JP2015081983A - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍵の発光機能を利用して、押鍵強さを視覚的に表示する電子鍵盤楽器を提供する。【解決手段】各鍵は発光機能を有し、光による演奏操作ガイドが可能である。タッチ練習モードでは、押鍵速度Veに応じて終端規定値SFTが設定され、高音域方向及び低音域方向の双方の順次発光における終端位置の鍵が決まる。まず、押鍵された鍵が押鍵速度Veに応じた発光強度で発光し、その後、押鍵された鍵が起点となり、左右両側の終端位置の鍵まで順に各鍵が発光していく。その際、タイマTmにはa1/Veが代入され、押鍵速度Veが速いほど、順次発光における隣接する鍵の発光開始の時間間隔は短くなり、発光の移動速度は速くなる。【選択図】図4

Description

本発明は、発光機能付きの鍵を有する電子鍵盤楽器に関する。
従来、鍵の発光等で鍵操作ガイドを行う機能を有した電子鍵盤楽器が広く知られている。この種の楽器では、光によって、次に操作すべき鍵がどれなのかが指示される。一方、押鍵強さ(タッチ強さ)に応じた音量で発音する機能を有した鍵盤楽器も広く知られており、このような楽器では奏者は発音量から押鍵強さを耳で確認できる。しかし、押鍵強さを光等で視覚的に確認することはできない。
ところで、鍵盤楽器ではないが、電子弦楽器においては、各弦に対応して複数の発光部を整列して設け、弦の操作の強さに応じた折り返し位置の発光部に向かって各発光部が順次発光するようにして、操作の強さを視覚的に知らせる技術が知られている(下記特許文献1)。
特許第4207849号公報
しかしながら、特許文献1の電子弦楽器では、操作の強さを知らせるための発光部をそれ専用に設けなければならず、構成が複雑化する。発光部を設ける構成を鍵盤楽器に適用することを考える場合、各鍵に対応する発光部を整列させて別途設けるスペースの確保も容易でない。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、順次発光の移動距離で押鍵強さを認識させることができる電子鍵盤楽器を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の電子鍵盤楽器は、発光機能付きの鍵を有する電子鍵盤楽器であって、鍵操作を検出する鍵操作検出手段(3)と、前記鍵操作検出手段により押鍵操作が検出された鍵の押鍵ベロシティを検出する押鍵ベロシティ検出手段(3)と、前記鍵操作検出手段により押鍵操作が検出された場合、押鍵操作が検出された鍵を起点として高音域方向または低音域方向の少なくとも1つの方向に向かって、前記押鍵ベロシティ検出手段により検出された押鍵ベロシティに応じた態様で各鍵が順に発光していくように前記各鍵の発光を制御する発光制御手段(5)とを有することを特徴とする。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明の請求項1によれば、鍵の発光機能を利用して、押鍵強さを視覚的に認識させることができる。
請求項2によれば、順次発光の移動距離で押鍵強さを認識させることができる。
請求項3によれば、発光の明るさで押鍵強さを認識させることができる。
請求項4によれば、順次発光による光の移動速度で押鍵強さを認識させることができる。
請求項5によれば、白鍵の発光なので光が見やすく、また光が真っ直ぐに移動するので認識しやすい。
請求項6によれば、鍵の発光機能を利用して、離鍵強さを視覚的に認識させることができる。
請求項7によれば、鍵操作ガイド機能を備える鍵盤楽器への適用が容易である。
本発明の一実施の形態に係る電子鍵盤楽器の全体構成を示すブロック図である。 電子鍵盤楽器の主要部の模式的平面図(図(a))、1つの鍵と発光部との関係を示す図(図(b))である。 第2、第3モードによる発光態様を示す鍵盤部の平面図である。 タッチ練習モードの処理のフローチャートである。 変形例のタッチ練習モードの処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る電子鍵盤楽器の全体構成を示すブロック図である。図2(a)は、本電子鍵盤楽器の主要部の模式的平面図である。
本電子鍵盤楽器は、図1に示すように、検出回路3、検出回路4、ROM6、RAM7、タイマ8、表示装置9、外部記憶装置10、MIDIインターフェイス(MIDII/F)11、通信インターフェイス(通信I/F)12、発光部19、音源回路13及び効果回路14が、バス16を介してCPU5にそれぞれ接続されて構成される。
さらに、検出回路3には、演奏操作子1が接続され、検出回路4には、各種情報を入力するための複数のスイッチを含む設定操作子2が接続されている。演奏操作子1には、音高情報を入力するための鍵盤部KBにおける鍵K(白鍵WK、黒鍵BK)が含まれ、設定操作子2には、モードスイッチ21、22、23、シフトスイッチ24、25が含まれる(図2(a))。
表示装置9は液晶ディスプレイ(LCD)等で構成され、楽譜や文字等の各種情報を表示する。CPU5にはタイマ8が接続され、MIDII/F11には他のMIDI機器100が接続されている。通信I/F12には通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ102が接続され、音源回路13には効果回路14を介してサウンドシステム15が接続されている。
検出回路3は演奏操作子1の操作状態を検出し、検出回路4は設定操作子2の操作状態を検出する。CPU5は、本装置全体の制御を司る。ROM6は、CPU5が実行する制御プログラムや各種テーブルデータ等を記憶する。RAM7は、演奏データ、テキストデータ等の各種入力情報、各種フラグやバッファデータ及び演算結果等を一時的に記憶する。タイマ8は、タイマ割り込み処理における割り込み時間や各種時間を計時する。外部記憶装置10は、上記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種楽曲データ、各種データ等を記憶する。
MIDI I/F11は、他のMIDI機器100等の外部装置からのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)信号を入力したり、MIDI信号を外部装置に出力したりする。通信I/F12は、通信ネットワーク101を介して、例えばサーバコンピュータ102とデータの送受信を行う。音源回路13は、演奏操作子1から入力された演奏データや予め設定された演奏データ等を楽音信号に変換する。効果回路14は、音源回路13から入力される楽音信号に各種効果を付与し、DAC(Digital-to-Analog Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム15は、効果回路14から入力される楽音信号等を音響に変換する。
外部記憶装置10としては、例えば、USBメモリ、フレキシブルディスクドライブ(FDD)、ハードディスクドライブ(HDD)、CD−ROMドライブ及び光磁気ディスク(MO)ドライブ等を挙げることができる。ROM6に制御プログラムが記憶されていない場合には、この外部記憶装置10に制御プログラムを記憶させておき、それをRAM7に読み込むことにより、ROM6に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU5にさせることができる。
図2(b)は、1つの鍵Kと発光部19との関係を示す図である。本楽器は、鍵盤部KBの各鍵Kに発光機能を備えている。この発光機能は、各鍵Kが個別に発光できればよく、公知の構成を採用できる。例えば、図2(b)に示すように、各鍵Kの下方に設けたLEDからなる発光部19が鍵Kを下方から照射し、鍵Kを透過する光が視認される構成とする。発光部19の発光は、不図示の発光回路を介してCPU5により制御される。しかしこれに限定されず、各鍵Kの後方に設けたLEDから押鍵面に光を照射する構成等も考えられる。あるいは、鍵Kの後方のパネル部の縁部に直線的に一列に配列したLEDを発光させてもよい。発光機能を実現する構成は限定されず、CPU5が発光を制御できればよい。
この発光機能は、演奏データに対応する演奏ガイド用のデータに従って、次に押鍵すべき鍵Kが指示される、いわゆる演奏操作ガイド機能に用いられる。また、通常のマニュアル演奏時には、押鍵された鍵Kを発光させるのに用いることもできる。
本実施の形態ではこれらだけでなく、鍵Kの発光機能をタッチ練習に用いることができる。例えば、押鍵強さに応じて鍵Kの発光を制御し、各々の押鍵時の押鍵強さを視覚的に認識させる機能に鍵Kの発光機能を利用する。
図2(a)に示すモードスイッチ21、22、23は、タッチ練習モードを選択するのに用いられる。モードスイッチ21、22、23によって、第1、第2、第3モードが選択・設定される。シフトスイッチ24、25は、例えば、タッチの感度調整に用いられ、シフトスイッチ24/25が押下されるごとに、タッチの感度が小さく/大きくなる。
タッチ練習モードにおける発光制御の詳細は図4で後述するが、まずは発光態様の一例を説明する。
検出回路3は、各鍵Kの押離操作の有無、押鍵ベロシティ、及び離鍵ベロシティを検出する。押鍵ベロシティ、離鍵ベロシティの検出は、押鍵方向における2点間の検出時間差から求める等、公知の手法で実現可能である。タッチ練習モードでは、押鍵された鍵Kを起点として、高音域方向及び低音域方向の左右双方に向かって、押鍵ベロシティ(押鍵速度Ve)に応じた態様で各鍵Kが順に発光していくように、CPU5が発光を制御する。
タッチ練習モードの第1モードでは、白鍵WKのみが、タッチ練習用の押鍵及び発光の対象となる。図2(a)に例示するように、第1モードで音高C3の白鍵WK(C3)が押鍵されたとする。すると、その押鍵強さに応じた終端位置に相当する白鍵WKとして、左右両側に等距離にある白鍵WK(ここでは例えば白鍵WK(G3)と白鍵WK(F2)とする)が決定される。そしてこれら終端位置までの白鍵WKが順に発光していく。押鍵時には水音が発生し、光の移動があたかも水面で波紋が広がっていくように奏者にイメージさせる。
最初は白鍵WK(C3)が発光して消光し、その次には白鍵WK(D3、B2)が同時に発光して消光する、という流れで終端位置の白鍵WKまで発光及び消光がなされる。その際、CPU5は、押鍵ベロシティに応じて順次発光の態様を決める。順次発光の態様として、例えば、各鍵の発光強度、発光順において隣接する鍵同士の発光開始の時間差、発光開始から消光までの発光継続時間、発光開始からの発光強度の変化速度(発光立ち上がり速さ)、発光色、発光の点滅速度等が考えられる。CPU5はこれらの少なくとも1つを押鍵ベロシティに応じて定める。
タッチ練習モードでは、上記した要素のいずれかまたはすべてを採用すればよく、採用する要素をユーザがモードスイッチ21〜23のようなスイッチで選択できるように構成してもよい。また、順次発光の方向を双方向とするか、片方向(高音域または低位音域方向)とするかの設定も、ユーザがモードスイッチ21〜23のようなスイッチで選択できるように構成してもよい。
図3(a)、(b)は、第2、第3モードによる発光態様を示す鍵盤部KBの平面図である。
第2モードでは、図3(a)に示すように、白鍵WK及び黒鍵BKの全鍵Kがタッチ練習用の押鍵及び発光の対象となり、音高順に各鍵Kが発光していく。図3(a)では、高音域方向へのみ光が移動する態様を例示している。第3モードでは、図3(b)に示すように、黒鍵BKのみが、タッチ練習用の押鍵及び発光の対象となる。
本実施の形態では一例として、終端位置、発光強度、及び、隣接する鍵同士の発光開始の時間差を、押鍵ベロシティに応じて定めるとしている。このうち隣接する鍵同士の発光開始の時間差は、光の移動速度を決めるパラメータとなる。
なお、タッチ練習モードは、タッチ練習専用として実行できるが、マニュアル演奏や、演奏操作ガイドを適用した演奏のいずれにおいても適用できるものとする。水音の発生は必須でなく、タッチ練習に演奏を兼ねる場合は特に、水音の発生はさせずに、本来の押鍵された鍵Kの音高の楽音だけを発生させてもよい。
図4は、タッチ練習モードの処理のフローチャートである。
この処理はタッチ練習モードにおいてCPU5によって実行され、押鍵があるごとに開始され、押鍵のあった鍵Kごとに実行される。従って、同一鍵に関する発光制御が時間差を持って並行して処理されることもありえる。代表して、第1モードで白鍵WKのみが左右双方に順次発光する例を採用して説明する。
本フローチャートにおいて、用いるレジスタ値として、起点規定値KC、鍵指定値KCH、KCL、終端規定値SFTがある。起点規定値KCは、押鍵された鍵K(ここでは白鍵WK)を規定する。鍵指定値KCHは、押鍵された白鍵WKよりも高音域方向における次の発光鍵を規定する。鍵指定値KCLは、押鍵された白鍵WKよりも低音域方向における次の発光鍵を規定する。KCH値/KCL値は、値が1つ変化すると、それぞれ高音側/低音側に隣接する白鍵WKを規定することになる。終端規定値SFTは、現在発光している鍵Kからの発光の移動距離(移動余力)を表し、順次発光における終端位置の鍵K(起点から最も遠い発光予定鍵)を規定する値である。
まず、白鍵WKの押鍵があると、ステップS101で、押鍵された白鍵WKを示す値を起点規定値KCに代入し、押鍵時に検出された押鍵ベロシティを押鍵速度Veとして取り込む。それと共に、タイマTmに、a1/Veを代入して、タイマTmをスタートさせる。a1は係数である。タイマTmは、順次発光における隣接する白鍵WKの発光開始の時間間隔を規定し、一定時間毎に別途実行されるタイマ処理によってダウンカウントされる。従って、押鍵速度Veが速いほどタイマTmは小さい値となり、発光の移動速度は速くなる。
次に、ステップS102では、押鍵速度Veに応じた音量の水音を発生させる。この水音は、押鍵された白鍵WKの音高に応じた音高としてもよい。次に、ステップS103では、起点規定値KCの白鍵WKの発光を開始する。その際の発光強度は押鍵速度Veに応じたものとされる。以降、順次発光する白鍵WKの発光強度も共通である。
次に、ステップS104では、鍵指定値KCHにKC+1を代入すると共に、鍵指定値KCLにKC−1を代入する。次に、ステップS105では、終端規定値SFTに、押鍵速度Veに応じたテーブル値Tb(Ve)を代入する。
ここで、押鍵速度Veとテーブル値Tb(Ve)との対応関係を規定したテーブルTBLが、予めROM6等に格納されており、CPU5はテーブルTBLを参照してテーブル値Tb(Ve)を求める。テーブルTBLにおいては、押鍵速度Veに応じて段階的にテーブル値Tb(Ve)の整数値が設定されている。テーブル値Tb(Ve)の最低値は1であるとし、押鍵当初はSFTには「1」以上の値が設定される。
従って、SFT値は整数となり、押鍵直後においては実質的に、押鍵された白鍵WKから終端位置の白鍵WKまでの音高差に対応する値となる。例えば、音高C3(ド)の白鍵WKが押鍵されて発光しているときにおけるSFT値が「1」ならば、終端位置の白鍵WKは音高D3(レ)と音高B2(シ)となり、SFT値が「7」ならば、終端位置の白鍵WKは音高C4(ド)と音高C2(ド)となる。
次に、ステップS106では、押鍵されてからタイマTmが経過したか否かを、タイマTmがゼロになったかどうかによって判別する。タイマTmが経過したら処理をステップS107に進め、KC値をクリアすると共に、起点規定値KCで規定される起点の鍵、すなわち押鍵された白鍵WKの発光を停止(消光)させる。
次に、ステップS108では、SFT←SFT−1として、SFT値を更新する。次に、ステップS109では、SFT≧0が成立するか否かを判別する。その判別の結果、SFT≧0が成立する場合は、ステップS110に進み、鍵指定値KCHで規定される高音側の白鍵WKと鍵指定値KCLで規定される低音側の白鍵WKの発光を開始する。上記したように、これらの白鍵WKの発光強度は起点の白鍵WKと同じく、押鍵速度Veに応じたものである。また、タイマTmに、a1/Veを改めて代入してタイマTmをスタートさせる。
次に、ステップS111では、KCH値及びKCL値で規定される白鍵WKの発光開始(ステップS110)から、タイマTmが経過したか否かを、タイマTmがゼロになったかどうかによって判別する。タイマTmが経過したら処理をステップS112に進め、KCH値及びKCL値で規定される白鍵WKの発光を停止(消光)させる。
次に、ステップS113では、KCH←KCH+1、KCL←KCL+1として、KCH値及びKCL値をそれぞれ1だけインクリメントする。これは発光鍵を左右両側に1つだけ移動させるためである。ステップS113の処理後はステップS108に処理が戻る。
ステップS109でSFT≧0が成立しなくなるまで、ステップS108〜S113の処理が繰り返されることで、起点から終端位置の白鍵WKまで、順次発光が実行される。ステップS109で、SFT<0となると、ステップS114に進み、SFT値、KCH値、KCL値をクリアすると共に、KCH値及びKCL値で規定される白鍵WKの発光を停止(消光)させる。その後、図4の処理が終了する。
本実施の形態によれば、押鍵操作が検出された鍵Kを起点として高音域方向または低音域方向の少なくとも1つの方向に向かって、押鍵ベロシティに応じた態様(発光鍵の移動の終端位置、発光強度、移動速度)で各鍵Kが順に発光していく。これにより、鍵発光機能を利用して、順次発光の移動距離、発光の明るさ、光の移動速度から、押鍵強さを視覚的に認識させることができる。
特に、第1モードにして、順次発光を白鍵WKだけに適用すれば、光が見やすく、また光が真っ直ぐに移動するので認識しやすい。
鍵発光機能は、もともと光による鍵操作ガイド機能のために設けられているものであるから、鍵操作ガイド機能を備える鍵盤楽器への適用が容易である。また、操作の強さを知らせるための発光部をそれ専用に設ける必要がなく、構成の複雑化を回避できる。
なお、タッチ練習モードにおいて、押鍵され起点となる鍵Kは別の色で発光させてもよい。あるいは、押鍵した鍵K自体は発光させなくてもよい。押鍵した鍵Kを発光させないようにするためには、例えば、図4のフローチャートにおいて、ステップS103、S107を省略してもよい。あるいは、図4のフローチャートにおいて、押鍵した鍵Kの発光強度だけをゼロとすればよい。
なお、図4の処理によると、起点から終端位置の鍵Kまで、各鍵Kの発光及び消光が繰り返されるとしたが、消光に関しては順次行わなくてもよい。すなわち、順次発光の対象となる鍵Kの全てが発光状態となってから消光を開始してもよい。その際の発光継続時間は、押鍵速度Veに応じて設定してもよいし、離鍵操作があったときに消光を開始してもよい。またその際の消光の制御については、全鍵Kの一斉消光でもよいが、終端位置の鍵Kから起点の鍵Kまで順に消光させていってもよい。特に、次に図5で変形例を説明するように、離鍵ベロシティに応じた態様で各鍵Kが順に消光していくように消光を制御してもよい。
図5は、変形例のタッチ練習モードの処理のフローチャートである。
まずステップS201では、押鍵された鍵Kを起点として、終端位置の鍵Kまで、順次発光させていく。その際、消光は行わない。従って、順次発光した全ての鍵Kの発光状態が維持されている。このステップS201は、図4のフローチャートにおいて、消光に関する処理(ステップS107、S112、S114における発光停止)を省略したのと同等である。
次に、ステップS202では、現在押鍵中の鍵Kにつき、離鍵がなされたか否かを判別する。離鍵の有無及び離鍵ベロシティは検出回路3により検出される。離鍵がなされると、ステップS203に進み、離鍵ベロシティ(離鍵速度Ve2)に応じた移動速度で、終端位置の鍵Kから起点の鍵Kに向かって順に消光していく。その後、図5の処理が終了する。
ここでいう消光の移動速度の制御は、順次発光におけるタイマTmによる制御と同様にして行える。例えば、離鍵速度Ve2が速いほど、隣接する鍵Kの消光の時間差が短くなり、消光の移動速度は速くなる。
このように、変形例のタッチ練習モードを採用すれば、鍵発光機能を利用して、離鍵強さを視覚的に認識させることができる。
なお、順次消光の態様としては発光鍵の移動速度に限定されない。例えば、各鍵Kの消光における光量の減衰速度を離鍵速度Ve2に応じて設定してもよい。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
3 検出回路(鍵操作検出手段、押鍵ベロシティ検出手段、離鍵ベロシティ検出手段)、 5 CPU(発光制御手段)、 19 発光部、 K 鍵

Claims (7)

  1. 発光機能付きの鍵を有する電子鍵盤楽器であって、
    鍵操作を検出する鍵操作検出手段と、
    前記鍵操作検出手段により押鍵操作が検出された鍵の押鍵ベロシティを検出する押鍵ベロシティ検出手段と、
    前記鍵操作検出手段により押鍵操作が検出された場合、押鍵操作が検出された鍵を起点として高音域方向または低音域方向の少なくとも1つの方向に向かって、前記押鍵ベロシティ検出手段により検出された押鍵ベロシティに応じた態様で各鍵が順に発光していくように前記各鍵の発光を制御する発光制御手段とを有することを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 前記発光制御手段は、前記押鍵ベロシティに応じて定まる鍵を終端位置として、押鍵操作が検出された鍵を起点として前記終端位置の鍵まで前記各鍵を順に発光させていくことを特徴とする請求項1記載の電子鍵盤楽器。
  3. 前記発光制御手段は、前記押鍵ベロシティに応じた発光強度で前記各鍵を発光させることを特徴とする請求項1または2記載の電子鍵盤楽器。
  4. 前記発光制御手段は、発光順において隣接する鍵同士の発光開始の時間差を、前記押鍵ベロシティに応じて決めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
  5. 順に発光する対象となる鍵は白鍵であり、前記発光制御手段は、前記鍵操作検出手段により押鍵操作が検出された鍵が白鍵である場合に各白鍵が順に発光していくように前記各白鍵の発光を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
  6. 前記鍵操作検出手段により離鍵操作が検出された鍵の離鍵ベロシティを検出する離鍵ベロシティ検出手段を有し、
    前記発光制御手段は、押鍵操作された鍵の離鍵操作が前記鍵操作検出手段により検出されるまで、前記起点から前記終端位置までの前記各鍵の発光状態を維持すると共に、離鍵操作が検出されると、前記終端位置から前記起点に向かって、前記離鍵ベロシティ検出手段により検出された離鍵ベロシティに応じた態様で前記各鍵が順に消光していくように前記各鍵の消光を制御することを特徴とする請求項2記載の電子鍵盤楽器。
  7. 前記鍵の発光機能を利用した、光による鍵操作ガイド機能を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子鍵盤楽器。
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