JP2015078285A - 携帯情報端末用ハウジング - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン系樹脂のブレンドからなる樹脂組成物の特徴である成形加工性、耐熱性等を保持したまま、射出成形時の流動性、耐衝撃強度(面衝撃強度)及び耐薬品性を飛躍的に向上させた樹脂組成物及び成形品の提供。【解決手段】樹脂組成物が、ポリカーボネート樹脂(A)95〜40重量%及びゴム強化スチレン系樹脂(B)5〜60重量%からなる、樹脂成分100重量部あたり、特定のアルキルケテンダイマー(C)0.1〜5重量部、及びガラス繊維(D)3〜30重量部を必須成分として含有するポリカーボネート樹脂組成物。前記ゴム強化スチレン系樹脂(B)がABS樹脂である。【選択図】なし

Description

本発明は、射出成形時の流動性、耐衝撃強度、および耐薬品性に優れたポリカーボネート樹脂組成物からなる携帯情報端末用ハウジングに関する。更に詳しくは、ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン系樹脂のブレンドからなる樹脂組成物の特徴である成形加工性、耐熱性等を保持したまま、射出成形時の流動性、耐衝撃強度、および耐薬品性を著しく改善した携帯情報端末用ハウジングに関する。
従来、ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン系樹脂のブレンドからなる樹脂組成物は耐衝撃性、耐熱性、塗装性などに優れているため、電気、電子、自動車などの分野に広く用いられている。しかし、当該樹脂組成物から得られた成形品に塗装を施した際、塗装に使用されるシンナー等の薬品や溶剤により割れ等の不具合が発生する場合があり、かかる不具合が発生しないように耐薬品に優れた樹脂組成物が要望されている。
耐薬品性を改良する方法としては、耐薬品性に優れる結晶性樹脂であるポリアミドをブレンドする方法(特許文献1)が提案されているが、結晶性樹脂をブレンドすると成形収縮率が大きくなり従来の樹脂組成物で使用していた金型が使用出来なくなる事や樹脂組成物への相溶性が不十分な事から機械的強度が低下する事から好ましくない。
他方、液晶表示装置等の平面型ディスプレイを有する携帯型コンピュータ、電子手帳、携帯電話、PHS端末、スマートフォン等の携帯可能な情報端末が広範に使用されるようになってきている。
従来、このような携帯情報端末に用いられるハウジングとしては、ポリカーボネート樹脂組成物が使用されることが多いが、例えば、薄肉の携帯情報端末筐体の機械的強度不足(流動性不足に起因する)により筐体が割れるといった不具合の発生する場合があり、この不具合を改善すべくこの樹脂組成物の機械的強度、耐熱性、寸法安定性等をより向上させるためガラス繊維を添加するケースが増えている。しかしながら、ガラス繊維を添加することで機械的強度、寸法安定性は向上するものの、射出成形時の流動性や得られた製品の耐衝撃強度が低下するという新たな不具合が発生する場合があり、このような新たな不具合が発生しないよう流動性および耐衝撃強度の改善されたポリカーボネート樹脂組成物が要望されている。また、これらの分野の用途においては、当該樹脂組成物を用いた製品が落下などにより割れる、欠ける等の不具合を起こす危険性が非常に高いため、耐衝撃性、とりわけ面衝撃強度の高い樹脂組成物への要望が高い。
そして、上記のような要望に対して、これまで例えば、ポリカーボネート樹脂にポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体を配合する方法が提案されている(特許文献2)。しかしながら、上記方法においても製品の流動性および落下強度等の耐衝撃強度については十分解決されていない。
このように、これまで耐薬品性に優れかつ射出成形時の流動性及び耐衝撃強度(面衝撃強度)に優れたポリカーボネート樹脂組成物は開発されていないのが現状である。
特公平6−313091号公報 特開平2−173061号公報
本発明は、従来から射出成形時の流動性、耐衝撃強度(面衝撃強度)および耐薬品性に優れたポリカーボネート樹脂組成物が開発されていないことを課題とし、ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン系樹脂のブレンドからなる樹脂組成物の特徴である成形加工性、耐熱性等を保持したまま、特に、射出成形時の流動性、耐衝撃強度(面衝撃強度)および耐薬品性を著しく改善した携帯情報端末用ハウジングを提供することを目的とする。
本発明者らは、かかる課題に鑑み鋭意研究を行った結果、ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン系樹脂のブレンドからなる樹脂組成物に特定のアルキルケテンダイマーとガラス繊維とを特定割合で併用配合することにより、驚くべきことに射出成形時の流動性、耐衝撃性(耐面衝撃性)、および耐薬品性を一挙に飛躍的に向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる携帯情報端末用ハウジングであって、該ポリカーボネート樹脂組成物が、ポリカーボネート樹脂(A)95〜40重量%およびゴム強化スチレン系樹脂(B)5〜60重量%からなる樹脂成分100重量部あたり、下記一般式1に示すアルキルケテンダイマー(C)0.1〜5重量部、およびガラス繊維(D)3〜30重量部を必須成分として含有するポリカーボネート樹脂組成物からなることを特徴とする、携帯情報端末用ハウジングを提供するものである。
一般式1:
Figure 2015078285
(一般式1において、Rは、同一でも異なっても良いが、炭素数6〜33のアルキル基をあらわす。)
本発明の携帯情報端末用ハウジングは、ポリカーボネート樹脂とゴム強化スチレン系樹脂のブレンドからなる樹脂組成物の特徴である成形加工性、耐熱性等を保持したまま、射出成形時の流動性、耐衝撃強度(面衝撃強度)および耐薬品性を飛躍的に向上させたものであり、例えば、薄肉の携帯情報機器端末ハウジングを射出成形した際には充填不足といった不具合の発生を抑えられる。また、製品への重量物の落下や製品自体が落下した際に割れが発生するといった不具合の発生や、かかる樹脂組成物から得られた成形品にシンナー等の各種薬品や溶剤が付着しても割れ等の不具合の発生が抑えられるといった顕著な効果を奏する。
本発明の携帯情報端末用ハウジングとは、液晶表示装置等の平面型ディスプレイを有する携帯型コンピュータ、電子手帳、携帯電話、PHS端末、スマートフォン等の携帯可能な情報端末に使用される樹脂製筐体およびその構成部品を意味し、一体成形されるもの、別体にて成形されアセンブリされたものを含む。
本発明にて使用されるポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類が挙げられる。
これらは単独または2種類以上混合して使用されるが、これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−〔4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル〕−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂(A)の配合量は、95〜40重量%である。95重量%を越えると射出成形時の流動性に劣り、40重量%未満では耐熱性等が劣ることから好ましくない。好ましい配合量は、90〜50重量%、更に好ましくは80〜60重量%である。
ポリカーボネート樹脂(A)の粘度平均分子量は、特に制限はないが、成形加工性、強度の面より通常10000〜100000、より好ましくは14000〜30000、さらに好ましくは16000〜26000の範囲である。また、かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調整剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
本発明にて使用されるゴム強化スチレン系樹脂(B)とは、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)ハイインパクト・ポリスチレン樹脂(HIPS)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体(MBS樹脂)などが挙げられる。好ましいゴム強化スチレン系樹脂(B)の例としては、ゴム質重合体の存在下に芳香族ビニル単量体およびシアン化ビニル単量体成分がグラフト共重合したグラフト共重合体を含むものが挙げられ、さらに好ましくは塊状重合によって作られるABS樹脂が挙げられる。
ゴム強化スチレン系樹脂(B)の配合量は、5〜60重量%(ポリカーボネート樹脂(A)との合計量を基準として)である。ゴム強化スチレン系樹脂(B)の配合量が5重量%未満では流動性や成形加工性が劣り、60重量%を越えると耐熱性が低下し好ましくない。好ましい配合量は10〜50重量%、更に好ましくは20〜30重量%である。
本発明にて使用されるアルキルケテンダイマー(C)は下記一般式にて示される化合物である。
一般式1:
Figure 2015078285
一般式1において、Rは、同一でも異なっても良いが、炭素数6〜33のアルキル基、好ましくは炭素数10〜21のアルキル基である。最も好ましくは、Rの炭素数が15〜18のアルキル基である。
アルキルケテンダイマー(C)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)95〜40重量%およびゴム強化スチレン系樹脂(B)5〜60重量%からなる樹脂成分100重量部あたり0.1〜5重量部である。0.1重量部未満では面(落錘)衝撃強度が劣り、5重量部を越えると射出成形品にシルバー発生が見られる等の熱安定性に劣ったり、造粒加工困難のためペレット作成できない場合があることから好ましくない。好ましい配合量は、当該樹脂成分100重量部あたり0.1〜3重量部、更に好ましくは1〜3重量部である。
本発明にて使用されるガラス繊維(D)は通常熱可塑性樹脂に使用されているガラス繊維であれば、いずれも使用出来る。ガラス繊維に用いられるガラスは無アルカリガラス(Eガラス)が好ましく、ガラス繊維の直径は5〜20μmが好ましく、更にガラス繊維の数平均繊維長は1〜8mmが好ましい。
これらは従来公知の任意の方法に従い製造される。
カラス繊維の直径が5μm未満では量産での生産性に劣ることから入手が困難であり、20μmを越えると射出成形品の外観に劣る。数平均繊維長が1mm以下では機械的強度の改良が十分でなく、8mmを越えるとポリカーボネート樹脂を製造する際、ポリカーボネート樹脂中へのガラス繊維の分散性に劣ることからガラス繊維が樹脂から脱落する等して生産性が低下しやすい。ガラス繊維の直径は好ましくは8〜15μmであり、数平均長さは好ましくは2〜6mmである。
ガラス繊維(D)はポリカーボネート樹脂との密着性を向上させる目的でアミノシラン、エポキシシラン等のシランカップリング剤などにより表面処理を行う事が出来る。又、ガラス繊維を取り扱う際、取り扱い性を向上させる目的でウレタンやエポキシ等の集束材などにより集束させることが出来る。
ガラス繊維(D)の配合量は、ポリカーボネート樹脂(A)95〜40重量%およびゴム強化スチレン系樹脂(B)5〜60重量%からなる樹脂成分100重量部あたり、3〜30重量部である。3重量部未満では曲げ弾性率に劣り、30重量部を越えると面衝撃強度に劣ることから好ましくない。好ましい配合量は、5〜20重量部、更に好ましくは5〜15重量部である。
また、本発明に用いられる、上記ポリカーボネート組成物を射出成形してなる厚さ2mmの試験片を用いてJIS K−7211に準じて面衝撃強度は、70Kg・cm以上であることが好ましい。面衝撃強度が70Kg・cmを下回ると、携帯情報端末用ハウジングが、落下したときに割れる、また、製品に不具合が生じる等好ましくない場合がある。
本発明の各種配合成分(A)、(B)、(C)および(D)の配合方法には特に制限はなく、任意の混合機、例えばタンブラー、リボンブレンダー、高速ミキサー等によりこれらを混合し、通常の単軸または二軸押出機等で溶融混練することができる。また、これら配合成分の配合順序や一括混合、分割混合を採用することについても特に制限はない。
また、混合時、必要に応じて他の公知の添加剤、例えば離型剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、熱安定剤、染顔料、展着剤(エポキシ大豆油、流動パラフィン等)やガラス繊維以外の強化材(炭素繊維、タルク、マイカ等)等、又、他の樹脂を配合することができる。本発明の携帯情報端末用ハウジングの製造方法としては、射出成形、射出圧縮成形および射出プレス成形などの方法が採用できる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら制限されるものではない。なお、部や%は特に断りのない限り重量基準に基づく。
使用した配合成分は、以下のとおりである。
ポリカーボネート樹脂(A):
ビスフェノールAとホスゲンから合成されたポリカーボネート樹脂
(住化スタイロンポリカーボネート社製 カリバー200−20
粘度平均分子量:19000、以下、PCと略記)
ゴム強化スチレン系樹脂(B):
塊状重合法ABS樹脂
(日本エイアンドエル社製 サンタックAT05、ゴム量:20%、
以下、ABSと略記)
アルキルケテンダイマー(C):
永恒化工社製 AKD1840(以下、AKDと略記)
成分は、下記式のとおり:
Figure 2015078285
上記式でRは炭素数が15〜18のアルキル基であるアルキルケテンダイマー
ガラス繊維(D):
無アルカリガラス繊維
(オーウェンスコーニングジャパン(株) CS03MAFT737)
繊維直径13μm、数平均繊維長3mm(以下、GFと略記)
前述の各種配合成分を表1に示す配合比率にて一括してタンブラーに投入し、10分間乾式混合した後、単軸押出機(田辺プラスチック VS40−3)を用いて、溶融温度260℃にて混練し、ポリカーボネート樹脂組成物のペレットを得た。
以下に本発明における各評価項目および測定方法について説明する。
(面衝撃強度の評価)
上記で得られた各種樹脂組成物のペレットをそれぞれ95℃で4時間乾燥した後に、射出成型機(日本製鋼所製J−100E−C5)を用いて設定温度250℃、射出圧力1600kg/cmにて試験片(60x60x2mm)を作成した。
得られた試験片を用いてJIS K−7211に準じて50%破壊エネルギーを求め面衝撃強度とした。面衝撃強度を70Kg・cm以上を良好とした。
(曲げ弾性率の評価)
上記で得られた各種樹脂組成物のペレットをそれぞれ95℃で4時間乾燥した後に、射出成型機(日本製鋼所製J−100E−C5)を用いて設定温度250℃、射出圧力1600kg/cmにてISO試験法に準じた試験片を作成し、得られた試験片を用いてISO178に準じ曲げ弾性率を測定し、曲げ弾性率が2800MPa以上を良好とした。
(流動性の評価)
上記で得られた各種樹脂組成物のペレットをそれぞれ95℃で4時間乾燥した後に、射出成型機(FАNUC製S2000i100B)を用いて設定温度250℃、射出圧力160MPaにてスパイラルフロー金型(1mm厚み)を用いて流動長の測定を行い、80mm以上を良好とした。
(耐薬品性の評価)
上記で得られた各種樹脂組成物のペレットをそれぞれ95℃で4時間乾燥した後に、射出成型機(日本製鋼所製J−100E−C5)を用いて設定温度250℃、射出圧力1600kg/cmにて試験片(127x13x3.2mm)を作成した。
得られた試験片を片持ち梁の耐薬品試験治具(次式参照)を用いて0.3%の歪みをかけて、試験片の中央部に下記薬剤をそれぞれ塗布した。
評価用薬剤
大橋化学工業社製 No5700シンナー
(以下、シンナーと略記)
上記の薬剤塗布後の試験片を23℃の雰囲気下で72時間放置後、試験片を手にて折り曲げて、試験片が割れない(○)/割れる(×)について評価した。割れない(○)を良好とした。
(式)
Figure 2015078285
Figure 2015078285
表中「判定」は ○: 良好 、×:不良 を表す。
Figure 2015078285
表中「判定」は ○: 良好 、×:不良 を表す。
ポリカーボネート樹脂組成物が本発明の構成要件を満足する場合(実施例1〜4)にあっては、面衝撃強度、スパイラル流動長、曲げ弾性率、及び耐薬品性の全てに亘って良好な結果を示した。
一方、ポリカーボネート樹脂組成物が本発明の構成要件を満足しない場合においては、いずれの場合も何らかの欠点を有していた。
比較例1は、ゴム強化スチレン系樹脂(ABS)が本発明の定める範囲より少ない場合であり、流動性に劣っていた。
比較例2は、アルキルケテンダイマー(AKD)が本発明の定める範囲より少ない場合であり、耐薬品性に劣っていた。
比較例3は、ガラス繊維が本発明の定める範囲よりも少ない場合であり、曲げ弾性率に劣っていた。
比較例4は、アルキルケテンダイマー(AKD)が本発明の定める範囲より多い場合であり、造粒困難によりペレットが作成出来なかった。
比較例5は、ガラス繊維が本発明の定める範囲より多い場合であり、面衝撃強度に劣っていた。

Claims (6)

  1. ポリカーボネート樹脂組成物を成形してなる携帯情報端末用ハウジングであって、
    該ポリカーボネート樹脂組成物が、ポリカーボネート樹脂(A)95〜40重量%およびゴム強化スチレン系樹脂(B)5〜60重量%からなる樹脂成分100重量部あたり、下記一般式1に示すアルキルケテンダイマー(C)0.1〜5重量部、およびガラス繊維(D)3〜30重量部を必須成分として含有するポリカーボネート樹脂組成物からなることを特徴とする、携帯情報端末用ハウジング。
    一般式1:
    Figure 2015078285
    (一般式1において、Rは、同一でも異なっても良いが、炭素数6〜33のアルキル基をあらわす。)
  2. 前記ゴム強化スチレン系樹脂(B)が、ABS樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の携帯情報端末用ハウジング。
  3. 前記アルキルケテンダイマー(C)の配合量が、前記樹脂成分100重量部あたり、1〜3重量部であることを特徴とする、請求項1に記載の携帯情報端末用ハウジング。
  4. 前記アルキルケテンダイマー(C)の一般式1に示されるRの炭素数が15〜18のアルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の携帯情報端末用ハウジング。
  5. 前記ガラス繊維(D)の配合量が、前記樹脂成分100重量部あたり、5〜15重量部であることを特徴とする、請求項1に記載の携帯情報端末用ハウジング。
  6. 前記ポリカーボネート組成物を射出成形してなる厚さ2mmの試験片を用いてJIS K−7211に準じて面衝撃強度を測定したとき、70Kg・cm以上の耐面衝撃性を有することを特徴とする、請求項1に記載の携帯情報端末用ハウジング。
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