JP2015075863A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】汎用OSを動作させるメインCPUと、サブCPUと、を備え、印刷ジョブを実行するための制御のうち、リアルタイム性の高いタイムクリティカルな制御(第2のプログラム)を除いた制御(第1のプログラム)を、メインCPUに割り当てて実行させる。それとともに、印刷ジョブを実行する際のシステム速度Vが閾値速度Vaを超える場合には(ステップS105:Yes)、上記タイムクリティカルな制御を、サブCPUに割り当てて起動させ(ステップS108)、システム速度Vが閾値速度Va以下の場合には(ステップS105:No)、タイムクリティカルな制御を、メインCPUに割り当てて起動させる(ステップS112)ように構成した。
【選択図】図9
Description
汎用OSは、標準機能としてタスク管理、ネットワーク管理、リソース管理などが実装されており、当該汎用OSを使用することにより、上記管理用のプログラムを一から開発する場合に比べて、開発負荷を軽減でき、開発期間の短縮化、低コスト化を図ることができる。
そこで、これを防止するため、従来、汎用OSであるLinux(登録商標)を動作させ、画像形成処理を含む装置全体を統括的に制御するメインCPUと、リアルタイム性の高い組み込みプログラムを実行するサブCPUとを備え、サブCPUに、上記起動時間の制約の厳しい、リアルタイム性の高い制御のフログラムを実行させるように構成した画像形成装置が提案されている。
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであって、汎用OSを採用すると共に、メインCPUとサブCPUを備える構成において、従来よりも、CPU全体の電力消費を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記CPU給電停止手段は、装置の状態が、画像形成ジョブを実行可能な状態で待機する待機モードと、当該待機モードよりも電力消費量が少ない省電力モードのときにも、前記サブCPUへの給電を停止するのが望ましい。
また、前記制御手段は、前記CPU給電停止手段により前記サブCPUへの給電が停止された後、さらに所定時間経過した後に、第2のメモリーへの給電を停止するメモリー給電停止手段を備えている構成とすることもできる。
また、記録シートの厚みによる種別に基づきシステム速度を切り替える切替手段を備え、記録シートの種別が厚紙の場合には、前記制御手段において、システム速度が閾値速度以下とみなされ、前記第2のプログラムがメインCPUに割り当てられる構成とすることもできる。
記録シートに形成する画像種別に基づきシステム速度を切り替える切替手段を備え、画像種別がカラー画像である場合には、前記制御手段において、システム速度が閾値速度以下とみなされ、前記第2のプログラムがメインCPUに割り当てられる構成とすることもできる。
また、画像が形成された記録シートに、パンチ穴を形成するためのパンチ手段と、当該パンチ手段によるパンチタイミングに合わせて、前記記録シートをパンチ位置に搬送する搬送手段とを備えており、前記リアルタイム性の高い制御は、前記搬送手段による記録シートのパンチ位置への搬送制御である構成とすることもできる。
リアルタイム性の高い制御における制約時間の長さは、システム速度と相関関係があり、システム速度が遅いほど長く、システム速度が速いほど短くなるので、システム速度が遅くなれば、その分、制約時間は長くなって、制御にも余裕が生じる。
(1)プリンターの全体構成
図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す概略図である。
同図に示すように、プリンター1は、画像形成部10、給紙部20、定着部30、制御部40等を備える。このプリンター1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続され、外部の端末装置(不図示)から印刷指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを記録シートへ多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録シートへの印刷処理を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
中間転写ベルト16は、無端状のベルトであり、駆動ローラー161と従動ローラー162により水平に張架されて矢印A方向に周回駆動される。また、従動ローラー162の近傍には、中間転写ベルト16上に残留するトナーを除去するためのクリーナー18が配置されている。
作像ユニット10Yは、感光体ドラム11Yと、その周囲に配設された帯電器12Y、露光部13Y、現像器14Y、一次転写ローラー15Y、感光体ドラム11Yを清掃するためのクリーナーなどを備える。感光体ドラム11Yは、矢印方向に回転駆動される。帯電器12Yは、感光体ドラム11Yの外周面を所定電位に一様に帯電させ、その後、露光部13Yが感光体ドラム11Yの外周面を露光走査し、静電潜像を形成する。露光部13Yは、例えば、感光体ドラム11Yの主走査方向に複数の発光ダイオードを並べてなるライン状のLEDプリンタヘッドを有しており、印刷する画像データに基づき制御部40において生成された駆動信号を受けてビーム光Lを出射する。感光体ドラム11Y上の静電潜像は、現像器14Yにより現像され、感光体ドラム11Y上にY色のトナー像が形成される。感光体ドラム11Y上に形成されたトナー像は、一次転写ローラー15Yによる静電力の作用により周回走行する中間転写ベルト16上に一次転写される。
上記トナー像の形成タイミングに合わせて、給紙部20から記録シートSが一枚ずつ給紙される。
給紙部20は、記録シートSを収容する給紙カセット21と、記録シートSを搬送路29上に1枚ずつ繰り出し給紙する給紙ローラー22と、タイミングローラー対23などを備える。
制御部40は、タイミングローラー対23を回転させるタイミングモーター27(例えばステッピングモーター)の駆動を制御することにより、記録シートSへのトナー像の転写位置(印字位置)を調整する(以下、この制御を「レジスト制御」という。)。
トナー像が転写された記録シートSは、定着部30に搬送され、加熱及び加圧されてトナー像が記録シートSに熱定着された後、排出ローラー対24により排紙トレイ25に排出される。
(2)制御部の構成
図2は、制御部40の構成と制御部40の制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。
ROM42は、汎用OS(Operating System。本実施の形態ではLinux(登録商標)。)、およびプリンター1の各種設定情報(例えば、印刷ジョブを実行するときのシステム速度等)を格納するストレージである。
ジョブデータ記憶部44は、外部端末から送られてきた、画像データを含む印刷ジョブデータを記憶する。印刷ジョブデータとして、印刷する記録シートのサイズや紙種、印刷ページ数、両面印刷の有無等の情報などが含まれる。
第1メモリー部413は、第1命令メモリー413aと第1データメモリー413bからなり、第2メモリー部414は、第2命令メモリー414a、第2データメモリー414bからなる。
サブCPU412は、メインCPU411を補助するものであり、上記エンジン制御のうち、例えば、レジスト制御や露光制御など、起動時間の制約が厳しい、リアルタイム性の高い制御(以下、「タイムクリティカルな制御」という。)を、Linux(登録商標)などの汎用OSを使わず、リアルタイム性の高い組み込みプログラムを用いて実行する。
ここでの閾値速度は、メインCPU411がタイムクリティカルな制御を行った場合に、制約時間内に起動させることができるシステム速度の上限値であり、起動時の待ち時間(遅延時間)と、制約時間とが等しくなるときのシステム速度として求められる。
ここでは、タイムクリティカルな制御として、記録シートSへの印字位置を調整するレジスト制御を例にして説明する。
図3は、レジスト制御のタイミングを示すタイムチャートである。
同図において、時刻t1は、タイミング前センサー26よりON信号が立ち上がり、記録シートSの先端Saが検出されたタイミングを示す(図4(a)参照)。このON信号による割り込みが発生して、レジスト制御が開始される。
記録シートSの、搬送方向の解像度が600dpiであれば、印字ドット1ラインの線幅は42.3μm(=25.4mm/600ドット)になるので、印字位置のずれ量gを42.3μm以内にできれば良い。具体的に、システム速度Vが、通常速度(例えば、127.77mm/秒)の場合には、印字位置のずれ量gを上記許容範囲内にするには、許容される遅延時間(=制約時間)が約331μ秒(=42.3μm/127.77mm/秒)となる。また、システム速度Vが、通常速度の半分の半速度(63.88mm/秒)の場合には、制約時間が倍の約662μ秒となる。
遅延時間Ltが、こうして求められる制約時間以内であれば、レジスト制御をメインCPU411に割り当てても問題は生じない。よって、制約時間と遅延時間Ltとが等しくなるときのシステム速度Vを求め、求めたシステム速度Vを閾値速度Vaとして設定し、レジスト制御をメインCPU411に割り当てるか否かの判定に用いることができる。
以上、レジスト制御を例にして説明したが、露光制御の場合も同様である。
(4)メインCPUおよびサブCPUの起動動作について
図6は、メインCPU411起動時の動作を説明するための図である。
なお、サブCPU412、第2メモリー部414には、給電路PL1とは異なる給電路PL2,PL3が設けられ、メインCPU411が、給電路PL2,PL3に挿設された給電スイッチSW1,SW2(公知のリレースイッチ)をON,OFFすることにより電力供給を制御する構成となっている。
次に、メインCPU411は、(i)フラッシュメモリー43にアクセスして、(ii)領域Aに格納されたプログラム、例えばプリント制御プログラムP1、エンジン制御プログラムP2、CPU割当プログラムP3を読み出し、第1命令メモリー413aにロードする。エンジン制御プログラムP2には、画像形成制御、給紙制御、定着制御の各プログラムが含まれる。画像形成制御のプログラムには露光制御のプログラムが、給紙制御のプログラムにはレジスト制御のプログラムが含まれている。
さらに、メインCPU411は、割り込み制御のための第1の割り込みベクタテーブルTb1を作成し、割り込み信号と、実行される制御プログラムの先頭アドレスを登録して、第1データメモリー413bに保存する(図8(a)参照)。
メインCPU411は、給電スイッチSW1をONすることにより、サブCPU412に給電して起動させ、かつ給電スイッチSW2をONすることにより、第2メモリー部414に給電して、起動させる。
そして、メインCPU411は、割り込み制御のための第2の割り込みベクタテーブルTb2を作成し、割り込み信号と、露光制御プログラムP2aおよびレジスト制御プログラムP2bの先頭アドレスを登録して、第2データメモリー414bに保存する(図8(b)参照)。
図9は、「CPU割当処理」の一例を示すフローチャートである。
この制御は、プリンター1全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施されるものであり、印刷ジョブを受け付けた後に開始される。
同図に示すように、メインCPU411は、印刷ジョブを受け付けると(ステップS101)、CPU割当の判定に用いる閾値速度Vaを第1データメモリー413bより読み出し取得するとともに(ステップS102)、印刷ジョブデータから、印刷する記録シートの紙種情報を取得し(ステップS103)、さらに、紙種情報から、印刷ジョブ実行時のシステム速度Vを第1データメモリー413bより取得する(ステップS104)。
そして、取得したシステム速度Vと閾値速度Vaとを比較し、システム速度Vが閾値速度Vaを超える場合には(ステップS105:No)、タイムクリティカルな制御をサブCPU412に割り当てるため、まずサブCPU412を起動する処理を行う(ステップS106)。
同図に示すように、メインCPU411は、まず、給電スイッチSW1をONして、サブCPU412に給電して起動させる(ステップS201)。
次に、給電スイッチSW2がOFFの場合には(ステップS202:Yes)、給電SW2をONして、第2メモリー部414に給電して起動させる(ステップS203)。起動後、フラッシュメモリー43の領域Bから、露光制御プログラムP2a、レジスト制御プログラムP2b(図7参照)などタイムクリティカルな制御のプログラムを読み出して、第2命令メモリー414aにロードし(ステップS204)、かつ領域Dに格納された、タイムクリティカルな制御のプログラムで使用されるデータを読み出して、第2データメモリー414bに記憶する(ステップS205)。
また、上記ステップS202において、給電スイッチSW2がONの場合には(ステップS202:No)、すでにタイムクリティカルな制御を実行するためのプログラムをロードし、第2割り込みベクタテーブルTb2も作成しているので、ステップS203〜S206をスキップして、図9のCPU割当処理にリターンする。
図11は、「サブCPUによるタイムクリティカルな制御の起動処理」の内容を示すサブルーチンである。この処理は、印刷ジョブが実行される間、サブCPUにより行われるものである。
ここでの割り込み信号とは、例えば、タイミング前センサー26からの記録シートSの検出信号や、タイマーTによる所定時間の経過を通知する信号であり、本実施の形態では、当該割り込み信号が、メインCPU411とともにサブCPU412にも送信されるよう構成されている(図2に示す割り込み信号#n,#m参照)。そのため、この割り込み信号が、メインCPU411にも送信されることになるが、メインCPU411では、割り込み信号に、タイムクリティカルな制御のプログラムが対応付けされていないため無視されるので、特に問題は生じない。
その後、スタックに退避した戻りアドレスをプログラムカウンターに戻して(ステップS305)、割り込み前の処理を続ける。
印刷ジョブが終了すれば(ステップS306:Yes)、図9のCPU割当処理にリターンし、ステップS109おいて、メインCPU411は、給電スイッチSW1をOFFして、サブCPU412への給電を止め、停止させる(ステップS109)。
図12は、「メインCPUによるタイムクリティカルな制御の起動処理」の内容を示すサブルーチンである。
この処理も、印刷ジョブが実行される間、メインCPU411により行われるものであり、割り込み制御に、第1の割り込みベクタテーブルTb1を用いている点を除けば、基本的には、図11のサブルーチンと同じ構成になっている。よって、詳細な説明は省略する。
この後、次の印刷ジョブがあれば(ステップS114:Yes)、ステップS104に戻り、ステップS104〜S113の処理を繰り返す。
以上でCPU割当処理を終了する。
上記構成のプリンター1によれば、システム速度Vが閾値速度Va以下の場合には、レジスト制御や露光制御などの、タイムクリティカルな制御のプログラムの実行を、メインCPU411に割り当て、サブCPU412を停止させるので、メインCPUとサブCPUの両方を常時駆動させる従来の汎用OSを採用した画像形成装置に比べて、CPU全体の電力消費を抑制することができる。
また、給電スイッチSW1と、給電スイッチSW1をOFFするメインCPU411とが、本発明におけるサブCPU412への給電を停止する「CPU給電停止手段」として機能し、給電スイッチSW2と、給電スイッチSW2をOFFするメインCPU411とが、本発明における第2メモリー部414への給電を停止する「メモリー給電停止手段」として機能する。
さらに、メインCPU411は、印刷する記録シートの種別毎に予め決められたシステム速度(図5参照)になるようにエンジン制御して、システム速度を切り替える手段としても機能している。サブCPU412は、レジスト制御および露光制御が割り当てられた際、当該システム速度に合わせて、レジスト制御および露光制御を行う。
第2の実施の形態は、汎用OS(ここではLinux(登録商標))が有するCPU負荷測定機能を用いて、メインCPU411の負荷を測定し、測定結果に基づいて、閾値速度Vaの大きさを補正する構成としている点で、第1の実施の形態とは異なる。
第1の実施の形態では、プリンター1は、プリント機能しか有していないので、コピー、スキャナー、FAX機能を有するMFPと比べて、印刷ジョブ実行時におけるメインCPU411の負荷変動が小さい構成といえる。
仮に、メインCPU411の負荷が50%以下の場合の、閾値速度Vaが、第1の実施の形態と同じ70.05mm/秒とすれば、負荷が50%を超えると、閾値速度Vaが、56.04mm/秒(=70.05mm/秒×0.8)に下がって、厚紙などの半速度(63.88mm/秒)の場合でも、閾値速度Vaを超えるため、タイムクリティカルな制御がサブCPU412に割り当てられるようになる。これにより、印字位置のずれ量gを許容範囲に収めることができ、画像品質の低下を抑制することができる。
図15は、本実施の形態における「CPU割当処理」の一例を示すフローチャートである。なお、図9のフローチャートと同じ処理については、同じステップ番号を付し、その説明は省略する。
そして、印刷する記録シートの紙種情報から、印刷ジョブ実行時のシステム速度Vを取得すると(ステップS103,S104)、上記ステップS102Bにおいて補正した閾値速度Va´を用いて、システム速度Vと比較する(ステップS105B)。
なお、印刷ジョブ毎に、CPU負荷測定を測定し、測定結果に基づいて閾値速度Vaを補正するため、ステップS114において次の印刷ジョブがあったときの戻り先は、ステップS102Bとする。
閾値速度を補正する補正係数の大きさは、上記大きさに限定されるものではなく、MFPやプリンターの仕様に応じて適宜設定される。また、本実施の形態では、メインCPU411の負荷を3段階に分類して補正係数を設定する構成を示したが、これに限定するものではなく、例えば、メインCPU411の負荷を2段階に分類して補正係数を設定する、あるいは4段階以上に分類して補正係数をより細かく設定するようにしても構わない。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、次のような変形例も考えることができる。
(1)第1の実施の形態では、印刷ジョブデータから、まず、印刷する記録シートの紙種情報を取得し、次に、紙種情報から印刷するときのシステム速度Vを取得して、システム速度Vと閾値速度Vaと比較することにより割り当てるCPUを決定させる構成を示したが、これに限定するものではない。
図17のフローチャートによれば、図9のステップS102、S104(閾値速度Vaを取得するステップと紙種情報からシステム速度Vを取得するステップ)を省略できるので、その分、第1の実施の形態よりも、プログラムの実行速度を高めることができるという利点を有する。また、メモリーに対する読み取り負荷も軽減できる。
例えば、プリンター1が、光沢紙やOHPシートに対応する印刷モードを有する場合には、記録シートが光沢紙、またはOHPシートであるかによって、CPUの割り当てを判定するように構成することもできる。
また、カラー画像の印刷とモノクロ画像の印刷とで、システム速度Vが異なる場合には、カラーまたはモノクロの画像種別によって、CPUの割り当てを判定する構成とすることもできる。通常、カラー画像の印刷の方が、定着性をよくするため、モノクロ画像の印刷よりもシステム速度Vを遅くするので、設定されたシステム速度Vが閾値速度Va以下であれば、タイムクリティカルな制御をメインCPU411に割り当てることができる。
例えば、メインCPU411とサブCPU412がデュアルコアプロセッサーを構成していても良いし、別個のシングルコアプロセッサーであっても良い。何れの場合にも本発明の効果を得ることができる。
例えば、次の印刷ジョブがなくなった場合でも、その時点で、第2メモリー部414が起動していれば、所定の間は、CPU割当処理を継続して、印刷ジョブを受け付ける構成としても構わない。この場合、当該所定の間に、次の印刷ジョブが送られてきたときは、第2メモリー部414にプログラムがロードされた状態のままなので、改めてプログラムをロードする必要がなく、その分、第1の実施の形態と比べて、ファーストプリントタイムを短縮化できるという利点が得られる。
図18に示すように、次の印刷ジョブがなくなった場合(ステップS114:No)、給電スイッチSW2がONで(ステップS115:Yes)、第2メモリー部414が起動していれば、サブCPU412が停止されてからの時間が所定の時間Tαになるまで(ステップS402:No)、印刷ジョブが送られてくるのを待って、印刷ジョブを受け付ける(ステップS403:Yes)。ここで、所定の時間Tαの計測は、ステップS109で、給電スイッチSW1をOFFして、サブCPU412を停止させた後、タイマーTを0からスタートさせることにより行うことができる(ステップS401)。
(5)また、第2メモリー部414に対するプログラムのロード時間による、ファーストプリントタイムの遅延よりも節電優先する場合には、第2メモリー部414の起動と停止を、サブCPU412と同じように、印刷ジョブ毎に行うようにしても構わない。
(6)上記実施の形態では、サブCPU412の起動と停止を、印刷ジョブ毎に行う構成を示したが、これに限定するものではなく、サブCPU412を使用しないときには、給電を止めて停止させなくても、待機状態にするだけでも構わない。
(7)上記実施の形態では、印刷ジョブを実行するときのシステム速度Vが閾値速度Va以下の場合のみ(図9のステップS105:Yes)、第1の割り込みベクタテーブルTb1に、タイムクリティカルな制御のプログラムの割り込みを登録して、当該制御をメインCPU411に割り当てるようにした構成を示したが、これに限定するものではない。
(9)上記実施の形態では、タイムクリティカルな制御例として、レジスト制御と露光制御をあげて説明したが、これに限定するものではなく、例えば、画像形成後の後処理であるパンチ制御なども、タイムクリティカルな制御の1つである。
図19(b)は、パンチ穴を形成する後処理装置の構成を説明するための図である。
画像形成された記録シートは、同図に示すS字状搬送路501に送られ、その後、トレイ502に導かれる。S字状搬送路501の出口付近には、搬送される記録シートを検出するセンサー503が設けられ、トレイ502には、不図示のパルスモーターにより正逆回転駆動される搬送ローラー504、505が設けられている。
そのため、図19(a)に示すように、記録シートSの端部Eを揃えることができなくなり、見栄えが悪くなる。よって、このようなパンチ制御も、基本的には、サブCPU412で実行させるのが望ましいが、システム速度Vの大きさによって、メインCPU411で実行させても構わない。
タイムクリティカルな制御の起動に支障のない程度であれば、他の制御、例えば、定着部30での温調制御などを、サブCPU412に割り当てても構わない。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。
10 画像形成部
10Y〜10K 作像ユニット
11Y〜11K 感光体ドラム
12Y〜12K 帯電器
13Y〜13K 露光部
14Y〜14K 現像器
15Y〜15K 一次転写ローラー
16 中間転写ベルト
17 二次転写ローラー
19 二次転写位置
23 タイミングローラー対
26 タイミング前センサー
27 タイミングモーター
30 定着部
40 制御部
41 SoC
42 ROM
43 フラッシュメモリー
411 メインCPU
412 サブCPU
413 第1メモリー部
413a 第1命令メモリー
413b 第1データメモリー
414 第2メモリー部
414a 第2命令メモリー
414b 第2データメモリー
SW1,SW2 給電スイッチ
PL1,PL2,PL3 給電路
Tb1,Tb2 割り込みベクタテーブル
Claims (14)
- システム速度の変更が可能であり、第1のプログラムおよび第1のプログラムよりもリアルタイム性の高い制御を行うための第2のプログラムを実行して画像形成動作を制御する制御手段を有する画像形成装置であって、
前記制御手段は、
汎用OSを動作させるメインCPUと、
サブCPUと、を備え、
画像形成ジョブを実行する際のシステム速度が閾値速度を超える場合には、第1のプログラムがメインCPUに、第2のプログラムがサブCPUに割り当てられ、システム速度が閾値速度以下の場合には、メインCPUに前記第1と第2のプログラムの双方が割り当てられて実行されることを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、
前記メインCPUにより第1と第2のプログラムが実行される場合には、前記サブCPUへの給電を停止するCPU給電停止手段を備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記CPU給電停止手段は、
装置の状態が、画像形成ジョブを実行可能な状態で待機する待機モードと、当該待機モードよりも電力消費量が少ない省電力モードのときにも、前記サブCPUへの給電を停止することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、
メインCPUで実行されるプログラムを展開するワークエリアとなる第1のメモリーと、
サブCPUで実行されるプログラムを展開するワークエリアとなる第2のメモリーと、
前記第1および第2のプログラムが格納された不揮発性メモリーと、を備え、
前記メインCPUは、起動時に、前記不揮発性メモリーから前記第1および第2のプログラムを読み出して第1のメモリーに展開し、かつ第2のプログラムの実行がサブCPUに割り当てられる際には、前記不揮発性メモリーから前記第2のプログラムを読み出して第2のメモリーに展開することを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、
前記CPU給電停止手段により前記サブCPUへの給電が停止されると、前記第2のメモリーへの給電を停止するメモリー給電停止手段を備えている
ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、
前記CPU給電停止手段により前記サブCPUへの給電が停止された後、さらに所定時間経過した後に、第2のメモリーへ給電を停止するメモリー給電停止手段を備えていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。 - 画像形成動作を実行した場合において、前記リアルタイム性の高い制御をメインCPUで実行したときに生じる遅延時間でも許容範囲となるようなシステム速度の値を基準にして、前記閾値速度が設定されている
ことを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 記録シートの厚みによる種別に基づきシステム速度を切り替える切替手段を備え、
記録シートの種別が厚紙の場合には、
前記制御手段において、システム速度が閾値速度以下とみなされ、前記第2のプログラムがメインCPUに割り当てられる
ことを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 記録シートの表面処理による種別に基づきシステム速度を切り替える切替手段を備え、
記録シートに特殊な表面処理を施した特殊紙の場合には、
前記制御手段において、システム速度が閾値速度以下とみなされ、前記第2のプログラムがメインCPUに割り当てられる
ことを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 記録シートに形成する画像種別に基づきシステム速度を切り替える切替手段を備え、
画像種別がカラー画像である場合には、
前記制御手段において、システム速度が閾値速度以下とみなされ、前記第2のプログラムがメインCPUに割り当てられる
ことを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。 - トナー像が担持される像担持回転体と、
記録シートの先端を回転停止中のタイミングローラーのニップ部に衝合させて整合させた後、当該タイミングローラーの回転を開始し、記録シートを前記トナー像の転写位置に向けて搬送する搬送手段とを備えており、
前記リアルタイム性の高い制御は、前記タイミングローラーの回転駆動開始のタイミングの制御である
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成装置。 - 感光回転体と、
当該感光回転体の周面を画像データに基づき露光走査して静電潜像を形成する露光手段とを備えており、
前記リアルタイム性の高い制御は、前記露光手段による露光走査開始のタイミングの制御である
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成装置。 - 画像が形成された記録シートに、パンチ穴を形成するためのパンチ手段と、
当該パンチ手段によるパンチタイミングに合わせて、前記記録シートをパンチ位置に搬送する搬送手段とを備えており、
前記リアルタイム性の高い制御は、前記搬送手段による記録シートのパンチ位置への搬送制御である
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記汎用OSは、メインCPUの負荷を測定する負荷測定機能を有し、
前記閾値速度が、画像形成ジョブ開始時において前記負荷測定機能により測定されたメインCPUの負荷の大きさに基づいて補正される
ことを特徴とする請求項1から13までのいずれかに記載の画像形成装置。
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