JP2015085624A - サーマルヘッドおよびサーマルプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 保護層の密着性を向上させることができ、保護層と基板との間に剥離が生じる可能性を低減することができるサーマルヘッドを提供する。
【解決手段】 サーマルヘッドX1は、基板7と、基板7上に設けられた発熱部9と、基板7上に設けられ、発熱部9と電気的に接続された電極17,19と、発熱部9および電極17,19上に設けられた保護層25とを備え、保護層25a,25bの縁は、平面視して、複数の凸部2,4を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サーマルヘッドおよびサーマルプリンタに関する。
従来、ファクシミリあるいはビデオプリンタ等の印画デバイスとして、種々のサーマルヘッドが提案されている。例えば、基板と、基板上に設けられた発熱部と、基板上に設けられ、発熱部と電気的に接続された電極と、発熱部および電極上に設けられた保護層とを備えるサーマルヘッドが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−47652号公報
しかしながら上述したサーマルヘッドでは、保護層と基板との密着強度がいまだ低く、保護層が基板から剥離する可能性がある。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドは、基板と、該基板上に設けられた発熱部と、前記基板上に設けられ、前記発熱部と電気的に接続された電極と、前記発熱部および前記電極上に設けられた保護層とを備えている。また、前記保護層の縁は、平面視して、複数の凸部を有している。
また、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタは、上記のいずれかに記載のサーマルヘッドと、発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、発熱部上に記録媒体を押圧するプラテンローラとを備えている。
本発明によれば保護層と基板との間に剥離が生じる可能性を低減することができる。
本発明のサーマルヘッドの一実施形態を示す平面図である。 図1に示すI−I線断面図である。 図1に示すサーマルヘッドの保護層の概略構成を示す平面図である。 本発明のサーマルプリンタの一実施形態の概略構成を示す図である。 他の実施形態に係るサーマルヘッドの保護層の概略構成を示す平面図である。 さらに他の実施形態に係るサーマルヘッドの拡大平面図である。
<第1の実施形態>
以下、サーマルヘッドX1について図1〜3を参照して説明する。サーマルヘッドX1は、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体3と、ヘッド基体3に接続されたフレキシブルプリント配線板5(以下、FPC5という)とを備えている。なお、図1では、FPC5の図示を省略し、FPC5が配置される領域を一点鎖線で示している。
放熱体1は、板状に形成されており、平面視して長方形状をなしている。放熱体1は、例えば、銅、鉄またはアルミニウム等の金属材料で形成されており、ヘッド基体3の発熱部9で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱を放熱する機能を有している。また、放熱体1の上面には、両面テープあるいは接着剤等(不図示)によってヘッド基体3が接着されている。
ヘッド基体3は、平面視して、板状に形成されており、ヘッド基体3の基板7上にサーマルヘッドX1を構成する各部材が設けられている。ヘッド基体3は、外部より供給された電気信号に従い、記録媒体(不図示)に印字を行う機能を有する。
FPC5は、ヘッド基体3と電気的に接続されており、絶縁性の樹脂層の内部に、パターニングされたプリント配線が複数設けられており、ヘッド基体3に電流および電気信号を供給する機能を有した配線基板である。プリント配線は、一端部が樹脂層から露出しており、他端部がコネクタ31と電気的に接続されている。
FPC5のプリント配線は、導電性接合材23を介してヘッド基体3の接続電極21と接続されている。それにより、ヘッド基体3とFPC5とが電気的に接続されている。導電性接合材23は、半田材料あるいは電気絶縁性の樹脂中に導電性粒子が混入された異方性導電フィルム(ACF)を例示することができる。
FPC5と放熱体1との間には、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂またはガラスエポキシ樹脂等の樹脂からなる補強板(不図示)を設けてもよい。また、FPC5の全域にわたり補強板を接続してもよい。補強板は、FPC5の下面に両面テープあるいは接着剤等によって接着されることにより、FPC5を補強することができる。
なお、配線基板としてFPC5を用いた例を示したが、可堯性のあるFPC5でなく、硬質な配線基板を用いてもよい。硬質なプリント配線基板としては、ガラスエポキシ基板あるいはポリイミド基板等の樹脂により形成された基板を例示することができる。
以下、ヘッド基体3を構成する各部材について説明する。
基板7は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料、あるいは単結晶シリコン等の半導体材料等によって形成されている。
基板7の上面には、蓄熱層13が形成されている。蓄熱層13は、複数の発熱部9の配列方向に沿って帯状に延び、断面が略半楕円形状をなしている隆起部13aを有している。隆起部13aは、印画する記録媒体を、発熱部9上に形成された保護層25に良好に押し当てるように機能する。
蓄熱層13は、熱伝導性の低いガラスで形成されており、発熱部9で発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、発熱部9の温度を上昇させるのに要する時間を短くすることができ、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高めるように機能する。蓄熱層13は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板7の上面に塗布し、これを焼成することで形成される。
電気抵抗層15は蓄熱層13の上面に設けられており、電気抵抗層15上には、共通電極17、個別電極19および接続電極21が設けられている。電気抵抗層15は、共通電極17、個別電極19および接続電極21と同形状にパターニングされており、共通電極17と個別電極19との間に電気抵抗層15が露出した露出領域を有する。電気抵抗層15の露出領域は、図1に示すように、蓄熱層13上に列状に配置されており、各露出領域
が発熱部9を構成している。
複数の発熱部9は、説明の便宜上、図1で簡略化して記載しているが、例えば、100dpi〜2400dpi(dot per inch)等の密度で配置される。電気抵抗層15は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系等の電気抵抗の比較的高い材料によって形成されている。そのため、発熱部9に電圧が印加されたときに、ジュール発熱によって発熱部9が発熱する。
図1,2に示すように、電気抵抗層15の上面には、共通電極17、複数の個別電極19および複数の接続電極21が設けられている。これらの共通電極17、個別電極19および接続電極21は、導電性を有する材料で形成されており、例えば、アルミニウム、金、銀および銅のうちのいずれか一種の金属またはこれらの合金によって形成されている。
共通電極17は、基板7の一方の長辺に沿って延びる主配線部17aと、基板7の一方および他方の短辺のそれぞれに沿って延びる2つの副配線部17bと、主配線部17aから各発熱部9に向かって個別に延びる複数のリード部17cとを有している。共通電極17は、一端部が複数の発熱部9と接続され、他端部がFPC5に接続されることにより、FPC5と各発熱部9との間を電気的に接続している。
複数の個別電極19は、一端部が発熱部9に接続され、他端部が駆動IC11に接続されることにより、各発熱部9と駆動IC11との間を電気的に接続している。また、個別電極19は、複数の発熱部9を複数の群に分け、各群の発熱部9を、各群に対応して設けられた駆動IC11に電気的に接続している。
複数の接続電極21は、一端部が駆動IC11に接続され、他端部がFPC5に接続されることにより、駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。各駆動IC11に接続された複数の接続電極21は、異なる機能を有する複数の配線で構成されている。具体的には、IC電源配線と、グランド電極配線と、IC制御配線とで構成されている。
駆動IC11は、図1に示すように、複数の発熱部9の各群に対応して配置されているとともに、個別電極19の他端部と接続電極21の一端部とに接続されている。駆動IC11は、各発熱部9の通電状態を制御する機能を有している。駆動IC11としては、内部に複数のスイッチング素子を有する切替部材を用いればよい。
上記の電気抵抗層15、共通電極17、個別電極19および接続電極21は、例えば、各々を構成する材料層を蓄熱層13上に、例えばスパッタリング法等の従来周知の薄膜成形技術によって順次積層した後、積層体を従来周知のフォトエッチング等を用いて所定のパターンに加工することにより形成される。なお、共通電極17、個別電極19および接続電極21は、同じ工程によって同時に形成することができる。
図1,2に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、発熱部9、共通電極17の一部および個別電極19の一部を被覆する保護層25が形成されている。なお、図1では、説明の便宜上、保護層25の形成領域を一点鎖線で簡略化して示しており、これらの図示を省略している。
保護層25は、発熱部9、共通電極17および個別電極19の被覆した領域を、大気中に含まれている水分等の付着による腐食、あるいは印画する記録媒体との接触による摩耗から保護するためのものである。保護層25は、SiN、SiO、SiON、SiC、あるいはダイヤモンドライクカーボン等を用いて形成することができ、保護層25を単層
で構成してもよいし、これらの層を積層して構成してもよい。このような保護層25はスパッタリング法等の薄膜形成技術あるいはスクリーン印刷等の厚膜形成技術を用いて作製することができる。
また、図1,2に示すように、基板7上には、共通電極17、個別電極19および接続電極21を部分的に被覆する被覆層27が設けられている。なお、図1では、説明の便宜上、被覆層27の形成領域を一点鎖線で示している。被覆層27と保護層25とは離間した状態で配置されている。
被覆層27は、共通電極17、個別電極19および接続電極21の被覆した領域を、大気との接触による酸化、あるいは大気中に含まれている水分等の付着による腐食から保護するためのものである。被覆層27は、例えば、エポキシ樹脂、あるいはポリイミド樹脂等の樹脂材料をスクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。
被覆層27は、駆動IC11と接続される個別電極19、および接続電極21を露出させるための開口部(不図示)が形成されており、開口部を介してこれらの配線が駆動IC11に接続されている。また、駆動IC11は、個別電極19および接続電極21に接続された状態で、駆動IC11の保護、および駆動IC11とこれらの配線との接続部の保護のため、エポキシ樹脂、あるいはシリコーン樹脂等の樹脂からなる被覆部材29によって被覆されることで封止されている。
図2,3を用いて保護層25について詳細に説明する。
保護層25は、蓄熱層13および基板7上に設けられた第1保護層25aと、第1保護層25a上に設けられた第2保護層25bとを備えている。第1保護層25aは、共通電極17の一部、発熱部9、および個別電極19の一部を被覆している。第2保護層25bは、第1保護層25a上に設けられ、共通電極17の一部、発熱部9、および個別電極19の一部を被覆している。そして、第2保護層25bの幅が第1保護層25aの幅よりも狭いため、平面視して、第1保護層25aが第2保護層25bから露出した露出部6を備えている。そして、図2に示すように、露出部6の下方には蓄熱層13が形成されていない。
第1保護層25aは、絶縁性を有しており、各個別電極19の短絡を防止している。また、第1保護層25aは、共通電極17の一部、発熱部9、および個別電極19の一部を被覆しており、発熱部9が酸化することを抑える機能を有している。第1保護層25aとしては、SiN、SiON、あるいはSiOを例示することができる。第1保護層25aの厚みは、1.0〜14.0μmとすることができる。
また、第1保護層25aは、一対の縁25a1,25a2を備えている。第1保護層25aの縁25a1は、発熱部9よりも共通電極17側に配置されている。第1保護層25aの縁25a2は、発熱部9よりも個別電極19側に配置されている。そして、縁25a1,25a2は、主走査方向に沿って伸びるように設けられている。
第2保護層25bは、耐摩耗性を有しており、サーマルヘッドX1と記録媒体(不図示)との接触による摩耗からサーマルヘッドX1を保護する機能を備えている。第2保護層25bは、第1保護層25a上に設けられており、共通電極17の一部、発熱部9、および個別電極19の一部を被覆している。第2保護層25bとしては、SiC、カーボンリッチなCSiC、あるいはSiCNを例示することができる。第2保護層25bの厚みは、1.0〜19.0μmとすることができる。
また、第2保護層25bは、一対の縁25b1,25b2を備えている。第2保護層25bの縁25b1は、発熱部9よりも共通電極17側に配置されている。第2保護層25bの縁25b2は、発熱部9よりも個別電極19側に配置されている。そして、縁25b1は、主走査方向に沿って伸びるように設けられており、縁25b2は、第2凸部4が複数形成されている。そのため、縁25b2は、平面視して、凹凸をなしている。言い換えると、縁25b2は、平面視して、波形状をなしている。
サーマルヘッドX1は、第2保護層25bの縁25b2が、平面視して、第2凸部4が設けられて構成されている。それにより、第2保護層25bの縁25b2と、第2保護層25bの下方に設けられた第1保護層25aとの接触面積を増加させることができる。そのため、第2保護層25bと第1保護層25aとの接合強度を向上させることができ、保護層25の密着性を高めることができる。
また、サーマルヘッドX1は、記録媒体が個別電極19側から搬送されるため、縁25b2が、搬送方向の上流側に位置することとなる。そして、縁25b2が複数の第2凸部4を有することから、記録媒体が、第2凸部4の搬送方向における上流にしわが生じていた場合においても、第2凸部4の縁に沿って記録媒体が搬送されることとなり、記録媒体のしわを伸ばすことができる。
第2凸部4は、突出長さWb(図6参照)は70〜110μmであることが好ましい。また、第2凸部4の幅は130〜200μmであることが好ましい。
第2凸部4の突出長さWbが85μm以下、幅が170μm以下であることにより、所定の範囲に設けられる第2凸部4の数を増加させることができる。そのため、第1保護層25aと縁25b2との接触面積を増加させることができ、第2保護層25bの密着性を向上させることができる。
また、第2凸部4の突出長さWbが80μm以上、幅が160μm以上であることにより、記録媒体に紙カスが付着していた場合に、第2凸部4の縁25b2により紙カスを掃き出すことができ、記録媒体に付着した紙カスを取り除くことができる。それにより、記録媒体に紙カスが付着していない状態で搬送することができ、精細な印画を行うことができる。
サーマルヘッドX1は、蓄熱層13上に第1保護層25aが設けられ、第1保護層25a上に第2保護層25bが設けられている。第1保護層25aは、一部が蓄熱層13上に配置されており、第2保護層25bから露出した露出部6の下方には蓄熱層13が設けられていない。
ここで、露出部6が設けられていない場合、つまり第1保護層25a上に第2保護層25bが重なった状態で配置されている場合、搬送されてきた記録媒体は、まず基板7上の表面粗さの大きい第2保護層25bに接触するため、記録媒体から紙カスが生じやすい。
これに対して、サーマルヘッドX1は、露出部6が設けられており、第2保護層25bよりも表面粗さの小さい第1保護層25aに、記録媒体が接触することとなる。それにより、記録媒体から紙カスが発生することを抑制し、記録媒体をスムーズに搬送させることができる。そして、紙カスが生じていない記録媒体を、蓄熱層13上に位置する第2保護層25b上に搬送することにより、精細な印画を行うことができる。
なお、サーマルヘッドX1では、保護層25が第1保護層25aと第2保護層25bとを有する場合を示したがこれに限定されるものではない。保護層25が、第1保護層25
aの単層であり、第1保護層25aの縁25a2が第1凸部(不図示)を備えていてもよい。
この場合においても、第1保護層25aの縁25a2が第1凸部を備えることにより、第1保護層25aの縁25a2と基板7との密着性を向上させることができる。
次に、サーマルプリンタZ1について、図4を参照しつつ説明する。
図4に示すように、本実施形態のサーマルプリンタZ1は、上述のサーマルヘッドX1と、搬送機構40と、プラテンローラ50と、電源装置60と、制御装置70とを備えている。サーマルヘッドX1は、サーマルプリンタZ1の筐体(不図示)に設けられた取付部材80の取付面80aに取り付けられている。なお、サーマルヘッドX1は、発熱部9の配列方向が、後述する記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向である主走査方向に沿うようにして、取付部材80に取り付けられている。
搬送機構40は、駆動部(不図示)と、搬送ローラ43,45,47,49とを有している。搬送機構40は、感熱紙、インクが転写される受像紙等の記録媒体Pを図4の矢印S方向に搬送して、サーマルヘッドX1の複数の発熱部9上に位置する保護層25上に搬送するためのものである。駆動部は、搬送ローラ43,45,47,49を駆動させる機能を有しており、例えば、モータを用いることができる。搬送ローラ43,45,47,49は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体43a,45a,47a,49aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材43b,45b,47b,49bにより被覆して構成することができる。なお、図示しないが、記録媒体Pがインクが転写される受像紙等の場合は、記録媒体PとサーマルヘッドX1の発熱部9との間に、記録媒体Pとともにインクフィルムを搬送する。
プラテンローラ50は、記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に位置する保護膜25上に押圧する機能を有する。プラテンローラ50は、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向に沿って延びるように配置され、記録媒体Pを発熱部9上に押圧した状態で回転可能となるように両端部が支持固定されている。プラテンローラ50は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体50aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材50bにより被覆して構成することができる。
電源装置60は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を発熱させるための電流および駆動IC11を動作させるための電流を供給する機能を有している。制御装置70は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を選択的に発熱させるために、駆動IC11の動作を制御する制御信号を駆動IC11に供給する機能を有している。
サーマルプリンタZ1は、図4に示すように、プラテンローラ50によって記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に押圧しつつ、搬送機構40によって記録媒体Pを発熱部9上に搬送しながら、電源装置60および制御装置70によって発熱部9を選択的に発熱させることにより、記録媒体Pに所定の印画を行う。なお、記録媒体Pが受像紙等の場合は、記録媒体Pとともに搬送されるインクフィルム(不図示)のインクを記録媒体Pに熱転写することによって、記録媒体Pへの印画を行う。
<第2の実施形態>
図5を用いてサーマルヘッドX2について説明する。サーマルヘッドX2は、保護層25の構成が、サーマルヘッドX1の保護層25と異なっており、その他の構成は同様のため、説明を省略する。なお、同一の部材については同一の符号を付し、説明を省略する。
保護層25は、第1保護層25aと第2保護層25bとを備えている。第1保護層25aは、縁25a1と縁25a2とを備えており、縁25a2に、複数の第1凸部2が設けられている。第1凸部2は、第2凸部4と同程度の突出長さWa(図6参照)および幅であることが好ましい。
サーマルヘッドX2は、第1保護層25aの縁25a2に、複数の第1凸部2が設けられている構成である。そのため、第1保護層25aの縁25a2と、基板7の密着性を向上させることができる。それにより、第1保護層25aと、基板7および蓄熱層13との密着性を向上させることができる。
また、サーマルヘッドX2は、第1保護層25aの縁25a2が複数の第1凸部2を有しており、第2保護層25bの縁25b2が複数の第2凸部24を有している。そのため、記録媒体は、第1保護層25aの縁25a2の複数の第1凸部2により、基板7との密着性が向上するとともに、被覆層27との密着性も向上することとなる。また、しわが伸ばされた状態で、第2保護層25bに向けて搬送されることとなる。そして、記録媒体は、第2保護層25bの縁25b2の複数の第2凸部4により、さらにしわが伸ばされることとなる。
その結果、しわが生じていない状態で、蓄熱層13上の第2保護層25bに記録媒体が搬送されることとなり、記録媒体に精細な印画を行うことができる。特に、熱昇華により印画するインクリボン(不図示)を用いて紙に印画する方式のサーマルヘッドに有効である。
<第3の実施形態>
図6を用いてサーマルヘッドX3について説明する。
サーマルヘッドX3は、第1保護層25aの縁25a2が第1凸部2を備えており、第2保護層25bの縁25b2が第2凸部4を備える構成を有している。また、第2凸部4の突出長さWbは、第1凸部2の突出長さWaよりも長くなっている。また、第2凸部4は、隣り合う個別電極19間に設けられた隙間8の上に配置されている。被覆層27と第1保護層25aの縁25a2とは所定の距離をあけて配置されている。なお、隙間8の上にずれて配置されていてもよい。また、発熱部9の封止性を向上させるために、基板7と第1保護層25aとの間に酸化防止層を設けてもよい。
サーマルヘッドX3は、第2凸部4の突出長さWbは、第1凸部2の突出長さWaよりも長くなっている。そして、第1凸部2が第2凸部4よりも記録媒体(不図示)の搬送方向における上流側に配置されている。
そのため、第1凸部2は、突出長さWaが短いことにより、第1保護層25aの縁25a1と、基板7との密着性を向上させることができる。第1保護層25aの縁25a1は、記録媒体とサーマルヘッドX3とが接触し初める領域の近くに配置されるため、大きな外力が生じる場合があるが、第1凸部2の突出長さWaが短いことにより、第1保護層25aの縁25a2から剥離が生じる可能性を低減することができる。
また、第1凸部2上を搬送された記録媒体は、突出長さWbが長い第2凸部4により、第2凸部4に沿って記録媒体のしわが効率よく延ばされることとなる。それにより、印画を行う部位である蓄熱層13上に位置する第2保護層25bに、しわが生じていない記録媒体を搬送させることができる。その結果、サーマルヘッドX3は、精細な印画を行うことができる。
また、サーマルヘッドX3は、第2凸部4が、隣り合う個別電極19間に設けられた隙間8の上に配置されている。そのため、隙間8の内部に第2凸部4が入り込むように配置されることとなり、基板7と第2保護層25bの縁25b2との接合強度を向上させることができる。その結果、第2保護層25bの密着性を向上させることができる。
特に、プラテンローラ(不図示)の押圧力により第2保護層25bの内部には大きな応力が生じ、第2保護層25bの縁25b2から剥離が生じる可能性があるが、サーマルヘッドX3は、第2凸部4の密着性が向上していることから、第2保護層25bの縁25b2から剥離が生じる可能性を低減することができる。
また、隙間8は、個別電極19が設けられていないため、個別電極19の厚みの分だけ個別電極19よりも高さが低くなっており、段差を形成している。そのため、第2保護層25b2が、個別電極19の間に設けられた隙間8の段差を解消することができ、記録媒体の接触状態を主走査方向に均一に近付けることができる。その結果、主走査方向に印画のムラが生じる可能性を低減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、第1の実施形態であるサーマルヘッドX1を用いたサーマルプリンタZ1を示したが、これに限定されるものではなく、サーマルヘッドX2,X3をサーマルプリンタZ1に用いてもよい。また、複数の実施形態であるサーマルヘッドX1〜X3を組み合わせてもよい。
サーマルヘッドX1〜X3においては、縁25a2,25b2にそれぞれ第1凸部2および第2凸部4を設けた例を示したがこれに限定されるものではない。例えば、第1凸部2を縁25a1のみに設けてもよく、第2凸部4を縁25b2のみに設けてもよい。第1保護層25aおよび第2保護層25bの密着性を向上させる点では、第1凸部2を縁25a1,25a2に設け、第2凸部4を縁25b1,25b2に設けることが好ましい。
また、サーマルヘッドX1では、蓄熱層13に隆起部13bが形成され、隆起部13b上に電気抵抗層15が形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13に隆起部13bを形成せず、電気抵抗層15の発熱部9を、蓄熱層13の下地部13b上に配置してもよい。または、蓄熱層13を形成せず、基板7上に電気抵抗層15を配置してもよい。
また、サーマルヘッドX1では、電気抵抗層15上に共通電極17および個別電極19が形成されているが、共通電極17および個別電極19の双方が発熱部9(電気抵抗体)に接続されている限り、これに限定されるものではない。例えば、蓄熱層13上に共通電極17および個別電極19を形成し、共通電極17と個別電極19との間の領域のみに電気抵抗層15を形成することにより、発熱部9を構成してもよい。
なお、ヘッド基体3にコネクタ31を直接電気的に接合し、FPC5あるいは配線基板を設けない構成としてもよい。電気抵抗層15を厚膜形成技術により形成する厚膜ヘッドに本技術を適用してもよい。発熱部9を基板7の端面に設けた端面ヘッドに本技術を適用してもよい。
X1〜X4 サーマルヘッド
Z1 サーマルプリンタ
1 放熱体
2 第1凸部
3 ヘッド基体
4 第2凸部
5 フレキシブルプリント配線板
6 露出部
7 基板
8 隙間
9 発熱部(電気抵抗体)
11 駆動IC
13 蓄熱層
15 電気抵抗層
17 共通電極
19 個別電極
21 接続電極
23 接合材
25 保護層
25a 第1保護層
25a1 縁
25a2 縁
25b 第2保護層
25b1 縁
25b2 縁
27 被覆層
29 被覆部材

Claims (8)

  1. 基板と、
    該基板上に設けられた発熱部と、
    前記基板上に設けられ、前記発熱部と電気的に接続された電極と、
    前記発熱部および前記電極上に設けられた保護層と、を備え、
    前記保護層の縁は、平面視して、複数の凸部を有していることを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記保護層は、前記基板上に設けられた第1保護層と、該第1保護層上に設けられた第2保護層とを備えており、
    前記第2保護層の縁が、平面視して、複数の第2凸部を有している、請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記第1保護層の縁が、平面視して、複数の第1凸部を有している、請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 平面視して、前記第2凸部の突出長さは、前記第1凸部の突出長さよりも長い、請求項3に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記第2凸部が、隣り合う前記電極間に設けられた隙間の上に配置されている、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記基板上に配置され、発熱部の下方に位置する蓄熱層をさらに備え、
    前記第1保護層は、前記第2保護層から露出した露出部を有し、
    該露出部の下方に前記蓄熱層が形成されていない、請求項2乃至5のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  7. 前記第2保護層の表面粗さが、第1保護層の表面粗さよりも大きい、請求項2乃至6のいずれか一項に記載のサーマルヘッド。
  8. 請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載のサーマルヘッドと、
    前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、
    前記発熱部上に前記記録媒体を押圧するプラテンローラと、を備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
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