JP2015067893A - 成膜用マスク及び成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成膜時にホルダ係止部で保持された部分の近傍において発生する色ムラを抑制する。【解決手段】一方の主面が成膜面11である成膜基板10の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部20を有し、リング状の形状のマスク主部20の内側の側面が、成膜基板10の側面の内の少なくとも成膜基板10の成膜面11に連なる面(12b)を被覆し、成膜時において成膜面11に影を落とさない位置となるように、成膜基板の外周に取り付けて用いられる構成の成膜用マスクとする。【選択図】図2

Description

本発明は成膜用マスク及び成膜方法に関し、特に、スパッタリング法、真空蒸着法などの物理蒸着法などに用いられる成膜用マスク及びそれを用いた成膜方法に関するものである。
スパッタリング法や真空蒸着法などの物理蒸着法(PVD(Physical Vapor Deposition)は、例えば反射防止膜、絶縁膜あるいは導電膜などの種々の機能薄膜を形成する方法として広く用いられている。
図10は、従来例に係る基板ホルダの模式構成図である。
例えば、基板ホルダは、ホルダ主部101とホルダ係止部102などから構成される。
例えば、成膜基板100の成膜面が外側を向くように、ホルダ主部101の開口部に成膜基板100を嵌入させた状態で、金属製の機械加工部品であるホルダ係止部102により成膜基板100の外周部が係止される。ホルダ係止部102は、ホルダ主部101にビス103などで固定される。成膜基板100の成膜面の反対側には、成膜基板100を固定するためのホルダ副部104がさらに設けられている。
上記のホルダ係止部102は、成膜基板100の成膜面の外周部Wを被覆することで、成膜時のマスクとなる。
上記の構成の基板ホルダは、例えば垂直ドラムに保持され、成膜チャンバー内に設けられる。
例えば、成膜チャンバーには、排気管及び真空ポンプが接続されており、内部が所定の圧力に減圧可能となっており、また、成膜チャンバーの内部に蒸着材料が設けられている。
真空蒸着法の場合、例えば、抵抗加熱ボートあるいは電子ビームなどによる加熱により蒸着材料を加熱し、蒸着材料を気化させる。
スパッタリング法の場合、蒸着材料にイオン化したアルゴンなどの不活性ガスを衝突させ、蒸着材料の原子をはじき飛ばして、気化した蒸着材料を生成する。
気化した蒸着材料が成膜基板の表面に達して固化すると、成膜基板の表面に蒸発材料の薄膜が形成される。
例えば、特許文献1〜5には、従来例に係る基板ホルダを用いた成膜装置が開示されている。
特開2006−292444号公報 特開2003−121116号公報 特開2003−082462号公報 特開2002−303510号公報 特開2012−017511号公報
上記の従来の基板ホルダは、金属製の機械加工部品であるホルダ係止部が成膜基板の成膜面の外周部を被覆する構成となっており、例えばタッチスクリーンデバイスのカバーガラス部に反射防止膜を形成する場合、ホルダ係止部で保持された部分の近傍においてホルダ係止部による影が発生することに起因して、目視で容易に視認できる程度の顕著な色ムラが発生する要因となっていた。
タッチスクリーンデバイスの高機能化に伴い、カバーガラス部の反射防止膜の色ムラの低減に対する要求がさらに高まっているが、このような成膜基板の外周部における薄膜の色ムラを低減する要求を満たすことができる基板ホルダ(ホルダ係止部)の加工製造は容易ではなかった。
本発明の成膜用マスクは、一方の主面が成膜面である成膜基板の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部を有し、リング状の形状の前記マスク主部の内側の側面が、前記成膜基板の側面の内の少なくとも前記成膜基板の前記成膜面に連なる面を被覆し、成膜時において前記成膜面に影を落とさない位置となるように、前記成膜基板の外周に取り付けて用いられる。
上記の本発明の成膜用マスクは、一方の主面が成膜面である成膜基板の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部を有する。
ここで、リング状の形状のマスク主部の内側の側面が、成膜基板の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆し、成膜時において成膜面に影を落とさない位置となるように、成膜基板の外周に取り付けて用いられる。
上記の本発明の成膜用マスクは、好適には、前記成膜基板に取り付けたときに、前記成膜基板の成膜面の高さと前記マスク主部の成膜側表面の高さが略同一となる寸法を有する。
上記の本発明の成膜用マスクは、好適には、前記成膜基板の側面において、前記成膜面と平行な面での断面積が前記成膜面から遠くなるほど大きくなる形状の順テーパー面が前記成膜面に連なるように設けられている成膜基板に対して用いられ、前記マスク主部の内側の側面において、前記順テーパー面を被覆するのに適合した形状の表面を有する庇部が設けられている。
上記の本発明の成膜用マスクは、好適には、樹脂から形成されている。
上記の本発明の成膜用マスクは、好適には、前記成膜基板の他方の主面に係止する突起部が前記マスク主部の内側の側面に設けられている。
また、本発明の成膜方法は、一方の主面が成膜面である成膜基板の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部を有する成膜用マスクを、リング状の形状の前記マスク主部の内側の側面が、前記成膜基板の側面の内の少なくとも前記成膜基板の前記成膜面に連なる面を被覆し、成膜時において前記成膜面に影を落とさない位置となるように、前記成膜基板の外周に取り付ける工程と、外周に前記成膜用マスクが取り付けられた前記成膜基板を、前記成膜基板の他方の主面において接着剤で基板ホルダに接着する工程と、前記基板ホルダに接着された前記成膜基板の、前記成膜用マスクから外部に露出した前記成膜面に薄膜を形成する工程とを有する。
上記の本発明の成膜方法は、一方の主面が成膜面である成膜基板の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部を有する成膜用マスクを、リング状の形状のマスク主部の内側の側面が、成膜基板の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆し、成膜時において成膜面に影を落とさない位置となるように、成膜基板の外周に取り付ける。
次に、外周に成膜用マスクが取り付けられた成膜基板を、成膜基板の他方の主面において接着剤で基板ホルダに接着する。
次に、基板ホルダに接着された成膜基板の、成膜用マスクから外部に露出した成膜面に薄膜を形成する。
上記の本発明の成膜方法は、好適には、前記成膜面に薄膜を形成する工程の後に、前記成膜用マスクが取り付けられた前記成膜基板を前記接着剤とともに前記基板ホルダから剥離する工程と、前記成膜基板から前記接着剤を剥離する工程と、前記成膜基板から前記成膜用マスクを取り外す工程とをさらに有する。
本発明の成膜用マスクによれば、成膜基板の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆し、かつ、成膜時において成膜面に影を落とさない位置となるように取り付けて用いられるので、成膜基板の外周部における薄膜の色ムラを低減することができる。
本発明の成膜方法によれば、成膜基板の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆し、かつ、成膜時において成膜面に影を落とさない位置となるように成膜用マスクを取り付けて成膜するので、成膜基板の外周部における薄膜の色ムラを低減することができる。
図1(a)は本発明の実施形態に係る成膜基板の斜視図であり、図1(b)は図1(a)中のX−X’における模式断面図であり、図1(c)は要部を拡大した模式図である。 図2(a)は本発明の実施形態に係る成膜用マスクの斜視図であり、図2(b)は図2(a)中のX−X’における模式断面図であり、図2(c)は要部を拡大した模式図である。 図3(a)は本発明の実施形態に係る成膜用マスクが取り付けられた成膜基板の斜視図であり、図3(b)は図3(a)中のX−X’における模式断面図であり、図3(c)は図3(a)中のY−Y’における模式断面図である。 図4(a)は本発明の実施形態に係る基板ホルダの斜視図であり、図4(b)は図4(a)中のX−X’における模式断面図である。 図5(a)は本発明の実施形態に係る成膜方法の工程を示す斜視図であり、図5(b)は図5(a)中のX−X’における模式断面図である。 図6(a)は本発明の実施形態に係る成膜方法の工程を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)中のX−X’における模式断面図である。 図7(a)は本発明の実施形態に係る成膜方法におけるドラム型基板ホルダの上面図であり、図7(b)は模式的断面図であり、図7(c)は2枚の成膜基板を保持する基板ホルダの平面図である。 図8(a)及び図8(b)は本発明の第1変形例に係る成膜用マスクが取り付けられた成膜基板の模式断面図であり、図8(a)は図3(a)中のX−X’の断面に相当し、図8(b)は図3(a)中のY−Y’の断面に相当する。 図9(a)及び図9(b)は本発明の第2変形例に係る成膜方法の工程を示す斜視図である。 図10は、従来例に係る基板ホルダの模式構成図である。
以下に、本発明の成膜用マスク及びそれを用いた成膜方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[成膜基板の構成]
図1(a)は本実施形態に係る成膜基板の斜視図であり、図1(b)は図1(a)中のX−X’における模式断面図であり、図1(c)は要部を拡大した模式図である。
例えば、成膜基板10はガラス基板であり、矩形の平板形状を有しており、一方の主面が成膜面11である。
例えば、形態通信端末のカバーガラス用途の場合、成膜基板10は、例えば240mm×170mm×0.5mmの寸法である。
例えば、成膜基板10の側面12は、成膜面11に対して垂直な垂直面12aと、成膜面11と平行な面での断面積が成膜面11から遠くなるほど大きくなる形状の順テーパー面12bと、成膜面11と平行な面での断面積が成膜面11から遠くなるほど小さくなる形状の逆テーパー面12cとを有する。即ち、対向する2つの主面とそれに垂直な側面を有する形状から、面取りがなされている形状である。順テーパー面12bは、成膜基板10の成膜面11に連なる面となっている。
例えば、垂直面12aの厚み方向の寸法13aは0.1mm、順テーパー面12bの厚み方向の寸法13bと逆テーパー面12cの厚み方向の寸法13cはそれぞれ0.2mmであり、順テーパー面12bと逆テーパー面12cの面方向の寸法14は0.2mmであり、順テーパー面12bと逆テーパー面12cは、成膜面11に対して45°の傾斜を有する面となっている。
[成膜用マスクの構成]
図2(a)は本実施形態に係る成膜用マスクの斜視図であり、図2(b)は図2(a)中のX−X’における模式断面図であり、図2(c)は要部を拡大した模式図である。
例えば、本実施形態の成膜用マスクは、一方の主面が成膜面である成膜基板の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部20を有する。
マスク主部20の断面は、幅5mm、高さ4mmの略矩形形状を有する。
本実施形態に係る成膜用マスクは、例えば、庇部21が設けられている。
例えば、庇部21の成膜面方向の幅は0.2mmであり、庇部21の部分におけるリング状の形状のマスク主部20の内側の側面21aは、成膜面11に対して45°の傾斜を有する面となっており、これにより、リング状の形状のマスク主部20の内側の側面は、成膜基板10の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面、即ち、上記の順テーパー面12bを被覆するのに適合した表面となっている。
本実施形態に係る成膜用マスクは、成膜時において成膜面11に影を落とさない位置となるように、成膜基板10の外周に取り付けて用いられる。
例えば、本実施形態の成膜用マスクは、成膜基板10に取り付けたときに、成膜基板10の成膜面11の高さとマスク主部20の成膜側表面の高さが略同一となる寸法を有する。
例えば、本実施形態の成膜用マスクは、樹脂から形成されている。
成膜用マスクを形成する樹脂としては、成膜時に水分を放出して成膜に悪影響を及ぼさないように、吸水率の低い樹脂が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、あるいはポリカーボネートが好ましい。
樹脂からなる成膜用マスクは、上記の形状となるように射出成型により形成することができる。
樹脂製の成膜用マスクは使い捨てとすることが可能であり、また、洗浄後再利用も可能である。
例えば、本実施形態の成膜用マスクは、成膜基板10の他方の主面に係止する突起部22がマスク主部の内側の側面に設けられている。
例えば、突起部22は、矩形の平板形状の成膜基板10の各辺に対応する位置において、各辺に1箇所設けられた構成とすることができる。また、2箇所以上設けてもよい。
例えば、突起部22の成膜面方向の高さは1mm、幅は数mmである。
本実施形態の成膜用マスクによれば、成膜基板の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆し、かつ、成膜時において成膜面に影を落とさない位置となるように取り付けて用いられるので、成膜基板の外周部における薄膜の色ムラを低減することができる。
[成膜装置の構成]
例えば、成膜チャンバーには、排気管及び真空ポンプが接続されており、内部が所定の圧力に減圧可能となっており、また、成膜チャンバーの内部に蒸着材料が設けられている。真空蒸着による成膜時における成膜チャンバー20内の背圧は、例えば10−2〜10−5Pa程度である。
上記の構成の成膜用マスクを取り付けた成膜基板が、後述のように、基板ホルダに保持されて、成膜チャンバー内に、保持される。
真空蒸着法の場合、例えば、抵抗加熱ボートあるいは電子ビームなどによる加熱により蒸着材料を加熱し、蒸着材料を気化させる。
スパッタリング法の場合、蒸着材料にイオン化したアルゴンなどの不活性ガスを衝突させ、蒸着材料の原子をはじき飛ばして、気化した蒸着材料を生成する。
気化した蒸着材料が成膜基板の表面に達して固化すると、成膜基板の表面に蒸発材料の薄膜が形成される。
[成膜方法]
図3(a)は本実施形態に係る成膜用マスクが取り付けられた成膜基板の斜視図であり、図3(b)は図3(a)中のX−X’における模式断面図であり、図3(c)は図3(a)中のY−Y’における模式断面図である。
一方の主面が成膜面11である成膜基板10の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部20を有する成膜用マスクを、リング状の形状のマスク主部20の内側の側面が、成膜基板10の側面の内の少なくとも成膜基板10の成膜面11に連なる面を被覆するように、成膜基板10の外周に取り付ける。
本実施形態においては、上記のように成膜基板10の側面に順テーパー面12bが設けられており、庇部21の表面21aは、順テーパー面12bを被覆するのに適合した表面となっている。
また、成膜用マスクを、成膜時において成膜面11に影を落とさない位置となるように、成膜基板10の外周に取り付ける。
例えば、本実施形態の成膜用マスクを、成膜基板10に取り付けたときに、成膜基板10の成膜面11の高さとマスク主部20の成膜側表面20aの高さが略同一となる寸法とすることで、成膜時において成膜面11に影を落とさない構成を実現できる。
例えば、成膜用マスクを、成膜基板10の外周に取り付ける際に、成膜基板10の他方の主面に突起部22を係止させる。
樹脂製の成膜用マスクは、可撓性を有するので容易に成膜基板10の外周に取り付けることができる。
図4(a)は本実施形態に係る基板ホルダの斜視図であり、図4(b)は図4(a)中のX−X’における模式断面図である。
例えば、基板ホルダは、ホルダ基体30に成膜基板を保持するための凹部31が設けられており、1枚のホルダ基体30に対して2枚の成膜基板を保持する構成である。
凹部31の縁の1箇所または複数個所に、切欠部32が設けられている。これにより、後述の工程においてホルダ基体30から成膜基板を剥離することを容易に行うことができる。
図5(a)は本発明の実施形態に係る成膜方法の工程を示す斜視図であり、図5(b)は図5(a)中のX−X’における模式断面図である。
上記の構成のホルダ基体30の凹部31に、成膜基板との接着位置に適合する領域に、接着剤40を供給する。例えば、供給領域が矩形形状となるように塗布する。
接着剤としては、例えば、ガラスからなる成膜基板及び基板ホルダから剥離しやすい樹脂を用いる。例えば、半導体素子などの製造方法においてエッチャーなどのマスクに使用される紫外線硬化樹脂を用いることができる。
図6(a)は本実施形態に係る成膜方法の工程を示す斜視図であり、図6(b)は図6(a)中のX−X’における模式断面図である。
例えば、図3に示す構成の外周に成膜用マスクが取り付けられた成膜基板10を、成膜基板10の他方の主面において、接着剤40で基板ホルダ30に接着する。
例えば、接着後、接着剤40の硬化処理を行う。接着剤40が紫外線硬化樹脂である場合には、ガラス基板である成膜基板10を通して紫外線照射を行う。
例えば、図6(b)に示すように、成膜用マスクのマスク主部20の表面と凹部31の側壁との隙間W1が、突起部22と成膜基板10との重なりの幅W2より小さくなるように寸法とする。
上記の構成とすることで、遠心力が印加されたときに成膜用マスクがずれて成膜基板10から外れることがなく、成膜基板10と突起部22の係止を確実にすることができる。
図7(a)は本実施形態に係る成膜方法におけるドラム型基板ホルダの上面図であり、図7(b)は模式的断面図であり、図7(c)は2枚の成膜基板を保持する基板ホルダの平面図である。
例えば、成膜面11を有する成膜用マスクが取り付けられた状態の2枚の成膜基板10が接着して保持された基板ホルダ30を、複数枚用意し、成膜チャンバー内に設けられたドラム型基板ホルダに保持する。ここで、成膜面11がドラム型基板ホルダの外側を向くように保持する。
次に、例えば、ドラム型基板ホルダに保持された基板ホルダに接着された成膜基板の、成膜用マスクから外部に露出した成膜面に薄膜を形成する。
成膜方法としては、例えば、メタルモードスパッタリング、あるいはRFスパッタリングなどのスパッタリング、あるいは、真空蒸着を行うことができる。
例えば、成膜チャンバーの内部を所定の圧力に減圧し、抵抗加熱ボートあるいは電子ビーム照射により蒸発材料を加熱して、蒸発材料を気化させる。
あるいは、スパッタリング法の場合、蒸着材料にイオン化したアルゴンなどの不活性ガスを衝突させ、蒸着材料の原子をはじき飛ばし、蒸発材料を気化させる。
上記のようにして成膜基板10の成膜面11が蒸発材料に臨むように保持された状態で、上記のように気化した蒸発材料に晒すことで、蒸発材料の薄膜を成膜領域の表面に形成する。
成膜する膜としては、例えば、蒸発材料として酸化シリコンと窒化シリコンなど用いてこれらを交互に積層させることで反射防止膜などの光学機能薄膜を形成できる。
また、例えば蒸発材料として酸化シリコンあるいは窒化シリコンなどの絶縁材料を用いることで絶縁膜を形成できる。
また、例えば蒸発材料として金属などの導電材料など用いることで導電層を形成できる。
次に、例えば、成膜用マスクが取り付けられた成膜基板10を接着剤40とともに基板ホルダ30から剥離する。例えば、基板ホルダ30の切欠部32から剥離用治具を差し入れて剥離する。
次に、例えば、成膜基板10から接着剤40を剥離する。
ここで、接着剤40を構成する樹脂の種類を選択することにより、基板ホルダ30接着剤40との界面の剥離と、成膜基板10からの接着剤40の剥離を容易に行うことができる。
次に、成膜基板10から成膜用マスクを取り外す。
取り付けるときと同様に、樹脂製の成膜用マスクは、可撓性を有するので容易に成膜基板10から取り外すことができる。
上記の成膜方法は、例えば、タッチスクリーンデバイスのカバーガラス部に反射防止膜を形成する方法に好ましく適用できる。
本実施形態の成膜方法によれば、成膜基板の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆し、かつ、成膜時において成膜面に影を落とさない位置となるように成膜用マスクを取り付けて成膜するので、成膜基板の外周部における薄膜の色ムラを低減することができる。
<第1変形例>
図8(a)及び図8(b)は本発明の第1変形例に係る成膜用マスクが取り付けられた成膜基板の模式断面図であり、図8(a)は図3(a)中のX−X’の断面に相当し、図8(b)は図3(a)中のY−Y’の断面に相当する。
本変形例では、成膜基板10の側面12が、成膜面11に対して垂直な垂直面のみで構成されており、垂直面である側面全面が成膜基板10の成膜面11に連なる面となっている。
また、リング状の形状のマスク主部20の内側の側面には、図3に示す庇部は設けられておらず、成膜面に対して垂直な面となっており、成膜基板10の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆するのに適合した表面となっている。
上記を除いては、上述の実施形態と同様である。
本実施形態の成膜用マスクと成膜方法によれば、成膜基板の側面の内の少なくとも成膜基板の成膜面に連なる面を被覆し、かつ、成膜時において成膜面に影を落とさない位置となるように成膜用マスクを取り付けて成膜するので、成膜基板の外周部における薄膜の色ムラを低減することができる。
<第2変形例>
図9(a)及び図9(b)は本発明の第2変形例に係る成膜方法の工程を示す斜視図である。
図5に示す上記の実施形態においては、接着剤40の供給領域が矩形形状となるように供給したが、これに限らず、図9(a)に示すように円形あるいは楕円形の領域に供給してもよい。
また、図5に示す上記の実施形態においては、1枚の成膜基板に対して接着しようとする領域の1箇所に接着剤40を供給したが、これに限らず、図9(b)に示すように複数個所、たとえば4箇所の領域に供給してもよい。
本発明は上記の説明に限定されない。
例えば、成膜基板にテーパー面が設けられていなくてもよい。
接着剤を設ける領域の形状は、矩形、円形、楕円形、など形状に限定はなく、接着剤の形成箇所は、1枚の成膜基板に対して1箇所でも複数個所でもよい。
また、上記の成膜用マスクを使用せずに、成膜基板を基板ホルダに接着剤で固定して成膜することも可能である。この方法によっても、成膜時において成膜基板の外周部における薄膜の色ムラを低減することができる。
上記の実施形態においては、真空蒸着法あるいはスパッタリング法に関する成膜装置を示しており、成膜チャンバー内に蒸発材料を配置している。しかし、これに限定されることはなく、成膜基板に成膜する材料を供給する材料供給部を有していればCVD(Chemical Vapor Deposition)法などの上記以外の成膜方法にも適用可能である。例えば、CVD法では、原料ガスを成膜チャンバー内に導入し、成膜チャンバー内で化学反応を生じさせて得られる材料を成膜基板上に堆積させて成膜する。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
10…成膜基板
11…成膜面
12…側面
12a…垂直面
12b…順テーパー面
12c…逆テーパー面
20…マスク主部
20a…成膜側表面
21…庇部
21a…庇部の部分のマスク主部の内側の側面
22…突起部
30…ホルダ基体
31…凹部
32…切欠部
40…接着剤

Claims (7)

  1. 一方の主面が成膜面である成膜基板の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部を有し、
    リング状の形状の前記マスク主部の内側の側面が、前記成膜基板の側面の内の少なくとも前記成膜基板の前記成膜面に連なる面を被覆し、成膜時において前記成膜面に影を落とさない位置となるように、前記成膜基板の外周に取り付けて用いられる
    成膜用マスク。
  2. 前記成膜基板に取り付けたときに、前記成膜基板の成膜面の高さと前記マスク主部の成膜側表面の高さが略同一となる寸法を有する
    請求項1に記載の成膜用マスク。
  3. 前記成膜基板の側面において、前記成膜面と平行な面での断面積が前記成膜面から遠くなるほど大きくなる形状の順テーパー面が前記成膜面に連なるように設けられている成膜基板に対して用いられ、
    前記マスク主部の内側の側面において、前記順テーパー面を被覆するのに適合した形状の表面を有する庇部が設けられている
    請求項1または2に記載の成膜用マスク。
  4. 樹脂から形成されている
    請求項1〜3のいずれかに記載の成膜用マスク。
  5. 前記成膜基板の他方の主面に係止する突起部が前記マスク主部の内側の側面に設けられている
    請求項1〜4のいずれかに記載の成膜用マスク。
  6. 一方の主面が成膜面である成膜基板の外周の寸法に適合した寸法の開口を有するリング状の形状のマスク主部を有する成膜用マスクを、リング状の形状の前記マスク主部の内側の側面が、前記成膜基板の側面の内の少なくとも前記成膜基板の前記成膜面に連なる面を被覆し、成膜時において前記成膜面に影を落とさない位置となるように、前記成膜基板の外周に取り付ける工程と、
    外周に前記成膜用マスクが取り付けられた前記成膜基板を、前記成膜基板の他方の主面において接着剤で基板ホルダに接着する工程と、
    前記基板ホルダに接着された前記成膜基板の、前記成膜用マスクから外部に露出した前記成膜面に薄膜を形成する工程と
    を有する成膜方法。
  7. 前記成膜面に薄膜を形成する工程の後に、
    前記成膜用マスクが取り付けられた前記成膜基板を前記接着剤とともに前記基板ホルダから剥離する工程と、
    前記成膜基板から前記接着剤を剥離する工程と、
    前記成膜基板から前記成膜用マスクを取り外す工程と
    をさらに有する請求項6に記載の成膜方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017122272A (ja) * 2016-01-08 2017-07-13 株式会社昭和真空 成膜方法及び成膜装置
WO2018179703A1 (ja) * 2017-03-29 2018-10-04 株式会社カネカ マスク、マスクキット、製膜方法および製膜装置

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