JP6257269B2 - 顕微鏡用オートフォーカス装置 - Google Patents

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本発明は、対物レンズと試料との間の相対距離を調節して焦点を合わせる焦準機構を備える顕微鏡に搭載されるオートフォーカス装置に関する。
現在、微細な試料を観察したり観察像をビデオ画像として記録したりすることのできる顕微鏡が、生物分野の研究から工業分野の検査工程まで、幅広く利用されている。
顕微鏡を使用する際には、通常は、焦準ハンドル操作により、観察試料に対して焦点調節を行い、ピント合わせ作業を行う。高倍対物レンズは、焦点深度が浅く、合焦範囲が狭いために、素早くピント合わせを行うには、かなりの熟練を要する。このように、ピント合わせの操作性が悪いと、作業者の疲労や生産効率の低下等の悪影響が懸念される。
特に、検査工程等のルーチン作業の中では、ピント合わせを素早く行って検査時間を短縮することが重要になってくる。
そこで、ピント合わせ操作を自動的に行うことのできる、顕微鏡用のオートフォーカス(AF)装置が種々提案され、それらの改善を目的とした提案も数多くされてきている。
例えば工業分野で使用されるオートフォーカス装置に関しては、先述したような操作性やスループットの向上以外の要求も存在している。例えば、多層形成された半導体ウエハのような段差のある標本に対し、各層の欠陥やパターン間の線幅を漏れなく検出・測定することや、標本上の微小な段差を高精度で測定することへのニーズが存在する。そして、これらのニーズに適ったオートフォーカス装置も各種提案されてきている。このような工業分野で使用されるオートフォーカス装置では、標本への対応性やAF時間の短縮等のメリットが得られる等の理由から、赤外光等の光を標本に投射し、反射光の状態を検出して合焦動作を行う、いわゆる「アクティブ型AF方式」が採用されることが多い。
アクティブ方式のAFにおいては、観察系の光源とは別の光源をAF用の光源として用いる。これにより、オートフォーカス装置においては可視光である観察光とは異なる波長領域の光がAF光として使用されることから、波長の相違を利用して観察光とは分離してAF光を検出することができる。その一方で、観察系の光源とAFの光源とは出射する光の波長領域が異なるため、対物レンズが持つ色収差の影響により、観察系とオートフォーカス装置とでは、合焦位置がずれることとなる。これを補正するために、オートフォーカス装置は、一般的に、収差補正機構を備えている。
従来の収差補正機構においては、オートフォーカス装置における収差補正レンズに駆動機構を設け、駆動機構により収差補正レンズの位置を調整して、オートフォーカス装置の合焦位置を観察系の合焦位置に合わせ込むものが知られている。あるいは、収差補正レンズではなく、試料を載置するステージの位置を調整して、オートフォーカス装置の合焦位置に観察系のそれを合わせ込むものもある。
アクティブ型AF方式を採用するオートフォーカス装置において、観察系との間で生じる合焦位置のずれを補正する公知の技術として、電気的な補正回路をオートフォーカス装置に搭載する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。これによれば、オートフォーカス装置は、補正回路により、ステージをZ方向に電動で駆動し、その合焦位置を観察系の合焦位置に合わせ込む。
特開昭62−131219号公報
例えば、上記のような電気的な補正回路を搭載し、これによりステージを電動で駆動することにより観察系とオートフォーカス装置との間で生じる合焦位置のずれを補正する方法では、収差補正機構を自動で移動させる構成が必要になる。このため、装置構成がより複雑に、より高価になってしまう。
また、このような補正回路を、手動にて色収差を調整するための調整機構を有する既存のオートフォーカス装置に追加することは、設計的にも困難である。
本発明は、簡易で低廉な装置構成で、顕微鏡装置の利用者が、簡便に手動にてオートフォーカス装置の合焦位置と観察系の合焦位置とのずれの補正を行うことを可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、試料への光束を集光させる対物レンズと、前記対物レンズを保持するレボルバと、前記試料を載置するステージ及び前記対物レンズの間の距離を調整する焦準部制御機構とを有する顕微鏡に搭載される顕微鏡用オートフォーカス装置であって、観察系の光源と異なる波長の光を発し、該観察系の光源とは独立したAF光源と、前記AF光源からの光を受光して電気信号に変換する光電変換器と、前記光電変換器から出力される電気信号に基づき、前記AF光源から発せられた光により合焦状態となっているときの光軸方向に関する集光位置を示す合焦位置を検出する合焦検出部と、前記AF光の光軸方向に移動することにより、前記観察系の光源から発せられた光により合焦状態となっているときの光軸方向に関する集光位置を示す合焦位置と前記合焦検出部にて検出した合焦位置とのずれを補正する収差補正レンズと、利用者の操作により前記収差補正レンズを移動させる合焦位置調整部と、を備え、前記合焦位置調整部においては、合焦位置のずれの補正に必要な前記収差補正レンズの移動量に応じた目印であって、前記顕微鏡装置の前記レボルバが前記対物レンズを複数保持する場合に、各対物レンズを光路上に挿入した際のそれぞれについての合焦位置の補正に必要な前記収差補正レンズの移動量に応じた目印を、外部からそれぞれ識別可能に表示し、前記合焦位置調整部は、前記オートフォーカス装置の筐体外部から前記利用者が操作可能であり、回転させることで前記収差補正レンズを前記AF光の光軸方向に移動させる回転つまみで構成され、前記目印は、前記複数の対物レンズのそれぞれを識別可能な目盛りと、前記収差補正レンズの位置の調整処理において前記回転つまみを回転させて該目盛りを合わせるための基準印とからなり、それぞれが、前記回転つまみ、または該回転つまみに対して動かない固定側に装着され、前記目盛りは、シール、マグネットあるいはネジ締結によって、前記回転つまみあるいは前記固定側に、着脱可能に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、簡易で低廉な装置構成で、顕微鏡装置の利用者が、簡便に手動にてオートフォーカス装置の合焦位置と観察系の合焦位置とのずれの補正を行うことが可能となる。
第1の実施形態に係るオートフォーカス装置を含む顕微鏡装置の全体構成図である。 受光センサの出力と集光位置との関係を説明する図である。 受光センサに入射する光の強度と集光位置との関係を示す図である。 第1の実施形態に係る収差補正レンズ駆動機構の概要構成を示す図である。 第1の実施形態に係るオートフォーカス装置の収差補正レンズ駆動機構に対し、目盛りを取り付ける手順を示したフローチャートである。 第2の実施形態に係るオートフォーカス装置の収差補正レンズ駆動機構における収差補正つまみの構成図である。 第2の実施形態に係るオートフォーカス装置の収差補正レンズ駆動機構に対し、目盛りを取り付ける手順を示したフローチャートである。 変形例2に係る目盛り及び基準印を例示する図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態に係るオートフォーカス装置を含む顕微鏡装置の全体構成図である。図1及び以下の説明においては、光軸方向をZ方向、図1の紙面に平行で光軸方向と直交する方向をX方向、図1の紙面及び光軸方向に直交する方向をY方向とする。
図1に示す顕微鏡装置1においては、試料102は、ステージ101に載置され、対物レンズ103を含む観察系を通じて観察することができる。すなわち、顕微鏡装置1においては、観察光源107から発せられた照明光は、コリメートレンズ106をとおり、ハーフミラー(HM)105で反射して、試料102に上側から照射される。試料102からの反射光である観察光は、対物レンズ103をとおり、HM105を透過した後、ダイクロイックミラー(DM)108を通過して、図示しない接眼レンズに入射する。
レボルバ104は、複数の対物レンズ103を保持することが可能である。顕微鏡装置1の利用者は、レボルバ104を回転させて、所望の倍率の対物レンズ103を光路上に挿入させることができる。
試料102を載置するステージ101は、Z軸方向に移動可能である。図1の顕微鏡装置1は、焦準部制御機構により、ステージ101と対物レンズ103との間の距離を調整する。本実施形態では、焦準部制御機構によりステージ101をZ軸方向に移動させて、ピント合わせを行う。
なお、レボルバ104またはレボルバ104を含む観察系全体をZ軸方向に移動させてピント合わせを実施する構成とすることもできる。
本実施形態に係るオートフォーカス装置(AF装置)10は、観察光源107とは別個のAF光源115を有している。AF光源115においては、DM108にて観察光である可視光と分離して検出することができるよう、赤外線等の可視外光波長領域の光源を使用している。
AF光源115が発したレーザ光は、コリメートレンズ116を通過して、平行光となる。投光側ストッパ119が設けられていることにより、光束径の半分はカットされる。その後、偏光ビームスプリッタ(PBS)112が、入射光のうちのP偏光成分のみを反射する。PBS112で反射したP偏光成分は、試料102側へと導かれる。
集光レンズ群111により一旦集光された光束は、収差補正レンズ群110を通過し、λ/4板109を通過する。光は、λ/4板109を通過するときに、45°偏光される。偏光された光は、ダイクロイックミラー(DM)108に入射する。ダイクロイックミラー108は、赤外域の光のみを反射させる。このため、レーザ光束はダイクロイックミラー108で反射し、反射光は、対物レンズ103により、試料102にスポット形状の像を形成する。試料102により反射された光は、今度は逆に対物レンズ103、ダイクロイックミラー108を介して、λ/4板109を通過するときに、更に45°偏光される。これにより、光は、S偏光成分へと切り替わる。S偏光成分の光は、更に、収差補正レンズ群110、集光レンズ群111を通過して、PBS112に入射する。λ/4板109を通過したときにS偏光成分のみとなっているため、光束は、そのままPBS112を透過し、結像レンズ群113を通過した後に受光センサ(PD、Photo Diode)114に入射し、PD114に入射した光は、電気信号に変換される。
受光センサ114は、光軸を中心に設置された2分割フォトダイオードを使用する。オートフォーカス装置10は、受光センサ114の出力を用いて、オートフォーカス装置の合焦位置を検出する。以下においては、合焦位置とは、合焦状態にあるときの光軸方向に関する集光位置を指すものとする。また、この「合焦位置」との語は、AF光源115から出射した光についてだけでなく、観察光源107から出射した光についても用いることとする。受光センサ114の出力を用いて合焦位置を検出する方法について、図2及び図3を参照して詳しく説明する。
図2は、受光センサ114の出力と集光位置との関係を説明する図であり、図3は、受光センサ114に入射する光の強度と集光位置との関係を示す図である。
図2のうち、図2(a)は、AF光源115から出射した光の集光位置が、図1のステージ101に対してZ方向の下側(前ピン位置)にある場合、図2(b)は、集光位置がステージ101の位置と一致している場合、図2(c)は、集光位置がステージ101に対してZ方向の上側、すなわちレボルバ104側(後ピン位置)にある場合における受光センサ114に入射するレーザ光を模式的に示す。図示する構成のうち、図1と同様の構成については同様の符号を用いており、以降の説明図面においても同様とする。
図2(a)に示すように、AF光源115から出射した光の集光位置が前ピン位置にあるときは、図1の試料102において反射した光は、受光センサ114の手前側で集光し、受光センサ114の受光領域A、Bのうち、A領域に偏って入射する。この場合、図3(a)の横軸方向に関して負の値を取る領域に示すように、A領域及びB領域の信号強度I_A及びI_Bのうち、強度I_Aの方が強度I_Bよりも大きい値となる。なお、図3においては、縦軸には信号強度I(≧0)を、横軸には、「合焦位置」を中心として、光軸方向を示している。
図2(c)に示すように、AF光源115から出射した光の集光位置が後ピン位置にあるときは、試料102において反射した光は、受光センサ114の領域Bに偏って入射する。受光センサ114に入射する信号の強度は、図3(a)の横軸方向に関して正の値を取る領域に示すように、強度I_Bの方が、強度I_Aよりも大きい値となる。
図2(b)に示すように、AF光源115から出射した光の集光位置がステージ101の位置と一致するとき、試料102において反射した光の強度は、図3(a)に示すように、受光センサ114の領域AとBとで、等しい大きさとなる。
このように、顕微鏡装置1のステージ101をZ方向(光軸方向)に移動させていくと、領域A及び領域Bにて検出される光の信号強度I_A及びI_Bは、図3(a)に示すように変化することとなる。これを利用して、本実施形態に係るオートフォーカス装置10では、演算部140が、受光センサ114のA領域及びB領域に入射した光の信号強度I_A及びI_Bを用いて、合焦位置を検出する。
具体的には、演算部140において、評価関数として、(I_A+I_B)及び(I_A−I_B)/(I_A+I_B)を算出し、評価関数の値より、図2(b)に示すように、集光位置がステージ101の位置と一致するか否かを判断する。図3(b)は、評価関数(I_A+I_B)を示し、図3(c)は、評価関数(I_A−I_B)/(I_A+I_B)を示す。本実施形態では、演算部140は、図3(c)に示す評価関数:(I_A−I_B)/(I_A+I_B)の値が0となるときに、集光位置において合焦状態にある、すなわち、合焦位置と判定し、図1の表示部118を介してその旨を利用者に報知する。本実施形態では、表示部118にはLED(Light Emitting Diode)等を有し、合焦位置でLEDを点灯させ、それ以外では点灯させない等により、利用者に報知を行う。
なお、利用者に報知を行う方法としては、LEDを用いる以外に各種の方法が考えられる。顕微鏡装置1がスピーカを備える場合には、音等により利用者に報知を行ってもよい。
なお、上記においては、瞳分割法による合焦位置の検出方法を例に説明したが、三角法やピンホール法等の任意のアクティブ型AF法を適用することが可能である。
利用者は、収差補正レンズ駆動機構117を操作して、色収差により生じるオートフォーカス装置10と観察系との間で生じる合焦位置のずれを補正する。本実施形態においては、観察や測定を行う前に、用いる対物レンズ103ごとに、この合焦位置のずれの補正のために必要な収差補正レンズ駆動機構117の光軸方向の調整量を求めておく。そして、収差補正レンズ駆動機構117の筐体外部には、その後の観察や測定に際して収差補正レンズ駆動機構117の調整量を利用者が視認できるよう、目印を取り付ける。これについて、図4を参照して説明する。
図4は、本実施形態に係る収差補正レンズ駆動機構117の概要構成を示す図である。図4(a)に示すように、収差補正レンズ駆動機構117は、収差補正レンズ110、台座A120、台座B121、AFベース125及び送りねじ(図4の収差補正つまみ122及び軸126から構成される)127を含む。
AFベース125及びこれに取り付けられている台座B121は、オートフォーカス装置10内で固定されている。送りねじ127は、AFベース125の壁面を貫通して取り付けられている。台座B121の上には台座A120が配置され、台座A120の上には、収差補正レンズ110が配置される。送りねじ127の頭部の収差補正つまみ122を回転させると、送りねじ127の軸126が光軸方向(図4(a)においては左右方向)に移動する。こうして、利用者が収差補正つまみ122を回転させることにより、送りねじ127の軸126と連結される台座A120及びその上に配置される収差補正レンズ110が光軸方向に移動し、観察系とオートフォーカス装置10との間で生じる合焦位置のずれを補正する。
図4(b)は、図4(a)の収差補正レンズ駆動機構117を図面の右方向からみた図である。図4(b)に示すように、本実施形態においては、収差補正つまみ122には、顕微鏡装置1に装着される対物レンズ103ごとに、収差補正レンズ110を所定の移動量だけ移動させるには、どれだけ収差補正つまみ122を回転させるべきかを示す目盛り123(123a〜123d)が装着されている。AFベース125には、目盛り123を合わせる基準印124が設けられる。利用者は、目盛り123及び基準印124を目印として、光路上に挿入されている対物レンズ103に応じた目盛り123が基準印124の位置にくるように、収差補正つまみ122を回転させる。一般的に、図4に示す構成の収差補正レンズ駆動機構117により収差の補正を行うには、収差補正つまみを1〜2回転させることで足りる。このため、図4(b)に示す目盛り123を参照して、例えば10倍の対物レンズが光路上に挿入されているときには、利用者は、目盛り123aが基準印124の位置にくるように収差補正つまみ122を回転させるのみの操作で、収差補正を実施できる。
図4(b)に示す例では、目盛り123a〜123dは、シールやマグネットを貼付、あるいはねじで固定することにより、収差補正つまみ122に取り付けている。利用者は、図1の演算部140における合焦位置の判断結果を利用して、顕微鏡装置1を用いて各種の測定や観察を開始する前に、対物レンズ103ごとにどれだけ収差補正つまみ122を回転させるべきかを確認し、予め対応する目盛り123をつまみ122に取り付けておく。なお、シールやマグネット、ねじでの固定とすることで、顕微鏡装置1に取り付ける対物レンズ103を交換した場合にも、交換後の対物レンズ103に応じた位置に目盛り123a〜123dを取り付け直すことができる。
次に、目盛り123a〜123dを取り付ける具体的な方法について、図5を参照して説明する。
図5は、本実施形態に係るオートフォーカス装置10の収差補正レンズ駆動機構117に対し、対物レンズ103ごとに収差補正つまみ122の回転量に応じた目盛り123を取り付ける手順を示したフローチャートである。上記のとおり、図5に示す一連の処理は、例えば顕微鏡装置1を用いて測定や観察を開始する前等に、顕微鏡装置1の利用者等が実行する。
まず、ステップS1で、利用者が観察系から試料102を観察しながらステージ101を移動させてゆき、試料102が観察系の合焦位置に位置すると、ステージ101を停止させる。
次に、ステップS2で、利用者が図4の収差補正レンズ駆動機構117の収差補正つまみ122を回転させることにより、収差補正レンズ110の位置を調整する。
ステップS3で、利用者が表示部118の表示等により、ステージ101がオートフォーカス装置10の合焦位置にあるか否かを判定する。上記のとおり、表示部118は、演算部140において評価関数を用いて合焦位置であるか否かの判断を行った結果を利用して、演算部140がオートフォーカス装置10の合焦位置と判断すると、LED等によりその旨を利用者に対して報知する。収差補正レンズ駆動機構117により観察系とAF装置とで色収差による合焦位置のずれが解消するまで、ステップS2及びステップS3の処理を繰り返す。利用者は、演算部140において観察系とAF装置10とで合焦位置が一致したと判断したことを、表示部118等の表示等により認識すると、ステップS4の操作に進む。
ステップS4で、収差補正つまみ122に対して、顕微鏡装置1の光路上に挿入されている対物レンズ103の倍率に対応する目盛り123を、図4(b)の基準印124の位置に合致するように調整して取り付ける。取り付け方法は、上記のとおり、シールやマグネットの貼付、ねじでの固定等による。そして、ステップS5で、他の対物レンズについても、上記と同様に、ステップS1〜ステップS4の処理を繰り返す。こうして、顕微鏡装置1に装着されている全ての対物レンズ103に対応する目盛り123を収差補正つまみ122に取り付けると、処理を終了する。利用者は、図5に示す一連の処理で目盛り123を収差補正つまみ122に取り付けた後は、オートフォーカス装置10によるAF処理の後、収差補正つまみ122の目盛り123にしたがって操作を行い、観察系との合焦位置のずれを補正する処理を行うと、観察光に切り替えて、各種測定や観察を実施していく。
以上説明したように、本実施形態によれば、観察や測定を行う前に、収差補正レンズ駆動機構117の収差補正つまみ122に、対物レンズ103に応じた調整量に応じた位置に目盛り123を取り付けておく。これにより、利用者は、観察や測定の際には、AFによりピント合わせを行った場合に観察系との間で生じる合焦位置のずれを収差補正レンズ駆動機構117により補正する処理を、収差補正つまみ122の目盛り123により簡便に行うことが可能となる。すなわち、利用者は、オートフォーカス装置10によるピント合わせの後に、収差補正つまみ122に取り付けられている目盛り123を見て、光路上に挿入されている対物レンズ103に対応する目盛り123が基準印124の位置にくるように、収差補正つまみ122を回転する操作のみ実行すればよい。対物レンズ103を切り替えた場合であっても、同様に対応する目盛り123を基準印124に合わせるのみで足りる。
なお、AF光源115は、レーザ光として説明したが、レーザ光以外に、LED(Light Emitting Diode)などの光でもよい。
<第2の実施形態>
上記の実施形態においては、顕微鏡装置1に装着する対物レンズ103ごとに、収差補正の際の調整量(収差補正つまみ122の回転量)を調べ、各対物レンズ103に対応する目盛り123(図4(b)の例では4つの目盛り123a〜123d)を収差補正つまみ122に取り付けている。これは、同倍率の対物レンズ103であっても、対物レンズごとに収差補正において必要な調整量が異なるためである。これに対し、本実施形態においては、予め顕微鏡装置1に装着する対物レンズ103一式が定まっている場合に、予めシミュレーション等により、各対物レンズ103間の調整量(収差補正つまみ122の回転量)の差分を求め、これを1枚の目盛りに表しておく。そして、対物レンズ103の一式の中のいずれか1つについての実際に色収差の補正処理を行い、目盛り123のうちの実際の収差補正に利用した対物レンズ103の目盛り位置を基準に、この目盛り123を収差補正つまみ122に取り付ける。
以下に、本実施形態に係るオートフォーカス装置10´の構成及びその作用について、上記第1の実施形態と異なる点を中心に、具体的に説明する。なお、本実施形態に係るオートフォーカス装置10を含む顕微鏡装置1の構成については、図1に示すとおりであり、第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
図6は、本実施形態に係るオートフォーカス装置10´の収差補正レンズ駆動機構117´における収差補正つまみ122の構成図である。ここでは、図4(b)と同様の方向からみた構成図のみを示す。
図6に示すように、本実施形態においては、顕微鏡装置1が使用する対物レンズ103一式が定められている。この一式の各対物レンズ103間の収差補正の際の調整量は、光学シミュレーションや計算により求めることができる。このため、本実施形態において収差補正つまみ122に取り付ける目盛り123は、対物レンズ103ごとでなく、1枚の目盛り123から構成されている。
図7は、本実施形態に係るオートフォーカス装置10´の収差補正レンズ駆動機構117´において、対物レンズ103一式に対応する1枚の目盛り123を取り付ける手順を示したフローチャートである。図7に示す一連の処理についても、図5のそれと同様に、例えば顕微鏡装置1を用いて測定や観察を開始する前等に、顕微鏡装置1の利用者等が実行する。
まず、ステップS11で、利用者が顕微鏡装置1に取り付けられている対物レンズ103のうち、一の対物レンズ103について、観察系の合焦位置にまでステージ101を移動させる。
次に、ステップS12で、利用者が図6の収差補正レンズ駆動機構117´の収差補正つまみ122を回転させることにより、収差補正レンズ110の位置を調整する。これは、図5のステップS2の操作と同様である。
そして、ステップS13で、利用者が表示部118の表示等により、ステージ101が合焦位置にあるか否かを判定する。ステップS13の判定方法については、図5のステップS3と同様である。利用者は、演算部140において合焦位置と判断したことを、表示部118の表示等により認識すると、ステップS14の操作に進む。
ステップS14では、収差補正つまみ122に対して、顕微鏡装置1の光路上に挿入されている対物レンズ103に対応する表示がAFベース125上の基準印124の位置に合致するように、目盛り123を取り付ける。取り付け方法は、第1の実施形態と同様である。図6の目盛り123取り付けが完了すると、処理を終了する。
このように、本実施形態によれば、顕微鏡装置1において使用する対物レンズ103一式が予め定められているような場合には、一の目盛り123を収差補正つまみ122に取り付けるのみで、その後の測定や観察において、簡便に収差補正を行うことが可能となる。
<変形例1>
上記第1及び第2の実施形態においては、AFベース125上に基準印124が設けられ、収差補正つまみ122上に、対物レンズ103に応じた目盛り123を取り付けているが、これに限定されるものではない。例えば、収差補正つまみ122に基準印を設け、対物レンズ103ごとの調整量(つまみ122の回転量)を表す目盛りをAFベース125に取り付ける構成としてもよい。このような構成であっても、上記実施形態と同様の効果を得る。
<変形例2>
上記の実施形態では、顕微鏡装置1に取り付けられる複数の対物レンズ103を識別するために、各対物レンズ103の種類(倍率)を表記した目盛り123を用意し、これを収差補正つまみ122やAFベース125に取り付けているが、これには限定されない。
図8は、本変形例に係る目盛り及び基準印を例示する図である。図8に示すように、本変形例においては、目盛り123´(図8においては123´a〜123´d)の色により、各対物レンズ103に対応する収差補正の調整量を利用者が認識可能な構成としている。目盛り123´の取り付け方については、上記と同様である。
本変形例によれば、目盛り123´の色を対物レンズ103の色と合わせる構成とすることで、利用者にとっては、対物レンズ103の色に応じた目盛り123´を基準印124´に合わせるのみで、色収差補正をすることができ、上記実施形態と同様の効果を得る。
本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。
1 顕微鏡装置
10 オートフォーカス装置
101 ステージ
102 試料
103 対物レンズ
104 レボルバ
105 ハーフミラー(HM)
106 コリメートレンズ
107 観察光源
108 ダイクロイックミラー(DM)
109 λ/4板
110 収差補正レンズ(群)
111 集光レンズ(群)
112 偏光ビームスプリッタ(PBS)
113 結像レンズ(群)
114 受光センサ(PD)
115 AF光源
116 コリメートレンズ
117 収差補正レンズ駆動機構
118 表示部
119 投光側ストッパ
120 台座A
121 台座B
122 収差補正つまみ
123 目盛り
124 基準印
125 AFベース
140 演算部

Claims (3)

  1. 試料への光束を集光させる対物レンズと、前記対物レンズを保持するレボルバと、前記試料を載置するステージ及び前記対物レンズの間の距離を調整する焦準部制御機構とを有する顕微鏡に搭載される顕微鏡用オートフォーカス装置であって、
    観察系の光源と異なる波長の光を発し、該観察系の光源とは独立したAF光源と、
    前記AF光源からの光を受光して電気信号に変換する光電変換器と、
    前記光電変換器から出力される電気信号に基づき、前記AF光源から発せられた光により合焦状態となっているときの光軸方向に関する集光位置を示す合焦位置を検出する合焦検出部と、
    前記AF光の光軸方向に移動することにより、前記観察系の光源から発せられた光により合焦状態となっているときの光軸方向に関する集光位置を示す合焦位置と前記合焦検出部にて検出した合焦位置とのずれを補正する収差補正レンズと、
    利用者の操作により前記収差補正レンズを移動させる合焦位置調整部と、
    を備え、
    前記合焦位置調整部においては、合焦位置のずれの補正に必要な前記収差補正レンズの移動量に応じた目印であって、前記顕微鏡装置の前記レボルバが前記対物レンズを複数保持する場合に、各対物レンズを光路上に挿入した際のそれぞれについての合焦位置の補正に必要な前記収差補正レンズの移動量に応じた目印を、外部からそれぞれ識別可能に表示し、
    前記合焦位置調整部は、前記オートフォーカス装置の筐体外部から前記利用者が操作可能であり、回転させることで前記収差補正レンズを前記AF光の光軸方向に移動させる回転つまみで構成され、
    前記目印は、前記複数の対物レンズのそれぞれを識別可能な目盛りと、前記収差補正レンズの位置の調整処理において前記回転つまみを回転させて該目盛りを合わせるための基準印とからなり、それぞれが、前記回転つまみ、または該回転つまみに対して動かない固定側に装着され、
    前記目盛りは、シール、マグネットあるいはネジ締結によって、前記回転つまみあるいは前記固定側に、着脱可能に設けられる
    ことを特徴とするオートフォーカス装置。
  2. 前記目盛りは、前記レボルバに保持される前記複数の対物レンズの種類ごとに用意され、それぞれの目盛りが、対応する対物レンズを使用する場合の前記回転つまみの前記基準印に対する回転量に対応する位置に装着される
    ことを特徴とする請求項に記載のオートフォーカス装置。
  3. 前記目盛りは、前記レボルバに保持される前記複数の対物レンズの一式に含まれる対物レンズ間の相対的な前記回転つまみの回転量が表された1枚の目盛りから構成される
    ことを特徴とする請求項に記載のオートフォーカス装置。
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