JP2015078045A - シート材給送装置、画像形成装置 - Google Patents

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継真 豊岡
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Abstract

【課題】本発明では、駆動手段の負担増大や騒音の発生、作動停止といった問題がなく、安定してシート材を給送することのできるシート材給送装置を提供することを目的としている。【解決手段】電体ベルト52の帯電ブレード109が当接する位置の裏側に、当て部材110を誘電体ベルト52に当接させて配置している。また、帯電ブレード109の誘電体ベルト52に対する当接位置を、誘電体ベルト52が、給送駆動ローラ106および給送従動ローラ107に接していない部分52aになるように、帯電ブレード109を配置している。【選択図】図3

Description

本発明は、シート材給送装置およびシート材給送装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機における画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、またはそれらの複合機における画像形成装置においては、記録用紙などのシート材にトナー等の現像剤を転写して画像を形成する。シート材は、画像形成装置内部のシート材収容部としての用紙トレイ等に、積載された状態で収容されている。そして、画像形成動作時には、積載されたシート材の束であるシート束が、シート材給送装置によって、最上部のシート材から順次1枚毎に分離され、下流の工程へ搬送される。
シート束を1枚毎に分離して送り出す方法としては、種々の方法が既に発明されており、特許文献1(特開2000−118764号公報)に示されるような、摩擦給紙方式がある。
特許文献1では、図7に示すように、給紙ローラ201が回転することにより、複数枚積載れた用紙200が、侵入角度θで給紙ローラ201とフリクションパッド202の間に送り込まれる。そして、フリクションパッド202の摩擦力により、用紙200を1枚毎に分離して、図7の右側の用紙搬送方向へと送り出される。
しかし、摩擦力を用いた方法では、給送ローラにゴム材料等を用いるため、給紙ローラの磨耗などの経時変化によって摩擦力が変化し、給送性能が低下する。また、近年では、コート紙やラベル紙など、多様な種類のシート材が画像形成に用いられており、その摩擦係数も多様であることから、シート材の摩擦係数によっては、シート材を複数枚同時に給送する重送や、シート材を分離できないといった給送不良が発生することがあった。さらに、シート材に圧力を加えて分離する構成のため、シート材が汚れる場合があった。
摩擦給紙方式とは異なる給送方法として、特許文献2(特開2000−177870号公報)に示されるような、エアー吸引を用いた分離方式がある。
特許文献2では、図8に示すように、エアーBが、さばき用ノズル210から用紙211に吹き付けられて、用紙211が1枚毎に分離され、図示しないバキュームチャンバによって図の上方に吸引される。
このようなエアー吸引による方法では、エアーを供給するブロワやエアー吸引するバキュームチャンバ、エアーダクト等を必要とするため、装置が大型化することやエアー吸引音による騒音が問題であった。
そこで、これらの方式とは異なる分離方式として、静電気を利用して、誘電体であるベルトに電界を形成し、シート材を吸着させて分離する静電給送方式がある。
静電給送方式を採用した画像形成装置としては、特許文献3(特開2011−63391号公報)がある。
特許文献3では、図9(a)に示すように、シート束220の上方に誘電体ベルト221が配置されており、誘電体ベルト221は、第一支持ローラ222および第二支持ローラ223によって張架されている。図示しない駆動手段によって、第一支持ローラ222が回転し、第二支持ローラ223が連れ回りして、誘電体ベルト221のベルト部分が従動する。誘電体ベルト221にブレード状の帯電部材224が当接することによって、誘電体ベルト221に交番電圧が印加され、その表面が帯電される。帯電された誘電体ベルト221は、シート束220に接触して、最上部のシート材を吸着する。
図9(b)に示すように、誘電体ベルト221は、第一支持ローラ222を中心に上方へ揺動するようになっている。誘電体ベルト221が揺動してシート束220から離れると、誘電体ベルト221に吸着された最上部のシート材220aがシート束220から分離される。
このような静電給送方式では、誘電体ベルト表面上に形成される電位パターンにより誘電体ベルト表面とシート束上面との界面に不平等電界を生じさせることで発生する、マクスウェルの応力に基づく当該界面の法線方向における吸着力によって誘電体ベルト表面にシート束の最上部のシート材を吸着させる。
このような静電気力を利用する方法により、摩擦給紙方式のような部材の摩耗による給紙不良も、エアー吸引による騒音も発生しない。
特許文献3では、ブレード状の帯電部材に弾性体を用いる等して、帯電部材と誘電体ベルトの隙間をなくし、両者を当接させている。しかし、帯電部材を誘電体ベルトに隙間なく当接させると、帯電部材の誘電体ベルトに対する当接圧が大きくなる。そして、この当接圧によって、誘電体ベルトを従動させる駆動手段の負荷が大きくなる、誘電体ベルトの従動時に騒音が発生する、誘電体ベルトが正常に従動せず停止する等の問題が発生することがあった。
このような事情から、本発明では、上述した駆動手段の負担増大や騒音の発生、作動停止といった問題がなく、安定してシート材を給送することのできるシート材給送装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明は、シート材収容部に積載されたシート材の束であるシート束に対向して配置されてシート材を搬送する誘電体ベルトと、前記誘電体ベルトを張架する第一張架ローラおよび第二張架ローラと、前記誘電体ベルトに当接して前記誘電体ベルトを帯電させる帯電部材とを備えたシート材給送装置であって、前記第一張架ローラは駆動力を前記誘電体ベルトに伝達し、誘電体ベルトは静電気力を利用して前記シート材を吸着するシート材給送装置において、前記帯電部材は、前記誘電体ベルトの、前記第一張架ローラおよび前記第二張架ローラが接しない部分に当接し、誘電体ベルトの帯電部材が接する位置の裏側に、誘電体ベルトに当接して配置された当て部材を有するシート材給送装置を特徴とするものである。
本発明のシート材給送装置においては、誘電体ベルトの、帯電部材が当接する位置の裏側に、当て部材を配置している。当て部材を配置することにより、帯電部材が誘電体ベルトに当接する際の、当接位置の裏面の受け部材として働き、帯電部材の誘電体ベルトへの当接が安定する。また、帯電部材の誘電体ベルトへの当接による影響は、誘電体ベルトの第一張架ローラまたは第二張架ローラに張架される部分で特に大きいため、帯電部材をこの部分を避けて配置している。これらにより、帯電部材の誘電体ベルトへの当接が安定し、異音の発生や給送異常がなく、安定してシート材を給送することができる。
画像形成装置の概略構成図である。 シート材給送装置の概略構成図である。 本発明の第一実施形態に係るシート材給送装置の誘電体ベルト周辺の概略構成を示した図である。 シート材給送装置の給紙フローを示した図である。 誘電体ベルトが記録用紙の束から離間する様子を示した図である。 本発明の第二実施形態に係るシート材給送装置の誘電体ベルト周辺の概略構成を示した図である。 従来のシート材給送装置の概略構成を示した図である。 従来のシート材給送装置の概略構成を示した図である。 従来のシート材給送装置の概略構成を示した図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1に示すように、画像形成装置1は、露光部2、画像形成部3、転写部4、シート材給送装置5、搬送路6、定着部7、及び排出部8等により構成されている。
露光部2は、画像形成装置1の上部に位置しており、レーザ光等を発光する光源や各種光学系により構成されている。具体的には、図示しない画像取得手段から得られた画像データに基づいて作成される画像の色分解成分毎のレーザ光を、後述する画像形成部3の感光体に向けて照射することで、感光体の表面を露光するものである。
画像形成部3は、露光部2の下方に位置しており、画像形成装置1に対して着脱可能に構成された複数のプロセスユニット31を備えている。各プロセスユニット31は、表面上にトナーを担持可能な、感光体ドラム32と、感光体ドラム32の表面を一様に帯電させる帯電ローラ33と、感光体ドラム32の表面にトナーを供給する現像装置34と、感光体ドラム32の表面をクリーニングするための感光体クリーニングブレード35等で構成されている。
なお、各プロセスユニット31は、カラー画像の色分解成分であるイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの異なる色に対応した4つのプロセスユニット31(31Y,31C,31M,31Bk)からなっており、これらは異なる色のトナーを収容している以外は同様の構成となっているため、符号は省略している。
転写部4は、画像形成部3の直下に位置する。この転写部4は、駆動ローラ41及び従動ローラ42に周回走行可能に張架されている無端状の中間転写ベルト43、中間転写ベルト43の表面をクリーニングするクリーニングブレード44、各プロセスユニット31の感光体ドラム32に対して中間転写ベルト43を挟んだ対向位置に配置されている一次転写ローラ45等で構成されている。各一次転写ローラ45はそれぞれの位置で中間転写ベルト43の内周面を押圧しており、中間転写ベルト43の押圧された部分と各感光体ドラム32とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。
また、中間転写ベルト43の駆動ローラ41と、中間転写ベルト43を挟んで駆動ローラ41に対向した位置には二次転写ローラ46が配設されている。二次転写ローラ46は中間転写ベルト43の外周面を押圧しており、二次転写ローラ46と中間転写ベルト43とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。更に、クリーニングブレード44によってクリーニングされた廃トナーを収容する廃トナーボックス47が、中間転写ベルト43の下方に図示しない廃トナー移送ホースを介して配設されている。
シート材給送装置5は、画像形成装置1の下部に位置しており、シート材収容部としての給紙カセット51が配置されている。給紙カセット51には、シート材としての記録用紙Pの束が積載された、シート束としての記録用紙の束PAが収容されている。また、シート材給送装置5には、給紙カセット51から記録用紙Pを給送する誘電体ベルト52等が配置されている。
搬送路6は、シート材給送装置5から給送された記録用紙Pを搬送する搬送経路であり、一対のレジストローラ61の他、後述する排出部8に至るまで、図示しない搬送ローラ対が搬送路6の途中に適宜配置されている。
定着部7は、加熱源71によって加熱される定着ローラ72、その定着ローラ72を加圧可能な加圧ローラ73等を有している。
排出部8は、画像形成装置1の搬送路6の最下流に設けられる。この排出部8には、記録用紙Pを外部へ排出するための一対の排紙ローラ81と、排出された記録媒体をストックするための排紙トレイ82とが配設されている。
以下、図1を参照して上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
画像形成装置1において、画像形成動作が開始されると、各プロセスユニット31Y,31C,31M,31Bkの感光体ドラム32の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム32に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。各感光体ドラム32上に形成された静電潜像に、各現像装置34によってトナーが供給されることにより、静電潜像は顕像であるトナー画像(現像剤像)として可視像化される。
次いで、転写部4の駆動ローラ41が図の反時計回りに回転駆動されることにより、中間転写ベルト43が図の矢印Aで示す方向に走行駆動される。また、各一次転写ローラ45には、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ45と各感光体ドラム32との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。そして、各プロセスユニット31Y,31C,31M,31Bkの感光体ドラム32上に形成された各色のトナー画像が、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト43上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト43の表面には、フルカラーのトナー画像が形成される。
一方、画像形成動作が開始されると、画像形成装置1の下部では、シート材給送装置5の給紙カセット51に収容された記録用紙Pが、誘電体ベルト52によって、給紙カセット51から誘電体ベルト52に吸着され、搬送路6に送り出される。搬送路6に送り出された記録用紙Pは、レジストローラ61によってタイミングを計られて、二次転写ローラ46とそれに対向する駆動ローラ41との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ46には、中間転写ベルト43上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト43上のトナー画像が記録用紙P上に一括して転写される。
トナー画像が転写された記録用紙Pは、定着部7へと搬送され、加熱源71によって加熱されている定着ローラ72と加圧ローラ73とによって記録用紙Pが加熱及び加圧されてトナー画像が記録用紙Pに定着される。そして、トナー画像が定着された記録用紙Pは、定着ローラ72から分離され、図示しない搬送ローラ対によって搬送され、排出部8において排紙ローラ81によって排紙トレイ82へと排出される。また、転写後の中間転写ベルト43上に付着している残留トナーは、クリーニングブレード44等によって除去される。除去されたトナーは、図示しないスクリューや廃トナー移送ホース等により廃トナーボックス47へ搬送され回収される。
以上の説明は、記録用紙P上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット31Y,31C,31M,31Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニット31を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図2はシート材給送装置の概略構成図である。
記録用紙の束PAを収容する給紙カセット51は、土台100、接離手段あるいは昇降手段としての昇降アーム101、底板102等からなる。昇降アーム101を介して、土台100の上方には底板102が配置されている。底板102に記録用紙の束PAが積載されており、昇降アーム101の伸縮によって、底板102に積載された記録用紙の束PAが図の上下方向に昇降される。
給紙カセット51の上方には、揺動支点104を有する接離手段あるいは揺動手段としての揺動部材103が配置されており、揺動部材103は、揺動支点104が配置される側とは反対側の端部を、上昇ギア111に当接させている。揺動部材103は、上昇ギア111によって駆動力を伝達され、揺動支点104を中心に回転する。
揺動部材103の紙面奥側には、記録用紙Pを吸着して給紙カセット51から取り出し、下流の工程へ給送する誘電体ベルト52等が配置されている。
誘電体ベルト52の図の右側には、一対のレジストローラ61が配置されている。誘電体ベルト52上を搬送されてきた記録用紙Pは、誘電体ベルト52からガイド板105に沿ってレジストローラ61へと搬送された後、更に下流の工程へ搬送される。
ここで、図10(a)を用いて、従来のシート材給送装置の誘電体ベルト周辺の構成について説明する。
背景技術で既に示したように、誘電体ベルト221は、第一支持ローラ222および第二支持ローラ223によって張架された、誘電体である無端状のベルトである。図示しない駆動手段によって、第一支持ローラ222が回転し、第二支持ローラ223が連れ回りして、誘電体ベルト221のベルト部分が従動する。誘電体ベルト221にブレード状の帯電部材224が当接することによって、誘電体ベルト221に交番電圧が印加され、その表面が帯電される。帯電された誘電体ベルト221は、シート束220に接触して、最上部のシート材を吸着する。
帯電部材224は、誘電体ベルト221の、第一支持ローラ222によって張架された部分221bに当接させて配置している。誘電体ベルト221の各ローラによって張架されていない部分221aにはベルトに十分なテンションがかかっておらず、帯電部材224をこの部分221aに当接させると、当接が不安定になりやすい。
一方、ローラによって張架されたベルト部分に帯電部材224を当接させることによって、ベルトの当接面の裏側に第一支持ローラ222という当て面を設けて、帯電部材224を誘電体ベルト221に十分に当接させることができるようにしている。
しかし、このように第一支持ローラ222と対向する位置に帯電部材224を当接させると、第一支持ローラ222の偏芯によって、かえって帯電部材224の当接が不安定になることがあった。
また、このようなブレード形状の帯電部材224には、弾性体を用いて、帯電部材224と誘電体ベルト221の両者を隙間なく当接させ、両者の当接をより安定化させることがなされる。しかし、帯電部材224と誘電体ベルト221を隙間なく当接させると、当接が安定する一方で、帯電部材224の当接圧が必要以上に大きくなるによって、誘電体ベルト221を従動させる駆動手段の負荷が大きくなる、誘電体ベルト221の従動時に騒音が発生する、誘電体ベルト221が正常に従動せず停止する、等の問題が発生することがあり、さらに、前述のローラの偏芯がこれらの問題を助長していた。
これに対して対策を講じた、本発明の第一実施形態に係る誘電体ベルト周辺の構成について、以下に示す。
図3は本発明の第一実施形態に係るシート材給送装置の誘電体ベルト周辺の概略構成を示した図である。
従来の構成と同じく、本発明においても、誘電体の無端状のベルトである誘電体ベルト52が、第一張架ローラとしての給送駆動ローラ106と第二張架ローラとしての給送従動ローラ107の2つのローラによって張架されている。誘電体ベルト52には、弾性体を用いたブレード形状の、帯電部材としての帯電ブレード109が当接している。帯電ブレード109には交流電源108が接続されており、誘電体ベルト52は、交流電源108から帯電ブレード109を介して、交番電圧が印加される。また、給送駆動ローラ106、給送従動ローラ107、交流電源108は、それぞれアース接続されている。
図10で示した従来の構成と異なる点として、本発明の第一実施形態では、帯電ブレード109の誘電体ベルト52に対する当接位置を、誘電体ベルト52が、給送駆動ローラ106および給送従動ローラ107に接していない部分52aになるように、帯電ブレード109を配置している。そして、誘電体ベルト52の帯電ブレード109が当接する位置の裏側に、直方体形状の当て部材110を設けている。
誘電体ベルト52の各ローラに接していない部分52aに、帯電ブレード109を当接させることで、前述したローラの偏芯によって帯電ブレード109の当接が不安定になるという問題は起きない。また、誘電体ベルト52の帯電ブレード109が当接する位置の裏側に当て部材110を設けることで、帯電ブレード109が誘電体ベルト52に当接する際の裏側の当て面とし、ベルトのテンションがかかりにくい部分でも帯電ブレード109を安定して当接させることを可能にしている。
以上より、従来の構成よりも帯電ブレード109の誘電体ベルト52への当接を安定にすることができ、誘電体ベルト52を従動させる駆動手段の負荷が大きくなる、誘電体ベルト52の従動時に騒音が発生する、誘電体ベルト52が正常に従動せず停止する、といった問題も解決することができる。
図4はシート材給送装置の給紙フローを示した図である。図4を用いて、給紙動作を順に説明する。
まず、画像形成装置1本体から給紙信号が送られ、図示しない駆動手段による駆動力が、図示しない電磁クラッチを介して給送駆動ローラ106に伝わり、給送駆動ローラ106が回転駆動する。給送駆動ローラ106の回転によって、誘電体ベルト52は周動を始める(1)。周動を開始した誘電体ベルト52には、帯電ブレード109を介して、交流電源108から交番電圧が印加される。そして、誘電体ベルト52の表面には、交流電源周波数とベルトの周動速度に応じたピッチ(ピッチは2mm〜16mm程度とするのがよい)で交番する電荷パターンが形成され、誘電体ベルト52は帯電される(2)。
誘電体ベルト52への帯電後、給紙カセット51の最下位置に自由状態にて待機していた底板102は、折りたたまれた昇降アーム101が上方へ伸びることにより上昇される。記録用紙の束PAの最上部の用紙P1の位置は、図示しないフィラーセンサによって検知される。そして、最上部の用紙P1が誘電体ベルト52に接触した位置で、底板102は停止される(3)。
誘電体ベルト52と最上部の用紙P1が接触した状態で、記録用紙の紙種ごとに設定された所定の時間、待機する(4)。この後、誘電体ベルト52の表面の電荷パターンにより形成される不平等電界により、Maxwellの応力が働き、最上部の用紙P1のみが誘電体ベルト52に吸着される。吸着された最上部の用紙P1は、誘電体ベルト52によって搬送されて給紙方向へ繰り出され、記録用紙の束PAから曲率分離される(5)。
この時、電荷パターンによる用紙吸着力は、最上部の用紙P1にのみ作用し、2枚目の用紙P2以下の用紙には作用しない。本給紙方式では、用紙ピックアップ手段と用紙との間の摩擦力を利用してピックアップを行わないので、誘電体ベルト52と記録用紙の束PAとの接触圧は充分小さくすることができる。このため、ピックアップ手段の摩耗による給紙不良も発生しない。
誘電体ベルト52は、最上部の用紙P1の後端が、誘電体ベルト52の搬送方向の下流に配置される一対のレジストローラ61の対向位置に達する前に、記録用紙の束PAから離間される(6)。
この離間された位置は、誘電体ベルト52が記録用紙を搬送する際の固定位置である搬送位置であり、誘電体ベルト52は、給紙動作中に、記録用紙を吸着する吸着位置とこの搬送位置を往復する。
図2は誘電体ベルト52が吸着位置にある場合を示した図であり、これに対して、図5の誘電体ベルト52は搬送位置にある場合を示している。以下では、誘電体ベルト52が、吸着位置から搬送位置に移動する様子を説明する。
揺動部材103は、上昇ギア111を介して、図示しない駆動手段により駆動力を伝達され、揺動支点104を中心に回転する。揺動支点104は、給送従動ローラ107よりも記録用紙Pの搬送方向の上流側(図の左側)に配置されている。揺動部材103が、図2の位置から反時計回りに回転すると、給送従動ローラ107は、これに合わせて回転し、上方へ移動する。そして、図5に示すように、誘電体ベルト52は記録用紙の束PAから離間され、搬送位置に移動する。
また、揺動部材103には回転孔103aが設けられており、回転孔103a内に給送駆動ローラ106の回転軸部106aがくるように配置されている。揺動部材103が回転すると、回転軸部106aの、回転孔103aに対する位置が相対的に移動する。回転孔103a内部で、回転軸部106aが移動できる範囲において、揺動部材103は回転することができる。揺動部材103回転時には、給送駆動ローラ106と給送従動ローラ107間の距離関係は変化せず、揺動部材103の回転によって誘電体ベルト52の張力が変化しないようになっている。
誘電体ベルト52が記録用紙の束PAから離間されて搬送位置に移動することで、最上部の用紙P1が用紙搬送方向下流の一対のレジストローラ61に搬送されるまでに、2枚目の用紙P2が誘電体ベルト52に吸着されないようにしている。
再び、図4の給紙フローの続きについて説明する。
誘電体ベルト52は、記録用紙の束PAから離間された後、前述の(2)の帯電動作が再び行われ、帯電される。また、最上部の用紙P1は、搬送方向の下流の一対のレジストローラ61の対向位置に達して、さらに下流の工程へ搬送される(7)。レジストローラ61と誘電体ベルト52の線速は同一にされており、レジストローラ61がタイミングを取って間欠駆動されている時には、誘電体ベルト52も間欠駆動されるように制御される。
最上部の用紙P1が下流の工程へ搬送された後、揺動部材103は、揺動支点104を中心にして時計回りに回転し、誘電体ベルト52は再び下降し、記録用紙Pを吸着する吸着位置に戻る(8)。
このように、揺動部材103の回転により、誘電体ベルト52は、記録用紙Pを吸着する吸着位置と、吸着した用紙を搬送する搬送位置とを往復することができる。
誘電体ベルト52が吸着位置に戻ると、2枚目の用紙P2を給送する動作を行うために、図示しないフィラーセンサが、記録用紙の束PAの最上部の用紙P2の位置を検知し、誘電体ベルト52との高さの差を算出して底板102の上昇量を決定し、上昇させる。あるいは、底板102を上昇させていき、誘電体ベルト52に接触すると同時、もしくはその直前に、最上部の用紙の上面を検知するようフィラーセンサを配置し、センサの反応と同時に底板102の上昇を停止することで接触状態を実現してもよい。
誘電体ベルト52を再び下降させた後、上記の方法にて底板102を上昇させ、誘電体ベルト52と最上部の用紙P2を接触させる(3)。以下は最上部の用紙P1の搬送時と同様に、(4)以降の工程を行い、2枚目の用紙P2を下流へ搬送する。このような手順を繰り返すことにより、記録用紙Pを、記録用紙の束PAから1枚毎に分離し下流の工程へ搬送することができる。
交流電源108は、交流の他直流を高低交互の電位に変化させたものでもよく、矩形波、正弦波などが考えられる。本実施例では誘電体ベルト52の表面に対して4KVの振幅を持った矩形波を印加している。
ここで、周動する誘電体ベルト52に交番電圧を印加することにより、帯電した誘電体ベルト52の電荷を除電することができる原理を説明する。周動する誘電体ベルト52の外周面に帯電電極である帯電ブレード109を当接させ、直流電源により直流電圧を印加した場合、誘電体ベルト52は、印加される直流電圧がある電圧以下の電圧では帯電されない。この電圧を帯電開始電圧と云い、その値VAは誘電体ベルト52の厚さ、体積抵抗等により変化する。次に上記の帯電開始電圧VAをピーク値として持つような交番する電圧を帯電ブレード109に印加したところ、帯電している誘電体ベルト52の表面電位がほぼ0Vに除電されることが確認されている。これは、印加電圧のピーク値を帯電開始電位VAとすることにより、この印加電圧では誘電体である誘電体ベルト52を帯電させる能力はないが、誘電体ベルト52に帯電している空間電荷には移動させる力が働き、除電できることを意味する。また、交互に交番する印加電圧を用いることから、誘電体が(+),(−)のどちらに帯電していても除電効果がある。しかし、帯電開始電圧以下の印加電圧では、除電不足が発生し、帯電開始電圧以上では、印加周波数(120Hz,v/f=1mm周期)の帯電が生じ、0Vに除電できなかった。したがって、交流電源108の交番電圧はピーク値が誘電体ベルト52に対する帯電開始電圧になるように制御すればよいことになる。
当て部材110は、誘電体ベルト52よりも硬度の低い部材を用いている。これにより、当て部材110が誘電体ベルト52に当接して、誘電体ベルトの表面を削ることを防止している。
また、当て部材110の体積抵抗率は、107Ω・cm以下に設定している。
交流電源108側からグラウンドを取るよりも、当て部材110側からグラウンドを取る方が、誘電体ベルト52に帯電ブレード109が当接する当接位置に近く、好ましい。そこで、当て部材110の体積抵抗率を上述のように管理することで、電流の流れを調整し、当て部材110側にグラウンドが取れるようにしている。
誘電体ベルト52は、108Ω・cm以上の抵抗を有するように設定され、例えば、厚さ100μm程度のポリエチレンテレフタレート等のフィルムで構成されている。
また、給送駆動ローラ106は、抵抗値が106Ω・cmの抵抗を有する導電性ゴム層が表面に設けられ、給送従動ローラ107は金属製のローラである。
給送従動ローラ107は、径を小さく設定しており、記録用紙P搬送時の曲率を大きくし、記録用紙Pを曲率分離しやすくしている。
誘電体ベルト52は、給送駆動ローラ106と給送従動ローラ107に張架され、記録用紙の束PAに接触した状態で、記録用紙の束PAに接触する誘電体ベルト52の水平部分52aの下側部分が、最上部の用紙P1と水平になるように配置されている。
誘電体ベルト52の、各ローラに張架される両側端縁の内側の面には、図示しない寄止めリブが設けられており、給送駆動ローラ106、給送従動ローラ107とそれぞれ係合し、誘電体ベルト52が内側に寄る事を防止している。
誘電体ベルト52の張りは、誘電体ベルト52と給送従動ローラ107が空回りしない程度に下方に緩むように設定されており、最上部の用紙P1と水平部分52aは、ベルトが弛んだ状態で接触し、表面が波打っている用紙であっても接触面積を確保できるように構成されている。
図6は本発明の第二実施形態に係るシート材給送装置の誘電体ベルト周辺の概略構成を示した図である。
帯電ブレード109の先端形状としては、図6のように誘電体ベルト52に当接する側の形状を鋭角にしたものも考えられる。このような構成にすることで、誘電体ベルト52との当接面積を減らし、当接圧を減らすことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
誘電体ベルト52を帯電させる帯電手段としては、実施形態で紹介した以外にも、ローラ形状の帯電ローラなども考えられる。また、当て部材110の形状に関しては、誘電体ベルト52との当て面を安定して得られれば良く、実施形態の直方体形状に限るものではない。
本発明に係る画像形成装置は、図1に示すカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置や、複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等であってもよい。
1 画像形成装置
5 シート材給送装置
51 給紙カセット(シート材収容部)
52 誘電体ベルト
101 昇降アーム(接離手段または昇降手段)
103 揺動部材(接離手段または揺動手段)
104 揺動支点
106 給送駆動ローラ(第一張架ローラ)
107 給送従動ローラ(第二張架ローラ)
109 帯電ブレード(帯電部材)
110 当て部材
P 記録用紙(シート材)
PA 記録用紙の束(シート束)
P1 最上部の用紙
特開2000−118764号公報 特開2000−177870号公報 特開2011−63391号公報

Claims (7)

  1. シート材収容部に積載されたシート材の束であるシート束に対向して配置されてシート材を搬送する誘電体ベルトと、前記誘電体ベルトを張架する第一張架ローラおよび第二張架ローラと、前記誘電体ベルトに当接して前記誘電体ベルトを帯電させる帯電部材とを備えたシート材給送装置であって、前記第一張架ローラは駆動力を前記誘電体ベルトに伝達し、誘電体ベルトは静電気力を利用して前記シート材を吸着するシート材給送装置において、
    前記帯電部材は、前記誘電体ベルトの、前記第一張架ローラおよび前記第二張架ローラが接しない部分に当接し、誘電体ベルトの帯電部材が接する位置の裏側に、誘電体ベルトに当接して配置された当て部材を有することを特徴とするシート材給送装置。
  2. 前記当て部材は、前記誘電体ベルトよりも硬度が低い請求項1記載のシート材給送装置。
  3. 前記当て部材の体積抵抗率が、107Ω・cm以下である請求項1または2いずれか1項に記載のシート材給送装置。
  4. 前記シート材収容部と前記誘電体ベルトの、少なくとも一方を移動させて前記シート束と誘電体ベルトを接離する一または複数の接離手段を有する請求項1から3いずれか1項に記載のシート材給送装置。
  5. 前記接離手段は、前記第二張架ローラよりもシート材搬送方向の上流側に設けられた揺動支点を中心に、前記誘電体ベルトが前記シート束の最上部に積載されたシート材を吸着する吸着位置と吸着した最上部のシートを搬送する搬送位置とを往復するように揺動する揺動手段を含む請求項4に記載のシート材給送装置。
  6. 前記接離手段は、前記シート束を昇降させる昇降手段を含む請求項4または5に記載のシート材給送装置。
  7. 請求項1から6いずれか1項に記載のシート材給送装置を備えた画像形成装置。
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