JP2015066657A - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨処理を繰り返し行う場合に、研磨液中における異物の生成を抑え、当該異物がガラス基板の主表面に付着するのを抑制できるガラス基板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係るガラス基板の製造方法は、珪酸含有水溶液をイオン交換して得られるコロイダルシリカを研磨剤として含む研磨液を用いてアルカリ性条件下でガラス基板の主表面を研磨する研磨処理を行ってガラス基板を製造することを繰り返し行うガラス基板の製造方法であって、前記研磨処理を繰り返すとき、前に行われた研磨処理で用いた研磨液をさらに用い、最初に行われる研磨処理において、Mg含有率が0.5ppm以下である研磨液を用いることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガラス基板の製造方法に関する。
ガラス基板の主表面を研磨する方法として、コロイダルシリカを研磨剤として含む研磨液をガラス基板に供給しながら、ガラス基板に圧接させたパッド部材を回転させてガラス基板とパッド部材を相対移動させる方法が知られている。コロイダルシリカのシリカ粒子は、原料コストを低減させる観点からは、水ガラスから製造されるのが好ましい。しかし、水ガラスは、不純物である種々の金属元素を含んでいるため、水ガラスから作成されたシリカ粒子を用いて研磨すると、特にアルカリ性条件下では、不純物金属の水酸化物が生成し、基板を汚染しやすい。このため、従来より、金属成分の含有率が低いシリカ粒子を製造するための方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
ところで、ガラス基板の製造においては、研磨処理後の研磨剤を、回収された研磨液に含まれた状態で、次のバッチのガラス基板の研磨にさらに用いる循環使用が行われている。循環使用を続けると、研磨液中の不純物金属成分と他の成分が結合することで異物が生成しやすくなる。このような異物は、ガラス基板の表面に付着することで、表面欠陥を生じさせやすい。しかし、上記金属元素のうち、例えばマグネシウム(Mg)は、アルカリ性条件下では、薄片状の異物を生成させるにもかかわらず、厚さが薄いため、問題視されていなかった。
特許第4222582号公報
磁気ディスクに用いられるガラス基板に対して、近年、磁気ディスクの高容量化に伴って、主表面の表面粗さが低いことが求められている。上記アルカリ性条件下での研磨は、酸性条件下での研磨と比べ、低表面粗さを実現する上で好ましい方法であるが、その反面、上記した異物の問題を発生させやすい。そして、低表面粗さが求められるガラス基板においては、マグネシウムを含む微小な異物も、問題視されるようになってきた。
本発明は、研磨処理を繰り返し行う場合に、研磨液中における異物の生成を抑え、当該異物がガラス基板の主表面に付着するのを抑制できるガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、珪酸含有水溶液をイオン交換して得られるコロイダルシリカを研磨剤として含む研磨液を用いてアルカリ性条件下でガラス基板の主表面を研磨する研磨処理を行ってガラス基板を製造することを繰り返し行うガラス基板の製造方法であって、
前記研磨処理を繰り返すとき、前に行われた研磨処理で用いた研磨液をさらに用い、
最初に行われる研磨処理において、Mg含有率が0.5ppm以下である研磨液を用いることを特徴とする。
前記方法は、前記研磨処理において、前記ガラス基板の主表面の表面粗さが0.2nm以下となるよう研磨する場合に好適である。
前記方法は、前記研磨処理において、前記ガラス基板の主表面に対し100g/cm以上の圧力をかけて前記研磨を行うこと場合に好適である。
前記方法は、前記研磨処理において、アスカーC硬度が80以上であるパッド部材を、前記ガラス基板の主表面に圧接させて前記研磨を行う場合に好適である。
前記方法は、前記パッド部材は発泡ポリウレタンを材質とする場合に好適である。
前記方法は、前記研磨処理において、前記パッド部材を、前記ガラス基板に対し回転数10rpm以上で回転させる場合に好適である。
前記方法は、前記ガラス基板が磁気ディスク用である場合に好適である。
本発明の製造方法によれば、研磨処理を繰り返し行う場合に、研磨液中における異物の生成を抑え、当該異物がガラス基板の主表面に付着するのを抑制できる。
以下、本発明のガラス基板の製造方法について詳細に説明する。
本実施形態の製造方法は、以下に説明する、研磨処理等の複数の処理を行うガラス基板の製造プロセスを複数回繰り返し行う方法である。製造プロセスが繰り返される回数は、特に制限されないが、例えば、10〜200回である。
本実施形態の製造方法は、1回の製造プロセスで複数回の研磨処理が行われる場合は、最後に行われる研磨処理(最終研磨処理)において好適に行われる。下記説明する製造プロセスにおいて、最後に行われる研磨処理は、第2研磨処理である。なお、本実施形態の製造方法は、最終研磨処理以外の研磨処理で行われてもよい。
本実施形態で行われる製造プロセスの概略を説明すると、まず、一対の主表面を有する板状のガラスブランクを形成する成形処理が行われる。ガラスブランクは、磁気ディスク用ガラス基板の素材となる。次に、このガラスブランクに粗研削処理が施される。この後、ガラスブランクに形状加工処理が施されてガラス基板が形成され、さらに端面研磨処理が施される。この後、ガラス基板に固定砥粒を用いた精研削処理が施される。この後、第1研磨処理、および第2研磨処理がガラス基板に施される。なお、本実施形態では、上記流れで行うが、上記流れ、処理の種類に制限されず、また、上記処理は、必要に応じて適宜省略できる。以下、上記した各処理について、説明する。
(a)ガラスブランクの成形処理
成形処理では、例えばプレス成形法を用いて成形を行う。プレス成形法により、円板状のガラスブランクを得ることができる。プレス法に代えて、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法などの公知の成形方法を用いて、ガラスブランクを製造してもよい。これらの方法で作られた板状ガラスブランクに対し、後述する形状加工処理を適宜施すことによって、磁気ディスク用ガラス基板の元となる円板状のガラス基板が得られる。
(b)粗研削処理
次に、粗研削処理が行われる。粗研削処理では、上記ガラスブランクを、周知の両面研削装置のキャリアに保持させながら、ガラスブランクの両側の主表面の研削を行う。具体的には、ガラスブランクを、キャリアに設けられた保持孔に保持させるとともに、上定盤と下定盤の間に挟持し、研削剤を含む研削液(クーラント)を供給しつつ、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作させることで、ガラス基板と各定盤とを相対的に移動させて、ガラス基板の両主表面を研削する。研削剤として、例えば遊離砥粒が用いられる。粗研削処理では、ガラスブランクが目標とする板厚寸法及び主表面の平坦度に略近づくように研削される。なお、粗研削処理は、成形されたガラスブランクの寸法精度あるいは表面粗さに応じて行われるが、適宜省略できる。
(c)形状加工処理
次に、形状加工処理が行われる。形状加工処理では、ガラスブランクに、公知の加工方法を用いて円孔を形成することにより、円孔を有する円板状のガラス基板を得る。その後、ガラス基板の端面の面取りを行う。面取りは、ガラス基板の内周側および外周側の両方の端面に対して行われる。面取りが行われることで、ガラス基板の端面には、主表面と直交する側壁面と、側壁面と主表面を繋ぐ面取り面(介在面)とが形成される。
(d)端面研磨処理
次に、ガラス基板の端面研磨処理が行われる。端面研磨処理では、研磨ブラシとガラス基板の端面との間に遊離砥粒を含む研磨液を供給して、研磨ブラシとガラス基板とをガラス基板の厚み方向に相対的に移動させることにより研磨を行う。端面研磨処理によって、ガラス基板の内周側及び外周側の端面が研磨され、鏡面状態にされる。
(e)精研削処理
次に、ガラス基板の主表面に精研削処理が施される。精研削処理では、定盤に固定砥粒を貼り付けた両面研削装置を用いて、ガラス基板の主表面に対して研削を行う。具体的には、上記固定砥粒の代わりに遊離砥粒を用いて研削を行う点を除いて、上記粗研削処理とほぼ同様に、ガラス基板の両主表面を研削する。精研削処理では、固定砥粒が貼り付けられた定盤の研削面とガラス基板の主表面とを接触させてガラス基板の主表面を研削するが、これに代えて、遊離砥粒を用いた研削を行ってもよい。
(f)第1研磨処理
次に、ガラス基板の主表面に第1研磨処理が施される。第1研磨処理は、周知の両面研磨装置を用いて、ガラス基板を、キャリアに保持させてガラス基板の両側の主表面の研磨を行う。第1研磨処理では、遊離砥粒を用いて、定盤に貼り付けられた研磨パッドをガラス基板の主表面と接触させて研磨を行う。遊離砥粒は特に限定されないが、例えば、酸化セリウム砥粒、あるいはジルコニア砥粒などが用いられる。第1研磨処理では、例えば固定砥粒による研削を行った場合に主表面に残留するクラックや歪みの除去、あるいは、結晶化処理により主表面に生じた微小な表面凹凸の除去をする。取代量を適宜調整することで、主表面の端部の形状が過度に落ち込んだり突出したりすることを防止しつつ、主表面の表面粗さ、例えば算術平均粗さRaを低減することができる。
(g)第2研磨(鏡面研磨)処理
次に、第2研磨処理が施される。第2研磨処理は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨処理では、研磨パッドを除いて第1研磨処理で用いたのと同様の両面研磨装置が用いられる。これにより、主表面の端部の形状が過度に落ち込んだり突出したりすることを防止しつつ、主表面の粗さを低減することができる。なお、第1研磨処理とは異なる両面研磨装置が用いられてもよい。
第2研磨処理で用いられる遊離砥粒は、ケイ酸化合物を含む。ケイ酸化合物を含む研磨剤として、珪酸含有水溶液をイオン交換して得られるコロイダルシリカが挙げられる。また、第2研磨処理で用いられる研磨液は、研磨剤を水中に混濁させたものであり、主表面の表面粗さを低減する観点から、アルカリ性に調整されたものが用いられる。なお、本製造プロセスにおいて目標とされる表面粗さは、例えば算術平均粗さRaが0.2nm以下であり、好ましくはRaが0.1nmである。このような低表面粗さを有するよう研磨されることで、ガラス基板を、高記憶容量の磁気ディスクに用いることができる。
上記研磨液の水素イオン濃度は、低表面粗さが得られる観点から、塩基性に調整されることが好ましく、例えばpHが10以上に調整される。研磨液のアルカリ性への調整は、最初に行われる製造プロセスでの第2研磨処理で用いられるときに、例えば水酸化ナトリウム等の塩基を添加することで行われてもよく、製造プロセスが終了した後、次の製造プロセスが行われる前に、回収された研磨液に塩基を添加することで行われてもよい。
第2研磨処理で用いられた研磨液は、両面研磨装置に接続された回収容器内に回収され、次に行われる製造プロセスの第2研磨処理において、当該回収容器から両面研磨装置に供給されることを繰り返して循環使用される。
最初の製造プロセスで行われる第2研磨処理で用いられる研磨液は、Mg含有率が0.5ppm以下である。研磨液中の金属成分の濃度がこれより高いと、アルカリ性の研磨液中では固形成分が析出しやすくなり、このような固形成分は研磨中にガラス基板の表面に付着し、表面欠陥となるおそれがある。
種々の金属元素のうちMgを含む異物は、厚さが薄い(数nm程度)ことから、従来は検査において見つけられること自体がなかった。ところが、表面粗さRaが0.2nm以下となる低表面粗さに研磨されたガラス基板の表面について、異物を観察したところ、Mg、Si、Oを含む異物(単にMgを含む異物ともいう)の割合が多いことが本発明者により見出された。このMgを含む異物は、薄片状の物質であり、ガラス基板に強く密着しているため、洗浄によって除去されにくい。そして、このようなMgを含む異物は、Mg含有率が高い研磨液を用いて、アルカリ性条件下で研磨処理を行うことで特に発生することが本発明者により見出された。これらの知見に基づいて、本実施形態の製造方法では、最初の製造プロセスの第2研磨処理を行う時点(以降、開始時点ともいう)でのMg含有率が0.5ppm以下である(以降、Mg含有率が低いともいう)研磨液を用い、これにより、アルカリ性条件下で繰り返し使用しても、薄片状の異物が発生することを抑え、ガラス基板の表面に付着するのを抑制している。
なお、酸性の研磨液で研磨を行う酸研磨では、金属成分が溶出して異物が生成される問題は発生しにくい反面、研磨レートがアルカリ性の研磨液に比べて高いため、上記した低表面粗さは酸研磨によっては得られにくい。したがって、上記低表面粗さを達成するためには、アルカリ性の研磨液で研磨を行うアルカリ研磨を行う必要があるところ、アルカリ研磨を行うようになったことで、上記したMgを含む異物の問題が顕在化した。本実施形態の製造方法は、このような問題に鑑みて、上記研磨剤を用いている。
なお、研磨液のMg含有率は、好ましくは0.2ppm以下、より好ましくは0.1ppm以下である。
Mgを含む異物は、厚みが1〜2nm程度の薄い薄片状であるため、ガラス基板の主表面に付着しても、検査によって見つけられにくく、従来問題視されていなかったが、近年の磁気ディスクの高容量化に伴ってガラス基板に低表面粗さに対する要請が大きくなってきた状況では目立つようになっている。そこで、本発明では、Mg含有率が低い研磨液用いることで、Mgを含む異物のガラス基板への付着を抑えている。ここでいう高容量化された磁気ディスクとは、例えば、ガラス基板の主表面に500kTPI(track per inch)以上のトラック記録密度となる磁性層が形成された磁気ディスクをいう。
Mg含有率が0.5ppm以下である研磨液は、コストを低減できる観点から、水ガラスを用いて作製することが好ましく、例えば、下記要領で作成できる。まず、ケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸を反応させてシリカゲルを生成する。次いで、分離回収したシリカゲルを硫酸で繰り返し洗浄して、Mgを除去する。これをアルカリ性水溶液で溶解させた後、イオン交換法によりコロイダルシリカを得る。なお、水ガラスから作製した研磨液には、金属不純物が多く含まれるが、本実施形態の製造方法では、開始時点でMg含有率が0.5ppm以下の研磨液を循環使用するので、Mgを含む異物の析出を抑制できる。
なお、研磨液のMg含有率は、酸分解により、ケイ酸化合物を除去し、ICP発光分光分析法を用いて分析できる。
なお、Mg含有率の低いシリカ粒子を含む研磨剤の平均粒子径は、特に制限されないが、例えば10〜100nmである。
第2研磨処理を行うための両面研磨装置には、周知の装置を用いることでき、例えば特開2012−133882号公報の段落0063に記載された、第2研磨処理に用いられる装置400を用いることができる。当該装置は、一対の上下の定盤と、上下の定盤の間に挟まれるインターナルギアと、下定盤に設けられたサンギアと、インターナルギアおよびサンギアと係合する複数のキャリアと、を備えている。各キャリアにはガラス基板を収容し、保持するための複数の保持孔が設けられている。各定盤には、研磨パッドが貼り付けられている。この装置では、上下の定盤の間にガラス基板を挟み、上下の定盤を相対的に逆向きに回転させることで、ガラス基板を保持するキャリアが自転しながら公転し、これにより、ガラス基板と研磨パッドとが相対移動し、ガラス基板の主表面が研磨される。
第2研磨処理で用いられる、上記Mg含有率の低い研磨液は、上定盤から研磨パッドとガラス基板との間に供給されるとともに、下定盤から、当該装置に接続された回収容器内に回収され、同じバッチ内でも循環使用される。研磨後、回収された研磨液は、必要に応じてpH調整が行われ、次の製造プロセスで行われる第2研磨処理において、再度使用される。
第2研磨処理による取代量は、例えば0.2μm〜5μm程度である。上記装置を用いて第2研磨処理を行う場合は、研磨を効果的に行う点から、ガラス基板の主表面には、上下の定盤によって、例えば50g/cm〜200g/cmの荷重がかけられる。また、同様の観点から、研磨パッドには、アスカーC硬度が80以上であるパッド部材が用いられる。アスカーC硬度は、SRIS0101(日本ゴム協会標準規格)の規定に基づいて測定される値である。そのような研磨パッドとしては、例えば、軟質ポリウレタンパッドが挙げられる。また、同様の観点から、研磨パッドは、下定盤に対し、例えば10〜20rpmの回転速度で回転させる。なお、研磨パッドの回転数は、上定盤の下定盤に対する回転数と等しい。
上記した荷重の大きさや、研磨パッドの硬度または材質、あるいは、研磨パッドの回転速度の条件下で研磨を行うと、ガラス基板と研磨パッドとの間で摩擦熱が発生しやすく、これにより、上記したMgを含む異物が析出しやすい。しかし、上記したように、本実施形態の第2研磨処理では、開始時点でMg含有率が低い研磨液を用いるため、繰り返し使用しても、Mgを含む異物が生成することが低減されているため、上記した研磨条件の下でも、第2研磨処理を好適に行うことができる。なお、上記Mgを含む異物は、例えば下記式に従って生成すると考えられ、摩擦熱が発生すると、平衡が右側にシフトして、より多く析出すると考えられる。
3Mg2++4HSiO⇔MgSi10(OH)+6H+4H
第2研磨処理後、ガラス基板は、キャリアごと両面研磨装置から取り出され、洗浄されて、製造プロセスが終了する。以上説明した製造プロセスを繰り返す間、第2研磨処理では、同じ研磨液が使用される。
本実施形態で製造される基板として、磁気ディスク用ガラス基板を例に説明したが、他の用途、材質のガラス基板であってもよく、例えば、アルミニウム基板、シリコンウエハ等であってもよい。
(実験例)
まず、ケイ酸ナトリウム水溶液と硫酸を反応させてシリカゲルを生成し、分離回収したシリカゲルを硫酸で繰り返し洗浄することにより、Mgを除去し、アルカリ性水溶液で溶解させた後、イオン交換法によりコロイダルシリカを得た。
次いで、コロイダルシリカに水酸化ナトリウムを添加して、pHを11に調整した研磨液を用意した(実施例)。一方、上記酸洗浄を1回だけ行って作成したコロイダルシリカを研磨剤として、水に分散させ、実施例と同じくpHを11に調製したスラリーを用意した(比較例1〜3)。
なお、実施例および比較例1〜3に用いた研磨液のMg含有率を測定するため、予め、硝酸およびフッ化水素酸を加えて、ケイ酸化合物を分解除去し、ICP−AESを用いて分析した。
上記実施例および比較例1〜3の研磨液を用いて、上記実施形態の第2研磨処理を、10回繰り返し行った。研磨パッドには、軟質ポリウレタンパッドを用いた。
最後の研磨処理の後、ガラス基板を洗浄し、ガラス基板の表面の欠陥の数を、光学式欠陥検査装置を用いて数え、検出された欠陥のうち、各例共に200個ずつSEM/EDSを用いて分析した。なお、検出された表面欠陥のうちMgとSiが検出されたものを、Mgを含む異物であると判断した。結果を表1に示す。
Figure 2015066657
表1に示されるように、開始時点のMg含有率が0.5ppm以下である研磨液を用いた場合は(実施例)、第2研磨処理を繰り返し行なっても、Mgを含有する異物は確認されなかった。一方、開始時点のMg含有率が0.5ppmを超える研磨液を用いた場合は(比較例1〜3)、第2研磨処理を繰り返し行うと、ガラス基板の表面に、Mgを含有する異物が確認された。
以上、本発明の基板の製造方法の製造方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。

Claims (7)

  1. 珪酸含有水溶液をイオン交換して得られるコロイダルシリカを研磨剤として含む研磨液を用いてアルカリ性条件下でガラス基板の主表面を研磨する研磨処理を行ってガラス基板を製造することを繰り返し行うガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨処理を繰り返すとき、前に行われた研磨処理で用いた研磨液をさらに用い、
    最初に行われる研磨処理において、Mg含有率が0.5ppm以下である研磨液を用いることを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記研磨処理では、前記ガラス基板の主表面の表面粗さが0.2nm以下となるよう研磨する、請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記研磨処理では、前記ガラス基板の主表面に対し100g/cm以上の圧力をかけて前記研磨を行う、請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記研磨処理では、アスカーC硬度が80以上であるパッド部材を、前記ガラス基板の主表面に圧接させて前記研磨を行う、請求項1から3のいずれかに記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記パッド部材は発泡ポリウレタンを材質とする、請求項4に記載のガラス基板の製造方法。
  6. 前記研磨処理では、前記パッド部材を、前記ガラス基板に対し回転数10rpm以上で回転させる、請求項4又は5に記載のガラス基板の製造方法。
  7. 前記ガラス基板は、磁気ディスク用である、請求項1から6のいずれかに記載のガラス基板の製造方法。
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JP2018107223A (ja) * 2016-12-26 2018-07-05 ニッタ・ハース株式会社 研磨用組成物

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