JP2015085364A - 溶融金属中の非金属介在物の流出防止方法 - Google Patents

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【課題】タンディッシュ内における溶鋼中の非金属介在物の凝集肥大化を促進して浮上分離しやすくするとともに、浮上しきれない非金属介在物についても捕捉可能とする。【解決手段】タンディッシュ4内の溶鋼2中に含まれる非金属介在物13の流出を防止する方法である。タンディッシュ4内の鋳型8への溶鋼注出部を囲うように筒状の堰11を設けて該筒状の堰11内の溶鋼2に旋回流を形成させるとともに、前記旋回流の中心部分に非金属介在物13を付着させて捕捉する捕捉装置12を、先端12aが溶鋼注出部への流路を確保する高さ位置となるように維持した状態でタンディッシュ4内の溶鋼2を鋳型8へ注出する。【効果】溶鋼中の非金属介在物をタンディッシュ内で効率よく捕捉できるので、タンディッシュから鋳型に溶鋼を抽出する際、非金属介在物の流出を効果的に防止できる結果、浸漬ノズルの閉塞を防止でき、かつ、製品の表面疵を抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、溶鋼などの溶融金属(以下、単に溶鋼という。)の連続鋳造におけるタンディッシュから鋳型への溶鋼注入時に、溶鋼中に含まれる非金属介在物の流出を防止する方法に関するものである。
鋼の連続鋳造では、取鍋から鋳型への溶鋼の注入は、一旦、取鍋からロングノズルを介してタンディッシュに注湯した後、タンディッシュから浸漬ノズルを介して行うのが一般的である。
溶鋼中に含まれるAl2O3などの非金属介在物は、製品表面疵の発生原因となったり、タンディッシュ内の溶鋼を鋳型に注入する際に使用する浸漬ノズルの閉塞原因となるので、タンディッシュから鋳型へ溶鋼を注入する際に、その流出を防止する必要がある。
溶鋼中の非金属介在物の鋳型への流出を防止する方法として、タンディッシュ内に堰を設ける方法、タンディッシュ内に耐火物製のフィルターを設ける方法、不活性ガスの吹込みと旋回流により非金属介在物の浮上分離を促進する方法が提案されている。
タンディッシュ内の、取鍋からの溶鋼注入部と鋳型への溶鋼注出部の間に、例えば特許文献1では流通口を有する仕切り堰を配置することで、また、特許文献2では下堰、上堰、下堰を順に配置することで、溶鋼中の非金属介在物を除去する方法が提案されている。
堰を設ける効果は、タンディッシュ内の溶鋼表面に存在するスラグを鋳型への溶鋼注出部まで流出させないことによるスラグの巻き込み防止の点にあると言える。従って、堰を配置する特許文献1,2で提案された方法の場合、非金属介在物同士の凝縮・合体による浮上速度の促進は期待できず、非金属介在物の積極的な除去効果は少ないと言わざるを得ない。
但し、特許文献1では、堰に加えて不活性ガスの吹き込みを併用しているので、非金属介在物同士の凝集・合体が起こって非金属介在物の大型化による浮上促進が期待できる。しかしながら、不活性ガスの吹込みをタンディッシュの底部煉瓦から行うので、吹き込み方法が複雑となり、かつ、補修も困難であり、実用には不向きである。
また、特許文献3では、タンディッシュ内の、取鍋からの溶鋼注入部と鋳型への溶鋼注出部の間に設置して溶鋼中の非金属介在物を吸着する石灰質耐火物製のフィルターが提案されている。この石灰質耐火物製のフィルターは、非金属介在物の除去効果に優れるが、高額であり、大量生産の炭素鋼の連続鋳造への実用が難しい。
また、特許文献4では、タンディッシュ内の敷部及び側壁の何れか又は両方に、アルミナ系耐火物を設置し、フィルターとして用いる方法が提案されている。このフィルターとして用いるアルミナ系耐火物は、前記石灰質耐火物製のフィルターに比べて安価である。しかしながら、その構造上フィルターと直接接触する溶鋼量が少なく、また、タンディッシュ内の流速は0.17m/秒以下と小さいため、捕捉効率が悪く、非金属介在物の除去効果は小さい。
また、特許文献5では、旋回流を付与した溶鋼に不活性ガスを吹き込むことでガス気泡を微細化し、非金属介在物を吸着したガス気泡を浮上分離する方法が提案されている。この方法の場合、旋回流によりガス気泡を微細化して非金属介在物の捕捉効果を高めているが、気泡に捕捉された非金属介在物の分離は浮上に任せているので、溶鋼中に懸濁している非金属介在物を除去することは難しい。また、溶鋼の流出口や流入口付近の流速が速い領域では、ガス気泡が浴面まで浮上する前に下流に流されてしまう。
また、特許文献6では、タンディッシュ内に攪拌機を設けて非金属介在物の浮上を促進する方法が開示されている。しかしながら、この方法の場合、タンディッシュ内を攪拌することで非金属介在物を溶鋼中に巻き込むといった問題が生じるおそれがある。巻き込まれた粗大な非金属介在物は、重大な製品欠陥の原因となるため、実操業で導入できる方法ではない。
特開昭63−157745号公報 特許第2938323号公報 特開昭59−156556号公報 特開2010−179340号公報 特開昭60−257955号公報 特開昭58−103946号公報
本発明が解決しようとする問題点は、特許文献1,2,5,6のように非金属介在物の除去を浮上分離に任せる場合はタンディッシュ内の溶鋼流動の変化によって効果が不安定になりやすく、また懸濁している非金属介在物は捕捉し難いという点である。
また、特許文献3で提案された石灰質耐火物製フィルターは大量生産の炭素鋼の鋳造への実用が難しく、一方、特許文献4で提案されたアルミナ系耐火物のフィルターは捕捉効率が悪く非金属介在物の除去効果は小さいという点である。
本発明は、
タンディッシュ内における溶鋼中の非金属介在物の凝集肥大化を促進して浮上分離しやすくするとともに、浮上しきれない非金属介在物についても捕捉可能とするために、
タンディッシュ内の溶鋼中に含まれる非金属介在物の鋳型への流出を防止する方法であって、
前記タンディッシュ内の鋳型への溶鋼注出部を囲うように筒状の堰を設けて該筒状の堰内の溶鋼に旋回流を形成させるとともに、
前記旋回流の中心部分に非金属介在物の捕捉装置を、先端が溶鋼注出部への流路を確保する高さ位置となるように維持した状態でタンディッシュ内の溶鋼を鋳型へ注出することを最も主要な特徴としている。
本発明は、タンディッシュ内の鋳型への溶鋼注出部を囲うように設けた堰内の溶鋼に旋回流を形成させることで、溶鋼中の非金属介在物を向心力によって旋回流の中心に集め、非金属介在物の凝集肥大化を促進して浮上させ、溶鋼注出部から流出しないようにする。
加えて、旋回流の中心部分に捕捉装置を配置することで、前記旋回流の中心に集まった非金属介在物を効率よく捕捉装置に付着させることができる。前記捕捉装置は、流動制御に使用されるストッパーロッドに類似した構造体であり、タンディッシュ内の浸漬ノズル直上に、上方から挿入される。
本発明において、捕捉装置の先端から溶鋼中に不活性ガスを吹き込む場合は、旋回流によって微細化した気泡が非金属介在物と同時に攪拌されるので、乱流効果で非金属介在物同士が衝突して凝集合体し、捕捉装置への付着頻度が高くなる。
また、本発明において、捕捉装置への非金属介在物の付着厚さの増加に応じて捕捉装置を上昇させる場合は、タンディッシュから鋳型への溶鋼の注入量を一定に維持することができる。
本発明では、タンディッシュ内に旋回流を形成するとともに、該旋回流の中心に捕捉装置を設けるので、溶鋼中の非金属介在物をタンディッシュ内で効率よく捕捉できる。その際、捕捉装置の先端から溶鋼中に不活性ガスを吹き込むと、旋回流によって微細化した気泡が非金属介在物と同時に攪拌されて捕捉装置への付着頻度が高くなる。従って、タンディッシュから鋳型に溶鋼を抽出する際、非金属介在物の流出を効果的に防止できる結果、浸漬ノズルの閉塞を防止でき、かつ、製品の表面疵を抑制できる。
また、捕捉装置への非金属介在物の付着厚さの増加に応じて捕捉装置を上昇させる場合は、捕捉装置への非金属介在物付着による流路の閉塞もなく、タンディッシュから鋳型への溶鋼の注入量を一定に維持することができる。
本発明方法を実施する連続鋳造装置の構成の一例を模式的に示した図である。 本発明方法を実施する連続鋳造装置に設置する円筒形の堰の第1の例を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 本発明方法を実施する連続鋳造装置に設置する円筒形の堰の第2の例を示す図2と同様の図である。 本発明方法を実施する連続鋳造装置に設置する捕捉装置の一例を示す図で、(a)は先端から不活性ガスの吹き込みが可能な構成のもの、(b)は不活性ガスの吹き込みが不可能な構成のものである。 本発明方法の比較例を実施する連続鋳造装置の構成の一例を模式的に示した図である。 本発明方法の他の比較例を実施する連続鋳造装置の構成の一例を模式的に示した図である。 本発明方法の比較例を実施する連続鋳造装置に設置する円筒形の堰の例を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
本発明は、タンディッシュ内における溶鋼中の非金属介在物の凝集肥大化を促進して浮上分離しやすくするとともに、浮上しきれない非金属介在物についても捕捉可能とすることを目的としている。
そして、前記目的を、タンディッシュ内に設置する堰の形状及び設置位置を規定し、この堰内の溶鋼に形成させる旋回流の中心に非金属介在物を付着させて捕捉する捕捉装置を、溶鋼注出部への流路を確保する高さに維持した状態で配置することで実現した。
以下、本発明方法を実施するための連続鋳造装置の構成の一例を、図1を用いて説明した後、この図1に示した装置を用いて本発明方法で溶鋼中に含まれる非金属介在物の流出を防止する方法について説明する。
1は取鍋であり、取鍋1内の溶鋼2は、取鍋1の底部に設置されたロングノズル3を介してタンディッシュ4に注入される。タンディッシュ4に注入された溶鋼は、タンディッシュ4の敷部4aに設置された上ノズル5、上ノズル5の下部に連続して設けられたスライディングゲート6及び浸漬ノズル7を介して鋳型8に注入される。
鋳型8に注入された溶鋼2は、鋳型8の内面からの冷却(一次冷却)で外周に凝固殻9が形成される。この凝固殻9は鋳型8の出側に引き抜かれるのに伴ってその厚さが厚くなり、鋳型8から引き抜かれた後は二次冷却されて完全に凝固して鋳片となる。なお、図1中の10は鋳型8内の溶鋼2上面に供給されたモールドパウダーである。
本発明では、タンディッシュ4の鋳型への溶鋼注出部である、例えば上ノズル5や浸漬ノズル7と同軸心となるように、タンディッシュ4の敷部4aに円筒形の耐火物製堰11を起立状に設けている。そして、この堰11の側壁に設けた流入口11aを介して、堰11の外周側から内部に流入した溶鋼2に水平の旋回流を形成するようにしている。
前記堰11の内部の溶鋼2に旋回流を形成する構成としては、例えば図2に示すように、堰11の軸方向中間部分より下側の、軸中心から偏倚した点対称の位置に、矩形状の流入口11aを2個設けることで実現できる。また、図3に示すように、堰11の軸方向中間部分より下側の、軸中心から偏倚した点対称の等角度位置に、矩形状の流入口11aを4個設けてもよい。
前記流入口11aの数、形状、開口面積(旋回速度)、開口位置や堰11の外面から内面に向かう傾斜は、前記所定の旋回流を形成できるように決定する。但し、所定の旋回流を形成できるものであれば、前記流入口11aの数、形状、開口面積(旋回速度)、開口位置や堰11の外面から内面に向かう傾斜は、図2や図3で示したものに限らない。
このように堰11の内部に流入した溶鋼2に水平の旋回流を形成することで、溶鋼中の非金属介在物が向心力によって旋回流の中心に集まり、非金属介在物の凝集肥大化が促進されて浮上し、溶鋼注出部から鋳型8に流出するのを防止できる。
加えて、本発明では、前記旋回流の中心部分に非金属介在物を付着させて捕捉する捕捉装置12を配置する。この捕捉装置12は、例えば流動制御に使用されるストッパーロッドに類似した構造体であり、前記旋回流の中心部分となる堰11の軸中心位置に、タンディッシュ4の上方から挿入する。
この捕捉装置12の上方からの挿入時における先端12aの高さ方向の位置は、溶鋼注出部への流路を確保できる状態を維持できるような位置とする。当該位置に捕捉装置12を配置することで、前記旋回流の中心に集まった、浮上しきれない非金属介在物を効率よく捕捉装置12に付着させることができる。
本発明において、筒状に形成した捕捉装置12を使用し、その先端12aから溶鋼2中に不活性ガスを吹込んだ場合は、前記旋回流によって微細化した気泡が非金属介在物と同時に攪拌される。従って、乱流効果で非金属介在物同士が衝突して凝集合体し、捕捉装置12への付着頻度が高くなる。
前記不活性ガスの吹込み量は特に限定しないが、発明者の調査結果によれば10Nリットル/分以下とすることが好ましい。10Nリットル/分を超えた不活性ガスを吹込むと、圧力損失が大きくなって鋳造速度を遅くしなければならなくなったり、浮上しきれない不活性ガスが鋳型内に流出し、凝固シェルにトラップされやすくなるなどの問題が生じるからである。
本発明の場合、捕捉装置12の先端12aからの不活性ガスの吹込みの有無にかかわらず、捕捉装置12の表面には、図4に示すように非金属介在物13が付着し、その付着厚さは連続鋳造操業の経過とともに増加する。
捕捉装置12への非金属介在物13の付着厚さが増加すると、溶鋼注出部となる上ノズル5と捕捉装置12の先端12aとの間隔が狭くなって、鋳型8に注入する溶鋼量が減少して操業に支障をきたすことになる。
従って、本発明では、捕捉装置12への非金属介在物の付着厚さが増加しても、鋳型8への溶鋼2の注入量が変化しないように、捕捉装置12への非金属介在物の付着厚さの増加に応じて捕捉装置12を上昇させることが望ましい。
次に、本発明の効果を確認するために実施した実験結果について説明する。実験は、本発明の要件を満たす実施例と、本発明の要件を満たさない比較例について行った。
実験は、長さ5100mm、幅900mm、高さ1450mmの内面寸法を有するタンディッシュを用いて、下記表1に示す化学組成を有するアルミキルド極低炭素鋼を600〜640トン鋳造して行った。
Figure 2015085364
本発明の実施例は、軸中心から偏倚した点対称の位置に、矩形状の流入口11aを2個設けた図2に示す堰11を備えた図1に示す構成の連続鋳造装置を使用して実施した。その際、図4(a)に示す、先端12aから不活性ガスを吹込み可能な構成の捕捉装置12を使用した場合と、図4(b)に示す、不活性ガスを吹込み不可能な構成の捕捉装置12を使用した場合について実施した。なお、両実施例とも、捕捉装置12の表面に付着した非金属介在物13の付着厚さの増加に応じて捕捉装置12を上昇させ、鋳型8への注湯量が変化しないようにして行った。
一方、本発明の要件を満たさない比較例では、図5又は図6に示す構成の連続鋳造装置を使用した。図5は実施例で使用した連続鋳造装置の堰11に替えて、図7に示した軸方向中間部分の、半径上の等角度位置に4個の流入口14aを設けた、旋回流を形成しない堰14を使用したものである。また、図6は実施例で使用した連続鋳造装置の堰11を設けず、先端12aから不活性ガスを吹込む捕捉装置12のみを配置したものである。
下記、表2に実施例と比較例の実験結果を示す。
Figure 2015085364
表2中の非金属介在物の平均付着厚さは、捕捉装置12の先端12aから200mm高さまでを50mmごとに5点、中央縦断面の両端の計10点で測定した付着厚さを測定点数で平均化したものである。
・実施例1と比較例1,2について
旋回流を形成しない堰を配置した比較例1では、捕捉装置への非金属介在物の平均付着厚さは12mm、堰を配置しない比較例2では、捕捉装置への非金属介在物の平均付着厚さは10mmであった。
これに対して、円筒形の堰を配置し、堰の内部に旋回流を発生させた実施例1では、捕捉装置への非金属介在物の平均付着厚さは35mmと大幅に増加した。
比較例1,2の非金属介在物の平均付着厚さが同程度であったことから、実施例1で非金属介在物の平均付着厚さが増加したのは堰の効果ではないと考えられる。つまり、実施例1で非金属介在物の平均付着厚さが増加したのは、溶鋼よりも比重の軽いAl2O3などの非金属介在物が旋回流による向心力で旋回中心に集まって捕捉装置に接触することによる効果であると考えられる。
・実施例2〜4と比較例3について
円筒形の堰を配置し、堰の内部に旋回流を発生させるとともに、捕捉装置の先端から0.40Nリットル/分のArガスを吹込んだ実施例2では、捕捉装置への非金属介在物の平均付着厚さは39mmであり、Arガスを吹込まなかった実施例1よりもわずかに増加した。
Arガスの吹込み量を9.00Nリットル/分、11.00Nリットル/分と実施例2よりも増加した実施例3及び実施例4では、捕捉装置への非金属介在物の平均付着厚さは37mm及び36mmと実施例2と略同等であった。但し、実施例4は圧力損失が大きくなって実施例3よりも鋳造速度を低下させる必要があり、鋳造量は600トンであった。
一方、堰を配置しないで旋回流を形成せず、捕捉装置の先端から実施例2と同じ量のArガスを吹込んだ比較例3では、捕捉装置への非金属介在物の平均付着厚さは10mmと、前記比較例2と同程度で、実施例2よりも薄かった。
これは、Arガスを吹込むだけでは捕捉装置への非金属介在物の付着促進効果が小さく、旋回流場にArガスを吹込むことで、非金属介在物を捕捉したガス気泡が向心力で捕捉装置に付着することによる非金属介在物の付着促進効果が発揮されるためと考えられる。
本発明は上記の例に限らず、各請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば上記の例では円筒形の堰11を配置した例について説明しているが、筒状であれば、角筒であってもよい。また、堰11に設ける流入口11aの形状も矩形状に限らず、長円形、楕円形などであってもよい。
2 溶鋼
4 タンディッシュ
8 鋳型
11 堰
11a 流入口
12 捕捉装置
12a 先端
13 非金属介在物

Claims (3)

  1. タンディッシュ内の溶融金属中に含まれる非金属介在物の鋳型への流出を防止する方法であって、
    前記タンディッシュ内の鋳型への溶融金属注出部を囲うように筒状の堰を設けて該筒状の堰内の溶融金属に旋回流を形成させるとともに、
    前記旋回流の中心部分に非金属介在物の捕捉装置を、先端が溶融金属注出部への流路を確保する高さ位置となるように維持した状態でタンディッシュ内の溶融金属を鋳型へ注出することを特徴とする溶融金属中の非金属介在物の流出防止方法。
  2. 前記捕捉装置の先端から溶融金属中に不活性ガスを吹き込むことを特徴とする請求項1に記載の溶融金属中の非金属介在物の流出防止方法。
  3. 前記捕捉装置への非金属介在物の付着厚さの増加に応じて前記捕捉装置を上昇させることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶融金属中の非金属介在物の流出防止方法。
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