JP2015068411A - 高耐圧管継ぎ手 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホース22の内面全体をニップル18の外面に均一の力で押しつけて、引き抜き力に強い構造にする。【解決手段】ニップル18は、一端が継ぎ手本体14に接続され、その他端を包囲するようにホース22の先端部24が配置されている。ホース22の先端部24の周囲を取り巻くように密着して配置された複数の楔片30と、締め付けナット26とを備える。楔片30は、楔状の傾斜面を有する。締め付けナット26は、テーパスリーブ32を押し、楔片30の傾斜面を上記ホース22に向かう方法に押しつける。複数の楔片30はホース22の先端部24の周囲を環状に等間隔に取り巻くように連結されている。ワイヤー46の部分が縮むので、全ての楔片30がホースの先端部24を均一に押しつぶすように、環の内径を縮める。【選択図】図1
Description
本発明は、耐圧性のホース端部に取り付けたニップルとホースとの密着性を高めて、高い内圧に耐える構造の高耐圧管継ぎ手に関する。
耐圧性の管継ぎ手として、補強された耐圧ホースの端部にニップルを接続して、複数のバンドで締め付け固定するものが知られている(特許文献1)。また、耐圧ホースの端部にスプリングを巻いてナット(スリーブ)で締め付ける構造のものも知られている(特許文献2)。さらに、締め付けナットの内面にねじを切るような構造のものも知られている(特許文献3)。
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
材質や構造を改良して耐圧や耐熱性を高めたホースを接続するための管継ぎ手には、上記の特許文献にあるように、ニップルとホースとの密着性を高めて、ホースの内圧に耐える構造が要求される。
素材がゴムやプラスチック製のホースをニップルにバンドで縛り付けていると、期間の経過とともにクリープ現象によりバンドの締め付け力がホースに有効に伝わらなくなる。スプリング等の弾性体バンドを使用すれば、圧力をある程度保持できるが、内圧に負けて弾性体バンドが伸びてしまうので、高耐圧特性は得られない。熱伸縮を考慮すると耐熱性を要求することはもっと難しい。
また、ホース端部の数カ所をバンドで締め付ける方法も可能であるが、バンドで締め付けた場所に線状に応力が集中するため、その部分がホースの強度上の弱点になる可能性もある。
上記の課題を解決するために、本発明は次のような高耐圧管継ぎ手を提供することを目的とする。
(1)ホースの内面全体をニップルの外面にできるだけ均一の力で押しつけて、密着を確保して、引き抜き力に強い構造にする。
(2)種々の外形のホースに対して同一の設計で対応できる部品を使用する。
材質や構造を改良して耐圧や耐熱性を高めたホースを接続するための管継ぎ手には、上記の特許文献にあるように、ニップルとホースとの密着性を高めて、ホースの内圧に耐える構造が要求される。
素材がゴムやプラスチック製のホースをニップルにバンドで縛り付けていると、期間の経過とともにクリープ現象によりバンドの締め付け力がホースに有効に伝わらなくなる。スプリング等の弾性体バンドを使用すれば、圧力をある程度保持できるが、内圧に負けて弾性体バンドが伸びてしまうので、高耐圧特性は得られない。熱伸縮を考慮すると耐熱性を要求することはもっと難しい。
また、ホース端部の数カ所をバンドで締め付ける方法も可能であるが、バンドで締め付けた場所に線状に応力が集中するため、その部分がホースの強度上の弱点になる可能性もある。
上記の課題を解決するために、本発明は次のような高耐圧管継ぎ手を提供することを目的とする。
(1)ホースの内面全体をニップルの外面にできるだけ均一の力で押しつけて、密着を確保して、引き抜き力に強い構造にする。
(2)種々の外形のホースに対して同一の設計で対応できる部品を使用する。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
一端が継ぎ手本体に差し込まれ、他端を包囲するようにホースの先端部が配置されているニップルと、
上記ホースの先端部の周囲を取り巻くように密着して配置された複数の楔片と、
上記継ぎ手本体に設けられた雄ねじ部と噛み合う雌ねじ部を備えた締め付けナットとが設けられ、
上記楔片は、上記ニップルの一端から他端に向かう方向に次第に厚みを減少させる楔状の傾斜面を有し、
上記継ぎ手本体の雄ねじ部と上記締め付けナットの雌ねじ部とを噛み合わせて上記締め付けナットと上記継ぎ手本体とを次第に近づける過程で、上記楔片の傾斜面を上記ホースに向かう方法に押しつけるテーパスリーブを有し、かつ、
上記複数の楔片が上記ホースの先端部の周囲を環状に等間隔に取り巻くように連結し、全ての楔片が上記ホースのニップルに密着した面を均一に押圧してホースの先端部を押しつぶすように上記環の内径を縮める連結体を有することを特徴とする高耐圧管継ぎ手。
一端が継ぎ手本体に差し込まれ、他端を包囲するようにホースの先端部が配置されているニップルと、
上記ホースの先端部の周囲を取り巻くように密着して配置された複数の楔片と、
上記継ぎ手本体に設けられた雄ねじ部と噛み合う雌ねじ部を備えた締め付けナットとが設けられ、
上記楔片は、上記ニップルの一端から他端に向かう方向に次第に厚みを減少させる楔状の傾斜面を有し、
上記継ぎ手本体の雄ねじ部と上記締め付けナットの雌ねじ部とを噛み合わせて上記締め付けナットと上記継ぎ手本体とを次第に近づける過程で、上記楔片の傾斜面を上記ホースに向かう方法に押しつけるテーパスリーブを有し、かつ、
上記複数の楔片が上記ホースの先端部の周囲を環状に等間隔に取り巻くように連結し、全ての楔片が上記ホースのニップルに密着した面を均一に押圧してホースの先端部を押しつぶすように上記環の内径を縮める連結体を有することを特徴とする高耐圧管継ぎ手。
<構成2>
上記楔片は、連結孔に柔軟なもしくは伸縮性の連結体を通して連結されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
上記楔片は、連結孔に柔軟なもしくは伸縮性の連結体を通して連結されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
<構成3>
上記テーパ部は上記締め付けナットと一体化されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
上記テーパ部は上記締め付けナットと一体化されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
<構成4>
ある楔片とそれに隣接する楔片とが、その長手方向に見たとき一端側に配置された連結体により連結されているとき、さらにその隣に隣接する楔片とは、その長手方向に見たとき他端側に配置された連結体により連結されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
ある楔片とそれに隣接する楔片とが、その長手方向に見たとき一端側に配置された連結体により連結されているとき、さらにその隣に隣接する楔片とは、その長手方向に見たとき他端側に配置された連結体により連結されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
<構成5>
隣接する楔片を連結する連結体が、それぞれ楔片の長手方向に見て異なる位置で楔片に固定されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
隣接する楔片を連結する連結体が、それぞれ楔片の長手方向に見て異なる位置で楔片に固定されていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
<構成6>
隣接する楔片が互いにその間隔を伸縮することができる連結構造を備えていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
隣接する楔片が互いにその間隔を伸縮することができる連結構造を備えていることを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
<構成7>
ニップルの凹凸面を取り囲むいずれかの位置に、楔片を揺動させる支点が設られ、管継ぎ手組み立て前の全ての楔片の姿勢を、その最も厚みの薄い側の先端を持ち上げて拡開した状態に揃える部材を設けたことを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
ニップルの凹凸面を取り囲むいずれかの位置に、楔片を揺動させる支点が設られ、管継ぎ手組み立て前の全ての楔片の姿勢を、その最も厚みの薄い側の先端を持ち上げて拡開した状態に揃える部材を設けたことを特徴とする構成1に記載の高耐圧管継ぎ手。
<構成1の効果>
上記ホースの先端部の周囲を取り巻くように複数の楔片を使用する。楔辺は、連結体が環の内径を縮めるように変形するので、ホースに全体を平均に押しつける。従って、ホースの先端部は、全体が均一にニップルに押しつけられ、耐圧及び耐熱性が向上する。楔片の数を増減すれば、任意の外形のものに適用できる。
<構成2の効果>
柔軟な連結体を使用して連結すれば、自由に環の内径を縮めることができる。
<構成3の効果>
テーパ部と締め付けナットとを一体化すれば、部品点数が減少して組み立ても容易になる。
<構成4の効果>
交互に別々の場所で連結されていると、連結されていない部分の間隔が簡単に縮むため、環の内径を縮めることができる。
<構成5の効果>
連結体が、それぞれ楔片の長手方向に見て異なる位置で楔片に固定されていると、楔片の間隔を伸縮するのに連結体が邪魔にならない。
<構成6の効果>
時計のバンドのように、各楔片が連結されていれば、上記の目的を達成できる。
<構成7の効果>
感継ぎ手組み立て前に、全ての楔片を、最も厚みの薄い側の先端を持ち上げて拡開した状態に揃える部材を設けたので、ニップルにホースの端部を簡単にはめ込んで、楔片で取り囲むことができる。
上記ホースの先端部の周囲を取り巻くように複数の楔片を使用する。楔辺は、連結体が環の内径を縮めるように変形するので、ホースに全体を平均に押しつける。従って、ホースの先端部は、全体が均一にニップルに押しつけられ、耐圧及び耐熱性が向上する。楔片の数を増減すれば、任意の外形のものに適用できる。
<構成2の効果>
柔軟な連結体を使用して連結すれば、自由に環の内径を縮めることができる。
<構成3の効果>
テーパ部と締め付けナットとを一体化すれば、部品点数が減少して組み立ても容易になる。
<構成4の効果>
交互に別々の場所で連結されていると、連結されていない部分の間隔が簡単に縮むため、環の内径を縮めることができる。
<構成5の効果>
連結体が、それぞれ楔片の長手方向に見て異なる位置で楔片に固定されていると、楔片の間隔を伸縮するのに連結体が邪魔にならない。
<構成6の効果>
時計のバンドのように、各楔片が連結されていれば、上記の目的を達成できる。
<構成7の効果>
感継ぎ手組み立て前に、全ての楔片を、最も厚みの薄い側の先端を持ち上げて拡開した状態に揃える部材を設けたので、ニップルにホースの端部を簡単にはめ込んで、楔片で取り囲むことができる。
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は実施例1の高耐圧管継ぎ手12を示し、(a)は組み立て前、(b)と(c)は組み立て後の状態を示す主要部断面図である。
この高耐圧管継ぎ手12はホース22を図示しない設備に接続するためのものである。この実施例において、高耐圧管継ぎ手12は、継ぎ手本体14とニップル18と締め付けナット26を備えている。
この高耐圧管継ぎ手12はホース22を図示しない設備に接続するためのものである。この実施例において、高耐圧管継ぎ手12は、継ぎ手本体14とニップル18と締め付けナット26を備えている。
ニップル18の一端は、継ぎ手本体14に差し込まれて接続されている。継ぎ手本体14の内壁とニップル18の一端の間はオーリング38(図1(a))によってシールされている。なお、継ぎ手本体14とニップル18とは一体のものでも構わないホース22の先端部24はニップル18の他端全体を包囲するように配置されている。ニップル18の外周には凹凸面20が設けられている。
継ぎ手本体14には雄ねじ部16が設けられている。締め付けナット26の内面に設けられた雌ねじ部28は、雄ねじ部16とかみ合っている。(a)の状態で締め付けナット26を時計回りに回転させると、(b)の矢印A方向に締め付けナット26が移動して、継ぎ手本体14に次第に近づく。
ホース22の先端部24の周囲を取り巻くように、複数の楔片30が密着して配置されている。これらの楔片30は、ニップル18の一端から他端に向かう方向に次第に厚みを減少させる楔状の傾斜面を有している。ホース22の内圧による抜け止めのための機構である。
締め付けナット26を時計回りに回転させて、(b)の矢印A方向に締め付けナット26が移動すると、締め付けナット26がテーパスリーブ32を矢印A方向に押す。テーパスリーブ32は、その内周面に、ニップル18の一端から他端に向かう方向に次第に内径を減少させるテーパ面を備える。
従って、締め付けナット26が継ぎ手本体14に次第に近づく過程で、楔片30の傾斜面を矢印B方向に押しつける力が働く。複数の楔片30は、(c)に示すように、ホース22の先端部24の周囲を環状に等間隔に取り巻くように連結されている。この発明では、全ての楔片30がホース22の先端部24に密着した面を均一に押圧してホース22の先端部24を押しつぶすようにする。
(c)に示すワイヤー46は、複数の楔片30を連結して環状に等間隔に配置するためのものである。このワイヤー46は、ホース22の圧縮に伴って、環の内径を縮めることができる、例えば、柔軟な構造のものとされている。即ち、楔辺30の連結体(ここではワイヤー46)が、環の内径を縮めるように変形するので、ホース22に楔辺30の一部でなく全体を平均に押しつけることができる。
ホース22の先端部24がその長手方向にみて一点とか数点でなく、全体に均一にニップル18に押しつけられるので、ホース22に引き抜き力が加わったとき、楔辺30がホース22の先端部24を平均に押さえつけて引き抜き力に耐え、ホース22への応力の集中を防ぐ。
図2(a)は楔片30の一例を示す斜視図、(b)は楔片30をワイヤー46で連結した状態を示す展開図である。(c)はホース22を楔片30で押しつぶす前後の状態を示す横断面図、(d)はニップル18の側面図である。
図2(a)に示すように、楔片30は、例えば、金属や硬質プラスチックにより構成されており、全体として楔状をしている。
図2(a)に示すように、楔片30は、例えば、金属や硬質プラスチックにより構成されており、全体として楔状をしている。
図2(a)において、矢印Aの方向にテーパスリーブ32(図1)が移動すると、傾斜面31が上から下の方向(矢印Bの方向)に押される。図2(b)に示すように、楔片30は例えば、ゴムやナイロン等の柔軟なワイヤー46により等間隔に連結されている。一点鎖線に示すように、ワイヤー46の両端が連結されて環状になる。
図2(c)は(b)に示すようなワイヤー46で環状に連結された楔片30を、ワイヤー46側からみた高耐圧管継ぎ手12の横断面図である。(c)の左側の図は、ニップル18にホース22を被せてその外側を取り巻くように楔片30を配置した状態を示す。この状態で、テーパスリーブ32(図1)により力が加わると、ホース22が圧縮されて潰れて、(c)の右側に示すような状態になる。
図2(d)は、ニップル18の側面図である。ニップル18には、ホース22の内面との接触面積を大きくし、引き抜き力に耐えるように、凹凸面20が設けられている。ゴムやプラスチック製の耐圧ホース22には補強用の繊維やワイヤーが編み込まれている。これを凹凸面20の左側の凹部21にかしめて固定する。そして、楔片30を使用して、凹凸面20の上にホース22を押しつける。このとき、ホース22を凹凸面20に対して均一の圧力で押しつけると、両者の間の摩擦力が最大になる。
ホース22の内圧による引き抜き力が加わると、楔片30に引き抜き力が伝わる。このとき楔片30がテーパスリーブ32(図1)に押しつけられる反作用で、楔片30が凹凸面20の上にホース22を押しつける力が増大する。この力も、楔片30とホース22との接触面全面に均一に加わるから、強力に引き抜き力に耐えることができる。
図3は、高耐圧管継ぎ手の各部の変形例を示し、(a)は締め付けナット26の部分縦断面図、(b)と(c)は楔片30の側面図、(d)は楔片30を連結した状態を示す部分展開図である。
図3(a)に示す例は、締め付けナット26に対して、テーパスリーブ32に相当するテーパ部44を設けて、テーパスリーブ32と締め付けナット26とを一体化したものである。これは、部品点数が減少して組み立ても容易になるという効果がある。
図3(a)に示す例は、締め付けナット26に対して、テーパスリーブ32に相当するテーパ部44を設けて、テーパスリーブ32と締め付けナット26とを一体化したものである。これは、部品点数が減少して組み立ても容易になるという効果がある。
図3(b)に示す例は、楔片30に切り欠き状の連結孔40を設けたものである。例えば、ゴム製のオーリングのような弾性体リングを連結体として使用するとき、複数の楔片30を連結体に取り付けるための組み立てが容易になる。また、(c)に示す例は、楔片30に縦長孔48を設けてワイヤー46を通している。ワイヤー46が柔軟でなくても、楔片30がホース22を押す方向に自由に移動できるよう支持することができる。
(d)の例は、楔片30を接着テープ50を使用して連結したものである。楔片30を接着テープ50に固定するには任意の接着剤を使用するとよい。接着テープ50は柔軟なため、楔片30は自由にホース22を押す方向に移動できる。
図4は、本発明の高耐圧管継ぎ手12の効果を説明するもので、(a)は本発明の高耐圧管継ぎ手12の主要部側面図、(b)は比較例の楔片の主要部展開図、(c)はこの比較例を使用した管継ぎ手の主要部側面図である。
図4(a)に示すように、テーパスリーブ32が矢印A方向に移動すると、楔片30はホース22を矢印B方向に押す。このとき、本発明では、楔片30はその長手方向に見て、どの部分も均一にホース22を加圧する。
図4(a)に示すように、テーパスリーブ32が矢印A方向に移動すると、楔片30はホース22を矢印B方向に押す。このとき、本発明では、楔片30はその長手方向に見て、どの部分も均一にホース22を加圧する。
一方、比較例として、(b)に示すように、複数の楔片30の一端をそのまま固い材料で連結したものを用意した。この例では、各楔片30の最も厚みのある部分が切り離されない状態で連結されている。これにテーパスリーブ32を使用して圧力を加えると、楔片30の連結部52は内径を縮小しないので、楔片30の最も薄い部分だけが矢印Dのようにホース22を押す。従って、図4(c)の一点鎖線の円の部分に応力が集中する。このため、図4(a)のものに比べて引き抜き力に対する耐久力が小さくなる。さらに、ホース22の一部に強い応力が加わるので、ホース22が破断し易くなる。
具体的には、内径40mmで厚みが5mmの、補強線入り耐圧ホースを、幅4mm長さ30mmの楔片24枚で押さえたところ、3メガパスカルの水圧に耐える高耐圧管継ぎ手12を実現できた。
一方、図4(c)に示した構造のものは、内圧1メガパスカルの水圧で漏水が生じた。
一方、図4(c)に示した構造のものは、内圧1メガパスカルの水圧で漏水が生じた。
図5は楔片30と連結体の変形例で、(a)(b)(c)はいずれもその展開図である。
図5(a)は、楔片30を曲がりピン54で連結した構造のものである。楔片30の連結孔40(図2(a))に柔軟なもしくは伸縮性の連結体を挿入して連結する。例えば、このように連結体をU字状に折り曲げると、スチールワイヤーのような固い連結体でも、環の内径を縮めることができる。
図5(a)は、楔片30を曲がりピン54で連結した構造のものである。楔片30の連結孔40(図2(a))に柔軟なもしくは伸縮性の連結体を挿入して連結する。例えば、このように連結体をU字状に折り曲げると、スチールワイヤーのような固い連結体でも、環の内径を縮めることができる。
図5(b)の例では、相互に隣接する楔片30が、その長手方向に見たとき、間欠的に連結されている。即ち、ある楔片30とその隣の楔片30が、その一端側に配置された連結体42により連結されているとき、反対側に隣接する楔片30とは、その長手方向に見たとき他端側に配置された連結体42により連結されている。このように、隣接する楔片30が交互に別々の場所で連結されていると、連結されていない部分の間隔が矢印Fの方向に簡単に縮むため、環全体の内径を縮めることができる。
図5(c)の例は、図5(b)の例の変形例で、連結体42が楔片30の一部とされている。例えば、硬質プラスチック樹脂の成型でこのような構成のものを一挙に環状に製造することができる。
図6は楔片と連結体のさらに別の変形例で、(a)と(b)は楔片の一例を示す側面図、(c)と(d)はその連結組み立て過程を示す展開図である。
この実施例では、図6(a)と(b)に示すように、長さの異なる2種類の楔片を使用する。(a)の楔片は長楔56と表現する。(b)の楔片は短楔58と表現する。いずれも、最も厚みのある部分に連結孔40を設けている。短楔58は、長楔56の矢印Gの部分とその形状を一致させてある。
この実施例では、図6(a)と(b)に示すように、長さの異なる2種類の楔片を使用する。(a)の楔片は長楔56と表現する。(b)の楔片は短楔58と表現する。いずれも、最も厚みのある部分に連結孔40を設けている。短楔58は、長楔56の矢印Gの部分とその形状を一致させてある。
図6(c)に示すように、これらの連結孔40にワイヤー46を通して連結する。ワイヤー46は例えば、ステンレスワイヤーとする。その後、(c)の図で見て全ての長楔56と短楔58の下端を揃えるように、ワイヤー46を折り曲げる。図の(d)が完成後の状態である。この状態で、全ての長楔56と短楔58の傾斜面が同一平面上に並ぶ。
その後、図の(d)のものの両端のワイヤー46を溶接等で連結して環状に仕上げる。即ち、ワイヤー46が、それぞれ隣接する楔片について、その長手方向に見て異なる位置で楔片に固定されている状態になる。このようにすると、ワイヤー46が比較的固い金属であっても、長楔56や短楔58に圧力が加わったとき、各楔片の間隔を伸縮するのに連結体であるワイヤー46が邪魔にならないから、ワイヤー46の部分で環の内径を縮めることができる。
図7は、楔片と連結体のさらに別の変形例である。
この例では、丁度時計バンドのように楔片を連結する。傾斜面68が楔片の役割を果たす。一方の側面に凸リンク60が設けられている。他方の側面に凹リンク62が設けられている。凸リンク60にも凹リンク62にも、図の矢印H方向に長い長軸孔66が設けられている。各楔片は連結軸64を長軸孔66に通すことにより連結される。こうすれば、各楔片は、自由に環の内径を縮めることができる。即ち隣接する楔片が互いにその間隔を伸縮することができる連結構造を備えている。
この例では、丁度時計バンドのように楔片を連結する。傾斜面68が楔片の役割を果たす。一方の側面に凸リンク60が設けられている。他方の側面に凹リンク62が設けられている。凸リンク60にも凹リンク62にも、図の矢印H方向に長い長軸孔66が設けられている。各楔片は連結軸64を長軸孔66に通すことにより連結される。こうすれば、各楔片は、自由に環の内径を縮めることができる。即ち隣接する楔片が互いにその間隔を伸縮することができる連結構造を備えている。
実施例1で説明した楔片30は、それぞれワイヤー46で連結されており、このワイヤー46を軸にして自由に揺動する。従って、ホース22の先端部24をニップル18に装着するときに、一部の楔片30の端がホース22の先端部24に当たって装着作業を妨げる場合がある。この実施例では、ホース22をニップル18に装着する作業を簡便にする構造を提供する。
図8は、実施例6の楔片30の例を示し、(a)は斜視図、(b)は全体の概略断面図である。
図8(a)において、楔片30には、そのほぼ中央に連結孔40が設けられている。また、楔片30の最も厚みのある部分に凹溝70が設けられている。図8(b)に示すように、連結孔40にはワイヤー46を挿入して、多数の楔片30を環状に連結する。また、凹溝70には、例えば、ゴムリングのようなバンド72をはめ込む。
図8(a)において、楔片30には、そのほぼ中央に連結孔40が設けられている。また、楔片30の最も厚みのある部分に凹溝70が設けられている。図8(b)に示すように、連結孔40にはワイヤー46を挿入して、多数の楔片30を環状に連結する。また、凹溝70には、例えば、ゴムリングのようなバンド72をはめ込む。
例えば、ワイヤー46は外力を加えない状態ではこのまま環状の径を維持しているものとする。従って、楔片30は環状のワイヤー46を支点にしてシーソーのように揺動する。バンド72は図8(b)の状態で弾力によりその径を縮める方向に作用しているものとする。これにより、楔片30の最も厚みの薄い側の先端が拡開する。なお、図1の(c)に示すように楔片30を締め付けナット26で圧縮したときには、環状のワイヤー46の部分も径を縮小することができる構造にする。
図9は実施例6の楔片30を使用した場合の高耐圧管継ぎ手12の組み立て方法説明図である。
図9(a)に示すように、まず、ホース22の先端部24をニップル18の先端にあてがう。このとき、楔片30は、バンド72の弾力によって、最も厚みの薄い側の先端を持ち上げている。即ち、外力が加わらない状態で、ホース22の先端部24をそのまま受け入れ易い状態に、先端を揃えて拡開している。
図9(a)に示すように、まず、ホース22の先端部24をニップル18の先端にあてがう。このとき、楔片30は、バンド72の弾力によって、最も厚みの薄い側の先端を持ち上げている。即ち、外力が加わらない状態で、ホース22の先端部24をそのまま受け入れ易い状態に、先端を揃えて拡開している。
図9(a)の状態からさらにホース22の先端部24を継ぎ手本体14の方向に突き進めると、ワイヤー46がニップル18の凹凸面20を取り囲むほぼ中央の位置に配置されているので、図9(b)の状態で楔片30がホース22の外周面と平行に向きを変える。その後、ホース22の先端部24を最奥部まではめ込んで、締め付けナット26を締めると、すでに説明したとおり、ホース22を凹凸面20に強く押しつけて高耐圧管継ぎ手12が完成する。
以上のとおり、組み立て前は、楔片30がその最も厚みの薄い側の先端を持ち上げて拡開しているので、ホース22をニップル18に装着する作業が非常に簡便になる。なお、楔片30の先端を持ち上げて拡開しておくための構造は、上記のようなバンド72を使用する構造に限定されない。ニップル18の凹凸面20を取り囲むいずれかの位置に、楔片30を揺動させる支点を設けて、楔片30全体の姿勢を上記の状態に揃える部材を任意の場所に設ければよい。弾力、摩擦力、接着力、磁力等を利用できる。ワイヤー46の形状や連結孔40の形状を調整して同様の機能を実現することもできる。
12 高耐圧管継ぎ手
14 継ぎ手本体
16 雄ねじ部
18 ニップル
20 凹凸面
21 凹部
22 ホース
24 先端部
26 締め付けナット
28 雌ねじ部
30 楔片
31 傾斜面
32 テーパスリーブ
38 オーリング
40 連結孔
42 連結体
44 テーパ部
46 ワイヤー
48 縦長孔
50 接着テープ
52 連結部
54 曲がりピン
56 長楔
58 短楔
60 凸リンク
62 凹リンク
64 連結軸
66 長軸孔
68 傾斜面
70 凹溝
72 バンド
14 継ぎ手本体
16 雄ねじ部
18 ニップル
20 凹凸面
21 凹部
22 ホース
24 先端部
26 締め付けナット
28 雌ねじ部
30 楔片
31 傾斜面
32 テーパスリーブ
38 オーリング
40 連結孔
42 連結体
44 テーパ部
46 ワイヤー
48 縦長孔
50 接着テープ
52 連結部
54 曲がりピン
56 長楔
58 短楔
60 凸リンク
62 凹リンク
64 連結軸
66 長軸孔
68 傾斜面
70 凹溝
72 バンド
Claims (7)
- 一端が継ぎ手本体に差し込まれ、他端を包囲するようにホースの先端部が配置されているニップルと、
上記ホースの先端部の周囲を取り巻くように密着して配置された複数の楔片と、
上記継ぎ手本体に設けられた雄ねじ部と噛み合う雌ねじ部を備えた締め付けナットとが設けられ、
上記楔片は、上記ニップルの一端から他端に向かう方向に次第に厚みを減少させる楔状の傾斜面を有し、
上記継ぎ手本体の雄ねじ部と上記締め付けナットの雌ねじ部とを噛み合わせて上記締め付けナットと上記継ぎ手本体とを次第に近づける過程で、上記楔片の傾斜面を上記ホースに向かう方法に押しつけるテーパスリーブを有し、かつ、
上記複数の楔片が上記ホースの先端部の周囲を環状に等間隔に取り巻くように連結し、全ての楔片が上記ホースのニップルに密着した面を均一に押圧してホースの先端部を押しつぶすように上記環の内径を縮める連結体を有することを特徴とする高耐圧管継ぎ手。 - 上記楔片は、連結孔に柔軟なもしくは伸縮性の連結体を通して連結されていることを特徴とする請求項1に記載の高耐圧管継ぎ手。
- 上記テーパ部は上記締め付けナットと一体化されていることを特徴とする請求項1に記載の高耐圧管継ぎ手。
- ある楔片とそれに隣接する楔片とが、その長手方向に見たとき一端側に配置された連結体により連結されているとき、さらにその隣に隣接する楔片とは、その長手方向に見たとき他端側に配置された連結体により連結されていることを特徴とする請求項1に記載の高耐圧管継ぎ手。
- 隣接する楔片を連結する連結体が、それぞれ楔片の長手方向に見て異なる位置で楔片に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の高耐圧管継ぎ手。
- 隣接する楔片が互いにその間隔を伸縮することができる連結構造を備えていることを特徴とする請求項1に記載の高耐圧管継ぎ手。
- ニップルの凹凸面を取り囲むいずれかの位置に、楔片を揺動させる支点が設られ、管継ぎ手組み立て前の全ての楔片の姿勢を、その最も厚みの薄い側の先端を持ち上げて拡開した状態に揃える部材を設けたことを特徴とする請求項1に記載の高耐圧管継ぎ手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013202977A JP2015068411A (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | 高耐圧管継ぎ手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013202977A JP2015068411A (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | 高耐圧管継ぎ手 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015068411A true JP2015068411A (ja) | 2015-04-13 |
Family
ID=52835286
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013202977A Pending JP2015068411A (ja) | 2013-09-30 | 2013-09-30 | 高耐圧管継ぎ手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015068411A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107893886A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-04-10 | 无锡市永兴金属软管有限公司 | 一种齿条式软管接头的使用方法 |
-
2013
- 2013-09-30 JP JP2013202977A patent/JP2015068411A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107893886A (zh) * | 2017-10-31 | 2018-04-10 | 无锡市永兴金属软管有限公司 | 一种齿条式软管接头的使用方法 |
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