JP2015086303A - 紫外線・近赤外線遮断塗料組成物及び紫外線・近赤外線遮断透明開口部材 - Google Patents

紫外線・近赤外線遮断塗料組成物及び紫外線・近赤外線遮断透明開口部材 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、長期にわたって優れた耐候性が持続する塗膜を形成することができる、紫外線・近赤外線遮断塗料組成物、及び該塗料組成物により形成された塗膜を有する紫外線・近赤外線遮断透明開口部材を目的とする。【解決手段】本発明の紫外線・近赤外線遮断塗料組成物は、含フッ素樹脂(A)と、紫外線吸収剤(B)と、近赤外線吸収剤(C)とを含む。好ましくは、該紫外線・近赤外線遮断塗料組成物は透明開口部材用である。また、本発明の紫外線・近赤外線遮断透明開口部材は、透明開口部材と、該透明開口部材の表面上に、該紫外線・近赤外線遮断塗料組成物により形成された塗膜とを有する。【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線・近赤外線遮断塗料組成物及び紫外線・近赤外線遮断透明開口部材に関する。
窓ガラス等の透明な開口部材を透過する太陽光は、室内温度を上昇させるため、過ごしにくくし、冷房効率を低下させる。また、それが含む紫外線等により、室内の家具や壁紙(クロス)等の物品を劣化させ、人体等に対し皮膚がん等の疾患を誘発することもある。
窓ガラスを透過する太陽光に対する遮熱対策として、近年、ガラスメーカーにより、断熱ガラスや熱遮断性合わせガラス等の遮熱ガラスが開発されている。しかし、既設された透明開口部材を遮熱ガラスに交換するにはコストがかかりすぎる。特に、熱遮断性合わせガラスは高コストであるため、一部の新築にしか普及していない。
一方、フィルムメーカーにより、既設された透明開口部材に貼る遮熱フィルムも開発されている。しかし、遮熱フィルムは凹凸面のあるガラスや網ガラスには適用が困難であるため、これも充分に普及しているとはいえない。
最近、窓ガラスに塗布するだけで簡単に塗膜を形成でき、紫外線・近赤外線を遮断する機能を付与することができる塗料が、種々開発されている。
例えば、特許文献1には、ポリカーボネートポリウレタン水性エマルジョン樹脂と紫外線吸収剤と無機系の近赤外線吸収剤とが水性媒体中に分散含有されてなる、紫外線・近赤外線遮断水性塗料が開示されている。
特開2013−87228号公報
しかし、特許文献1に記載された紫外線・近赤外線遮断水性塗料により形成された塗膜は、耐候性が長期にわたって維持されない。
そこで本発明は、長期にわたって優れた耐候性が持続する塗膜を形成することができる、紫外線・近赤外線遮断塗料組成物、及び該塗料組成物により形成された塗膜を有する紫外線・近赤外線遮断透明開口部材を目的とする。
本発明は、下記[1][2]に記載の紫外線・近赤外線遮断塗料組成物及び下記[3]に記載の紫外線・近赤外線遮断透明開口部材である。
[1]含フッ素樹脂(A)と、紫外線吸収剤(B)と、近赤外線吸収剤(C)とを含む、紫外線・近赤外線遮断塗料組成物。
[2]透明開口部材用である、[1]に記載の紫外線・近赤外線遮断塗料組成物。
[3]透明開口部材と、前記透明開口部材の表面上に、[2]に記載の紫外線・近赤外線遮断塗料組成物により形成された塗膜とを有する、紫外線・近赤外線遮断透明開口部材。
本発明によれば、長期にわたって優れた耐候性が持続する塗膜を形成することができる、紫外線・近赤外線遮断塗料組成物、及び該塗料組成物により形成された塗膜を有する紫外線・近赤外線遮断透明開口部材を提供することができる。
本明細書においては、単量体が重合することで直接形成される繰り返し単位と、単量体の重合によって形成される繰り返し単位の官能基の一部乃至全部を他の官能基に化学変換することで形成される単位とを、総称して「構成単位」という。
また、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの総称である。
<紫外線・近赤外線遮断塗料組成物>
本発明の紫外線・近赤外線遮断塗料組成物(以下、単に「塗料組成物」という。)は、含フッ素樹脂(A)と、紫外線吸収剤(B)と、近赤外線吸収剤(C)とを含む。該塗料組成物は、含フッ素樹脂(A)、紫外線吸収剤(B)及び近赤外線吸収剤(C)に加えて、任意成分(D)を含んでいてもよい。
塗料組成物は、建物、運搬箱や写真立て等の物品、車両、飛行機、船舶等の構造物の部材、特に、中に存在するものに対して遮熱効果や紫外線及び近赤外線の照射防止が望まれるものの部材用であり、中でも、透明開口部材用であることが好ましい。
塗料組成物の形態は、溶媒系でもよく、エマルジョン系でもよく、粉体系でもよい。中でも、塗膜を平滑に形成できる点から、溶媒系又はエマルジョン系等の溶液系が好ましい。
本発明において透明開口部材とは、建物、物品、車両、飛行機、船舶等の構造物の壁、天井、床及び屋根における開口部に設けられる透明な仕切り板である。透明開口部材としては、例えば、透明な無機ガラス及び有機ガラス並びにプラスチック等が挙げられる。
透明開口部材は、開閉できるものでもよく、開閉できないものでもよい。また、透明開口部材は、建物の外周に設けられるものでもよく、内部に設けられるものでもよい。中でも、ビルの上層階の外壁の開口部に設けられたり開閉できなかったりすること等により、太陽光を受けやすく、かつ、外表面の洗浄が困難な箇所に設けられる透明開口部材が好ましい。
[含フッ素樹脂(A)]
含フッ素樹脂(A)としては、フッ素を含む樹脂であれば特に制限されず、例えば、下記共重合体(A1)、ポリフッ化ビニリデン(A2)等を含むものが挙げられる。中でも、長期にわたって塗膜の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性を維持する点から、下記共重合体(A1)及びポリフッ化ビニリデン(A2)のうちいずれか一方又は両方を含むものが好ましく、共重合体(A1)を含むものがより好ましい。
また、塗膜の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性をさらに長期に維持する点から、含フッ素樹脂(A1)は、後述する硬化剤(d1)により硬化されたものが好ましい。
{共重合体(A1)}
共重合体(A1)は、構成単位(a1−1)及び構成単位(a1−2)を有する共重合体である。該共重合体(A1)は、構成単位(a1−1)及び構成単位(a1−2)に加えて、構成単位(a1−3)も有する共重合体であることが好ましい。
(構成単位(a1−1))
構成単位(a1−1)は、フルオロオレフィンに基づく構成単位である。
フルオロオレフィンは、オレフィン炭化水素(一般式C2n)の水素原子の1以上がフッ素原子で置換された化合物である。
フルオロオレフィンの炭素原子数は、2〜8が好ましく、2〜6がより好ましい。
フルオロオレフィンにおけるフッ素原子の数(以下、「フッ素付加数」という。)は、2以上が好ましく、3〜4がより好ましい。フッ素付加数が2以上であれば、塗膜の耐候性が向上する。フルオロオレフィンにおいては、フッ素原子で置換されていない水素原子の1以上が塩素原子で置換されていてもよい。
具体的なフルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン(以下、「CTFE」ともいう。)、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン及びフッ化ビニルが挙げられる。中でも、生産性や他の単量体との共重合性の点から、テトラフルオロエチレン、CTFEが好ましく、CTFEがより好ましい。
構成単位(a1−1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(構成単位(a1−2))
構成単位(a1−2)は、架橋性基を有する単量体(α1−2)に基づく構成単位である。
構成単位(a1−2)としては、架橋性基を有する単量体に基づくものであれば特に制限されないが、例えば、下記単量体(α1−2−1)〜単量体(α1−2−6)に基づく構成単位が挙げられる。
単量体(α1−2−1):水酸基含有単量体。
単量体(α1−2−2):カルボキシル基含有単量体。
単量体(α1−2−3):アルコキシシリル基含有単量体。
単量体(α1−2−4):アミノ基含有単量体。
単量体(α1−2−5):エポキシ基含有単量体。
単量体(α1−2−6):イソシアネート基含有単量体。
共重合体(A1)において、構成単位(a1−2)は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
以下、単量体(α1−2−1)〜単量体(α1−2−6)について詳述する。
単量体(α1−2−1):
単量体(α1−2−1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類;ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル等のエチレングリコールモノビニルエーテル類;ヒドロキシエチルアリルエーテル、ヒドロキシブチルアリルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル、グリセロールモノアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル類;ヒドロキシエチルビニルエステル、ヒドロキシブチルビニルエステル等のヒドロキシアルキルビニルエステル類;ヒドロキシエチルアリルエステル、ヒドロキシブチルアリルエステル等のヒドロキシアルキルアリルエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類等が挙げられる。
単量体(α1−2−1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
単量体(α1−2−2):
単量体(α1−2−2)としては、例えば、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸、2−ヘプテン酸、3−ヘプテン酸、6−ヘプテン酸、3−オクテン酸、7−オクテン酸、2−ノネン酸、3−ノネン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸又は10−ウンデセン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、等の不飽和カルボン酸類;ビニルオキシ吉草酸、3−ビニルオキシプロピオン酸3−(2−ビニルオキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニルオキシエトキシカルボニル)プロピオン酸等の飽和カルボン酸ビニルエーテル類;アリルオキシ吉草酸、3−アリルオキシプロピオン酸、3−(2−アリロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−アリロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸等の飽和カルボン酸アリルエーテル類;3−(2−ビニロキシエトキシカルボニル)プロピオン酸、3−(2−ビニロキシブトキシカルボニル)プロピオン酸等のカルボン酸ビニルエーテル類;アジピン酸モノビニル、コハク酸モノビニル、フタル酸ビニル、ピロメリット酸ビニル等の飽和多価カルボン酸モノビニルエステル類;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物等の不飽和ジカルボン酸類又はその分子内酸無水物;イタコン酸モノエステル、マレイン酸モノエステル、フマル酸モノエステル等の不飽和カルボン酸モノエステル類等が挙げられる。
また、単量体(α1−2−2)は、酸無水物基を有する化合物等を、単量体(α1−2−1)と反応させて得ることもできる。
単量体(α1−2−2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
単量体(α1−2−3):
単量体(α1−2−3)としては、CH=CHCO(CHSi(OCH、CH=CHCO(CHSi(OC、CH=C(CH)CO(CHSi(OCH、CH=C(CH)CO(CHSi(OC、CH=CHCO(CHSiCH(OC、CH=C(CH)CO(CHSiC(OCH、CH=C(CH)CO(CHSi(CH(OC)、CH=C(CH)CO(CHSi(CHOH、CH=CH(CHSi(OCOCH、CH=C(CH)CO(CHSiC(OCOCH、CH=C(CH)CO(CHSiCH(N(CH)COCH、CH=CHCO(CHSiCH[ON(CH)C、CH=C(CH)CO(CHSiC[ON(CH)C等のアクリル酸エステル類又はメタクリル酸エステル類;CH=CHSi[ON=C(CH)(C)]、CH=CHSi(OCH、CH=CHSi(OC、CH=CHSiCH(OCH、CH=CHSi(OCOCH、CH=CHSi(CH(OC)、CH=CHSi(CHSiCH(OCH、CH=CHSiC(OCOCH、CH=CHSiCH[ON(CH)C、ビニルトリクロロシラン又はこれらの部分加水分解物等のビニルシラン類;トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルブチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテル等のビニルエーテル類等が挙げられる。
また、単量体(α1−2−3)は、水酸基と反応し結合する官能基とアルコキシシリル基とを有する化合物を、単量体(α1−2−1)と反応させて得ることもできる。該「水酸基と反応し結合する官能基とアルコキシシリル基とを有する化合物」としては、例えば、下式(1)で表される化合物(以下、「化合物(1)」という。)が挙げられる。
OCN(CHSiX 3−p ・・・(1)
(前記式(1)中、Rは水素原子又は炭素数1〜10の1価の炭化水素基であり、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基、pは1〜3の整数、qは1〜5の整数を示す。)
は、炭素数1〜10の1価の炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の1価の炭化水素基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましい。Rにおける1価の炭化水素基の炭素数が10以下であれば、化合物(1)が嵩高くなりすぎることが抑制されるため、後述する硬化剤(d1)により硬化した場合、アルコキシ基(X)の縮合反応が立体障害によって進行しにくくなることを抑制しやすい。そのため、塗膜の硬化性が良好になり、優れた耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性が得られやすくなる。
Xは、炭素数1〜5のアルコキシ基であり、エトキシ基又はメトキシ基が好ましい。Xの炭素数が5以下であれば、後述する硬化剤(d1)により硬化した場合、該硬化剤(d1)との架橋反応により生じるアルコール成分が揮発しやすくなる。そのため、硬化後の塗膜中にアルコール成分が残存して、耐熱性、耐水性、防湿性等の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性が低下することを抑制しやすい。
qは、2〜4がより好ましい。
化合物(1)と単量体(α1−2−1)が有する水酸基とが反応することによりウレタン結合(−C(=O)NH−)が形成され、化合物(1)と水酸基含有単量体(α1−2−1)とから、式−C(=O)NH(CHSiX3−pで表される基を有する単量体(α1−2−3A)(以下、単に「単量体(α1−2−3A)」という。)が得られる。
化合物(1)としては、例えば、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、p=3、q=3)、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、p=3、q=3)、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン(X=メトキシ基、R=メチル基、p=2、q=3)、3−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン(X=エトキシ基、R=メチル基、p=2、q=3)、3−イソシアネートプロピルジメチルメトキシシラン(X=メトキシ基、R=メチル基、p=1、q=3)、3−イソシアネートプロピルジメチルエトキシシラン(X=エトキシ基、R=メチル基、p=1、q=3)、4−イソシアネートブチルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、p=3、q=4)、4−イソシアネートブチルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、p=3、q=4)、2−イソシアネートエチルトリメトキシシラン(X=メトキシ基、p=3、q=2)、2−イソシアネートエチルトリエトキシシラン(X=エトキシ基、p=3、q=2)等が挙げられる。中でも、入手性の点から、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが好ましい。
化合物(1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
単量体(α1−2−1)の水酸基を、化合物(1)のイソシアネート基と反応させてアルコキシシリル基に変換する方法(以下、「化合物(1)変換法」という。)は、化合物(1)のイソシアネート基と反応する活性水素を有していない溶剤(例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、キシレン等。)中で、単量体(α1−2−1)と化合物(1)を反応させることにより行われる。
単量体(α1−2−1)に対する化合物(1)の割合は、水酸基1モルに対して、化合物(1)が0.1〜10モルであることが好ましく、0.5〜5モルであることがより好ましい。水酸基1モルに対して化合物(1)が0.1モル以上であれば、アルコキシシリル基の量が増えることで、後述する硬化剤(d1)により硬化した場合に、塗膜形成時の硬化が進行しやすくなる。水酸基1モルに対して化合物(1)が10モル以下であれば、未反応の化合物(1)が、塗膜中に多量に残存することを抑制しやすいため、塗膜の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性が向上する。
単量体(α1−2−1)の水酸基と化合物(1)のイソシアネート基との反応は、ほぼ100%の収率で実施できるが、より反応率を高めるために、化合物(1)が過剰な状況で反応させることができる。その場合には、反応生成物から化合物(1)を除去した後に、重合反応を行って共重合体(A1)を得てもよく、反応生成物が未反応の化合物(1)を含んだままの状態で重合反応を行って共重合体(A1)を得てもよい。
単量体(α1−2−1)と化合物(1)との反応の反応温度は、室温〜100℃が好ましく、50〜70℃がより好ましい。また、反応は、窒素雰囲気等の不活性雰囲気下で行うことが好ましい。反応時間は、反応進行状況に応じて適宜変更でき、1〜24時間が好ましく、3〜8時間がより好ましい。反応液中には、反応を促進させる目的で、有機錫化合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物、有機チタネート化合物等の有機金属触媒を存在させることが好ましい。
また、単量体(α1−2−3)は、カルボキシル基と反応し結合する官能基とアルコキシシリル基とを有する化合物を、単量体(α1−2−2)と反応させて得ることもできる。該「カルボキシル基と反応し結合する官能基とアルコキシシリル基とを有する化合物」としては、例えば、化合物(1)のイソシアネート基をエポキシ基、水酸基、アミノ基に代えた化合物等が挙げられる。
単量体(α1−2−3)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
単量体(α1−2−4):
単量体(α1−2−4)としては、CH=CO(CHNH(x=0〜10)で示されるアミノビニルエーテル類;CH=CHOCO(CHNH(y=1〜10)で示されるアリルアミン類;アミノメチルスチレン、ビニルアミン、アクリルアミド、ビニルアセトアミド、ビニルホルムアミド等が挙げられる。
単量体(α1−2−4)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
単量体(α1−2−5):
単量体(α1−2−5)としては、グリシジルビニルエーテル、グリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロへキシルメチルメタクリレート、3,4−エポキシシクロへキシルメチルビニルエーテル、4−ビニロキシメチルシクロへキシルグリシジルエーテル等が挙げられる。
単量体(α1−2−5)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
単量体(α1−2−6):
単量体(α1−2−6)としては、2−イソシアネートエチルメタクリレート、2−イソシアネートエチルアクリレート、2−イソシアネートエチルエトキシメタクリレート、2−イソシアネートエチルビニルエーテル等が挙げられる。
単量体(α1−2−6)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、架橋性基を有する単量体(α1−2)は、フッ素原子を有していてもよい。すなわち、構成単位(a1−2)を構成する炭素原子に結合する水素原子の1以上がフッ素原子に置換されていてもよい。
架橋性基を有する単量体(α1−2)は、フルオロオレフィンとの交互共重合性に優れ、塗膜の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性が向上する点から、単量体(α1−2−1)、単量体(α1−2−2)、単量体(α1−2−3)が好ましく、ヒドロキシアルキルビニルエーテル類、エチレングリコールモノビニルエーテル類、単量体(α1−2−3A)がより好ましく、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、単量体(α1−2−3A)がさらに好ましい。
(構成単位(a1−3))
構成単位(a1−3)は、フルオロオレフィンに基づく構成単位及び架橋性基を有する単量体(α1−2)に基づく構成単位以外の、単量体(α1−3)に基づく構成単位である。
単量体(α1−3)は、フルオロオレフィン及び架橋性基を有する単量体(α1−2)と共重合可能であり、該架橋性基と結合し得る官能基を有しない単量体(α1−3−1)であることが好ましい。
単量体(α1−3)としては、例えば、オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、アリルエーテル類が挙げられる。
オレフィン類としては、エチレン、イソブチレン等が挙げられ、ビニルエステル類としては、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル等が挙げられ、ビニルエーテル類としては、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロへキシルビニルエーテル等が挙げられ、アリルエーテル類としては、エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等が挙げられる。
単量体(α1−3)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(構成単位の組み合わせ)
共重合体(A1)は、塗膜の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性を向上させる点から、構成単位(a1−1)としてCTFEに基づく構成単位と、構成単位(a1−2)として2−ヒドロキシエチルビニルエーテル又は4−ヒドロキシブチルビニルエーテルの少なくとも一方に基づく構成単位と、構成単位(a1−3)としてエチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル及びシクロへキシルビニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも1種に基づく構成単位とを組み合わせて有することが特に好ましい。
(各構成単位の含有量)
共重合体(A1)中の全構成単位の総量に対する構成単位(a1−1)の含有量は、塗膜の耐候性の観点から、20.0〜80.0モル%が好ましく、25.0〜75.0モル%がより好ましく、30.0〜70.0モル%が特に好ましい。
また、構成単位(a1−1)と構成単位(a1−2)の合計含有量に対する構成単位(a1−1)の含有量は、50.0〜99.5モル%が好ましく、55.0〜99.0モル%がより好ましい。構成単位(a1−1)の前記含有量が前記下限値以上であれば、塗膜の耐候性が向上する。構成単位(a1−1)の前記含有量が前記上限値以下であれば、後述する硬化剤(d1)により硬化した場合、該硬化剤(d1)との相溶性が良好となり、硬化の際に緻密な塗膜を形成することができ、塗膜の耐熱性、防湿性、耐擦傷性及び耐衝撃性が向上する。
共重合体(A1)中の全構成単位の総量に対する構成単位(a1−2)の含有量は、架橋密度を高くすることにより、塗膜の耐熱性、耐湿性、耐擦傷性及び耐衝撃性を向上させる観点から、20.0〜80.0モル%が好ましく、25.0〜75.0モル%がより好ましく、30.0〜70.0モル%が特に好ましい。
また、構成単位(a1−1)と構成単位(a1−2)の合計含有量に対する構成単位(a1−2)の含有量は、0.5〜50.0モル%が好ましく、1.0〜45.0モル%がより好ましい。構成単位(a1−1)と構成単位(a1−2)の合計含有量に対する構成単位(a1−2)の含有量が前記下限値以上であれば、後述する硬化剤(d1)により硬化した場合、該硬化剤(d1)との架橋密度が高くなり、硬化の際に緻密な塗膜を形成することができ、塗膜の耐熱性、防湿性、耐擦傷性及び耐衝撃性が向上する。一方、前記上限値以下であれば、共重合体(A1)の安定性が向上し、後述する硬化剤(d1)を用いる場合、塗膜の形成の際、ポットライフが向上する。
共重合体(A1)中の全構成単位の合計に対する構成単位(a3−1)の含有量は、0〜50.0モル%が好ましく、0〜45.0モル%がより好ましい。共重合体(A1)中の全構成単位の合計に対する構成単位(a3−1)の含有量が前記上限値以下であれば、塗膜の耐候性等の効果が低下することがなく、構成単位(a3−1)が有する特性を発揮することができる。
共重合体(A1)中の各構成単位の含有量は、共重合体(A1)を得るための重合反応における、各単量体の仕込み量及び反応条件により制御できる。
{共重合体(A1)の製造方法}
共重合体(A1)の製造方法としては、官能基を有する単量体を共重合させるために通常用いられている方法であれば特に制限されないが、例えば、下記方法(β1)及び方法(β2)が挙げられる。
方法(β1):フルオロオレフィンと、架橋性基を有する単量体(α1−2)と、必要に応じて単量体(α1−3)とを共重合させる方法。
方法(β2):フルオロオレフィンと、架橋性基を有する単量体(α1−2)と、必要に応じて単量体(α1−3)とを共重合させた後、得られた共重合体に、該架橋性基と反応して結合しうる官能基と該架橋性基とは別の架橋性基とを有する化合物(以下、「架橋性基変換化合物」という。)を反応させる方法。
以下、方法(β1)及び方法(β2)について詳述する。
(方法(β1))
方法(β1)における共重合には、公知のラジカル重合法が採用でき、その重合形態としては、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等が挙げられる。
重合時の反応温度は、用いるラジカル重合開始剤によっても異なるが、0〜130℃が好ましい。反応時間は1〜50時間が好ましい。
重合反応時の溶媒としては、例えば、イオン交換水;エタノール、ブタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤;n−へキサン、n−ヘプタン等の飽和炭化水素系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート類;t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート等のパーオキシエステル類;シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロへキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン等のパーオキシケタール類;t−ヘキシルパーオキシ−n−ブチルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−n−プロピルカーボネート等のパーオキシカーボネートエステル類;イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類等が挙げられる。
乳化重合の場合には、水中で、かつアニオン系、ノニオン系の乳化剤の存在下で、水溶性過酸化物、過硫酸塩、水溶性アゾ化合物等の開始剤を用いて重合させることができる。
重合反応中に微量の塩酸又はフッ酸が生成する場合があるため、重合時にバッファーを予め添加しておくことが好ましい。
(方法(β2))
方法(β2)は、下記工程(β2−1)及び工程(β2−2)を有する。
工程(β2−1):フルオロオレフィンと、架橋性基を有する単量体(α1−2)と、必要に応じて単量体(α3)とを共重合させる工程。
工程(β2−2):工程(β2−1)で得られた架橋性基を有する共重合体に、架橋性基変換化合物を反応させる工程。
工程(β2−1)で用いる架橋性基を有する単量体(α1−2)としては、単量体(α1−2−1)又は単量体(α1−2−2)が好ましい。
また、架橋性基を有する単量体(α1−2)が単量体(α1−2−1)である場合の架橋性基変換化合物としては、例えば、酸無水物基を有する化合物が挙げられる。架橋性基を有する単量体(α1−2)が単量体(α1−2−2)である場合の架橋性基変換化合物としては、例えば、水酸基と反応し結合する官能基とアルコキシシリル基とを有する化合物、カルボキシル基と反応し結合する官能基とアルコキシシリル基とを有する化合物が挙げられる。架橋性基変換化合物は、化合物(1)が好ましい。
以下、方法(β2)の一例として、単量体(α1−2−1)としてフルオロオレフィン、単量体(α1−2−1)、必要に応じて単量体(α1−3)、架橋性基変換化合物として化合物(1)を用いる場合について説明する。
フルオロオレフィン、単量体(α1−2−1)、及び任意の単量体(α1−3)の共重合は、方法(β1)における共重合と同様に行えばよい(工程(β2−1))。
該工程(β2−1)で得られた共重合体と化合物(1)との反応は、単量体(α1−2−1)の代わりに該共重合体を用いる以外は、上述の化合物(1)変換法と同様に行えばよい(工程(β2−2))。
化合物(1)を用いてアルコキシシリル基を有する共重合体(A1)を製造する場合には、製造が容易である点から、方法(β2)により製造することが好ましい。単量体(α1−2−3A)を用いた方法(β1)による製造では、製造中のゲル化を防止するために、重合条件を厳しく制御、管理する必要がある。
なお、共重合体(A1)の製造方法は、前述した方法(β1)及び方法(β2)には限定されない。例えば、商品名「ルミフロン」(旭硝子社製)、商品名「フルオネート」(大日本インキ化学工業社製)、商品名「セフラルコート」(セントラル硝子社製)、商品名「ザフロン」(東亜合成社製)、商品名「ゼッフル」(ダイキン工業社製)等の市販のフッ素樹脂に、架橋性基変換化合物を反応させて、共重合体(A1)を得てもよい。
{ポリフッ化ビニリデン(A2)}
ポリフッ化ビニリデン(A2)の数平均分子量(Mn)は、5〜30万が好ましく、10〜25万がより好ましい。
ポリフッ化ビニリデン(A2)の数平均分子量(Mn)が前記下限値以上であれば、塗膜の造膜性が良好となり、ガラスへの密着性が向上し、一方、前記上限値以下であれば、塗装に適した粘度にコントロールしやすい。
また、ポリフッ化ビニリデン(A2)としては、市販品を用いてもよい。
具体的には、例えば、東岳社製「DS203」、Aldrich社製「427144」、Arkema社製「Kynar Aquatec “FMA−12”」、「Kynar Aquatec “ARC”」、「Kynar Aquatec “2K”」等を用いることができる。
{含フッ素樹脂(A)の含有量}
塗膜組成物中の含フッ素樹脂(A)の含有量は、40.0〜95.0質量%が好ましく、45.0〜90.0質量%がより好ましく、50.0〜80.0質量%がさらに好ましい。含フッ素樹脂(A)の含有量が前記下限値以上あれば、塗膜の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性が向上する。一方、前記上限値以下であれば、塗膜の透明開口部材からの剥離やクラックを抑えられる。
[紫外線吸収剤(B)]
紫外線吸収剤(B)は、紫外線のエネルギーを吸収して熱エネルギーに変換し、又は紫外線を散乱、反射する等のメカニズムにより、紫外線が塗膜を透過するのを防ぐものである。紫外線吸収剤(B)としては、公知のものであれば特に制限されないが、例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、シアノアクリレート系化合物等の有機系紫外線吸収剤、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機系紫外線吸収剤が挙げられる。
具体的な有機系紫外線吸収剤としては、サリチル酸メチル、p−t−ブチルフェニル−サリシレート、p−オクチルフェニル−サリシレート(以上、サリチル酸誘導体)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン(以上、ベンゾフェノン系)、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール(以上、ベンゾトリアゾール系)、3−フェニル−7−(4’−メチル−5’−n−ブトキシベンゾトリアゾリル−2−)クマリン(クマリン系)、2’−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
有機系紫外線吸収剤は、水系の紫外線吸収剤が好ましい。水系の紫外線吸収剤としては、例えば、市販されているものとして、シャインガードTA−04、シャインガードTA−22(以上、ヒドロキシフェニルトリアジン系、センカ社製)、シャインガードBZ−24、シャインガードBZ−07、シャインガードBZ−08(以上、ベンゾトリアゾール系、センカ社製)、アデカノールUC−3140(ベンゾトリアゾール系、株式会社アデカ製)、チヌビン477DW(ベンゾトリアゾール系、株式会社BASF社製)が挙げられる。
これらは、1種又は2種以上を混合して使用することができる。中でも、ベンゾトリアゾール系とヒドロキシフェニルトリアジン系との組み合わせが好ましい。ベンゾトリアゾール系は紫外線吸収効果が高いとともに、ヒドロキシフェニルトリアジン系と組み合わせることにより、紫外線吸収領域が広がる。さらに、これらの一方又は両方にヒンダードアミン系酸化防止剤を組み合わせるのも好ましい。ヒンダードアミン系の酸化防止剤(ラジカル捕捉剤)を組み合わせることで、紫外線吸収剤の安定性(耐久性)が増大する。
無機系紫外線吸収剤は、特に、50〜100nmの粒度分布を有する無機系の水系分散体が好ましい。
以上の紫外線吸収剤(B)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤(B)の含有量は、塗料組成物中の固形分100質量部に対して、有機系紫外線吸収剤であれば、1〜50質量部が好ましく、3〜20質量部がより好ましい。無機系の紫外線吸収剤であれば、1〜50質量部が好ましく、3〜40質量部がより好ましい。紫外線吸収剤(B)の含有量が前記下限値以上であれば、紫外線吸収効果が充分に発揮され、一方、前記上限値以下であれば、本発明の塗料を窓ガラス等に塗布した場合に、透明性が阻害されにくく、また、窓ガラス等の物性の低下が生じにくくなる。
[近赤外線吸収剤(C)]
近赤外線吸収剤(C)は、近赤外線のエネルギーを吸収して熱エネルギーに変換し、又は近赤外線を散乱、反射する等のメカニズムにより、近赤外線が塗膜を透過するのを防ぐものである。近赤外線吸収剤(C)としては、公知のものであれば特に制限されないが、例えば、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛、アンチモンドープ酸化錫、アンチモンドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、錫ドープ酸化インジウム等の無機系近赤外線吸収剤、ポリメチン系、フタロシアニン系、ナフタロシアニン系、金属錯体系、アミニウム系、イモニウム系、ジイモニウム系、アンスラキノン系、ジチオール金属錯体系、ナフトキノン系、インドールフェノール系、アゾ系、トリアリルメタン系の化合物等の有機系近赤外線吸収剤等が挙げられる。中でも、塗料への分散性の点から、有機系の赤外線吸収剤が好ましく、また、耐久性の点から、無機系の赤外線吸収剤であって、100nm以下の微粒子が、水中に分散している水分散体が好ましい。
近赤外線吸収剤(C)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
近赤外線吸収剤(C)の含有量は、塗料組成物中の固形分100質量部に対して、1〜100質量部が好ましく、3〜50質量部がより好ましい。近赤外線吸収剤(C)の含有量が前記下限値以上であれば、透明開口部材を透過する近赤外線量を抑えることができ、一方、前記上限値以下であれば、塗膜が有する耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性を低下させない。
[任意成分(D)]
塗料組成物は、上述の含フッ素樹脂(A)、紫外線吸収剤(B)及び近赤外線吸収剤(C)に加えて、後述する硬化剤(d1)、硬化触媒(d2)、低汚染化剤(d3)、顔料(d4)、他の樹脂(d5)、溶剤(d6)等の任意成分(D)を含んでいてもよい。
{硬化剤(d1)}
硬化剤(d1)は、含フッ素樹脂(A)及び下記他の樹脂(d5)が有する架橋性基に対して反応性を有する官能基を2以上有する化合物である。硬化剤(d1)は、含フッ素樹脂(A)の架橋性基と反応して架橋構造を形成することで、塗膜を硬化させる役割を果たす。
硬化剤(d1)としては、例えば、イソシアネート系硬化剤(d1−1)、ブロック化イソシアネート系硬化剤(d1−2)、アミノ樹脂(d1−3)、金属アルコキシド(d1−4)等が挙げられ、含フッ素樹脂(A)が有する架橋性基の種類に応じて選択される。
具体的には、例えば、含フッ素樹脂(A)又は他の樹脂(d5)が架橋性基として水酸基を有する場合、イソシアネート系硬化剤(d1−1)、ブロック化イソシアネート系硬化剤(d1−2)、アミノ樹脂(d1−3)等が挙げられる。
また、含フッ素樹脂(A)又は他の樹脂(d5)が架橋性基としてカルボキシル基を有する場合、アミン系硬化剤、エポキシ系硬化剤等が挙げられる。
また、含フッ素樹脂(A)又は他の樹脂(d5)が架橋性基としてアルコキシシリル基を有する場合、金属アルコキシド(d1−4)等が挙げられる。
また、含フッ素樹脂(A)又は他の樹脂(d5)が架橋性基としてアミノ基を有する場合、カルボキシル基含有硬化剤、エポキシ系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。
また、含フッ素樹脂(A)又は他の樹脂(d5)が架橋性基としてエポキシ基を有する場合、カルボキシル基含有硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤等が挙げられる。
また、含フッ素樹脂(A)又は他の樹脂(d5)が架橋性基としてイソシアネート基を有する場合、水酸基含有硬化剤、カルボキシル基含有硬化剤等が挙げられる。
以下、イソシアネート系硬化剤(d1−1)、ブロック化イソシアネート系硬化剤(d1−2)、アミノ樹脂(d1−3)、金属アルコキシド(d1−4)について詳述する。
(イソシアネート系硬化剤(d1−1))
イソシアネート系硬化剤としては、例えば、無黄変ポリイソシアネート、無黄変ポリイソシアネート変性体が挙げられる。
無黄変ポリイソシアネートとしては、具体的には、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)等の脂環族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。
無黄変ポリイソシアネート変性体としては、具体的には、下記変性体(d1−1−1)〜変性体(d1−1−4)が挙げられる。
変性体(d1−1−1):脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートのイソシアヌレート体。
変性体(d1−1−2):脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートをポリオール又はポリアミンで変性した、−YC(=O)NH−で表される構造を有する変性体。
変性体(d1−1−3):脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートのイソシアヌレート体の一部のイソシアネート基をポリオールで変性した、−YC(=O)NH−で表される構造を有する変性体。
変性体(d1−1−4):変性体(d1−1−1)と変性体(d1−1−2)の混合物からなる変性体。
ただし、−YC(=O)NH−におけるYは、ポリオール又はポリアミンに由来する有機基である。前記ポリオール又はポリアミンが有する官能基数は2〜3が好ましい。
(ブロック化イソシアネート系硬化剤(d1−2))
ブロック化イソシアネート系硬化剤としては、前記イソシアネート系硬化剤(d1−1)のイソシアネート基がブロック化されたブロック化イソシアネート系硬化剤である。
イソシアネート基のブロック化は、イプシロンカプロラクタム(E−CAP)、メチルエチルケトンオキシム(MEK−OX)、メチルイソブチルケトンオキシム(MIBK−OX)、ピラリジン、トリアジン(TA)等によって行える。
(アミノ樹脂(d1−3))
アミノ樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、スルホアミド樹脂、尿素樹脂、アニリン樹脂等が挙げられる。硬化速度を速くしたい場合には、これらのうちメラミン樹脂が好ましい。
メラミン樹脂としては、具体的には、アルキルエーテル化したアルキルエーテル化メラミン樹脂等が挙げられる。中でも、メトキシ基及び/又はブトキシ基で置換されたメラミン樹脂が好ましい。
(金属アルコキシド(d1−4))
金属アルコキシドの金属、半金属としては、Al、Ti、Si等が挙げられる。中でも、塗膜の耐候性及び耐水性をより高めるには、Siが好ましい。
金属アルコキシドのアルコキシ基としては、炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
金属アルコキシドとしては、下式(2)で表される化合物(以下、「化合物(2)」という。)が好ましい。
(R4−kSi(OR ・・・(2)
(前記式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価の炭化水素基、kは2〜4の整数を示す。)
の1価の炭化水素基は、置換基を有していてもよい。すなわち、Rの1価の炭化水素基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよい。該置換基はハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
は、メチル基、エチル基、ヘキシル基、デシル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましい。化合物(2)中にRが複数存在する場合、原料の供給性の点から、複数のRが互いに同じであることが好ましい。ただし、複数のRは互いに異なっていてもよい。
の1価の炭化水素基は、炭素数1〜10のアルキル基であり、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。化合物(2)中にRが複数存在する場合、アルコキシ基の反応性が同じになって、塗膜を均一に形成しやすい点から、複数のRが互いに同じであることが好ましい。ただし、複数のRは互いに異なっていてもよい。
化合物(2)におけるkは2〜4の整数であり、3〜4が好ましい。
化合物(2)の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン等の4官能性アルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等の3官能性アルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等の2官能性アルコキシシラン等が挙げられる。中でも、硬化速度、及び、塗膜の耐久性、耐候性、耐擦傷性及び耐衝撃性の点から、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシランが好ましい。
化合物(2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
化合物(2)は、部分的に加水分解されて縮合した部分加水分解縮合物として使用してもよい。該部分加水分解縮合物は、前記化合物(2)を、分子中に2以上の加水分解性基(−OR基)が残るように、部分的に加水分解して縮合することで得られる化合物である。該部分加水分解縮合物の全体構造は明らかではないが、−Si−O−結合からなる骨格とアルコキシ基からなるポリ珪酸エステルであって、その骨格は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよく、環状構造であってもよい。
化合物(2)の部分加水分解縮合物は、縮合度が低いほど好ましい。部分加水分解縮合物の縮合度が低いほど、含フッ素樹脂(A)との相溶性が向上する。また、透明開口部材と塗膜の熱膨張係数がより近くなり、熱による膨張、収縮に起因する塗膜の透明開口部材からの剥離やクラックが生じにくくなる。
化合物(2)の部分加水分解縮合物を製造する方法は、特に限定されず、公知の部分加水分解縮合物の製造方法を採用できる。例えば、化合物(2)に、水、酸、及び溶剤の少なくとも1種を加え、部分的に加水分解縮合させる方法が挙げられる。
化合物(2)の部分加水分解縮合物としては、縮合度、構造、アルコキシ基の種類が異なるものが市販されており、例えば、商品名「KR−500」、「KR−510」、「KR−213」(以上、信越化学工業社製)、商品名「MKCシリケートMS51」、「MKCシリケートMS56」(以上、三菱化学社製)、商品名「Mシリケート51」、「エチルシリケート40」、「エチルシリケート45」(以上、多摩化学工業社製)等の有効シリカ分が28〜70質量%程度である縮合物、又は、該縮合物をエタノールもしくはイソプロパノールに溶解した商品名「HAS−1」、「HAS−6」、「HAS−10」(以上、コルコート社製)等が挙げられる。前記「有効シリカ分」とは、製品中に含まれるポリアルキルシリケートを100質量%としたときの、SiO換算としてのシリカの含有量を示す値である。
化合物(2)の部分加水分解縮合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルミニウムアルコキシドとしては、例えば、アルミニウムイソプロポキシド(Al[OCH(CH)等が挙げられる。
チタニウムアルコキシドとしては、例えば、チタニウムブトキサイド(Ti(OC)等が挙げられる。
また、前記アルミニウムアルコキシド、チタニウムアルコキシドを、分子中に2以上の加水分解性基が残るように部分的に加水分解して縮合させた部分加水分解縮合物を使用してもよい。これらの部分加水分解縮合物は、含フッ素樹脂(A)との相溶性が向上し、塗膜の透明開口部材からの剥離やクラックが生じにくい点から、縮合度が低いほど好ましい。
上述した硬化剤(d1)の中でも、塗膜の耐候性及び耐水性をより良好にし、かつ、塗膜の透明開口部材からの剥離やクラックを生じにくくする、イソシアネート系硬化剤(d1−1)、ブロック化イソシアネート系硬化剤(d1−2)が好ましい。
なお、イソシアネート系硬化剤(d1−1)、ブロック化イソシアネート系硬化剤(d1−2)と組み合わせて含ませる含フッ素樹脂(A)としては、イソシアネート基とウレタン結合を形成できる架橋性基を有する含フッ素樹脂が好ましく、水酸基、カルボキシル基のいずれか一方又は両方を有する含フッ素樹脂がより好ましい。
(硬化剤(d1)の含有量)
硬化剤(d1)の含有量は、含フッ素樹脂(A)100質量部に対して、5.0〜95.0質量部が好ましく、10.0〜90.0質量部がより好ましく、20.0〜80.0質量部がさらに好ましい。硬化剤(d1)の含有量が前記下限値以上あれば、塗膜の透明開口部材からの剥離やクラックが発生するのを防げる。一方、前記上限値以下であれば、塗膜の耐候性及び耐水性が向上する。
{硬化触媒(d2)}
塗料組成物には、硬化反応を促進し、形成される塗膜に良好な化学性能及び物理性能を付与させる目的で、硬化触媒(d2)を含ませるのが好ましい。特に、低温において短時間で硬化させる場合には、硬化触媒(d2)を含有させるのがより好ましい。硬化触媒(d2)が用いられる場合、該硬化触媒(d2)は塗膜に残存して存在することがある。
硬化触媒(d2)としては、例えば、下記硬化触媒(d2−1)〜(d2−3)が挙げられる。
硬化触媒(d2−1):水酸基を含有する含フッ素重合体とイソシアネート系硬化剤、又はブロック化イソシアネート系硬化剤との架橋反応に使用する硬化触媒。
硬化触媒(d2−2):アルコキシシリル基及び水酸基の少なくとも一方を含有する含フッ素重合体と金属アルコキシドとの架橋反応に使用する硬化触媒。
硬化触媒(d2−3):水酸基を含有する含フッ素重合体とアミノ樹脂との架橋反応に使用する硬化触媒。
硬化触媒(d2−1)としては、オクチル酸錫、トリブチル錫ジラウレート、ジブチルチンジラウレート等の錫触媒が好ましい。
硬化触媒(d2−2)としては、リン酸モノエステル、リン酸ジエステル等の酸性リン酸エステル類;ホウ酸モノエステル、ホウ酸ジエステル等の酸性ホウ酸エステル類;酸性リン酸エステルとアミンとの付加反応物、カルボン酸化合物とアミンとの付加反応物等のアミン付加物類;オクチル酸錫、ジブチルチンジラウレート等の金属エステル類;トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、テトラキス(アセチルアセトネート)ジルコニウム等の金属キレート類;アルミニウムイソプロポキサイド、チタニウムブトキサイド等の金属アルコキシド類等が挙げられる。中でも、塗膜の硬化性及び平滑性の点から、酸性リン酸エステル類が好ましく、塗膜の硬化性、平滑性及び耐水性等の点から、炭素数1〜8のモノアルキルホスフェート、炭素数1〜8のジアルキルホスフェート、又はその混合物がより好ましい。
硬化触媒(d2−3)としては、ブロック化した酸触媒が好ましい。ブロック化した酸触媒としては、カルボン酸、スルホン酸、リン酸等の各種アミン塩が挙げられる。特に、好ましいものとしては、p−トルエンスルホン酸やドデシルベンゼンスルホン酸のジエタノールアミン塩、トリエチルアミン塩等の高級アルキル置換スルホン酸アミン塩が挙げられる。
硬化触媒(d2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化触媒(d2)の含有量は、塗料組成物(硬化剤(d1)を含む)中の固形分100質量部に対して、0.00001〜10質量部が好ましい。硬化触媒(d2)の含有量が0.00001質量部以上であれば、触媒効果が充分に得られやすい。硬化触媒(d2)の含有量が10質量部以下であれば、残存する硬化触媒(d2)が塗膜に影響することがなく、耐熱性及び耐水性が向上する。
{低汚染化剤(d3)}
低汚染化剤(d3)は、塗膜に自己浄化機能を付与するものである。低汚染化剤(d3)としては、親水化剤、光触媒等が挙げられる。
親水化剤としては、公知のものであれば特に制限されないが、例えば、ウレタンポリオール、炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を有する(メタ)アクリレート単位と、ポリ(アルキレンオキシド)鎖を有する(メタ)アクリレート単位と、ジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリレート単位とを有する含フッ素共重合体(特開2012−077225号公報)、アルコキシシランの変性縮合物(特許第3073775号公報)、オルガノシリケート(国際公開第94/06870号)等が挙げられる。中でも、塗膜の水接触角が50°以下となるものが好ましい。なお、水接触角は、空気中にて塗膜に水の液滴を落とした際の接触角を、接触角計(協和界面科学社製、CA−X型)を用いて測定することにより求められる。水の接触角が小さいほど親水性が高いことを示す。
光触媒としては、酸化チタン等が挙げられる。
中でも、塗料組成物が水性である場合、優れた低汚染性が得られる点から、ウレタンポリオールが好ましい。
低汚染化剤(d3)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
(ウレタンポリオール)
ウレタンポリオールは、分子内にウレタン結合を有し、かつ水酸基を2つ以上有する化合物である。ウレタンポリオールは、塗料組成物が塗膜を形成する際に塗膜の表面に移行して、塗膜表面を親水化して塗膜に自己浄化機能を付与する。ウレタンポリオールの中でも、低汚染化性が充分に発揮される点から、下式(3)で表される化合物(以下、「化合物(3)」という。)が好ましい。
Figure 2015086303
化合物(3):
化合物(3)は、塗料組成物が塗膜を形成する際に塗膜の表面に移行して、塗膜表面を親水化して塗膜に自己浄化機能を付与する。
は、炭素数1〜6のアルキル基であり、塗膜表面への移行性の点から、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、入手、合成のしやすさの点から、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。
及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキレン基であり、塗膜表面の親水性化のしやすさの点から、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、入手、合成のしやすさの点から、炭素数1のアルキレン基がより好ましい。
は、炭素数1〜6のアルキル基であり、塗膜表面に移行した際の塗膜硬度が高いという点から、炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、入手、合成のしやすさの点から、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましい。
、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキレン基であり、合成時の反応性の点から、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、入手、合成のしやすさの点から、炭素数1〜3のアルキレン基がより好ましい。
mは、1〜6の整数であり、塗膜表面への移行性に優れる点から、1〜3の整数が好ましく、入手、合成のしやすさの点から、1が好ましい。
nは、5〜15の整数であり、塗膜の平滑性に優れ、塗膜にはじきが発生しにくいという点から、6〜14の整数が好ましく、7〜13の整数がより好ましい。
なお、化合物(3)のR〜R、m及びnは、NMR分析によって特定できる。
化合物(3)は、R〜Rのうち少なくとも1種が異なる化合物(3)の2種以上からなる混合物であってもよい。
化合物(3)は、mが異なる化合物(3)の2種以上からなる混合物であってもよい。
化合物(3)は、nが異なる化合物(3)の2種以上からなる混合物であってもよい。
なお、m又はnが異なる化合物(3)の2種以上からなる混合物である場合、NMR分析によって特定されるm又はnの値は、混合物中に存在する化合物(3)の平均値として求められる。
化合物(3)としては、入手、合成のしやすさの点から、下式(3−1)で表される化合物が好ましい。ただし、nは5〜15の整数であり、6〜14の整数が好ましく、7〜13の整数がより好ましい。
Figure 2015086303
化合物(3)の数平均分子量(単一の化合物(3)のみからなる場合は単なる分子量)は、1000〜30000が好ましく、2000〜20000がより好ましい。化合物(3)の数平均分子量が1000以上であれば、塗膜表面に移行した際に、塗膜がべとつくことがない。化合物(3)の数平均分子量が30000以下であれば、塗膜表面に移行しやすく、かつ塗膜の耐衝撃性に優れる。
化合物(3)の数平均分子量は、NMR分析によって特定された化合物(3)の構造、m及びnの数値から、計算によって求める。
化合物(3)の水酸基価は、50〜500mgKOH/gが好ましく、100〜400mgKOH/gがより好ましい。化合物(3)の水酸基価が50mgKOH/g以上であれば、塗膜表面が親水性化しやすい。化合物(3)の水酸基価が500mgKOH/g以下であれば、台風等の激しい雨で、化合物(3)自体が流れ落ちにくく、長期にわたって、塗膜を親水性化しやすい。
化合物(3)の水酸基価は、JIS K 1557−1(2007)に準拠した方法で測定できる。
(低汚染化剤(d3)の含有量)
低汚染化剤(d3)の含有量は、塗料組成物中の固形分100質量部に対して、0.5〜30質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましい。低汚染化剤(d3)の含有量が前記下限値以上であれば、低汚染化剤(d3)による効果が充分に発揮され、一方、前記上限値以下であれば、塗膜の耐水性を確保できる。
{顔料(d4)}
塗料組成物には、塗膜の着色、補強等を目的として、顔料(d4)を含ませるのが好ましい。
顔料(d4)としては、例えば、着色顔料、体質顔料が挙げられる。
着色顔料は、塗膜を着色するために用いる。着色顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等が挙げられる。
体質顔料は、塗膜の硬度を向上させ、かつ、塗膜の厚みを増すために用いる。体質顔料としては、タルク、硫酸バリウム、マイカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
顔料(d4)の含有量は、塗料組成物中の固形分100質量部に対して、50〜500質量部が好ましく、100〜400質量部がより好ましい。顔料(d4)の含有量が前記下限値以上であれば、顔料(d4)の機能が得られやすい。顔料(d4)の含有量が前記上限値以下であれば、塗膜が砂等の衝撃で割れたり傷付いたりしにくくなり、かつ、塗膜の耐候性が向上する。
{他の樹脂(d5)}
塗料組成物は、含フッ素樹脂(A)に加えて、他の樹脂(d5)を含んでいてもよい。
他の樹脂(d5)としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルポリオール樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂等の非含フッ素樹脂が挙げられる。他の樹脂(d5)は、架橋性基を有し、硬化剤(d1)によって架橋されて硬化する樹脂であってもよい。
他の樹脂(d5)の含有量は、含フッ素樹脂(A)100質量部に対して、0〜200質量部が好ましい。
{溶剤(d6)}
塗料組成物の形態が溶媒系又はエマルジョン系等の溶液系の場合、塗料組成物は、溶媒として溶剤(d6)を用いることができる。使用の際には、溶剤(d6)を含む塗料組成物を塗布し、その後、該溶剤(d6)を除去することにより塗膜が形成される。
溶剤(d6)としては、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル等の従来からよく用いられている溶剤を使用することができるが、環境負荷低減の点から、弱溶剤が好ましい。
弱溶剤としては、含フッ素樹脂(A)の重合又は溶剤置換の際に使用可能な弱溶剤種が好ましく、ミネラルスピリット、ミネラルターペンがより好ましい。
溶剤(d6)を含む塗料組成物中の溶剤(d6)の含有量は、含フッ素樹脂(A)の溶解性、塗料として塗装する際の適度な粘度、塗装方法等を考慮して適宜決定される。
{他の任意成分}
塗膜は、上述の含フッ素樹脂(A)、紫外線吸収剤(B)及び近赤外線吸収剤(C)に加えて、硬化剤(d1)、硬化触媒(d2)、低汚染化剤(d3)、顔料(d4)、他の樹脂(d5)、溶剤(d6)以外の他の任意成分を含んでいてもよい。
他の任意成分としては、例えば、付着性向上のためのシランカップリング剤、ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤、超微粉合成シリカ等のつや消し剤、ノニオン系、カチオン系、又はアニオン系の界面活性剤、レベリング剤、帯電防止剤、消泡剤等が挙げられる。
他の任意成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定できる。
<塗料組成物の製造方法>
塗料組成物の製造方法は、当業者にとって公知の方法が採用できる。
例えば、塗料組成物の形態が、溶媒系又はエマルジョン系等の溶液系の塗料組成物である場合には、ディスパー等の撹拌機中で必要成分を混合分散して製造する方法が好ましい。粉体系である場合には、予め各成分を混合した粉末状態の原料を、加熱した押し出し機で混練し、押し出された混練物を冷却後に、粉砕及び分級して、目的の粒子径を有する粉体からなる粉体塗料を得て、さらに該粉体塗料と添加剤を含む粉体系の塗料組成物とするのが好ましい。
塗料組成物が硬化剤(d1)を含む場合には、塗料形態により添加の時期は変更され得る。例えば、焼付け用塗料等の1液タイプの塗料である場合には、共重合体の製造直後に硬化剤(d1)を添加するのが好ましい。硬化剤(d1)とその他の成分が分かれている2液タイプ塗料組成物である場合には、塗布の直前に硬化剤(d1)とその他の成分を混合するのが好ましい。
<紫外線・近赤外線遮断透明開口部材>
本発明の紫外線・近赤外線遮断透明開口部材は、透明開口部材と、該透明開口部材の表面上に、上述の塗料組成物により形成された塗膜とを有する。
透明開口部材は、上記「紫外線・近赤外線遮断塗料組成物」で説明したものと同様である。
紫外線・近赤外線遮断透明開口部材において、塗膜は、外表面及び内表面のうちいずれか一方又は両方の表面上に形成されていればよい。塗膜は、少なくとも外表面に形成されているのが好ましく、外表面及び内表面の両方に形成されているのがより好ましい。
<紫外線・近赤外線遮断透明開口部材の製造方法>
紫外線・近赤外線遮断透明開口部材の製造方法は、透明開口部材の表面に、上述の塗料組成物を塗布し、乾燥し、塗膜を形成することにより行われる。また、上記硬化剤(d1)を用い、塗布、乾燥後、硬化処理を行うのが好ましい。
[塗布方法]
塗布方法としては、例えば、スポンジコート法、スプレーコート法、カーテンコート(フローコート)、ロールコート法、キャスト法、ディップコート法、スピンコート法、水上キャスト法、ダイコート法、ラングミュア・プロジェット法、真空蒸着法等が挙げられる。
既設の窓ガラスに塗布する場合は、スポンジコート法、スプレーコート法が好ましく、過剰な塗料を上端部に供給し垂れ流すいわゆる流し塗りとすることがより好ましい。
工場で塗布する場合には、生産性の点で、カーテンコート(フローコート)が好ましい。
また、塗布面は、通常、片面とするが、両面でもよい。既設の窓ガラスの場合、二階以上では内面(室内面)に塗布することが、施工が容易となり好ましい。
塗布温度は、既設の窓ガラスに塗布する場合は、5〜40℃が好ましい。前記下限値以上であれば、塗装しやすく、窓ガラスに塗りむらが生じにくく、一方、前記上限値以下であれば、塗料が垂れにくく、窓ガラスに塗りむらが生じにくい。
塗布厚は、乾燥後の厚みで2〜16μmが好ましく、4〜12μmがより好ましく、8〜10μmがさらに好ましい。塗布厚が前記下限値以上であれば、本発明の塗料によって得られる紫外線・熱線遮断効果が充分に得られ、一方、前記上限値以下であれば、コストが抑えられ、また、可視光透過率が低下せず、窓ガラスの透明性を維持できる。
[乾燥]
乾燥方法としては、例えば、自然乾燥、真空乾燥、遠心乾燥、加熱乾燥等が挙げられる。
既設の窓ガラスに塗料を塗布し、加熱乾燥を行う場合の加熱温度は、5〜40℃が好ましい。前記下限値以上であれば、未硬化部分が発生しにくく、一方、前記上限値以下であれば、塗装中に塗料が硬化することがなく、窓ガラスに塗りむらが生じにくい。
工場において加熱乾燥を行う場合の加熱温度は50〜200℃が好ましく、60〜180℃が好ましく、一方、前記下限値以上であれば、未硬化部分が発生しにくく、上限値以下であれば、塗膜に気泡等のわきが発生しにくい。
加熱乾燥する場合の乾燥時間は、1分〜10時間が好ましく、3分〜5時間がより好ましい。前記下限値以上であれば、未硬化部分が発生しにくく、一方、前記上限値以下であれば、塗膜に気泡等のわきが発生しにくい。
[硬化処理]
硬化処理の方法としては、熱硬化処理、光硬化処理等が挙げられる。中でも、上述の乾燥と同時に又は連続的に処理ができる点から熱硬化処理が好ましいが、生産性を向上させる点から光硬化処理を採用してもよい。
例えば、熱硬化処理は、透明開口部材の表面上に塗料を塗布し、乾燥した後、加熱をすることにより行われる。
加熱温度は、50〜200℃が好ましく、60〜180℃が特に好ましい。前記下限値以上であれば、未硬化部分が発生しにくく、一方、前記上限値以下であれば、塗膜に気泡等のわきが発生しにくい。
加熱時間は、1分〜3時間が好ましく3分〜1時間が特に好ましい。
なお、熱硬化処理は、上記加熱乾燥を兼ねてもよい。
<作用効果>
本発明によれば、長期にわたって優れた耐候性が持続する塗膜を形成することができる、紫外線・近赤外線遮断塗料組成物、及び該塗料組成物により形成された塗膜を有する紫外線・近赤外線遮断透明開口部材を提供することができる。
本発明を用いれば、室内温度の上昇を防ぐことで、室内で過ごしやすくし、冷房効率の低下を防ぎ、また、室内に透過する紫外線等を抑えることで、室内の家具や壁紙(クロス)等の物品の劣化や皮膚がん等の疾患の発生を防ぐことができる。
また、高層ビルにおける上層階の開口部に設けられた開口部材の外表面を洗浄する回数を減らすことができる。
また、低汚染化剤を用いることにより、開口部材防汚性を低下させることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
<調製例1>
顔料組成物の調製:
酸化チタン(堺化学工業社製、D−918)の210質量部、顔料分散剤(ビックケミー社製、Disperbyk(登録商標)190、顔料に親和性のある共重合物、酸価:10mgKOH/g)の21質量部、消泡剤(コグニス社製、デヒドラン(登録商標)1620)の4.5質量部、イオン交換水の64.5質量部、ガラスビーズの300質量部を混合し、分散機を用いて分散し、ガラスビーズを濾過により除去して顔料組成物を調製した。
<実施例1>
調製例1で得た顔料組成物の55gに、含フッ素樹脂水分散体(旭硝子社製、製品名「ルミフロン FE4300」)の193g、造膜助剤として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノ(2−メチルプロパネート)の15g、増粘剤(アクゾノーベル社製、ベルモドール(登録商標)2150)の0.5g、低汚染化剤の水溶液(ポリウレタンポリオール水分散液、キングインダストリーズ社製、FLEXOREZ(登録商標)UD−350W、固形分濃度:88質量%、水酸基価:350mgKOH/g)の15g、紫外線吸収剤(B)(BASF社製、製品名「チヌビン477−DW」)の5g、近赤外線吸収剤(C)(ナガセケムテックス社製、製品名「NIR−IR1」)の5g、を加えて混合し、塗料を調製した。
「塗膜を形成した透明開口部材の作製」
前記塗料を、カーテンフローコーター法により、25℃の条件下で、5.0mm厚の無機ガラスの表面上に塗布した。
60℃(無機ガラスの表面)で2時間加熱処理をすることで、塗膜の乾燥及び硬化処理を行い、塗膜を形成した透明開口部材を作製した。
<実施例2>
調製例1で得た顔料組成物の55gに、含フッ素樹脂水分散体(旭硝子社製、製品名「ルミフロン FD1000」)の193g、表面調整剤(ビックケミー社製、BYK(登録商標)−348)の1.3g、増粘剤(アクゾノーベル社製、ベルモドール(登録商標)2150)の0.5g、低汚染化剤の水溶液(ポリウレタンポリオール水分散液、キングインダストリーズ社製、FLEXOREZ(登録商標)UD−350W、固形分濃度:88質量%、水酸基価:350mgKOH/g)の15g、水分散型イソシアネート硬化剤(住化バイエル社製、バイヒジュール(登録商標)3100)の22.9g、紫外線吸収剤(B)(BASF社製、製品名「チヌビン477−DW」)の5g、近赤外線吸収剤(C)(昭和電工社製、製品名「IR−T」)の5g、を加えて混合し、塗料を調製した。該塗料を用いて、実施例1と同様に、塗膜を形成した透明開口部材を作製した。
<実施例3>
含フッ素樹脂水分散体(旭硝子社製、製品名「ルミフロン FE4300」)を、含フッ素樹脂水分散体(Arkema社製、製品名「Kynar Aquatec FMA−12」)に変更した以外は、実施例1と同様に、塗料を調製し、塗膜を形成した透明開口部材を作製した。
<実施例4>
低汚染化剤(d3)を加えない以外は、実施例1と同様に塗料を調整し、塗膜を形成した透明開口部材を作製した。
<比較例1>
含フッ素樹脂(A)の代わりにポリカーボネートポリウレタンディスパージョン(商品名:エテルナコールUW−3100、宇部興産社製)を用いる以外は、実施例1と同様に塗料を作製し、塗膜を形成した透明開口部材を完成させた。
<比較例2>
含フッ素樹脂(A)の代わりにポリカーボネートポリウレタンディスパージョン(商品名:エテルナコールUW−3100、宇部興産社製)を用い、低汚染化剤(d3)を加えない以外は、実施例1と同様に塗料を作製し、塗膜を形成した透明開口部材を完成させた。
<評価>
[スペクトル測定]
実施例1〜4及び比較例1,2の透明開口部材について分光光度計(商品名:日立U3410、日立製作所製)を用いてスペクトル測定を行った。測定は、測定波長300nm〜2500nm(紫外域から近赤外域まで)の範囲で行った。
その結果、いずれの塗膜を形成した透明開口部材も、透明であり、紫外域と、近赤外域における透過が抑制されていることを確認した。
[耐候性試験]
沖縄県那覇市の屋外に、実施例1〜4及び比較例1,2の塗膜を形成した透明開口部材を設置し、設置直前と1年後を比較して、塗膜の光沢保持率、塗膜の汚れについて評価した。
塗膜の光沢保持率は、光沢計(日本電色工業社製、PG−1M)を用いて設置前後の塗膜表面の光沢を測定し、設置前の光沢に対する設置後の光沢を百分率で表すことにより求めた。
塗膜の汚れは、目視により、塗膜の表面に目立った汚れの付着が確認されたか、塗膜の表面の全体に汚れが付着していたかのいずれかにより評価した。
以上の結果、実施例1〜4の紫外線・近赤外線遮断透明開口部材は、比較例1,2に比べ、塗膜の光沢保持率が高かった。
また、実施例1〜3の紫外線・近赤外線遮断透明開口部材は、実施例4及び比較例2に比べ、汚れが少なかった。

Claims (3)

  1. 含フッ素樹脂(A)と、紫外線吸収剤(B)と、近赤外線吸収剤(C)とを含む、紫外線・近赤外線遮断塗料組成物。
  2. 透明開口部材用である、請求項1に記載の紫外線・近赤外線遮断塗料組成物。
  3. 透明開口部材と、前記透明開口部材の表面上に、請求項2に記載の紫外線・近赤外線遮断塗料組成物により形成された塗膜とを有する、紫外線・近赤外線遮断透明開口部材。
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