JP2015075721A - 光変調モジュール及び光変調モジュールを備えた光学装置の製造方法 - Google Patents

光変調モジュール及び光変調モジュールを備えた光学装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光変調モジュールを備える顕微鏡等の光学装置の超高解像度や波面収差補正を可能とするために、光変調モジュールの組み込み調整、すなわち、アライメント調整がより容易で確実な光変調モジュールを提供する。【解決手段】光変調素子と、偏光板と、光変調素子及び偏光板を一体として回転させる回転機構と、光変調素子と偏光板と回転機構とを保持し、光学装置に固定される筐体と、筐体の位置を固定する筐体固定機構と、を備え、回転機構は、光変調素子へ入射する光の偏光方向と光変調素子の配向方向とを位置決めするために、光変調素子と偏光板とを一体に回転可能とし、筐体固定機構は、回転機構で位置決めされた光変調素子の位置を固定したまま、筐体を光学装置に固定可能とする。【選択図】図3

Description

本発明は、透過する光の位相制御が可能な液晶素子を有する光変調モジュール及び光変調モジュールを備えた顕微鏡等の光学装置に関する。
従来より、レーザ顕微鏡、光ピックアップ装置、レーザ加工機など、光を対象物に照射することにより、その対象物の形状などの情報を検出したり、その対象物に何らかの変化を生じさせる光学装置が利用されている。このような光学装置に、例えば、液晶からなる光変調素子を有する光変調モジュールを組み込み、超解像度を可能にしたり、波面収差を補償したりする技術が提案されている。
すなわち、光変調モジュールに組込まれた光変調素子は、光学装置の光源の直線偏光をラジアル偏光に変換することができる。このラジアル偏光を対物レンズで焦点を結ばせることにより、焦点面に集光された光がZ偏光(すなわち、光の伝播方向と電界方向が同じとなる偏光)となり、X偏光またはY偏光の回折限界によるビームスポット径よりも小さいスポット径に光を集光させることが可能な、超解像の効果を得られる光学装置がよく知られている。
更に、光変調素子は、光学装置内に配置して、光学系で生じる波面収差をキャンセルさせる位相分布をその光変調素子を通る光束に与えることで、波面収差を補償することもよく知られている。
上記の、この特性を発揮するには、光学装置光源の直線偏光の偏光方向に、光変調モジュールの光変調素子として機能する液晶の配向方向を合わせるアライメント調整が重要であり、そのために光変調素子と偏光板とを一体にして回転する回転機構を設けてアライメント調整する光変調モジュールが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この光変調モジュールの光変調素子及び偏光板は、光変調素子の配向方向と偏光板の透過軸とが、例えば平行または垂直となるように、所定の角度となる状態で一体に配置されている。上述の通り、光変調素子と偏光板とを一体にして回転する回転機構を設けているため、回転機構を回転させて光学装置の光源から出射する直線偏光の偏光方向と偏光板の透過軸とが所定の角度となるように調整を行うことにより、光学装置の光源から出射する直線偏光の偏光方向と光変調素子の配向方向とを合わせることができる。
国際公開第2012/124634号(第9−11頁、図2−3)
しかしながら、特許文献1に示した従来技術において、アライメント調整のための回転機構は、それぞれ円筒形状の回動支持部材と筐体から形成され、筐体内周に形成された溝と回動支持部材の外周に形成されたフランジが係合して、筐体内で回動支持部材が回動可能に形成されている。そして、アライメント調整後の回動支持部材の固定は、筐体に備えた止メネジによって、フランジを横方向から、すなわち、ラジアル方向から押圧して固定する構成を形成している。
ところが、このアライメント調整において、回動支持部材の回動は、フランジと溝の嵌合であるので精度が出しにくく、スムーズな回動がむずかしく調整しづらい問題を有する。そして、調整後の固定は、止メネジで横から押圧するため、片寄せとなり、せっかく調整したにもかかわらず光軸がずれる問題を有し、また、止メネジ一本では固定が不安定な問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、光変調モジュールを備える顕微鏡等の光学装置の超高解像度や波面収差補正を可能とするために、光変調モジュールの組み込み調整、すなわち、アライメント調整がより容易で確実な機構を有する光変調モジュールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の光変調モジュールは、以下の構造を採用する。
光変調素子と、偏光板と、光変調素子及び偏光板を一体として回転させる回転機構と、光変調素子と偏光板と回転機構とを保持し、光学装置に固定される筐体と、筐体の位置を固定する筐体固定機構と、を備え、回転機構は、光変調素子へ入射する光の偏光方向と光変調素子の配向方向とを位置決めするために、光変調素子と偏光板とを一体に回転可能とし、筐体固定機構は、回転機構で位置決めされた光変調素子の位置を固定したまま、筐体を光学装置に固定可能とすることを特徴とする。
回転機構は、光学装置に螺合する螺子であり、筐体固定機構は螺子に嵌合するナットであってもよい。
本発明の光学装置の製造方法は、光変調素子と、偏光板と、光変調素子と偏光板とを一体として回転させる回転機構と、光変調素子と偏光板と回転機構とを保持し、光学装置に固定される筐体と、筐体の位置を固定する筐体固定機構と、を備えた光変調モジュールを有する光学装置の製造方法であって、光変調素子へ入射する光の偏光方向と光変調素子の配向方向とを位置決めするために、回転機構を調整する光軸調整ステップと、光軸調整ステップの後に、筐体の位置が固定するように、光軸調整ステップで位置決めされた光変調素子の位置を固定したまま、筐体固定機構を調整する筐体固定ステップと、を有することを特徴とする。
回転機構は、光学装置に螺合する螺子であり、筐体固定機構は螺子に嵌合するナットであり、光軸調整ステップは、螺子を光学装置に螺合して固定するステップであり、筐体固定ステップは、筐体をナットによって締め付け、固定するステップであってもよい。
以上のように、本発明の光変調モジュールは、回転機構と筐体固定機構を有するので、光変調素子と偏光板とを一体で回転可能な回転機構でアライメント調整し、筐体固定機構で位置決めされた光変調素子を、その位置に固定したまま筐体を光学装置に固定するので、光学装置に光変調モジュールを容易に確実に組み込むことが可能となる。
また、回転機構を、光学装置に螺合するネジで形成したときには、光変調モジュールと光学装置の光軸は略同軸上で、その軸を中心として回転機構を回動するだけで、光変調モジュールの組み込みとアライメント調整が可能である。
さらに、筐体固定機構を、このネジに嵌合するナットとしたときには、いわゆる、ロックナットの機能による固定となり、上述のアライメント調整した位置を保持したまま、光学装置に光変調モジュールを容易に確実に装着することが可能となる。
これにより、光変調モジュールと光学装置は、全て同軸光軸上で容易に確実にアライメント調整と固定が可能となる。従って、本発明の光変調モジュールを備えた光学装置は、超解像度や波面収差の補正が容易に可能となる。
本発明の光変調モジュールを備えた光学装置における一実施例の概略構成図である。 本発明の光変調モジュールと光学装置と対物レンズの装着を説明するための斜視図である。 本発明の光変調モジュールを説明するための斜視図と分解斜視図である。 本発明の光変調モジュールを組み込む光学装置の製造工程を説明するための斜視図である。 上記の図4の続きの工程で、光学装置の製造工程を説明するための斜視図である。 上記の図5の続きの工程で、光学装置の製造工程を説明するための斜視図である。 上記の図6の続きの工程で、光学装置の製造工程を説明するための斜視図である。 上記の図7の続きの工程で、光学装置の製造工程を説明するための斜視図である。
本発明の光変調モジュールは、顕微鏡等の光学装置の対物レンズ取付部と対物レンズとの間に取り付けられ、容易で確実なアライメント調整と装着固定とが可能な機構を有している。これにより、光学装置の光源からの直線偏光をラジアル偏光に変換して超解像度を可能とし、或いは、光学装置の光学系の波面収差の補正を可能とするものである。
以下、図面を用いて光変調モジュールを詳述し、そして、光変調モジュールを備えた光学装置の製造方法を詳述する。
先ず、図1、図2を用いて光変調モジュールを備えた光学装置の一実施例を説明する。次に、図3を用いて本発明の光変調モジュールを説明し、そして、図4から図8を用いて光変調モジュールを装着する光学装置の製造方法を説明する。
[光変調モジュールを備えた光学装置の説明:図1、図2]
図1、図2を用いて光変調モジュールを備えた光学装置の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る光変調素子を有する光変調モジュールを備えた光学装置、例えば、レーザ顕微鏡の概略構成図である。図2は、光学装置に光変調モジュールと対物レンズのそれぞれを装着した斜視図である。
図1に示すように、光学装置2であるレーザ顕微鏡において、直線偏光を出力するコヒーレント光源のレーザ光源21から出射した光束は、コリメート光学系22により平行光とされ、ビームスプリッタ24を透過する。そして、その平行光は、光変調モジュール1の光変調素子11を透過し、対物レンズ3により試料23上に集光される。試料23により反射または散乱した光束、あるいは、試料より発生した蛍光等、試料23の情報を含んだ光束は、光路を逆にたどり、ビームスプリッタ24で反射され、第2の光学系であるコンフォーカル光学系25で再び共焦点ピンホール26上に集光される。
そして、その光束中に含まれる試料の焦点位置以外からの光束がカットされ、その焦点位置からの光束のみが、フォトダイオードまたは光電子増倍管を有する検出器27で検出
される。そして検出器27は、検出した光の光量に応じた電気信号をコントローラ28へ出力する。
コントローラ28は、例えば、プロセッサと、メモリと、そして、コントローラ28をレーザ顕徹鏡2の各部と接続するためのインターフェース回路とを有し、レーザ光源21及び光変調素子11を制御する。そして、コントローラ28は、レーザ光源21に対して所定の電力を供給することにより、レーザ光源21に照明光を出力させる。またレーザ光源21が複数の発光素子を有する場合、コントローラ28は、例えば、図示しないユーザインターフェースを介したユーザの操作に従って、複数の発光素子のうちの何れか一つの発光素子に照明光を出力させる制御信号をレーザ光源21へ送信する。
さらに、コントローラ28は、駆動回路29を有し、その駆動回路29を介して光変調素子11を制御する。すなわち、コントローラ28は、レーザ光源21から出力される光の波長に応じた印加電圧が光変調素子11の各液晶層に印加されるように、駆動回路29を制御する。これにより、光変調素子11は、所定の波長を持つ直線偏光の位相及び偏光方向を制御できる。
特に、レーザ光源21が、互いに波長の異なる光を出力する複数の発光素子を有している場合、コントローラ28は、発光させる発光素子に応じて、光変調素子11の液晶層に印加される電圧を調節する。なお、駆動回路29から光変調素子11の液晶層に対して印加される駆動電圧は、例えば、パルス高さ変調(PHM)またはパルス幅変調(PWM)された交流電圧であってもよい。
そこで、本発明の光変調素子11は、光学装置2の光源の直線偏光をラジアル偏光に変換し、対物レンズ3を透過するよう構成して、試料23上に集光された光束のスポットサイズを回折限界よりも小さくすることで、試料23の表面に平行な方向の解像度を高くすることが可能であり、或いは、光学装置の光学系で生じる波面収差をキャンセルさせる位相分布をその光変調素子11を通る光束に与えることで、波面収差を補償することも可能である。
図2は、光学装置に光変調モジュールを組み込んだ状態を説明する斜視図であって、光学装置の対物レンズを取り付ける部分と対物レンズの間に光変調モジュールを装着した斜視図である。そして、光学装置の対物レンズ取付部の構造は、例えば、複数の倍率の異なる対物レンズを取り付けることが可能なレボルバ方式のものが多いが、この図2にあっては、模式的に部分的に示してある。
図2に示すように、光変調モジュール1は、光学装置2の対物レンズ取付部20と対物レンズ3との間に装着されている。すなわち、光変調モジュール1の光学装置2側には、光学装置2の対物レンズ取付部20に螺合する雄ネジが略同軸の光軸上に形成され、光変調モジュール1の対物レンズ3側には、対物レンズ3に螺合する雌ネジが略同軸の光軸上に形成されて、それぞれ取り付けられている。
従って、光学装置2から出射した直線偏光は、光変調モジュール1の光変調素子11を透過するため、ラジアル偏光や位相変調された光に変換した後に、対物レンズ3を透過して試料23上に集光することができる。
[光変調モジュールの全体構成の説明:図3]
次に、図3を用いて、光変調モジュール1の全体構成を説明する。
図3(a)は、光変調モジュール1の外観を示す斜視図であり、図3(b)は、この光変調モジュール1の分解斜視図である。なお、各図において同一の構成部材には同一の番号を付して、重複する説明は省略する。
図3(a)に示す光変調モジュール1は、ロックナット4と筐体10と、着脱可能な偏光板15からなり、筐体10の内部に光変調素子11(図3(b)に記載)が内蔵された構成となっている。
筐体10は、上蓋12、下蓋13、裏蓋14から構成されており、例えば筐体10の上蓋12に光変調素子11が内蔵され下蓋13と裏蓋14でケーシングされている。上蓋12及び下蓋13には、配置された光変調素子11の光透過領域に対応する位置に開口部が設けられている。そして、上蓋12の開口部には偏光板15が着脱可能に取り付けられているが、詳細な構成については後述の図3(b)の分解斜視図を用いた光変調モジュールの構成説明で行う。
偏光板15は、所定の方向の偏光のみを透過させる光学素子であり、図示しない光学装置2の光源から出射する直線偏光の偏光方向と偏光板15の透過軸が一致した時、透過光強度が最大になり、90度傾いたときには透過光強度が最小になる。また、偏光板15は光学装置2に光変調モジュール1を装着し、光変調素子11の配向方向の位置調整を行う初期設定のアライメント調整の時にだけ用いる部材であり、アライメント調整後は取り外す。
アライメント調整を行うにあっては、上述の透過光強度が最大または最小となるように直線偏光の偏光方向と偏光板15の透過軸を合わせるのが好ましい。以下においては、透過光強度が最小となるように用いる例として説明を行う。
これにより、光学装置2の光源から出射される直線偏光の光束Vは、光変調モジュール1の上蓋12側の開口部に入射し、光変調モジュール1の内部で偏光板15、光変調素子11と順に透過し、下蓋13の開口部から光束Wが対物レンズ3へ出射する。
ロックナット4は筐体10に設けられた雄ねじ部に嵌合し、光変調モジュール1を光学装置2に装着固定する部材であるが、詳細な構成説明については、次の光変調モジュール1の分解斜視図にて行う。
続いて、光変調モジュール1の分解斜視図を用いて詳細に説明する。図3(b)に示すように、光変調モジュール1は、上蓋12、下蓋13、裏蓋14、偏光板15、光変調素子11、そして、ロックナット4で構成されている。なお、光変調素子11を制御する駆動回路29(図1参照)との結線のコネクタ及び回路基板は、図示を省略してある。
上蓋12は、先の説明の通り内部に光変調素子11を配置し固定でき、光変調素子11を透過する光束Vに対して充分な径の開口部を有する。この開口部の周囲に略等しく上蓋12の上面方向に突出した円筒部120を有し、円筒部120の外周面には雄ネジ部121が形成され、光学装置2の対物レンズ取付部20(図2参照)の雌ネジ部に螺合する。それによって、雄ネジ部121は、回転機構を形成し、この回転軸は、円筒部120の中心軸と光学装置2の対物レンズ取付部20の光軸と同軸で形成される。
さらに、円筒部120は、円筒部120の中心軸を対象にその根元で向かい合って形成され、偏光板15を着脱可能に挿通できる2つのスリット状の貫通穴122が形成されている。
これにより、回転軸となった光軸を中心として光変調素子11が内蔵され、偏光板15が装着されて一体となった筐体10を回転することができ、アライメント調整を可能としている。
下蓋13は、光変調素子11を透過する光束に対して充分な径の開口部を有し、その開口部の周囲に略等しく下蓋13の下面方向に突出した円筒部130を有する。円筒部130の内周面には雌ネジ部131が形成され、図示しない対物レンズ3の雄ネジ部が螺合可能である。この円筒部130の中心軸と対物レンズ3の光軸が一致する。
これにより、上蓋12と下蓋13のそれぞれの円筒部120、130の中心軸は、略同軸上に配置される構成となり、光学装置2の対物レンズ取付部20、光変調モジュール1、対物レンズ3の光軸が一致する。
裏蓋14は、上蓋12と下蓋13とをネジ等によって固定し、この裏蓋14、上蓋12、下蓋13によって光変調素子の透過領域以外からの迷光や埃などの混入を遮断する役割をする。また、光変調素子11が外部からの電源及び通信が必要な場合には、裏蓋14にコネクタ(不図示)を設けて光変調素子11と接続できるようにする。このコネクタについても遮光性を有するものが好ましいことは言うまでもない。
光変調素子11は、複数の液晶素子111及び各液晶素子111を保持する複数の液晶ホルダ112で構成されており、各液晶素子111の配向方向は、各液晶ホルダ112の定められた方向、例えば、m−m方向に揃えられている。
この液晶素子111の配向方向に一致して入射した直線偏光の透過軸方向の成分は、位相変調された光やラジアル偏光の光に変換される。
そして、光変調素子11は、例えば上蓋12の円筒部120の中心軸を対称にその根元で向かい合って形成されたスリット状の貫通穴122の方向と、液晶素子111の配向方向m−mとが平行になるように、上蓋12の内部に組み込まれている。
偏光板15は、上述の2つのスリット状の貫通穴122に嵌合して着脱可能であって、装着した偏光板15の透過軸n−nはスリット状の貫通穴122の方向から90度傾いた方向、すなわち、光変調素子11の液晶素子111の配向方向m−mと垂直になるように配置されている。
これにより、光学装置2の直線偏光が、偏光板15を透過する透過光強度が最小となるときに、光学装置2の光源から出射する直線偏光の偏光方向と光変調素子11の配向方向とが一致する構成となる。
ロックナット4は、円筒部120の雄ネジ部121に嵌合し、円筒部120を螺合しながら上下に調節できるように取り付けられている。アライメント調整をするときには、ロックナット4は雄ネジ部121にねじ込まれ、その根元の最奥に軽く止められている。そして、アライメント調整がし終わるときには、ロックナット4は、筐体固定機構として、筐体10をアライメント調整した位置で保持したまま、光学装置2の対物レンズ取付部20にネジ締めすることで光変調モジュール1を光学装置2に装着固定することができる。
以上説明したとおり、光変調モジュール1は、光変調素子11を内蔵し、偏光板15を装着して一体としたまま、回転機構の雄ネジ部121を光学装置2の対物レンズ取付部20に螺合して回転することで、光軸がずれることなく光学装置2の光源から出射する直線偏光の偏光方向と光変調素子11の配向方向とを一致させるアライメント調整が容易であり、筐体固定機構のロックナット4を締め込み光学装置に光変調モジュール1を固定しても、光軸がずれることなく装着固定することが容易である。そして、調整固定後、単に偏光板15を引き抜けば、光変調モジュール1の装着が完了する。
すなわち、本実施形態の光変調モジュールは、回転機構と筐体固定機構により、光学装置に容易に位置調整と装着固定がされるから、光学装置の光源から出射する直線偏光の光
束は、位相変調された光やラジアル偏光の光に変換されて対物レンズに出射し、超高解像や波面収差補償を可能とした光変調モジュールが提供可能である。
[光変調モジュールを備えた光学装置の製造方法:図4〜図8]
次に、図4〜図8を用いて光変調モジュールを備えた光学装置の製造方法を説明する。この製造方法の製造工程は、4段階であって、準備ステップ、次に、光軸調整ステップ、次に、筐体固定ステップ、そして、偏光板引抜ステップであるが、主となるステップは、光軸調整ステップと筐体固定ステップである。
なお、各図において同一の構成部材には同一の番号を付して、重複する説明は省略する。
光学装置2の製造方法において、まず、準備ステップは、図4に示すように、光変調モジュール1の筐体10の上蓋12の雄ネジ部121に設けた貫通穴122に偏光板15を挿通して装着し、ロックナット4を雄ネジ部121の根元の一番奥に軽く締め込んで置く。そして、光変調モジュール1の下蓋13の雌ネジ部131に対物レンズ3を螺合して締め込み固定する。一体化した光変調モジュール1と対物レンズ3を光学装置2の対物レンズ取付部20の螺合する位置に移動する。
次に、光軸調整ステップは、図5に示すように、光学装置2の対物レンズ取付部20と、一体化した光変調モジュール1及び対物レンズ3との位置を合わせ、雄ネジ部121を光学装置2の対物レンズ取付部20に螺合し、矢印Aに示す方向にゆっくり回動しねじ込んでゆく。そして、光変調モジュール1の雄ネジ部121のロックナット4が対物レンズ取付部20に突き当たり止まる位置で軽く止めておく。
次に、図6に示すように、一体化した光変調モジュール1と対物レンズ3がロックナット4に突き当たり止まった位置から、矢印Bに示す方向に、すなわち、ネジを緩める方向にゆっくり回し、光学装置2の直線偏光の偏光方向と偏光板15の透過軸n−nが90度傾くように合う位置を探る。
この位置を探る方法は、例えば、図1で示したように、光学装置2の光源から出射する直線偏光の光を、光変調モジュール1の偏光板15を経て光変調素子11を透過し、対物レンズ3によって試料23に集光させる。その反射光の光強度を検出器27で検出し、その画像を表示装置に表示させモニタしつつ、光変調モジュール1を図6で示した矢印Bの方向にゆっくり回転して、その強度が最も小さくなる位置を求めるのが良い。その結果、光学装置2の光源から出射する直線偏光の偏光方向と偏光板15の透過軸n−nが垂直となる位置が検出される。
すなわち、光学装置2の対物レンズ取付部20と光変調モジュール1の雄ネジ部121が同軸で回転する回転機構によって、光源から出射する直線偏光の偏光方向と光変調素子11の配向方向m−mとが一致するアライメント調整が可能であるばかりでなく、単に、偏光板15を装着した光変調モジュール1をネジを緩める方向にゆっくり回すだけで容易に調整が可能となる。
次に、筐体固定ステップは、図7に示すように、アライメント調整の後の光変調モジュール1の位置を保持したまま、すなわち、対物レンズ3から出射する光の強度が最小となる信号を検出した位置に筐体10、すなわち、光変調モジュール1を保持したまま、ロックナット4を例えばスパナ41を用いて矢印A方向に回して、光学装置2の対物レンズ取付部20に締め付け、光変調モジュール1を光学装置2に固定する。すなわち、このロックナット4の筐体固定機構によって、光軸がずれる恐れもなく容易に確実に光変調モジュール1を光学装置2に装着固定することが可能となる。
そして、偏光板引抜ステップは、図8に示すように、アライメント調整に用いた偏光板15を光変調モジュール1から引き抜き、光変調モジュール1を光学装置2に装着する製造方法の全ての工程が終了する。
以上説明したとおり、本発明の光変調モジュール1は、いわば、筐体10の上蓋12に形成された雄ネジ部121を基準に構成されている。すなわち、雄ネジ部121は、光学装置2の対物レンズ取付部20への取り付けをするためのネジ、アライメント調整の回転機構のためのネジ、光学装置2に固定する筐体固定機構のロックナット4のためのネジ、そして、上蓋12と共に光変調素子11と偏光板15の光学的な位置決め装着に全て関連して構成されている。従って、光学装置2への光変調モジュール1の装着は、光軸のズレを気にせずに、雄ネジ部121の組み込みと回動だけに集中すればよく、光学的な位置合わせのアライメント調整を含む製造工程も非常に簡単で、そして、非常に短い製造工数が可能となる。
従って、本発明の光変調モジュール1は、光学装置2への装着が簡単で確実であるばかりでなく、光学装置2の超高解像度や波面収差補償の特性を引き出すことを可能としている。
上述の実施形態においては、光学装置2の対物レンズ取付部20の中心、すなわち回転軸と略同軸に光軸があり、光変調モジュール1及び対物レンズ3を装着固定したときに、光軸が一致する構成として説明を行った。光軸と同軸が一致している場合には、上述の説明の通り、対物レンズ取付部20と光変調モジュール1と対物レンズ3とを接続することで、光軸を一致させることができる。一方で、光学装置2の対物レンズ取付部20の光軸が中心からずれている場合がある。そのようなときには、例えば、光変調素子11を光軸と垂直な方向(X方向またはY方向)に微調整可能な微調整用ネジを上蓋12に備え、光軸が合う位置または最も近い位置となるように調整できるようにするのが好ましい。
また、上述の実施形態においては、筐体固定ステップの後に偏光板15を光変調モジュール1から引き抜く偏光板引抜ステップの工程を行うとして説明をしたが、偏光板引抜ステップの工程を行う順序はこれに限らず、光軸調整ステップの直後で筐体固定ステップの前に行っても良い。
ロックナット4と偏光板15が近接し、スパナ41が偏光板15と干渉してしまうような配置である場合には、光軸調整ステップ後に偏光板15を引き抜いておくことにより、筐体固定ステップにおける締め付け作業がしやすくなり作業効率が向上する。
なお、本発明は、上述した光変調モジュールの実施例に限定されることはなく、それらの全てを行う必要もなく、特許請求の範囲の各請求項に記載した内容の範囲で種々に変更や省略をすることができることは言うまでもない。
既存の光学装置に取り付けることが可能であるため、光学特性を切り替えて所望の特性を得たいときに好適である。
1 光変調モジュール
2 光学装置
3 対物レンズ
4 ロックナット
10 筐体
11 光変調素子
12 上蓋
13 下蓋
14 裏蓋
15 偏光板
20 対物レンズ取付部
21 レーザ光源
22 コリメート光学系
23 試料
24 ビームスプリッタ
25 コンフォーカル光学系
26 共焦点ピンホール
27 検出器
28 コントローラ
29 駆動回路
41 スパナ
111 液晶素子
112 液晶ホルダ
120、130 円筒部
121 雄ネジ部
122 貫通穴
131 雌ネジ部

Claims (4)

  1. 光変調素子と、
    偏光板と、
    前記光変調素子及び前記偏光板を一体として回転させる回転機構と、
    前記光変調素子と前記偏光板と前記回転機構とを保持し、光学装置に固定される筐体と、
    前記筐体の位置を固定する筐体固定機構と、を備え、
    前記回転機構は、前記光変調素子へ入射する光の偏光方向と前記光変調素子の配向方向とを位置決めするために、前記光変調素子と前記偏光板とを一体に回転可能とし、
    前記筐体固定機構は、前記回転機構で位置決めされた前記光変調素子の位置を固定したまま、前記筐体を前記光学装置に固定可能とする
    ことを特徴とする光変調モジュール。
  2. 前記回転機構は、前記光学装置に螺合する螺子であり、
    前記筐体固定機構は前記螺子に嵌合するナットである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光変調モジュール。
  3. 光変調素子と、
    偏光板と、
    前記光変調素子と前記偏光板とを一体として回転させる回転機構と、
    前記光変調素子と前記偏光板と前記回転機構とを保持し、光学装置に固定される筐体と、
    前記筐体の位置を固定する筐体固定機構と、
    を備えた光変調モジュールを有する光学装置の製造方法であって、
    前記光変調素子へ入射する光の偏光方向と前記光変調素子の配向方向とを位置決めするために、前記回転機構を調整する光軸調整ステップと、
    前記光軸調整ステップの後に、前記筐体の位置が固定するように
    前記光軸調整ステップで位置決めされた前記光変調素子の位置を固定したまま、前記筐体固定機構を調整する筐体固定ステップと、
    を有することを特徴とする光変調モジュールを備えた光学装置の製造方法。
  4. 前記回転機構は、前記光学装置に螺合する螺子であり、
    前記筐体固定機構は前記螺子に嵌合するナットであり、
    前記光軸調整ステップは、前記螺子を前記光学装置に螺合して固定するステップであり、
    前記筐体固定ステップは、前記筐体を前記ナットによって締め付け、固定するステップである
    ことを特徴とする請求項3に記載の光変調モジュールを備えた光学装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016151645A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 シチズンホールディングス株式会社 光学ユニットの製造方法
JP2017167192A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 シチズン時計株式会社 液晶光変調素子ユニット
JP2019061257A (ja) * 2018-11-26 2019-04-18 シチズン時計株式会社 光学ユニット及び光学装置

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