JP2015084405A - コイル装置 - Google Patents

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一三 小林
淳 東海林
Atsushi Shoji
淳 東海林
宏二 志村
Koji Shimura
宏二 志村
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【課題】端子電極を位置決めしてコイル用巻線との継線が容易であり、しかも継線部の放熱特性に優れ、且つ継線部が破損しにくいコイル装置を提供すること。【解決手段】端子電極60,70は、第1鍔部40の第1軸方向外側端面42に接触する取付板部61,71と、取付板部61,71の長手方向の一端から、第1鍔部40の第1軸方向内面43の方向に向けて一体的に立ち上げられる立上部62,72と、第1鍔部40の側面から離れるように、立上部62,72の先端側に一体的に形成され、ワイヤ12のリード部12a,12bが接続される継線部64,74とを有する。第1鍔部40の側面には、立上部62,72に対向して継線部64,74の位置決めを行う立上部対向平面45a,46aと、立上部対向平面から内側に凹んで立上部との間に隙間を形成する端子隙間用凹部47a,48aとが形成してある。【選択図】図1

Description

本発明は、コイル装置に係り、さらに詳しくは、端子電極を位置決めしてコイル用巻線との継線が容易であり、しかも継線部の放熱特性に優れ、且つ継線部が破損しにくいコイル装置に関する。
薄型化を図るために、下記の特許文献1に示すようなドラムコアと端子形状とがよく知られている。しかし、この特許文献1に示す装置では、絡げ端子に巻線して接続している。このため、このような絡げ端子ではそのままレーザー溶接した場合、熱衝撃によるコアの破損、割れ、欠けといった問題が生ずる。
さらに、コアの外周から突出しすぎる電極では、実装機まで搬送する工程等で端子がマウンター等の装置に接触し、その衝撃、応力により断線、コアの破損のおそれがある。
特開2005−45052号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、端子電極を位置決めしてコイル用巻線との継線が容易であり、しかも継線部の放熱特性に優れ、且つ継線部が破損しにくいコイル装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
コイルを形成するようにワイヤが巻回される巻芯部と、
前記巻芯部と一体に形成され、前記巻芯部の軸方向両側にそれぞれ形成される第1鍔部および第2鍔部と、を持つドラムコアを有するコイル装置であって、
前記第1鍔部の軸方向外側端面には、一対の端子電極が装着され、
それぞれの前記端子電極は、
前記第1鍔部の第1軸方向外側端面に接触する取付板部と、
前記取付板部の長手方向の一端から、前記第1鍔部の第1軸方向内面の方向に向けて一体的に立ち上げられる立上部と、
前記第1鍔部の側面から離れるように、前記立上部の先端側に一体的に形成され、前記ワイヤのリード部が接続される継線部とを有し、
前記第1鍔部の側面には、前記立上部に対向して前記継線部の位置決めを行う前記立上部対向平面と、前記立上部対向平面から内側に凹んで前記立上部との間に隙間を形成する端子隙間用凹部とが形成してある。
本発明に係るコイル装置では、第1鍔部の側面には、端子電極の立上部に対向して継線部の位置決めを行う立上部対向平面が形成してある。このため、端子電極の継線部は、ドラムコアの第1鍔部に対して、良好に位置決めされ、継線部におけるワイヤのリード部をレーザ照射などにより確実に端子電極に接続することができる。
また、本発明に係るコイル装置では、第1鍔部の側面には、立上部対向平面から内側に凹んで前記立上部との間に隙間を形成する端子隙間用凹部が、前記立上部対向平面と共に形成してある。このため、ワイヤのリード部を端子電極の継線部にレーザ溶接する際の熱衝撃が緩和され、コアの破損、割れ、欠けなどを有効に防止することができる。また、第1鍔部の側面と端子電極の立上部との間に隙間があるために、端子電極に作用する外力が吸収され、外力によるワイヤの断線やコアの破損などを有効に防止することができる。さらに、第1鍔部の側面と端子電極の立上部との間に隙間があるために、継線部の放熱性にも優れている。
好ましくは、前記第2鍔部の外形サイズが、前記第1鍔部の外形サイズよりも大きく、
前記第2鍔部の第2軸方向外側端面から前記第1鍔部を見た場合には、前記第1鍔部は前記第2鍔部の内側に位置して見えなくなっているが、前記第2鍔部の角部において、前記継線部の少なくとも一部が見えるように、前記第2鍔部の角部には切り欠き部が形成してある。
第2鍔部の外形サイズが、第1鍔部の外形サイズよりも大きいことで、第1鍔部の角部に、端子電極の立上部を位置させるための凹部を作りやすくなる。また、第2鍔部の角部において、前記継線部の少なくとも一部が見えるように、第2鍔部の角部には切り欠き部が形成してあることから、その切り欠き部を通して、レーザ照射によるワイヤ端部と継線部とのレーザ溶接が容易に行える。レーザ溶接により、ワイヤのリード部と継線部は一体化され、溶接玉状の溶接部が形成され、溶接部は、切り欠き部の内側方向に収縮する。
すなわち、本発明では、鍔部の大きさを維持してインダクタンスを低下させることなく、第2鍔部に対する端子金具の突出量を必要最小限にすることが可能であり、コイル装置の搬送途中において、端子金具が、実装装置などに衝突するおそれが少なくなる。なお、本発明では、レーザ溶接のためのレーザ照射前に、ワイヤの被覆層を剥離するためのレーザ照射を行っても良い。
好ましくは、前記継線部には、間にスリットが形成してある一対の爪部が形成してある。スリットが形成してあることで、放熱性が良好となる。
好ましくは、前記一方の爪部の内、前記巻芯部に近い側が、前記ワイヤの端部を主として仮固定するための固定用爪部であり、前記巻芯部から遠い他方の爪部が、前記ワイヤの端部を主として溶接するための溶接用爪部である。第2鍔部の角部に形成してある切り欠き部からは、溶接用爪部が見えるようになっていれば良く、固定用爪部はほとんど見えないようになっていれば良い。また、固定用爪部と溶接用爪部との間にスリットがあることで、溶接玉状の溶接部の大きさの制御が容易であり、接続に都合の良いサイズの溶接部を容易に形成することができる。
好ましくは、前記切り欠き部から見える前記継線部の少なくとも一部が、前記爪部の少なくとも一部である。爪部の少なくとも一部を、切り欠き部からのレーザ照射によりワイヤのリード部と一体化して溶接部を形成するためである。
一対の前記爪部の先端は、連結部で連結してあっても良い。連結部で連結されていない場合には、一方の爪部でワイヤのリード部を仮固定して、ワイヤの被覆層の除去のためのレーザ照射を行い、その後に、被覆層が除去されたワイヤのリード部を他方の爪部で固定し、溶接用のレーザ照射を行う。爪部の先端が連結してある場合には、ワイヤの被覆層を除去する必要がないワイヤを用いるか、あるいは、両方の爪部で固定する前に、ワイヤの被覆層を剥離すれば良い。また、爪部の先端が連結してある場合には、より太い線径のワイヤに対して強い押さえ力を発揮するという利点がある。
好ましくは、前記継線部には、前記第1鍔部の軸方向内面と面一に形成してあるワイヤの載置部がさらに形成してある。このように構成することで、ワイヤのリード部を折り曲げること無く真っ直ぐに、継線部に案内することが可能になり、ワイヤのリード部にストレスが作用せず、溶接後の継線部の強度が向上し、特に車載用などとして好適である。
好ましくは、前記端子電極は、前記取付板部の短手方向の一端から一体的に立ち上げられて前記第1鍔部の側面に接触する側部立ち上がり片を有する。このように構成することで、コイル装置を、たとえば回路基板に実装する際に、端子の下面に付着しているハンダが、側部立ち上がり片の外表面にも付着し、第2鍔部側から上から見た場合に、ハンダの付き具合を確認することができる。
図1は本発明の一実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図2は図1に示すII−II線に沿う断面図である。 図3は図2に示すIII−III線に沿う断面斜視図である。 図4は図3に示すIV−IV線に沿う断面斜視図である。 図5は図4に示すV−V線に沿う一部断面図である。 図6Aは図1に示すコイル装置の分解斜視図である。 図6Bは図6Aに示す端子電極の拡大斜視図である。 図7は図1に示すコイル装置の製造過程を示す斜視図である。 図8は図7の続きの工程を示す斜視図である。 図9は図8に示す状態のコイル装置を第2鍔部から見た平面図である。 図10は図8に示す状態のコイル装置を第1鍔部から見た底面図である。 図11は図8の続きの工程を示す斜視図である。 図12は図11に示す状態のコイル装置を第2鍔部から見た平面図である。 図13は本発明の他の実施形態に係るコイル装置に取り付けられる端子電極の斜視図である。 図14は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の斜視図であり、レーザ溶接前の状態を示す。 図15は図14に示すXV−XVに沿う一部断面図である。 図16は図14に示すコイル装置の分解斜視図である。 図17は図14に示す状態のコイル装置を第2鍔部から見た平面図である。 図18は図14に示す状態のコイル装置を第1鍔部から見た底面図である。 図19は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図20は図19に示すコイル装置の断面斜視図である。 図21は図19に示すコイル装置の分解斜視図である。 図22は図19に示すコイル装置を第1鍔部から見た底面図であり、ワイヤの被膜剥離前の状態を示す。 図22は図19に示すコイル装置を第1鍔部から見た底面図であり、ワイヤの被膜剥離後で溶接前の状態を示す。 図24は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図25は本発明のさらに他の実施形態に係るコイル装置の斜視図である。 図26は図25に示すコイル装置の溶接前の状態を示す斜視図である。 図27は図25に示すコイル装置の分解斜視図である。 図28は図25に示すコイル装置を第1鍔部から見た底面図であり、ワイヤの被膜剥離前の状態を示す。 図29は図25に示すコイル装置に用いられるドラムコアのみを第1鍔部から見た底面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るコイル装置2は、たとえばチョークコイル、ノイズフィルタなどとして用いられ、特に好ましくは、車載用として用いられるコイル装置である。
このコイル装置2は、図2に示すように、コア部材(芯材)としてのドラムコア20を有する。ドラムコア20を構成する磁性材料としては、金属、フェライト等の軟磁性材料が挙げられるが、特に限定されない。ドラムコア20は、コイル部10を構成するワイヤ12が、コア20の軸方向に沿って巻回してある巻芯部30を有する。
ワイヤ12としては、特に限定されず、平角線、丸線、撚り線、リッツ線、編組線、AIW(ポリイミドワイヤ)、UEW(ポリウレタンワイヤ)、USTCなどの公知の巻線を用いることができる。ワイヤ12の線径は、特に限定されず、たとえば0.1〜0.5mmである。
巻芯部30の軸方向(Z軸方向)の両端部には、それぞれ第1鍔部40および第2鍔部50が一体的に形成してある。これらの第1鍔部40および第2鍔部50は、巻芯部30に対して、X−Y軸平面に突出している。なお、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、Z軸は、巻き軸の軸方向に一致している。
巻芯部30の横断面(X−Y軸平面の断面)は、特に限定されず、正方形断面、長方形断面、円形断面、あるいは、その他の断面形状であっても良いが、本実施形態では、図3に示すように、略正方形または略長方形であり、対向する2辺のの中央部が外側に凸状の円弧形状となっている。
第2鍔部50は、第2軸方向外側端面52と、その反対側に位置する第2軸方向内面53とを有する。第2軸方向内面53に、コイル部10のZ軸方向上端が接触するようになっている。なお、図2では、ワイヤ12を巻芯部30の回りに一重巻きしてコイル部10が形成してあるが、巻き層数は、特に限定されず、2重巻以上に巻回してあっても良い。また、ワイヤ12の巻き方も特に限定されない。
本実施形態では、第1鍔部と第2鍔部との平面形状が、相互に異なり、第2鍔部50の外形サイズが、第1鍔部40の外形サイズよりも大きい。第2鍔部50の具体的な平面形状は、特に限定されないが、本実施形態では、図9に示すように、全体として四角形状を有し、4つの角部に、それぞれ切り欠き部54が形成してある。切り欠き部54における切り欠き形状は、特に限定されず、三角形、台形、四角形、その他の多角形、円弧形、その他の形状が例示される。切り欠き部54は、図6に示すドラムコア2の成形時に、第1鍔部40、第2鍔部50および巻芯部30と共に一体に形成されるが、一体成形後に、切削加工などにより形成されても良い。
切り欠き54を含む第2鍔部50の平面形状は、図9に示すように、第2鍔部50の第2軸方向外側端面52からZ軸方向に第1鍔部40を見た場合には、第1鍔部40は第2鍔部50の内側に位置して見えなくなっている形状である。しかも、第2鍔部50の隣接する二つの角部に形成してある切り欠き部54においては、継線部の少なくとも一部のみが見えるようになっている。継線部については後述する。
図2に示すように、第1鍔部40は、第1軸方向外側端面42と、その反対側に位置する第1軸方向内面43とを有する。第1軸方向内面43に、コイル部10のZ軸方向下端が接触するようになっている。第1鍔部40の第1軸方向外側端面42におけるY軸方向の両端には、X軸方向に延びる端子取付溝42aがそれぞれ形成してあり、各取付溝42aに、第1端子電極60および第2端子電極70が接着剤などのより接着してある。
第1端子電極60および第2端子電極70は、それぞれX軸に対称な形状を有し、その詳細については後述するが、それらは、たとえばタフピッチ鋼、リン青銅、黄銅、鉄、ニッケルなどの導電性金属で構成してある。
第1鍔部40の具体的な平面形状は、特に限定されないが、本実施形態では、図4および図6Aに示すように、X−Y軸平面において第2鍔部50と重心位置が略同じ(巻芯部30友略同じ)形状である。しかも、この第1鍔部40は、4つの角部において、第2鍔部50の4つの角部に形成してある切り欠き54よりもそれぞれ大きな切り欠き44を有している形状である。
第1鍔部40のY軸方向の最大幅Ly1は、第2鍔部50のY軸方向の最大幅Ly2と略同一またはそれ以下であり、第1鍔部40におけるY軸方向の両側面40aは、第2鍔部50におけるY軸方向の両側面50aと略一致またはY軸方向に引っ込んでいる。また、第1鍔部40のX軸方向の最大幅Lx1は、第2鍔部50のX軸方向の最大幅Lx2と略同一またはそれ以下であり、第1鍔部40におけるX軸方向の両側面40bは、第2鍔部50におけるX軸方向の両側面50bに対して、Y軸方向の中央部以外は、ほとんどの部分で、X軸方向に引っ込んでいる。
図4に示すように、第1鍔部40におけるX軸方向の両側面40bには、Y軸方向の中央部においてX軸方向の外側に突出する円弧状の凸部が形成してある。また、各凹部44には、立上部対向平面45a,45b,46a,46bと、これらから内側に凹んでいる端子隙間用凹部47a,47b,48a,48bとが形成してある。立上部対向平面45a,45b,46a,46bと、端子隙間用凹部47a,47b,48a,48bと、端子電極60,70との関係については後述する。
図6Aおよび図6Bに示すように、第1端子電極60および第2端子電極70は、それぞれX軸方向に細長い取付板部61,71を有する。これらの取付部61,71は、図2に示すように、第1鍔部40の第1軸方向外側端面42のY軸方向両端に形成してある端子取付溝42aに対して接着剤などによりそれぞれ接着される。端子取付溝42aの溝深さは、取付板部61,71の各厚みよりも小さくしてあることが好ましく、取付板部61,71の底面が、第1軸方向外側端面42よりも突き出ている。このようにすることで、コイル装置2の取付板部61,71を、回路基板などの電極パターンに接続する際の実装作業が容易になる。
図6Aおよび図6Bに示すように、取付板部61および取付板部71のX軸方向の一端には、それぞれ立上部62,72がZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してあり、他端には、それぞれ補助立上部63,73がZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してある。
立上部62,72は、図4に示すように、第1鍔部40の一方の側面40bに形成してある立上部対向平面45a,46aにそれぞれ面接触可能になっていると共に、端子隙間用凹部47a,48aとの間で隙間を形成する。補助立上部63,73は、図4に示すように、第1鍔部40の他方の側面40bに形成してある立上部対向平面45b,46bにそれぞれ面接触可能になっていると共に、端子隙間用凹部47b,48bとの間で隙間を形成する。
立上部対向平面45a,45bに立上部62,63がそれぞれ面接触することで、第1端子電極60は、第1鍔部40に対してX軸方向の位置決めが成される。また、第1端子電極60は、導電性金属で構成され、バネ性を有することから、立上部対向平面45a,45b間のX軸方向長さに多少の製造バラツキがあったとしても立上部62,63は、立上部対向平面45a,45bに良好に密着する。なお、立上部対向平面45a,45bと立上部62,63との間には、多少の隙間があっても良い。立上部62,63の間の距離は、金属板の折り曲げ加工により比較的に高精度であり、立上部対向平面45a,45b間の距離の製造バラツキのために多少の隙間があったとしても、第1端子電極60は、第1鍔部40に対してX軸方向に許容誤差範囲内で位置決めできる。
また同様に、立上部対向平面46a,46bに立上部72,73がそれぞれ面接触することで、第2端子電極70は、第1鍔部40に対してX軸方向の位置決めが成される。また、第2端子電極70は、導電性金属で構成され、バネ性を有することから、立上部対向平面46a,46b間のX軸方向長さに多少の製造バラツキがあったとしても立上部72,73は、立上部対向平面46a,46bに
良好に密着する。なお、立上部対向平面46a,46bと立上部72,73との間には、多少の隙間があっても良い。立上部72,73の間の距離は、金属板の折り曲げ加工により比較的に高精度であり、立上部対向平面46a,46b間の距離の製造バラツキのために多少の隙間があったとしても、第2端子電極70は、第1鍔部40に対してX軸方向に許容誤差範囲内で位置決めできる。
取付板部61,71のX軸方向の一端に形成してある立上部62,72のZ軸方向の上端には、継線部としての載置部64,74がそれぞれ一体に形成してある。これらの載置部64,74は、図5に示すように、第1鍔部40の第1軸方向内面43と略面一となるように立上部62,72に対して折り曲げて形成してある。なお、図5では、立上部62と載置部64のみが図示してあるが、立上部72および載置部74に関しても同様である。
図6A,図6Bに示すように、継線部としての載置部64には、立上部62から近い順に、固定用爪部65と溶接用爪部66とが、載置部64からY軸方向の外側に伸びるように形成してある。固定用爪部65と溶接用爪部66との間には、Y軸方向に伸びるスリット67が形成してある。 スリット67のX軸方向幅は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜0.5mmである。
溶接用爪部66の先端には、その基端部よりも幅が広い幅広部68が形成してあり、その部分が主として溶接部となる。ただし、幅広部68は、必ずしも形成しなくとも良い。また、本実施形態では、固定用爪部65のX軸方向幅よりも溶接用爪部66のX軸方向幅が大きいが、ワイヤのリード部の線径などに応じて、同一であっても逆の関係になるようにしても良い。
また、同様に、載置部74には、立上部72から近い順に、固定用爪部75と溶接用爪部76とが、載置部74からY軸方向の外側に伸びるように形成してある。固定用爪部75と溶接用爪部76との間には、Y軸方向に伸びるスリット77が形成してある。 スリット77のX軸方向幅は、スリット67と同様であるが、必ずしも同一である必要はなく異なっていても良い。
溶接用爪部76の先端には、その基端部よりも幅が広い幅広部78が形成してあり、その部分が主として溶接部となる。ただし、幅広部78は、必ずしも形成しなくとも良い。また、本実施形態では、固定用爪部75のX軸方向幅よりも溶接用爪部76のX軸方向幅が大きいが、ワイヤのリード部の線径などに応じて、同一であっても逆の関係になるようにしても良い。
次に、図1に示すコイル装置2の製造方法について説明する。まず、図6Aに示すドラムコア20を成形する。ドラムコア20の成形方法は、特に限定されないが、圧縮成形、CIM(セラミックインジェクションモールディング)成形、MIM(メタルインジェクションモールディング)成形などが考えられる。成形後に焼成されて焼結体となる。
次に、図2に示すように、ドラムコア20の第1鍔部40における第1軸方向外側端面42の端子取付溝42aに、第1端子電極60および第2端子電極70を取り付ける。なお、第1端子電極60および第2端子電極70は、一枚の金属板を打ち抜き成形および折り曲げ加工することで容易に成形が可能である。端子電極60および70をドラムコアに取り付けた後、またはその前に、図6Aに示すドラムコア20の巻芯部30にワイヤ12を巻回してコイル部10を形成する。
巻芯部30にコイル部10を形成した状態で、コイル部10を構成するワイヤの両端であるリード部12a,12bは、図7に示すように、第1端子電極60の載置部64および第2端子電極70の載置部74上に位置させる。その状態で、次に、図8に示すように、固定用爪部65および75のみを曲げて、各リード部12a,12bを挟み込み載置部64,74の上に仮固定する。
その状態では、図9に示すように、第2鍔部50の第2軸方向外側端面52からZ軸方向に第1鍔部40を見た場合には、第1鍔部40は第2鍔部50の内側に位置して見えなくなっている。しかも、第2鍔部50の隣接する二つの角部に形成してある切り欠き部54においては、継線部の少なくとも一部、すなわち、リード部12a,12bの先端部、端子電極60,70の載置部64,74の一部、固定用爪部65,75の一部、溶接用爪部66,76(幅広部68,78含む)のみが見えるようになっている。
その状態で、第2鍔部50の第2軸方向外側端面52の側から、各角部54から突出しているリード部12a,12bに向けて被覆層剥離用レーザ光を照射すれば、リード部12a,12bを構成するワイヤの外周に形成してあるポリアミドイミドなどの被覆層を剥離することができる。各角部54からは、リード部12a,12bは、必要最小限の長さで突出してあることから、被覆層が剥離される部分のリード部12a,12bの長さも必要最小限にすることができる。
リード部12a,12bの被覆層を剥離させるためのレーザ照射は、図10に示すように、第1鍔部の第1軸方向外側端部42の側から、各リード部12a、12bに向けて行っても良い。なお、ワイヤ12として、被覆層を剥がす必要がないワイヤを用いている場合には、このようなレーザ照射による被覆層の剥離工程は不要となる。
次に、図11に示すように、溶接用爪部66,76(幅広部68,78含む)を折り曲げて、載置部64,74との間にリード部12a,12bの先端部を挟み込み仮固定する。その状態で、図12に示すように、第2鍔部50の第2軸方向外側端面52からZ軸方向に第1鍔部40を見た場合には、第2鍔部50の隣接する二つの角部に形成してある切り欠き部54においては、継線部の少なくとも一部のみが見える。すなわち、リード部12a,12bの先端部、端子電極60,70の載置部64,74の一部、固定用爪部65,75の一部、溶接用爪部66,76(幅広部68,78含む)のみが見えるようになっている。
その状態で、第2鍔部50の第2軸方向外側端面52の側から、各角部54から突出しているリード部12a,12bに向けて溶接用レーザ光を照射する。その結果、図1に示すように、少なくともリード部12aの先端と溶接用爪部66(幅広部68含む)とが一体化されて溶接部68aが形成される。同様に、少なくともリード部12bの先端と溶接用爪部76(幅広部78含む)とが一体化されて溶接部68aが形成される。
なお、図1では、説明の容易化のために、リード部12a,12bの先端と溶接用爪部66,76(幅広部68,78含む)とのみが一体化されて溶接部68a,78aが形成されているように描いてある。実際には、レーザ照射の熱により、リード部12a,12bの先端と溶接用爪部66,76(幅広部68,78含む)と載置部64,74とが一体となって玉状の溶接部68a,78aとなる。また、場合によっては、固定用爪部65,75も、玉状の溶接部68a,78aに、それぞれ一体化される。
本実施形態に係るコイル装置2では、図4に示すように、第1鍔部40の側面40bには、端子電極60,70の立上部62,72に対向して継線部の位置決めを行う立上部対向平面45a,46aが形成してある。このため、端子電極60,70の継線部の一部である載置部64,74は、ドラムコアの第1鍔部40に対して、良好に位置決めされ、載置部におけるワイヤ12のリード部12a,12bをレーザ照射などにより確実に端子電極60,70に接続することができる。
また、本実施形態に係るコイル装置2では、第1鍔部40の側面40bには、立上部対向平面45a,46aから内側に凹んで立上部62,72との間に隙間を形成する端子隙間用凹部47a,48aが、立上部対向平面45a,46aと共に形成してある。このため、ワイヤ12のリード部12a,12bを端子電極60,70の継線部にレーザ溶接する際の熱衝撃が緩和され、コア20の破損、割れ、欠けなどを有効に防止することができる。また、第1鍔部40の側面40bと端子電極の立上部62,72との間に隙間があるために、端子電極60,70に作用する外力が吸収され、外力によるワイヤ12の断線やコア20の破損などを有効に防止することができる。さらに、第1鍔部40の側面40bと端子電極の立上部62,72との間に隙間があるために、継線部の放熱性にも優れている。
また本実施形態では、第2鍔部50の外形サイズが、第1鍔部40の外形サイズよりも大きいことで、第1鍔部40の角部に、端子電極60,70の立上部62,72を位置させるための凹部44(図4参照)を作りやすくなる。また、図12に示すように、第2鍔部50の角部において、継線部の少なくとも一部が見えるように、第2鍔部50の角部には切り欠き部54が形成してあることから、その切り欠き部54を通して、レーザ照射によるリード部12a,12bと継線部(少なくとも固定用爪部66,76(幅広部68,78含む))とのレーザ溶接が容易に行える。レーザ溶接により、ワイヤ12のリード部12a,12bと継線部は一体化され、溶接玉状の溶接部68a,78aが形成され、溶接部68a,78aは、切り欠き部54の内側方向に収縮する。
すなわち、本実施形態では、鍔部40,50の大きさを維持してインダクタンスを低下させることなく、第2鍔部50に対する端子金具60,70の突出量を必要最小限にすることが可能であり、コイル装置の搬送途中において、端子金具60,70や溶接部68a,78aが、実装装置などに衝突するおそれが少なくなる。
また本実施形態では、載置部64には、間にスリット67が形成してある一対の爪部65,66が形成してある。載置部74にも、間にスリット77が形成してある一対の爪部75,76が形成してある。スリット67,77が形成してあることで、放熱性が良好となる。
本実施形態では、図12に示すように、第2鍔部50の角部に形成してある切り欠き部54からは、溶接用爪部66,76(幅広部68,78含む/以下同様)が見えるようになっており、固定用爪部65,75はほとんど見えないようになっている。また、固定用爪部65,75と溶接用爪部66,76との間にスリット67,77があることで、溶接玉状の溶接部68a,78aの大きさの制御が容易であり、接続に都合の良いサイズの溶接部68a,78aを容易に形成することができる。
さらに本実施形態では、図5に示すように、ワイヤ12のリード部12aとの継線部には、第1鍔部40の軸方向内面43と面一になるように、端子電極60の載置部64が形成してある。端子電極70の載置部74も同様である。このように構成することで、ワイヤ12のリード部12a,12bを折り曲げること無く真っ直ぐに、継線部である載置部64,74に案内することが可能になり、ワイヤ12のリード部12a,12bにストレスが作用せず、溶接後の継線部の強度が向上し、特に車載用などとして好適である。
第2実施形態
本実施形態に係るコイル装置では、図13に示す第1端子電極60aおよび第2端子電極70aが第1実施形態と異なるのみであり、その他の構成は、第1実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。以下、共通する部材には共通の符号を付し、その説明は一部省略する。
本実施形態の第1端子電極60aでは、スリット66aにより隔てられた一対の爪部65a,66aの先端は、連結部69で連結してある。同様に、第2端子電極70aでは、スリット76aにより隔てられた一対の爪部75a,76aの先端は、連結部79で連結してある。
爪部65a,66aまたは爪部75a,76aの先端が連結してある場合には、ワイヤ12の被覆層を除去する必要がないワイヤ12を用いるか、あるいは、両方の爪部65a,66aまたは爪部75a,76aでワイヤ12のリード部を固定する前に、ワイヤ12の被覆層を剥離すれば良い。また、爪部65a,66aまたは爪部75a,76aの先端が連結してある場合には、より太い線径のワイヤ12に対して強い押さえ力を発揮するという利点がある。
第3実施形態
図14〜図18に示すように、本発明の第3実施形態に係るコイル装置2bでは、第1端子電極60bおよび第2端子電極70bが第1実施形態または第2実施形態と異なるのみであり、その他の構成は、第1実施形態または第2実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。以下、共通する部材には共通の符号を付し、その説明は一部省略する。
図16に示すように、第1端子電極60bの取付板部61および第2端子電極70bの取付板部71のX軸方向の一端には、それぞれ立上部62b,72bがZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してあり、他端には、それぞれ補助立上部63,73がZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してある。
立上部62b,72bは、図14に示すように、第1鍔部40の一方の側面40bに形成してある立上部対向平面45a,46aにそれぞれ面接触可能であると共に、端子隙間用凹部47a,48aとの間で隙間を形成する。補助立上部63,73は、第1実施形態と同様に、図4に示すように、第1鍔部40の他方の側面40bに形成してある立上部対向平面45b,46bにそれぞれ面接触可能であると共に、端子隙間用凹部47b,48bとの間で隙間を形成する。
立上部対向平面45a,45bに立上部62b,72bがそれぞれ面接触することで、第1端子電極60bは、第1鍔部40に対してX軸方向の位置決めが成される。また、第1端子電極60bは、導電性金属で構成され、バネ性を有することから、立上部対向平面45a,45b間のX軸方向長さに多少の製造バラツキがあったとしても立上部62b,63は、立上部対向平面45a,45bに良好に密着する。なお、立上部対向平面45a,45bと立上部62b,63との間には、多少の隙間があっても良い。立上部62b,63の間の距離は、金属板の折り曲げ加工により比較的に高精度であり、立上部対向平面45a,45b間の距離の製造バラツキのために多少の隙間があったとしても、第1端子電極60bは、第1鍔部40に対してX軸方向に許容誤差範囲内で位置決めできる。
また同様に、立上部対向平面46a,46bに立上部72b,73がそれぞれ面接触することで、第2端子電極70bは、第1鍔部40に対してX軸方向の位置決めが成される。また、第2端子電極70bは、導電性金属で構成され、バネ性を有することから、立上部対向平面46a,46b間のX軸方向長さに多少の製造バラツキがあったとしても立上部72b,73は、立上部対向平面46a,46bに良好に密着する。なお、立上部対向平面46a,46bと立上部72b,73との間には、多少の隙間があっても良い。立上部72b,73の間の距離は、金属板の折り曲げ加工により比較的に高精度であり、立上部対向平面46a,46b間の距離の製造バラツキのために多少の隙間があったとしても、第2端子電極70bは、第1鍔部40に対してX軸方向に許容誤差範囲内で位置決めできる。
取付板部61のX軸方向の一端に形成してある立上部62bのZ軸方向の上端には、継線部としての爪部65b,66bがスリット67bを介して一体に形成してある。これらの爪部65b,66bの先端は、連結部69bで連結してある。これらの爪部65b,66bは、ワイヤ12のリード部12aの線径よりも大きな曲率半径Rで半円状にZ軸方向の上側凸に曲げてある。これらの爪部65b,66bのZ軸方向の下側に、リード部12aが収容可能になっている。
また同様に、取付板部71のX軸方向の一端に形成してある立上部72bのZ軸方向の上端には、継線部としての爪部75b,76bがスリット77bを介して一体に形成してある。これらの爪部75b,76bの先端は、連結部79bで連結してある。これらの爪部75b,76bは、ワイヤ12のリード部12bの線径よりも大きな曲率半径Rで半円状にZ軸方向の上側凸に曲げてある。これらの爪部75b,76bのZ軸方向の下側に、リード部12bが収容可能になっている。
本実施形態では、図17に示すように、第2鍔部50の第2軸方向外側端面52からZ軸方向に第1鍔部40を見た場合には、第2鍔部50の隣接する二つの角部に形成してある切り欠き部54においては、継線部の少なくとも一部のみが見える。すなわち、リード部12a,12bの先端部、端子電極60b,70bの爪部65b,75bの一部、爪部66b,76bのみが見えるようになっている。
その状態で、第2鍔部50の第2軸方向外側端面52の側から、各角部54から突出しているリード部12a,12bに向けて溶接用レーザ光を照射する。その結果、少なくともリード部12aの先端と爪部66とが一体化されて溶接部が形成される。同様に、少なくともリード部12bの先端と溶接用爪部76とが一体化されて溶接部が形成される。
第4実施形態
図19〜図23に示すように、本発明の第4実施形態に係るコイル装置2cでは、巻芯部30c(図20参照)の形状と、第1端子電極60cおよび第2端子電極70cが第1〜第3実施形態と異なるのみであり、その他の構成は、第1〜第3実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。以下、共通する部材には共通の符号を付し、その説明は一部省略する。
図20に示すように、本実施形態のコイル装置2cでは、ドラムコア20cの巻芯部30cが断面円形に形成してあるが、その他のコアの構成は前述した実施形態と同様である。
図21に示すように、第1端子電極60cの取付板部61および第2端子電極70cの取付板部71のX軸方向の一端には、それぞれ立上部62c,72cがZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してあり、他端には、それぞれ補助立上部63,73がZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してある。
取付板部61のX軸方向の一端に形成してある立上部62cのZ軸方向の上端には、継線部としての爪部65cが一体に形成してある。爪部65cの先端には、爪部65cからY軸方向の外側に突出する溶接片69cが一体的に形成してある。爪部65cは、ワイヤ12のリード部12aの線径よりも大きな曲率半径Rで半円状にZ軸方向の上側凸に曲げてある。爪部65cのZ軸方向の下側に、リード部12aが収容可能になっている。
また同様に、取付板部71のX軸方向の一端に形成してある立上部72cのZ軸方向の上端には、継線部としての爪部75cが一体に形成してある。爪部75cの先端には、爪部75cからY軸方向の外側に突出する溶接片79cが一体的に形成してある。爪部75cは、ワイヤ12のリード部12bの線径よりも大きな曲率半径Rで半円状にZ軸方向の上側凸に曲げてある。爪部75cのZ軸方向の下側に、リード部12bが収容可能になっている。
本実施形態では、図21および図22に示すように、各端子60cおよび70cの溶接片69cおよび79cが折り曲げられる前の状態(爪部が開いている状態)で、リード部12a,12bが各々爪部65cおよび75cの凹部にZ軸方向の下側から挿入される。その状態では、図22に示すように、第1鍔部40側から見て、リード部12aおよび12bの先端部は、溶接片69cおよび79cに覆われておらず露出している。その状態で、第1鍔部40側からリード部12a,12bに向けて被覆層剥離用レーザ光を照射すれば、リード部12a,12bを構成するワイヤの外周に形成してあるポリアミドイミドなどの被覆層を剥離することができる。
その後に、図23に示すように、溶接片69cおよび79cを折り曲げてリード部12aおよび12bの各先端部を、爪部65cおよび75cに固定する。なお、その前後に、第2鍔部50側からもリード部12a,12bに向けて被覆層剥離用レーザ光を照射してもよい。特にワイヤ12として耐熱性に優れたポリイミド被覆ワイヤを用いる場合には、両側から被覆層剥離用レーザ光を照射することが好ましい。溶接片69cおよび79cは、爪部65cおよび75cに対してY軸方向に位置ズレしているので、第2鍔部50側から見た場合にも、リード部12a,12bの最先端部は露出している。
図23に示すように、溶接片69cおよび79cを折り曲げてリード部12aおよび12bの各先端部を、爪部65cおよび75cに固定して、リード部12aおよび12bにおける被覆層の剥離処理が終了した後には、レーザ溶接を行う。溶接のためのレーザの照射は、第1鍔部40側から行っても良いし、あるいは第2鍔部50側から行っても良い。
第5実施形態
図24に示すように、本発明の第5実施形態に係るコイル装置2dでは、ドラムコア20dにおける第1鍔部40dおよび第2鍔部50dの形状と、第1端子電極60dおよび第2端子電極70dが第4実施形態と異なるのみであり、その他の構成は、第4実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。以下、共通する部材には共通の符号を付し、その説明は一部省略する。
図24に示すように、本実施形態のコイル装置2dでは、ドラムコア20dの第2鍔部50dの四隅に形成してある切り欠き部54dの形状が、前述した実施形態の切り欠き部54の形状とは異なり、段差のない直線状斜面に形成してあるが、その他の切り欠き形状であっても良い。
また、本実施形態では、第1鍔部40dの四隅に形成してある凹部47d、48dの形状が、たとえば図4に示す前述した実施形態の凹部47a,47b,48a,48bの形状とは異なり、段差のない直線状斜面に形成してあるが、その他の切り欠き形状であっても良い。
また、本実施形態では、各端子60dおよび70dは、それぞれY軸方向の外側端部に、側部立ち上がり片61dおよび71dを各々一体的に有している以外は、図21に示す端子60cおよび70cとそれぞれ同じ構成を有している。側部立ち上がり片61dおよび71dは、図24に示すように、第1鍔部40dにおけるY軸方向の両側面に各々接触するようになっている。これらの側部立ち上がり片61dおよび71dを、各端子60dおよび70dに設けることで、次に示す作用効果が期待できる。すなわち、コイル装置2dを、たとえば回路基板に実装する際に、各端子60dおよび70dの下面に付着しているハンダが、側部立ち上がり片61dおよび71dの外表面にも付着し、Z軸方向の上から見た場合に、ハンダの付き具合を確認することができる。
第6実施形態
図25〜図29に示すように、本発明の第6実施形態に係るコイル装置2eでは、ドラムコア20eにおける第1鍔部40eおよび第2鍔部50eの形状と、第1端子電極60eおよび第2端子電極70eが第1〜第5実施形態と異なるのみであり、その他の構成は、第1〜第5実施形態と同様であり、同様な作用効果を奏する。以下、共通する部材には共通の符号を付し、その説明は一部省略する。
図29に示すように、ドラムコア20eにおける第1鍔部40eは、第2鍔部50eの枠内に収まる形状を有している。第2鍔部50eは、略四角形を有しており、これまでの実施形態とは異なり、四隅部には、切り欠きではなくR部が形成してあるのみである。
図25および図27に示すように、第1鍔部40eには、X軸方向の端面で、Y軸方向の中央部に台形状の凸部40b1が形成してある。また、第1鍔部40eの四隅には、直線斜面状の凹部47eおよび48eが形成してある。さらに、第1鍔部40eのY軸方向の両側面には、Z軸方向の下側にも向けて開口する凹部40a1が形成してある。
図27に示すように、第1端子電極60eの取付板部61および第2端子電極70eの取付板部71のX軸方向の一端には、それぞれ立上部62e,72eがZ軸方向に立ち上がるように一体に形成してあり、他端には、立上部は形成されていない。各端子60eおよび70eには、それぞれY軸方向の外側端部に、側部立ち上がり片61eおよび71eを各々一体的に形成してある。
側部立ち上がり片61eおよび71eは、第1鍔部40eにおけるY軸方向の両側面にに形成してある凹部40a1にそれぞれ嵌合して接触するようになっている。これらの側部立ち上がり片61eおよび71eを、各端子60eおよび70eに設けることで、次に示す作用効果が期待できる。すなわち、コイル装置2eを、たとえば回路基板に実装する際に、各端子60eおよび70eの下面に付着しているハンダが、側部立ち上がり片61eおよび71eの外表面にも付着し、Z軸方向の上から見た場合に、ハンダの付き具合を確認することができる。
取付板部61のX軸方向の一端に形成してある立上部62eのZ軸方向の上端には、継線部としての一対の爪部65eおよび66eが間にスリットを挟んでY軸方向に並んで一体に形成してある。一方の爪部(溶接用爪部)66eの先端には、爪部66eからY軸方向の外側に突出する溶接片69eが一体的に形成してある。他方の爪部65e(固定用爪部)は、ワイヤ12のリード部12aをZ軸方向下側から収容するようにZ軸方向の上側凸に曲げてある。爪部65e,66eのZ軸方向の下側に、リード部12aが収容可能になっている。
また同様に、取付板部71のX軸方向の一端に形成してある立上部72eのZ軸方向の上端には、継線部としての一対の爪部75eおよび76eが間にスリットを挟んでY軸方向に並んで一体に形成してある。一方の爪部76e(溶接用爪部)の先端には、爪部76eからY軸方向の外側に突出する溶接片79eが一体的に形成してある。他方の爪部75e(固定用爪部)は、ワイヤ12のリード部12bをZ軸方向下側から収容するようにZ軸方向の上側凸に曲げてある。爪部75e,67eのZ軸方向の下側に、リード部12bが収容可能になっている。
本実施形態では、図26および図28に示すように、各端子60eおよび70eの爪部66eおよび76eが開いており溶接片69eおよび79eが折り曲げられる前の状態で、リード部12a,12bが各々爪部65eおよび75eで仮止めされる。その状態では、図28に示すように、第1鍔部40e側から見て、リード部12aおよび12bの先端部は露出している。その状態で、第1鍔部40e側からリード部12a,12bに向けて被覆層剥離用レーザ光を照射すれば、リード部12a,12bを構成するワイヤの外周に形成してあるポリアミドイミドなどの被覆層を剥離することができる。
その後に、溶接片69eおよび79eを折り曲げてリード部12aおよび12bの各先端部を、爪部66eおよび76eにも固定する。なお、その前後に、第2鍔部50e側からもリード部12a,12bに向けて被覆層剥離用レーザ光を照射してもよい。特にワイヤ12として耐熱性に優れたポリイミド被覆ワイヤを用いる場合には、両側から被覆層剥離用レーザ光を照射することが好ましい。
リード部12aおよび12bにおける被覆層の剥離処理が終了した後に、図25に示すように、溶接片69cおよび79cを折り曲げてリード部12aおよび12bの各先端部を、爪部66eおよび76eにも固定して、レーザ溶接を行う。本実施形態では、溶接のためのレーザの照射は、主として、第1鍔部40e側から行う。第2鍔部50eが大きいからである。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、切り欠き54の大きさは、特に限定されない。図17に示す実施形態の切り欠き54は、図9に示す実施形態の切り欠き54よりも多少大きくしてある。
2,2b〜2e… コイル装置
20… ドラムコア
30… 巻芯部
40… 第1鍔部
42… 第1軸方向外側端面
43… 第1軸方向内面
44… 切り欠き
45a,46a,45b,46b… 立上部対向平面
47a,48a,47b,48b… 端子隙間用凹部
50… 第2鍔部
52… 第2軸方向外側端面
53… 第2軸方向内面
54… 切り欠き
60,60a,60b… 第1端子電極
61,71… 取付板部
62,62b,72,72b… 立上部
63,73… 補助立上部
64,74… 載置部
65,75… 固定用爪部
65a,65b,75a,75b… 爪部
66,76… 溶接用爪部
66a,66b,76a,76b… 爪部
67,77,67a,77a,67b,77b… スリット
68,78… 幅広部
68a,78a… 溶接部
69,79,69b,79b… 連結部

Claims (8)

  1. コイルを形成するようにワイヤが巻回される巻芯部と、
    前記巻芯部と一体に形成され、前記巻芯部の軸方向両側にそれぞれ形成される第1鍔部および第2鍔部と、を持つドラムコアを有するコイル装置であって、
    前記第1鍔部の軸方向外側端面には、一対の端子電極が装着され、
    それぞれの前記端子電極は、
    前記第1鍔部の第1軸方向外側端面に接触する取付板部と、
    前記取付板部の長手方向の一端から、前記第1鍔部の第1軸方向内面の方向に向けて一体的に立ち上げられる立上部と、
    前記第1鍔部の側面から離れるように、前記立上部の先端側に一体的に形成され、前記ワイヤのリード部が接続される継線部とを有し、
    前記第1鍔部の側面には、前記立上部に対向して前記継線部の位置決めを行う前記立上部対向平面と、前記立上部対向平面から内側に凹んで前記立上部との間に隙間を形成する端子隙間用凹部とが形成してあるコイル装置。
  2. 前記第2鍔部の外形サイズが、前記第1鍔部の外形サイズよりも大きく、
    前記第2鍔部の第2軸方向外側端面から前記第1鍔部を見た場合には、前記第1鍔部は前記第2鍔部の内側に位置して見えなくなっているが、前記第2鍔部の角部において、前記継線部の少なくとも一部が見えるように、前記第2鍔部の角部には切り欠き部が形成してある請求項1に記載のコイル装置。
  3. 前記継線部には、間にスリットが形成してある一対の爪部が形成してある請求項1または2に記載のコイル装置。
  4. 前記一方の爪部の内、前記巻芯部に近い側が、前記ワイヤの端部を主として仮固定するための固定用爪部であり、前記巻芯部から遠い他方の爪部が、前記ワイヤの端部を主として溶接するための溶接用爪部である請求項3に記載のコイル装置。
  5. 前記切り欠き部から見える前記継線部の少なくとも一部が、前記爪部の少なくとも一部である請求項2〜4のいずれかに記載のコイル装置。
  6. 一対の前記爪部の先端が、連結部で連結してある請求項3または4に記載のコイル装置。
  7. 前記継線部には、前記第1鍔部の軸方向内面と面一に形成してあるワイヤの載置部がさらに形成してある請求項1〜6のいずれかに記載のコイル装置。
  8. 前記端子電極は、前記取付板部の短手方向の一端から一体的に立ち上げられて前記第1鍔部の側面に接触する側部立ち上がり片を有する請求項1〜7のいずれかに記載のコイル装置。
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