JP2015077937A - トーションビーム式サスペンション - Google Patents

トーションビーム式サスペンション Download PDF

Info

Publication number
JP2015077937A
JP2015077937A JP2013217636A JP2013217636A JP2015077937A JP 2015077937 A JP2015077937 A JP 2015077937A JP 2013217636 A JP2013217636 A JP 2013217636A JP 2013217636 A JP2013217636 A JP 2013217636A JP 2015077937 A JP2015077937 A JP 2015077937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torsion beam
trailing arm
joint
torsion
suspension
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013217636A
Other languages
English (en)
Inventor
重暁 安池
Shigeaki Yasuike
重暁 安池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2013217636A priority Critical patent/JP2015077937A/ja
Publication of JP2015077937A publication Critical patent/JP2015077937A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

【課題】トレーリングアームとトーションビームとの接合部における応力集中およびフレッティング疲労の発生を抑制し、トーションビームの車幅方向の位置決めを容易に行う。
【解決手段】板状部材を湾曲して長手方向に沿って下面に凹条部51を形成した長尺のトーションビーム5と、該トーションビーム5の両端に連結される一対のトレーリングアーム6と、を備え、該トレーリングアーム6は前記トーションビーム5の端部の凹条部51内面側に重ねて配置されて接合される中空構造のビーム接合部6aを備えることにある。
【選択図】図6

Description

本発明は、トーションビームと、トーションビームのそれぞれの端部に溶接で接合される一対のトレーリングアームと、を備えるトーションビーム式サスペンションに関する。
近年、自動車の燃費向上を目的として、車体の軽量化のために足回り部品のアルミ化が進められている。
足回り部品であるトーションビーム式サスペンションは、トーションビームと、トーションビームのそれぞれの端部に溶接で接合される一対のトレーリングアームと、を備えている。トレーレリングアームは横力、前後力、上下力に対して高い剛性が要求される。一方、トーションビームは左右の車輪が上下逆位相でストロークするロール荷重を受けるために適度な剛性が要求される。
特許文献1には、重量増加を回避しながらトーションビームのエッジ部に発生する応力を緩和できるように、トーションビームをトレーリングアームに差し込むように構成したトーションビーム式サスペンションが開示されている。
特開2012−140031
しかしながら、特許文献1のトーションビーム式サスペンションでは、下記の課題がある。
(i)トレーリングアームが、上板部材と下板部材の周縁部を接合して中空部を形成する構成となっているため、トレーリングアームの外周面に上板部材と下板部材との溝部が生じる(特許文献1の図2(B)参照)。
そのため、溝部で応力集中が発生し、強度的に不利益を招くことになる。
(ii)トーションビームがトレーリングアームに差し込まれた構成であるため、トーションビームの外周面にトレーリングアームとトーションビームとの段差が生じる。
そのため、段差部で応力集中が発生し、強度的に不利益を招くことになる。
(iii)トレーリングアームの端部は接合されているが、トーションビームの端部は未接合であるため、トーションビームの端部の未接合部で微小な運動が発生する。
そのため、トーションビーム端部近傍でフレッティング疲労が発生してしまい、耐久性能が悪化する。
(iv)トレーリングアームの端部の全周が接合されていない構成である。
そのため、下記の課題がある。
(a)接合部と未接合部の境目で応力集中が発生し、強度的に不利益を招くことになる。
(b)未接合部でフレッティング疲労が発生してしまい、耐久性能が悪化する。
(v)トレーリングアームとトーションビームを嵌合する際に、トーションビームの車幅方向の位置決めが困難である。
また、トレーリングアームとトーションビームを接合する際に、トレーリングアームとトーションビームの固定が困難である。
本発明は、トレーリングアームとトーションビームとの接合部における応力集中およびフレッティング疲労の発生を抑制し、また、トーションビームの車幅方向の位置決めを容易に行うことができるトーションビーム式サスペンションを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、板状部材を湾曲して長手方向に沿って下面に凹条部を形成した長尺のトーションビームと、該トーションビームの両端部に連結される一対のトレーリングアームと、を備え、該トレーリングアームは鋳造によって一体成形され、前記トーションビームの端部の凹条部内面側に重ねて配置されて接合される中空構造のビーム接合部を備えることにある。
本発明は、前記トレーリングアームの前記トーションビームとの継手部分は、該トーションビームの長手方向に延びる基準線に対して前記トーションビームから離れる方向に傾斜していることにある。
本発明は、前記トレーリングアームの継手部分の傾斜部分を開口し、該傾斜部分の開口側よりも非開口側を前記トーションビームの長手方向における中央側に接合したことにある。
本発明は、前記トレーリングアームの前記トーションビームとの接合部には、前記トーションビームが重なる凹部を形成し、該凹部の端面壁部に該トーションビームの端部が位置決めされて組み付けられることにある。
本発明は、前記トレーリングアームと前記トーションビームの外周面は略平面状の壁面で構成されていることにある。
本発明は、少なくとも、前記トーションビームの端部と前記トレーリングアームの重なり部が接合され、かつ、該トレーリングアームの端部と該トーションビームの重なり部が接合されていることにある。
本発明は、前記トレーリングアームの該傾斜した部位に穴部を備えることにある。
本発明は、前記穴部は、前記基準線に対して垂直な方向の高さが、該基準線に対して垂直な方向のトーションビームの高さ以上であることにある。
本発明は、前記穴部は、前記基準線と水平な方向における位置が、該基準線と水平な方向における該トーションビームの端部の接合面位置よりも車両外側に位置することにある。
本発明は、前記トレーリングアームは非鉄合金の鋳物製であり、前記トーションビームはアルミニウム合金または鉄合金の押出材または板材の成形品であることにある。
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
本発明は、トレーリングアームは鋳造によって一体成形され、かつトーションビームの端部の凹条部内面側に重ねて配置されて接合される中空構造のビーム接合部を備えているので、トーションビームの端部を視認することができることから、精度よくトレーリングアームとトーションビームを接合することができる。トレーリングアームは鋳造によって一体成形されているので、トレーリングアームの外周面に溝部が無いことから、応力集中が発生しないため、強度に不利益を招くことがない。
また、本発明は、トレーリングアームのトーションビームとの継手部分は、トーションビームの長手方向に延びる基準線に対してトーションビームから離れる方向に傾斜しているので、接合部を長くできるとともに応力集中を緩和することができる。
ここで、トレーリングアームは閉断面形状であり、トーションビームは開断面形状であるため、車両外側に向かうに従い、トレーリングアームの断面積が徐々に大きくなっていく。すなわち、比較的に剛性が低いトーションビームからトレーリングアームに向かうに従い、剛性が徐々に高くなっている。結果として、トレーリングアームの端部の接合部における急激な剛性変化を抑制することができる。
さらに、本発明は、トレーリングアームの継手部分の傾斜部分を開口し、該傾斜部分の開口側よりも非開口側をトーションビームの長手方向における中央側に接合したので、トレーリングアームの端部だけでなく、トーションビームの端部も接合できることから2方向の接合継ぎ手をそなえることができる。そのため、上下、左右、前後と様々な方向からの荷重の入力がなされるトーションビームにおいて、接合継ぎ手の剥離方向への荷重を2つの接合継ぎ手に分散させることができる。よって、接合部の耐久性能を向上することができる。
またさらに、本発明は、トレーリングアームのトーションビームとの接合部には、前記トーションビームが重なる凹部を形成し、該凹部の端面壁部に該トーションビームの端部が位置決めされて組み付けられるので、トレーリングアームとトーションビームとの段差部がないため、応力集中が発生しないことから強度に不利益を招くことがない。
また、トレーリングアームとトーションビームの嵌合を容易に行うことができるとともに、トーションビームの車幅方向の位置決めを容易に行うことができる。
また、本発明は、トレーリングアームと前記トーションビームの外周面は略平面状の壁面で構成されているので、突合せ結合が容易で、かつ溶接作業を容易に行うことができる。
さらに、本発明は、少なくとも、トーションビームの端部とトレーリングアームの重なり部が接合され、かつ、該トレーリングアームの端部と該トーションビームの重なり部が接合されているので、剛性の向上を図ることができる。また、トーションビームの端部が接合されているため、トーションビームの端部におけるフレッティング疲労が発生しない。すなわち、耐久性能を向上することができる。さらに、トレーリングアームの端部だけでなく、トーションビームの端部も接合できるようになるため、2箇所を接合することができることから、上下、左右、前後と様々な方向からの荷重の入力がなされるトーションビームにおいて、接合継ぎ手の剥離方向への荷重を2つの接合継ぎ手に分散させることができる。
またさらに、本発明は、トレーリングアームの傾斜した部位に穴部を備えるので、トレーリングアームの端部の剛性をより低下することができることから、結果として、トレーリングアームの端部の接合部における急激な剛性変化をより抑制することができる。また、トレーリングアームの中空部を鋳造するための中子を、穴部と、キャリア部の穴部の2点で安定して支持することができる。
また、本発明のトレーリングアームの傾斜した部位に設けられた穴部は、基準線に対して垂直な方向の高さが、該基準線に対して垂直な方向のトーションビームの高さ以上であるので、トレーリングアームの端部の接合部よりも穴部が大きいため、トレーリングアームの端部の接合部に剛性が高い部位が残ることがない。結果として、トレーリングアームの端部とトーションビームの接合部における急激な剛性変化を滑らかに抑制することができる。
さらに、本発明の穴部は、前記基準線と水平な方向における位置が、該基準線と水平な方向における該トーションビームの端部の接合面位置よりも車両外側に位置するので、トーションビームの端部の接合部よりも穴部が車体内側にあるため、トーションビームの端部の接合部が最も剛性が低くなることが無い。結果として、トレーリングアームの端部とトーションビームの接合部における急激な剛性変化をさらに滑らかに抑制することができる。
またさらに、本発明のトレーリングアームは非鉄合金の鋳物製であり、前記トーションビームはアルミニウム合金または鉄合金の押出材または板材の成形品であることから、トレーリングアームには、外周面に溝部がない中空形状に形成できるので、応力集中が発生しないため、強度に不利益を招くことがない。
本発明の第1の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションを適用した車両を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションを示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションのトレーリングアームを示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継ぎ手部を示す上方から見た斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継ぎ手部を示す下方から見た斜視図である。 トーションビームの断面形状を示し、(a)は略C形断面形状、(b)は略V形断面形状、(c)は略U形断面形状を示す概念図である。 図5のA−A線断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継手部を示す縦断面図である。 図9の矢視B方向の斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継手部を示す縦断面図である。 図11の矢視C方向の斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継手部を示す縦断面図である。 図13の矢視D方向の斜視図である。 本発明の変形例に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継ぎ手部を示す上方から見た斜視図である。 本発明の変形例に係るトーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継ぎ手部を示す上方から見た斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を、図1から図8の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るトーションビーム式サスペンションを適用した車両を示し、図2および図3はトーションビーム式サスペンションの第1の実施の形態を示す斜視図である。
図1において、1は、リヤサスペンションとしてトーションビーム式サスペンション2を備えた車両である。車両1は、トーションビーム式サスペンション2を介して、左右の車輪3を車体4に懸架している。
トーションビーム式サスペンション2は、図2および図3に示すように、車幅方向に沿って設けられる長尺のトーションビーム5と、トーションビーム5の両端に連結された一対のトレーリングアーム6を備えている。トレーリングアーム6には、スプリング7およびショックアブソーバ8が取り付けられて車体4に懸架されている。
前記トレーリングアーム6は、図4ないし図6に示すように、アルミニウム合金など非鉄合金を用いた鋳物製のもので、中空構造の閉断面形状に形成されている。このトレーリングアーム6は車幅方向に延びるビーム接合部6aを一端に有し、このビーム接合部6aの他端側に車体の前後方向に延びる前アーム6bと後ろアーム6cが設けられている。
前記前アーム6bには、弾性部材である管状ブッシュが圧入されたブッシュ圧入部61が設けられ、このブッシュ圧入部61は、車体4に取り付けられるブラケット9に固定ボルト10を介して搖動可能に取り付けられている。前記後ろアーム6cには、車体の外側に向けてキャリア62が設けられ、ビーム接合部6aと後ろアーム6cとの車幅方向内側の角部にはスプリングシート63およびショックアブソーバ取付け部64が設けられている。前記キャリア62には、ハブ11およびブレーキドラム12が取り付けられ、車輪3を回転可能に支持している。スプリングシート63は、上端を車体4に取り付けられたスプリング7の下端を支持するもので、シート板面には取り付け穴63aが設けられている。また、応力集中対策として、キャリア62およびブッシュ圧入部61からビーム接合部6aまで、Rを大きくとった形状にしている。
前記トレーリングアーム6の前記トーションビーム5との継手部分13となるビーム接合部6aは、車幅方向に延びる断面略角筒状に形成され、先端65から車幅方向外側に向けて下面側を斜面に形成した斜面部66を設けている。
この斜面部66は、トーションビーム5の長手方向に延びる基準線BLに対して前記トーションビーム5から離れる方向に傾斜している。この斜面部66の傾斜角度θは図8に示すように基準線BLに対して一定角度に設定されている。傾斜角度θは、0°<θ<90°の範囲であり、例えば、30°<θ<60°に設定されている。
この斜面部66の途中までが前記ビーム接合部6aとなっており、ビーム接合部6aの壁面部分が僅かに細くなるように凹部67に形成され、ビーム接合部6aの基端には前記トーションビーム5の先端を係止するストッパーとなる壁部67aが設けられている。
前記トーションビーム5は、板状部材を湾曲して長手方向に沿って下面に凹条部51を形成した長尺の成形品である。このトーションビーム5は、アルミ押し出し材またはアルミ板のプレス成形品からなり、図7(a)(b)(c)に示すように、ビームの軸方向に対する直角断面が略C形、V字形、U字形の開断面に形成されている。
前記トーションビーム5は、図5、図6および図8に示すように、その両端部に前記トレーリングアーム6のビーム接合部6aを突き合わせて溶接されており、開口部以外全周溶接されている。前記トーションビーム5とビーム接合部6aの溶接個所は、前記トーションビーム5の先端縁部5aと前記トレーリングアーム6のビーム接合部6aの壁部67近傍の壁面67aに沿って溶接(w1)し、また、ビーム接合部6aの先端縁部65aと、トーションビーム5の凹条部51の壁面5bとを溶接(w2)している。
次に、トーションビーム5に入力される荷重および拘束方法について説明する。
図2に示すように、トーションビーム5に入力される荷重は、タイヤ接地点に対して、横力F1、前後力F2、上下力F3、および左右タイヤへ上下方向で逆位相の変位を与えるロール荷重がある。また、トーションビーム5前方に圧入された弾性部材であるブッシュによって、回転フリーで拘束し、スプリング7およびショックアブソーバ8により車体4の上下位置を決めている。
上記第1の実施の形態の作用を説明する。
トレーリングアーム6のビーム接合部6aにトーションビーム5の凹条部51を被せるように重ね、トレーリングアーム6のビーム接合部6a端部の壁部67にトーションビーム5の凹条部51先端を突き合わせるように配置する。そして、トーションビーム5の先端縁部5aとトレーリングアーム6のビーム接合部6aの壁部67近傍の壁面67aとを溶接(w1)する。また、同時に、ビーム接合部6aの先端縁部65aと、トーションビーム5の凹条部51の壁面5bとを溶接(w2)する。こうして、トレーリングアーム6のビーム接合部6aとトーションビーム5の凹条部51とは、2か所の部分で溶接されるので、十分な剛性を得ることができる。
この接合構造とすることで、トレーリングアーム6からトーションビーム5に向かってトレーリングアーム6の断面積が徐々に小さくなるため、トレーリングアーム6側接合部の剛性が低くなる。その結果、トレーリングアーム6とビーム接合部6aの急激な剛性変化を抑制することができる。
上記第1の実施の形態によれば、トーションビーム5とトレーリングアーム6のビーム接合部6aとのトレーリングアーム6端部側の接合部w2の剛性変化を小さくすることで、接合部の応力集中を緩和することができる。
また、トーションビーム5とトレーリングアーム6のビーム接合部6aとのトーションビーム5端部側の接合部w1を剛性の高い位置で接合することで、接合部の応力集中を緩和できる。
さらに、トーションビーム5とトレーリングアーム6のビーム接合部6aとの溶接の方向を斜め方向と上下方向の2方向とすることができることから、継ぎ手強度が弱い剥離方向の荷重を抑制し、継ぎ手強度を高くすることができる。
トーションビーム5とトレーリングアーム6のビーム接合部6aとの接合部w1,w2は、全周溶接できるため、溶接部と未溶接部の境目が発生せず、応力集中を抑制できる。
トーションビーム5とトレーリングアーム6のビーム接合部6aとの接合部w1,w2は、トーションビーム5径方向の外表面に段差がないため、応力集中を緩和することができる。
トレーリングアーム6を中空断面としているため、鋳造時に中子を必要とするが、トーションビーム5とトレーリングアーム6のビーム接合部6aとのトレーリングアーム6側へ穴を設置することで、キャリア部の穴と2点で中子を安定して支持することができる。
トーションビーム5の断面を開断面とすることで、ねじり剛性をそれ程必要とされない車種に対応することができる。
図9および図10は本発明の第2の実施の形態で、図8と同一部分は同符号を付して示す、トーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継手部を示している。
トレーリングアーム6のビーム接合部6aの斜面部66に、穴部となる開口穴68Aを形成したものである。この開口穴68Aの高さ方向の幅Hは、トーションビーム5の高さ方向の幅Hよりも小さく(H<H)形成されている。こうして、継手部は開口穴68Aの基端が設けられた位置Pよりも先のトレーリングアーム6のビーム接合部6aの斜面部66の先端側Xでは、トレーリングアーム6の剛性が低くなり、ビーム接合部6aの斜面部66の基端側Yでは、トレーリングアーム6の剛性が高くなる。こうして、第1の実施の形態よりもビーム接合部6aの斜面部66の先端側Xでは、接合部の剛性が低くなり、応力対策となる。
図11および図12は本発明の第3の実施の形態で、図8と同一部分は同符号を付して示す、トーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継手部を示している。
トレーリングアーム6のビーム接合部6aの斜面部66に開口穴68Aよりも長い開口穴68Bを形成したものである。この開口穴68Bの高さ方向の幅Hは、トーションビーム5の高さ方向の幅Hよりも大きく(H>H)形成されている。こうして、継手部は開口穴68Bの基端が設けられた位置Pよりも先のトレーリングアーム6のビーム接合部6aの斜面部66の先端側Xでは、トレーリングアーム6の剛性が低くなり、ビーム接合部6aの斜面部66の基端側Yでは、トレーリングアーム6の剛性が高くなる。こうして、第2の実施の形態に比べてビーム接合部6aの斜面部66の先端側Xでは、接合部の剛性が低くなり、応力対策となる。しかしながら、この場合、トーションビーム5端部を溶接する接合部w1が、トレーリングアーム6の左右方向(車幅方向)の開口穴68Bの範囲内となる。接合部w1がトレーリングアーム6の剛性の低い位置となるため、接合部w1が変形しやすく、応力が高くなる。
図13および図14は本発明の第4の実施の形態で、図8と同一部分は同符号を付して示す、トーションビーム式サスペンションのトーションビームとトレーリングアームの継手部を示している。
トレーリングアーム6のビーム接合部6aの斜面部66に開口穴68Aよりも長く開口穴68Bよりも短い開口穴68Cを形成したものである。この開口穴68Bの高さ方向の幅Hは、トーションビーム5の高さ方向の幅Hよりも大きく(H>H)形成されている。こうして、継手部は開口穴68Bの基端が設けられた位置Pよりも先のトレーリングアーム6のビーム接合部6aの斜面部66の先端側Xでは、トレーリングアーム6の剛性が低くなり、ビーム接合部6aの斜面部66の基端側Yでは、トレーリングアーム6の剛性が高くなる。開口穴68Cよりも車両外側に接合部w1が設けられる。
こうして、トレーリングアーム6端部を溶接する接合部w2は、剛性が低く、トーションビーム5の端部を溶接する接合部w1は剛性が高い構造である。溶接部への応力の集中を最も緩和できる構造である。
次に図15と図16は、溶接個所に関する本発明の変形例であり、図5と同一部分は同符号を付して同一部分の説明は省略して説明する。
前記実施の形態では、トーションビーム5とビーム接合部6aの溶接個所は、前記トーションビーム5の先端縁部5aと前記トレーリングアーム6のビーム接合部6aの壁部67a近傍に沿って溶接(w1)し、また、ビーム接合部6aの先端縁部65aと、トーションビーム5の凹条部51の壁面5bとを溶接(w2)している。
こうして、トレーリングアーム6のビーム接合部6aとトーションビーム5の凹条部51とは、2か所の部分で溶接されるので、十分な剛性を得ることができる。
図15に示す変形例では、車両の車幅方向のトーションビーム5の前後の壁面5cとビーム接合部6aの前後の壁面とを溶接(w3)したものである。
こうして、接合部w1、w2、w3はトーションビーム5とビーム接合部6aを3方向に沿って接合しているので、上下、左右、前後と様々な入力荷重があるトーションビーム5としては、良好な継手構造となる。
図16はトーションビーム5の先端縁部5aをトレーリングアーム6のビーム接合部6aの斜面部66と同様に斜めに切断して溶接(w1)したものである。これにより、トーションビーム5とトレーリングアーム6のビーム接合部6aとの重なり部分が減少し、軽量化を図ることができる。
上記実施の形態によれば以下の効果を奏することができる。
トレーリングアーム6は鋳造によって一体成形され、かつトーションビーム5の端部の凹条部51内面側に重ねて配置されて接合される中空構造のビーム接合部6aを備えているので、トーションビーム5の端部を視認することができることから、精度よくトレーリングアーム6とトーションビーム5を接合することができる。トレーリングアーム6は鋳造によって一体成形されているので、トレーリングアーム6の外周面に溝部が無いことから、応力集中が発生しないため、強度に不利益を招くことがない(図5参照)。
また、トレーリングアーム6のトーションビーム5との継手部分13は、トーションビーム5の長手方向に延びる基準線BLに対してトーションビーム5から離れる方向に傾斜しているので、接合部を長くできるとともに応力集中を緩和することができる(図8参照)。
ここで、トレーリングアーム6は閉断面形状であり、トーションビーム5は開断面形状であるため、車両1外側に向かうに従い、トレーリングアーム6の断面積が徐々に大きくなっていく。すなわち、比較的に剛性が低いトーションビーム5からトレーリングアーム6に向かうに従い、剛性が徐々に高くなっている。結果として、トレーリングアーム6の端部の接合部における急激な剛性変化を抑制することができる。
さらに、トレーリングアーム6の継手部分13の傾斜部分に開口部68を設け、該傾斜部分の開口部68側よりも非開口側をトーションビーム5の長手方向における中央側に接合したので、トレーリングアーム6の端部だけでなく、トーションビーム5の端部も接合できることから2方向の接合継ぎ手をそなえることができる(図9参照)。そのため、上下、左右、前後と様々な方向からの荷重の入力がなされるトーションビーム5において、接合継ぎ手の剥離方向への荷重を2つの接合継ぎ手に分散させることができる。よって、接合部の耐久性能を向上することができる。
またさらに、トレーリングアーム6のトーションビーム5との接合部には、前記トーションビーム5が重なる凹部67を形成し、該凹部67の端面壁部67aに該トーションビーム5の端部が位置決めされて組み付けられるので、トレーリングアーム6とトーションビーム5との段差部がないため、応力集中が発生しないことから強度に不利益を招くことがない(図8,9,11,13参照)。
また、トレーリングアーム6とトーションビーム5の嵌合を容易に行うことができるとともに、トーションビームの車幅方向の位置決めを容易に行うことができる。
また、トレーリングアーム6とトーションビーム5の外周面は略平面状の壁面で構成されているので、突合せ結合が容易で、かつ溶接作業を容易に行うことができる。
さらに、トーションビーム5の端部とトレーリングアーム6の重なり部が接合され、かつ、該トレーリングアーム6の端部と該トーションビーム5の重なり部が接合されているので、剛性の向上を図ることができる(図5、8参照)。また、トーションビーム5の端部が接合されているため、トーションビーム5の端部におけるフレッティング疲労が発生しない。すなわち、耐久性能を向上することができる。さらに、トレーリングアーム6の端部だけでなく、トーションビーム5の端部も接合できるようになるため、2箇所を接合することができることから、上下、左右、前後と様々な方向からの荷重の入力がなされるトーションビーム5において、接合継ぎ手の剥離方向への荷重を2つの接合継ぎ手に分散させることができる。
またさらに、トレーリングアーム6の傾斜した部位に穴部としての開口部68を備えるので、トレーリングアーム6の端部の剛性をより低下することができることから、結果として、トレーリングアーム6の端部の接合部における急激な剛性変化をより抑制することができる(図9,11,13参照)。また、トレーリングアーム6の中空部を鋳造するための中子を、穴部と、キャリア部の穴部の2点で安定して支持することができる。
また、トレーリングアーム6の傾斜した部位に設けられた穴部としての開口部68は、基準線BLに対して垂直な方向の高さが、該基準線BLに対して垂直な方向のトーションビーム5の高さ以上であるので、トレーリングアーム6の端部の接合部よりも穴部としての開口部68が大きいため、トレーリングアーム6の端部の接合部に剛性が高い部位が残ることがない(図11,13参照)。結果として、トレーリングアーム6の端部とトーションビーム5の接合部における急激な剛性変化を滑らかに抑制することができる。
さらに、穴部としての開口部68は、前記基準線BLと水平な方向における位置が、該基準線BLと水平な方向における該トーションビーム5の端部の接合面位置よりも車両外側に位置するので、トーションビーム5の端部の接合部よりも穴部としての開口部68が車体内側にあるため、トーションビーム5の端部の接合部が最も剛性が低くなることが無い(図11参照)。結果として、トレーリングアーム6の端部とトーションビーム5の接合部における急激な剛性変化をさらに滑らかに抑制することができる。
またさらに、トレーリングアーム6は非鉄合金の鋳物製であり、前記トーションビーム5はアルミニウム合金または鉄合金の押出材または板材の成形品であることから、トレーリングアーム6には、外周面に溝部がない中空形状に形成できるので、応力集中が発生しないため、強度に不利益を招くことがない(図4参照)。
なお、本発明は、上記実施の形態のみに限定されるものではなく、トレーリングアーム6とトーションビーム5の接合は、溶接ではなく、FSW(摩擦攪拌接合)を用いることで、溶接部の材料強度低下が小さい良好な継ぎ手を得ることができる。など、その他、本発明の技術的範囲を変更しない範囲内で適宜変更して実施し得ることは言うまでもない。
1 車両
2 トーションビーム式サスペンション
3 車輪
4 車体
5 トーションビーム
6 トレーリングアーム
7 スプリング
8 ショックアブソーバ
13 継手部分
6a ビーム接合部
51 凹条部
65 先端
66 斜面部
67 凹部
67a 壁部
68A,68B,68C 開口穴

Claims (10)

  1. 板状部材を湾曲して長手方向に沿って下面に凹条部を形成した長尺のトーションビームと、該トーションビームの両端部に連結される一対のトレーリングアームと、を備え、
    該トレーリングアームは鋳造によって一体成形され、前記トーションビームの端部の凹条部内面側に重ねて配置されて接合される中空構造のビーム接合部を備えることを特徴とするトーションビーム式サスペンション。
  2. 前記トレーリングアームの前記トーションビームとの継手部分は、該トーションビームの長手方向に延びる基準線に対して前記トーションビームから離れる方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のトーションビーム式サスペンション。
  3. 前記トレーリングアームの継手部分の傾斜部分を開口し、該傾斜部分の開口側よりも非開口側を前記トーションビームの長手方向における中央側に接合したことを特徴とする請求項2に記載のトーションビーム式サスペンション。
  4. 前記トレーリングアームの前記トーションビームとの接合部には、前記トーションビームが重なる凹部を形成し、該凹部の端面壁部に該トーションビームの端部が位置決めされて組み付けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
  5. 前記トレーリングアームと前記トーションビームの外周壁面は略平面状の壁面で構成されていることを特徴とする請求項4に記載のトーションビーム式サスペンション。
  6. 少なくとも、前記トーションビームの端部と前記トレーリングアームの重なり部が接合され、かつ、該トレーリングアームの端部と該トーションビームの重なり部が接合されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
  7. 前記トレーリングアームの該傾斜した部位に穴部を備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
  8. 前記穴部は、前記基準線に対して垂直な方向の高さが、該基準線に対して垂直な方向のトーションビームの高さ以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
  9. 前記穴部は、前記基準線と水平な方向における位置が、該基準線と水平な方向における該トーションビームの端部の接合面位置よりも車両外側に位置することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
  10. 前記トレーリングアームは非鉄合金の鋳物製であり、前記トーションビームはアルミニウム合金または鉄合金の押出材または板材の成形品であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のトーションビーム式サスペンション。
JP2013217636A 2013-10-18 2013-10-18 トーションビーム式サスペンション Pending JP2015077937A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217636A JP2015077937A (ja) 2013-10-18 2013-10-18 トーションビーム式サスペンション

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013217636A JP2015077937A (ja) 2013-10-18 2013-10-18 トーションビーム式サスペンション

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015077937A true JP2015077937A (ja) 2015-04-23

Family

ID=53009777

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013217636A Pending JP2015077937A (ja) 2013-10-18 2013-10-18 トーションビーム式サスペンション

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015077937A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006281885A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Mitsubishi Motors Corp トーションビーム式リヤサスペンション構造
JP2008516835A (ja) * 2004-10-18 2008-05-22 ルノー・エス・アー・エス 接着構造によって組み立てられた自動車のアクスル
JP2012140031A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Toyota Motor Corp トーションビーム式サスペンション

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008516835A (ja) * 2004-10-18 2008-05-22 ルノー・エス・アー・エス 接着構造によって組み立てられた自動車のアクスル
JP2006281885A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Mitsubishi Motors Corp トーションビーム式リヤサスペンション構造
JP2012140031A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Toyota Motor Corp トーションビーム式サスペンション

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6380053B2 (ja) トーションビーム式サスペンション構造
US20210197637A1 (en) Vehicle suspension component with strengthening feature and connection node
JP6380052B2 (ja) サスペンション構造
WO2018180114A1 (ja) 自動車の後部サスペンション構造
WO2016121989A1 (ja) トーションビーム式サスペンション
JP2013256142A (ja) トーションビーム式サスペンションのトーションビーム接合構造
JP2016159770A (ja) トーションビーム式サスペンション
JP6350914B2 (ja) トーションビーム式サスペンション
JP2012111440A (ja) 車両用のサスペンション構造
JP2013256260A (ja) トーションビーム式サスペンションのトーションビーム構造
JP2006264560A (ja) サスペンションロッド構造
JP6136523B2 (ja) トーションビーム式サスペンション
JP6024602B2 (ja) リアピラー構造
JP2015077937A (ja) トーションビーム式サスペンション
JP6395043B2 (ja) トーションビーム式サスペンション
CN211918837U (zh) 后轮罩内加强板总成
JP6217496B2 (ja) トーションビーム式サスペンション
JP7441680B2 (ja) トーションビーム式サスペンション
JP2018161989A (ja) 自動車の後部サスペンション構造
JP6131787B2 (ja) 車両用サスペンションアーム
JP6524652B2 (ja) サスペンションアーム固定構造
JP2016112966A (ja) トーションビーム式サスペンション
JP7303725B2 (ja) アクスルケースのブレーキフランジ取付構造
JP6406321B2 (ja) 車両のサスペンションタワー部構造
JP6332353B2 (ja) 車両のサスペンションタワー部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170630

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171222