JP2015081114A - セミオートロック式コンテナ連結具の解除治具 - Google Patents
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Abstract
Description
積み重ねたコンテナを連結するコンテナ連結具は様々な種類があり、現在は積載時に自動的に係合され、荷卸時は作業員がその係合を解除してコンテナ同士の連結を外すセミオートロック式コンテナ連結具が一般的に用いられている(特許文献1を参照)。
まず、図1および図2を参照して、本実施形態の解除治具を適用することができるセミオートロック式コンテナ連結具(以下、コンテナ連結具10という)の一例について説明する。図1は、コンテナ1a、1bのコーナ金具2a、2bおよびコンテナ連結具10の斜視図である。図2は、上下のコンテナ1a、1bを連結したコンテナ連結具10の断面図であり、コンテナ連結具10の一部を図1に示すI−I線を通る上下方向に切断し矢印方向から見た断面図である。
突出部12a、12bは、コーナ金具2a、2bの長孔5a、5b内に嵌まり込む形状に形成されている。
また、フランジ11および突出部12a、12bには、上下方向に沿って回転軸13が回転中心軸O回りに回転自在に挿通されている。回転軸13の上下端には略同形状の係合コーン14a、14bが一体的に形成されている。係合コーン14a、14bは、水平方向から見たときに、基端(回転軸13に近接する側)の長手寸法が大きく、先端に至るにしたがって小さくなる略三角形状あるいは略台形状に形成されている。また、係合コーン14a、14bは、回転中心軸O方向から見たときに、中央部の幅寸法が大きく両端に至るにしたがって小さく形成されている。したがって、係合コーン14a、14bは先端に向かうにしたがって略先細りとなるように側面15を傾斜状とする山形状に形成されている。
また、回転軸13は、フランジ11内に固定されたバネ17により常に回転中心軸O回りに付勢されることで、外力が加わらない限り所定の角度に保持される。バネ17によって保持される角度は、係合コーン14aの長手方向および係合コーン14bの長手方向の何れもが、長孔5a、5bの長手方向と略一致しない角度に設定されている。
また、解除用ハンドル20を第1引張量よりも大きい第2引張量、引張ることにより上側の係合コーン14aの長手方向を長孔5aの長手方向に略一致させる角度まで回転させることができる。ワイヤ挿入孔19の開口縁の上部には、解除用ハンドル20を第2引張量、引張った状態に保持する切欠状の保持部22が形成されている。解除用ハンドル20を第2引張量、引張った状態から上方に屈曲させ保持部22に係止させることで解除用ハンドル20をバネ17の付勢に抗して引張った状態に保持することができる。
このように上下のコンテナ1a、1bはコンテナ連結具10を介して自動的に連結される。
このように上下のコンテナ1a、1bは作業者による解除用ハンドル20を介した操作により連結が解除される。
そこで、解除用ハンドル20が破損した場合であってもコンテナ連結具10とコーナ金具2bとの係合を解除した状態に保持することができる本実施形態に係る解除治具30について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る解除治具30の構成を示す図である。図3(a)は解除治具30の断面図であり、図3(b)は解除治具30を図3(a)に示す矢印A方向から見た図である。なお、必要に応じて図3(a)に示す矢印F側を前側(挿入側)といい、矢印R側を後側(反対側)というものとする。図4は、解除治具30の構成を示す斜視図である。
本実施形態の解除治具30は、治具本体部31と、雌ネジ部32と、押しボルト35とを有している。
治具本体部31は、矢印A方向から見たときに円形の略筒状に形成されている。治具本体部31は、コーナ金具2aの長孔3aに挿入できる大きさであり、具体的には外径がコーナ金具2aの長孔3aの短辺寸法S(図4を参照)よりも小さく形成されている。
操作部36は、作業者が押しボルト35を容易に回動させるために押しボルト35の軸線方向に直交する方向に延出すると共にスライドできるように構成されている。
また、フランジ部39aは、治具本体部31から突出する長さがフランジ部39bの突出する長さよりも短く、幅がフランジ部39bよりも幅広に形成されている。
図4は、解除治具30をコーナ金具2aに配置する前の状態を示す斜視図である。図5は、解除治具30をコーナ金具2aに配置した状態を示す斜視図である。
図6(b)は、解除治具30を長孔3a内に配置したときの、コーナ金具2b内の状態を示す断面図であり、図2に示すIII−III線の断面図に対応する。図6(b)では、係合コーン14bの長手方向が長孔5bの長孔方向と略一致しておらず、係合コーン14bとコーナ金具2bとが係合している。
図7(a)は、図6(a)から押しボルト35を回動し、押しボルト35の回動を停止した状態を示す断面図である。図7(b)は、図6(b)から係合コーン14bが回転し、係合コーン14bの長手方向が長孔5bの長孔方向と略一致した状態を示す断面図である。
また、係合コーン14aは、押しボルト35によって押圧されると共にバネ17によって付勢された状態であるために、コンテナ連結具10とコーナ金具2bとの係合を解除した状態に確実に保持される。したがって、コーナ金具2a内に木片やウエスなどの介在物を無理に詰め込む必要がない上、詰め込んだ介在物が外れて落下することもないために、解除用ハンドル20が破損しているコンテナ連結具10が用いられたコンテナ1a、1bの荷役の遅延を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態は、一対の鍔部38a、38bを合わせた外形寸法が長孔3aの長辺寸法よりも小さく長孔3aの短辺寸法よりも大きく形成されている。したがって、治具本体部31を長孔3aに挿入した後、90°回転させることで治具本体部31が長孔3aから離脱することを防止することができる。
また、本実施形態は、押しボルト35の軸線方向に直交する方向に延出され、押しボルト35を回動させる操作部36を有している。したがって、作業者は操作部36を介して押しボルト35を容易に回動させることができる。
図8は、第2の実施形態に係る解除治具40の構成を示す図である。本実施形態の解除治具40のうち、第1の実施形態の解除治具30と同様の構成は同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の解除治具40は、第1の実施形態の解除治具30の構成に、押しボルト35の先端に取り付けられる押圧部材41を加えたものである。押圧部材41は、係止部42と、取付け部44とを有している。
図9は、第3の実施形態に係る解除治具50の構成を示す断面図であり、解除治具50を長孔3aに挿入した後、治具本体部31の軸線回りに90°回転させたときの図5に示すIV−IV線断面図に対応する。なお、本実施形態の解除治具50のうち、第1の実施形態の解除治具30と同様の構成は同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の解除治具50は、第1の実施形態の解除治具30の構成に固定部材を追加したものである。固定部材は、治具をコーナ金具内に固定することで安定させ、押しボルト35を回転させたときに、治具本体部31が共回りすることを防止する等、解除作業を容易にする。本実施形態の固定部材にはボルト51a、51bが用いられる。ボルト51a、51bは、一対のフランジ部39a、39bに螺合される。また、ボルト51a、51bは、作業者が手動で回動させることができるように大径状の頭部52が一体的に形成されている。
作業者は押しボルト35を進行方向に回動させることで、当接部材53を介して係合コーン14aの側面15が押圧される。このとき、押しボルト35の先端と当接部材53との間で回転するだけで、係合コーン14aの側面15と当接部材53との間では回転することがないために、確実に係合コーン14aの側面15を押圧することができる。また、係合コーン14aの側面15と当接部材53とはゴム54を介して固定されるために、係合コーン14aの側面15と当接部材53との間での滑りを防止することができる。
図10は、第4の実施形態に係る解除治具60の構成を示す断面図であり、本実施形態の解除治具60は、第3の実施形態の固定部材としてのボルト51a、51bをプランジャー61a、61bに代えたものであり、第3の実施形態と同様の構成は同一符号を付してその説明を省略する。なお、図10では、プランジャー61aを断面図で示し、プランジャー61bを摘み64が後退した外形図で示している。
プランジャー61a、61bは、本体部62、軸部63、バネ65を有している。本体部62は、一対のフランジ部39a、39bに固定される。軸部63は摘み64が一体で形成され、本体部62内で所定のストローク内で前後方向に摺動される。バネ65は本体部62内で軸部63の先端を本体部62の前側に突出させるように付勢する。したがって、プランジャー61a、61bは、バネ65によって付勢され軸部63が前側に突出した状態になっている。
例えば、解除治具を長孔3aに挿入した後、90°回転させる方向は上述した実施形態の回転方向に限られず係合コーン14aの角度に応じ、係合コーン14aの側面15を押圧しやすい側に応じて回転方向を変更することができる。
Claims (5)
- 回転軸の上下に設けられ回転方向に付勢される係合コーンを有し、前記係合コーンが上下のコンテナにそれぞれ配設されたコーナ金具の対向する係合孔を通して係合されることで、前記上下のコンテナを連結するセミオートロック式コンテナ連結具において、前記連結具と前記コーナ金具との係合を解除するセミオートロック式コンテナ連結具の解除治具であって、
前記コーナ金具の側面に形成された長孔に配置される治具本体部と、
前記治具本体部に設けられ、軸線方向が前記係合コーンの回転中心軸と交差しない方向に指向する雌ネジ部と、
前記雌ネジ部に螺合され、進行方向に回動することで前記係合コーンを付勢に抗して押圧する押しボルトと、を有することを特徴とするセミオートロック式コンテナ連結具の解除治具。 - 前記治具本体部は、前記長孔に挿入できる大きさの略筒状に形成され、
前記雌ネジ部は、軸線方向が、前記治具本体部の軸線方向に対して傾斜した状態で前記治具本体部の内部に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のセミオートロック式コンテナ連結具の解除治具。 - 前記治具本体部は、挿入側の端部の外周縁から径方向の両側に突出する一対の鍔部を有し、
前記一対の鍔部を合わせた外形寸法は、前記長孔の長辺寸法よりも小さく前記長孔の短辺寸法よりも大きく、
更に、前記治具本体部は、前記挿入側の反対側の端部の外周縁から、前記一対の鍔部の突出方向と直交する方向に突出する一対のフランジ部を有し、
前記一対のフランジ部の外形寸法は、前記長孔の長辺寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のセミオートロック式コンテナ連結具の解除治具。 - 前記係合コーンの長手方向に対して直交する方向に沿って形成された貫通孔に係止する係止部と、前記係止部との間で回動可能であって前記押しボルトの挿入側の先端に取り付けられる取付け部とを備えた押圧部材を有することを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のセミオートロック式コンテナ連結具の解除治具。
- 前記治具本体部は、挿入側の反対側の端部の外周縁から径方向の両側に突出する一対のフランジ部を有し、
前記一対のフランジ部には前記コーナ金具の側面に当接する固定部材を有することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載のセミオートロック式コンテナ連結具の解除治具。
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