JP2015077804A - ガスバリアフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】高分子フィルムからなる基材の少なくとも片面に、表面の算術平均粗さ(Ra)が3nm以下であり、なおかつ厚さが10nm以上1000nm以下である密着層及び該密着層の表面をOH基で覆う表面制御層と、減圧環境下で原子層堆積法により形成されたセラミック膜と、厚さが10nm以上1000nm以下である金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む保護層とからなることを特徴とするガスバリアフィルム。
【選択図】図1
Description
なお、ポリマー上にAl2O3膜を原子層堆積法により形成する技術は、下記非特許文献1および2に開示されている。
塗布方式を用いることで、当初から高分子フィルム1上に存在している凸凹を埋めることが可能となる。塗布方式としては、ディップ、エアナイフ、ブレード、スピン、順転ロール、逆転ロール、グラビア、ロッド、マイクログラビア、エクストルージョン、カーテンが挙げられるが、より精密な塗工が可能なマイクログラビア方式または表面を制御しやすいディップ方式を用いることが好ましい。
また、アクリル酸やポリビニルアルコール、ウレタン化合物、ポリエステル化合物を混合してもよいが、膨潤性の材料を混合することが望ましい。
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にマイクログラビア方式で密着層を形成したのち、プラズマ原子層堆積法(PEALD法)により酸化珪素膜を形成し、最後にマイクログラビア方式で保護層を形成した。密着層、保護層の厚さはそれぞれ50nm、300nmとし、酸化珪素膜の厚みは20nmとした。酸化珪素膜を形成する際、前駆体としてはトリスジメチルアミノシランを、反応剤兼プラズマ放電ガスには酸素を、パージガスにはアルゴンをそれぞれ用いた。なおその際、それぞれのガスは独立した供給管より、成膜室に導入し、その際の処理圧力は100Paとした。プラズマガス励起用電源には13.56MHzの電源を用い、ICP(InductivelyCoupledPlasma)モードでの放電を用いた。また、成膜温度は90℃とした。
なお、密着層の塗布の際には、材料としてアクリル樹脂とテトラエトキシシランの加水分解物を用い、保護層の塗布の際には、材料としてテトラエトキシシランの加水分解物を用いた。
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にプラズマ原子層堆積法(PEALD法)により酸化珪素膜のみを形成した。酸化珪素膜は実施例1と同じ条件で成膜した。
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にマイクログラビア方式で密着層を形成したのち、プラズマ原子層堆積法(PEALD法)により酸化珪素膜を形成した。
保護層を形成しなかった以外は実施例1と同じ条件で成膜した。
本発明品のガスバリア性を水蒸気透過度測定装置(モダンコントロール社製 MOCON AQUATRAN 40℃90%RH雰囲気)を用い測定した。その結果、ガスバリア性は、実施例>比較例2>比較例1となった。その結果を表1に示す。
本発明品の耐久性を測定するため、48時間のプレシャークッカー試験(PCT)後の密着性を、テンシロン万能試験機(ORIENTEC社製 RTC−1250)を用い測定した。その結果、ガスバリア性能は、実施例>比較例2>比較例1となり、密着性は実施例≒比較例2>比較例1となったその結果をそれぞれ表1に示す。
本発明品の密着層における膜質を評価するため、フーリエ変換赤外分光光度計(日本分光社製 FT−IR)赤外線で測定した。その結果OH基に起因するピークが最も強く確認され、その他のピークはほとんど確認されなかった。
本発明品の密着層における表面粗さを評価するため、原子間力顕微鏡(Veeco社製 AFM)で測定した。その結果、算術平均粗さ(Ra)は1.9nmだった。
2 密着層、
3 セラミック膜
4 保護層
Claims (9)
- 高分子フィルムからなる基材の少なくとも片面に、表面の算術平均粗さ(Ra)が3nm以下であり、なおかつ厚さが10nm以上1000nm以下である密着層及び該密着層の表面をOH基で覆う表面制御層と、減圧環境下で原子層堆積法により形成されたセラミック膜と、厚さが10nm以上1000nm以下である金属アルコキシドまたはその加水分解物を含む保護層とからなることを特徴とするガスバリアフィルム。
- 前記セラミック膜が、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素のうちの1種類からなる膜、もしくはこれらの積層膜であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリアフィルム。
- 前記密着層、原子層堆積法による前記セラミック膜、前記保護層が形成された段階の積層構造を有するガスバリフィルムの水蒸気透過率が2.0×10−4g/(m2・Day)以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスバリアフィルム。
- 耐久性試験(48時間のプレッシャークッカー試験)後の水蒸気透過度が2.4×10−4g/(m2・Day)より小さいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
- 前記密着層、原子層堆積法による前記セラミック膜が形成された段階の積層構造を有するガスバリフィルムの水蒸気透過率が2.2×10−4g/(m2・Day)以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
- 前記密着層上に原子層堆積法により形成される酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素のうちの1種類からなる膜、もしくはこれらの積層膜であるセラミック膜に20%以下の金属酸化物が含有されることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスバリアフィルム。
- 前記セラミック膜に含有する金属酸化物がアルミニウム酸化物であることを特徴とする請求項5に記載のガスバリアフィルム。
- 前記セラミックス層を挟持する前記密着層が50nm〜100nmの厚さを有し、前記保護層が300nm〜500nmの厚さと膨潤性を有し、さらに金属アルコキシドまたはその加水分解物とともに層状化合物を混合してなることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスバリアフィルム。
- 前記原子層堆積法が、プラズマを用いたプラズマ原子層堆積法であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のガスバリアフィルム。
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