JP2015071484A - 粉粒体搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉粒体の噛み込みの問題を解消しつつ、搬送時間が長くなるのを抑制する。
【解決手段】粉粒体搬送装置は、搬送路、搬送路内に設けられたスクリュー、およびスクリューを回転駆動するモーターを有し、スクリューの回転によって粉粒体を搬送するスクリューフィーダーと、スクリューフィーダーから排出された粉粒体を受け入れて計測する計量ホッパーと、計量ホッパーの計量値の第1所定時間Taにおける増加量が所定値未満の場合に、モーターの通常運転を停止させて、この停止から第2所定時間Tb1後に、モーターの通常運転を再開する制御手段とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、スクリューフィーダーから計量ホッパーに粉粒体を搬送する粉粒体搬送装置に関する。
従来から、樹脂ペレットなどの粉粒体を搬送するために、スクリューフィーダーが用いられている。スクリューフィーダーは、管などの搬送路内に、螺旋状の羽根を有するスクリューが配置された構成となっている。モーターの駆動によりスクリューが回転することで、搬送路内を粉粒体が搬送される。
粉粒体の種類によっては、スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まりやすい。スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まると、スクリューが回転できなくなってしまう。従来では、このような粉粒体の噛み込みが生じた場合には、作業者がスクリューを逆回転させたり、スクリューを取り外すなどして、粉粒体を脱却させていた。そのため、このような手間を省くために、粉粒体の噛み込みを防止するための工夫が提案されている。
例えば特許文献1では、スクリューフィーダーによって所定量の粉粒体を搬送するたびに、スクリューを所定回転(例えば1回転)だけ逆回転させて、粉粒体の噛み込みを防止している。また、その他の例として、所定量の粉粒体を搬送するたびに、スクリューを間欠的に回転させて、粉粒体の噛み込みを防止するものがある。
特許第2710494号公報
しかしながら、所定量の粉粒体を搬送するたびにスクリューを逆回転や間欠的回転させる従来の装置では、粉粒体の噛み込みが全く生じていないときにも、逆回転や間欠回転させることとなる。スクリューを逆回転や間欠回転させると、その分、搬送時間が長くなる。そのため、従来の装置では、搬送時間が無駄に長くなってしまう。
そこで、本発明では、粉粒体の噛み込みの問題を解消しつつ、搬送時間が長くなるのを抑制できる粉粒体搬送装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明に係る粉粒体搬送装置は、搬送路、前記搬送路内に設けられたスクリュー、および前記スクリューを回転駆動するモーターを有し、前記スクリューの回転によって粉粒体を搬送するスクリューフィーダーと、前記スクリューフィーダーから排出された粉粒体を受け入れて計測する計量ホッパーと、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転を停止させて、この停止から第2所定時間後に、前記モーターの通常運転を再開する制御手段とを備えることを特徴とする。
この構成によると、スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まってスクリューの回転が停止して、計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満になると、制御部によって、モーターの通常運転が一旦停止されて、第2所定時間後に再開される。
スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まったときに、モーターを停止させることで、挟む力が弱まるため、粉粒体が動きやすくなる。そのため、モーターを再び回転させたときに、挟まった粉粒体を脱却させることができる。その結果、スクリューが再び回転して粉粒体を搬送することができる。
本発明では、粉粒体の噛み込みが生じたときだけ、モーターの通常運転を一時的に停止させる。そのため、噛み込みの発生の有無に関係なく所定量を搬送するたびに一時停止させる場合に比べて、搬送時間が長くなるのを抑制できる。
第2の発明に係る粉粒体搬送装置は、第1の発明において、前記制御手段は、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの間の少なくとも一部の時間において、前記モーターを逆回転させることを特徴とする。
この構成によると、スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まってスクリューの回転が停止した場合、制御部は、モーターの通常運転を一旦停止させて、モーターを逆回転させた後、通常運転を再開させる。モーターを逆回転させることにより、スクリューと搬送路との間に挟まった粉粒体をより脱却させやすくなる。
第3の発明に係る粉粒体搬送装置は、第1または第2の発明において、前記制御手段は、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの一部の時間において、前記モーターを正回転させることを特徴とする。
この構成によると、スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まってスクリューの回転が停止した場合、制御部は、モーターの通常運転を一旦停止させて、モーターを正回転させた後、通常運転を再開させる。この場合、第2所定時間の間に、モーターの停止と正回転とを少なくとも2回繰り返すこととなるため、スクリューと搬送路との間に挟まった粉粒体をより脱却させやすくなる。
第4の発明に係る粉粒体搬送装置は、第3の発明において、前記制御手段は、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの一部の時間において、前記モーターを間欠的に正回転させることを特徴とする。
この構成によると、スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まってスクリューの回転が停止した場合、制御部は、モーターの通常運転を一旦停止させて、モーターを間欠的に正回転させた後、通常運転を再開させる。この場合、第2所定時間の間に、モーターの停止と正回転とを少なくとも3回繰り返すこととなるため、スクリューと搬送路との間に挟まった粉粒体をより脱却させやすくなる。
第5の発明に係る粉粒体搬送装置は、第1〜第4の発明のいずれかにおいて、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合の前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの間における前記モーターの動作として、正回転および逆回転を単独でまたは組み合わせて選択できる選択手段を備えていることを特徴とする。
粉粒体の材質や大きさなどによって、スクリューと搬送路との間に挟まった粉粒体の外れやすさは異なる。また、粉粒体の材質や大きさなどによって、スクリューと搬送路との間に挟まった粉粒体を外しやすいモーターの動作の種類は異なる。
本発明では、スクリューと搬送路との間に粉粒体が挟まったときのモーターの通常運転の停止から再開までの間におけるモーターの動作を、粉粒体の材質や大きさなどに応じて選択することができる。したがって、粉粒体の噛み込みを解消しつつ、第1所定時間をできるだけ短くすることができ、搬送時間が長くなるのを抑制できる。
なお、本発明の選択手段では、計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合のモーターの通常運転の前記停止から前記再開までの間におけるモーターの動作として、何も選択しないことが可能となっていてもよく、いずれかを選択しなければならないようになっていてもよい。何も選択しない場合には、モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの間は、モーターは停止状態となる。
第6の発明に係る粉粒体搬送装置は、第1〜第5の発明のいずれかおいて、前記制御手段の制御により報知を行う報知手段を備えており、前記制御手段は、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満となったことによる前記モーターの通常運転の停止が、所定の回数連続した場合に、前記報知手段に報知させることを特徴とする。
粉粒体の噛み込み状態によっては、モーターの通常運転を一旦停止させて再開させても、粉粒体の噛み込みが解消しない場合がある。この場合には、通常運転再開後から第1所定時間における計量値の増加量が所定値未満となるため、モーターの通常運転は再び一時的に停止する。それでも粉粒体の噛み込みが解消しなかった場合には、モーターの通常運転の停止と再開を繰り返すことになる。
本発明では、計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満となったことによるモーターの通常運転の停止が、所定の回数連続した場合に、報知手段が報知を行う。これにより、制御手段による制御では解消できない噛み込みが生じたことを作業者に知らせて、搬送できない状態が長期化するのを防止できる。
本発明の実施形態に係る粉粒体搬送装置の概略構成を示す図である。 粉粒体搬送装置の制御ブロック図である。 第1実施形態の粉粒体搬送装置の運転開始後における計量ホッパーの計量値とモーターの状態を示すグラフである。 第1実施形態の粉粒体搬送装置の運転開始後における計量ホッパーの計量値とモーターの状態を示すグラフである。 第2実施形態の粉粒体搬送装置の運転開始後における計量ホッパーの計量値とモーターの状態を示すグラフである。 第3実施形態の粉粒体搬送装置の運転開始後における計量ホッパーの計量値とモーターの状態を示すグラフである。 第4実施形態の粉粒体搬送装置の運転開始後における計量ホッパーの計量値とモーターの状態を示すグラフである。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
本実施形態は、複数種類の粉粒体を所定の割合で混合する粉粒体搬送装置に本発明の粉粒体搬送装置を適用した一例である。粉粒体の種類は特に限定されないが、例えば樹脂ペレットなど、粒径3〜5mmの粒体が好ましい。
図1および図2に示すように、粉粒体搬送装置1は、2つの供給ホッパー2と、2つのスクリューフィーダー3と、計量ホッパー4と、制御部(制御手段)10と、操作部11と、報知部(報知手段)12とを備えている。
供給ホッパー2の上部には、原料輸送流路5と吸引流路6が接続されている。供給ホッパー2の内部上方には、吸引流路6に粉粒体が吸い込まれるのを防止するためのフィルタ21が設けられている。供給ホッパー2は、原料輸送流路5を介して原料タンク(図示省略)に接続されているともに、吸引流路6を介して吸引ブロア(図示省略)に接続されている。吸引ブロアを作動させることで、供給ホッパー2の内部の空気が吸引されて、原料タンクから原料輸送流路5を介して供給ホッパー2に粉粒体が気力輸送される。2つの供給ホッパー2には、異なる種類の粉粒体が貯留される。
スクリューフィーダー3は、供給ホッパー2の下部に設けられている。スクリューフィーダー3は、供給ホッパー2の下部側壁から斜め上方に延びる円筒状の搬送管31(搬送管31)と、搬送管31の内部に配置されたスクリュー32と、スクリュー32を正逆回転駆動可能なモーター33とを備えている。スクリュー32は、円筒状の軸部材の外周に螺旋状の羽根が固定された構造となっている。モーター33の正回転によりスクリュー32が正回転することで、供給ホッパー2内の粉粒体が、搬送管31の先端開口から外部に押し出される。搬送管31の先端には、先端開口を開閉するための排出弁34が設けられている。この排出弁34は、搬送管31の内側から押圧されることで開状態となる。
計量ホッパー4は、2つのスクリューフィーダー3の搬送管31の先端の下方に配置されている。計量ホッパー4は、スクリューフィーダー3の搬送管31から外部に排出された粉粒体を受け入れるホッパー本体41と、ホッパー本体41内の粉粒体の質量を計測するロードセル42とを有する。ホッパー本体41の下端には、粉粒体を排出する排出口が形成されている。排出口は、エアーシリンダ44によって駆動される排出弁43によって開閉される。
操作部11は、運転開始/停止スイッチと、各供給ホッパー2から計量ホッパー4に供給される粉粒体の質量(目標量)を設定できる質量設定部と、報知部12による報知を停止させる報知停止スイッチ等を有する。
報知部12は、ブザーまたは音声による報知を行う。なお、報知部12は、ブザーまたは音声による報知に加えて、その他の手段(例えば警告灯)で作業者に報知するようになっていてもよい。
制御部10は、CPU、RAM、およびROMなどを備えている。制御部10は、スクリューフィーダー3のモーター33と、計量ホッパー4のロードセル42と、操作部11と、報知部12と、エアーシリンダ44(図2では省略)に接続されている。制御部10は、操作部11およびロードセル42から送られる信号に基づいて、2つの供給ホッパー2に貯留された粉粒体を所定の配合比で計量ホッパー4に供給するようにモーター33を制御する。
以下、粉粒体搬送装置1の動作について説明する。
制御部10は、操作部11から運転開始信号を受けると、まず、一方のスクリューフィーダー3のモーター33を所定の回転速度で正回転させる(通常運転開始)。これにより、スクリュー32が正回転して、供給ホッパー2内の粉粒体が搬送管31から排出されて、計量ホッパー4に投入される。
図3および図4は、モーター33の通常運転開始後のロードセル42の計量値とモーター33の状態を示している。制御部10は、モーター33の通常運転開始後、ロードセル42の計量値の所定時間(第1所定時間)Taにおける増加量を検出して、この増加量が所定値W未満か否かを判定する。所定時間Taは、例えば1〜3秒であるが、これに限定されるものではない。増加量の検出および判定は、例えば1秒ごとに行うことが好ましいが、これ以外の間隔で行ってもよい。所定値Wは、スクリュー32が正常に正回転して粉粒体を搬送しているときの計量値の所定時間Taにおける増加量と同じかそれより小さい値である。
スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まって、スクリュー32の回転が停止すると、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満となる。この場合、制御部10は、モーター33の通常運転を一旦停止させ、この停止から所定時間Tb1(第2所定時間)後に、モーター33の通常運転を再開させる。時間Tb1は、例えば3秒であるが、これに限定されるものではない。
スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まれたときに、モーター33を停止させて、挟む力を弱めることで、スクリュー32と搬送管31との間に挟まれた粉粒体が動きやすくなる。そのため、モーター33の回転を再開させたときに、スクリュー32と搬送管31との間から粉粒体が抜け出やすくなる。スクリュー32と搬送管31との間から粉粒体が抜け出ると、スクリュー32が回転して粉粒体が搬送されるため、モーター33の通常運転再開後は、計量値の所定時間Taにおける増加量は所定値W以上となる。
粉粒体の噛み込み状態によっては、モーター33の通常運転を再開させても、スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まったままで、スクリュー32が回転しない場合がある。この場合には、モーター33の通常運転の再開後の所定時間Taにおける計量値の増加量が所定値W未満であるため、制御部10によってモーター33の通常運転が再び停止する。このように、モーター33の停止と回転を繰り返すことで、スクリュー32と搬送管31との間から粉粒体を抜け出やすくしている。
しかしながら、モーター33の停止と回転を繰り返しても、粉粒体の噛み込みが解消されない場合がある。本実施形態では、図4に示すように、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満であることによるモーター33の通常運転の停止が5回連続した場合に、報知部12は報知を行う。なお、上記停止が4回以下または6回以上連続した場合に、報知を行ってもよい。この報知によって、作業者に粉粒体の噛み込みを知らせる。作業者は、スクリュー32を搬送管31内から取り外すなどして、粉粒体の噛み込みを解消する。その後、作業者の操作によって、モーター33の通常運転が再開する。
なお、制御部10は、モーター33の通常運転の停止から再開までの間は、ロードセル42の計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W以上か否かの判定は行わない。
制御部10は、図3に示すように、ロードセル42の計量値が、操作部11によって設定された目標量に達した時点で、モーター33の通常運転を停止させると共に、ロードセル42の計量値をゼロにリセットする。
その後、上記と同様の制御によって、他方の供給ホッパー2内の粉粒体を計量ホッパー4に供給する。そして、排出弁43を開状態に切り換えて、計量ホッパー4内の粉粒体を排出する。
本実施形態では、スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まってスクリュー32の回転が停止して、計量ホッパー4の計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満になると、制御部10によって、モーター33の通常運転が一旦停止されて、所定時間Tb1後に再開される。
スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まったときに、モーター33を停止させることで、挟む力が弱まるため、粉粒体が動きやすくなる。そのため、モーター33を再び回転させたときに、挟まった粉粒体を脱却させることができる。その結果、スクリュー32が再び回転して粉粒体を搬送することができる。
本実施形態では、粉粒体の噛み込みが生じたときだけ、モーター33の通常運転を一時的に停止させる。そのため、噛み込みの発生の有無に関係なく所定量を搬送するたびに一時停止させる場合に比べて、搬送時間が長くなるのを抑制できる。
粉粒体の噛み込み状態によっては、モーター33の通常運転を一旦停止させて再開させても、粉粒体の噛み込みが解消しない場合がある。この場合には、通常運転再開から所定時間Taにおける計量値の増加量が所定値W未満となるため、モーター33の通常運転は再び一時的に停止する。それでも粉粒体の噛み込みが解消しなかった場合には、モーター33の通常運転の停止と再開を繰り返すことになる。
本実施形態では、計量ホッパー4の計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値未満となったことによるモーター33の通常運転の停止が、所定の回数連続した場合に、報知手段が報知を行う。これにより、制御部による制御では解消できない噛み込みが生じたことを作業者に知らせて、搬送できない状態が長期化するのを防止できる。
なお、本実施形態の制御部10は、モーター33の通常運転の再開の直後から、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W以上であるか否かの判定を行っているが、通常運転の再開から所定時間(例えば1秒)経過してから、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W以上であるか否かの判定を行ってもよい。
また、本実施形態では、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満であることによるモーター33の通常運転の停止が5回連続した場合に、報知部12が報知するようになっているが、報知部12による報知のタイミングは、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の状態が、所定時間以上継続した場合であってもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態の粉粒体搬送装置1は、制御部10によるモーター33の制御が、第1実施形態と異なっているが、装置自体の構成は第1実施形態と同じである。
図5に示すように、本実施形態の制御部10は、ロードセル42の計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の場合には、モーター33の通常運転(正回転)を一旦停止させ、モーター33を所定時間(または所定角度)だけ逆回転させた後、モーター33の通常運転を再開させる。
なお、図5は、モーター33の逆回転を開始するとほぼ同時に噛み込みが解消してスクリュー32が逆回転した場合のグラフである。この場合、モーター33の通常運転の再開直後は、計量値は増加しないが、その後、通常の増加率よりは少ない増加率で増加してから、通常の増加率で増加する。通常運転の再開から通常の増加率で増加を開始するまでの時間を時間Tcとする。
モーター33の通常運転の停止から逆回転の開始までの時間は、例えば1〜2秒である。モーター33が逆回転する時間は、例えば1〜2秒である。モーター33の逆回転の停止から通常運転の再開までの時間は、例えば1〜2秒である。したがって、モーター33の通常運転の停止から再開までの時間(第2所定時間)Tb2は、例えば3〜6秒である。上述の各時間の数値は一例であって、それ以外の数値であってもよい。
また、モーター33の逆回転の回転速度は、通常運転時の正回転の回転速度と同じであっても異なっていてもよい。
また、制御部10は、モーター33の通常運転の再開から所定時間Tcが経過してから、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W以上であるか否かの判定を行う。
制御部10による上記以外の制御は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まってスクリュー32の回転が停止した場合、制御部10は、モーター33の通常運転を一旦停止させて、モーター33を逆回転させた後、通常運転を再開させる。所定時間Tb1の間にモーター33を逆回転させることにより、第1実施形態よりも、スクリュー32と搬送管31との間に挟まった粉粒体をより脱却させやすくなる。
また、モーター33を逆回転させたときに、スクリュー32が逆回転すると、搬送管31内の粉粒体が若干供給ホッパー2側に戻る。そのため、モーター33の通常運転再開後にスクリュー32が正常に回転していても、モーター33の通常運転の再開から所定時間Taにおける計量値の増加量が所定値W未満となる場合がある。本実施形態の制御部10は、モーター33の通常運転の再開から所定時間Tcが経過してから、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W以上であるか否かの判定を行うため、スクリュー32が正常に回転している場合にモーター33を停止させてしまうのを防止できる。
なお、本実施形態では、モーター33の通常運転の停止から再開までの間に、1度だけモーター33を逆回転させているが、間欠的に逆回転させてもよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態の粉粒体搬送装置1は、制御部10によるモーター33の制御が、第1実施形態と異なっているが、装置自体の構成は第1実施形態と同じである。
図6に示すように、本実施形態の制御部10は、ロードセル42の計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の場合には、モーター33の通常運転(正回転)を一旦停止させて、モーター33を間欠的に正回転させた後、モーター33の通常運転を再開させる。
モーター33の通常運転の停止から間欠運転の開始までの時間は、例えば1〜2秒である。間欠運転時にモーター33が正回転する時間は、例えば2〜3秒である。間欠運転時にモーター33が停止する時間は、例えば1〜2秒である。間欠運転の終了から通常運転の開始までの時間は、例えば1〜2秒である。したがって、モーター33の通常運転の停止から再開までの時間(第2所定時間)Tb3は、例えば7〜12秒である。上述の各時間の数値は一例であって、それ以外の数値であってもよい。
また、間欠運転時のモーター33の回転速度は、通常運転時の回転速度と同じであっても異なっていてもよい。
制御部10による上記以外の制御は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まってスクリュー32の回転が停止した場合、制御部10は、モーター33の通常運転を一旦停止させて、モーター33を間欠的に2回、正回転させた後、通常運転を再開させる。この場合、所定時間Tb1の間に、モーター33の停止と正回転とを3回繰り返すこととなるため、第1実施形態よりも、スクリュー32と搬送管31との間に挟まった粉粒体をより脱却させやすくなる。
本実施形態では、間欠運転時にモーター33が正回転する回数は2回となっているが、3回以上であってもよい。また、間欠運転の代わりに、モーター33を1度だけ正回転させてもよい。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態の粉粒体搬送装置1は、制御部10によるモーター33の制御が、第1実施形態と異なっているが、装置自体の構成は第1実施形態と同じである。
図7に示すように、本実施形態の制御部10は、ロードセル42の計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の場合には、モーター33の通常運転(正回転)を一旦停止させて、モーター33を逆回転させた後、間欠的に正回転させて、その後、通常運転を再開させる。
モーター33の通常運転の停止から逆回転の開始までの時間の一例は、第2実施形態と同様である。モーター33が逆回転する時間は、逆回転の回転角度が、間欠運転時にモーター33が正回転する回転角度の合計以下になるように設定することが好ましく、例えば1〜2秒である。モーター33の逆回転の停止から間欠運転の開始までの時間は、例えば01〜2秒である。間欠運転時にモーター33が停止する時間、および、間欠運転の終了から通常運転の開始までの時間の一例は、第3実施形態と同様である。モーター33の通常運転の停止から再開までの時間(第2所定時間)Tb4は、例えば9〜16秒である。上述の各時間の数値は一例であって、それ以外の数値であってもよい。
また、モーター33の逆回転の回転速度は、通常運転時の回転速度と同じであっても異なっていてもよく、間欠運転時のモーター33の回転速度と同じであっても異なっていてもよい。また、間欠運転時のモーター33の回転速度は、通常運転時の回転速度と同じであっても異なっていてもよい。
制御部10による上記以外の制御は、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まってスクリュー32の回転が停止した場合、制御部10は、モーター33の通常運転を一旦停止させて、モーター33を逆回転させてから、間欠的に正回転させた後、通常運転を再開させる。所定時間Tb1の間に逆回転と間欠的正回転を行うことにより、第1実施形態よりも、スクリュー32と搬送管31との間に挟まった粉粒体をより脱却させやすくなる。
モーター33を逆回転させたときに、スクリュー32が逆回転すると、搬送管31内の粉粒体が若干供給ホッパー2側に戻る。本実施形態では、逆回転の回転角度が、間欠運転時にモーター33が正回転する回転角度の合計以下であるため、供給ホッパー2側に戻った分を、間欠運転によって戻すことができる。そのため、モーター33の通常運転の再開直後から、粉粒体を計量ホッパー4に搬送できる。したがって、第2実施形態のように、モーター33の通常運転の再開から、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W以上であるか否かの判定を行うまでに時間差Tcを設けることなく、再開直後から、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W以上であるか否かの判定を行うことができるため、制御が容易になる。
なお、本実施形態では、間欠運転時にモーター33が正回転する回数は2回となっているが、3回以上であってもよい。また、間欠運転の代わりに、モーター33を1度だけ正回転させてもよい。また、モーター33の通常運転の停止から再開までの間に、モーター33の逆回転と正回転とを、交互に繰り返すようになっていてもよい。この場合、逆回転の回転角度と正回転の回転角度は、同じであることが好ましい。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態の粉粒体搬送装置1は、操作部11が、制御部10によるモーター33の制御を選択するための選択部(選択手段)(図示省略)を有していると共に、制御部10によるモーター33の制御が、第1実施形態と異なっている。また、本実施形態の粉粒体搬送装置のその他の構成は第1実施形態と同じである。
選択部により、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の場合のモーター33の通常運転の停止から再開までの間におけるモーター33の動作として、[1]正回転のみ、[2]逆回転のみ、[3]逆回転と正回転の組み合わせのいずれかを選択できる。つまり、選択部は、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の場合のモーター33の通常運転の停止から再開までの間におけるモーター33の動作として、正回転および逆回転を単独でまたは組み合わせて選択できる。
[3]逆回転と正回転の組み合わせを選択した場合には、制御部10は、モーター33の通常運転の停止から再開までの間に、モーターを逆回転させた後で正回転させる。
さらに、本実施形態では、計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の場合のモーター33の通常運転の停止から再開までの間におけるモーター33の動作として、[4]何も選択しないことも可能である。選択しない場合には、モーター33の通常運転の停止から再開まで、モーター33は駆動せず停止状態となる。なお、選択部により動作を選択しないとは、正回転または逆回転を選択するスイッチを操作しないことで実行するようになっていてもよく、動作を選択しないというスイッチを操作することで実行するようになっていてもよい。
また、本実施形態では、選択部によって正回転を選択する場合(上述の[1]または[3]を選択する場合)には、操作部11によって、正回転を1度だけ行うか、間欠的に複数回行うかを選択することができる。なお、正回転を選択した場合の動作は予め設定されていて、選択できないようになっていてもよい。
また、本実施形態では、選択部によって逆回転を選択する場合(上述の[2]または[3]を選択する場合)には、操作部11によって、逆回転を1度だけ行うか、間欠的に複数回行うかを選択することができる。なお、逆回転を選択した場合の動作は予め設定されていて、選択できないようになっていてもよい。
モーター33の通常運転の停止から再開までの時間(第2所定時間)は、選択部によって選択したモーター33の動作に応じて異なっていてもよいが、一定であってもよい。また、選択部によってモーター33の各動作の時間を設定できるようになっていてもよい。
制御部10は、ロードセル42の計量値の所定時間Taにおける増加量が所定値W未満の場合には、モーター33の通常運転(正回転)を一旦停止させて、選択部で選択した制御を行った後、モーター33の通常運転を再開させる。
制御部10による上記以外の制御は、第1実施形態と同様である。
粉粒体の材質や大きさなどによって、スクリュー32と搬送管31との間に挟まった粉粒体の外れやすさは異なる。また、粉粒体の材質や大きさなどによって、スクリュー32と搬送管31との間に挟まった粉粒体を外しやすいモーター33の動作の種類は異なる。
本実施形態では、スクリュー32と搬送管31との間に粉粒体が挟まったときのモーター33の通常運転の停止から再開までの間におけるモーター33の動作を、粉粒体の材質や大きさなどに応じて選択することができる。したがって、粉粒体の噛み込みを解消しつつ、所定時間Taをできるだけ短くすることができ、搬送時間が長くなるのを抑制できる。
なお、本実施形態では、モーターの通常運転の停止から再開までの間におけるモーターの動作として、何も選択しないことが可能となっているが、[1]〜[3]のいずれかを選択しなければならないようになっていてもよい。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
上記第1〜第4実施形態では、スクリューフィーダー3のスクリュー32は、円筒状の軸部材の外周に螺旋状の羽根が固定された構造であるが、本発明のスクリューは、螺旋状の羽根だけで構成されたいわゆるコイルスクリューであってもよい。
上記第1〜第4実施形態の粉粒体搬送装置1は、1つの計量ホッパー4に対して2つのスクリューフィーダー3が設けられているが、本発明の粉粒体搬送装置において、1つの計量ホッパーに対して設けられるスクリューフィーダーの数は、2つに限定されるものではなく、1つであっても、3つ以上であってもよい。
上記第1〜第4実施形態では、スクリューフィーダー3は、ホッパー2の下部に設けられており、ホッパー2に貯留された粉粒体がスクリューフィーダー3に供給されるようになっているが、スクリューフィーダー3に粉粒体を供給する構成は、これに限定されるものではない。また、本発明のスクリューフィーダーは、いわゆるスクリューコンベアも含む。
1 粉粒体搬送装置
3 スクリューフィーダー
4 計量ホッパー
10 制御部(制御手段)
11 操作部(選択手段)
12 報知部
31 搬送管(搬送路)
32 スクリュー
33 モーター

Claims (6)

  1. 搬送路、前記搬送路内に設けられたスクリュー、および前記スクリューを回転駆動するモーターを有し、前記スクリューの回転によって粉粒体を搬送するスクリューフィーダーと、
    前記スクリューフィーダーから排出された粉粒体を受け入れて計測する計量ホッパーと、
    前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転を停止させて、この停止から第2所定時間後に、前記モーターの通常運転を再開する制御手段とを備えることを特徴とする粉粒体搬送装置。
  2. 前記制御手段は、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの間の少なくとも一部の時間において、前記モーターを逆回転させることを特徴とする請求項1に記載の粉粒体搬送装置。
  3. 前記制御手段は、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの一部の時間において、前記モーターを正回転させることを特徴とする請求項1または2に記載の粉粒体搬送装置。
  4. 前記制御手段は、前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合に、前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの一部の時間において、前記モーターを間欠的に正回転させることを特徴とする請求項3に記載の粉粒体搬送装置。
  5. 前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満の場合の前記モーターの通常運転の前記停止から前記再開までの間における前記モーターの動作として、正回転および逆回転を単独でまたは組み合わせて選択できる選択手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粉粒体搬送装置。
  6. 前記制御手段の制御により報知を行う報知手段を備えており、
    前記制御手段は、
    前記計量ホッパーの計量値の第1所定時間における増加量が所定値未満となったことによる前記モーターの通常運転の停止が、所定の回数連続した場合に、前記報知手段に報知させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の粉粒体搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104280100A (zh) * 2014-10-21 2015-01-14 重庆钢铁集团电子有限责任公司 码头物料自动计量方法
CN111068541A (zh) * 2018-10-22 2020-04-28 株式会社松井制作所 材料混配装置

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