JP2015077973A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 面ファスナーをタイヤ内面に接着するにあたって、面ファスナーの係合素子が加硫ブラダーの圧力により潰れるのを防ぐことを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供する。【解決手段】 シート状の基材部11の一方の面に複数本の係合素子12を設け、基材部11に係合素子12を含む素子形成領域Xと係合素子12を含まない非素子形成領域Yとを形成し、基材部11を非素子形成領域Yにて面外に加工することで基材部11の幅方向の両端部及びその中間部にそれぞれ素子形成領域Xに沿ってタイヤ周方向に延在する突起部15を設けた面ファスナー10を構成する。空気入りタイヤにおいて、面ファスナー10を係合素子12がタイヤ内腔側に位置するようにタイヤ内面Sに設置する。【選択図】 図13

Description

本発明は、吸音材等の付属物を必要に応じてタイヤ内面に取り付けるための面ファスナーをタイヤ内面に備えた空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、面ファスナーの係合素子が加硫ブラダーの圧力により潰れるのを防ぐことを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
従来、吸音材等の付属物の取り付けを容易にするために、タイヤ内面に面ファスナーを備え付けた空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。空気入りタイヤにおいては、空洞部内で生じる共鳴音を低減するために、空洞部内に吸音材を設置することが行われているが、上記面ファスナー付き空気入りタイヤによれば、吸音材等の付属物を必要に応じて簡単に着脱することができる。
しかしながら、面ファスナーをタイヤ内面に取り付けた状態で空気入りタイヤの加硫を行うと、加硫ブラダーの圧力により面ファスナーの係合素子が潰れてしまうという問題がある。そして、面ファスナーの係合素子が潰れると、面ファスナーを介してタイヤ内面に取り付けられた吸音材等の付属物の安定性が低下し、タイヤ走行時に付属物が離脱し易くなる。
特開2006−44503号公報
本発明の目的は、面ファスナーをタイヤ内面に接着するにあたって、面ファスナーの係合素子が加硫ブラダーの圧力により潰れるのを防ぐことを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、シート状の基材部の一方の面に複数本の係合素子を設け、前記基材部に前記係合素子を含む素子形成領域と前記係合素子を含まない非素子形成領域とを形成し、前記基材部を前記非素子形成領域にて面外に加工することで前記基材部の幅方向の両端部及びその中間部にそれぞれ前記素子形成領域に沿ってタイヤ周方向に延在する突起部を設けたタイヤ用面ファスナーを構成し、該タイヤ用面ファスナーを備えた空気入りタイヤであって、前記タイヤ用面ファスナーを前記係合素子がタイヤ内腔側に位置するようにタイヤ内面に設置したことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの製造方法は、シート状の基材部の一方の面に複数本の係合素子を設け、前記基材部に前記係合素子を含む素子形成領域と前記係合素子を含まない非素子形成領域とを形成し、前記基材部を前記非素子形成領域にて面外に加工することで前記基材部の幅方向の両端部及びその中間部にそれぞれ前記素子形成領域に沿ってタイヤ周方向に延在する突起部を設けたタイヤ用面ファスナーを用意し、該タイヤ用面ファスナーを用いた空気入りタイヤの製造方法であって、前記タイヤ用面ファスナーを前記係合素子がタイヤ内腔側に位置するようにタイヤ内面に設置した未加硫の空気入りタイヤを成形し、該面ファスナーを備えた未加硫の空気入りタイヤを金型内に投入し、該空気入りタイヤをブラダーによりタイヤ内側から加圧しながら加硫を行うことを特徴とするものである。
本発明では、面ファスナーの基材部を係合素子がタイヤ内腔側に位置するようにタイヤ内面に設置するにあたって、面ファスナーの基材部の一方の面に係合素子を設け、基材部を非素子形成領域にて面外に加工することで素子形成領域に沿って突起部を設けているので、その突起部の存在により面ファスナーの係合素子が加硫ブラダーの圧力により潰れるのを防ぐことができる。
また、面ファスナーを成形する場合、例えば、基材部及び係合素子をタイヤ周方向に向かって見たときの側面視形状に相当する開口部を備えた押出成形機から熱可塑性樹脂を押出し、係合素子に相当する突条部分にスリットを間欠的に形成し、その押出物を延伸して係合素子の相互間隔を広げることにより、基材部の一方の面に多数本の独立した係合素子と備えた面ファスナーを成形することが可能であるが、この場合、押し出し方向に沿って連続的に延在する突起部を基材部と一体的に成形することができない。
そこで、本発明では、基材部に係合素子を含む素子形成領域と係合素子を含まない非素子形成領域とを形成し、基材部を非素子形成領域にて面外に加工することで素子形成領域に沿って突起部を設けるようにしている。これにより、基材部の非素子形成領域を有効に活用して係合素子を保護するための突起部を設けることができる。特に、基材部を面外に加工して突起部を形成するために、面ファスナーの基材部は熱可塑性樹脂から構成することが好ましい。
本発明において、基材部の幅方向の両端部を加工することで突起部を形成することにより、基材部の幅方向の端部に配置された突起部が加硫ブラダーに押圧されて、その部分の加圧力が高くなるため、基材部の端部をタイヤ内面に対してしっかりと接着し、その接着性を高めることができる。
面ファスナーは基材部と係合素子とを備えた複数の面ファスナー素材から構成し、これら面ファスナー素材の幅方向の端部同士を接合し、その接合部に突起部を配置することができる。この場合、共通の面ファスナー素材を成形し、これらを組み合わせることで所望の寸法を有する面ファスナーを構成することができる。
突起部の高さは係合素子の高さの50%〜300%であることが好ましい。また、突起部のタイヤ幅方向の相互間隔を5mm〜80mmとすることが好ましい。これにより、係合素子による係合効果を損なうことなく係合素子の潰れを効果的に防止することができる。
面ファスナーの基材部の他方の面には複数本のアンカー素子を設けることが好ましい。これらアンカー素子はタイヤ内面のゴム層に埋設されることになるため、面ファスナーのタイヤ内面に対する接着力を向上することができる。
空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 面ファスナーの一例を示す斜視図である。 面ファスナーの加工方法の一例を示す斜視図である。 図3の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示す斜視図である。 図3の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示す斜視図である。 面ファスナーの加工方法の他の例を示す斜視図である。 面ファスナーの加工方法の他の例を示す斜視図である。 面ファスナーの加工方法の他の例を示す斜視図である。 図8の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示す斜視図である。 図8の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示す斜視図である。 図8の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示す斜視図である。 図8の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示す斜視図である。 図8の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示す斜視図である。 面ファスナーの押し出し成形方法を示す斜視図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は空気入りタイヤを示し、図2は面ファスナーの一例を示すものである。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。また、カーカス層4よりもタイヤ内腔側の部位にはインナーライナー層6が配置されている。一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。
上記空気入りタイヤにおいて、タイヤ内面Sのトレッド部1に対応する領域には面ファスナー10が設置されている。面ファスナー10は、図2に示すように、シート状をなす基材部11の一方の面に複数本の係合素子12を設ける一方で基材部11の他方の面に複数本のアンカー素子14を設けた構造を有している。係合素子12及びアンカー素子14はいずれもタイヤ周方向Cに沿って列をなし、複数の列がタイヤ幅方向Wに沿って並ぶように配置されている。係合素子12及びアンカー素子14の形状は特に限定されるものではないが、例えば、図示のように先端部が枝分かれして面ファスナー10の面方向に向かって延びるT字形状や鏃形状(2段鏃形状を含む)であると良い。アンカー素子14はタイヤ内面Sのインナーライナー層6に埋設され、面ファスナー10のタイヤ内面Sに対する接着力を向上するものであるが、必ずしも設ける必要はない。
更に、面ファスナー10の基材部11の幅方向の両端部には、係合素子12の潰れを防止するための突起部15が形成されている。つまり、上述した空気入りタイヤを製造する場合、面ファスナー10を係合素子12がタイヤ内腔側に位置するようにタイヤ内面Sに設置した未加硫の空気入りタイヤを成形し、この面ファスナー10を備えた未加硫の空気入りタイヤを金型内に投入し、その空気入りタイヤを加硫ブラダーによりタイヤ内側から加圧しながら加硫を行うようにする。これにより、面ファスナー10の基材部11がタイヤ内面Sに対して加硫接着されるが、タイヤ加硫時において面ファスナー10は加硫ブラダーにより押圧されるため、係合素子12にはタイヤ径方向の圧力が掛かることになる。そこで、基材部11に係合素子12と同方向に突出した突起部15を設けることにより、その突起部15が加硫ブラダーからの圧力を受け止めることで係合素子12の潰れを防止するのである。
一方、面ファスナー10には、必要に応じて吸音材20等の付属物が取り付けられる。例えば、ポリウレタンフォームや不織布からなる吸音材20の場合、そのポリウレタンフォームや不織布の網目構造を利用することで吸音材20をそのまま面ファスナー10に対して係合させることができる。勿論、付属物には面ファスナー10に対して係合可能な他の面ファスナーを取り付けるようにしても良い。付属物としては、吸音材20の他に、温度センサやトランスポンダ等を挙げることができる。また、面ファスナー10のタイヤ内面Sにおける設置場所は付属物の種類に応じて任意に選択することができる。
上述した空気入りタイヤでは、面ファスナー10をタイヤ内面Sに加硫接着するにあたって、面ファスナー10の基材部11の一方の面に係合素子12を設けると共に、その基材部11に突起部15を併設しているので、面ファスナー10の係合素子12が加硫ブラダーの圧力により潰れるのを防ぐことができる。これにより、面ファスナー10を介してタイヤ内面Sに取り付けられた吸音材20等の付属物の安定性を高めることができ、タイヤ走行時に付属物が離脱するのをより確実に防止することができる。
面ファスナー10を成形する場合、例えば、基材部11及び係合素子12をタイヤ周方向に向かって見たときの側面視形状に相当する開口部を備えた押出成形機から熱可塑性樹脂を押出し、係合素子12に相当する突条部分にスリットを間欠的に形成し、その押出物を延伸して係合素子12の相互間隔を広げることにより、基材部11の一方の面に多数本の独立した係合素子12と備えた面ファスナー10を成形することが可能である(図14参照)。しかしながら、この場合、押し出し方向に沿って連続的に延在する突起部15を基材部11と一体的に成形することができない。
そこで、タイヤ内面Sに設置するための面ファスナー10を製造するにあたって、図3に示すように、押し出し工程では基材部11に突起部15を設けずに、基材部11に係合素子12を含む素子形成領域Xと係合素子12を含まない非素子形成領域Yとを形成し、基材部11を非素子形成領域Yにて面外に加工することで素子形成領域Xに沿って突起部15を設けるようにする。これにより、基材部11の非素子形成領域Yを有効に活用して係合素子12を保護するための突起部15をタイヤ周方向に連続するように設けることができる。
図3においては、基材部11を係合素子12側へ丸めることで突起部15が形成されているが、基材部11を面外に加工するとは、折る、丸める、溶かす等の少なくとも1つの加工を施すことにより、基材部11を面外に向けて変形させることを意味し、特に、基材部11を加熱しながら変形させることが好ましい。或いは、基材部11を変形させた後で加熱し、その形状を固定するようにしても良い。勿論、基材部11を変形させる方向は係合素子12側であることが望ましい。
上述した面ファスナー10は、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂から成形することができる。
上記空気入りタイヤにおいて、係合素子12の基材表面からの高さは特に限定されるものではないが、例えば、0.3mm〜5.0mmにすると良い。係合素子12の高さを上記範囲に設定することにより、面ファスナー10に対する吸音材20等の付属物の取り付け強度を十分に確保することができる。
一方、突起部15の基材表面からの高さは係合素子12の高さの50%〜300%の範囲、より好ましくは、70%〜200%の範囲であると良い。これにより、係合素子12による係合効果を損なうことなく係合素子12の潰れを効果的に防止することができる。突起部15の高さが係合素子12の高さの50%未満であると係合素子12の潰れを効果的に防止することができず、逆に係合素子12の高さの300%を超えると係合素子12による係合効果が低下する。
突起部15は基材部11のタイヤ幅方向の複数箇所に配置し、これら複数箇所に配置された突起部15のタイヤ幅方向の相互間隔を5mm〜80mmの範囲、より好ましくは、8mm〜50mmの範囲とするのが良い。ここで、突起部15のタイヤ幅方向の相互間隔とはタイヤ幅方向に隣り合う突起部15,15同士の最短距離である。このような突起部15の配置により、係合素子12による係合効果を損なうことなく係合素子12の潰れを効果的に防止することができる。突起部15のタイヤ幅方向の相互間隔が5mm未満であると係合素子12による係合効果が低下し、逆に70mmを超えると係合素子12の潰れを効果的に防止することができなくなる。
図2において、突起部15は基材部11のタイヤ幅方向の2箇所、即ち、基材部11のタイヤ幅方向両端部においてタイヤ周方向に沿って配置されている。この場合、基材部11のタイヤ幅方向両端部に配置された突起部15が加硫ブラダーに押圧されて、その部分の加圧力が高くなるため、基材部11のタイヤ幅方向両端部をタイヤ内面Sに対してしっかりと接着し、その接着性を高めることができる。
図4及び図5はそれぞれ図3の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示すものである。これら図4及び図5において、図3と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。
図4において、面ファスナー10は、基材部11に複数本の係合素子12と複数本のアンカー素子14とを設けた構造を有し、基材部11の幅方向の両端部を加工することで、その両端部に円柱状の突起部15が形成されている。
図5において、面ファスナー10は、基材部11に複数本の係合素子12と複数本のアンカー素子14とを設けた構造を有し、基材部11の幅方向の両端部を加工することで、その両端部に四角柱状の突起部15が形成されている。
図6は面ファスナーの加工方法の他の例を示すものである。図6において、図3と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。
図6に示す加工方法では、基材部11に係合素子12を含む素子形成領域Xと係合素子12を含まない非素子形成領域Yとを形成するにあたって、非素子形成領域Yを基材部11の幅方向の中央部に配置し、その中央部の非素子形成領域Yにおいて基材部11を面外に湾曲するように加工することで素子形成領域Xに沿って突起部15を設けている。
図7は面ファスナーの加工方法の他の例を示すものである。図7において、図3と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。
図7に示す加工方法では、基材部11に係合素子12を含む素子形成領域Xと係合素子12を含まない非素子形成領域Yとを形成するにあたって、非素子形成領域Yを基材部11の幅方向の両端部に配置し、基材部11の幅方向の一方の端部を非素子形成領域Yにおいて面外に加工することで素子形成領域Xに沿って突起部15を設けている。
図8は面ファスナーの加工方法の他の例を示すものである。図8において、図3と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。
図8に示す加工方法では、面ファスナー10を基材部11と係合素子12とを備えた複数の面ファスナー素材10A,10Aから構成し、これら面ファスナー素材10A,10Aの幅方向の端部同士を折り曲げるようにして接合し、その接合部に突起部15を形成している。この場合、共通の面ファスナー素材10Aを成形し、これらを組み合わせることで所望の寸法を有する面ファスナー10を構成することができる。つまり、基本単位となる面ファスナー素材10Aを用意し、繋ぎ合わせる面ファスナー素材10Aの枚数を任意に選択することができる。勿論、形状や寸法が異なる複数種類の面ファスナー素材を組み合わせて用いることも可能である。
図9〜図13はそれぞれ図8の製造方法で得られる面ファスナーの変形例を示すものである。これら図9〜図13において、図3と同一物には同一符号を付してその部分の詳細な説明は省略する。
図9において、面ファスナー10は、基材部11と係合素子12とを備えた複数の面ファスナー素材10A,10Aから構成され、これら面ファスナー素材10A,10Aの幅方向の端部同士を接合することで該接合部に円柱状の突起部15が形成されている。
図10及び図11において、面ファスナー10は、基材部11と係合素子12とを備えた複数の面ファスナー素材10A,10Aから構成され、これら面ファスナー素材10A,10Aの幅方向の端部同士を接合することで該接合部に突起部15が形成され、かつ基材部11の幅方向の一方の端部にも突起部15が形成されている。
図12及び図13において、面ファスナー10は、基材部11と係合素子12とを備えた複数の面ファスナー素材10A,10Aから構成され、これら面ファスナー素材10A,10Aの幅方向の端部同士を接合することで該接合部に突起部15が形成され、かつ基材部11の幅方向の両端部にも突起部15が形成されている。
タイヤサイズ215/60R16で、タイヤ内面におけるトレッド部に対応する領域に面ファスナーを設置し、この面ファスナーをタイヤ内面に対して加硫接着した空気入りタイヤを製造するにあたって、シート状の基材部の一方の面に係合素子を設け、該基材部に係合素子を含む素子形成領域と係合素子を含まない非素子形成領域とを形成し、該基材部を非素子形成領域にて面外に加工することで素子形成領域に沿って突起部を設けた面ファスナーを使用し、その面ファスナーの構造を表1のように種々異ならせた参考例1〜3及び実施例1のタイヤを製作した。また、比較のため、基材部に突起部を設けずに係合素子だけを設けた比較例1のタイヤを製作した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、係合素子の状態及び面ファスナーの接着性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
係合素子の状態:
加硫後の試験タイヤにおいてタイヤ内面に接着されている面ファスナーを観察し、係合素子の状態を調べた。評価結果は、係合素子の潰れが顕著である場合を「×」で示し、係合素子の潰れが殆ど認められない場合を「○」で示した。
面ファスナーの接着性:
加硫後の試験タイヤを解体して面ファスナーの設置部分を切り出し、面ファスナーとインナーライナー層とカーカス層との積層体からなる試験片を作製し、この試験片のタイヤ部分(インナーライナー層、カーカス層)と面ファスナーとの間の接着力をJIS K6256−1に準拠した試験法にて測定した。評価結果は、比較例1を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど接着性が良好であることを意味する。
Figure 2015077973
表1から判るように、参考例1〜3及び実施例1のタイヤにおいては、面ファスナーの係合素子に潰れが生じていなかった。これに対して、比較例1のタイヤでは、面ファスナーの係合素子に潰れが生じていた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 インナーライナー層
7 ベルト層
10 面ファスナー
11 基材部
12 係合素子
14 アンカー素子
15 突起部
S タイヤ内面

Claims (12)

  1. シート状の基材部の一方の面に複数本の係合素子を設け、前記基材部に前記係合素子を含む素子形成領域と前記係合素子を含まない非素子形成領域とを形成し、前記基材部を前記非素子形成領域にて面外に加工することで前記基材部の幅方向の両端部及びその中間部にそれぞれ前記素子形成領域に沿ってタイヤ周方向に延在する突起部を設けたタイヤ用面ファスナーを構成し、該タイヤ用面ファスナーを備えた空気入りタイヤであって、前記タイヤ用面ファスナーを前記係合素子がタイヤ内腔側に位置するようにタイヤ内面に設置したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記基材部と前記係合素子とを備えた複数の面ファスナー素材からなり、これら面ファスナー素材の幅方向の端部同士を接合し、その接合部に前記突起部を配置したことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記突起部の高さが前記係合素子の高さの50%〜300%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記基材部の他方の面に複数本のアンカー素子を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記突起部の相互間隔を5mm〜80mmとしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記基材部が熱可塑性樹脂から構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. シート状の基材部の一方の面に複数本の係合素子を設け、前記基材部に前記係合素子を含む素子形成領域と前記係合素子を含まない非素子形成領域とを形成し、前記基材部を前記非素子形成領域にて面外に加工することで前記基材部の幅方向の両端部及びその中間部にそれぞれ前記素子形成領域に沿ってタイヤ周方向に延在する突起部を設けたタイヤ用面ファスナーを用意し、該タイヤ用面ファスナーを用いた空気入りタイヤの製造方法であって、前記タイヤ用面ファスナーを前記係合素子がタイヤ内腔側に位置するようにタイヤ内面に設置した未加硫の空気入りタイヤを成形し、該面ファスナーを備えた未加硫の空気入りタイヤを金型内に投入し、該空気入りタイヤをブラダーによりタイヤ内側から加圧しながら加硫を行うことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  8. 前記基材部と前記係合素子とを備えた複数の面ファスナー素材を用意し、これら面ファスナー素材の幅方向の端部同士を接合し、その接合部に前記突起部を配置することを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  9. 前記突起部の高さが前記係合素子の高さの50%〜300%であることを特徴とする請求項7又は8に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  10. 前記基材部の他方の面に複数本のアンカー素子を設けることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  11. 前記突起部の相互間隔を5mm〜80mmとしたことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  12. 前記基材部が熱可塑性樹脂から構成されることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
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