JP2015083069A - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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昌典 濱崎
Masanori Hamazaki
昌典 濱崎
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Abstract

【課題】 安価な構成で、内視鏡的粘膜下層剥離術時に内視鏡の視野を妨げることなく、操作性を向上させた内視鏡用処置具の提供。【解決手段】 内視鏡用処置具1は、先端にクリップユニット10を保持し、基端側の手元操作によってクリップユニット10を閉じた状態で離脱するクリップ装置2と、エア供給チューブ32に連結された接続チューブ体35に設けられ、エアの給排により膨縮するバルーン31およびバルーン31に連設されたリング部37を有するバルーン装置4と、クリップユニット10に一端が接続され、リング部37に挿通されたロープ40と、クリップ装置2およびバルーン装置4を収容自在であって、内視鏡挿入部101に設けられる処置具挿通チャンネル102内に挿通自在な保護シース3と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡観察下で行われる内視鏡的粘膜下層剥離術に用いられる内視鏡用処置具に関する。
近年、内視鏡下における胃や食道などへの施術として、内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が用いられている。この内視鏡的粘膜下層剥離術は、専用の内視鏡用処置具を使ってより大きな病変を切り取り、病理検査でのより正確な診断に有効であると共に、従来の開腹手術に比べ患者への負担が軽減できるという利点もある。
このような内視鏡的粘膜下層剥離術においては、例えば、生体の管腔内としての食道の患部を採取する際には、患者の口側から内視鏡の挿入部を挿入し、内視鏡の処置具挿通チャンネルに高周波ナイフなどの専用の内視鏡処置具を挿入して内視鏡先端部から突き出し、患部を切開して切り取り回収するという手法が多く採用されている。
このような内視鏡的粘膜下層剥離術に用いるシステムとしては、例えば、特許文献1に開示されたような、専用の内視鏡処置具の他に、内視鏡用磁気アンカー誘導装置を用い、体内の磁気アンカーを遠隔誘導するものが知られている。
なお、従来の内視鏡的粘膜下層剥離術では、特許文献1に開示されるような、体内の磁気アンカーを遠隔操作する内視鏡用磁気アンカー誘導装置を用いることなく、あらかじめある程度切開した患部を把持鉗子により保持しながら、高周波メスで切開する手法もある。
特開2005−261470号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるようなシステムでは、体内の磁気アンカーを外部より遠隔誘導するための大規模な装置が必要であり、手術室に装置を設置するスペースが必要であるばかりか、コスト高となるという問題がある。
なお、内視鏡用磁気アンカー誘導装置を用いないで内視鏡的粘膜下層剥離術を行う手法では、把持鉗子を内視鏡の挿入方向からしか突き出すことができないため、高周波メスの操作の邪魔となり、操作性が悪くなるという問題も生じる。
そのため、ある程度に患部を切開した後は、切開された部分が次に切開する部分を覆い隠してしまい十分な視野を確保することが困難であり操作性が悪くなるという課題があった。
さらに、内視鏡用磁気アンカー誘導装置を用いないで内視鏡的粘膜下層剥離術による処置を行う手法では、高周波メスと把持鉗子とを同時に使用するため、二つの処置具挿通チャンネルを備えた専用の内視鏡や、単一の処置具挿通チャンネルを備えた内視鏡を二つ以上用意する必要がありコスト高となる問題がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、安価な構成で、内視鏡的粘膜下層剥離術による処置時に内視鏡の視野を妨げることなく、操作性を向上させた内視鏡用処置具を提供することである。
本発明における一態様の内視鏡用処置具は、先端にクリップユニットを保持し、基端側の手元操作によって前記クリップユニットを閉じた状態で離脱するクリップ装置と、エア供給チューブに連結された接続チューブ体に設けられ、エアの給排により膨縮するバルーンおよび該バルーンに連設されたリング部を有するバルーン装置と、前記クリップユニットに一端が接続され、前記リング部に挿通されたロープと、前記クリップ装置および前記バルーン装置を収容自在であって、内視鏡挿入部に設けられる処置具挿通チャンネル内に挿通自在な保護シースと、を備えている。
本発明によれば、安価な構成で、内視鏡的粘膜下層剥離術による処置時に内視鏡の視野を妨げることなく、操作性を向上させた内視鏡用処置具を提供することができる。
本発明の一態様に係る内視鏡用処置具の全体構成を示す平面図 同、クリップ装置、保護シース、バルーン装置およびシリンジユニットをそれぞれ装着した状態の内視鏡用処置具の全体構成を示す図 同、保護シース内に収容されたクリップ装置を示す断面図 同、保護シース内に収容されたクリップ装置を示し、図3とは異なる方向の断面図 同、保護シース内に収容されたバルーン装置を示す断面図 同、内視鏡用処置具を内視鏡挿入部の処置具挿通チャンネルに挿通配置した状態を示す斜視図 同、内視鏡挿入部と共に内視鏡用処置具を食道から胃に挿入した状態を示す図 同、噴門付近から胃内へバルーン装置を繰り出した状態を示す図 同、バルーン装置のバルーンを膨らました状態を示す図 同、噴門に膨らましたバルーンを引掛けた状態を示す図 同、食道内の患部粘膜を切開剥離する際の状態を示す図 同、食道内の患部粘膜をクリップで挟んで高周波ナイフで患部粘膜を切開剥離する際の状態を示す図 同、ロープを引っ張って切開剥離する患部粘膜にカウンタートラクションをかけて、高周波ナイフで患部粘膜を切開剥離した際の状態を示す図 同、図13からさらに高周波ナイフで患部粘膜を切開剥離した際の状態を示す図 同、胃内の患部粘膜を切開剥離する際の状態を示す図
以下、図を用いて本発明について説明する。
なお、以下の説明において、下記の実施の形態に基づく図面は、模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、夫々の部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
先ず、本発明の一態様の内視鏡用処置具の実施の形態について、図面に基づいて、以下に説明する。
図1から図15は、本発明の一態様の内視鏡用処置具に係り、図1は内視鏡用処置具の全体構成を示す平面図、図2はクリップ装置、保護シース、バルーン装置およびシリンジユニットをそれぞれ装着した状態の内視鏡用処置具の全体構成を示す図、図3は保護シース内に収容されたクリップ装置を示す断面図、図4は保護シース内に収容されたクリップ装置を示し、図3とは異なる方向の断面図、図5は保護シース内に収容されたバルーン装置を示す断面図、図6は内視鏡用処置具を内視鏡挿入部の処置具挿通チャンネルに挿通配置した状態を示す斜視図、図7は内視鏡挿入部と共に内視鏡用処置具を食道から胃に挿入した状態を示す図、図8は噴門付近から胃内へバルーン装置を繰り出した状態を示す図、図9はバルーン装置のバルーンを膨らました状態を示す図、図10は噴門に膨らましたバルーンを引掛けた状態を示す図、図11は食道内の患部粘膜を切開剥離する際の状態を示す図、図12は食道内の患部粘膜をクリップで挟んで高周波ナイフで患部粘膜を切開剥離する際の状態を示す図、図13はロープを引っ張って切開剥離する患部粘膜にカウンタートラクションをかけて、高周波ナイフで患部粘膜を切開剥離した際の状態を示す図、図14は図13からさらに高周波ナイフで患部粘膜を切開剥離した際の状態を示す図、図15は胃内の患部粘膜を切開剥離する際の状態を示す図である。
本発明の内視鏡用処置具1は、図1および図2に示すように、クリップ装置2と、保護シース3と、バルーン装置4と、を有して構成されている。この内視鏡用処置具1は、ここでは図示しない内視鏡挿入部の処置具挿通チャンネルに挿通され、内視鏡と組み合わせて使用されるものである。なお、バルーン装置4は、バルーン31を膨らますためのエアを供給するシリンジユニット5に接続される。
先ず、内視鏡用処置具1のクリップ装置2について、以下に説明する。なお、このクリップ装置2は、従来からある周知なものであるため簡単に説明する。
クリップ装置2は、体腔内に挿入される挿入部11と、挿入部11の先端に装着されて、生体組織を挟持するクリップユニット10の開閉操作を行うための操作部12と、を備えている。
クリップ装置2の挿入部11は、可撓性を有し、内視鏡挿入部に設けられた処置具挿通チャンネルの長さよりも長い有効長を備えている。
この挿入部11は、コイルシース13と、このコイルシース13の先端に設けられたステンレスなどの金属からなる管状部材14と、を備えている。管状部材14は、先端から中途部にかけた一部分に切欠14aが形成されている。
この切欠14aは、クリップユニット10に接続された後述するロープ40が引っ掛からないように退避させるためのものである。
また、挿入部11は、コイルシース13および管状部材14内に操作ワイヤ15が進退自在に挿通配置されている。この操作ワイヤ15は、先端にクリップユニット10が着脱自在に係合されるフック16が設けられている。
操作ワイヤ15は、例えば、ステンレスなどの金属素線が撚り合わせられて形成されている。この操作ワイヤ15は、操作部12内まで挿通され、後述する操作部12に設けられたスライダ18により牽引弛緩されて進退操作がなされる。
フック16は、クリップユニット10を引掛けるためのものであり、操作ワイヤ15の先端に接続されている。このフック16は、例えばステンレスなどの金属材で形成されている。
なお、フック16は、先端側に、クリップユニット10の連結部27(図3および図4参照)を引掛けて係合する略円錐形状の係合部16a(図4参照)を備えている。
操作部12は、コイルシース13の基端が接続された操作部本体17と、この操作部本体17に対して進退自在に配され、上述した操作ワイヤ15の基端が接続されるスライダ18とを備えている。
操作部本体17の基端には、サムリング17aが回転自在に装着されている。また、操作部本体17の先端には、回転グリップ17bが設けられている。
クリップ装置2と共に使用される上述のクリップユニット10は、例えば、ステンレスなどの板ばね材としての金属製板材からなるクリップ25と、このクリップ25に対して移動して、クリップ25を覆うことで閉じさせる押さえ管26と、フック16の係合部16aが引っ掛けられる上述の連結部27と、を有して構成されている。
クリップ25は、その中央部が折り曲げられてループ部が形成され、1対のアーム25a,25b(図3および図4参照)のそれぞれ先端側が板ばねの付勢力によって離間するように延出されている。
これら一対のアーム25a,25bの先端は、対向する方向へ折り曲げられたツメ部25cが形成されている。
押さえ管26は、クリップ25よりも柔らかい材質である適度な弾性を有する高剛性の樹脂材から形成されている。この押さえ管26には、上述したロープ40の一端が接続固定されている。なお、ロープ40は、生体適合性のある非金属のワイヤである。
押さえ管26は、クリップ25の根元部分が嵌着されており、クリップ25に被さる量に応じてクリップ25を開閉する。
連結部27は、例えば、高強度な樹脂材料から略円柱棒状に形成されており、押さえ管26内に先端部分が挿通配置されている。
また、連結部27の先端には、クリップ25の1対のアーム25a,25bの根元部分となるループ部が引っ掛けられており、クリップ25と係合されている。
連結部27の基端側は、切欠かれて二股状に分岐された分岐部27a(図4参照)が形成されている。この連結部27の分岐部27aは、フック16の係合部16aが係合されて固定されている。
連結部27は、先端側から後端側に向かって細径部27b(図3および図4参照)が形成されている。なお、細径部27bは、所定の力量が加わったとき、破断するように設定されている。
また、クリップユニット10は、押さえ管26の胴部に2つの突起部26aが形成されている。これら2つの突起部26aは、操作部12のスライダ18操作によって操作ワイヤ15が牽引されると、連結部27が基端側へ引っ張られ、管状部材14の開口端部に当接する。
これにより、連結部27と共に基端側に移動する押さえ管26は、管状部材14の先端に当接して引っ掛かる。
このとき、押さえ管26に接続されているロープ40は、管状部材14の切欠14a内に入り込むことで、管状部材14と押さえ管26に挟まって引っ掛かることが防止される。
そして、クリップユニット10は、連結部27が基端側へさらに引っ張られると、クリップ25が押さえ管26内に引き込まれて収容されることで、1対のアーム25a,25bが閉じられる。
さらに、クリップユニット10は、連結部27が基端側へ引っ張られて連結部27の細径部27bに所定の破断力量がかかると、細径部27bが破断して、クリップ25が閉じた状態で押さえ管26と共に離脱するようになっている。
次に、保護シース3について、以下に説明する。
保護シース3は、可撓性を備えたチューブ管21と、このチューブ管21の基端に接続された金属、合成樹脂などから形成された硬質な環状体であるグリップ22と、を備えている。
この保護シース3には、グリップ22側からクリップ装置2およびバルーン装置4がチューブ管21内に挿入されて、これらクリップ装置2およびバルーン装置4が収容配置される(図2から図5参照)。
次に、バルーン装置4について、以下に説明する。
バルーン装置4は、シリコンゴムなどの生体適合性のある材質から形成されたバルーン31と、このバルーン31が接続されるシリコンなどから形成された接続チューブ体35と、を有して構成されている。
接続チューブ体35からは、バルーン31が接続された方向に向けてエア供給チューブ32が延設されている。このエア供給チューブ32の端部には、シリンジユニット5の接続口金52に接続される連結口金33が設けられている。
接続チューブ体35およびエア供給チューブ32は、ここでは一体形成されているが、これに限定されることなく接続チューブ体35にエア供給チューブ32を接続する構成としても良い。
また、接続チューブ体35には、バルーン31が接続された方向と反対側に延設され、所定の長さを有した棒体36が設けられている。この棒体36の端部には、クリップユニット10の押さえ管26に一端が接続されたロープ40が挿通されるリング部37が設けられている。
即ち、棒体36は、バルーン31とリング部37を所定の距離で離間している。この棒体36も、ここでは接続チューブ体35と一体形成されているが、これに限定されることなく棒体36を接続チューブ体35に接続固定した構成としても良い。
次に、シリンジユニット5について、以下に説明する。
シリンジユニット5は、シリンジ50と、シリンジ50に一端が接続されたチューブ51と、チューブ51の他端に接続された接続口金52と、を有している。
このシリンジユニット5は、接続口金52がバルーン装置4の連結口金33と接続され、シリンジ50の操作によってエアを供給することで、バルーン装置4のバルーン31を膨らますためのものである。
次に、以上のように構成された内視鏡用処置具1の作用について、以下に説明する。
内視鏡用処置具1は、先ず、図2から図5に示したように、クリップ装置2およびバルーン装置4が保護シース3のチューブ管21内に挿入されて、クリップユニット10および接続チューブ体35と共にバルーン31がチューブ管21の先端部分に収容される。
このとき、バルーン装置4のエア供給チューブ32およびロープ40が保護シース3のチューブ管21の先端開口から延出するように設置される。そして、エア供給チューブ32およびロープ40は、連結口金33の近傍でバンド(図2参照)などの固定部材53によって留められる。
この状態から内視鏡用処置具1は、エア供給チューブ32とロープ40を固定部材53で留めた連結口金33側の端部から内視鏡挿入部101に設けられる処置具挿通チャンネル102に挿入して、図6に示すように、保護シース3を処置具挿通チャンネル102内に挿入配置する。
そして、保護シース3から延出するエア供給チューブ32およびロープ40は、チューブ管21の先端近傍で折り曲げられて、内視鏡挿入部101に沿わせるように設置される。
なお、保護シース3から延出するエア供給チューブ32およびロープ40は、内視鏡挿入部101の全長のおよそ2倍程度の長さを有するように設定されている。
ここで、内視鏡用処置具1を用いて、生体の管腔である食道の病変部位を切り取る場合の内視鏡的粘膜下層剥離術の一例を説明する。
先ず、医師である術者は、内視鏡を用いて、食道にある病変部位の周辺に切り取る範囲の目印を付ける。
次に、術者は、食道の切り取る病変部位の粘膜下層に、生理食塩水、ヒアルロン酸などの薬剤を注入して病変部位を浮かせた状態にする。
次に、術者は、内視鏡挿入部101と共に内視鏡用処置具1を患者の口腔から挿入して、図7に示すように、食道301から噴門302を介して、内視鏡挿入部101の先端を胃300の内部へ挿入する。
次に、術者は、図8に示すように、保護シース3のチューブ管21内からバルーン装置4のバルーン31、接続チューブ体35および棒体36を胃300の内部に繰り出す。
このとき、保護シース3をクリップ装置2に対して手元側にスライドさせたり、クリップ装置2を保護シース3に対して押し込んだりすることで、バルーン装置4のバルーン31、接続チューブ体35および棒体36を胃300の内部に保護シース3のチューブ管21内から繰り出すことができる。
次に、術者は、図1および図2に示したバルーン装置4のエア供給チューブ32の基端に設けられた連結口金33をシリンジユニット5の接続口金52に接続して、シリンジ50からエアを供給して、図9に示すように、バルーン31を膨らます。
次に、術者は、内視鏡挿入部101を手元側に引っ張って、図10に示すように、バルーン31が噴門302に引っ掛かるように係止させる。
なお、バルーン31が胃300内で膨らみ、噴門302に引っ掛かった際に、接続チューブ体35から延設された棒体36は、食道301側に延出するように配置され、端部に設けられたリング部37が食道301内に位置するように設置される。
この状態から術者は、保護シース3のチューブ管21をクリップ装置2に対して手元側にスライドさせて、図11に示すように、クリップ装置2をチューブ管21から押し出す。
そして、術者は、クリップ装置2のフック16に固定されたクリップユニット10を食道301内にマーキングした病変部位の患部粘膜305に向けて延出させて、クリップユニット10のクリップ25を閉じて患部粘膜305を挟み込む(クリッピングする)。
このとき、術者は、図1および図2に示した操作部12のスライダ18操作によって操作ワイヤ15を牽引することで、クリップユニット10のクリップ25の1対のアーム25a,25bを閉じて、患部粘膜305を挟むことができる。
そして、術者は、さらに操作部12のスライダ18を手元側にスライドさせることで、図3および図4に示したクリップユニット10の連結部27の細径部27bが破断して、クリップ25が患部粘膜305を挟んだ状態で押さえ管26と共に離脱させる。
次に、術者は、保護シース3と共に、クリップ装置2を内視鏡挿入部101の処置具挿通チャンネル102から抜き取り、図12に示すように、高周波メス105を内視鏡挿入部101の処置具挿通チャンネル102に挿入する。
そして、術者は、高周波メス105により、患部粘膜305の周辺のマーキングを切り囲むように患部粘膜305の周囲を切る処置を行う。
このとき、術者は、患者の口から延出するロープ40を手元側に手繰り寄せることで、図13に示すように、ロープ40に接続されている押さえ管26が患部粘膜305を挟んでいるクリップ25と共に胃300側となるバルーン装置4側に引っ張られる。
即ち、ロープ40は、バルーン装置4の接続チューブ体35と一体形成された棒体36のリング部37で折り返された状態となっているため、術者が手元側に引っ張ることで、押さえ管26が患部粘膜305を挟んでいるクリップ25と共にバルーン装置4側に引っ張られる。
したがって、術者は、高周波メス105による患部粘膜305の切開剥離時に、ロープ40を引っ張ることで、クリップ25が胃300側に引っ張られる。このとき、術者は、バルーン装置4の所定の長さを有した棒体36の端部に設けられたリング部37が食道301内に位置するため、ロープ40が引っ掛かることなく引っ張ることができる。
そのため、クリップ25に挟まれた患部粘膜305も、高周波メス105による処置の進行方向とは反対となる胃300側に張力が与えられた状態になり、切開剥離する患部粘膜305が胃300側に引っ張られて、所謂カウンタートラクションがかかる。
このように、術者は、ロープ40を引っ張って、図14に示すように、患部粘膜305にカウンタートラクションをかけながら、高周波メス105を用いて患部粘膜305における粘膜下層の剥離を最後まで行う。
なお、切開剥離する患部粘膜305が胃300側に引っ張られるため、口腔側から挿入される内視鏡の視野が妨げられることなく、高周波メス105を用いた患部粘膜305の剥離処置を行うことができる。
こうして、術者は、切開剥離する患部粘膜305に的確なカウンタートラクションをかけることができ、粘膜下層の視野を充分に確保することができる。そのため、生体管腔、ここでは食道301の穿孔の危険性を大幅に抑制することができる。
切除した患部粘膜305を回収するとき、術者は、シリンジ50を用いてバルーン31内のエアを抜き取る。これにより、バルーン31が縮まる。
この状態から、術者は、エア供給チューブ32と共にロープ40を患者の食道301から引き出すことでバルーン装置4と共に、患部粘膜305を挟んでいるクリップ25および押さえ管26を簡単に取り出すことができる。
こうして、切除した患部粘膜305を簡単に回収することができる。なお、術者は、最後に患部粘膜305をスネアなどの他の切除用処置具によって切り取っても良い。
最後に、術者は、患部粘膜305を切り取った食道301の表面に止血処置を施して、内視鏡的粘膜下層剥離術による処置を終わらせる。
なお、上述では、本実施の形態の内視鏡用処置具1を用いて食道301に発生した病変部位の患部粘膜305の剥離回収処置を例示したが、内視鏡用処置具1は、例えば、図15に示すように、胃300に発生した病変部位の患部粘膜305を剥離回収処置にも適用することができる。
簡単に説明すると、術者は、バルーン装置4のバルーン31を十二指腸球部304内で膨らませて、幽門303で引っ掛かるように係止させる。
そして、術者は、高周波メス105による胃300内に生じた病変部位の患部粘膜305の剥離時においても、ロープ40を引っ張ることで、クリップ25に挟まれた患部粘膜305が幽門303側に引っ張られる。即ち、患部粘膜305は、高周波メス105による処置の進行方向とは反対となる幽門303側に張力が与えられる。
これにより、ロープ40を引っ張ることで、切開剥離する患部粘膜305を幽門303側に引っ張ることができ、容易に患部粘膜305のカウンタートラクションをかけることができる。
以上に説明したように本実施の形態の内視鏡用処置具1は、簡単な構成であるため安価とすることができ、内視鏡的粘膜下層剥離術による処置の際に、大掛かりな装置、把持鉗子などを用いることなく、高周波メス105による切開のみで患部粘膜305を容易に回収することができる。
また、内視鏡用処置具1は、切開剥離する患部粘膜305を引っ張って、切開剥離する患部粘膜305に的確なカウンタートラクションをかけることができる。
そのため、剥離した患部粘膜305の一部により、次に切開する部分を覆うことが防止され、内視鏡による粘膜下層の視野を十分に確保できるため操作性が向上する。
さらに、内視鏡用処置具1を用いることで、内視鏡的粘膜下層剥離術による処置の際に、2つのチャンネルを有する専用の内視鏡を用意する必要もなくなり、病院におけるコスト低減にもつながる。
以上の説明から本発明の内視鏡用処置具1は、安価な構成で、内視鏡の視野を妨げることなく、内視鏡的粘膜下層剥離術による処置時の操作性を向上させることができる。
上述の実施の形態に記載した発明は、その実施の形態および変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。
例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、述べられている課題が解決でき、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。
(付記)
上記発明の実施形態により、更に以下のような構成の発明を得ることができる。すなわち、内視鏡および内視鏡用処置具を用いた内視鏡的粘膜下層剥離術の方法であって、
先端からバルーン装置およびクリップ装置を保護シース内に挿入して、バルーンおよびクリップユニットの順で先端部分に収容し、前記バルーン装置のエア供給チューブおよび前記クリップユニットに一端が接続され、延期バルーン装置のリング部に挿通されたロープを前記保護シースの先端開口から延出するように設置するステップと、
前記保護シースを内視鏡挿入部の処置具挿通チャンネルに挿入配置するステップと、
前記保護シースから延出するエア供給チューブおよびロープを前記保護シースの先端近傍で折り曲げて、前記内視鏡挿入部に沿わせるように設置するステップと、
生体管腔内の病変部位の粘膜下層に、薬剤を注入して病変部位を浮かせた状態にするステップと、
前記内視鏡挿入部と共に前記内視鏡用処置具を管腔内に挿入するステップと、
前記保護シース内から前記バルーン装置のバルーンを前記管腔内に繰り出すステップと、
前記エア供給チューブにエアを供給して、前記バルーンを膨らまして、前記管腔内で係止するステップと、
前記クリップ装置の前記クリップユニットを前記保護シース内から押し出すステップと、
前記クリップユニットを病変部位の患部粘膜に向けて延出させて、前記クリップユニットのクリップを閉じて前記患部粘膜をクリッピングして、前記クリップを離脱させるステップと、
前記保護シースと共に前記クリップ装置を前記処置具挿通チャンネルから抜き取り、高周波メスを前記処置具挿通チャンネルに挿入するステップと、
前記高周波メスにより、前記患部粘膜の周囲を切る処置を行うステップと、
前記ロープを手元側に手繰り寄せて、前記クリップを前記バルーン装置側に引っ張って、切開剥離する前記患部粘膜にカウンタートラクションをかけるステップと、
前記切開剥離した前記患部粘膜を回収するステップと、
を含む。
1…内視鏡用処置具
2…クリップ装置
3…保護シース
4…バルーン装置
5…シリンジユニット
10…クリップユニット
11…挿入部
12…操作部
13…コイルシース
14…管状部材
14a…切欠
15…操作ワイヤ
16…フック
16a…係合部
17…操作部本体
17a…サムリング
17b…回転グリップ
18…スライダ
21…チューブ管
22…グリップ
25…クリップ
25a,25b…アーム
25c…ツメ部
26…押さえ管
26a…突起部
27…連結部
27a…分岐部
27b…細径部
31…バルーン
32…エア供給チューブ
33…連結口金
35…接続チューブ体
36…棒体
37…リング部
40…ロープ
50…シリンジ
51…チューブ
52…接続口金
53…固定部材
101…内視鏡挿入部
102…処置具挿通チャンネル
105…高周波メス
300…胃
301…食道
302…噴門
303…幽門
304…十二指腸球部
305…患部粘膜

Claims (4)

  1. 先端にクリップユニットを保持し、基端側の手元操作によって前記クリップユニットを閉じた状態で離脱するクリップ装置と、
    エア供給チューブに連結された接続チューブ体に設けられ、エアの給排により膨縮するバルーンおよび該バルーンに連設されたリング部を有するバルーン装置と、
    前記クリップユニットに一端が接続され、前記リング部に挿通されたロープと、
    前記クリップ装置および前記バルーン装置を収容自在であって、内視鏡挿入部に設けられる処置具挿通チャンネル内に挿通自在な保護シースと、
    を備えたことを特徴とする内視鏡用処置具。
  2. 前記接続チューブ体は、前記バルーンと前記リング部を離間する棒体が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用処置具。
  3. 前記ロープおよび前記エア供給チューブは、前記内視鏡挿入部の全長よりも長く、前記クリップ装置および前記バルーン装置が前記保護シース内に収容された状態において、前記保護シースの先端開口から延出した状態となることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内視鏡用処置具。
  4. 前記ロープおよび前記エア供給チューブは、前記内視鏡挿入部の全長よりも長く、前記保護シースが前記内視鏡挿入部の前記処置具チャンネル内に挿通配置された状態において、前記保護シースの先端開口近傍で折り返されて、前記内視鏡挿入部に沿わせられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の内視鏡用処置具。
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