JP2015068499A - 流体搬送用ホース - Google Patents

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Beniko Tsuchiya
紅子 土屋
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Abstract

【課題】ホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具を構成するニップルの先端部とこの先端部に接合する内面ゴム層のゴムとを剥離し難くして、耐久性を向上させた最内周面が樹脂層で形成された流体搬送用ホースを提供する。
【解決手段】ニップル4の先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠き5を形成し、切欠き5の内周面をニップル先端側になるに連れてニップル内径を大きくした傾斜面5bにして、傾斜面5bの内周側に内面ゴム層9を介して樹脂層8を配置する、又は、切欠き5の内周面5aに内周側に突出する突部6aを形成し、切欠き5の内周面5a及び突部6aの内周側に内面ゴム層9を介して樹脂層8を配置する、或いは、切欠き5の内周面5aに外周側に窪む溝部6bを形成し、切欠き5の内周面5a及び溝部6bの内周側に内面ゴム層9を介して樹脂層8を配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、最内周面が樹脂層で形成された流体搬送用ホースに関し、さらに詳しくは、ホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具を構成するニップルの先端部とこの先端部に接合する内面ゴム層のゴムとを剥離し難くして、耐久性を向上させた流体搬送用ホースに関するものである。
海上のタンカーと陸上施設との間に延設されて両者を連結する大口径の流体搬送用ホースとしてマリンホースが知られている。マリンホースにより、原油等の他に様々な流体が搬送される。搬送される流体は、マリンホースの内面ゴム層に接するので、微量ではあるが内面ゴム層に含まれる成分が搬送される流体に溶出することがある。搬送される流体がメタノールやエタノール等の化学薬品の場合は、溶出した成分によって流体品質が低下するという問題が懸念される。
この問題を解決するために、内面ゴム層の内周側に樹脂層を設けて、内面ゴム層と流体とが接触しない構造にしたマリンホースが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような大口径の流体搬送用ホースは、ホース本体の長手方向両端部に、フランジと筒状のニップルとからなる連結金具が固定され、ニップルの先端部側はホース本体に挿入されている。そして、複数本のホースを互いの連結金具どうしを介して連結することでホースラインが形成される。ホースラインに流体を流すと流体流路には内圧が作用して、ニップルの先端部周辺には内圧による応力が集中する。ホースラインに流体を流していれば常に内圧が作用するので、ニップルの先端部周辺には継続的に大きな応力が生じることになる。この応力集中によって、ニップルの先端部とこの先端部に接合する内面ゴム層のゴムとが剥離し易くなる。この剥離が生じると、最内周面である樹脂層の端面から浸入した流体が剥離した部分に入り込んで内面ゴム層に接触し、内面ゴム層に含まれる成分が流体に溶出する。また、一度剥離が生じると、さらに剥離が促進されてホースの耐用期間が短くなるという問題がある。
特開2011−80523号公報
本発明の目的は、ホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具を構成するニップルの先端部とこの先端部に接合する内面ゴム層のゴムとを剥離し難くして、耐久性を向上させた最内周面が樹脂層で形成された流体搬送用ホースを提供することにある。
上記目的を達成するため、第1発明の流体搬送用ホースは、内面ゴム層とカバーゴム層との間に補強層が配置されて最内周面が樹脂層で形成されたホース本体と、このホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具とを備え、この連結金具がフランジとこのフランジに接合されて先端部側が前記ホース本体に挿入された筒状のニップルとで構成された流体搬送用ホースにおいて、前記ニップルの先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠きが形成され、この切欠きの内周面がニップル先端側になるに連れてニップル内径が大きくなった傾斜面であり、この傾斜面の内周側に前記内面ゴム層を介して前記樹脂層が配置されたことを特徴とする。
第2発明の流体搬送用ホースは、内面ゴム層とカバーゴム層との間に補強層が配置されて最内周面が樹脂層で形成されたホース本体と、このホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具とを備え、この連結金具がフランジとこのフランジに接合されて先端部側が前記ホース本体に挿入された筒状のニップルとで構成された流体搬送用ホースにおいて、前記ニップルの先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠きが形成され、この切欠きの内周面に内周側に突出する突部が形成され、この切欠きの内周面および前記突部の内周側に前記内面ゴム層を介して前記樹脂層が配置されたことを特徴とする。
第3発明の流体搬送用ホースは、内面ゴム層とカバーゴム層との間に補強層が配置されて最内周面が樹脂層で形成されたホース本体と、このホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具とを備え、この連結金具がフランジとこのフランジに接合されて先端部側が前記ホース本体に挿入された筒状のニップルとで構成された流体搬送用ホースにおいて、前記ニップルの先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠きが形成され、この切欠きの内周面に外周側に窪む溝部が形成され、この切欠きの内周面および前記溝部の内周側に前記内面ゴム層を介して前記樹脂層が配置されたことを特徴とする。
本発明では、ニップルの先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠きが形成されている。ニップルの先端部の内周面のこの寸法範囲は、流体流路を流れる流体により生じる内圧によって、特に応力集中し易い場所なので、この寸法範囲に切欠きを形成するとともに、この切欠きに様々な工夫を施すことにより、ニップルの先端部とこの先端部に接合する内面ゴム層のゴムとを剥離し難くしている。
第1の発明では、切欠きの内周面を、ニップル先端側になるに連れてニップル内径が大きくなった傾斜面にして、この傾斜面の内周側に内面ゴム層を介して樹脂層を配置している。この傾斜面を形成することにより、ニップルの先端部周辺に生じる応力を分散させて過大応力の発生を回避している。この応力分散効果により、ニップルの先端部と内面ゴム層のゴムとが剥離し難くなりホースの耐久性が向上する。
第2の発明では、切欠きの内周面に内周側に突出する突部を形成し、この切欠きの内周面および突部の内周側に内面ゴム層を介して樹脂層を配置している。この突部を形成することにより、ニップルの先端部と内面ゴム層のゴムとの接着面積を増大させている。この接着面積増大効果により、ニップルの先端部と内面ゴム層のゴムとが剥離し難くなりホースの耐久性が向上する。
第3の発明では、切欠きの内周面に外周側に窪む溝部を形成し、この切欠きの内周面および溝部の内周側に内面ゴム層を介して樹脂層を配置している。この溝部を形成することにより、ニップルの先端部と内面ゴム層のゴムとの接着面積を増大させている。この接着面積増大効果により、ニップルの先端部と内面ゴム層のゴムとが剥離し難くなりホースの耐久性が向上する。
本発明の流体搬送用ホースの長手方向一端部の上半分を例示する縦断面図である。 図1のA部(ニップル先端部)を例示する縦断面図である。 流体搬送用ホースを連結して形成されたホースラインを例示する説明図である。 切欠きの長手方向寸法と最大歪との関係を例示する解析結果である。 ニップル先端部の変形例を示す縦断面図である。 ニップル先端部の別の変形例を示す縦断面図である。 ニップル先端部の別の変形例を示す縦断面図である。 ニップル先端部の別の変形例を示す縦断面図である。 ニップル先端部の別の変形例を示す縦断面図である。
以下、本発明の流体搬送用ホースを図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1に例示する本発明の流体搬送用ホース1は、ホース本体の長手方向両端部に連結金具2が固定された大口径のホースである。図1では、流体搬送用ホース1の実施形態としてフローティングタイプのマリンホース1が例示されている。このマリンホース1のホース本体は、内面ゴム層9とカバーゴム層14との間に、複数の補強層10、11、12および浮力層13が配置されて最内周面が樹脂層8により形成されている。連結金具2は、円盤状のフランジ3とこのフランジ3に接合されて先端部側がホース本体に挿入された筒状のニップル4とで構成されている。
ニップル4の外周に外周側に向かって順に、内面ゴム層9、主補強層10、スパイラルワイヤ補強層11、補助補強層12、浮力層13が積層され、最外周はカバーゴム層14で覆われている。樹脂層8の内周側の空間が流体流路1aとなる。図1の線分CLは、マリンホース1の軸芯線である。
主補強層10および補助補強層12は補強コードをゴムで被覆した複数の補強コード層を積層して構成されている。スパイラルワイヤ補強層11は、主補強層10の外周のゴム層に金属ワイヤを所定間隔をあけて螺旋状に巻付けて構成されている。主補強層10、スパイラルワイヤ補強層11のそれぞれの一端部のニップルワイヤ10a、11aは、ニップル4の外周面に突設された固定リング7等により、ニップル4に固定されている。カバーゴム層14は、非透水性材料で構成され、かつ表面には視認性に優れたライン模様等が付されている。
ホース本体の構造は、要求仕様により積層する部材(補強層)の数や積層する部材の種類が異なる。そのため、実施形態で例示したホース本体の構造に限らず、種々のホース本体の構造の流体搬送用ホースに対して本発明を適用することができる。例えば、この実施形態において浮力層13が積層されていないサブマリンタイプのマリンホースにも本発明を適用することができる。
樹脂層8には、内面ゴム層9に含まれる成分が移行し難い材料を選択することが好ましい。これにより、内面ゴム層9の含有成分が、搬送される流体Fに溶出することを防止するには益々有利になる。また、樹脂層8には、耐摩耗性や内面ゴム層9との接着性に優れた材料を選択することが好ましい。搬送される流体Fがメタノールやエタノールの場合、樹脂層9は例えば超高分子量ポリエチレンにより形成する。樹脂層9の層厚は、例えば0.1mm以上0.5mm以下にする。この層厚が0.1mm未満であると十分な耐久性等が得にくくなり、0.5mm超ではホースの柔軟性に悪影響が生じ易くなる。
内面ゴム層9は、樹脂層8との接着性に優れた材料から選択され、例えば、天然ゴムとSBR(スチレンブタジエンゴム)とからなるゴム組成物を用いる。このゴム組成物を用いると、超高分子量ポリエチレン製の樹脂層8と強固に溶融接着させることができる。このゴム組成物では天然ゴムの重量比を50%以上にするとよい。
図2に例示するように、ニップル4の先端部の外周面はニップル先端側になるに連れてニップル外径が小さくなった傾斜面になっている。さらに、ニップル4の先端部の内周面5aには、外周側に窪む長手方向寸法Lが10mm以上40mm以下の環状の切欠き5が形成されている。この切欠き5は、先端位置での切欠き深さd1が後端位置での切欠き深さd2よりも大きくなっている。即ち、切欠き5の内周面5aは、ニップル先端側になるに連れてニップル内径が大きくなった傾斜面5bになっている。この傾斜面5bの内周側に内面ゴム層9を介して樹脂層8が配置されている。
樹脂層8の端面は切欠き5の後端位置で、ニップル4に突き合わされた状態になっている。樹脂層8の内周面とニップル4の内周面(切欠き5ではない位置での内周面)とは、実質的に同一のレベルにある。このようにマリンホース1の最内周面が樹脂層8で形成されているので、流体流路1aを流れて搬送される流体Fは、金属製のニップル4の内周面および樹脂層8の内周面に接触し、内面ゴム層9に直接接触することはない。
図3に例示するように、マリンホース1が互いの連結金具2を介して複数本連結されることにより、ホースラインが形成される。このホースラインに流体Fを流すと流体流路1aには内圧が作用し、この内圧によってニップル4の先端部周辺には継続的に大きな応力が集中し易くなる。即ち、ニップル4の先端部の内周面の先端から長手方向寸法L10mm以上40mm以下の範囲には、特に応力集中し易くて過大な応力が生じる。そのため、この範囲ではニップル4と内面ゴム層9のゴムとの剥離が発生し易い。
例えば、ニップル4の先端部の内周面5aに、外周側に窪む一定の切欠き深さ(1mm以上4mm以下)の環状の切欠き5を設けたマリンホース1のFEM解析モデルを作製して、所定内圧を負荷した場合の最大歪を解析すると、図4に例示する結果になる。図4の解析結果から切欠き5の長手方向寸法Lが10mm以上40mm以下であれば、最大歪は0.5未満になる。切欠き5の長手方向寸法Lを17mm以上30mm以下にするとより好ましい。一方、切欠き5が存在しない従来のマリンホースのFEM解析モデルを作製して同条件で最大歪を解析すると約0.74になる。したがって、ニップル4の先端部の内周面5aに、長手方向寸法Lが10mm以上40mm以下の外周側に窪む環状の切欠き5を設けることにより、最大歪を大幅に低減することができ、これに伴なって応力集中を回避できる。本発明では、この長手方向寸法Lが10mm以上40mm以下の環状の切欠き5を設けることに加えて更なる改良をしている。
この実施形態では、切欠き5の内周面5aを上述した傾斜面5bにしている。この傾斜面5bを形成することにより、ニップル4の先端部周辺に生じる応力をより分散させて過大応力の発生を回避している。この応力分散効果により、ニップル4の先端部と内面ゴム層9のゴムとが剥離し難くなっている。これに伴ない、樹脂層8の端面とニップル4との突き合わせ面から流体Lが浸入したとしても、浸入した流体Lがニップル4と内面ゴム層9のゴムとの境界面に入り込むことを防止でき、更なる剥離が生じることが防止される。それ故、流体Lが内面ゴム層9に接触することを防止できるとともに、マリンホース1の耐久性が向上し、耐用期間を長くすることができる。
切欠き深さd1、d2は例えば1mm以上4mm以下であり、傾斜面5bのホース軸芯線CLに対する傾斜角度aは例えば2°以上10°以下である。切欠き深さd1、d2や傾斜角度aが過大であると、ニップル4の先端部の強度不足が懸念される。切欠き深さd1、d2や傾斜角度aが過小であると、応力分散効果が小さくなる。
図5に例示するようにニップル4の先端部の形状を異ならせることもできる。このニップル4の先端部の内周面には、外周側に窪む長手方向寸法Lが10mm以上40mm以下の環状の切欠き5が形成されている。切欠き5の切欠き深さd3は概ね一定であり、例えば1mm以上4mm以下の範囲に設定される。
切欠き5の内周面5aには内周側に突出する突部6aが形成されている。この切欠き5の内周面5aおよび突部6aの内周側には内面ゴム層9を介して樹脂層8が配置されている。この実施形態では突部6aは断面視で四角形であり、切欠き5の内周面5aの長手方向中央部に突設されている。突部6aの断面形状は他の形状にすることもできる。また、突部6aの位置も切欠き5の長手方向前後にずらすこともできる。突部6aはニップル4の周方向に一周連続した環状に形成するだけでなく、周方向に断続的に設けることもできる。
樹脂層8の端面は切欠き5の後端位置で、ニップル4に突き合わされた状態になっている。樹脂層8の内周面とニップル4の内周面(切欠き5ではない位置での内周面)とは、実質的に同一のレベルにある。このようにマリンホース1の最内周面が樹脂層8で形成されているので、流体流路1aを流れて搬送される流体Fは、金属製のニップル4の内周面および樹脂層8の内周面に接触し、内面ゴム層9に直接接触することはない。
このニップル4の先端部では、特に応力集中し易い範囲に切欠き5が形成され、この切欠き5の内周面5aに突部6aが形成されて、ニップル4の先端部と内面ゴム層9のゴムとの接着面積を増大させている。これにより、ニップル4の先端部と内面ゴム層9のゴムとが剥離し難くなっている。それ故、流体Lが内面ゴム層9に接触することを防止できるとともに、マリンホース1の耐久性が向上し、耐用期間を長くすることができる。
突部6aの幅W1は例えば3mm以上6mm以下であり、突出高さt1は例えば1mm以上2mm以下になっていて、ニップル4の内周面(切欠き5ではない位置での内周面)よりも内周側に突出しない。幅W1および突出高さt1が過大であると、切欠き5を形成した効果が小さくなる。突出高さt1が過小であると、ニップル4の内周面5aと内面ゴム層9のゴムとの接着面積増大効果が小さくなる。
図6に例示するように、ニップル4の内周面5aを傾斜面5bにして、この傾斜面5bに内周側の突出する突部6aを設けることもできる。即ち、図2に例示した傾斜面5bに図5に例示した突部6aを設けた形態にすることもできる。この形態によれば、図2に例示した傾斜面5bによる応力分散効果と、図5に例示した突部6aによる接着面積増大効果とを得ることができる。
図6では、突部6aの内周面がホース軸芯線CLに平行になっている。そのため、突部6aの内周側の内面ゴム層9のゴム厚を一定にすることができる。図7に例示するように、突部6aの内周面を傾斜面5bと同じ傾斜角度で傾斜させることもできる。このように内周面を傾斜させた突部6aによれば、傾斜面5bによる応力分散効果が損なわれ難くなる。尚、図6に例示した突部6aは、図7に例示した突部6aに比して、ニップル4の内周面5aと内面ゴム層9のゴムとの接着面積を大きくし易い。
ニップル4の先端部を、図8に例示する形状にすることもできる。このニップル4の先端部の内周面には、外周側に窪む長手方向寸法Lが10mm以上40mm以下の環状の切欠き5が形成されている。切欠き5の内周面5aには外周側に窪む溝部6bが形成されている。切欠き5の内周面5aおよび溝部6bの内周側には内面ゴム層9を介して樹脂層8が配置されている。切欠き5の切欠き深さd3は概ね一定であり、例えば1mm以上4mm以下の範囲に設定される。
この実施形態では溝部6bは断面視で四角形であり、切欠き5の内周面5aの長手方向中央部に突設されている。溝部6bの断面形状は他の形状にすることもできる。また、溝部6bの位置も切欠き5の長手方向前後にずらすこともできる。溝部6bはニップル4の周方向に一周連続した環状に形成するだけでなく、周方向に断続的に設けることもできる。
このニップル4の先端部では、特に応力集中し易い範囲に切欠き5が形成され、この切欠き5の内周面5aに溝部6bが形成されて、ニップル4の先端部と内面ゴム層9のゴムとの接着面積を増大させている。これにより、ニップル4の先端部と内面ゴム層9のゴムとが剥離し難くなっている。それ故、流体Lが内面ゴム層9に接触することを防止できるとともに、マリンホース1の耐久性が向上し、耐用期間を長くすることができる。
溝部6aの幅W2は例えば3mm以上6mm以下であり、溝深さt2は例えば1mm以上2mm以下である。幅W1および溝深さt2が過大であると、ニップル4の先端部の強度不足が懸念される。溝深さt2が過小であると、ニップル4の内周面5aと内面ゴム層9のゴムとの接着面積増大効果が小さくなる。
図9に例示するように、溝部6bは切欠き5の後端位置に形成し、断面視で円弧形状にすることもできる。切欠き5の後端位置は、ニップル4と内面ゴム層9との剥離の発端になる位置なので、この位置に溝部6bを設けると剥離を防止するには有利になる。また、溝部6bを円弧形状にすると応力をより広く分散させることができるので剥離を防止するには益々有利になる。
尚、図8および図9に例示した切欠き5の切欠き深さd3は概ね一定になっているが、ニップル4の内周面5aを図2に例示したように傾斜面5bにすることもできる。即ち、図2に例示した傾斜面5bに図8、9に例示した溝部6bを設けた形態にすることもできる。
1 マリンホース(流体搬送用ホース)
1a 流体流路
2 連結金具
3 フランジ
4 ニップル
5 切欠き
5a 内周面
5b 傾斜面
6a 突部
6b 溝部
7 固定リング
8 樹脂層
9 内面ゴム層
10 主補強層
10a ニップルワイヤ
11 スパイラルワイヤ補強層
11a ニップルワイヤ
12 補助補強層
13 浮力層
14 カバーゴム層

Claims (8)

  1. 内面ゴム層とカバーゴム層との間に補強層が配置されて最内周面が樹脂層で形成されたホース本体と、このホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具とを備え、この連結金具がフランジとこのフランジに接合されて先端部側が前記ホース本体に挿入された筒状のニップルとで構成された流体搬送用ホースにおいて、
    前記ニップルの先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠きが形成され、この切欠きの内周面がニップル先端側になるに連れてニップル内径が大きくなった傾斜面であり、この傾斜面の内周側に前記内面ゴム層を介して前記樹脂層が配置されたことを特徴とする流体搬送用ホース。
  2. 内面ゴム層とカバーゴム層との間に補強層が配置されて最内周面が樹脂層で形成されたホース本体と、このホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具とを備え、この連結金具がフランジとこのフランジに接合されて先端部側が前記ホース本体に挿入された筒状のニップルとで構成された流体搬送用ホースにおいて、
    前記ニップルの先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠きが形成され、この切欠きの内周面に内周側に突出する突部が形成され、この切欠きの内周面および前記突部の内周側に前記内面ゴム層を介して前記樹脂層が配置されたことを特徴とする流体搬送用ホース。
  3. 内面ゴム層とカバーゴム層との間に補強層が配置されて最内周面が樹脂層で形成されたホース本体と、このホース本体の長手方向両端部に固定された連結金具とを備え、この連結金具がフランジとこのフランジに接合されて先端部側が前記ホース本体に挿入された筒状のニップルとで構成された流体搬送用ホースにおいて、
    前記ニップルの先端部の内周面に、外周側に窪む長手方向寸法が10mm以上40mm以下の環状の切欠きが形成され、この切欠きの内周面に外周側に窪む溝部が形成され、この切欠きの内周面および前記溝部の内周側に前記内面ゴム層を介して前記樹脂層が配置されたことを特徴とする流体搬送用ホース。
  4. 前記傾斜面に内周側に突出する突部が形成された請求項1に記載の流体搬送用ホース。
  5. 前記傾斜面に外周側に窪む溝部が形成された請求項1に記載の流体搬送用ホース。
  6. 前記切欠きの深さが1mm以上4mm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の流体搬送用ホース。
  7. 前記傾斜面のホース軸芯線に対する傾斜角度が2°以上10°以下である請求項1、4、5のいずれかに記載の流体搬送用ホース。
  8. 前記溝部が前記切欠きの後端位置に形成された請求項3または5に記載の流体搬送用ホース。
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