JP2015070691A - 4導体用に変更可能な2導体用固定ヨーク及び送電線の増設方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
左右方向に延びる横方向ヨーク部と上下方向に延びる縦方向ヨーク部とを有し、横方向ヨーク部と縦方向ヨーク部は夫々の長さ方向の略中央部で互いに直角に交差しており、横方向ヨーク部は前方左右端部に夫々設けられた碍子連を連結する取付孔と後方左右端部に夫々設けられた連結金具を連結する係止穴とを有し、縦方向ヨーク部は、上下端部に夫々水平ヨークを連結する第一クレビス部と第二クレビス部を有し、係止穴に連結金具を介して2導体からなる送電線を張設することにより2導体用として使用する一方、第一及び第二クレビス部に夫々水平ヨークを取り付け、該水平ヨークに連結金具を介して夫々2導体からなる送電線を張設することにより4導体用に変更可能であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
従来、固定ヨークは、張設する送電線の導体数に応じて形状が異なるものを使用していた。例えば、2導体用の固定ヨークと4導体用の固定ヨークは、以下に述べるように異なる形状を有するものであった。
例えば、送電量の増加に伴い、送電線の導体数を2導体から4導体に増加させることに対応して緊線作業を行う際、図12(a)〜(c)に示すように、2導体用固定ヨーク(20)は碍子連(14)に取り付けられ、2導体用固定ヨーク(20)に直角クレビスリンク(15)、バーニヤ金具(16)、直角クレビスリンク(21)からなる連結金具が取り付けられている状態(図12(a)参照)から、2導体用固定ヨーク(20)と該固定ヨーク(20)に取り付けられている直角クレビスリンク(15)、バーニヤ金具(16)、直角クレビスリンク(21)からなる連結金具を碍子連(14)から取り外し(図12(b)参照)、4導体用固定ヨーク(1)に直角クレビスリンク(15)、バーニヤ金具(16)、直角クレビスリンク(17)からなる連結金具を取り付け、4導体用固定ヨーク(1)を係止穴(4)から直角クレビスリンク(19)を介して碍子連に連結させる(図12(c)参照)という一連の作業を行っていたため、固定ヨークも2導体用から4導体用に取り替える必要があった。
上記特許文献1−3に開示された固定ヨークでは、2導体又は4導体のいずれかの送電線を張設することはできるが、2導体から4導体に送電線を増設する際に同じ固定ヨークをそのまま使用することができない。
特許文献4には4導体からなる送電線を張設する方法は開示されているが、同じ固定ヨークを用いて、送電線を2導体から4導体に増設する方法は開示されていない。
後方左右端部に夫々設けられた連結金具を連結する係止穴とを有し、前記縦方向ヨーク部は、上下端部に夫々連結金具を連結する第一クレビス部と第二クレビス部を有し、前記係止穴に連結金具を介して2導体からなる送電線が張設されている状態から、前記係止穴に連結されている前記連結金具及び該連結金具に連結された2導体からなる送電線を取り外す工程と、前記第一及び第二クレビス部に水平ヨークを取り付け、夫々の水平ヨークに対して連結金具を連結する工程と、前記連結金具に4導体からなる送電線を連結する工程とを含むことを特徴とする送電線を2導体から4導体に増設する方法に関する。
従って、固定ヨークを取り替えることなく、送電線を2導体から4導体に増設することができ、4導体用として使用する際も2導体用に使用していたバーニヤ金具、連結金具等をそのまま利用することができる。そのため、送電量の増加に伴い2導体から4導体へと増設する緊線作業の工程数が減少し、作業効率が向上すると共に、高所での作業が減るために安全性も向上する。
固定ヨーク(1)は、図1及び図2に示すように、左右方向に延びる横方向ヨーク部(2)と、上下方向に延びる縦方向ヨーク部(3)とを備えている。横方向ヨーク部(2)の左右方向の長さと縦方向ヨーク部(3)の上下方向の長さは略等しく形成されている。横方向ヨーク部(2)と縦方向ヨーク部(3)とは、夫々の長さ方向の略中央部分で互いに直角に交差し、且つ一体的に構成されている(図4、図5参照)。
第一クレビス部(6)は、横方向ヨーク部(2)よりも上方に位置し、第二クレビス部(7)は横方向ヨーク部(2)よりも下方に位置している。第一クレビス部(6)は第二クレビス部(7)より前方に位置している。これにより、第一クレビス部(6)と第二クレビス部(7)に夫々連結される連結金具及び張設される送電線が前後にずれて配置されることとなる。そのため、第一クレビス部(6)に取り付けられた電線クランプと第二クレビス部(7)に取り付けられた連結金具及び張設される送電線とが干渉することによる損傷を防止することができる。
縦方向ヨーク部(3)の第一クレビス部(6)と横方向ヨーク部(2)の係止穴(5)は、図2に示すように前後方向において略同じ位置に配置されている。
一方、4導体からなる送電線を張設する際は、図7に示すように、上線側である第一クレビス部(6)に水平ヨーク(8)、下線側である第二クレビス部(7)に水平ヨーク(9)を夫々連結する。使用される水平ヨーク(8)、(9)は、図9及び図10に示すように、平面視が略三角形状であり、前方の取付孔(10)、(11)を介してボルト及びナットを用いて、第一クレビス部(6)と第二クレビス部(7)に夫々取り付ける。また、後部の左右両端部に2つの係止穴(12)、(13)が夫々設けられており、係止穴(12)、(13)に対して夫々直角クレビスリンク(15)、バーニヤ金具(16)、直角クレビスリンク(17)及び(23)、電線クランプ(18)の順に連結金具を連結し、各連結金具の電線クランプ(18)に送電線を連結することにより4導体からなる送電線を張設する(図11参照)。図9及び図10に示される取付孔(10)、(11)と係止穴(12)、(13)以外の孔は、水平ヨーク(8)及び(9)に送電線を取り付ける際に、金車等の工具類を取り付けるための孔である。
尚、4導体からなる送電線を張設するにあたって、下線側の第二クレビス部(7)に直角クレビスリンクを介して水平ヨーク(9)を取り付けても構わない。この場合、第二クレビス部(7)に直接水平ヨーク(9)を取り付けた場合と比べて、連結される連結金具及び張設される送電線が後方にずれるため、第一クレビス部(6)に取り付けられた電線クランプと第二クレビス部(7)に取り付けられた連結金具及び張設される送電線とが干渉することによる損傷を防止することができる。
2導体用固定ヨーク(1)は、直角クレビスリンク(19)を介して碍子連(14)と連結される。
まず、固定ヨーク(1)に2導体用金具(直角クレビスリンク(15)、バーニヤ金具(16)、直角クレビスリンク(21)及び(22)、電線クランプ(図示せず))を介して2導体からなる送電線(図示せず)が連結されている(図8(a)参照)。このとき固定ヨーク(1)前方に碍子連(図示せず)が連結され、直角クレビスリンク(22)の後方に電線クランプ及び送電線(2導体)が連結された状態となる。
次に横方向ヨーク部(2)に連結されている2導体用金具を係止穴(5)から取り外す(図8(b)参照)。このとき、耐張用碍子装置は鉄塔アームにぶら下がり、碍子連(14)には固定ヨーク(1)のみがぶら下がった状態となる。
耐張用碍子装置がぶら下がった状態で、第一クレビス部(6)に取付孔(10)を介して水平ヨーク(8)(図9参照)を取り付け、該水平ヨーク(8)の2つの係止穴(12)に対して夫々、直角クレビスリンク(15)、バーニヤ金具(16)、直角クレビスリンク(17)及び(23)の順に4導体用金具を取り付ける。同様に第二クレビス部(7)に取付孔(11)を介して水平ヨーク(9)(図10参照)を取り付け、該水平ヨーク(9)の2つの係止穴(13)に対して夫々、直角クレビスリンク(15)、バーニヤ金具(16)、直角クレビスリンク(17)、直角クレビスリンク(23)の順に4導体用金具を取り付ける(図8(c)(d)参照)。
水平ヨーク(8)及び(9)の孔(24)及び(25)にセミ金車及びワイヤロープ(図示せず)を接続して、電線クランプ及び送電線を直角クレビスリンク(23)の近くまで引き込み、各直角クレビスリンク(23)に夫々取り付けることにより、4導体からなる送電線を張設する。
2 横方向ヨーク部
3 縦方向ヨーク部
4 取付孔
5 係止穴
6 第一クレビス部
7 第二クレビス部
8 水平ヨーク
9 水平ヨーク
Claims (3)
- 鉄塔に送電線を吊設する耐張用碍子装置において、碍子連に送電線を張設する際に用いられる、4導体用に変更可能な2導体用固定ヨークであって、
左右方向に延びる横方向ヨーク部と上下方向に延びる縦方向ヨーク部とを有し、
前記横方向ヨーク部と前記縦方向ヨーク部は、夫々の長さ方向の略中央部で互いに直角に交差しており、
前記横方向ヨーク部は、
前方左右端部に夫々設けられた碍子連を連結する取付孔と、
後方左右端部に夫々設けられた連結金具を連結する係止穴とを有し、
前記縦方向ヨーク部は、上下端部に夫々水平ヨークを連結する第一クレビス部と第二クレビス部を有し、
前記係止穴に連結金具を介して2導体からなる送電線を張設することにより2導体用として使用する一方、前記第一及び第二クレビス部に夫々水平ヨークを取り付け、該水平ヨークに連結金具を介して夫々2導体からなる送電線を張設することにより4導体用に変更可能である、
ことを特徴とする4導体用に変更可能な2導体用固定ヨーク。 - 前記縦方向ヨーク部は、側面視略L字形状であり、
前記第一クレビス部は、前記第二クレビス部よりも前方に且つ前記横方向ヨーク部よりも上方に位置しており、
前記第二クレビス部は、前記横方向ヨーク部よりも下方に位置している、
ことを特徴とする、請求項1記載の4導体用に変更可能な2導体用固定ヨーク。 - 鉄塔に耐張用碍子装置の固定ヨークを介して碍子連に張設された送電線を2導体から4導体に増設する方法であって、
前記固定ヨークは、
左右方向に延びる横方向ヨーク部と上下方向に延びる縦方向ヨーク部とを有し、
前記横方向ヨーク部と前記縦方向ヨーク部は、夫々の長さ方向の略中央部で互いに直角に交差しており、
前記横方向ヨーク部は、
前方左右端部に夫々設けられた碍子連を連結する取付孔と、
後方左右端部に夫々設けられた連結金具を連結する係止穴とを有し、
前記縦方向ヨーク部は、上下端部に夫々連結金具を連結する第一クレビス部と第二クレビス部を有し、
前記係止穴に連結金具を介して2導体からなる送電線が張設されている状態から、
前記係止穴に連結されている前記連結金具及び該連結金具に連結された2導体からなる送電線を取り外す工程と、
前記第一及び第二クレビス部に水平ヨークを取り付け、夫々の水平ヨークに対して連結金具を連結する工程と、
前記連結金具に4導体からなる送電線を連結する工程と、
を含むことを特徴とする送電線を2導体から4導体に増設する方法。
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JPS4922498U (ja) * | 1972-05-30 | 1974-02-26 | ||
JPS6455003A (en) * | 1987-08-21 | 1989-03-02 | Chubu Electric Power | Erection of power line |
JP2002064925A (ja) * | 2000-06-05 | 2002-02-28 | Asahi Tec Corp | 多導体用固定ヨーク |
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- 2013-09-27 JP JP2013202610A patent/JP6132402B2/ja active Active
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