JP2015080790A - 中空金属球群、その製造方法および衝撃吸収用構造材 - Google Patents

中空金属球群、その製造方法および衝撃吸収用構造材 Download PDF

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Hidenori Yoshimura
英徳 吉村
三原 豊
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豊 三原
一成 品川
Kazunari Shinagawa
一成 品川
恵 秋田
Megumi Akita
恵 秋田
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Abstract

【課題】安価に製造でき、かつ圧縮のみならず曲げに対する衝撃力吸収も大きい中空金属球群、その製造方法および衝撃吸収用構造材を提供する。【解決手段】複数個の中空金属球Aを帯状のブリッジ2で連結した中空金属球群Bであって、各中空金属球Aは、金属薄板を湾曲させて球状に成形した中空球体1であり、ブリッジ2は、成形される前の中空金属球Aに連結した状態で同一の金属薄板から打ち抜かれたものである。中空金属球体群Bを複数個用い、互いに積層して結合したものが衝撃吸収用構造材である。複数の中空金属球群Bが互いに結合して一体物となっており、かつ各中空金属球A同士はブリッジ2で結合されているので、引張りや曲げに対する抵抗力が高く曲げ衝撃に対しても良好な衝撃吸収力を発揮できる。【選択図】図1

Description

本発明は、中空金属球群、その製造方法および衝撃吸収用構造材に関する。
自動車等輸送機器において、CO排出量や消費エネルギーを削減する最良な手法の一つはボディの軽量化であるが、一方では、衝突安全性向上のための高剛性が求められている。これらの相反する課題を解決するには、部材の高比剛性、高比衝突エネルギー吸収性の向上が必須である。本発明は、このような用途に適した中空金属球、その製造方法および衝撃吸収用構造材に関する。
上記目的のための従来技術としては、本発明者らが開発した特許文献1および特許文献2の技術がある。
特許文献1の従来技術は、金属薄板を湾曲させて球状の隔壁に形成した中空球であり、かつ隔壁には2カ所の小孔とそれらをつなぐスリットが形成された鈴形中空金属球である。
特許文献2の従来技術は、パイプ状の中空金属管の所々を半径方向に膨出させた金属中空構造体である。
上記いずれかの従来技術も、中空部分が順々に潰れていくことによって衝突エネルギーを時間をかけて吸収することができる。このため、衝撃吸収用構造材としての適性を有している。
しかしながら、上記従来例は、いずれもつぎのような欠点がある。
特許文献1の鈴形中空金属球は、それ自体の衝撃吸収力は高いのであるが、実際の使用場面では引張り荷重や曲げ荷重に弱いという欠点がある。つまり、鈴形中空金属球は、これを多数集めて接着、溶融接合もしくはロウ付けし、棒状あるいは柱状等の構造材として、自動車のピラーやバンパーなどに詰めて使用する。
しかるに、この衝撃吸収用構造材に曲げ荷重をかけると、個々の鈴形中空金属球同士の溶融接合による結合力が弱いことから、引張りにより破断したり、曲げの外側で引張りにより破断し、低荷重で折れ曲ってしまう。このため、実際の使用場面では衝撃吸収力が弱くなるのである。
特許文献2の金属中空構造体はパイプ状に長くつながっているので、曲げ応力も高いものであるが、製造コストが高くつくという問題がある。
本発明者らは、特許文献1の鈴形中空金属球を用いた構造体の欠点は、中空金属球を何らかの手段で連結すれば解消できることを研究のすえ見出した。
しかしながら、中空金属球同士の連結に両端に頭が付いたリンク(風呂栓のチェーンのような形)を用いると、中空金属球の内部に挿入されているリンクの頭が圧縮に対する抵抗となって、早期に圧縮抵抗が高くなり、一定圧縮応力(プラトー応力)が持続しないという問題がある。この場合、自動車の衝突時の衝撃を吸収しきれないので、車内の人体に与える悪影響が大きいという問題点を解消しえない。
特許第4742375号 特許第4359702号
本発明は上記事情に鑑み、安価に製造でき、かつ圧縮のみならず引張りや曲げに対する衝撃力吸収も大きい中空金属球群、その製造方法および衝撃吸収用構造材を提供することを目的とする。
第1発明の中空金属球群は、複数個の中空金属球を帯状のブリッジで連結した中空金属球群であって、各中空金属球は、金属薄板を湾曲させて球状に成形した中空球体であり、前記ブリッジは、成形される前の前記中空金属球に連結した状態で同一の金属薄板から打ち抜かれたものであることを特徴とする。
第2発明の衝撃吸収用構造材は、第1発明の前記中空金属球群を複数個用い、互いに積層して結合したことを特徴とする。
第3発明の中空金属球群の製造方法は、同一の金属薄板から複数個の楕円形のブランクが互いに帯状のブリッジで連結された形に打ち抜かれ、前記ブランクが中空球体に成形されることを特徴とする。
第4発明の中空金属球群の製造方法は、第3発明において、前記ブランクが長軸寸法と短軸寸法が異なるものであり、前記ブランクを深絞りして、短軸方向の両縁部を曲げると共に長軸方向の両端部を立ち上らせる深絞り工程と、前記深絞り工程で得られたブランクの長軸方向の両端部を互いに接近させる口閉め工程と、前記口閉め工程で得られたブランクの全周の縁部を互いに接近させつつ球形に仕上げる仕上げ工程とを順に実行することを特徴とする。
第5発明の衝撃吸収用構造材の製造方法は、第3発明で得られた中空金属球群を複数個用意し、互いに積層して結合することを特徴とする。
第6発明の衝撃吸収用構造材の製造方法は、第5発明において、前記結合が、各中空金属球群の表面に付着させた低触点金属を加熱溶融させる方法であることを特徴とする。
第1発明の中空金属球群を構成する各中空金属球は、中空であることから軽量になっている。また、形状が球体であることから耐圧縮性が高く、かつ加圧によって内側に徐々に潰れていくので衝撃吸収能力が非常に高い。そして、各中空金属球は互いにブリッジで連結されているので、引張りや曲げに対する抵抗力が高く曲げ衝撃に対しても衝撃吸収力を発揮できる。
第2発明の衝撃吸収用構造体は、複数の中空金属球群が互いに結合して一体物となっており、かつ各中空金属球同士はブリッジで結合されているので、引張りや曲げに対する抵抗力が高く曲げ衝撃に対しても良好な衝撃吸収力を発揮できる。
第3発明の中空金属球は、同一の金属薄板からブランクとブリッジが打ち抜かれ、かつブランクは中空球に成形されるが、ブリッジはつながったまま加工されるので、ブリッジへの特別な加工を要することなく、複数個の中空金属球をブリッジで連結した中空金属球群が得られる。
第4発明によれば、楕円形のブランクを湾曲させていくと、全周の端縁が互いに接近してきて、ほぼ真球状の球体を形成できる。そして、深絞り工程では楕円形ブランクの長軸方向の両端部を立ち上げたチューリップ状成形体になるので、次工程の口閉めを経ることにより球体への成形が可能となる。口閉め工程では、深絞り工程で得られたチューリップ状成形体を上端部をすぼめることによって壺形成形体に成形でき、球体への成形を容易にする。成形工程では、壺形成形体は加圧しても内向きのつぶれが発生しにくいので球形に仕上げることが可能である。そして、この製法はプレスのみを用い、他の加工機械を用いなくてよいので、容易に、かつ安価に製造できる。
第5発明によれば、複数の中空金属球群を任意の形で結合すると、使用場所に合わせた形の衝撃吸収用構造材が得られるので、製造が容易であり、かつ安価に製造できる。
第6発明によれば、低融点金属の加熱溶融はメッキ後に炉内で加熱する等の量産処理が可能なので、安価に衝撃吸収用構造材を提供できる。
(A)図は本発明に係る中空金属球Aの平面図、(B)図は中空金属球群Bの側面図である。 (A)図は中空金属球の製法に用いるブランクの平面図、(B)図はブランキングの説明図である。 本発明における製法の工程説明図である。 本発明における製法の予備成形の説明図である。 (A)は中空金属球群Bの写真、(B)は衝撃吸収用構造材Cの写真である。 中空金属球Aの単球での圧縮試験の結果を示すグラフである。 実施例1および比較例1における引張り試験の要領を示す写真である。 実施例1および比較例1における引張り荷重を加えた後の試験片の写真である。 引張り試験の結果を示すグラフである。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1の(A)は本発明に係わる中空金属球Aを単球で示している。また、(B)図は複数個の中空金属球Aを連結した中空金属球群Bの一部を示している。この中空金属球群Bを複数本積層して棒状や柱状その他任意の形に成形したものが、図5(B)に例示する衝撃吸収用構造材Cである。
図1(B)に示す中空金属球群Bは、複数個の中空金属球Aをブリッジ2で互いに連結したものである。図1(A)に示すように、単球の中空金属球Aは中空球体1とブリッジ2とからなる。中空球体1自体は薄板金属板から球状に成形されたものであって、その一部に開孔部1bが形成されたものである。この開孔部1bは、2ヶ所の小孔hを細いスリットsでつないだ形状のものである。小孔hはほぼ円形である。ブリッジ2は中空球体1の小孔h部分から側方に延びている。このブリッジ2は中空金属球A(換言すれば中空球体1)と同じ金属薄板から打ち抜いたものである。
図1(B)に示す中空金属球群Bは3個の中空金属球Aのみを示しているが、これは例示であって、実際に使用させるものはもっと多くの中空金属球Aが使用される。
中空球体1の直径dは5mm、隣接する中空球体1,1間の距離dは約7mmであるが、このような寸法も例示であって、もっと小さなものも、もっと大きなものも任意に用いることができる。
つぎに、本発明の中空金属球Aの製造方法を説明する。
本発明の製造法で用いるブランクbを図2(A)に基づき説明する。
加工前のブランクbは、概ね楕円形の金属板である。この楕円形のブランク形状は、球の展開図から有効と考えられたものである。
ブランクbとしての金属の材質は、加工に耐える延性や衝撃加圧時の変形特性から選択すればよく、たとえば、鋼板、ステンレス板、アルミニウム板などが好ましく用いられる。ブランクbの厚さも上記と同様の観点から選択され、材料や与えるべき変形特性によって変るが、たとえば直径が5mmの中空球では0.05〜0.3mmのものが好ましい。
ブランクbの楕円形状は、基本的には長軸寸法hと短軸寸法wで決まるが、これも加工方法や用いるダイやパンチとの相性によりしわ等の発生しない寸法に選択すればよい。さらに、湾曲部の曲率半径R,R,Rも加工方法や加工設備との相性により、しわ等が発生しないように選択すればよい。また、開孔部の小孔hの形状は、曲率半径Rを選択することによりコントロールできる。たとえば、曲率半径Rを大きくして形状を直線に近づければ、小孔hは円形に近づく。反対に曲率半径Rを小さくして膨らませると、小孔hは小さな異形孔となる。
図2(B)は、ブランキングの要領を説明している。MBは金属薄板であって、この金属薄板MBからブランクbとブリッジ3を連結された状態で打ち抜く。打ち抜き加工は公知の方法を用いればよい。
つぎに、プレス加工法を説明する。
本発明の製法は、基本的には深絞り工程Iと口閉め工程IIと仕上げ工程IIIとからなる。上記工程を含む限り以下の製法に限定されるものではない。なお、深絞り工程Iの前に後述する予備成形を行ってもよい。
図3は本発明の製法を示し、直径(図1(B)の符号d)が5mmの中空金属球Aをつくる製造工程を示している。工程は3段階に分けられ、深絞り工程I、口閉め工程II、仕上げ工程IIIとからなる。
前記深絞り工程Iは、ダイ11とパンチ12としわ押え13からなる深絞り装置10を用いている。ダイ11は内径5mmの孔15を有し、孔15の上端部はアール15rが付けられている。パンチ12は直径4.8mmで先端は半球状になっている。しわ押え13は内径6mmの孔16があいたフランジ状部材である。ダイ11は固定され、パンチ12としわ押え13は油圧等で駆動される。ダイ11の孔の上にブランクb中央部をのせ、しわ押え13でブランクbをダイ11上に固定する。ついでパンチ12で、ブランクbがしわ押え13から抜けるまで加圧する。
前記口閉め工程IIは、ダイ21とパンチ24からなる口閉め装置20を用いる。ダイ21は上面に略半球状の凹所22が形成されている。パンチ24はピン25とピンの外側に突出した口閉めガイド26を備えている。口閉めガイド26は傘状の部材である。
前記深絞り工程Iでは、平板のブランクbが短軸方向の両縁部を曲げると共に、長軸方向の両端部を立ち上げたチューリップ状のチューリップ状成形体bに形成されている。このチューリップ状成形体bを口閉め装置20のダイ21上に置き、パンチ24のピン25を成形体bの両端部の間に挿入し、さらに加圧していく。この加圧によって、口閉めガイド26が成形体bの両端部を互いに接近させ、さらなる加工により、成形体bの全縁が互いに接近して壺形状の壺形成形体bに形成する。この口閉め工程で材料の座屈を避けるために、口閉め工程IIを2段階に分けて行うなどの工夫も、場合によって必要とされる。
仕上げ工程IIIは、下ダイ31と上ダイ34からなる仕上げ装置30を用いる。下ダイ31は上面に半球状の凹所32を形成している。上ダイ34は下面に半球状の凹所35を形成している。凹所32と凹所35は上下ダイ31,34が密着した状態で真球状となるように形成されている。
前記口閉め工程IIで形成された壺形成形体bは下ダイ31の上に置かれ、上ダイ34を加圧していくと、壺形成形体bは球形に成形される。このとき、壺形成形体bの形状により、上下金型間への噛み込みやしわなどが発生しやすくなるが、初期のブランク形状を適正にすることにより、これらの欠点を防止することができる。
この仕上げ工程IIIで材料の肉量を精密に管理しておくことにより、寸法や形状が高精度に仕上がった真球に近い中空金属球Aが得られる。ただし、壺形成形体bの両端部は完全には接合しないので、開孔部1bが残ることになる。この開孔部1bの形状は、図1(A)に示すように、細長いスリットsの両端に円形あるいは小さな小孔hが付いたものである。
図4に示す予備成形IVは、下金型41と上金型42との間にブランクbを挟み上金型42で圧縮して曲げを与え、後で与えた曲げを戻すように加工するものである。
このような曲げと曲げ戻しを与えると、金属材料に高い強度を与えることができる。
この予備成形の実施は任意であって、実施するなら深絞り工程Iの前に行うとよい。
つぎに、衝撃吸収用構造材Cの製法を説明する。
図5(B)に示す衝撃吸収用構造材Cは同図(A)に示す中空金属球群Bを複数本積層して結合したものである。
結合の方法にとくに制限はないが、接着剤による結合の他、中空金属球群Bの表面に低融点金属のメッキを施し、メッキ炉内で加熱溶融させる方法が、簡便であり、かつ量産も可能なので好ましい。
図5(B)に示す衝撃吸収用構造材Cは、長さ200mm、幅30mm、高さ30mmであるが、このような寸法は任意であり、もっと太く長いものも、もっと細く短いものも任意に製造できる。
また、断面形状も任意であり、四角形の外に三角形や五角形等の多角形や円形や惰円形なども可能である。
つぎに、本発明の衝撃吸収用構造材Cの利用方法を説明する。
衝撃吸収用構造材Cは、中空の構造部材の中に充填して使用される。中空の構造部材の代表的なものは自動車のピラーやバンパーなどであるが、これらに制限されることなく、例えば、円管や、断面が帽子のような形状をしたハット材、角管等、建築物の梁、柱等に使用される中空な構造用材料を例示できる。
本発明の衝撃吸収用構造材Cは、多数の中空金属球Aから構成されているから、外部からの衝撃荷重が加わったとき、中空金属球Aが衝撃吸収負荷を受けるので、衝撃吸収用構造材Cの変形はある荷重が加わるまで発生し難い。そして、衝撃荷重が大きくなると、中空金属球Aが少しづつ順々につぶれていきながら衝撃吸収用構造材Cも変形していく。しかし、この変形は時間をかけて行われ、一気につぶれることはない。このように衝撃吸収用構造材Cは良好なエネルギー吸収特性を発揮するので、衝撃吸収能力を高くすることができる。したがって、自動車等の構造用材料の肉厚を薄くすることができ、自動車等の軽量化と衝撃吸収能力を共に向上させることができる。
つぎに、本発明の中空金属球Aにつき、圧縮試験によって機械特性を調査した。
(1)まず、中空金属球Aの単球での圧縮試験を行った。
結果を図6に示す。図に示す圧下率とは、2枚の剛体の平板で単球を挟み込み、その圧下量を球の直径で除した値の百分率である。
圧下率50%位までは、中空球属球Aにどの方向から荷重を加えても、順々にほぼ同じ圧下率でつぶれていく。圧下率50%位を超えてからは、スリットに直角な方向の荷重を加えると、小さい荷重でつぶれるが、70%程度でつぶれが止まる。
スリットから球の中心に向かって荷重を加えると、圧下率90%近くまで、荷重が高くなりながらつぶれていき、圧下率90%付近でつぶれが停止する。このように、70%〜90%位の圧下率まで、順々につぶれていくので、本発明の中空金属球Aは時間をかけて衝撃を吸収することができる。
(2)つぎに、中空金属球群Bについて引張り試験を行った。
(実施例1)
引張り試験に提供した試験体は図5(A)に示す中空金属球Aが4個が並んだものであり、両端2個を把持して引っ張った。
(比較例1)
比較例は、特許文献1の鈴形中空金属球を用いた以外は実施例1と同様である。つまり、各中空金属球がブリッジで結合されておらず、低融点で金属で接合されているものである。
試験方法は、図7に示すように、実施例1(中空金属球群B)と比較例1(鈴形中空金属球群の低融点金属による結合体)の両端を把持し、引っ張った。
図8は実施例1と比較例1の引張り破断後を示している。実施例1ではブリッジで、比較例1は結合部で破断しているのが分かる。
前記引張り試験の結果を図9に示す。横軸は引っ張った量であり、縦軸は加えた荷重である。比較例1では、荷重10Nを加え、0.5mm引っ張ったところで低融点金属による結合が耐えられず、破断した。
実施例1では、荷重が0から30Nまでほぼ線形に増加しながら、3mm超引っ張ったところでブリッジ部で破断した。
この結果から、本発明の衝撃吸収部材では、引張り荷重や曲げ荷重に対しても、容易に破断することなく耐えるため、効果的に衝撃吸収力を発揮できることが分る。
本発明の製造方法によって形成された中空金属球群Bおよびそれを用いた衝撃吸収用構造材Cは、中空な部材、例えば、円管やハット材、角管等、自動車のフレームやバンパー、建築物の梁、柱等に使用する衝撃吸収用構造材に使用可能である。
A 中空金属球
B 中空金属球群
C 衝撃吸収用構造材
1 中空球体
2 ブリッジ
10 深絞り装置
20 口閉め装置
30 仕上げ装置
b ブランク

Claims (6)

  1. 複数個の中空金属球を帯状のブリッジで連結した中空金属球群であって、
    各中空金属球は、金属薄板を湾曲させて球状に成形した中空球体であり、
    前記ブリッジは、成形される前の前記中空金属球に連結した状態で同一の金属薄板から打ち抜かれたものである
    ことを特徴とする中空金属球群。
  2. 請求項1記載の前記中空金属球群を複数個用い、互いに積層して結合した
    ことを特徴とする衝撃吸収用構造材。
  3. 同一の金属薄板から複数個の楕円形のブランクが互いに帯状のブリッジで連結された形に打ち抜かれ、
    前記ブランクが中空球体に成形される
    ことを特徴とする中空金属球群の製造方法。
  4. 前記ブランクが長軸寸法と短軸寸法が異なるものであり、
    前記ブランクを深絞りして、短軸方向の両縁部を曲げると共に長軸方向の両端部を立ち上らせる深絞り工程と、
    前記深絞り工程で得られたブランクの長軸方向の両端部を互いに接近させる口閉め工程と、
    前記口閉め工程で得られたブランクの全周の縁部を互いに接近させつつ球形に仕上げる仕上げ工程とを順に実行する
    ことを特徴とする請求項3記載の中空金属球群の製造方法。
  5. 請求項3で得られた中空金属球群を複数個用意し、互いに積層して結合することを特徴とする衝撃吸収用構造材の製造方法。
  6. 前記結合が、各中空金属球群の表面に付着させた低触点金属を加熱溶融させる方法である
    ことを特徴とする請求項5記載の衝撃吸収用構造材の製造方法。
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CN107759206A (zh) * 2017-11-16 2018-03-06 深圳市大擎科技有限公司 耐高压陶瓷球壳、制备方法及深海浮力装置

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