JP2015071909A - 柱梁接合構造 - Google Patents

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Koji Tabuchi
浩司 田渕
哲 日下
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哲 日下
信行 柳澤
Nobuyuki Yanagisawa
信行 柳澤
俊司 山本
Shunji Yamamoto
俊司 山本
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Abstract

【課題】組立て段階において、プレキャストコンクリート仕口部材の横方向への移動を抑制できる柱梁接合構造を提供する。
【解決手段】柱梁接合構造は、上端面に第1縦穴14が形成され、第1縦穴14へ柱主筋16が延在し、上端面から柱主筋16は突出しないプレキャストコンクリート柱12と、下面に第1縦穴14と対向する第2縦穴20が形成され、上面から第2縦穴20に貫通する鉄筋挿入孔22が形成されたプレキャストコンクリート仕口部材18と、第1縦穴14と第2縦穴20に跨って配置され、中空部が柱主筋16へ挿入された継手管32と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、柱梁接合構造に関する。
プレキャストコンクリート(PC)柱、及びPC梁を採用した建物では、現場でのコンクリート打設作業の低減が求められている。
ここに、現場でのコンクリート打設作業を必要としないPC柱、PC梁を使用した柱梁架構が提案されている(特許文献1)。
特許文献1には、上端部に柱主筋連結用の継手が埋入されたPC柱と、端面から梁主筋が突出されたPC梁と、柱主筋を挿通させるための鉛直方向の貫通孔を有するPC仕口パネル(プレキャストコンクリート仕口部材)と、を備え、PC柱の上で、PC仕口パネルを水平方向へ移動させながら位置決めし、位置決めされた状態で、上階のPC柱の柱主筋又は柱主筋に連結される中継筋を、PC仕口パネルの貫通孔を貫通させて継手へ挿入する。その後、継手や貫通孔にグラウトを注入してPC柱とPC梁を連結させる技術が記載されている。
特許第3837390号公報
しかし、特許文献1の技術では、PC柱の上に載置されたPC仕口パネルは、上階のPC柱の柱主筋又は柱主筋に連結される中継筋を、PC仕口パネルの貫通孔に挿入して継手に定着させるまでの間は、PC仕口パネルとPC柱は何ら接合されてなく、PC仕口パネルが横方向に移動可能な状態のまま維持される。
本発明は、上記事実に鑑み、組立て段階において、プレキャストコンクリート仕口部材の横方向への移動を抑制できる柱梁接合構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る柱梁接合構造は、上端面に第1縦穴が形成され、前記第1縦穴へ柱主筋が延在し、前記上端面から前記柱主筋が突出しないプレキャストコンクリート柱と、下面に前記第1縦穴と対向する第2縦穴が形成され、上面から前記第2縦穴に貫通する鉄筋挿入孔が形成されたプレキャストコンクリート仕口部材と、前記第1縦穴と前記第2縦穴に跨って配置され、中空部が前記柱主筋へ挿入された継手管と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、プレキャストコンクリート柱の上端面にプレキャストコンクリート仕口部材を載せて、第1縦穴と第2縦穴の位置合わせをして、継手管を第1縦穴と第2縦穴に跨って配置させ、継手管の中空部へ柱主筋を挿入させる。
これにより、第1縦穴と第2縦穴の位置合わせ後に、継手管がダボとして機能する。この結果、組立て段階にプレキャストコンクリート柱とプレキャスト仕口部材が連結され、プレキャストコンクリート仕口部材の横移動が制限される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の柱梁接合構造において、前記プレキャストコンクリート仕口部材の両側面には、プレキャストコンクリート梁部材が設けられており、前記プレキャストコンクリート梁部材の一方の端面には梁主筋挿入孔が形成され、前記プレキャストコンクリート梁部材の他方の端面からは梁主筋が突出していることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、プレキャストコンクリート柱の上端面で、プレキャストコンクリート梁部材を横移動させて、プレキャストコンクリート梁部材の一方の端面に形成された梁主筋挿入孔へ、隣接するプレキャストコンクリート梁部材の梁主筋を挿入し、プレキャストコンクリート梁部材を連結することができる。
このため、プレキャストコンクリート梁部材の連結作業が容易であり、かつ、連結部を現場打ちコンクリートでつなぐ必要がない。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の柱梁接合構造において、前記プレキャストコンクリート仕口部材の前記鉄筋挿入孔には、プレキャストコンクリート上柱の下面から突出された柱主筋、又は前記鉄筋挿入孔とプレキャストコンクリート上柱に形成された中継筋挿入孔に跨る中継筋が挿入され、前記柱主筋又は前記中継筋の下端部は、前記継手管に定着されることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、プレキャストコンクリート仕口部材の横移動を制限した状態で、プレキャストコンクリート仕口部材の鉄筋挿入孔から、中継筋を挿入して継手管へ定着させる。この中継筋へプレキャストコンクリート上柱の下面に形成された中継筋挿入孔を挿入させることで、プレキャストコンクリート上柱、プレキャストコンクリート仕口部材、及び第1縦穴が形成されたプレキャストコンクリート柱を一体に接合することができる。
又は、プレキャストコンクリート仕口部材の横移動を制限した状態で、プレキャストコンクリート仕口部材の鉄筋挿入孔から、プレキャストコンクリート上柱の下端面から突出させた柱主筋を挿入して継手管へ定着させる。これにより、プレキャストコンクリート上柱、プレキャストコンクリート仕口部材、及び第1縦穴が形成されたプレキャストコンクリート柱を一体に接合することができる。
請求項4に記載の発明に係る柱梁接合方法は、上端面に第1縦穴が形成され、前記第1縦穴へ柱主筋が延在し、前記上端面から前記第1柱主筋が突出しないプレキャストコンクリート下柱を建て込む工程と、下面に前記第1縦穴と対向する第2縦穴が形成され、上面から前記第2縦穴へ貫通する鉄筋挿入孔が形成され、両側面にプレキャストコンクリート梁が接合されたプレキャストコンクリート仕口部材を、前記プレキャストコンクリート下柱の上端面に載置し、前記第1縦穴と前記第2縦穴を位置合わせする工程と、前記第2縦穴に収容された継手管を、第1縦穴へ移動させて中空部を前記柱主筋へ挿入し、前記第1縦穴と前記第2縦穴に跨って配置する工程と、前記プレキャストコンクリート仕口部材の前記鉄筋挿入孔に、プレキャストコンクリート上柱の下面から突出された柱主筋、又は前記鉄筋挿入孔とプレキャストコンクリート上柱に形成された中継筋挿入孔に跨る中継筋を挿入し、前記柱主筋又は前記中継筋の下端部を、前記継手管に定着させる工程と、前記第1縦穴、前記第2縦穴、前記継手管の中空部及び前記鉄筋挿入孔にグラウトを注入する工程と、を有することを特徴としている。
請求項4に記載の接合方法を実行することにより、継手管を、第1縦穴から第2縦穴へ移動させることで継手管がダボとして機能し、第1縦穴と第2縦穴の相対的な横移動を抑制する。続いて、第1縦穴と第2縦穴の相対的な横移動を抑制した状態で、プレキャストコンクリート仕口部材の鉄筋挿入孔に柱主筋又は中継筋が挿入され、先端部が継手管に定着される。その後、第1縦穴、第2縦穴、及び鉄筋挿入孔にグラウトを注入することにより、現場でのコンクリート打設作業を必要とせず、プレキャストコンクリート柱とプレキャストコンクリート梁が接合される。
即ち、本接合方法によれば、第1縦穴と第2縦穴の位置合わせ後に、継手管がダボとして機能する。この結果、組立て段階にプレキャストコンクリート柱とプレキャスト仕口部材が連結され、プレキャストコンクリート仕口部材の横移動が制限される。
本発明は、上記構成としてあるので、組立て段階において、プレキャストコンクリート仕口部材の横方向への移動を抑制できる柱梁接合構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る柱梁接合構造の基本構成を示す断面図である。 (A)、(B)はいずれも、本発明の第1実施形態に係る柱梁接合部の組立て手順を示す断面図である。 (A)、(B)はいずれも、本発明の第1実施形態に係る柱梁接合部の組立て手順を示す断面図である。 (A)、(B)はいずれも、本発明の第1実施形態に係る柱梁接合部の組立て手順を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るプレキャストコンクリート梁の接合部の部分断面を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る柱梁接合構造のグラウト注入例を模式的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る柱梁接合構造の組立て手順を示す断面図である。 (A)、(B)はいずれも、本発明の第2実施形態に係る柱梁接合構造の組立て手順を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る柱梁接合構造の組立て手順を示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る柱梁接合構造の組立て手順を示す断面図である。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る柱梁接合構造について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は柱梁接合部の基本構成を示す断面図、図2〜図4は柱梁接合部の組立て手順を示す断面図、図5はプレキャストコンクリート梁同士の接合部を示す部分断面図、図6は柱梁接合部へのグラウト注入例を示す断面図である。
図1、図2(A)の断面図に示すように、柱梁接合部10は、プレキャストコンクリート下柱(以下PC下柱と記載する。)12を有している。PC下柱12の上面12Tには、柱縦穴14が深さH1で形成され、柱縦穴14には、柱主筋16の先端部が露出されて延在している。柱縦穴14は、柱主筋16の位置に対応させて複数個形成され、柱主筋16の上端部は、柱縦穴14の内部に位置しており、PC下柱12の上面12Tからは突出していない。
また、PC下柱12の上には、プレキャストコンクリート仕口部材(以下PC仕口部材と記載する。)18が設けられている。PC仕口部材18の両側面には、一対のプレキャストコンクリート梁(以下PC梁と記載する。)24R、24Lが設けられている。PC梁24R、24LはPC仕口部材18と、プレキャスト時に一体として形成されている。PC梁24R、24LとPC仕口部材18との接合は一般的な構成であり、PC梁24R、24Lの断面表示は省略した。
PC仕口部材18の下面18Bには、仕口縦穴20が深さH2で形成されている。仕口縦穴20は、柱縦穴14と対向する位置に、柱縦穴14とほぼ同等の径で、同じ個数が形成されている。
また、PC仕口部材18には、PC仕口部材18の上面18Tから仕口縦穴20まで貫通する、鉄筋挿入孔22が形成されている。鉄筋挿入孔22は仕口縦穴20より小径とされ、鉄筋挿入孔22には、プレキャストコンクリート上柱(以下PC上柱と記載する。)26から、下方へ突出された柱主筋30が挿入される。
また、柱縦穴14には、カプラ(継手管)32が収納されている。カプラ32は、鋼鉄製の継手部材であり、長さL1の中空円筒である。カプラ32の長さL1は、仕口縦穴20の深さH2以下であり、柱縦穴14の深さH1より大きくされている(H2≧L1>H1)。これにより、カプラ32を、仕口縦穴20から柱縦穴14へ移動させたとき、カプラ32は、柱縦穴14と仕口縦穴20に跨って配置される。また、カプラ32の中空部の下部にはPC下柱12の主筋16の端部が挿入され、中空部の上部には、PC上柱26の下面から突出された柱主筋30の端部が挿入される。
柱縦穴14、仕口縦穴20、カプラ32及び鉄筋挿入孔22の内部の隙間部(図1のドットで示す範囲)には、後述する方法でグラウト34が充填されている。
これにより、PC下柱12、PC仕口部材18及びPC上柱26がグラウト34で一体化される。また、柱主筋16の上端部と柱主筋30の下端部がカプラ32に定着される。
ここに、詳細は後述するが、組立て段階において、PC仕口部材18は、PC下柱12の上面12Tに設置され、移動させながら柱縦穴14と仕口縦穴20を位置合わせし、PC仕口部材18の仕口縦穴20へ収容されたカプラ32を、柱縦穴14へ落とし込む。そのとき、カプラ32の中空部へ柱主筋16を挿入させると共に、カプラ32を柱縦穴14と仕口縦穴20に跨って配置させる。
これにより、柱縦穴14と仕口縦穴20の位置合わせ後に、カプラ32をダボとして機能させることができる。この結果、柱梁接合部10が組立て段階で水平荷重を受けても、PC下柱12とPC仕口部材18がダボで連結されているため、PC仕口部材18の横方向への移動(PC下柱12とPC仕口部材18の水平方向の相対移動)が制限される。また、PC仕口部材18の横方向への移動が制限されるため、作業性が改善され作業効率を高めることができる。
次に、柱梁接合部10の接合方法について、図2〜図4を用いて説明する。
先ず、図2(A)に示すように、PC下柱12を所定の位置に建て込む。このとき、PC下柱12は、上面12Tに柱縦穴14が深さH1で形成され、柱縦穴14へ柱主筋16が露出されて延在している。柱主筋16の先端は上面12Tからは突出していない。
次に、図2(A)、図2(B)に示すように、PC仕口部材18を、PC下柱12の上端面に載置する。このとき、PC仕口部材18には、下面18Bに柱縦穴14と対向する仕口縦穴20が深さH2で形成され、上面18Bから仕口縦穴20まで貫通する鉄筋挿入孔22が形成されている。また、PC仕口部材18には、両側面にPC梁24R、24Lが接合されている。梁24R、24Lは、吊下げたときバランスが悪くならないよう、ほぼ同じ長さに形成されている。PC仕口部材18は、例えば矢印D方向、矢印R方向等へ移動させ、微調整しながら柱縦穴14と仕口縦穴20の位置を一致させて、PC下柱12の上面12Tに載置される。
このとき、カプラ32は仕口縦穴20の内部に収められている。カプラ32は、糸材60でPC仕口部材18の上面18Tに仮止めされており、位置合わせ時に、仕口縦穴20から落下しないよう保持されている。なお、カプラ32の保持手段は、糸材60の他に、例えば図示しない仕切板やテープ等でも良い。
ここに、柱主筋16の先端は、PC下柱12の上端面から突出しない位置に配置されており、PC仕口部材18の位置合わせ時に障害となることはない。また、カプラ32の長さL1は、仕口縦穴20に収納したとき、PC仕口部材18の底面から、大きく突出することのない長さに形成されており、PC仕口部材18の位置合わせ時に障害となることはない。
次に、図3(A)、図3(B)に示すように、位置合わせ終了後に、仕口縦穴20に収容されたカプラ32を、保持手段を外して柱縦穴14へ落下させる。これにより、カプラ32の中空部が柱主筋16へ挿入され、カプラ32が柱縦穴14と仕口縦穴20に跨って配置される。
ここに、カプラ32の長さL1は、柱縦穴14の深さよりも長くされ、同時に、柱縦穴14と仕口縦穴20を合計した長さよりも短くされている。この結果、柱縦穴14と仕口縦穴20に跨って配置させることができる。これにより、カプラ32に、ダボとしての機能を発揮させることができる。なお、カプラ32が自然落下しない場合には、鉄筋挿入孔22を利用して、PC仕口部材18の上方から、棒材等で押下げればよい。
次に、図4(A)に示すように、PC仕口部材18の鉄筋挿入孔22に、PC上柱26の下面26Bから突出された柱主筋30を上方から挿入し、柱主筋30の下端部を、カプラ32に挿入する。柱主筋30の長さL4は、PC仕口部材18の高さH3とほぼ等しくされており、柱主筋30はPC仕口部材18を貫通して、下端部がカプラ32の内部に挿入される。
次に、図4(B)に示すように、後述する方法で柱縦穴14、仕口縦穴20、カプラ32及び鉄筋挿入孔22の内部の隙間部に、グラウト34を注入する。これにより、現場でのコンクリート打設作業を必要とせず、PC下柱12、PC仕口部材18及びPC上柱26が接合される。また、カプラ32を介して柱主筋30と柱主筋16が接合される。
以上説明したように、本接合方法を実行することにより、カプラ32を、仕口縦穴20から柱縦穴14へ移動させることでカプラ32にダボとして機能させ、柱縦穴14と仕口縦穴20の相対的な横移動を抑制することができる。
また、柱縦穴14と仕口縦穴20の相対的な横移動が抑制された状態で、PC仕口部材18の鉄筋挿入孔22に柱主筋30が挿入され、柱主筋30の先端部がカプラ32に定着される。その後、柱縦穴14、仕口縦穴20、及び鉄筋挿入孔22にグラウト34を注入することにより、現場でのコンクリート打設作業を必要とせず、作業性良く、PC下柱12と仕口部材18及びPC上柱26が接合される。
なお、図5の正面図に示すように、本実施形態に係る柱梁接合部10を備えた架構構造は、隣接する柱梁接合部10に設けられたPC梁24RとPC梁24Lを、中央部で突合させて接合する。ここに、PC梁24Rには、梁主筋48Rが埋め込まれ、梁主筋48Rの先端部には、カプラ33が埋め込まれている。一方、PC梁24Lの先端部からは梁主筋48Lの先端が突出されている。
これにより、梁主筋48Lの先端をカプラ33に挿入し、PC梁24RとPC梁24Lの接合部、及びカプラ33を図示しないグラウトで埋めることで、PC梁24RとPC梁24Lを、簡単に接合することができる。これにより、柱梁接合部10を備えた架構が構築される。
次に、柱梁接合部10へのグラウト注入について図6を用いて説明する。
図6の断面図に示すように、PC下柱12の上面12TとPC仕口部材18の下面18Bの接合面には、下側目地37Dが高さH4で形成され、PC上柱26の下面26BとPC仕口部材18の上面18Tとの間には、上側目地37Uが高さH4形成されている。下側目地37D及び上側目地37Uの周囲には、グラウト34の漏れを塞ぐ仕切部材38が設けられている。
また、PC仕口部材18の内部には、外部からグラウト34を注入するための注入管35が形成されている。注入管35は、PC仕口部材18の側面から横方向(斜め下方)へ開口され、中央部で、横方向から縦方向(下方)へ曲げられ、下端部は下側目地37Dと連結されている。
下側目地37Dは、PC下柱12の柱縦穴14の上端部、及びPC仕口部材18の仕口縦穴20の下端部と連通されている。また、仕口縦穴20は、PC仕口部材18の鉄筋挿入孔22と連通されており、鉄筋挿入孔22の上端部は、上側目地37Uと連通されている。PC上柱26の内部には、中央部で上側目地37Uと連通され、側面に大気と解放された開口部を有するグラウト用の排出管36が形成されている。
この構成とすることにより、注入管35からグラウトポンプ等により注入されたグラウト34は、先ず、下側目地37Dを充填させ、柱縦穴14、カプラ32、仕口縦穴20、鉄筋挿入孔22、上側目地37Uを順次充填させながらグラウト表面SFを上昇させ、排出管36から排出される。これにより、空気溜りを発生させることなく、グラウト34の充填ができる。なお、図6の構成は例示であり、グラウト34の注入は他の構成であっても良い。
排出管36から排出されるまで供給されたグラウト34が硬化することにより、PC下柱12、PC仕口部材18、PC上柱26がグラウト34で接合される。このとき同時に、PC下柱12の柱主筋16と、PC上柱26の柱主筋30も接合される。
この結果、柱梁接合部10に生じる地震時の水平荷重を、グラウト34及び柱主筋16、30に負担させることができる。
なお、本実施形態では、PC梁24R、24LはPC仕口部材18と一体として形成されている構成で説明した。しかし、これに限定されることはなく、それぞれを別体で形成した後、接合した構成であっても良い。
また、PC梁24R、24Lは、PC仕口部材18の対向する側面に一対で接合された構成(平面視で直線状)で説明した。しかし、これに限定されることはなく、隣接する側面に接合された構成(平面視でL字状)であっても良いし、側面の片面のみに接合された構成(平面視でI字状)であっても良い。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る柱梁接合構造について、図7、図8を用いて説明する。
図7は柱梁接合部40におけるPC仕口部材42の組立て手順を示し、図8(A)、図8(B)は、PC梁46の組立て手順を示している。
柱梁接合部40は、組立て時において、PC仕口部材42にPC梁46が取り付けられていない点において、第1実施形態に係るPC仕口部材18と相違する。相違点を中心に説明する。
先ず、図7、図8(A)に示すように、PC仕口部材42は直方体形状に形成されており、PC仕口部材42には、PC下柱12及びPC上柱26と接合されるまではPC梁46が取付けられていない。PC梁46が取付けられていない状態で、PC仕口部材42を、PC下柱12及びPC上柱26と接合する。PC下柱12、PC仕口部材42及びPC上柱26の接合方法は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
次に、PC仕口部材42へPC梁46を取付ける。
ここに、PC仕口部材42には、梁主筋48が挿入される挿入孔45が、梁主筋48の位置に対応させて横方向へ複数形成されている。また、PC梁46には、側面から梁主筋48が長さL2で突出されている。ここに、PC仕口部材42の幅をW1としたとき、梁主筋48の長さL2は、PC仕口部材42の幅W1の約半分とされている。また、挿入孔45の横方向の中央部には、PC梁46の梁主筋48が挿入されるカプラ44が埋め込まれている。
この構成とすることにより、図8(A)、図8(B)に示すように、PC仕口部材42をPC仕口部材42の方向(矢印S方向)へ移動させ、カプラ44の両端部にPC梁46の梁主筋48を挿入することができる。次に、梁主筋48のカプラ44への挿入後に、挿入孔45にグラウト34を充填する。これにより、PC仕口部材42とPC梁46が接合され、PC梁46の組立てが終了する。
即ち、本実施形態によれば、組立て段階において、PC仕口部材42の横方向への移動を抑制できる柱梁接合構造を提供することができる。
なお、本実施形態では、カプラ44の位置は、PC仕口部材42の横方向のほぼ中央部としたが、これに限定されることはなく、PC仕口部材42の寸法や形状に対応させて、一方の端部寄りに設けても良い。また、挿入孔45の横方向の中央部に1個ではなく、PC仕口部材42の両側面の近くにそれぞれ1個ずつ、合計2個を設けても良い。
また、本実施形態では、PC梁46はPC仕口部材42の対向する側面に一対で接合された構成(平面視で直線状)で説明した。しかし、これに限定されることはなく、挿入孔45の位置やカプラ44の位置を変更し、隣接する側面に接合された構成(平面視でL字状)であっても良いし、側面の片面のみに接合された構成(平面視でI字状)であっても良い。他の構成は、第1実施形態に係る柱梁接合部10と同一であり、説明は省略する。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る柱梁接合構造について、図9、図10を用いて説明する。
図9は柱梁接合部50におけるPC仕口部材52の組立て手順を示し、図9は柱梁接合部50の完成状態を示している。
本実施形態に係る柱梁接合部50は中継筋54を有し、PC上柱56の下面からは、柱主筋が突出されていない点において、第1実施形態で説明した柱梁接合部10と相違する。第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図9に示すように、PC仕口部材52には、PC仕口部材52の両側面にPC梁24R、24Lが取付けられている。PC仕口部材52は、PC下柱12及びPC上柱56と中継筋54を介して接合される。接合方法における中継筋54以外の部分は、上述した第1実施形態と同じであり、同じ部分の説明は省略する。
中継筋54は長さL3の鉄筋であり、PC上柱56の下面56Bには、中継筋54が挿入される中継筋挿入孔55が設けられている。中継筋挿入孔55の端部には、カプラ58が埋め込まれ、下面56Bからカプラ58の中央部までの深さはH5とされている。
中継筋54は、下部がPC仕口部材52の鉄筋挿入孔22に挿入され、下端部は、カプラ32に定着される。中継筋54の上部は、PC上柱56の中継筋挿入孔55に挿入され、上端部はカプラ58に定着される。
ここに、中継筋54の長さL3は、PC仕口部材52の高さH3より大きく、PC仕口部材52の高さH3と、中継筋挿入孔55の深H5を合わせた深さとほぼ同等されている(L3≒H3+H5)。
この結果、PC仕口部材52の横移動をカプラ32で制限した状態で、PC仕口部材52の鉄筋挿入孔22から、中継筋54を挿入して継手管へ定着させることができる。また、中継筋54を、PC上柱26の下面56Bに形成された中継筋挿入孔55へ挿入させ、カプラ58に定着させることができる。この状態で、柱縦穴14、仕口縦穴20、鉄筋挿入孔22、中継筋挿入孔55へグラウト34を充填させる。これにより、PC上柱56、PC仕口部材52及びPC下柱12を、グラウト34、柱主筋16、57及び中継筋54で一体に接合することができる。
本実施形態によれば、組立て段階において、PC仕口部材52の横方向への移動を抑制できる柱梁接合構造を提供することができる。
なお、本実施形態では、第1実施形態の柱梁接合構造への適用について説明した。しかし、これに限定されることはなく、第2実施形態の柱梁接合構造に適用しても良い。他の構成は、第1実施形態に係る柱梁接合部10と同一であり、説明は省略する。
10、40、50 柱梁接合部
12 PC下柱(プレキャストコンクリート柱、プレキャストコンクリート下柱)
14 柱縦穴(第1縦穴)
16 柱主筋
18、42、52 PC仕口部材
20 仕口縦穴(第2縦穴)
22 鉄筋挿入孔
24 PC梁
26、56 PC上柱(プレキャストコンクリート上柱)
28 中継筋
30 柱主筋
32、44、58 カプラ(管継手)
34 グラウト

Claims (4)

  1. 上端面に第1縦穴が形成され、前記第1縦穴へ柱主筋が延在し、前記上端面から前記柱主筋が突出しないプレキャストコンクリート柱と、
    下面に前記第1縦穴と対向する第2縦穴が形成され、上面から前記第2縦穴に貫通する鉄筋挿入孔が形成されたプレキャストコンクリート仕口部材と、
    前記第1縦穴と前記第2縦穴に跨って配置され、中空部が前記柱主筋へ挿入された継手管と、
    を有する柱梁接合構造。
  2. 前記プレキャストコンクリート仕口部材の両側面には、プレキャストコンクリート梁部材が設けられており、
    前記プレキャストコンクリート梁部材の一方の端面には梁主筋挿入孔が形成され、前記プレキャストコンクリート梁部材の他方の端面からは梁主筋が突出している請求項1に記載の柱梁接合構造。
  3. 前記プレキャストコンクリート仕口部材の前記鉄筋挿入孔には、プレキャストコンクリート上柱の下面から突出された柱主筋、又は前記鉄筋挿入孔とプレキャストコンクリート上柱に形成された中継筋挿入孔に跨る中継筋が挿入され、
    前記柱主筋又は前記中継筋の下端部は、前記継手管に定着される請求項1又は2に記載の柱梁接合構造。
  4. 上端面に第1縦穴が形成され、前記第1縦穴へ柱主筋が延在し、前記上端面から前記第1柱主筋が突出しないプレキャストコンクリート下柱を建て込む工程と、
    下面に前記第1縦穴と対向する第2縦穴が形成され、上面から前記第2縦穴へ貫通する鉄筋挿入孔が形成され、両側面にプレキャストコンクリート梁が接合されたプレキャストコンクリート仕口部材を、前記プレキャストコンクリート下柱の上端面に載置し、前記第1縦穴と前記第2縦穴を位置合わせする工程と、
    前記第2縦穴に収容された継手管を、前記第1縦穴へ移動させて中空部を前記柱主筋へ挿入し、前記第1縦穴と前記第2縦穴に跨って配置する工程と、
    前記プレキャストコンクリート仕口部材の前記鉄筋挿入孔に、プレキャストコンクリート上柱の下面から突出された柱主筋、又は前記鉄筋挿入孔とプレキャストコンクリート上柱に形成された中継筋挿入孔に跨る中継筋を挿入し、前記柱主筋又は前記中継筋の下端部を、前記継手管に定着させる工程と、
    前記第1縦穴、前記第2縦穴、前記継手管の中空部及び前記鉄筋挿入孔にグラウトを注入する工程と、
    を有する柱梁接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109162351A (zh) * 2018-10-25 2019-01-08 安徽建筑大学 一种采用高强螺栓装配的混凝土梁柱连接节点
KR102570449B1 (ko) * 2022-05-31 2023-08-25 동서 피, 씨, 씨 주식회사 스마트 중간연결체를 이용한 조립식 pc기둥 조립구조 및 이의 시공방법

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