JP2015078037A - 巻取装置及びこれを備えた糸巻取機 - Google Patents

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昌澄 重山
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Shuji Yamada
修司 山田
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Harutoshi Sawada
晴稔 澤田
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Abstract

【課題】パッケージ保持部を接触ローラから離間させる切替機構を安定的に作動させることができる巻取装置及びこれを備えた糸巻取機を提供する。【解決手段】巻取装置13は、糸10が巻き取られるパッケージ45を回転可能に保持するパッケージ保持部71と、パッケージ保持部を、パッケージに糸を巻き取る位置である巻取位置から、巻取位置と離れた位置である離間位置へと移動させる切替機構80と、切替機構がパッケージ保持部を離間位置から巻取位置に移動させた後に切替機構を作動させることにより、切替機構の状態を、切替機構がパッケージ保持部を巻取位置から離間位置へ移動させる前の状態である初期状態に復帰させる制御部30と、を備えている。【選択図】図9

Description

本発明は、巻取装置及びこれを備えた糸巻取機に関する。
従来の繊維機械として、例えば、特許文献1には、パッケージ保持部に保持したボビンに糸を巻き付けてパッケージを形成するための巻取装置を備えたものが開示されている。この巻取装置は、ボビン又はパッケージを回転可能に支持するパッケージ保持部と、パッケージに接触してこれを回転させる接触ローラと、回動軸を中心にパッケージ保持部を回動させることによってパッケージから離間させる切替機構(駆動機構)と、を備えている。巻取装置の上流側に配置された糸貯留装置の貯留量が所定量よりも減少した場合には、切替機構を制御してパッケージ保持部を接触ローラから離れた離間位置に移動させる。これにより、パッケージへの巻取速度が減速されるので、糸貯留装置における貯留量を増加させることができる。
特開2011−37608号公報
このような巻取装置においては、所定のタイミングでパッケージ保持部が接触ローラから離れなければ、糸貯留装置に適切な貯留量が確保されないことにより、不具合のあるパッケージが生成されるおそれがある。また、パッケージ保持部が接触ローラから所定の距離を離れなければ、パッケージの表層に擦れ玉などの不具合が生じるおそれがある。したがって、所定のタイミングで確実に切替機構を作動させたり、パッケージ保持部が接触ローラから所定の距離、確実に離れるように切替機構を作動させたりするなど、切替機構を安定的に作動させることが求められている。
そこで、本発明の目的は、パッケージ保持部を接触ローラから離間させる切替機構を安定的に作動させることができる巻取装置及びこれを備えた糸巻取機を提供することにある。
本発明の一側面に係る巻取装置は、糸が巻き取られるパッケージを回転可能に保持するパッケージ保持部と、パッケージ保持部を、パッケージに糸を巻き取る位置である巻取位置から、巻取位置と離れた位置である離間位置へと移動させる切替機構と、切替機構がパッケージ保持部を離間位置から巻取位置に移動させた後に切替機構を作動させることにより、切替機構の状態を、切替機構がパッケージ保持部を巻取位置から離間位置へ移動させる前の状態である初期状態に復帰させる制御部と、を備えている。
この構成の巻取装置では、切替機構が、パッケージ保持部を離間位置から巻取位置に移動させた際に、切替機構の状態が初期状態に戻っていないと、次の作動時に不具合が発生するおそれがある。すなわち、所定のタイミングで確実に切替機構を作動させたり、所定の離間量を確実に確保するように切替機構を作動させたりすることができなくなるおそれがある。上記構成の巻取装置では、切替機構がパッケージ保持部を移動させた際には、制御部が、切替機構を作動させることにより切替機構の状態を初期状態に復帰させる。このため、所定のタイミングで確実に切替機構を作動させることができ、また、パッケージ保持部を確実に離間位置にまで移動させることができる。この結果、切替機構を安定的に作動させることができる。
一実施形態において、離間位置として、第1位置と、第1位置よりも巻取位置から離れている第2位置と、を設定してもよい。この場合、切替機構は、パッケージ保持部を巻取位置から第1位置に移動させる第1切替機構と、第1切替機構を移動させることにより、パッケージ保持部を巻取位置から第2位置に移動させる第2切替機構と、を有していてもよい。
このような構成の巻取装置では、第2切替機構がパッケージ保持部を第2位置に移動させた後、何らかの要因で、第2切替機構がパッケージ保持部を第2位置に移動させる前の初期状態に戻らない場合がある。この場合、第1切替機構を作動させたとしても、想定されている第1位置にパッケージ保持部を移動させることができない。なぜなら、第2切替機構の状態と連動する第1切替機構の位置が原点位置からずれているからである。上記一実施形態の巻取装置では、制御部が、第1切替機構を作動させることにより第1切替機構の状態を初期状態に復帰させる。すなわち、第1切替機構を作動させることにより第1切替機構の位置を原点位置に復帰させる。また、第2切替機構は第1切替機構と連動しているので、第1切替機構を作動させることにより第2切替機構の状態を初期状態に復帰させることができる。これにより、第1切替機構の位置を原点位置に固定することができる。この状態で第1切替機構を作動させれば、設計時に想定されている第1位置にパッケージ保持部を移動させることができる。この結果、所定のタイミングで確実に第1切替機構を作動させることができ、また、パッケージ保持部を確実に第1位置にまで移動させることができる。
一実施形態において、制御部は、第1切替機構がパッケージ保持部を巻取位置から第1位置に移動させる前に、第2切替機構の状態を初期状態に復帰させてもよい。
この構成の巻取装置によれば、パッケージ保持部を第1位置に移動させたいタイミングにおいて、パッケージ保持部を第1位置に確実に移動させることができる。
一実施形態において、第2切替機構は、記パッケージ保持部の位置を巻取位置から第2位置に移動させる単動式シリンダと、パッケージ保持部の位置を第2位置から巻取位置に移動させる弾性部材と、を有していてもよい。
このような構成の巻取装置では、第2切替機構の単動式シリンダがパッケージ保持部を第2位置に移動させた後、何らかの要因で、第2切替機構の弾性部材がパッケージ保持部を第2位置に移動させる前の初期状態に戻らない場合がある。この場合、第1切替機構を作動させたとしても、想定されている第1位置にパッケージ保持部を移動させることができない。上記一実施形態の巻取装置では、制御部が、第1切替機構を作動させることにより第1切替機構の状態を初期状態に復帰させる。すなわち、第1切替機構を作動させることにより第1切替機構の位置を原点位置に復帰させることができる。また、第2切替機構は第1切替機構と連動しているので、第1切替機構を作動させることにより第2切替機構の弾性部材の状態を初期状態に復帰させる。これにより、第1切替機構の位置を原点位置に固定することができる。この状態で第1切替機構を作動させれば、想定されている第1位置にパッケージ保持部を移動させることができる。この結果、所定のタイミングで確実に第1切替機構を作動させることができ、また、パッケージ保持部を確実に第1位置にまで移動させることができる。
また、この構成の巻取装置によれば、パッケージ保持部の位置を巻取位置から第2位置に移動させる第2切替機構を安価に構成することができる。
一実施形態において、巻取装置は、パッケージ保持部が巻取位置にあるときに、パッケージと接触して回転する接触ローラを更に備えていてもよい。
一実施形態において、上記巻取装置と、巻取装置の上流側に配置され、給糸装置から供給される糸を貯留する糸貯留装置と、糸貯留装置からの糸と巻取装置からの糸とを継ぐ糸継動作を行う糸継装置と、を備えている糸巻取機としてもよい。この場合、制御部は、糸貯留装置において糸の貯留量を調節する際には、パッケージ保持部を第1位置に移動させ、糸継装置において糸継動作をする際には、パッケージ保持部を第2位置に移動させてもよい。
この構成の糸巻取機によれば、糸貯留装置における糸の貯留量が減少した場合であっても、パッケージ保持部を第1位置に移動させることで、糸貯留装置から糸が解舒される速度を相対的に遅くして糸貯留量を増加させる。また、糸切れなどが発生した場合であっても、パッケージ保持部を第2位置に移動させることで、糸の糸端がパッケージ近傍の部材に絡みつくことが防止される。このような構成の糸巻取機において、制御部は、糸継装置における糸継動作のためにパッケージ保持部を巻取位置から第2移動位置に移動させた後に、糸貯留装置における糸の貯留量に関係なく、第1切替機構を作動させ(ON/OFF制御を実施)、第2切替機構の状態を初期状態に復帰させている。これにより、糸貯留装置における糸の貯留量を調節するためにパッケージ保持部を巻取位置から第1位置に移動させる際には、第2切替機構の状態は必ず初期状態となる。この結果、所定のタイミングで確実に、パッケージ保持部を第1位置にまで移動させることができるので、糸貯留量の調節を確実に行うことができると共に、想定して距離が離間されずにパッケージの表層を痛めるなどの不具合が発生することを低減できる。
一実施形態において、制御部は、糸継装置において糸継動作をした後、糸貯留装置において糸の貯留量の調節が行われるまでの間に、第2切替機構の状態を初期状態に復帰させてもよい。
この構成の糸巻取機によれば、糸貯留量の調節を確実に行うことができると共に、パッケージの表層を痛めるなどの不具合が発生することを低減できる。
一実施形態において、制御部は、糸継装置において糸継動作をした後、所定時間経過後に第2切替機構の状態を初期状態に復帰させてもよい。
この構成の糸巻取機によれば、簡易な設定で、第1切替機構を安定的に作動させることができる。
一実施形態において、糸貯留装置は、糸を外周面に巻き付けて回転することで糸を一時的に貯留する糸貯留ローラとすることができる。
一実施形態において、糸巻取機は、パッケージと接触して回転する接触ローラとは独立して設けられると共に、パッケージに巻き取られる糸を綾振りするトラバースガイドを更に備えてもよい。この場合、第1切替機構によってパッケージ保持部が第1位置に移動されたときには、トラバースガイドと糸との係合が維持され、第2切替機構によってパッケージ保持部が第2位置に移動されたときには、トラバースガイドと糸との係合が外れ、パッケージに棒巻が形成されてもよい。
この糸巻取機によれば、糸貯留ローラに巻きついている糸の量が減少した場合でも、パッケージ保持部を巻取位置から第1位置に移動させることで、糸貯留ローラから糸が解舒される速度を上回る速度で糸を巻きつかせて、糸貯留ローラにおける糸貯留量を増加させることができる。また、糸切れなどが生じた場合であっても、パッケージ保持部を巻取位置から第2位置に移動させることによって、トラバースガイドと糸との係合が外れ、パッケージに棒巻が形成されるので、糸端がパッケージ近傍の部材に絡みつくことを防止できる。
本発明によれば、パッケージ保持部を接触ローラから離間させる切替機構を安定的に作動させることができる。
一実施形態に係る紡績機の正面図である。 図1の紡績機に含まれる紡績ユニットの側面図である。 紡績機における主要な構成を示すブロック図である。 図1の紡績機に含まれる巻取装置を示す斜視図である。 巻取時における巻取装置の状態を示した側面図である。 貯留量調節時における巻取装置の状態を示した側面図である。 糸継動作時における巻取装置の状態を示した側面図である。 原点復帰できていない巻取装置の状態を示した側面図である。 ユニットコントローラにおける制御処理を示したフローチャートである。
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図面の説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。なお、本明細書において「上流」及び「下流」とは、紡績時での紡績糸(糸)10の走行方向における上流及び下流を意味する。
図1に示されるように、紡績機(糸巻取機)1は、複数の紡績ユニット2と、糸継台車3と、ブロアボックス4と、原動機ボックス5と、を備えている。複数の紡績ユニット2は、一列に配列されており、各紡績ユニット2は、紡績糸10を生成してパッケージ45に巻き取る。糸継台車3は、紡績糸10が切断された紡績ユニット2において糸継動作を行う。ブロアボックス4には、紡績ユニット2の各部において吸引流及び/又は旋回流などを発生させるためのエアー供給源などが収容されている。原動機ボックス5には、紡績ユニット2の各部に動力を供給するための原動機などが収容されている。
図1及び図2に示すように、各紡績ユニット2は、上流から下流へ向かって順に、ドラフト装置7と、空気紡績装置(給糸装置)9と、糸貯留装置12と、巻取装置13と、を主要な構成として備えている。ドラフト装置7は、紡績機1が備えているフレーム6の上端近傍に設けられており、このドラフト装置7から送られてくる繊維束8を空気紡績装置9で紡績する。空気紡績装置9で生成された紡績糸10は、糸貯留ローラ21を経由して巻取装置13によって巻き取られ、これによりパッケージ45が形成される。以下では、ボビン48と、当該ボビン48に巻かれた紡績糸10の糸層と、を合わせたものをパッケージ45と呼ぶ。
ドラフト装置7は、スライバ15を延伸して繊維束8にする装置である。このドラフト装置7は、バックローラ対16、サードローラ対17、エプロンベルト18を装備したミドルローラ対19、及びフロントローラ対20の4つのローラ対を備えている。各ローラ対16,17,19,20のボトムローラは、原動機ボックス5からの動力、又はそれぞれの紡績ユニット2に配置された図示しない電動モータの動力により駆動される。各ローラ対16,17,19,20は、回転速度を異ならせて駆動される。この結果、上流側から供給されたスライバ15が延伸されて繊維束8となり、下流側の空気紡績装置9に繊維束8が送られる。
空気紡績装置9は、旋回流を利用して繊維束8に撚りを与え、紡績糸10を生成する。空気紡績装置9は、詳細な説明や図示は省略するが、繊維案内部と、旋回流発生ノズルと、中空ガイド軸体と、を備えている。繊維案内部は、ドラフト装置7から送られた繊維束8を、空気紡績装置9の内部に形成される紡績室に案内する。旋回流発生ノズルは、繊維束8の経路の周囲に配置され、紡績室内に旋回流を発生させる。この旋回流によって、紡績室内の繊維束8の繊維端が反転され旋回する。中空ガイド軸体は、紡績された紡績糸10を紡績室から空気紡績装置9の外部へと案内する。空気紡績装置9の駆動及び停止は、ユニットコントローラ30(図3参照)によって制御されている。
空気紡績装置9の下流には、糸貯留装置12が設けられている。糸貯留装置12は、糸貯留ローラ21と、糸掛け部材22と、上流側ガイド23と、電動モータ25と、下流側ガイド26と、貯留量センサ27と、を備えている。
糸掛け部材22は、紡績糸10を引っ掛けた状態で糸貯留ローラ21と一体的に回転することで、当該糸貯留ローラ21の外周面に紡績糸10を案内する。なお、糸掛け部材22は、糸貯留ローラ21に対して相対回転可能に支持されている。
糸貯留ローラ21は、その外周面に紡績糸10を巻き付けることにより紡績糸10を一時的に貯留する。また、糸貯留ローラ21は、ユニットコントローラ30によって制御される電動モータ25によって一定の回転速度で回転駆動される。この構成で、糸掛け部材22によって糸貯留ローラ21の外周面に案内された紡績糸10は、糸貯留ローラ21が回転することにより当該糸貯留ローラ21を締め付けるようにして巻かれ、糸貯留装置12よりも上流側の紡績糸10を引っ張る。これにより、空気紡績装置9から紡績糸10を連続的に引き出すことができる。
貯留量センサ27は、糸貯留ローラ21に巻き付いている紡績糸10の貯留量を非接触式で検出し、その検出信号をユニットコントローラ30に送信する。
上流側ガイド23は、糸貯留ローラ21のやや上流側に配置されている。この上流側ガイド23は、糸貯留ローラ21の外周面に対して紡績糸10を適切に案内する案内部材として構成されると共に、空気紡績装置9から伝播してくる紡績糸10の撚りが当該上流側ガイド23よりも下流側に伝わることを防止する撚り止めの役割を兼ねている。
紡績機1のフレーム6の前面側(作業者通路側)であって空気紡績装置9と糸貯留装置12との間の位置には、ヤーンクリアラ52が設けられている。ヤーンクリアラ52は、走行する紡績糸10の太さ及び/又は紡績糸10に含まれる異物の有無を監視している。ヤーンクリアラ52は、紡績糸10の糸欠点を検出した場合に、糸欠点検出信号をユニットコントローラ30へ送信する。
ユニットコントローラ30は、糸欠点検出信号を受信すると、直ちに、空気紡績装置9の旋回流発生ノズルからの圧縮空気の噴出を停止させる。これにより、旋回流が停止して繊維束8の加撚が停止すると共に、空気紡績装置9への繊維束8の導入も停止する。そして、空気紡績装置9において繊維の連続状態が分断され、紡績糸10が切断される。その後、ユニットコントローラ30は、更にドラフト装置7などを停止させる。
ユニットコントローラ30は、糸継台車3に制御信号を送り、当該紡績ユニット2の前まで走行させる。その後、ユニットコントローラ30は、空気紡績装置9などを再び駆動させ、糸継台車3に糸継ぎを行わせて巻取りを再開させる。このとき、糸貯留装置12は、空気紡績装置9が紡績を再開してから巻取りが再開されるまでの間、空気紡績装置9から連続的に送出される紡績糸10を糸貯留ローラ21に滞留させて紡績糸10の弛みを取る。
糸継台車3は、図2に示すように、スプライサ(糸継装置)43と、サクションパイプ44と、サクションマウス46と、を備えている。糸継台車3は、ある紡績ユニット2で糸切れ又は糸切断が発生すると、ユニットコントローラ30からの制御信号により、フレーム6に固定されたレール41(図1参照)上を当該紡績ユニット2まで走行し、停止して糸継ぎを行う。
サクションパイプ44は、軸を中心に上下方向に回動可能であり、空気紡績装置9から送り出される糸端(上糸)を吸い込みつつ捕捉して、スプライサ43へ案内する。サクションマウス46は、軸を中心に上下方向に回動可能であり、巻取装置13に支持されたパッケージ45から糸端(下糸)を吸引しつつ捕捉して、スプライサ43へ案内する。スプライサ43の詳細な構成については省略するが、旋回流によって糸端同士を撚り合わせることにより、上糸と下糸とを糸継ぎし得る。
図4及び図5に示すように、巻取装置13は、パッケージ保持部71と、第1切替機構(切替機構)60と、第2切替機構(切替機構)80と、接触ローラ91と、トラバース装置93と、制御部としてのユニットコントローラ30(図3参照)と、を備えている。巻取装置13は、第1切替機構60及び第2切替機構80を作動させることにより、それぞれ予め設定されている第1位置及び第2位置にパッケージ保持部71を移動させる。
なお、以下の記載では、図4及び図5に示すような状態のパッケージ保持部71の上下関係に基づいて、各部の位置関係の説明に「上」、「下」の概念を含む語を用いる場合がある。また、各部の位置関係の説明に「前」、「後」の概念を含む語を用いる場合には、紡績機1の正面側(図5の左側)を「前」とし、紡績機1の背面側(図6の右側)を「後」とする。また、図5から図8に示すパッケージ保持部71の側面図では、手前側の挟持アーム75aの記載を省略している。
接触ローラ91は、パッケージ45の外周面に接触した状態で回転する。トラバース装置93は、紡績糸10に係合可能なトラバースガイド95を備えている。巻取装置13は、トラバースガイド95を駆動手段(図示せず)によって往復動させながら接触ローラ91を電動モータ(図示せず)によって駆動することで、接触ローラ91に接触するパッケージ45を回転させ、紡績糸10を綾振りしつつパッケージ45に巻き取る。
図4及び図5に示すように、パッケージ保持部71は、パッケージ45を回転可能に保持する部分であり、フレーム6に固定される固定部73と、固定部73に対して前後に回動可能な回動部75と、を有している。
固定部73は、接触ローラ91の下方に位置するフレーム6に固定される部分である。具体的には、固定部73に設けられたネジ止め部73aにおいて固定部73がフレーム6にネジ止めされる。
固定部73の下方に延びる下部固定部73bの下端には、一対の回転リンク73dと73dが設けられている。回転リンク73dと73dは、下部固定部73bを挟んで、厚み方向(紡績ユニット2の配置方向)に貫通された回転軸73cによって連結されている。一方の回転リンク73dには、回転軸73cから回転径方向に離れた所定位置において、後段にて詳述する第1切替機構60のケースの下端60aが連結されている。他方の回転リンク73dには、回転軸73cから回転径方向に離れた位置において、後段にて詳述する第2切替機構80に含まれる単動式シリンダ81のピストンロッド82の先端82aが連結されている。下部固定部73bの上端には、単動式シリンダ81のケースの上端81aが連結されている。
回動部75は、固定部73に対して支軸(回動軸)70周りに回動可能に支持されている部分である。回動部75は、本体部75fと、2本の挟持アーム(挟持アーム75a及び挟持アーム75b)とを有している。
本体部75fは、固定部73に固定された支軸70に対して回動可能に設けられている。言い換えれば、本体部75fは、フレーム6に対して回動可能に設けられている。本体部75fの後端部75gには、後段にて詳述する第1切替機構60のピストンロッド61の先端61aが連結されている。
挟持アーム75a及び挟持アーム75bは、互いに略平行に延在しパッケージ45を挟み込んで保持する部分であり、本体部75fと一体的に形成されている。すなわち、挟持アーム75a及び挟持アーム75bは、支軸70に対して本体部75fと一体となって回動する。
挟持アーム75a及び挟持アーム75bがそれぞれ互いに対面する位置には、ボビンホルダ75cが設けられている。一方のボビンホルダ75cは、ベアリングを介して挟持アーム75aに回転可能に設けられている。他方のボビンホルダ75cは、ベアリングを介して挟持アーム75bに回転可能に設けられている。対面する2つのボビンホルダ75cと75cは、それぞれ、パッケージ45を挟み込んで把持する。パッケージ45は、2つのボビンホルダ75cと75cと一体になって、接触ローラ91の駆動力により、回動部75に対し回転する。
挟持アーム75aは、開閉軸75dで軸支されており、挟持アーム75bに対して接近又は離間するように、開閉軸75d周りに回動可能に設けられている。挟持アーム75aは、図示しない内蔵バネによって挟持アーム75bに接近する方向に付勢されている。
挟持アーム75aの上端部には、ボビンホルダ75cの位置から更に上方に延びる操作レバー75eが取り付けられている。操作レバー75eは、ボビン48又はパッケージ45をボビンホルダ75cと75cへ着脱する際に操作される部分である。
第1切替機構60は、パッケージ45を保持するパッケージ保持部71の回動部75を接触ローラ91に適切に接触させる機構である。第1切替機構60は、複動形空気圧シリンダとして構成され、図4に示すように、ピストンロッド61と、当該ピストンロッド61に固定されたピストン62と、接圧ポート63と、逆圧ポート64と、リフタポート68と、を主要な構成として備えている。
第1切替機構60は、当該第1切替機構60が備えているケース内に、接圧ポート63及び逆圧ポート64から空気が供給される。接圧ポート63と逆圧ポート64とに供給する空気の空気圧に差があると、空気がピストン62を押してピストンロッド61を駆動させる。ピストンロッド61が上方に押されると、本体部75fの後端部75gが持ち上げられ、回動部75が支軸70を中心として紡績ユニット2の正面側(図5の左方向)に回動し、パッケージ45が接触ローラ91から離間する方向に移動する。一方、ピストンロッド61が下方に押されると、本体部75fの後端部75gが下方に引っ張られ、パッケージ保持部71が支軸70を中心として紡績ユニット2の背面側(図5の右方向)に回動し、パッケージ45が接触ローラ91に押し当てられる。接圧ポート63は、ブロアボックス4内に設けられた接圧用圧縮空気源65に接続されている。逆圧ポート64は、減圧弁67を介して接圧用圧縮空気源65に接続されている。
また、第1切替機構60は、パッケージ保持部71を、パッケージ45に紡績糸10を巻き取る位置である巻取位置(図5に示すから回動部75の位置)から巻取位置と離れた位置である第1位置(離間位置:図6に示すから回動部75の位置)へと移動させる。言い換えれば、第1切替機構60は、パッケージ45の位置を巻取位置から第1位置へと移動させる。
当該第1切替機構60が備えているケース内に、リフタポート68から圧縮空気が供給される。リフタポート68は、第1圧縮空気源69に接続されている。リフタポート68は、ピストンロッド61を僅かに上方に移動させるため、逆圧ポート64とは別に設けられている。リフタポート68と第1圧縮空気源69との間には電磁弁(図示せず)が配置されており、ユニットコントローラ30により、リフタポート68に圧縮空気を供給するか否かが制御される。
圧縮空気がリフタポート68に供給されると、図6に示すように、ピストンロッド61が僅かに上方(図6に示す距離L11)に押され、本体部75fの後端部75gが僅かに持ち上げられる。挟持アーム75aと75bは、支軸70を中心として紡績ユニット2の正面側(図6の左方向)に僅かに回動し、パッケージ45を接触ローラ91から僅かに離間(図6に示す距離L12)させる。このようなパッケージ保持部71(パッケージ45)の移動は、紡績糸10の巻取速度を微調節して糸貯留装置12の紡績糸10の貯留量を調節する際に用いられる。なお、第1切替機構60によってパッケージ保持部71を巻取位置から第1位置に移動させたときには、トラバースガイド95と紡績糸10との係合は維持される。すなわち、トラバースガイド95によって紡績糸10の綾振りがなされた状態で、パッケージ45に紡績糸10が巻かれる。
第2切替機構80は、パッケージ保持部71を、巻取位置(図5に示す回動部75の位置)から第2位置(離間位置:図7に示すから回動部75の位置)へと移動させる。第2位置は、上述した第1位置(離間位置:図6に示す回動部75の位置)よりも巻取位置から離れた位置である。言い換えれば、第2切替機構80は、パッケージ45の位置を巻取位置から第2位置へと移動させる。図2及び図4に示すように、第2切替機構80は、パッケージ保持部71の位置を巻取位置から第2位置に移動させる単動式シリンダ81と、パッケージ保持部71の位置を第2位置から巻取位置に移動させるバネ(弾性部材)84と、を有している。単動式シリンダ81は、ピストンロッド82と、当該ピストンロッド82に固定されたピストン83と、ポート86と、を主要な構成として備えている。ポート86と第2圧縮空気源89との間には電磁弁(図示せず)が配置されており、ユニットコントローラ30により、ポート86に空気圧を供給するか否かが制御される。
単動式シリンダ81が備えているケース内に、ポート86から空気が供給される。ポート86に圧縮空気が供給され、ピストンロッド82がケースに引き込まれると、図7に示すように、回転リンク73dが回転軸73c周りに、図7の反時計回りに回転する。それに伴い、回転リンク73dによって、第1切替機構60のケースの下端60aが押し上げられる。これにより、第1切替機構60全体が比較的大きいスロトーク(図7に示す距離L21)で上方に押し上げられる。その結果、本体部75fの後端部75gが比較的大きいストロークで持ち上げられる。挟持アーム75aと75bは、支軸70を中心として紡績ユニット2の正面側(図7の左方向)に比較的大きく回動し、パッケージ45を接触ローラ91から比較的大きく離間(図7に示す距離L22)させる。
このような第2切替機構80によるパッケージ保持部71(パッケージ45)の移動は、糸切れの際及び/又はスプライサ43において糸継動作をする際に用いられる。また、第2切替機構80によってパッケージ保持部71を巻取位置から第2位置に移動させたときには、トラバースガイド95と紡績糸10との係合が外れる。すなわち、トラバースガイド95によって紡績糸10の綾振りがなされなくなるので、パッケージ45に棒巻が形成される。
図3に示すユニットコントローラ30は、巻取装置13における各種制御処理を実行する部分であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read OnlyMemory)、RAM(Random Access Memory)、及びハードディスクなどで構成される。ユニットコントローラ30における各種制御処理は、例えばROMに格納されているプログラムがRAM上にロードされてCPUで実行されるソフトウェアとして構成される。なお、ユニットコントローラ30における各種制御処理を行う部分は、ハードウェアとして構成されてもよい。
ユニットコントローラ30は、所定のタイミングでパッケージ保持部71(パッケージ45)の位置を巻取位置、第1位置、及び第2位置の何れかに移動させるために、第1切替機構60及び第2切替機構80を制御する。言い換えれば、ユニットコントローラ30は、所定のタイミングでパッケージ保持部71を巻取位置から離間させるために第1切替機構60又は第2切替機構80を制御する。以後、第1切替機構60又は第2切替機構80を作動させることにより、パッケージ保持部71を巻取位置から離間させる制御を「離間制御」とも称す。本実施形態における離間制御には、後述するように、パッケージ保持部71を離間位置から第1位置へ移動させる制御である「リフトアップ制御」と、離間位置から第2位置へ移動させる制御である「退避制御」とがある。
ユニットコントローラ30は、接触ローラ91に接触した状態でパッケージ45を回転させると共に紡績糸10を綾振りしつつパッケージ45に巻き取る際には、パッケージ保持部71を巻取位置に位置させる。
ユニットコントローラ30は、紡績糸10の巻取速度を調節して糸貯留装置12の紡績糸10の貯留量を調節する際には、第1切替機構60を作動させることによりパッケージ保持部71を巻取位置から第1位置へ移動させる(リフトアップ制御)。
ユニットコントローラ30は、糸切れの際及び/又はスプライサ43が糸継動作をする際には、第2切替機構80を作動させることによりパッケージ保持部71を巻取位置から第2位置へ移動させる(退避制御)。
本実施形態の巻取装置13では、ユニットコントローラ30は、第2切替機構80がパッケージ保持部71を第2位置から巻取位置に移動させた後に、第1切替機構60を作動させることにより第2切替機構80の状態を、第2切替機構80がパッケージ保持部71を巻取位置から第2位置へ移動させる前の状態(図5に示す第2切替機構80の状態)である初期状態に復帰させる。以後、このユニットコントローラ30における制御を「リセット制御」とも称す。本実施形態のユニットコントローラ30では、第1切替機構60を作動させて第1切替機構60の位置を原点位置(図5に示す第1切替機構60の位置)に戻すことによって、第2切替機構80の状態を、第2切替機構80がパッケージ保持部71を巻取位置から第2位置に移動させる前の状態である初期状態(図5に示す第2切替機構80の状態)に復帰させる。
具体的には、図8に示すように、第2切替機構80のバネ84が縮んだ状態、言い換えれば第2切替機構80が初期状態にない状態において、ユニットコントローラ30は、第1切替機構60を作動させる。このとき、回転リンク73dは、時計回りに回転可能な状態にあるので、第1切替機構60の作動によって回転リンク73dが時計回りに回転される。この回転リンク73dの回転により、第1切替機構60のケースの下端60aが下方に移動する。すなわち、第1切替機構60の位置が、原点位置(図5に示す第1切替機構60の位置)に移動する。これと同時に、第2切替機構80におけるピストンロッド82の先端82aが図8に示す右方向に移動され、バネ84が右方向に引っ張られる。これにより、第2切替機構80を、図5に示すような、パッケージ保持部71を巻取位置から第2位置へと移動させる前の状態である初期状態に復帰させる。
以上に説明したユニットコントローラ30によるリセット制御は、第1切替機構60がパッケージ保持部71を第1位置に移動させる前に実施される。更に詳細には、上記リセット制御は、スプライサ43において糸継動作が行われた後、次に糸貯留装置12において紡績糸10の貯留量の調節が行われるまでの間に実施される。言い換えれば、リセット制御は、退避制御が行われた後、次のリフトアップ制御が行われるまでの間に実施される。
このリセット制御について、図9のフローチャートを用いて説明する。ユニットコントローラ30は、紡績糸10が切断されたなど糸継動作を行う必要がある場合には、第2切替機構80を作動させて、パッケージ保持部71を第2位置に移動させる(ステップS1)。ユニットコントローラ30は、パッケージ保持部71が第2位置に移動したことを確認すると、糸継台車3を所定位置まで移動させ、スプライサ43に対し糸継動作を実行させる(ステップS2)。
次に、ユニットコントローラ30は、糸継動作後(退避制御実施後でもよい)、所定時間経過(例えば、30秒)が経過したか否かを判定(ステップS3)し、所定時間経過したと判定すると(ステップS3:YES)、リセット制御を実行する(ステップS4)。リセット制御における第1切替機構60の作動は、1回であってもよいし複数回であってもよい。また、リセット制御における第1切替機構60の作動は、連続的であってもよいし間欠的であってもよい。
その後、ユニットコントローラ30は、貯留量センサ27から送信されてくる検出信号を監視し、糸貯留装置12における紡績糸10の貯留量が所定量以下であるか否かを判定する(ステップS5)。ユニットコントローラ30は、糸貯留装置12における紡績糸10の貯留量が所定量以下になったと判定すると(ステップS5:YES)、リフトアップ制御を実行する(ステップS6)。
次に、上述の巻取装置13及びこれを備えた紡績機1による作用効果について説明する。
上記実施形態の巻取装置13では、第2切替機構80がパッケージ保持部71を移動させた際には、ユニットコントローラ30は、第2切替機構80の状態を初期状態に復帰させる。具体的には、上記実施形態の巻取装置13では、ユニットコントローラ30による退避制御が行われた後には、リセット制御が必ず行われる。更に具体的には、ユニットコントローラ30は、退避制御を実施した後には、糸貯留装置12における紡績糸10の貯留量に関係なく、第1切替機構60を作動させる(ON/OFF制御を実施)リフトアップ制御を実行する。これにより、リフトアップ制御を行う際には、第2切替機構80は必ず初期状態となる。この結果、所定のタイミングで確実に、パッケージ保持部71を第1位置にまで移動(リフトアップ)させることができる。すなわち、第1切替機構60を安定的に作動させることができ、第1切替機構によるリフトアップを確実に行うことができる。
また、上記実施形態の巻取装置13における第2切替機構80では、図5に示すように、パッケージ保持部71の位置を第2位置から巻取位置に移動させる部材としてバネ84を用いている。すなわち、第2切替機構80は、パッケージ保持部71を巻取位置から第2位置に移動させる際に縮んだ状態(図7参照)のバネ84が元の状態(図5参照)に戻ろうとする弾性力を利用して、パッケージ保持部71を第2位置から巻取位置に戻している。
しかしながら、図8に示すように、パッケージ保持部71が巻取位置に戻された場合であっても、第2切替機構80におけるバネ84が縮んだままの状態、言い換えれば、パッケージ保持部71を第2位置に移動させる前の状態である初期状態に完全に戻っていない場合があり得る。このような状態で、ユニットコントローラ30によりリフトアップ制御が実施された場合には、第1切替機構60の動作が第2切替機構80に吸収されるおそれがある。すなわち、第1切替機構60のケースの下端60aが移動可能な状態(回転リンク73dが時計回りに回転可能な状態)にあるので、第1切替機構60を作動させたとしても、想定されている変位量を回動部75の本体部75fに付与することができないおそれがある。
上記実施形態の巻取装置13では、ユニットコントローラ30によって第1切替機構60を作動させることにより第1切替機構60の位置を原点位置に戻し、第2切替機構80の状態を、第2切替機構80がパッケージ保持部71を巻取位置から第2位置に移動させる前の状態である初期状態に復帰させている。すなわち、図8に示すような、第2切替機構80が初期状態にない状態(バネ84が縮んでいる状態)において、第1切替機構60を作動させると、回転リンク73dは、時計回りに回転可能な状態にあるので、回転リンク73dが時計回りに回転される。この回転リンク73dの回転により、第1切替機構60のケースの下端60aが下方に移動する。言い換えれば、第1切替機構60の位置が、原点位置(図5に示す第1切替機構60の位置)に移動する。これと同時に、第2切替機構80におけるピストンロッド82の先端82aが図8に示す右方向に移動され、バネ84が右方向に引っ張られる。これにより、第2切替機構80を、図5に示すような、パッケージ保持部71を巻取位置から第2位置へと移動させる前の状態である初期状態に復帰される。この結果、所定のタイミングで確実に、パッケージ保持部71を第1位置にまで移動(リフトアップ)させることができる。すなわち、第1切替機構60を安定的に作動させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態の巻取装置13では、パッケージ保持部71を巻取位置から離間位置(第1位置及び第2位置)に移動させる切替機構が第1切替機構60と第2切替機構80とから構成されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パッケージ保持部71を巻取位置から離間位置に移動させる切替機構は1つ又は3つ以上から構成されてもよい。この場合であっても、少なくとも1つの切替機構を作動させることによって、全ての切替機構の状態を初期状態に戻すリセット制御を実施すれば、パッケージ保持部を接触ローラから離間させる切替機構を安定的に作動させることができる。
上記実施形態の巻取装置13では、第1切替機構60が複動形空気圧シリンダとして構成される例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記実施形態における第2切替機構80と同様に、第1切替機構は、パッケージ保持部の位置を巻取位置から第1位置に移動させる単動式シリンダと、パッケージ保持部の位置を第1位置から巻取位置に移動させるバネ(弾性部材)とを有している構成としてもよい。このような構成であっても、第1切替機構の単動式シリンダを作動させることにより、第1切替機構の状態を初期状態に戻すことができる。この結果、所定のタイミングで確実に、パッケージ保持部を第1位置にまで移動(リフトアップ)させることができる。すなわち、第1切替機構を安定的に作動させることができ、第1切替機構によるリフトアップを確実に行うことができる。
上記実施形態のユニットコントローラ30では、退避制御が行われた後、所定時間経過後に、リセット制御を実施する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ユニットコントローラ30は、糸貯留ローラ21における紡績糸10の貯留量が所定量(リフトアップ制御を実施するための貯留量とは異なる)となったことを検出した貯留量センサ27からの信号に基づいて、リセット制御を実施してもよい。
上記実施形態の紡績機1及び紡績ユニット2では、紡績糸10を一定量巻き付けて貯留する糸貯留ローラ21によって空気紡績装置9から紡績糸10を引き出しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、デリベリローラとニップローラとで空気紡績装置から紡績糸を引き出すタイプの紡績機及び紡績ユニットに適用してもよい。
また、上記実施形態の紡績機1及び紡績ユニット2では、糸欠点検出時に空気紡績装置9の旋回流を停止させて紡績糸10の切断を実行している例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、カッターを用いて紡績糸の切断を行うタイプの紡績機及び紡績ユニットに適用してもよい。
また、上記実施形態の紡績機1及び紡績ユニット2では、上部のドラフト装置7から下部の巻取装置13に向けて、紡績糸10が下向きに走行するように糸道が配置されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものはなく、下から上に向けて走行する糸道が配置された紡績機や紡績ユニットに適用してもよい。
また、上記実施形態の紡績機1及び紡績ユニット2では、トラバース装置93のトラバースガイド95が、複数の紡績ユニット2に共通で駆動されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、紡績ユニットの各部(例えば、ドラフト装置、空気紡績装置、糸巻取装置等)が各紡績ユニット2において独立して駆動されるタイプの紡績機及び紡績ユニットに適用してもよい。
上記実施形態では、紡績機1全体の制御を司るユニットコントローラ30が巻取装置13における各種制御処理を実行する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、巻取装置13の中に巻取装置13における各種制御処理専用のコントローラを備えている構成としてもよい。
1…紡績機(糸巻取機)、2…紡績ユニット、3…糸継台車、4…ブロアボックス、5…原動機ボックス、6…フレーム、7…ドラフト装置、8…繊維束、9…空気紡績装置(給糸装置)、10…紡績糸(糸)、12…糸貯留装置、13…巻取装置、15…スライバ、21…糸貯留ローラ、27…貯留量センサ、30…ユニットコントローラ(制御部)、43…スプライサ(糸継装置)、45…パッケージ、48…ボビン、52…ヤーンクリアラ、60…第1切替機構(切替機構)、61…ピストンロッド、62…ピストン、68…リフタポート、69…第1圧縮空気源、70…支軸、71…パッケージ保持部、73…固定部、73b…下部固定部、73c…回転軸、73d…回転リンク、75…回動部、75a,75b…挟持アーム、75c…ボビンホルダ、75f…本体部、75g…後端部、80…第2切替機構(切替機構)、81…単動式シリンダ、82…ピストンロッド、83…ピストン、84…バネ(弾性部材)、86…ポート、89…第2圧縮空気源、91…接触ローラ、93…トラバース装置、95…トラバースガイド。

Claims (10)

  1. 糸が巻き取られるパッケージを回転可能に保持するパッケージ保持部と、
    前記パッケージ保持部を、前記パッケージに前記糸を巻き取る位置である巻取位置から、前記巻取位置と離れた位置である離間位置へと移動させる切替機構と、
    前記切替機構が前記パッケージ保持部を前記離間位置から前記巻取位置に移動させた後に前記切替機構を作動させることにより、前記切替機構の状態を、前記切替機構が前記パッケージ保持部を前記巻取位置から前記離間位置へ移動させる前の状態である初期状態に復帰させる制御部と、
    を備えている巻取装置。
  2. 前記離間位置として、第1位置と、前記第1位置よりも前記巻取位置から離れている第2位置と、が設定されており、
    前記切替機構は、
    前記パッケージ保持部を前記巻取位置から前記第1位置に移動させる第1切替機構と、
    前記第1切替機構を移動させることにより、前記パッケージ保持部を前記巻取位置から前記第2位置に移動させる第2切替機構と、
    を有している、請求項1に記載の巻取装置。
  3. 前記制御部は、前記第1切替機構が前記パッケージ保持部を前記巻取位置から前記第1位置に移動させる前に、前記第2切替機構の状態を前記初期状態に復帰させる、
    請求項2に記載の巻取装置。
  4. 前記第2切替機構は、
    前記パッケージ保持部の位置を前記巻取位置から前記第2位置に移動させる単動式シリンダと、
    前記パッケージ保持部の位置を前記第2位置から前記巻取位置に移動させる弾性部材と、
    を有している、
    請求項3に記載の巻取装置。
  5. 前記パッケージ保持部が前記巻取位置にあるときに、前記パッケージと接触して回転する接触ローラを更に備えている、
    請求項3又は4に記載の巻取装置。
  6. 請求項2〜5の何れか一項に記載の巻取装置と、
    前記巻取装置の上流側に配置され、給糸装置から供給される前記糸を貯留する糸貯留装置と、
    前記糸貯留装置からの前記糸と前記巻取装置からの前記糸とを継ぐ糸継動作を行う糸継装置と、
    を備え、
    前記制御部は、前記糸貯留装置において前記糸の貯留量を調節する際には、前記パッケージ保持部を前記第1位置に移動させ、前記糸継装置において前記糸継動作をする際には、前記パッケージ保持部を前記第2位置に移動させる、糸巻取機。
  7. 前記制御部は、前記糸継装置において前記糸継動作をした後、前記糸貯留装置において前記糸の貯留量の調節が行われるまでの間に、前記第2切替機構の状態を前記初期状態に復帰させる、
    請求項6に記載の糸巻取機。
  8. 前記制御部は、前記糸継装置において前記糸継動作をした後、所定時間経過後に前記第2切替機構の状態を前記初期状態に復帰させる、
    請求項7に記載の糸巻取機。
  9. 前記糸貯留装置は、前記糸を外周面に巻き付けて回転することで前記糸を一時的に貯留する糸貯留ローラである、
    請求項6〜8の何れか一項に記載の糸巻取機。
  10. 前記パッケージと接触して回転する接触ローラとは独立して設けられると共に、前記パッケージに巻き取られる前記糸を綾振りするトラバースガイドを更に備え、
    前記第1切替機構によって前記パッケージ保持部が前記第1位置に移動されたときには、前記トラバースガイドと前記糸との係合が維持され、
    前記第2切替機構によって前記パッケージ保持部が前記第2位置に移動されたときには、前記トラバースガイドと前記糸との係合が外れ、前記パッケージに棒巻が形成される、
    請求項6〜9の何れか一項に記載の糸巻取機。
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