ素樹脂(A)と、含フッ素樹脂粉末(B)(ただし、前記含フッ素樹脂(A)を除く。)と、を含む、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
[2]硬化剤(C)を含む、前記[1]のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
[3]紫外線吸収剤(D)を含む、前記[1]または[2]のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
本発明のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物を用いれば、優れた耐候性を有し、滑り性および耐摩耗性を長期間維持できるグラスランまたはウェザーストリップを得ることができる。
本明細書においては、単量体が重合することで直接形成される繰り返し単位と、単量体の重合によって形成される繰り返し単位の一部を化学変換することで得られる繰り返し単位とを総称して「構成単位」という。
本明細書において、単量体は、重合性の二重結合を有する化合物を表す。
本明細書において、(メタ)アクリル酸の記載は、アクリル酸およびメタクリル酸の少なくとも一方を表す。
本明細書において、架橋性基とは、架橋性基同士、または硬化剤と反応して架橋構造を形成する基を意味する。架橋性基としては、たとえば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、エポキシ基、アルコキシシリル基、イソシアネート基等が挙げられる。
本明細書において、重合体の数量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準物質として分子量既知のポリスチレンを用いて測定される値を意味する。
本明細書においては、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
本明細書においては、式(2)で表される基を基(2)と記す。
本明細書において、単量体は、重合性の二重結合を有する化合物を表す。
本明細書において、(メタ)アクリル酸の記載は、アクリル酸およびメタクリル酸の少なくとも一方を表す。
本明細書において、架橋性基とは、架橋性基同士、または硬化剤と反応して架橋構造を形成する基を意味する。架橋性基としては、たとえば、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、エポキシ基、アルコキシシリル基、イソシアネート基等が挙げられる。
本明細書において、重合体の数量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準物質として分子量既知のポリスチレンを用いて測定される値を意味する。
本明細書においては、式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
本明細書においては、式(2)で表される基を基(2)と記す。
≪グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物≫
本発明のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物(以下、単に塗料組成物ともいう。)は、自動車等の車両等に備え付けられるグラスランまたはウェザーストリップの表面に塗布して塗膜を形成するための塗料組成物であって、含フッ素樹脂(A)と、含フッ素樹脂粉末(B)(ただし、含フッ素樹脂(A)を除く。)とを含む。
本発明の塗料組成物は、硬化剤(C)および紫外線吸収剤(D)のいずれか一方または両方をさらに含むことが好ましい。また、本発明の塗料組成物は、必要に応じて、硬化触媒(E)、溶剤(F)、他の成分(G)を含んでいてもよい。
本発明のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物(以下、単に塗料組成物ともいう。)は、自動車等の車両等に備え付けられるグラスランまたはウェザーストリップの表面に塗布して塗膜を形成するための塗料組成物であって、含フッ素樹脂(A)と、含フッ素樹脂粉末(B)(ただし、含フッ素樹脂(A)を除く。)とを含む。
本発明の塗料組成物は、硬化剤(C)および紫外線吸収剤(D)のいずれか一方または両方をさらに含むことが好ましい。また、本発明の塗料組成物は、必要に応じて、硬化触媒(E)、溶剤(F)、他の成分(G)を含んでいてもよい。
<含フッ素樹脂(A)>
含フッ素樹脂(A)は、含フッ素重合体(A1)およびポリフッ化ビニリデン(A2)(以下、PVDF(A2)ともいう。)のいずれか一方またはその両方からなる。
含フッ素樹脂(A)は、含フッ素重合体(A1)およびポリフッ化ビニリデン(A2)(以下、PVDF(A2)ともいう。)のいずれか一方またはその両方からなる。
[含フッ素重合体(A1)]
含フッ素重合体(A1)は、下記構成単位(α1)および下記構成単位(α2)を有する。また、耐候性、耐久性、耐衝撃性に優れた塗膜を形成しやすい点から、含フッ素重合体(A1)は、下記構成単位(α1)および下記構成単位(α2)に加えて、下記構成単位(α3)を有することが好ましい。
(α1)フルオロオレフィンに基づく構成単位。
(α2)架橋性基を有する単量体(以下、単量体(a2)ともいう。)に基づく構成単位。
(α3)フルオロオレフィンおよび単量体(a2)以外の単量体(以下、単量体(a3)ともいう。)に基づく構成単位。
含フッ素重合体(A1)は、下記構成単位(α1)および下記構成単位(α2)を有する。また、耐候性、耐久性、耐衝撃性に優れた塗膜を形成しやすい点から、含フッ素重合体(A1)は、下記構成単位(α1)および下記構成単位(α2)に加えて、下記構成単位(α3)を有することが好ましい。
(α1)フルオロオレフィンに基づく構成単位。
(α2)架橋性基を有する単量体(以下、単量体(a2)ともいう。)に基づく構成単位。
(α3)フルオロオレフィンおよび単量体(a2)以外の単量体(以下、単量体(a3)ともいう。)に基づく構成単位。
構成単位(α1):
フルオロオレフィンは、オレフィン炭化水素(一般式CnH2n)の水素原子の1個以上がフッ素原子で置換された化合物である。
フルオロオレフィンの炭素数は、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましい。
フルオロオレフィンにおけるフッ素原子の数(以下、「フッ素付加数」という。)は、2以上が好ましく、3〜4がより好ましい。フッ素付加数が2以上であれば、形成される塗膜の耐候性が向上する。フルオロオレフィンにおいては、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンは、オレフィン炭化水素(一般式CnH2n)の水素原子の1個以上がフッ素原子で置換された化合物である。
フルオロオレフィンの炭素数は、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましい。
フルオロオレフィンにおけるフッ素原子の数(以下、「フッ素付加数」という。)は、2以上が好ましく、3〜4がより好ましい。フッ素付加数が2以上であれば、形成される塗膜の耐候性が向上する。フルオロオレフィンにおいては、フッ素原子で置換されていない水素原子の1個以上が塩素原子で置換されていてもよい。
フルオロオレフィンとしては、たとえば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピレン等の炭素数2または3のフルオロオレフィンが挙げられる。
フルオロオレフィンとしては、生産性や他の単量体との共重合性の点から、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルが好ましく、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンがより好ましく、グラスランへの密着性とグラスランへの難燃性付与の点からクロロトリフルオロエチレンが最も好ましい。
フルオロオレフィンとしては、生産性や他の単量体との共重合性の点から、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニルが好ましく、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンがより好ましく、グラスランへの密着性とグラスランへの難燃性付与の点からクロロトリフルオロエチレンが最も好ましい。
含フッ素重合体(A1)が有する構成単位(α1)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
構成単位(α2):
単量体(a2)としては、たとえば、下記単量体(a2−1)〜(a2−6)が挙げられる。
(a2−1)水酸基を有する単量体。
(a2−2)カルボキシ基を有する単量体。
(a2−3)アルコキシシリル基を有する単量体。
(a2−4)アミノ基を有する単量体。
(a2−5)エポキシ基を有する単量体。
(a2−6)イソシアネート基を有する単量体。
単量体(a2)としては、たとえば、下記単量体(a2−1)〜(a2−6)が挙げられる。
(a2−1)水酸基を有する単量体。
(a2−2)カルボキシ基を有する単量体。
(a2−3)アルコキシシリル基を有する単量体。
(a2−4)アミノ基を有する単量体。
(a2−5)エポキシ基を有する単量体。
(a2−6)イソシアネート基を有する単量体。
単量体(a2−1)としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。
2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類;
ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル等のエチレングリコールモノビニルエーテル類;
2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル類;
2−ヒドロキシエチルビニルエステル、4−ヒドロキシブチルビニルエステル等のヒドロキシアルキルビニルエステル類;
ヒドロキシエチルアリルエステル、ヒドロキシブチルアリルエステル等のヒドロキシアルキルアリルエステル類;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類等。
2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類;
ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル等のエチレングリコールモノビニルエーテル類;
2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル類;
2−ヒドロキシエチルビニルエステル、4−ヒドロキシブチルビニルエステル等のヒドロキシアルキルビニルエステル類;
ヒドロキシエチルアリルエステル、ヒドロキシブチルアリルエステル等のヒドロキシアルキルアリルエステル類;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類等。
単量体(a2−1)としては、入手が容易な点から、ヒドロキシアルキルビニルエーテル類が好ましく、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルがより好ましく、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテルがさらに好ましい。
単量体(a2−2)としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。
3−ブテン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸、2−ヘプテン酸、3−ヘプテン酸、6−ヘプテン酸、3−オクテン酸、7−オクテン酸、2−ノネン酸、3−ノネン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸または10−ウンデセン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸類;
ビニルオキシ吉草酸、3−ビニルオキシプロピオン酸3−(2−ビニルオキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニルオキシエトキシカルボニル)プロピオン酸等の飽和カルボン酸ビニルエーテル類;
アリルオキシ吉草酸、3−アリルオキシプロピオン酸、3−(2−アリロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸等の飽和カルボン酸アリルエーテル類;
3−(2−ビニロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸等のカルボン酸ビニルエーテル類;
アジピン酸モノビニル、コハク酸モノビニル、フタル酸ビニル、ピロメリット酸ビニル等の飽和多価カルボン酸モノビニルエステル類;
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸類;
マレイン酸無水物、イタコン酸無水物等の、前記不飽和ジカルボン酸類の2つのカルボキシ基が分子内で脱水縮合した酸無水物;
イタコン酸モノエステル、マレイン酸モノエステル、フマル酸モノエステル等の不飽和カルボン酸モノエステル類等。
単量体(a2−2)としては、単量体(a2−1)に、前記酸無水物を反応させて得られる単量体を用いてもよい。
3−ブテン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸、2−ヘプテン酸、3−ヘプテン酸、6−ヘプテン酸、3−オクテン酸、7−オクテン酸、2−ノネン酸、3−ノネン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸または10−ウンデセン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸等の不飽和カルボン酸類;
ビニルオキシ吉草酸、3−ビニルオキシプロピオン酸3−(2−ビニルオキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニルオキシエトキシカルボニル)プロピオン酸等の飽和カルボン酸ビニルエーテル類;
アリルオキシ吉草酸、3−アリルオキシプロピオン酸、3−(2−アリロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸等の飽和カルボン酸アリルエーテル類;
3−(2−ビニロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸等のカルボン酸ビニルエーテル類;
アジピン酸モノビニル、コハク酸モノビニル、フタル酸ビニル、ピロメリット酸ビニル等の飽和多価カルボン酸モノビニルエステル類;
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和ジカルボン酸類;
マレイン酸無水物、イタコン酸無水物等の、前記不飽和ジカルボン酸類の2つのカルボキシ基が分子内で脱水縮合した酸無水物;
イタコン酸モノエステル、マレイン酸モノエステル、フマル酸モノエステル等の不飽和カルボン酸モノエステル類等。
単量体(a2−2)としては、単量体(a2−1)に、前記酸無水物を反応させて得られる単量体を用いてもよい。
単量体(a2−3)としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。
CH2=CHCO2(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=CHCO2(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=CHCO2(CH2)3SiCH3(OC2H5)2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC2H5(OCH3)2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(CH3)2(OC2H5)、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(CH3)2OH、
CH2=CH(CH2)3Si(OCOCH3)3、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC2H5(OCOCH3)2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiCH3(N(CH3)COCH3)2、
CH2=CHCO2(CH2)3SiCH3[ON(CH3)C2H5]2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC6H5[ON(CH3)C2H5]2等のアクリル酸エステル類またはメタクリル酸エステル類等。
CH2=CHCO2(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=CHCO2(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(OCH3)3、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(OC2H5)3、
CH2=CHCO2(CH2)3SiCH3(OC2H5)2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC2H5(OCH3)2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(CH3)2(OC2H5)、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3Si(CH3)2OH、
CH2=CH(CH2)3Si(OCOCH3)3、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC2H5(OCOCH3)2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiCH3(N(CH3)COCH3)2、
CH2=CHCO2(CH2)3SiCH3[ON(CH3)C2H5]2、
CH2=C(CH3)CO2(CH2)3SiC6H5[ON(CH3)C2H5]2等のアクリル酸エステル類またはメタクリル酸エステル類等。
CH2=CHSi[ON=C(CH3)(C2H5)]3、
CH2=CHSi(OCH3)3、
CH2=CHSi(OC2H5)3、
CH2=CHSiCH3(OCH3)2、
CH2=CHSi(OCOCH3)3、
CH2=CHSi(CH3)2(OC2H5)、
CH2=CHSi(CH3)2SiCH3(OCH3)2、
CH2=CHSiC2H5(OCOCH3)2、
CH2=CHSiCH3[ON(CH3)C2H5]2、
ビニルトリクロロシラン、またはこれらの部分加水分解物等のビニルシラン類等。
CH2=CHSi(OCH3)3、
CH2=CHSi(OC2H5)3、
CH2=CHSiCH3(OCH3)2、
CH2=CHSi(OCOCH3)3、
CH2=CHSi(CH3)2(OC2H5)、
CH2=CHSi(CH3)2SiCH3(OCH3)2、
CH2=CHSiC2H5(OCOCH3)2、
CH2=CHSiCH3[ON(CH3)C2H5]2、
ビニルトリクロロシラン、またはこれらの部分加水分解物等のビニルシラン類等。
トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルブチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類等。
また、単量体(a2−3)としては、水酸基と反応する官能基と、アルコキシシリル基を有する化合物を、単量体(a2−1)と反応させることで得られる単量体を用いてもよい。たとえば、単量体(a2−1)と下記化合物(1)とを反応させて得られる単量体(a2−3A)が挙げられる。単量体(a2−3A)は、下記基(2)を有する。
OCN(CH2)bSiXaR1 3−a ・・・(1)
−C(=O)NH(CH2)bSiXaR1 3−a ・・・(2)
(ただし、前記式中、R1は水素原子または炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基であり、aは1〜3の整数であり、bは1〜5の整数である。)
OCN(CH2)bSiXaR1 3−a ・・・(1)
−C(=O)NH(CH2)bSiXaR1 3−a ・・・(2)
(ただし、前記式中、R1は水素原子または炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基であり、aは1〜3の整数であり、bは1〜5の整数である。)
R1における1価の炭化水素基の炭素数が10以下であれば、基(2)が嵩高くなりすぎることが抑制されるので、硬化塗膜を形成させる場合にアルコキシ基(X)の縮合反応が立体障害によって進行しにくくなることを抑制できる。そのため、塗膜の硬化性が良好になり、優れた耐久性、耐候性、耐擦傷性および耐衝撃性を有する塗膜が形成されやすくなる。
R1は、炭素数1〜10の1価の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の1価の炭化水素基がより好ましく、メチル基またはエチル基がさらに好ましい。
Xは、エトキシ基またはメトキシ基が好ましい。
bは、2〜4の整数が好ましい。
R1は、炭素数1〜10の1価の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の1価の炭化水素基がより好ましく、メチル基またはエチル基がさらに好ましい。
Xは、エトキシ基またはメトキシ基が好ましい。
bは、2〜4の整数が好ましい。
化合物(1)の具体例としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。
3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、a=3、b=3)、
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、a=3、b=3)、
3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン(X=メトキシ基、R1=メチル基、a=2、b=3)、
3−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン(X=エトキシ基、R1=メチル基、a=2、b=3)、
3−イソシアネートプロピルジメチルメトキシシラン(X=メトキシ基、R1=メチル基、a=1、b=3)、
3−イソシアネートプロピルジメチルエトキシシラン(X=エトキシ基、R1=メチル基、a=1、b=3)、
4−イソシアネートブチルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、a=3、b=4)、
4−イソシアネートブチルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、a=3、b=4)、
2−イソシアネートエチルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、a=3、b=2)、
2−イソシアネートエチルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、a=3、b=2)等。
3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、a=3、b=3)、
3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、a=3、b=3)、
3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン(X=メトキシ基、R1=メチル基、a=2、b=3)、
3−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン(X=エトキシ基、R1=メチル基、a=2、b=3)、
3−イソシアネートプロピルジメチルメトキシシラン(X=メトキシ基、R1=メチル基、a=1、b=3)、
3−イソシアネートプロピルジメチルエトキシシラン(X=エトキシ基、R1=メチル基、a=1、b=3)、
4−イソシアネートブチルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、a=3、b=4)、
4−イソシアネートブチルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、a=3、b=4)、
2−イソシアネートエチルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、a=3、b=2)、
2−イソシアネートエチルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、a=3、b=2)等。
化合物(1)としては、入手性の点から、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが好ましい。
また、単量体(a2−3)としては、カルボキシ基と反応する官能基と、アルコキシシリル基を有する化合物を、単量体(a2−2)と反応させることで得られる単量体を用いてもよい。たとえば、化合物(1)におけるイソシアネート基をエポキシ基、水酸基またはアミノ基に代えた化合物を、単量体(a2−2)と反応させた単量体等が挙げられる。
また、単量体(a2−3)としては、カルボキシ基と反応する官能基と、アルコキシシリル基を有する化合物を、単量体(a2−2)と反応させることで得られる単量体を用いてもよい。たとえば、化合物(1)におけるイソシアネート基をエポキシ基、水酸基またはアミノ基に代えた化合物を、単量体(a2−2)と反応させた単量体等が挙げられる。
単量体(a2−4)としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。
CH2=C−O−(CH2)c−NH2(ただし、cは0または1〜10の整数である。)等のアミノビニルエーテル類;
CH2=CH−O−CO(CH2)d−NH2(ただし、dは1〜10の整数である。)等のアリルアミン類;
アミノメチルスチレン、ビニルアミン、アクリルアミド、ビニルアセトアミド、ビニルホルムアミド等。
CH2=C−O−(CH2)c−NH2(ただし、cは0または1〜10の整数である。)等のアミノビニルエーテル類;
CH2=CH−O−CO(CH2)d−NH2(ただし、dは1〜10の整数である。)等のアリルアミン類;
アミノメチルスチレン、ビニルアミン、アクリルアミド、ビニルアセトアミド、ビニルホルムアミド等。
単量体(a2−5)としては、たとえば、グリシジルビニルエーテル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロへキシルメチルメタクリレート、3,4−エポキシシクロへキシルメチルビニルエーテル、4−ビニロキシメチルシクロへキシルグリシジルエーテル等が挙げられる。
単量体(a2−6)としては、たとえば、2−イソシアネートエチルメタクリレート、2−イソシアネートエチルアクリレート、2−イソシアネートエチルエトキシメタクリレート、2−イソシアネートエチルビニルエーテル等が挙げられる。
単量体(a2)としては、単量体(a2−1)が好ましい。すなわち、含フッ素重合体(A1)は、水酸基を有することが好ましい。水酸基を有する含フッ素重合体(A1)と、後述するイソシアネート系硬化剤(C1)またはブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)とを組み合わせることで、グラスランまたはウェザーストリップに対する追従性に優れた塗膜を形成しやすくなる。その結果、グラスランまたはウェザーストリップの表面に形成した塗膜による滑り性および耐摩耗性を長期間にわたって維持しやすくなる。
含フッ素重合体(A1)が有する構成単位(α2)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
なお、構成単位(α2)は、単量体(a2)を重合することで直接形成される構成単位には限定されない。たとえば、構成単位(α2)は、以下に示す方法で得られる構成単位であってもよい。
単量体(a2−2)を重合して得られる重合体をケン化することにより、該重合体中のカルボキシ基を有する構成単位を、水酸基を有する構成単位に変換する方法、
単量体(a2−1)を重合した重合体に多価カルボン酸またはその無水物を反応させてカルボキシ基を導入する方法、
単量体(a2−1)を重合した重合体に化合物(1)を反応させてアルコキシシリル基を導入する方法、
単量体(a2−1)を重合した重合体に多価イソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基を導入する方法等。
単量体(a2−2)を重合して得られる重合体をケン化することにより、該重合体中のカルボキシ基を有する構成単位を、水酸基を有する構成単位に変換する方法、
単量体(a2−1)を重合した重合体に多価カルボン酸またはその無水物を反応させてカルボキシ基を導入する方法、
単量体(a2−1)を重合した重合体に化合物(1)を反応させてアルコキシシリル基を導入する方法、
単量体(a2−1)を重合した重合体に多価イソシアネート化合物を反応させてイソシアネート基を導入する方法等。
構成単位(α3):
単量体(a3)としては、たとえば、エチレン、イソブチレン等のオレフィン類;酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロへキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類等が挙げられる。
単量体(a3)としては、たとえば、エチレン、イソブチレン等のオレフィン類;酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロへキシルビニルエーテル等のビニルエーテル類;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等のアリルエーテル類等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)が有する構成単位(α3)は、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
構成単位(α3)としては、単量体(a3)を重合することで直接形成される構成単位が好ましい。
構成単位(α3)としては、単量体(a3)を重合することで直接形成される構成単位が好ましい。
含フッ素重合体(A1)としては、耐候性、滑り性、耐摩耗性、耐久性、耐衝撃性に優れた塗膜を形成しやすい点から、構成単位(α1)としてクロロトリフルオロエチレンに基づく構成単位と、構成単位(α2)として2−ヒドロキシエチルビニルエーテルおよび4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの少なくとも一方に基づく構成単位と、構成単位(α3)としてエチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテルおよびシクロへキシルビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種に基づく構成単位と、を有することが特に好ましい。
含フッ素重合体(A1)における構成単位(α1)と構成単位(α2)の合計(100モル%)に対する構成単位(α1)の割合は、5〜95モル%が好ましく、10〜90モル%がより好ましい。前記構成単位(α1)の割合が下限値以上であれば、耐候性に優れた塗膜を形成しやすい。前記構成単位(α1)の割合が上限値以下であれば、硬化剤(C)との相溶性が良好となることから、緻密で、耐熱性、防湿性、耐擦傷性および耐衝撃性に優れた塗膜を形成しやすい。
含フッ素重合体(A1)における構成単位(α1)と構成単位(α2)の合計(100モル%)に対する構成単位(α2)の割合は、5〜95モル%が好ましく、10〜90モル%がより好ましい。前記構成単位(α2)の割合が下限値以上であれば、架橋密度が高く、緻密で、耐熱性、防湿性、耐擦傷性および耐衝撃性に優れた塗膜を形成しやすい。前記構成単位(α2)の割合が上限値以下であれば、含フッ素重合体(A1)の安定性が向上し、ポットライフの長い塗料組成物が得られやすい。
含フッ素重合体(A1)の全構成単位(100モル%)に対する構成単位(α1)の割合は、20〜99モル%が好ましく、30〜98モル%がより好ましく、40〜95モル%が特に好ましい。前記構成単位(α1)の割合が下限値以上であれば、耐候性に優れた塗膜を形成しやすい。前記構成単位(α1)の割合が上限値以下であれば、硬化剤(C)との相溶性が良好となることから、緻密で、耐熱性、防湿性、耐擦傷性および耐衝撃性に優れた塗膜を形成しやすい。
含フッ素重合体(A1)の全構成単位(100モル%)に対する構成単位(α2)の割合は、1〜80モル%が好ましく、2〜70モル%がより好ましく、5〜60モル%が特に好ましい。前記構成単位(α2)の割合が下限値以上であれば、架橋密度が高く、緻密で、耐熱性、防湿性、耐擦傷性および耐衝撃性に優れた塗膜を形成しやすい。前記構成単位(α2)の割合が上限値以下であれば、含フッ素重合体(A1)の安定性が向上し、ポットライフの長い塗料組成物が得られやすい。
含フッ素重合体(A1)の全構成単位(100モル%)に対する構成単位(α3)の割合は、0〜60モル%が好ましく、0〜50モル%がより好ましい。構成単位(α3)の割合が上限値以下であれば、耐候性に優れた塗膜を形成しやすく、またグラスランまたはウェザーストリップと塗膜との密着性が良好になる。
なお、構成単位(α3)の割合が0モル%であるとは、含フッ素重合体(A1)が構成単位(α3)を有さないことを意味する。
含フッ素重合体(A1)が構成単位(α3)を有する場合、前記構成単位(α3)の割合の下限値は、0.5モル%が好ましい。
なお、構成単位(α3)の割合が0モル%であるとは、含フッ素重合体(A1)が構成単位(α3)を有さないことを意味する。
含フッ素重合体(A1)が構成単位(α3)を有する場合、前記構成単位(α3)の割合の下限値は、0.5モル%が好ましい。
含フッ素重合体(A1)における各構成単位の割合は、含フッ素重合体(A1)を得る際の重合に用いる各単量体の割合、反応条件等を調節することで制御できる。
含フッ素重合体(A1)が水酸基を有する場合、含フッ素重合体(A1)の水酸基価は、1.0〜250.0mgKOH/gが好ましく、5.0〜200.0mgKOH/gがより好ましい。含フッ素重合体(A1)の水酸基価が下限値以上であれば、グラスランまたはウェザーストリップに対する追従性に優れ、滑り性および耐摩耗性を長期間維持できる塗膜を形成しやすい。含フッ素重合体(A1)の水酸基価が上限値以下であれば、塗膜の耐水性や耐酸性雨性に優れる。
なお、水酸基価の測定は、JIS K 1557−1(2007年度版)に準じて行う。
なお、水酸基価の測定は、JIS K 1557−1(2007年度版)に準じて行う。
含フッ素重合体(A1)の数平均分子量(Mn)は、3,000〜100,000が好ましく、4,000〜50,000がより好ましい。含フッ素重合体(A1)のMnが下限値以上であれば、グラスランまたはウェザーストリップに対する追従性に優れ、滑り性および耐摩耗性を長期間維持できる塗膜を形成しやすい。含フッ素重合体(A1)のMnが上限値以下であれば、優れた塗装性を得るための粘度コントロールが容易である。
(含フッ素重合体(A1)の製造方法)
含フッ素重合体(A1)の製造方法としては、特に限定されず、フルオロオレフィン、単量体(a2)、単量体(a3)等を公知の方法で重合させる方法が好ましい。
含フッ素重合体(A1)の製造方法としては、特に限定されず、フルオロオレフィン、単量体(a2)、単量体(a3)等を公知の方法で重合させる方法が好ましい。
重合方法は、公知のラジカル重合法を採用できる。重合形態としては、特に限定されず、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等を採用できる。
重合時の反応温度は、使用するラジカル重合開始剤によっても異なるが、0〜130℃が好ましい。反応時間は1〜50時間が好ましい。
重合時の反応温度は、使用するラジカル重合開始剤によっても異なるが、0〜130℃が好ましい。反応時間は1〜50時間が好ましい。
重合溶媒としては、たとえば、イオン交換水;エタノール、ブタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤;n−へキサン、n−ヘプタン等の飽和炭化水素系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類;
t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類;
シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロへキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン等のパーオキシケタール類;
t−ヘキシルパーオキシ−n−ブチルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−n−プロピルカーボネート等のパーオキシカーボネートエステル類;
イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;
ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類等。
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類;
t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類;
シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロへキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン等のパーオキシケタール類;
t−ヘキシルパーオキシ−n−ブチルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−n−プロピルカーボネート等のパーオキシカーボネートエステル類;
イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;
ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類等。
乳化重合を採用する場合には、水中、かつアニオン系、ノニオン系の乳化剤の存在下、水溶性過酸化物、過硫酸塩、水溶性アゾ化合物等の開始剤を用いることで重合を実施できる。
また、重合反応中には微量の塩酸またはフッ酸が生成する場合があるため、重合時に緩衝液をあらかじめ添加しておくことが好ましい。
なお、含フッ素重合体(A1)の製造方法は、前述した方法には限定されない。例えば、前述のように重合後に多価カルボン酸等を反応させてカルボキシ基を導入する方法等を採用してもよい。
また、重合反応中には微量の塩酸またはフッ酸が生成する場合があるため、重合時に緩衝液をあらかじめ添加しておくことが好ましい。
なお、含フッ素重合体(A1)の製造方法は、前述した方法には限定されない。例えば、前述のように重合後に多価カルボン酸等を反応させてカルボキシ基を導入する方法等を採用してもよい。
含フッ素重合体(A1)の市販品としては、たとえば、商品名「ルミフロン」(旭硝子社製)、商品名「フルオネート」(大日本インキ化学工業社製)、商品名「セフラルコート」(セントラル硝子社製)、商品名「ザフロン」(東亜合成社製)、商品名「ゼッフル」(ダイキン工業社製)等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)としては、たとえば、水酸基を有する市販品の含フッ素重合体に、化合物(1)を反応させてアルコキシシリル基を導入した重合体を用いてもよい。
含フッ素重合体(A1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
含フッ素重合体(A1)としては、たとえば、水酸基を有する市販品の含フッ素重合体に、化合物(1)を反応させてアルコキシシリル基を導入した重合体を用いてもよい。
含フッ素重合体(A1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
[PVDF(A2)]
PVDF(A2)のMnは、50,000〜300,000が好ましく、100,000〜250,000がより好ましい。PVDF(A2)のMnが下限値以上であれば、グラスラン、ウェザーストリップへの密着性に優れ、さらに、グラスラン、ウェザーストリップの伸び縮みに対して、追随性に優れる。PVDF(A2)のMnが上限値以下であれば、塗膜の造膜性に優れる。
PVDF(A2)のMnは、50,000〜300,000が好ましく、100,000〜250,000がより好ましい。PVDF(A2)のMnが下限値以上であれば、グラスラン、ウェザーストリップへの密着性に優れ、さらに、グラスラン、ウェザーストリップの伸び縮みに対して、追随性に優れる。PVDF(A2)のMnが上限値以下であれば、塗膜の造膜性に優れる。
PVDF(A2)としては、市販品を用いてもよい。
具体的には、たとえば、東岳社製「DS203」、Aldrich社製「427144」、Arkema社製「Kynar Aquatec “FMA−12”」、「Kynar Aquatec “ARC”」、「Kynar Aquatec “2K”」等を用いることができる。
具体的には、たとえば、東岳社製「DS203」、Aldrich社製「427144」、Arkema社製「Kynar Aquatec “FMA−12”」、「Kynar Aquatec “ARC”」、「Kynar Aquatec “2K”」等を用いることができる。
<含フッ素樹脂粉末(B)>
含フッ素樹脂粉末(B)は、含フッ素重合体(A1)以外の含フッ素樹脂からなる粉末である。含フッ素樹脂粉末(B)は、滑り性を高める役割を果たす。
含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径は、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5μmがより好ましい。含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径が下限値以上であれば、塗装する際のチクソトロピー性が上がりにくく、塗装しやすく、均一な塗膜をグラスラン、ウェザーストリップ上に形成しやすい。含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径が上限値以下であれば、塗膜の平滑性が低下しにくい。
なお、含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径は、レーザー回折式、レーザー回折・散乱式、動的光散乱式、レーザードップラー式、画像解析式等の粒度分布測定装置により測定される。
含フッ素樹脂粉末(B)は、含フッ素重合体(A1)以外の含フッ素樹脂からなる粉末である。含フッ素樹脂粉末(B)は、滑り性を高める役割を果たす。
含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径は、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5μmがより好ましい。含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径が下限値以上であれば、塗装する際のチクソトロピー性が上がりにくく、塗装しやすく、均一な塗膜をグラスラン、ウェザーストリップ上に形成しやすい。含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径が上限値以下であれば、塗膜の平滑性が低下しにくい。
なお、含フッ素樹脂粉末(B)の平均粒径は、レーザー回折式、レーザー回折・散乱式、動的光散乱式、レーザードップラー式、画像解析式等の粒度分布測定装置により測定される。
含フッ素樹脂粉末(B)としては、たとえば、エチレン/テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)系共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン系共重合体(FEP)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン系共重合体(ECTFE)等が挙げられる。
含フッ素樹脂粉末(B)としては、良好な表面移行性による滑り性の向上の点から、PTFE、ETFEが好ましい。
含フッ素樹脂粉末(B)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
含フッ素樹脂粉末(B)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<硬化剤(C)>
硬化剤(C)は、含フッ素重合体(A1)の架橋性基と反応して架橋構造を形成し、硬化塗膜を形成させる役割を果たす。
硬化剤(C)としては、特に限定されず、含フッ素重合体(A1)が有する架橋性基の種類に応じて、該架橋性基と反応する官能基を2以上有する化合物を適宜選択すればよい。
硬化剤(C)は、含フッ素重合体(A1)の架橋性基と反応して架橋構造を形成し、硬化塗膜を形成させる役割を果たす。
硬化剤(C)としては、特に限定されず、含フッ素重合体(A1)が有する架橋性基の種類に応じて、該架橋性基と反応する官能基を2以上有する化合物を適宜選択すればよい。
含フッ素重合体(A1)が水酸基を有する場合、硬化剤(C)としては、イソシアネート系硬化剤(C1)、ブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)およびアミノ樹脂(C3)からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましく、イソシアネート系硬化剤(C1)およびブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)の少なくとも一方がより好ましい。
含フッ素重合体(A1)がカルボキシ基を有する場合、硬化剤(C)としては、アミン系硬化剤、エポキシ系硬化剤等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)がアミノ基を有する場合、硬化剤(C)としては、カルボキシ基含有硬化剤、エポキシ系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)がエポキシ基を有する場合、硬化剤(C)としては、カルボキシ基含有硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)がアルコキシシリル基を有する場合、硬化剤(C)としては、金属アルコキシドが好ましい。
含フッ素重合体(A1)がイソシアネート基を有する場合、硬化剤(C)としては、水酸基含有硬化剤、カルボキシ基含有硬化剤等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)がカルボキシ基を有する場合、硬化剤(C)としては、アミン系硬化剤、エポキシ系硬化剤等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)がアミノ基を有する場合、硬化剤(C)としては、カルボキシ基含有硬化剤、エポキシ系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)がエポキシ基を有する場合、硬化剤(C)としては、カルボキシ基含有硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤等が挙げられる。
含フッ素重合体(A1)がアルコキシシリル基を有する場合、硬化剤(C)としては、金属アルコキシドが好ましい。
含フッ素重合体(A1)がイソシアネート基を有する場合、硬化剤(C)としては、水酸基含有硬化剤、カルボキシ基含有硬化剤等が挙げられる。
[イソシアネート系硬化剤(C1)]
イソシアネート系硬化剤(C1)としては、たとえば、無黄変ポリイソシアネート、無黄変ポリイソシアネート変性体が挙げられる。イソシアネート系硬化剤(C1)のイソシアネート基はブロック化されていない。
無黄変ポリイソシアネートとしては、たとえば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)等の脂環族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
イソシアネート系硬化剤(C1)としては、たとえば、無黄変ポリイソシアネート、無黄変ポリイソシアネート変性体が挙げられる。イソシアネート系硬化剤(C1)のイソシアネート基はブロック化されていない。
無黄変ポリイソシアネートとしては、たとえば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)等の脂環族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
無黄変ポリイソシアネート変性体としては、例えば、下記変性体(c1)〜(c4)が挙げられる。
(c1)脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートのイソシアヌレート体。
(c2)脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートをポリオールまたはポリアミンで変性した、−C(=O)−NH−で表される構造を有する変性体。
(c3)脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートのイソシアヌレート体の一部のイソシアネート基をポリオールで変性した、−C(=O)−NH−で表される構造を有する変性体。
(c4)変性体(c1)と変性体(c2)の混合物からなる変性体。
(c1)脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートのイソシアヌレート体。
(c2)脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートをポリオールまたはポリアミンで変性した、−C(=O)−NH−で表される構造を有する変性体。
(c3)脂肪族ジイソシアネートまたは脂環族ジイソシアネートのイソシアヌレート体の一部のイソシアネート基をポリオールで変性した、−C(=O)−NH−で表される構造を有する変性体。
(c4)変性体(c1)と変性体(c2)の混合物からなる変性体。
[ブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)]
ブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)は、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基がブロック化されたものである。
イソシアネート基のブロック化は、たとえば、イプシロンカプロラクタム(E−CAP)、メチルエチルケトンオキシム(MEK−OX)、メチルイソブチルケトンオキシム(MIBK−OX)、ピラリジン、トリアジン(TA)等によって行える。
ブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)は、イソシアネート系硬化剤のイソシアネート基がブロック化されたものである。
イソシアネート基のブロック化は、たとえば、イプシロンカプロラクタム(E−CAP)、メチルエチルケトンオキシム(MEK−OX)、メチルイソブチルケトンオキシム(MIBK−OX)、ピラリジン、トリアジン(TA)等によって行える。
(アミノ樹脂(C3))
アミノ樹脂(C3)としては、たとえば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、スルホアミド樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂等が挙げられる。なかでも、硬化速度が速い点から、メラミン樹脂が好ましい。
メラミン樹脂としては、具体的には、アルキルエーテル化したアルキルエーテル化メラミン樹脂等が挙げられる。なかでも、メラミン樹脂としては、メトキシ基およびブトキシ基の少なくとも一方で置換されたメラミン樹脂がより好ましい。
アミノ樹脂(C3)としては、たとえば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、スルホアミド樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂等が挙げられる。なかでも、硬化速度が速い点から、メラミン樹脂が好ましい。
メラミン樹脂としては、具体的には、アルキルエーテル化したアルキルエーテル化メラミン樹脂等が挙げられる。なかでも、メラミン樹脂としては、メトキシ基およびブトキシ基の少なくとも一方で置換されたメラミン樹脂がより好ましい。
[金属アルコキシド]
金属アルコキシドの金属、半金属としては、Al、Ti、Si等が挙げられ、より硬い塗膜が形成でき、耐久性、耐候性、耐擦傷性および耐衝撃性が向上する点から、Siが好ましい。
金属アルコキシドのアルコキシ基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
金属アルコキシドの金属、半金属としては、Al、Ti、Si等が挙げられ、より硬い塗膜が形成でき、耐久性、耐候性、耐擦傷性および耐衝撃性が向上する点から、Siが好ましい。
金属アルコキシドのアルコキシ基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
金属アルコキシドとしては、下記化合物(3)が好ましい。
(R2)4−kSi(OR3)k ・・・(3)
ただし、前記式(3)中、R2およびR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、kは2〜4の整数である。
(R2)4−kSi(OR3)k ・・・(3)
ただし、前記式(3)中、R2およびR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、kは2〜4の整数である。
R2の1価の炭化水素基は、置換基を有していてもよい。すなわち、R2の1価の炭化水素基の水素原子の一部または全部が置換基で置換されていてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
R2は、メチル基、エチル基、ヘキシル基、デシル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましい。化合物(3)中にR2が複数存在する場合、原料の供給性の点から、複数のR2が互いに同じであることが好ましい。なお、複数のR2は互いに異なっていてもよい。
R3の1価の炭化水素基は、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。化合物(3)中にR3が複数存在する場合、アルコキシ基の反応性が同じになって塗膜を均一に形成しやすい点から、複数のR3が互いに同じであることが好ましい。なお、複数のR3は互いに異なっていてもよい。
化合物(3)におけるkは、3〜4が好ましい。
R2は、メチル基、エチル基、ヘキシル基、デシル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましい。化合物(3)中にR2が複数存在する場合、原料の供給性の点から、複数のR2が互いに同じであることが好ましい。なお、複数のR2は互いに異なっていてもよい。
R3の1価の炭化水素基は、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。化合物(3)中にR3が複数存在する場合、アルコキシ基の反応性が同じになって塗膜を均一に形成しやすい点から、複数のR3が互いに同じであることが好ましい。なお、複数のR3は互いに異なっていてもよい。
化合物(3)におけるkは、3〜4が好ましい。
化合物(3)の具体例としては、たとえば、以下の化合物が挙げられる。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等の4官能性アルコキシシラン;
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等の3官能性アルコキシシラン;
ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等の2官能性アルコキシシラン等。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等の4官能性アルコキシシラン;
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等の3官能性アルコキシシラン;
ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等の2官能性アルコキシシラン等。
化合物(3)としては、硬化速度、および得られる塗膜の物性の点から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシランが好ましい。
化合物(3)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(3)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(3)は、部分的に加水分解されて縮合した部分加水分解縮合物として使用してもよい。該部分加水分解縮合物は、前記化合物(3)を、分子中に2以上の加水分解性基(−OR3基)が残るように、部分的に加水分解して縮合することで得られる化合物である。該部分加水分解縮合物の全体構造は明らかではないが、−Si−O−結合からなる骨格とアルコキシ基からなるポリ珪酸エステルであって、その骨格は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状構造であってもよい。
化合物(3)の部分加水分解縮合物は、縮合度が低いほど好ましい。部分加水分解縮合物の縮合度が低いほど、含フッ素重合体(A1)との相溶性が向上する。また、形成される塗膜とグラスランまたはウェザーストリップの熱膨張係数がより近くなり、熱による膨張、収縮に起因する塗膜の剥離が起き難くなる。
化合物(3)の部分加水分解縮合物は、縮合度が低いほど好ましい。部分加水分解縮合物の縮合度が低いほど、含フッ素重合体(A1)との相溶性が向上する。また、形成される塗膜とグラスランまたはウェザーストリップの熱膨張係数がより近くなり、熱による膨張、収縮に起因する塗膜の剥離が起き難くなる。
化合物(3)の部分加水分解縮合物を製造する方法は、特に限定されず、公知の部分加水分解縮合物の製造方法を採用できる。例えば、化合物(3)に、水、酸、および溶剤の少なくとも1種を加え、部分的に加水分解縮合させる方法が挙げられる。
化合物(3)の部分加水分解縮合物としては、縮合度、構造、アルコキシ基の種類が異なるものが市販されており、たとえば、以下のものが挙げられる。
商品名「KR−500」、「KR−510」、「KR−213」(以上、信越化学工業社製)、商品名「MKCシリケートMS51」、「MKCシリケートMS56」(以上、三菱化学社製)、商品名「Mシリケート51」、「エチルシリケート40」、「エチルシリケート45」(以上、多摩化学工業社製)等の有効シリカ分が28〜70質量%程度である縮合物、または、該縮合物をエタノールもしくはイソプロパノールに溶解した商品名「HAS−1」、「HAS−6」、「HAS−10」(以上、コルコート社製)等。
なお、前記「有効シリカ分」とは、製品中に含まれるポリアルキルシリケートを100質量%としたときの、SiO2換算としてのシリカの含有量を示す値である。
化合物(3)の部分加水分解縮合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
商品名「KR−500」、「KR−510」、「KR−213」(以上、信越化学工業社製)、商品名「MKCシリケートMS51」、「MKCシリケートMS56」(以上、三菱化学社製)、商品名「Mシリケート51」、「エチルシリケート40」、「エチルシリケート45」(以上、多摩化学工業社製)等の有効シリカ分が28〜70質量%程度である縮合物、または、該縮合物をエタノールもしくはイソプロパノールに溶解した商品名「HAS−1」、「HAS−6」、「HAS−10」(以上、コルコート社製)等。
なお、前記「有効シリカ分」とは、製品中に含まれるポリアルキルシリケートを100質量%としたときの、SiO2換算としてのシリカの含有量を示す値である。
化合物(3)の部分加水分解縮合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルミニウムアルコキシドとしては、たとえば、アルミニウムイソプロポキシド(Al[O−CH(CH3)2]3)等が挙げられる。
チタニウムアルコキシドとしては、たとえば、チタニウムブトキサイド(Ti(O−C4H9)4)等が挙げられる。
また、前記アルミニウムアルコキシド、チタニウムアルコキシドを、分子中に2以上の加水分解性基が残るように部分的に加水分解して縮合させた部分加水分解縮合物を使用してもよい。これらの部分加水分解縮合物は、含フッ素重合体(A1)との相溶性が向上し、グラスランまたはウェザーストリップから塗膜が剥離しにくい点から、縮合度が低いほど好ましい。
チタニウムアルコキシドとしては、たとえば、チタニウムブトキサイド(Ti(O−C4H9)4)等が挙げられる。
また、前記アルミニウムアルコキシド、チタニウムアルコキシドを、分子中に2以上の加水分解性基が残るように部分的に加水分解して縮合させた部分加水分解縮合物を使用してもよい。これらの部分加水分解縮合物は、含フッ素重合体(A1)との相溶性が向上し、グラスランまたはウェザーストリップから塗膜が剥離しにくい点から、縮合度が低いほど好ましい。
本発明の塗料組成物に硬化剤(C)を用いる場合は、使用直前に硬化剤(C)を添加すればよい。また、ブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)を用いる場合は、予めブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)が配合されている1液型の塗料組成物としてもよい。
本発明の塗料組成物に硬化剤(C)を用いる場合、硬度がより高く、滑り性、耐摩耗性、耐久性、耐候性、耐擦傷性および耐衝撃性により優れた塗膜を形成しやすい点から、含フッ素重合体(A)として含フッ素重合体(A1)を用い、硬化剤(C)として、イソシアネート系硬化剤(C1)、ブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)およびアミノ樹脂(C3)からなる群から選ばれる少なくとも1種を用いる組み合わせが好ましい。また、グラスランまたはウェザーストリップに対する追従性に優れ、滑り性および耐摩耗性を長期間維持できる塗膜を形成しやすい点から、含フッ素重合体(A1)と、イソシアネート系硬化剤(C1)およびブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)からなる群から選ばれる少なくとも1種を組み合わせることがより好ましい。
硬化剤(C)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化剤(C)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<紫外線吸収剤(D)>
紫外線吸収剤(D)としては、特に限定されず、有機系紫外線吸収剤または無機系紫外線吸収剤のいずれであってもよい。
有機系紫外線吸収剤としては、たとえば、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤(D)としては、特に限定されず、有機系紫外線吸収剤または無機系紫外線吸収剤のいずれであってもよい。
有機系紫外線吸収剤としては、たとえば、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
無機系紫外線吸収剤としては、酸化亜鉛、酸化セリウム等の紫外線吸収性酸化物等が挙げられる。
無機系紫外線吸収剤としては、酸化亜鉛と酸化チタンの複合粒子、酸化セリウムと酸化チタンの複合粒子、酸化亜鉛と酸化セリウムの複合粒子、酸化チタンと酸化亜鉛と酸化セリウムの複合粒子等を用いてもよい。
紫外線吸収剤(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機系紫外線吸収剤としては、酸化亜鉛と酸化チタンの複合粒子、酸化セリウムと酸化チタンの複合粒子、酸化亜鉛と酸化セリウムの複合粒子、酸化チタンと酸化亜鉛と酸化セリウムの複合粒子等を用いてもよい。
紫外線吸収剤(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<硬化触媒(E)>
本発明の塗料組成物は、硬化反応を促進し、硬化した塗膜に良好な化学性能および物理性能を付与させる目的で、硬化触媒(E)を含有してもよい。特に、低温において短時間で硬化させる場合には、硬化触媒(E)を含有させることが好ましい。
本発明の塗料組成物は、硬化反応を促進し、硬化した塗膜に良好な化学性能および物理性能を付与させる目的で、硬化触媒(E)を含有してもよい。特に、低温において短時間で硬化させる場合には、硬化触媒(E)を含有させることが好ましい。
硬化触媒(E)としては、たとえば、下記硬化触媒(E1)〜(E3)が挙げられる。
(E1)含フッ素重合体(A1)と、イソシアネート系硬化剤(C1)またはブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)の架橋反応を促進する硬化触媒。
(E2)含フッ素重合体(A1)とアミノ樹脂(C3)との架橋反応を促進する硬化触媒。
(E3)アルコキシシリル基および水酸基の少なくとも一方を含有する含フッ素重合体と、金属アルコキシドの架橋反応を促進する硬化触媒。
(E1)含フッ素重合体(A1)と、イソシアネート系硬化剤(C1)またはブロック化イソシアネート系硬化剤(C2)の架橋反応を促進する硬化触媒。
(E2)含フッ素重合体(A1)とアミノ樹脂(C3)との架橋反応を促進する硬化触媒。
(E3)アルコキシシリル基および水酸基の少なくとも一方を含有する含フッ素重合体と、金属アルコキシドの架橋反応を促進する硬化触媒。
硬化触媒(E1)としては、オクチル酸スズ、トリブチルチンジラウレート、ジブチルチンジラウレート等の錫触媒が好ましい。
硬化触媒(E2)としては、ブロック化した酸触媒が好ましい。ブロック化した酸触媒としては、カルボン酸、スルホン酸、リン酸等の各種アミン塩が挙げられる。なかでも、p−トルエンスルホン酸やドデシルベンゼンスルホン酸のジエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の高級アルキル置換スルホン酸アミン塩が好ましい。
硬化触媒(E2)としては、ブロック化した酸触媒が好ましい。ブロック化した酸触媒としては、カルボン酸、スルホン酸、リン酸等の各種アミン塩が挙げられる。なかでも、p−トルエンスルホン酸やドデシルベンゼンスルホン酸のジエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の高級アルキル置換スルホン酸アミン塩が好ましい。
硬化触媒(E3)としては、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル等の酸性リン酸エステル類;ホウ酸モノエステル、ホウ酸ジエステル等の酸性ホウ酸エステル類;酸性リン酸エステルとアミンとの付加反応物、カルボン酸化合物とアミンとの付加反応物等のアミン付加物類;トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、テトラキス(アセチルアセトネート)ジルコニウム等の金属キレート類;アルミニウムイソプロポキサイド、チタニウムブトキサイド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。
硬化触媒(E3)としては、硬化性、形成される塗膜の平滑性の点から、酸性リン酸エステル類が好ましい。また、硬化性、形成される塗膜の平滑性および耐水性等の点から、炭素数1〜8のモノアルキルホスフェート、炭素数1〜8のジアルキルホスフェート、またはそれらの混合物がより好ましい。
硬化触媒(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化触媒(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<溶剤(F)>
溶剤(F)としては、塗料組成物に通常用いられる溶剤を使用できる。
溶剤(F)の具体例としては、たとえば、トルエン、キシレン、ミネラルスピリット等の炭化水素系溶剤;メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤;ジオキサン等のエーテル系溶剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール系溶剤;前記グリコール系溶剤のメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
溶剤(F)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明の塗料組成物は、溶剤(F)を用いずに粉体系の塗料組成物としてもよい。
溶剤(F)としては、塗料組成物に通常用いられる溶剤を使用できる。
溶剤(F)の具体例としては、たとえば、トルエン、キシレン、ミネラルスピリット等の炭化水素系溶剤;メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶剤;ジオキサン等のエーテル系溶剤;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール系溶剤;前記グリコール系溶剤のメチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤等が挙げられる。
溶剤(F)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明の塗料組成物は、溶剤(F)を用いずに粉体系の塗料組成物としてもよい。
<他の成分(G)>
本発明の塗料組成物は、含フッ素樹脂(A)、含フッ素樹脂粉末(B)、硬化剤(C)、紫外線吸収剤(D)、硬化触媒(E)および溶剤(F)以外の他の成分(G)を含んでいてもよい。
他の成分(G)としては、たとえば、塗膜の付着性向上のためのシランカップリング剤;ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤;超微粉合成シリカ等のつや消し剤;ノニオン系、カチオン系、またはアニオン系の界面活性剤;レベリング剤;顔料等が挙げられる。
本発明の塗料組成物は、含フッ素樹脂(A)、含フッ素樹脂粉末(B)、硬化剤(C)、紫外線吸収剤(D)、硬化触媒(E)および溶剤(F)以外の他の成分(G)を含んでいてもよい。
他の成分(G)としては、たとえば、塗膜の付着性向上のためのシランカップリング剤;ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤;超微粉合成シリカ等のつや消し剤;ノニオン系、カチオン系、またはアニオン系の界面活性剤;レベリング剤;顔料等が挙げられる。
また、本発明の塗料組成物は、他の成分(G)として、含フッ素樹脂(A)および含フッ素樹脂粉末(B)以外の他の樹脂を含んでもよい。
他の樹脂としては、たとえば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂等の非フッ素系樹脂等が挙げられる。非フッ素系樹脂は、架橋性基を有し、硬化剤(C)によって架橋されて硬化する樹脂であってもよい。
他の樹脂としては、たとえば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂等の非フッ素系樹脂等が挙げられる。非フッ素系樹脂は、架橋性基を有し、硬化剤(C)によって架橋されて硬化する樹脂であってもよい。
<各成分の割合>
本発明の塗料組成物中の含フッ素樹脂(A)の割合は、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。前記含フッ素樹脂(A)の割合が下限値以上であれば、耐候性、滑り性、耐摩耗性に優れた塗膜を形成しやすい。前記含フッ素樹脂(A)の割合が上限値以下であれば、塗膜にクラックが発生することを抑制しやすく、またグラスランまたはウェザーストリップとの密着性、耐久性、耐擦傷性および耐衝撃性が良好な塗膜を形成しやすい。
本発明の塗料組成物中の含フッ素樹脂(A)の割合は、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。前記含フッ素樹脂(A)の割合が下限値以上であれば、耐候性、滑り性、耐摩耗性に優れた塗膜を形成しやすい。前記含フッ素樹脂(A)の割合が上限値以下であれば、塗膜にクラックが発生することを抑制しやすく、またグラスランまたはウェザーストリップとの密着性、耐久性、耐擦傷性および耐衝撃性が良好な塗膜を形成しやすい。
含フッ素樹脂(A)として含フッ素重合体(A1)を用いる場合、本発明の塗料組成物中の含フッ素重合体(A1)の割合は、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。前記含フッ素重合体(A1)の割合が下限値以上であれば、耐候性、滑り性、耐摩耗性に優れた塗膜を形成しやすい。前記含フッ素重合体(A1)の割合が上限値以下であれば、塗膜にクラックが発生することを抑制しやすく、またグラスランまたはウェザーストリップとの密着性、耐久性、耐擦傷性および耐衝撃性が良好な塗膜を形成しやすい。
含フッ素樹脂(A)としてPVDF(A2)を用いる場合、本発明の塗料組成物中のPVDF(A2)の割合は、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。前記PVDF(A2)の割合が下限値以上であれば、耐候性、滑り性、耐摩耗性に優れた塗膜を形成しやすい。前記PVDF(A2)の割合が上限値以下であれば、塗膜にクラックが発生することを抑制しやすく、またグラスランまたはウェザーストリップとの密着性、耐久性、耐擦傷性および耐衝撃性が良好な塗膜を形成しやすい。
本発明の塗料組成物中の含フッ素樹脂粉末(B)の割合は、20.0〜95.0質量%が好ましく、30.0〜90.0質量%がより好ましい。前記含フッ素樹脂粉末(B)の割合が下限値以上であれば、滑り性に優れた塗膜を形成しやすい。前記含フッ素樹脂粉末(B)の割合が上限値以下であれば、優れた塗装性を得るための粘度コントロールが容易である。
本発明の塗料組成物に含フッ素重合体(A1)と硬化剤(C)を用いる場合、含フッ素重合体(A1)と硬化剤(C)の合計質量に対する含フッ素重合体(A1)の割合は、30〜90質量%が好ましく、40〜85質量%がより好ましく、30〜80質量%がさらに好ましい。前記含フッ素重合体(A1)の割合が下限値以上あれば、耐候性に優れた塗膜を形成しやすい。前記含フッ素重合体(A1)の割合が上限値以下であれば、塗膜にクラックが発生することを抑制しやすく、またグラスランまたはウェザーストリップとの密着性、耐久性、耐擦傷性および耐衝撃性が良好な塗膜を形成しやすい。
本発明の塗料組成物が紫外線吸収剤(D)を含有する場合、本発明の塗料組成物(100質量%)中の紫外線吸収剤(D)の割合は、0.001〜5.0質量%が好ましく、0.05〜3.0質量%がより好ましい。紫外線吸収剤(D)の割合が下限値以上であれば、耐候性に優れた塗膜を形成しやすい。紫外線吸収剤(D)の割合が上限値以下であれば、塗膜の黄変が起きにくい。
本発明の塗料組成物に硬化触媒(E)を配合する場合、硬化触媒(E)の割合は、使用時の塗料組成物(硬化剤(C)を含む)の固形分の総量に対して、0.00001〜10質量%が好ましい。硬化触媒(E)の割合が下限値以上であれば、触媒効果が充分に得られやすい。硬化触媒(E)の割合が上限値以下であれば、残存する硬化触媒(E)が塗膜に悪影響を及ぼすことを抑制しやすく、耐熱性および耐水性が良好な塗膜を形成しやすい。
本発明の塗料組成物が溶剤(F)を含有する場合、本発明の塗料組成物中の溶剤(F)の割合は、含フッ素樹脂(A)の溶解性、塗装する際の適度な粘度等を考慮して適宜決定すればよい。
他の成分(G)の割合は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選定できる。
他の成分(G)の割合は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選定できる。
<塗料組成物の製造方法>
本発明の塗料組成物の製造方法においては、含フッ素樹脂(A)および含フッ素樹脂粉末(B)と、必要に応じて用いる硬化剤(C)、紫外線吸収剤(D)、硬化触媒(E)、溶剤(F)および他の成分(G)を混合する順序は、特に限定されない。
各成分の混合方法としては、塗料組成物の製造に通常用いられる方法が使用できる。たとえば、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、ジェットミル、ロッキングミル、アトライター、三本ロール、ニーダー等を用いる方法が挙げられる。
本発明の塗料組成物の製造方法においては、含フッ素樹脂(A)および含フッ素樹脂粉末(B)と、必要に応じて用いる硬化剤(C)、紫外線吸収剤(D)、硬化触媒(E)、溶剤(F)および他の成分(G)を混合する順序は、特に限定されない。
各成分の混合方法としては、塗料組成物の製造に通常用いられる方法が使用できる。たとえば、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、ジェットミル、ロッキングミル、アトライター、三本ロール、ニーダー等を用いる方法が挙げられる。
<塗装方法>
本発明の塗料組成物をグラスラインまたはウェザーストリップに塗装する方法は、本発明の塗料組成物を用いる以外は公知の方法を採用できる。
たとえば、本発明の塗料組成物が溶剤(F)を含み、含フッ素樹脂(A)を架橋しない場合は、本発明の塗料組成物をグラスラインまたはウェザーストリップに塗布した後に乾燥して溶剤(F)を除去する方法が挙げられる。
本発明の塗料組成物をグラスラインまたはウェザーストリップに塗装する方法は、本発明の塗料組成物を用いる以外は公知の方法を採用できる。
たとえば、本発明の塗料組成物が溶剤(F)を含み、含フッ素樹脂(A)を架橋しない場合は、本発明の塗料組成物をグラスラインまたはウェザーストリップに塗布した後に乾燥して溶剤(F)を除去する方法が挙げられる。
塗料組成物の塗布方法は、公知の塗布方法を採用でき、たとえば、刷毛、ローラ、スプレー、フローコータ、アプリケータ等を使用する方法が挙げられる。塗料組成物の塗布量は、目的とする乾燥膜厚に応じて適宜選定すればよい。
乾燥方法は、特に限定されず、公知の方法を採用できる。
乾燥温度は、5〜100℃が好ましく、室温〜80℃が好ましい。
乾燥方法は、特に限定されず、公知の方法を採用できる。
乾燥温度は、5〜100℃が好ましく、室温〜80℃が好ましい。
また、本発明の塗料組成物が溶剤(F)を含み、硬化塗膜を形成する場合は、たとえば、本発明の塗料組成物をグラスランまたはウェザーストリップに塗布した後、形成された塗布層を加熱して硬化させることで、塗膜を形成できる。
硬化温度は、50〜200℃が好ましく、60〜150℃が好ましい。
塗布層を加熱する場合の加熱方法としては、特に制限はなく、たとえば、密封式硬化炉、連続硬化が可能なトンネル炉等が挙げられる。加熱源は、特に限定されず、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等を採用できる。なかでも、連続生産性の点から、トンネル炉、熱の伝わり方が均一で、均一な硬化塗膜が得られやすい点から、熱風循環、赤外線加熱が好ましい。
塗布層を加熱する場合の加熱方法としては、特に制限はなく、たとえば、密封式硬化炉、連続硬化が可能なトンネル炉等が挙げられる。加熱源は、特に限定されず、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等を採用できる。なかでも、連続生産性の点から、トンネル炉、熱の伝わり方が均一で、均一な硬化塗膜が得られやすい点から、熱風循環、赤外線加熱が好ましい。
また、本発明の塗料組成物を粉体系とする場合は、たとえば、静電塗装機、摩擦帯電塗装機、流動浸漬、クラウド塗装機、エレクトリックマグネティックブラシ(乾式コピー類似の塗装方法)により粉末状態(予熱流動浸漬塗装の場合は溶融状態)で塗装し、120〜300℃で一定時間焼付けを行う方法等が挙げられる。
<作用効果>
本発明の塗料組成物は、含フッ素樹脂(A)および含フッ素樹脂粉末(B)を含んでいるため、グラスランまたはウェザースプリット上に、優れた滑り性、耐摩耗性、耐候性を兼ね備えた塗膜を形成できる。また、含フッ素樹脂(A)と含フッ素樹脂粉末(B)を組み合わせて用いているため、グラスランまたはウェザースプリットに対する塗膜の密着性が良好であり、含フッ素樹脂粉末(B)が塗膜から脱落しにくいため、優れた滑り性と耐摩耗性を長期間にわたって維持できる。
本発明の塗料組成物は、含フッ素樹脂(A)および含フッ素樹脂粉末(B)を含んでいるため、グラスランまたはウェザースプリット上に、優れた滑り性、耐摩耗性、耐候性を兼ね備えた塗膜を形成できる。また、含フッ素樹脂(A)と含フッ素樹脂粉末(B)を組み合わせて用いているため、グラスランまたはウェザースプリットに対する塗膜の密着性が良好であり、含フッ素樹脂粉末(B)が塗膜から脱落しにくいため、優れた滑り性と耐摩耗性を長期間にわたって維持できる。
Claims (3)
- フルオロオレフィンに基づく構成単位(α1)および架橋性基を有する単量体に基づく構成単位(α2)を有する含フッ素重合体(A1)、ならびにポリフッ化ビニリデン(A2)のいずれか一方またはその両方からなる含フッ素樹脂(A)と、含フッ素樹脂粉末(B)(ただし、前記含フッ素樹脂(A)を除く。)と、を含む、グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
- 硬化剤(C)を含む、請求項1に記載のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
- 紫外線吸収剤(D)を含む、請求項1または2に記載のグラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013224248A JP2015086260A (ja) | 2013-10-29 | 2013-10-29 | グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2013224248A JP2015086260A (ja) | 2013-10-29 | 2013-10-29 | グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015086260A true JP2015086260A (ja) | 2015-05-07 |
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ID=53049429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013224248A Pending JP2015086260A (ja) | 2013-10-29 | 2013-10-29 | グラスランまたはウェザーストリップ用塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015086260A (ja) |
-
2013
- 2013-10-29 JP JP2013224248A patent/JP2015086260A/ja active Pending
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