JP2015072230A - 半導体装置の発熱解析方法及び発熱解析装置 - Google Patents

半導体装置の発熱解析方法及び発熱解析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体装置に高電圧を印加し発熱解析を行う際、放電現象が発生することなく、安定して発熱解析を行うことができる半導体装置の発熱解析方法および発熱解析装置を得る。【解決手段】半導体装置1を容器5に設置する工程と、絶縁性液体7を容器5に注入し半導体装置1を浸漬する工程と、半導体装置1に電源装置2により電圧を印加し半導体装置1を動作させ、半導体装置1の発熱分布を発熱解析装置により検出し発熱画像を取得する工程と、発熱画像より発熱箇所を特定する工程とを有する半導体装置の発熱解析方法である。さらに、半導体装置1を液体に浸漬するための容器5と、半導体装置1に電力を印加するための電源装置2と、半導体装置1から輻射される赤外線を受光し映像化する赤外線検出器3とを備える半導体装置の発熱解析装置である。【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体装置の発熱解析方法および発熱解析装置に関するものである。特には、高耐圧を有する半導体装置の発熱分布測定及び不良箇所の特定に関する。
従来の発熱解析装置を用いた半導体装置の発熱解析方法を説明する。従来の発熱解析装置は、解析対象の半導体装置からの発熱に応じ輻射される赤外線を感知し、発熱画像を撮影する機能を有する赤外線検出器と、半導体装置に電圧を供給する電源装置を備える(例えば、特許文献1参照)。
この発熱解析装置を用いた解析方法の手順を説明する。電源装置により半導体装置に電圧を供給し、半導体装置を動作状態にする。つぎに半導体装置からの発熱に応じ輻射される赤外線を赤外線検出器により発熱画像として撮影する。この発熱画像から半導体装置の発熱分布測定及び不良箇所を特定するなどの解析を行う。
なお、電源装置により脈流状態の波形の電圧を印加しながら、半導体装置を動作させることにより、半導体装置を破壊することなく、100V以上かつ3000V以下の電圧を印加して動作状態にある半導体装置の発熱解析を行うことができる(例えば、特許文献2参照)。
また、近年、従来の半導体装置の数倍もの高耐圧を有する半導体装置が開発されている。半導体材料のSiC(Silicon Carbide)を用いた半導体装置は、耐圧3000V超を有している。そのため、それらの高耐圧半導体装置の発熱解析を行う際、3000Vを越える高電圧を印加する場合がある。
特開平11−337511号 特開2009−288090号
ところで、100V以上かつ3000V以下の電圧を印加する特許文献2に記載の発熱解析を行う場合であっても、半導体装置の構造やプローブ針を押し当てる位置により、正極に接続したプローブ針と負極に接続したプローブ針の間、または、プローブ針と対極に接続した位置間で、放電現象が起こり検査対象箇所を検査できない場合があった。さらには、3000V超の高電圧を半導体装置に印加する場合では、放電現象の発生頻度が高くなる場合があった。
すなわち、高電圧を半導体装置に印加し、発熱解析を行う場合、放電現象が度々発生してしまい、安定して発熱解析を行うことができない問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、高電圧を半導体装置に印加し発熱解析を行う際に、安定して発熱解析を行うことができる半導体装置の発熱解析方法及び発熱解析装置を提供するものである。
この発明に基づく半導体装置の発熱解析方法は、半導体装置を容器内に設置する工程と、絶縁性液体を容器に注入し半導体装置を浸漬させる工程と、電源装置により半導体装置に電圧を印加し半導体装置を動作させ、半導体装置の発熱分布を赤外線検出器により検出し発熱画像を取得する工程と、発熱画像より半導体装置の発熱箇所を特定する工程とを備えたことを特徴とする。
また、この発明に基づく半導体装置の発熱解析装置は、半導体装置を収納し、絶縁性液体に半導体装置を浸漬させるための容器と、半導体装置に電圧を印加するための電源装置と、半導体装置から輻射される赤外線を受光し、その発熱分布を映像化するための赤外線検出器とを備えたことを特徴とする。
この発明によれば、半導体装置を絶縁性液体に浸漬させることにより放電の発生頻度を低下させることができ、高電圧印加時において安定して半導体装置の発熱解析を行うことができる。
この発明の実施の形態1の発熱解析装置を説明する装置概要図である。 この発明の実施の形態1による半導体装置の発熱解析方法を説明するフロー図である。 この発明の実施の形態1による半導体装置Aの放電発生頻度の印加電圧依存性を示す棒グラフである。 この発明の実施の形態1による半導体装置Bの放電発生頻度の印加電圧依存性を示す棒グラフである。 この発明の実施の形態1による半導体装置Cの放電発生頻度の印加電圧依存性を示す棒グラフである。 この発明の実施の形態2の発熱解析装置を説明する装置概要図である。 この発明の実施の形態3の発熱解析装置を説明する装置概要図である。 この発明の実施の形態4の発熱解析装置を説明する装置概要図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1の発熱解析装置を説明する装置概要図である。電源装置2は、解析対象の半導体装置1に、パルス電圧や脈流電圧を印加できる機構を有している。赤外線検出器3は、半導体装置1から輻射された赤外線を捉えて発熱画像として、出力する機能を有している。また、モニター4により赤外線検出器3から得られた発熱画像を表示する。容器5は、半導体装置1を収納し、かつ絶縁性液体7を保持することできる。2つのプローブ針6は、半導体装置1に電源装置2の電圧を印加するため、一方が電源装置2の正極に接続され、他方は負極に接続される。また、負極は接地される場合が多い。半導体装置1は、容器5内に設置され、容器5内を絶縁性液体7により満たすことで、絶縁性液体7に浸漬させる。
つぎに、本実施の形態1の半導体装置の発熱解析方法について説明する。図2は、本実施の形態1の半導体装置の発熱解析方法を説明するフロー図である。これを参照して、発熱解析方法について説明する。
第1工程(ステップS1):半導体装置1を容器5にセットし、プローブ針6を半導体装置1に押し当てて、所望の電気的状態を設定できるようにする。
第2工程(ステップS2):容器5にパーフルオロアルカンなどの絶縁性液体7を注入し、半導体装置1を絶縁性液体7に浸漬させる。
第3工程(ステップS3):半導体装置1に電源装置2により、ハイレベルが1000〜4000Vのパルス電圧を印加し、半導体装置1を動作させ、半導体装置1を流れる電流による発熱分布を赤外線検出器3により検出し発熱画像を取得する。
第4工程(ステップS4):S3で得られた発熱画像により、発熱箇所を特定する。
このような工程フローを実行することにより、半導体装置1の発熱箇所を解析し、特定することができる。
なお、半導体装置1に連続的な電圧を印加すると、局所的にジュール熱が発生し半導体装置1を破壊する懸念がある。半導体装置1にパルス電圧や脈流電圧のような周期的にハイレベル電圧とローレベル電圧を繰り返す電圧を印加することにより、ジュール熱の発生を抑制しつつ発熱解析を行うことができる。
発熱を赤外線で検出できる発熱量は1mW以上である場合が多い。したがって、パルス電圧印加時のハイレベル電圧をVボルト、ローレベル電圧を0ボルトとし、ハイレベル電圧印加時の電流値をIアンペア、パルス電圧のデューティー比をDとして、I×V×D≧1mWの関係を満たすハイレベル電圧V、電流値I、パルス電圧の印加デューティー比Dを選択すると良い。ただし、発熱を多くし過ぎると、検出は容易になるが、半導体装置1が破壊されやすくなるので、適度なI×V×Dを選択することが好ましい。
赤外線検出器3としては、例えばアンチモン化インジウム(InSb)センサを搭載したものを使用すればよい。その検出波長域は3μm以上、5μm以下である。InSbセンサを搭載した赤外線検出器3は、スターリングサイクル冷凍機で冷却することでノイズが抑えられ鮮明な発熱画像を得ることができる。
絶縁性液体7は、電気的に絶縁性が高く、かつ、半導体装置1から輻射される赤外線が光学的に透過できる性質が必要である。さらに、半導体装置1が発熱するので、絶縁性液体7は沸点が高い方が望ましい。
また、絶縁性液体7は、電気的性質では体積抵抗率で1×1010Ωcm以上が望ましく、光学的性質においては、大気が透過できる波長域0.8μm以上、14μm以下の範囲内で赤外線を透過することが望ましい。さらに、絶縁性液体7は、室温から100℃の温度範囲で液体であることが望ましい。
赤外線検出器3の検出波長領域が3μm以上、5μm以下の場合において、光学的性質の観点から、絶縁性液体7には、炭化水素系物質の水素基をフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子で置き換えた物質を使用すればよい。炭化水素系物質では、炭素と水素の一重結合の伸縮振動により波長3μm以上、5μm以下の領域に大きな吸収を持つことが知られているが、炭化水素系物質の水素基をハロゲン原子で置換した物質では、吸収波長が長波長側にシフトするため、波長3μm以上、5μm以下の領域における透過率が向上する。ここで、炭化水素系物質とは、炭化水素を骨格とし,酸素や窒素等を含む有機化合物のことを言う。
このように、絶縁性液体7には、パーフルオロアルカン、トリパーフルオロアルキルアミンやジパーフルオロアルキルエーテルなどの水素基を有せず、フッ素基を有する物質、あるいは、これらの混合物が望ましい。特に、パーフルオロアルカンに関しては、比較的分極が小さいため、半導体装置1にパルス電圧を印加したときに生じる半導体装置1表面の電界分布の変調による絶縁性液体7の液面の振動を大幅に抑えることができる。さらに、パーフルオロアルカンの中でもの組成式C2x+2(x=6〜13)のものが、絶縁性液体7に適している。また、フロリナート(登録商標)も、水素基を有せず、フッ素基を有する物質が成分となっているので、絶縁性液体7に適している。
なお、図2で説明した工程フローでは、ステップS1で、半導体装置1を容器5にセットし、プローブ針6を半導体装置1に押し当て、ステップS2で、半導体装置1を絶縁性液体7に浸漬させる順を示したが、絶縁性液体7で容器5が満たされている状態で、半導体装置1をセットしてもよい。すなわち、ステップS1とS2の順が逆でもよい。
以上の発熱解析方法および発熱解析装置によれば、半導体装置1を絶縁性液体7に浸漬させることにより、正極に接続したプローブ針6と負極に接続したプローブ針6の間、または、プローブ針6と対極に接続した位置間の絶縁性が高められ、放電現象の発生頻度は低下し、安定した半導体装置1の発熱解析を行うことができる。また、容易に発熱箇所を特定することができる。
なお、絶縁性液体7により、半導体装置1の発熱箇所が冷却される効果もあるため、ジュール熱による半導体装置1の破壊を防ぐことができる。そのため、従来、印加電圧にパルス電圧や脈流電圧を用いて解析対象の半導体装置1をジュール熱による破壊を抑制していた場合にも直流電圧を適用できる場合がある。この場合、安価な直流電源装置を適用できる利点がある。
よって、半導体装置1の検査条件により、電源装置2により発生する電圧は、パルス電圧や脈流電圧ではなく、必要に応じ、直流電圧や交流電圧でも良い。すなわち、この発明は電源装置2の出力電圧波形により限定されることはない。
さらに、冷却循環装置を備えることにより、絶縁性液体7を循環し、絶縁性液体7を冷却し、ジュール熱による半導体装置1の破壊を防ぐ効果を期待できる。
また、温水循環装置を備えることにより、絶縁性液体7を循環し、絶縁性液体7を徐々に加熱すれば、半導体装置1の破壊に至る温度を評価することができる。
なお、本実施の形態1では、電源装置2の正極と負極に連結したプローブ針6を押し付けることで電圧を印加したが、半導体装置1の構造に応じて、容器5を金属などの電気導電体で形成し、容器5を電源装置2の負極と連結し、プローブ針6を正極のみを半導体装置1に押し当ててもよい。また、容器5の底に電気導電性を有する材質を設置し、電源装置2の負極と連結する場合も同様である。
以下に、異なる構造を有する半導体装置を用いて、実際に従来法による放電発生率とこの発明の方法による放電発生率を比較した例を示す。
(実施例1)
ある構造の半導体装置(以下、半導体装置A)により、従来の半導体装置を絶縁性液体に浸漬させない非液浸法と、この発明の方法を比較した例を示す。評価方法を説明する。
半導体装置Aを用意し、プローブ針を半導体装置Aに押し当てた後に、電源装置により、印加電圧を0ボルトから徐々に上げる。放電が発生した時点で、その電圧を放電発生電圧とした。なお、印加電圧にはパルス電圧を用いたので、パルス電圧のハイレベル電圧を印加電圧とする。ローレベル電圧は0ボルトである。
非液浸法による評価では、半導体装置Aを絶縁性液体で浸漬させず、電圧を印加した。一方、この発明の方法による評価では、絶縁性液体には、フロリナート(登録商標)を用いて半導体装置Aを浸漬させた後に電圧を印加した。半導体装置A複数個に関して、同様な方法で放電発生電圧を求め、印加電圧範囲における放電発生頻度を調べた。
図3は、この発明の方法による放電発生頻度と非液浸法による放電発生頻度を比較して示し、横軸に放電が発生した印加電圧範囲を、縦軸は放電発生頻度を、それぞれ示している。なお、グラフ中の単色の棒は非液浸法による評価結果を、ハッチングの棒はこの発明の方法による評価結果を、それぞれ示す。
非液浸法による評価では、印加電圧範囲2500V超〜3000V以下で、放電発生が極大値となり、印加電圧4000V以下で、評価を行った全てのケースで、放電が発生している。一方、この発明の方法による評価では、印加電圧4000V以下での放電の発生は見られず、印加電圧4000V超まで放電が発生していない。
非液浸法とこの発明の方法を比較すると、この発明の方法により、放電が発生する印加電圧範囲が向上し、印加電圧4000V以下で、放電の発生がなくなることから、印加電圧4000V以下では安定した半導体装置の発熱解析が遂行できることがわかる。
(実施例2)
さらに、半導体装置Aと異なる構造の半導体装置(以下、半導体装置B)についても、実施例1と同様な評価を行った。図4は、この発明の方法による放電発生頻度と非液浸法による放電発生頻度を比較して示し、横軸に放電が発生した印加電圧範囲を、縦軸は放電発生頻度を、それぞれ示している。なお、グラフ中の単色の棒は非液浸法による評価結果を、ハッチングの棒はこの発明の方法による評価結果を、それぞれ示す。
非液浸法による評価では、印加電圧範囲3000V超〜3500V以下で、放電発生が極大値となり、印加電圧4000V以下で、全てのケースで放電が発生している。一方、この発明の方法による評価では、印加電圧4000V以下での放電の発生は見られず、印加電圧4000V超まで放電が発生していない。
非液浸法とこの発明の方法を比較すると、この発明の方法により、放電が発生する印加電圧範囲が向上し、印加電圧4000V以下で、放電の発生がなくなることから、印加電圧4000V以下では安定した半導体装置の発熱解析が遂行できることがわかる。
(実施例3)
さらに、半導体装置Aとも半導体装置Bとも異なる構造の半導体装置(以下、半導体装置C)についても、実施例1と同様な評価を行った。図5は、この発明の方法による放電発生頻度と非液浸法による放電発生頻度を比較して示し、横軸に放電が発生した印加電圧範囲を、縦軸は放電発生頻度を、それぞれ示している。なお、グラフ中の単色の棒は非液浸法による評価結果を、ハッチングの棒はこの発明の方法による評価結果を、それぞれ示す。
非液浸法による評価では、印加電圧範囲3000V以下で、全てのケースで放電が発生している。一方、この発明の方法による評価では、印加電圧4000V以下での放電の発生は見られず、印加電圧4000V超まで放電が発生していない。
非液浸法とこの発明の方法を比較すると、この発明の方法により、放電が発生する印加電圧範囲が向上し、印加電圧4000V以下で、放電の発生がないことから、印加電圧4000V以下では安定した半導体装置の発熱解析が遂行できることがわかる。
上記の実施例1〜3によれば、半導体装置A、半導体装置Bおよび半導体装置Cのいずれの半導体装置においても、従来の非液浸法に比べこの発明の発熱解析方法では、放電が発生する印加電圧範囲が向上し、かつ印加電圧4000V以下では、放電が発生していない。よって、このように、この発明は、半導体装置に構造に依存せず、安定した半導体装置の発熱解析を行うことができる。
実施の形態2.
実施の形態1の発熱解析方法および発熱解析装置においては、測定環境における振動や大気の流れ等により絶縁性液体7の表面が揺れることにより、半導体装置1から輻射された赤外線が絶縁性液体7表面で散乱され、発熱画像が不鮮明になる場合があった。
本実施の形態2は、そのような発熱画像が不鮮明になる場合を解消するための発熱解析方法および発熱解析装置を提供するためのものである。
図6は、本実施の形態2の発熱解析装置を説明する装置概要図である。図中において、同一番号および同一符号は、実施の形態1と同様あるいは同等品であるので、詳細な説明は省略する。なお、図示してない電源装置2、モニター4に関しても実施の形態1と同様あるいは同等品であるので、詳細な説明は省略する。
図6において、赤外線検出器3のレンズ部3aの先端部分が、絶縁性液体7に接触あるいは没した構成を有している。
この構成によれば、絶縁性液体7の液表面が揺れても、赤外線検出器3のレンズ部3aが絶縁性液体7に接触あるいは没しているために、半導体装置1から輻射された赤外線が液表面で散乱されることはなく、鮮明な発熱画像を得ることができる。レンズ部3aは、0.8μm以上、14μm以下の範囲の赤外線を透過する材料で構成される。
なお、通常赤外線検出器3のレンズは媒体が空気であることを前提に光学設計されていることが多い。本実施の形態では、媒体が絶縁性液体7となるので、媒体が空気であることを前提に光学設計されたレンズを使用すると、屈折率差から球面収差が発生し、発熱画像が不鮮明になる場合がある。したがって、赤外線検出器3のレンズの屈折率を絶縁性液体7の屈折率に合わせればよい。
例えば、絶縁性液体7にフッ化炭化水素を用いる場合、フッ化炭化水素の屈折率は2.25〜2.3であるので、赤外線検出器3のレンズの屈折率をこれに合わせたものにすればよい。
このように、本実施の形態2の発熱解析方法および発熱解析装置により、絶縁性液体7の液表面が揺れる場合でも発熱画像が不鮮明になることなく、容易に発熱箇所を特定することができる。
実施の形態3.
本実施の形態3は、実施の形態2と同様に、絶縁性液体7の液表面の揺れによる影響を低減するための発熱解析方法および発熱解析装置を提供する。
図7は、本実施の形態3の発熱解析装置を説明する装置概要図である。図中において、同一番号および同一符号は、実施の形態1と同様あるいは同等品であるので、詳細な説明は省略する。なお、図示してない電源装置2、モニター4に関しても実施の形態1と同様あるいは同等品であるので、詳細な説明は省略する。
図7において、窓材8の主面の一方は、絶縁性液体7に接触あるいは没しており、窓材8の主面のもう一方は、大気と接触している構成を有している。窓材8により、絶縁性液体7の液表面が、保護されているので、液表面が揺れることがない。そのため、半導体装置1から輻射された赤外線が液表面で散乱されることはなく、鮮明な発熱画像を得ることができる。
窓材8の材料としては、赤外線検出器3の検出波長域における透過率が高いものが望ましい。レンズ部3aは、0.8μm以上、14μm以下の範囲の赤外線を透過する材料で構成される。
赤外線検出器3にInSbセンサを搭載したものを用いる場合は、検出波長域は3μm以上、5μm以下であるので、窓材8は、波長域3μm以上、5μm以下において高い透過率材料を有する材料で構成されることが望ましい。その材料としては、例えば、サファイアガラスやシリコン、硫化亜鉛、硫化セレンなどが挙げられる。
本実施の形態3の発熱解析方法および発熱解析装置により、絶縁性液体7の液表面が揺れる場合でも発熱画像が不鮮明になることなく、容易に発熱箇所を特定することができる。
実施の形態4.
本実施の形態4は、より鮮明な発熱画像を得るための形態である。図8は、この発明の実施の形態4の発熱解析装置を説明する装置概要図である。図中において、同一番号および同一符号は、実施の形態1と同様あるいは同等品であるので、詳細な説明は省略する。
なお、図示してない電源装置2、モニター4に関しても実施の形態1と同様あるいは同等品であるので、詳細な説明は省略する。
画像同期装置9は、電源装置2から印加電圧波形と同期した参照信号を受信し、赤外線検出器3の発熱画像信号から特定の周波数の信号を検出して増幅させて、モニター4に表示する機能を有している。
例えば、電源装置2により半導体装置1にパルス電圧を印加する場合、パルス電圧がローレベル電圧からハイレベル電圧への立ち上がりに同期し、半導体装置1に電流が多く流れる瞬間の発熱画像のみを、重ね合わせることにより鮮明な発熱画像を得ることができる。
本実施の形態の発熱解析方法および発熱解析装置により、より鮮明な発熱画像を得ることができ、容易に発熱箇所を特定することができる。
1 半導体装置、2 電源装置、3 赤外線検出器、3a 赤外線検出器のレンズ部、5 容器、7 絶縁性液体、8 窓材、9 画像同期装置。

Claims (13)

  1. 半導体装置を容器に設置する工程と、
    絶縁性液体を前記容器に注入し前記半導体装置を浸漬させる工程と、
    前記絶縁性液体に浸漬させた前記半導体装置に電圧を印加し前記半導体装置を動作させた状態で、前記半導体装置の発熱分布を赤外線検出器より検出し発熱画像を取得する工程と、
    前記発熱画像より前記半導体装置の発熱箇所を特定する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の発熱解析方法。
  2. 絶縁性液体は、体積抵抗率1010Ωcm以上を有し、かつ波長域0.8μm以上、14μm以下の赤外線領域に透過する性質を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  3. 絶縁性液体は、炭化水素系物質の水素基をフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子で置換した構造を有する物質であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  4. 絶縁性液体は、フッ化炭化水素であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  5. 絶縁性液体は、パーフルオロアルカン、トリパーフルオロアルキルアミン、若しくは、ジパーフルオロアルキルエーテルのいずれか、または、これらの混合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  6. 赤外線検出器のレンズ部が、絶縁性液体の液面に接する、または、没するように配置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  7. 窓材の一主面が、絶縁性液体に接する、または、没するように、前記窓材を配したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  8. 窓材は、波長域0.8μm以上、14μm以下の赤外線を透過する性質を有することを特徴とした請求項7に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  9. 窓材は、サファイアガラス、シリコン、硫化亜鉛、硫化セレンのいずれかの材料で構成されることを特徴とした請求項7に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  10. 赤外線検出器のレンズ部は、波長域0.8μm以上、14μm以下の赤外線を透過する性質を有することを特徴とした請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の半導体装置の発熱解析方法。
  11. 半導体装置を収納し、絶縁性液体に浸漬させるための容器と、前記半導体装置に電圧を印加するための電源装置と、前記半導体装置から輻射される赤外線を受光し、前記半導体装置の発熱分布を映像化するための赤外線検出器とを有する半導体装置の発熱解析装置。
  12. 電源装置の印加電圧信号と同期し、赤外線検出器の特定周期の発熱画像信号を増幅する機能を有する画像同期装置を備えたことを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の発熱解析装置。
  13. 容器は、少なくとも底部に電気導電性を有する材質を配したことを特徴とした請求項11又は請求項12に記載の半導体装置の発熱解析装置。
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Citations (11)

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