JP2015078690A - ロック用スペーサアセンブリ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロック用スペーサアセンブリを提供する。
【解決手段】ロック用スペーサアセンブリおよびターボ機械が提供される。一実施形態においては、ロック用スペーサアセンブリがスペーサを備え、このスペーサが、プラットフォームと、このプラットフォームからおおむね径方向内側に延びている複数の脚とを備えている。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々に接触して、お互いに向かっておおむね軸方向に弾性変形させるように構成されたクランプをさらに備える。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々に接触して、逆のおおむね軸方向に力を加えるように構成された固定ラグをさらに備える
【選択図】図1

Description

本発明は、概して、ターボ機械に関する。より具体的には、本発明は、ターボ機械のロータ羽根をロータディスクに固定するためのロック用スペーサアセンブリに関する。
ガスタービンまたは蒸気タービンなどの種々のターボ機械は、シャフトと、シャフトに結合した複数のロータディスクと、ロータディスクに取り付けられた種々のロータ羽根とを備える。従来のガスタービンは、その圧縮機およびタービン部分に、種々のロータ羽根をディスクに取り付けて有している回転可能なシャフトを備えている。各々のロータ羽根が、加圧された空気、燃焼ガス、または蒸気などの他の流体が流れる翼と、空気または流体の流れについて径方向内側の境界を定める翼の基部のプラットフォームとを備えている。
ロータ羽根は、典型的には取り外し可能であり、したがってロータディスクの外周に位置する相補的な取り付けスロットに係合するように構成されたT字形の根元部分などの適切な根元部分を備えている。根元は、ディスクの外周に形成された対応する軸方向または周方向のスロットに係合する軸方向進入または周方向進入のいずれかの根元であってよい。典型的な根元は、最小の断面積の首部と、根元から取り付けスロット内に位置する1対の側方の凹所に延びる根元突出部とを備える。
周方向の根元については、ただ1つの取り付けスロットが、ロータディスクの前面および後面の全周を巡って周状に延びる前側および後ろ側の連続的な周方向のポストまたは輪の間に形成される。周状の取り付けスロットの断面形状は、ロータディスクの前側および後ろ側のポストまたは輪によって定められ、タービンの稼働時にロータ羽根の根元突出部と協働して個々の羽根を径方向について保持する側方の凹所を備える。
例えば、ガスタービンの圧縮機部分において、ロータディスクの外周を巡ってロータ羽根の段を完成させるために、ロータまたは圧縮機の羽根(具体的には、根元部分)が、周状のスロットの周囲において周状のスロットに挿入され、ロータ羽根の根元突出部を側方の凹所に接触させるべく約90度回転させられる。ロータ羽根は、スロットの周囲に当接して係合できる翼の基部のプラットフォームを備えている。他の実施形態においては、隣接するロータ翼のプラットフォームの間において、スペーサを周状のスロットに設置することができる。ひとたびすべての羽根(および、スペーサ)が設置されると、取り付けスロットにおける最終的な残りの空間が、典型的には、技術的に広く知られているように、特別に設計されたスペーサアセンブリで埋められる。
周状のスロットへの最後のスペーサアセンブリの挿入を容易にするために使用される一般的な技術は、ロータディスクに軸対称でない装てんスロットを備えることである。種々の従来のスペーサアセンブリが、ロータディスクの装てんスロットの必要性をなくすべく設計されている。しかしながら、これらのアセンブリは、複雑な装置を備える。これらの従来のアセンブリは、一般に、組み立てが難しく、製造コストが高く、軸方向の荷重の不釣り合いにつながる可能性がある。したがって、ガスタービンの圧縮機および/またはタービンのロータ羽根など、ターボ機械の隣り合うロータ羽根のプラットフォームの間の最終的な空間に比較的容易に組み込むことができる改善されたロック用スペーサアセンブリについて、ニーズが存在する。
米国特許第8,176,598号明細書
本発明の態様および利点が、以下の説明において後述され、あるいは明細書から自明であると考えられ、もしくは本発明を実施することによって習得されるであろう。
本発明の一実施形態によれば、隣り合うロータ羽根のプラットフォームの間において周方向の取り付けスロットに挿入されるロック用スペーサアセンブリが提供される。ロック用スペーサアセンブリは、スペーサを備え、このスペーサが、プラットフォームと、このプラットフォームからおおむね径方向内側に延びている複数の脚とを備えている。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々に接触して、お互いに向かっておおむね軸方向に弾性変形させるように構成されたクランプをさらに備える。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々に接触して、逆のおおむね軸方向に力を加えるように構成された固定ラグをさらに備える。
本発明の別の実施形態によれば、隣り合うロータ羽根のプラットフォームの間において周方向の取り付けスロットに挿入されるロック用スペーサアセンブリが提供される。ロック用スペーサアセンブリは、スペーサを備え、このスペーサが、プラットフォームと、このプラットフォームからおおむね径方向内側に延びている複数の脚とを備えている。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々をお互いに向かっておおむね軸方向に弾性変形させるための手段をさらに備える。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々に接触して、逆のおおむね軸方向に力を加えるように構成された固定ラグをさらに備える。
本発明の別の実施形態によれば、ターボ機械が提供される。ターボ機械は、圧縮機部分、タービン部分、および前記圧縮機部分と前記タービン部分との間の燃焼器部分を備える。前記圧縮機部分または前記タービン部分の一方が、周方向に延びる連続的な取り付けスロットを定めている前側および後ろ側ポストを備えているロータディスクと、複数のロータ羽根とを備えており、前記複数のロータ羽根の各々が、複数のプラットフォームのうちの1つから延びており、前記複数のプラットフォームの各々が、内側に延びている根元によって前記取り付けスロットに固定される。前記圧縮機部分または前記タービン部分の一方は、前記複数のプラットフォームのうちの少なくとも2つの間の空間に配置されるロック用スペーサアセンブリをさらに備える。ロック用スペーサアセンブリは、スペーサを備え、このスペーサが、プラットフォームと、このプラットフォームからおおむね径方向内側に延びている複数の脚とを備えている。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々に接触して、お互いに向かっておおむね軸方向に弾性変形させるように構成されたクランプをさらに備える。ロック用スペーサアセンブリは、前記複数の脚の各々に接触して、逆のおおむね軸方向に力を加えるように構成された固定ラグをさらに備える。
当業者であれば、本明細書を検討することによって、このような実施形態および他の実施形態の特徴および態様を、よりよく理解できるであろう。
当業者にとって、本発明の最良の態様を含む本発明の充分かつ本発明を実施可能にする開示が、添付の図面の参照を含む本明細書の残りの部分において、さらに詳しく説明される。
本発明の技術的範囲に包含される典型的なガスタービンの機能図である。 周方向進入のロータ羽根における根元および取り付けスロットの構成の実施形態の一部分の断面図である。 ロック用スペーサアセンブリを挿入することができる最終的な空間または装てん空間を含む典型的なロータディスクの一部分の斜視図である。 本発明の主題のいくつかの態様による取り付けスロット内のロック用スペーサアセンブリの斜視図である。 本発明の主題のいくつかの態様によるロック用スペーサアセンブリの実施形態の順次の組み立ての図である。 本発明の主題のいくつかの態様によるロック用スペーサアセンブリの実施形態の順次の組み立ての図である。 本発明の主題のいくつかの態様によるロック用スペーサアセンブリの実施形態の順次の組み立ての図である。
次に、本発明の現在の実施形態(その1つ以上の例が、添付の図面に示されている)を、詳細に説明する。詳細な説明においては、数字および文字による記号表示を、図中の各特徴を指して使用する。図面および説明における類似または同様の記号表示は、本発明の類似または同様の部分を指して用いられている。本明細書において使用されるとき、用語「第1」、「第2」、および「第3」は、或る構成要素を別の構成要素から区別するために入れ換え可能に使用することができ、個々の構成要素の場所または重要性を意味するものではない。用語「上流」および「下流」は、流路における流体の流れに対する相対的な方向を指す。例えば、「上流」は、流体が流れてくる方向を指し、「下流」は、流体が流れていく方向を指す。用語「径方向」は、特定の構成要素の軸方向の中心線に実質的に垂直な相対的な方向を指し、用語「軸方向」は、特定の構成要素の軸方向の中心線に実質的に平行な相対的な方向を指す。
各々の例は、本発明の説明の目的で提示されており、本発明を限定するものではない。実際、本発明において、本発明の技術的範囲および技術的思想から離れることなく、変更および変種が可能であることは、当業者にとって明らかであろう。例えば、或る実施形態の一部として例示または説明される特徴を、別の実施形態について使用して、またさらなる実施形態をもたらすことが可能である。このように、本発明は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の技術的範囲に含まれるような変更および変種を包含するように意図される。
本発明の典型的な実施形態を、例示の目的で、おおむねガスタービンの文脈において説明するが、本発明の実施形態が、蒸気タービンなど、シャフトとシャフトに結合した回転する羽根とを有する任意のターボ機械に適用可能であり、特許請求の範囲に特に記載されない限りは、ガスタービンに限られないことを、当業者であれば容易に理解できるであろう。
次に図面を参照すると、同一の数字は、すべての図を通して同じ構成要素を指し示しており、図1が、本発明の種々の実施形態を取り入れることができるターボ機械(この場合には、典型的なガスタービン10)の一実施形態の機能図を示している。この開示が、ガスタービンに限られず、むしろ蒸気タービンまたは任意の他の適切なターボ機械がこの開示の技術的範囲および技術的思想に包含されることを、理解すべきである。図示のとおり、ガスタービン10は、大まかには、ガスタービン10の上流端に配置された圧縮機14を含む圧縮機部分12と、圧縮機14の下流の少なくとも1つの燃焼器18を有している燃焼部分16と、燃焼部分16の下流のタービン22を含んでいるタービン部分20とを備えている。シャフト24が、圧縮機14および/またはタービン22を少なくとも部分的に貫いて、ガスタービン10の軸方向の中心線26に沿って延びている。特定の構成においては、シャフト24が、複数の個別のシャフトで構成されてもよい。
複数のロータホイールまたはディスク28が、圧縮機14および/またはタービン22においてシャフト24に沿って同軸に配置されている。各々のロータディスク28は、ロータディスク28の周囲に周方向に間隔を空けつつ配置され、ロータディスク28に着脱可能に固定される複数の径方向に延びるロータ羽根30を、受け入れるように構成されている。ロータ羽根30を、圧縮機のロータ羽根32など、圧縮機14において使用されるように構成でき、あるいはタービンバケットまたはタービンのロータ羽根34など、タービン22において使用されるように構成することができる。各々の羽根30は、長手方向の中心線の軸36を有し、前縁40および後縁42を有する翼部分38を備えている。
稼働時、空気などの作動流体44が圧縮機14に導かれ、圧縮機14において、燃焼部分16に向かって導かれるときに、一つには圧縮機のロータ羽根32によって徐々に圧縮される。圧縮された作動流体46が、圧縮機14から流れ、燃焼部分16に供給される。圧縮された作動流体46は、各々の燃焼器18に分配され、燃焼器18において燃料と混合され、可燃性の混合物をもたらす。可燃性の混合物が燃焼し、比較的高い温度および高い速度の燃焼ガス48を生み出す。燃焼ガス48が、タービン22を通って導かれ、タービン22において熱および運動エネルギをタービンのロータ羽根34に伝えることにより、シャフト24を回転させる。特定の用途においては、シャフト24が、電気を生成するために発電機(図示されていない)に接続される。
図2が、T字形の根元および取り付けスロットの構成を有する典型的なロータ羽根30を備える典型的なロータディスク28の一部分の拡大断面図である。図2に示されるように、各々のロータ羽根30は、ガスタービン10の稼働時に翼38を過ぎる空気の流れ、燃焼ガスの流れ、または蒸気などの他の流体の流れについて径方向内側の境界の一部分をもたらすプラットフォーム50をさらに備えることができる。さらに、各々のロータ羽根30は、プラットフォーム50から径方向内側に延びる一体の根元部分52を備えている。根元部分52は、技術的に広く知られているとおり、ロータディスク28の前側および後ろ側のポストまたは輪要素56によって定められる周方向に延びる取り付けスロット54に滑り込み、この取り付けスロット54に沿ってスライドする。
根元部分52は、取り付けスロット54内に定められ、輪要素56の凹状の壁部分62によって少なくとも部分的に定められる側方の凹所60に収容される突出部58を備えることができる。図2に提示した根元部分52および取り付けスロット54の構成が、あくまでも例示の目的のためのものにすぎず、根元およびスロットの構成が、本発明の主題の技術的範囲および技術的思想の範囲内で、幅広くさまざまであってよいことを、容易に理解できるであろう。
図3が、典型的なロータディスク28の一部分の斜視図であり、特にロータディスク28の前側および後ろ側の輪要素56の間の取り付けスロット54(図2)に設定された複数のロータ羽根30を示している。図示のとおり、各々のロータ羽根30が、プラットフォーム50を備えている。図3に示されるとおり、従来のスペーサ64が、技術的に広く知られているように、隣り合うロータ羽根30のプラットフォーム50の間に配置される。
隣り合うロータ羽根30のプラットフォーム50の間の周方向の幅Wを有している最終的な空間または装てん空間66を、さらに詳しく後述されるように、図4〜11に示されるようなロック用スペーサアセンブリ100の種々の実施形態によって埋めることができる。最終的な空間または装てん空間66は、通常は、ロータディスク28へのロータ羽根30の組み付けおよび/または取り外しの際に、ロータ羽根30を取り付けスロット54に挿入するために使用される。特定の実施形態において、ロック用スペーサアセンブリ100を、圧縮機14内に位置する圧縮機のロータ羽根32および/またはタービン22内に位置するタービンのロータ羽根34など、隣り合うロータ羽根30のプラットフォーム50の間の最終的な空間66を埋めるために使用できることを、理解すべきである。このように、ロック用スペーサアセンブリ100が、おおむね隣り合うロータ羽根30のプラットフォーム50の間に設置されるものとして後述され、プラットフォーム50およびロータ羽根30は、圧縮機のロータ羽根32またはタービンのロータ羽根34の一部であってよく、どちらの用途も充分に包含される。
図4〜7を参照すると、本発明によるロック用スペーサアセンブリ100の実施形態が示されている。アセンブリ100は、スペーサ110を備えている。スペーサ110は、大まかには、隣り合うロータ羽根30のプラットフォーム50の間の最終的な空間66にはまり込むように構成されている。例えば、スペーサ110は、プラットフォーム112を備えることができる。したがって、プラットフォーム112は、幅、長さ、厚さ、または任意の他の特徴によってプラットフォーム112をプラットフォーム50間に挿入することが可能になるような任意の寸法設定を有することができる。例えば、プラットフォーム112は、通常は、隣り合うロータ羽根30のプラットフォーム50の間にぴったりとはまるような水平方向の幅W(図3)を有することができる。
スペーサ110は、プラットフォーム112からおおむね径方向内側(スペーサ110が組み込まれた状態にあるとき)に延びる複数の脚114をさらに備えることができる。典型的な実施形態においては、2つの脚114が、プラットフォーム112から延びることができ、互いにおおむね向かい合うことができる。脚114は、例えば、おおむね軸方向に間隔を空けて位置することができる。
スペーサ110を取り付けスロット54に取り付けるために、脚114は、弾性変形可能であってよい。したがって、各々の脚114、および全体としてのスペーサ110を、いくつかの実施形態におけるアルミニウムまたは他の適切な金属など、適切な弾性変形可能材料から形成することができる。複数の脚114の各々をお互いに向かっておおむね軸方向に弾性的に変形させるための手段を、そのような脚の変形を容易にし、脚を内側に変形させて、スペーサ110を取り付けスロット54にはめ込むことを可能にするために、利用することができる。
いくつかの典型的な実施形態においては、弾性変形させるための手段が、クランプ120であってよい。クランプ120は、一般に、脚114がお互いに向かっておおむね軸方向内側に弾性的に変形するように、脚114に軸方向内向きの力をもたらすことができる任意の適切なクランプ装置であってよい。図5が、内側に変形した状態の脚114を示している。例えば、いくつかの実施形態においては、クランプ120が、C字クランプ、締め具、ストラップ、ジップタイ、ロープ、またはねじ装置であってよい。クランプ120を、図示のように、各々の脚114に接触させて配置でき、次いで脚114がお互いに向かっておおむね軸方向内向きに弾性変形するまで、おおむね軸方向内向きの力を脚114にもたらすように作動させることができる。お互いに向かうそのような変形は、脚115がスロット54の最も狭い部分に入り込んで通過でき、したがってスロット54の最も狭い部分を定めている輪要素56の突出部をかわすことができるように、充分であってよい。
典型的な実施形態においては、クランプ120が、複数の脚114から取り外し可能であってよい。例えば、スペーサ110を取り付けスロット54に収めた後で、クランプ120を脚114との係合から外すことができ、さらに脚114から切り離すことができる。そのような係合の解除により、脚114は、図6に示されるように、当初の弾性変形していない軸方向における位置に戻ることができる。ひとたび脚114から切り離されると、クランプ120を、取り付けスロット54から取り除くことができる。
他の実施形態においては、弾性変形させるための手段が、脚をおおむね軸方向内向きに弾性変形させるべく例えば人間によって脚114に加えられる物理的な力を含むことができる。さらに別の実施形態においては、スペーサ110を、例えば人間または機械による力によって、力の軸方向成分によって脚114がおおむね軸方向内側に変形するまで、径方向にディスク28に押し下げることができる。
脚114は、典型的な実施形態においては、接触面116をさらに備えることができる。各々の接触面116を、取り付けスロット54の凹状の壁部分62に接触するように構成することができる。例えば図6および7に示されるように、スペーサ110が取り付けスロット54に収められた後で、接触面116は、凹状の壁部分62に接触することができる。そのような接触は、取り付けスロット54においてスペーサ110を位置決めすることができる。凹状の壁部分62および接触面116は、任意の適切なサイズ、向き、などを有することができる。接触面116は、いくつかの実施形態においては、凹状の壁部分62と接触するときに凹状の壁部分62と対をなすように、おおむね同一の向きを有することができる。
ロック用スペーサアセンブリ100は、典型的な実施形態において、固定ラグ130をさらに備えることができる。図7に示されるように、固定ラグ130を、複数の脚114の各々に接触し、これらの脚114に対して逆のおおむね軸方向の力(弾性変形させるための手段による弾性変形のおおむね軸方向に対して反対のおおむね軸方向の力、など)を加えるように構成することができる。そのような逆のおおむね軸方向の力は、いくつかの実施形態において、脚114をおおむね逆の軸方向に弾性変形させることができる。これに加え、あるいはこれに代えて、おおむね逆の軸方向の力が、例えば脚114を介してディスク28に伝達されてよい。そのような力をもたらすことによって、固定ラグ130は、ロック用スペーサアセンブリ100を取り付けスロット54において固定し、ロック用スペーサアセンブリ100の軸方向および径方向の運動をおおむね減らし、あるいは防止することができる。
例えば、図示のとおり、各々の脚114が、くさび面118を備えることができる。くさび面118を、図示のように、径方向および軸方向に対しておおむね傾けることができる。2つの向かい合う脚114が利用される実施形態においては、くさび面118を、例えば互いに向かい合わせることができ、おおむね径方向外向きの方向につれて軸方向において互いに近付くように、傾けることができる。さらに、固定ラグ130が、くさび132を備えることができる。くさび132は、図示のとおりの2つの反対向きの相手方くさび面134など、種々の相手方くさび面134を有することができる。各々の相手方くさび面134が、くさび面118に接触できる。典型的な実施形態においては、各々の相手方くさび面134が、接触相手のくさび面118とおおむね同一の角度を有することができる。例えば、相手方くさび面134を、図示のように、径方向および軸方向に対しておおむね傾けることができる。さらに、図示のとおり、相手方くさび面134は、おおむね径方向外向きの方向において先細りであってよい。
固定ラグ130は、例えばロッド136をさらに備えることができる。ロッド136は、くさび132からおおむね径方向外側(組み立てられた状態にあるとき)に延びることができる。さらに、ロッド136を、スペーサ110のプラットフォーム112など、スペーサ110に定められる貫通穴138を通って延ばすことが可能であってよい。例えば、貫通穴138を、脚114の間など、プラットフォーム112のおおむね中央に定めることができ、プラットフォーム112を貫いておおむね径方向に延ばすことができる。組み立てられた状態において、ロッド136は、貫通穴138の少なくとも一部分を通って延びることができる。
さらに、いくつかの実施形態においては、ロック用スペーサアセンブリ100が、固定具140を備えることができる。固定具140は、固定ラグ130とスペーサ110とを一体に固定して、ロック用スペーサアセンブリ100を所定の位置に固定するために、ロッド136に接続可能であってよい。固定具140は、通常は、固定ラグ130とスペーサ110とを一体に固定するために使用することができる任意のロック機構を備えることができる。例えば、図示のとおり、固定具140は、ロッド136の雄ねじ端に螺合させることができる雌ねじ端を有することができる。典型的な実施形態においては、固定具140が、ロッド136に接続されたときに貫通穴138に位置することができる。
したがって、典型的な実施形態においては、固定ラグ130を、図5に示されるとおり、スペーサ110よりも前に取り付けスロット54内に配置することができる。さらに図示のとおり、弾性変形させるための手段が、脚114をお互いに向かって弾性変形させることができる。次いで、図6に示されるように、スペーサ110を取り付けスロット54内に収め、例えば脚114が弾性変形前の状態に戻るように、前記手段を解除することができる。その後に、固定ラグ130を脚114に接触させることができ、そのような接触によって、例えば脚114の接触面116を取り付けスロット54の凹状の壁部分62に押し付けることができるおおむね逆の軸方向の力を脚114にもたらすことができる。最後に、固定ラグ130をスペーサ110に固定することで、ロック用スペーサアセンブリ100をスロット54内の所定の位置にロックすることができる。
本発明の主題が、本明細書において説明および具現化されるとおりのロック用スペーサアセンブリ100を備えるロータアセンブリも包含することを、理解すべきである。ロータアセンブリは、周方向に延びる連続的な取り付けスロット54を定めている前側および後ろ側のポスト56を有するロータディスク28を備える。ロータアセンブリは、複数のロータ羽根30をさらに備え、各々のロータ羽根30は、プラットフォーム50から延びている。プラットフォーム50が、内側に延びる根元52によって取り付けスロット54内に固定される。本明細書において例示または説明した実施形態のいずれかによる少なくとも1つのロック用スペーサアセンブリ100が、プラットフォーム50のうちの2つの間の空間66に配置される。すでに示したとおり、ロータアセンブリが、ガスタービンの圧縮機またはタービン部分に配置されてよく、プラットフォーム50およびロータ羽根30が、ロータ羽根またはタービンバケットのいずれかの段の全体の一部となることを、容易に理解できるであろう。
本明細書においては、本発明を最良の態様を含めて開示するとともに、あらゆる装置またはシステムの製作および使用ならびにあらゆる関連の方法の実行を含む本発明の実施を当業者にとって可能にするために、いくつかの実施例を使用している。本発明の特許可能な技術的範囲は、特許請求の範囲によって定められ、当業者にとって想到される他の実施例も含むことができる。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言から相違しない構造要素を備えており、あるいは特許請求の範囲の文言から実質的には相違しない同等の構造要素を含むならば、特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。
10 ガスタービン
12 圧縮機部分
14 圧縮機
16 燃焼部分
18 燃焼器
20 タービン部分
22 タービン
24 シャフト
26 軸方向の中心線
28 ロータディスク、ディスク
30 ロータ羽根、羽根
32 圧縮機のロータ羽根
34 タービンのロータ羽根
36 長手方向の中心線の軸
38 翼、翼部分
40 前縁
42 後縁
44 作動流体
46 圧縮された作動流体
48 燃焼ガス
50 プラットフォーム
52 根元部分、根元
54 取り付けスロット、スロット
56 前側および後ろ側のポストまたは輪要素
58 突出部
60 側方の凹所
62 凹状の壁部分
64 スペーサ
66 最終的な空間/装てん空間
100 ロック用スペーサアセンブリ
110 スペーサ
112 プラットフォーム
114 脚
115 脚
116 接触面
118 くさび面
120 クランプ
130 固定ラグ
132 くさび
134 相手方くさび面
136 ロッド
138 貫通穴
140 固定具

Claims (20)

  1. 隣り合うロータ羽根(30)のプラットフォーム(50)の間において周方向の取り付けスロット(54)に挿入されるロック用スペーサアセンブリ(100)であって、
    プラットフォーム(112)と、該プラットフォーム(112)からおおむね径方向内側に延びている複数の脚(114)とを備えるスペーサ(110)と、
    前記複数の脚(114)の各々に接触し、該脚(114)をお互いに向かっておおむね軸方向に弾性変形させるように構成されたクランプ(120)と、
    前記複数の脚(114)の各々に接触し、該脚(114)に逆のおおむね軸方向に力を加えるように構成された固定ラグ(130)と
    を備えるロック用スペーサアセンブリ(100)。
  2. 前記複数の脚(114)の各々が、くさび面(118)を備え、前記固定ラグ(130)が、複数の相手方くさび面(134)を有するくさび(132)を備えており、前記くさび面(118)と相手方くさび面(134)との間の接触によって、前記逆のおおむね軸方向の前記複数の脚(114)の各々の弾性変形が生じる請求項1に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  3. 前記相手方くさび面(134)が、おおむね径方向外側への方向において先細りである請求項2に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  4. 前記固定ラグ(130)が、ロッド(136)を備えている請求項1に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  5. 前記ロッド(136)を、前記プラットフォーム(112)に定められた貫通穴を通って延ばすことができる請求項4に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  6. 前記ロッド(136)に接続することができる固定具(140)をさらに備える請求項4に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  7. 前記複数の脚(114)の各々が、前記スロット(54)の凹状の壁部分(62)に接触するように構成された接触面(116)を備える請求項1に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  8. 前記クランプ(120)を、前記複数の脚(114)から取り除くことができる請求項1に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  9. 隣り合うロータ羽根(30)のプラットフォーム(50)の間において周方向の取り付けスロット(54)に挿入されるロック用スペーサアセンブリ(100)であって、
    プラットフォーム(112)と、該プラットフォーム(112)からおおむね径方向内側に延びている複数の脚(114)とを備えるスペーサ(110)と、
    前記複数の脚(114)の各々をお互いに向かっておおむね軸方向に弾性変形させるための手段(120)と、
    前記複数の脚(114)の各々に接触し、該脚(114)に逆のおおむね軸方向に力を加えるように構成された固定ラグ(130)と
    を備えるロック用スペーサアセンブリ(100)。
  10. 前記複数の脚(114)の各々が、くさび面(118)を備え、前記固定ラグ(130)が、複数の相手方くさび面(134)を有するくさび(132)を備えており、前記くさび面(118)と相手方くさび面(134)との間の接触によって、前記逆のおおむね軸方向の前記複数の脚(114)の各々の弾性変形が生じる請求項9に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  11. 前記相手方くさび面(134)が、おおむね径方向外側への方向において先細りである請求項10に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  12. 前記固定ラグ(130)が、ロッド(136)を備えている請求項9に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  13. 前記ロッド(136)を、前記プラットフォーム(112)に定められた貫通穴を通って延ばすことができる請求項12に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  14. 前記ロッド(136)に接続することができる固定具(140)をさらに備える請求項12に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  15. 前記複数の脚(114)の各々が、前記スロット(54)の凹状の壁部分(62)に接触するように構成された接触面(116)を備える請求項9に記載のロック用スペーサアセンブリ(100)。
  16. 圧縮機部分と、
    タービン部分と、
    前記圧縮機部分と前記タービン部分との間の燃焼器部分と
    を備えており、
    前記圧縮機部分または前記タービン部分の一方が、
    周方向に延びる連続的な取り付けスロット(54)を定めている前側および後ろ側ポストを備えているロータディスク(28)と、
    複数のプラットフォーム(50)のうちの1つからそれぞれ延びており、前記複数のプラットフォーム(50)の各々が内側に延びている根元によって前記取り付けスロット(54)に固定される複数のロータ羽根(30)と、
    前記複数のプラットフォーム(50)のうちの少なくとも2つの間の空間に配置されるロック用スペーサアセンブリ(100)と
    を備え、
    前記ロック用スペーサアセンブリ(100)が、
    プラットフォーム(112)と、該プラットフォーム(112)からおおむね径方向内側に延びている複数の脚(114)とを備えるスペーサ(110)と、
    前記複数の脚(114)の各々に接触し、該脚(114)をお互いに向かっておおむね軸方向に弾性変形させるように構成されたクランプ(120)と、
    前記複数の脚(114)の各々に接触し、該脚(114)に逆のおおむね軸方向に力を加えるように構成された固定ラグ(130)と
    を備えているターボ機械。
  17. 前記複数の脚(114)の各々が、くさび面(118)を備え、前記固定ラグ(130)が、複数の相手方くさび面(134)を有するくさび(132)を備えており、前記くさび面(118)と相手方くさび面(134)との間の接触によって、前記逆のおおむね軸方向の前記複数の脚(114)の各々の弾性変形が生じる請求項16に記載のターボ機械。
  18. 前記相手方くさび面(134)が、おおむね径方向外側への方向において先細りである請求項17に記載のターボ機械。
  19. 前記固定ラグ(130)が、ロッド(136)を備えている請求項16に記載のターボ機械。
  20. 前記クランプ(120)を、前記複数の脚(114)から取り除くことができる請求項16に記載のターボ機械。
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