JP2015065964A - 捕獲情報システム - Google Patents

捕獲情報システム Download PDF

Info

Publication number
JP2015065964A
JP2015065964A JP2013206379A JP2013206379A JP2015065964A JP 2015065964 A JP2015065964 A JP 2015065964A JP 2013206379 A JP2013206379 A JP 2013206379A JP 2013206379 A JP2013206379 A JP 2013206379A JP 2015065964 A JP2015065964 A JP 2015065964A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capture
index
data
information system
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013206379A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5925170B2 (ja
Inventor
宏志 坂田
Hiroshi Sakata
宏志 坂田
豪 阿部
Takeshi Abe
豪 阿部
貴弘 浜口
Takahiro Hamaguchi
貴弘 浜口
一樹 只野
Kazuki Tadano
一樹 只野
千識 森下
Chisato Morishita
千識 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT PC Communications Inc
Original Assignee
NTT PC Communications Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT PC Communications Inc filed Critical NTT PC Communications Inc
Priority to JP2013206379A priority Critical patent/JP5925170B2/ja
Publication of JP2015065964A publication Critical patent/JP2015065964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5925170B2 publication Critical patent/JP5925170B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】野生動物の捕獲を効率化することが可能な捕獲情報システムを提供する。【解決手段】この捕獲情報システム100は、囲いワナ10と、野生動物の囲いワナ10内への進入を検知するカウントセンサ16と、カウントセンサ16の検知結果に基づく捕獲データ33aを出力する通信部26とを備えた複数の捕獲装置1と、ネットワーク2を介して通信部26と接続されるとともに、通信部26から出力された捕獲データ33aを蓄積記憶可能なサーバ装置3とを備える。サーバ装置3は、捕獲装置1から取得した捕獲データ33aに基づいて、野生動物の捕獲の容易さを示す捕獲指標Iを算出するとともに、ネットワーク2を介して外部端末4に捕獲指標Iを提供するように構成されている。【選択図】図1

Description

この発明は、捕獲情報システムに関し、特に、野生動物を捕獲するための捕獲装置を備えた捕獲情報システムに関する。
従来から、シカやイノシシなどの野生動物による農作物被害が深刻化しており、これに対して種々の対策が実施されている。その種々の対策の中でも対象の野生動物を捕獲して駆除する対策は、農作物被害をもたらす野生動物の生息数を直接的に減少させることができる点で有効な対策である。
このような野生動物の捕獲には、各種の捕獲装置が用いられる(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、檻と、野生動物が檻の捕獲領域に進入したことを検知する光電センサと、檻を閉鎖する扉と、扉を作動させる制御部とを備えた捕獲装置が開示されている。この捕獲装置では、檻内に設置した餌に誘引された野生動物を光電センサにより検知して、検知結果に基づいて扉を作動させて檻を閉鎖するように構成されている。このような捕獲装置の運用には、たとえば毎日の餌の設置や、捕獲した野生動物への対処、バッテリの管理などが必要である。捕獲装置が山中などに設置される場合が多いため、このような捕獲装置の運用には相当な労力が必要である。
特開2004−321039号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたような従来の捕獲装置を用いた野生動物の捕獲効率は、野生動物の習性に起因して季節変動や年次変動を含むとともに、そのような変動が野生動物の生息(活動)領域を反映して地域的に同調して生じるという特徴がある。そのため、捕獲に不適切な時期や捕獲に不適切な場所で捕獲装置を運用しても、ほとんど成果が上がらずに管理・運用負担ばかりが増大することになる。これまで、捕獲事業の運営者(市町村など)や捕獲従事者は、自ら行った捕獲作業によって独自に情報収集して、捕獲適期や捕獲場所を判断するしかなかった。そのため、従来では、野生動物の捕獲情報を収集したり、捕獲作業を効率的に行うことができないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、野生動物の捕獲を効率化することが可能な捕獲情報システムを提供することである。
この発明の一の局面による捕獲情報システムは、捕獲領域と、野生動物の捕獲領域内への進入を検知する検知部と、検知部の検知結果に基づく捕獲データを出力する通信部とを備えた複数の捕獲装置と、ネットワークを介して通信部と接続されるとともに、通信部から出力された捕獲データを蓄積記憶可能なサーバ装置とを備え、サーバ装置は、捕獲装置から取得した捕獲データに基づいて、野生動物の捕獲の容易さを示す捕獲指標を算出するとともに、ネットワークを介して外部端末に捕獲指標を提供するように構成されている。
この発明の一の局面による捕獲情報システムでは、上記のように、捕獲装置から取得した捕獲データに基づいて、野生動物の捕獲の容易さを示す捕獲指標を算出するとともに、ネットワークを介して外部端末に捕獲指標を提供するように構成されたサーバ装置を設けることによって、複数の捕獲装置からの捕獲データを自動収集して算出した捕獲指標を捕獲事業者(捕獲事業の運営者や捕獲従事者)の端末(外部端末)に提供することができる。これにより、捕獲事業の運営者や捕獲従事者は捕獲指標に基づいて野生動物の捕獲適期を把握して、捕獲のための労力を捕獲適期に集中させることができる。また、複数の捕獲装置を分散して設置すれば、野生動物の分布状況が把握できるので、捕獲場所を適切に設定することもできる。これらにより、本発明によれば、野生動物の捕獲を効率化することができる。特に、複数の捕獲装置を分散して設置する場合には、捕獲効率の季節変動や年次変動が地域的に同調するという野生動物の特徴を利用して、複数箇所の捕獲装置のタイムリーな情報を迅速に共有して捕獲指標を得ることができるので、捕獲事業全体としての捕獲効率を向上させるシステムを提供することが可能となる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、サーバ装置は、算出した捕獲指標が所定値以上となった場合に、予め登録された外部端末に対して捕獲指標を通知するように構成されている。このように構成すれば、捕獲事業者の端末(外部端末)を予め登録しておけば、捕獲指標が所定値以上の捕獲適期になったことをリアルタイムで通知することができるので、野生動物の捕獲適期を逃すことがない。このため、サーバ装置からの通知に応じて捕獲作業を集中的に行うことができるので、野生動物の捕獲をより効率化することができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、サーバ装置は、捕獲指標をウェブサイトに掲載することにより、ウェブサイトにアクセスした外部端末に捕獲指標を提供するように構成されている。このように構成すれば、事前登録等を要することなく、捕獲事業者がウェブサイトにアクセスすることにより、捕獲適期になったか否かをいつでも確認することができる。これにより、容易に野生動物の捕獲適期を把握することができるので、野生動物の捕獲をより効率化することができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、サーバ装置は、複数の地域の各々に設置された1または複数の捕獲装置の捕獲データに基づき、捕獲指標を地域毎に算出するように構成されている。このように構成すれば、捕獲事業者が捕獲作業を行う地域毎に個別の捕獲指標を提供することができるので、地域毎の捕獲事業者に対してより利便性の高い捕獲指標を提供することができる。また、たとえば群れ行動をとる集団性の野生動物では生息地域(範囲)が限られているので、地域毎に算出される捕獲指標により、より精度の高い捕獲指標を提供することもできる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、捕獲装置は、現在位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、捕獲データは、捕獲装置の位置情報を含む。このように構成すれば、捕獲装置の設置場所を捕獲データの一部としてサーバ装置が取得することができるので、たとえば捕獲装置を設置した捕獲事業者が自ら設置位置をサーバ装置に入力する必要がなくなり、捕獲装置を移設した場合などの再入力も不要となる。これにより、捕獲装置の設置位置情報の入力忘れや誤入力を防止することができるとともに、捕獲装置の運用上の負担も減少させることができるので、野生動物の捕獲をより効率化することができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、捕獲データは、検知部により検知した野生動物の個体の検知数を含み、サーバ装置は、捕獲装置から取得した検知数に基づいて、捕獲指標を算出するように構成されている。このように構成すれば、実際に検知された野生動物の個体数に基づいて捕獲指標を算出することができるので、容易に信頼性の高い捕獲指標を得ることができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、捕獲データは、検知部による野生動物の検知時期に関する情報を含み、サーバ装置は、年間の捕獲データと、年間のうちで現在が属する時期の過去の捕獲データとに基づき、現時点の捕獲指標を算出するように構成されている。このように構成すれば、年間のうちで捕獲が容易な時期や捕獲が困難な時期の傾向に基づく捕獲指標を得ることができる。このような野生動物の時期的な(季節性の)傾向は、毎年似通ったパターンとなるため、信頼性の高い捕獲指標を得ることができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、捕獲データは、検知部による野生動物の検知時期に関する情報を含み、サーバ装置は、捕獲装置から取得した直近時期の捕獲データと、その直近時期における過去の捕獲データとに基づき、現時点の捕獲指標を算出するように構成されている。このように構成すれば、たとえば例年同時期に比べた直近時期の野生動物の検知数の大小などから捕獲指標を算出することができる。この場合、例年に比べて直近の検知数が増大していれば、捕獲が容易となっていると考えられる。このように、過去の同時期に対する直近の捕獲データの変動に基づくことによって、信頼性の高い捕獲指標を得ることができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、捕獲データは、検知部による野生動物の検知時期に関する情報を含み、サーバ装置は、所定期間分の過去から現時点に至る捕獲データの変化傾向に基づき、現時点の捕獲指標を算出するように構成されている。このように構成すれば、たとえば現時点から遡る数ヶ月にわたって野生動物の検知数が増減する傾向などから捕獲指標を算出することができる。これにより、現時点までの捕獲データの変化傾向から信頼性の高い捕獲指標を得ることができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、サーバ装置は、個々の捕獲装置毎に、その捕獲装置から取得した捕獲データに基づいて、捕獲装置毎の個別の捕獲可能性を算出するように構成されている。このように構成すれば、捕獲指標だけでなく、所定場所に設置された個別の捕獲装置についての捕獲可能性も捕獲事業者に提供することができる。これにより、捕獲可能性の高い捕獲装置について予め捕獲作業の準備をしておくことができ、まだ捕獲可能性の低い捕獲装置については注意を払う必要がなく省力化を図ることができる。この結果、捕獲装置の運用上の負担も減少させることができるので、野生動物の捕獲をより効率化することができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、サーバ装置は、捕獲装置以外の捕獲データに対応する外部データの入力を受け付けるとともに、受け付けた外部データと捕獲装置から取得した捕獲データとに基づいて、捕獲指標を算出するように構成されている。このように構成すれば、捕獲事業の運営者(市町村など)が保有する過去の(システム導入前の)捕獲数や捕獲時期などのデータを外部データとしてサーバ装置に入力することにより、それらの外部データも捕獲指標の算出に用いることができる。これにより、たとえば捕獲装置からの捕獲データの蓄積が少ない捕獲情報システムの運用開始時に、外部データによって少ないデータ量を補完することができるため、システムの運用当初から捕獲指標の精度を高めることができる。また、たとえば捕獲事業のコスト上の問題などにより十分な数の捕獲装置を設置できない場合でも、捕獲装置以外の通常のわなを用いて野生動物を捕獲した際の情報を外部データとしてサーバ装置に入力することができるので、同様に外部データによって少ないデータ量を補完して捕獲指標の精度を高めることができる。
上記一の局面による捕獲情報システムにおいて、好ましくは、野生動物は、群れ行動をとる集団性の野生動物である。なお、群れ行動をとる集団性の野生動物とは、たとえば、シカ、イノシシ、アライグマ、ヌートリア、サルなどである。このような集団性の野生動物は、一旦捕獲すると警戒して、群れ全体がしばらくの間、捕獲装置に寄りつき難くなる傾向があり、捕獲領域内に多数個体を進入させてまとめて捕獲することが好ましい。このため、捕獲指標に基づいて捕獲適期に野生動物をまとめて捕獲することが可能な、本発明による捕獲情報システムは、群れ行動をとる集団性の野生動物の捕獲作業を効率化するのに有効である。
本発明によれば、上記のように、野生動物の捕獲を効率化することができる。
本発明の一実施形態による捕獲情報システムの全体構成を示した概略図である。 本発明の一実施形態による捕獲情報システムの捕獲装置の構成を示した概略図である。 本発明の一実施形態による捕獲情報システムのサーバ装置による捕獲指標および捕獲可能性の算出処理を説明するための概念図である。 本発明の一実施形態による捕獲情報システムのウェブサイトの一例を示した模式図である。 本発明の一実施形態による捕獲情報システムのサーバ装置による捕獲可能性の算出例を説明するための図である。 本発明の一実施形態による捕獲情報システムの捕獲装置の動作処理について説明するためのフローチャート(設定変更確認処理)である。 本発明の一実施形態による捕獲情報システムの捕獲装置の動作処理について説明するためのフローチャート(確認モード)である。 本発明の一実施形態による捕獲情報システムの捕獲装置の動作処理について説明するためのフローチャート(捕獲モード)である。 捕獲指標の算出例と捕獲指標の算出に用いた過去の捕獲データを示した図である。 図9に示したシカの月毎の捕獲指標の算出結果および進入頭数を示したグラフである。 図9に示したイノシシの月毎の捕獲指標の算出結果および進入頭数を示したグラフである。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図5を参照して、本発明の一実施形態による捕獲情報システム100の構成について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態による捕獲情報システム100は、野生動物を捕獲するための捕獲装置1から情報収集を行い、捕獲事業の運営者(市町村など)や実際の捕獲従事者(捕獲装置の運用者、ユーザ)など(以下、捕獲事業者という)へ各種情報を提供する事により、捕獲を効率化するためのシステムである。この捕獲情報システム100は、後述するように、捕獲装置1などから取得した捕獲データに基づいて、野生動物の捕獲の容易さを示す捕獲指標Iを算出するとともに、ネットワーク2を介して外部端末4に捕獲指標Iを提供するように構成されている。なお、本実施形態では、群れ行動をとる集団性の野生動物であって、たとえば、シカ、イノシシ、アライグマ、ヌートリア、サルなどを捕獲対象とする例について説明する。また、本実施形態では、これらの集団性の野生動物のうち、一例としてシカを捕獲対象とする捕獲情報システム100について説明する。なお、シカは、採餌行動を含む日周活動に関して習慣性があり、毎日略同じ時刻に餌を食べに現れる傾向がある。なお、ネットワーク2は、たとえばインターネットである。
以下に、本実施形態の捕獲情報システム100の詳細について説明する。
捕獲情報システム100は、複数の捕獲装置1と、ネットワーク2を介して捕獲装置1と接続されたサーバ装置3とを備えている。本実施形態では、複数の捕獲装置1が設けられている。このような捕獲情報システム100の運用形態としては、たとえば捕獲事業の運営者(市町村など)が1または複数の捕獲装置1を所有し、運営者の管轄地域R内の捕獲従事者に捕獲装置1の運用および管理を委託する場合に、別途委託されたサーバ装置3の運用事業者によって情報提供サービスが実施される運用形態が考えられる。捕獲装置1は、捕獲事業の運営者が管轄する一地域R内を分布範囲として、1または複数が分散して分布するように設置される。なお、図1では、地域R内に3つの捕獲装置1が設置された例を示している。そして、個々の運営者により管轄される複数の地域Rの各々に、それぞれ捕獲装置1が設置される。これにより、個々の捕獲装置1は、野生動物(シカ)を捕獲するためのわなとして機能するのに加えて、捕獲情報システム100により提供される情報サービスの基礎となる野生動物(シカ)の捕獲データの収集装置としても機能する。
捕獲情報システム100では、個々の捕獲装置1からサーバ装置3に捕獲データ33aが送信される。また、サーバ装置3には、外部端末4から、捕獲装置1以外の外部データ33bが送信される。外部データは、捕獲装置1の捕獲データ33aに対応する捕獲装置1以外のわなの捕獲データであり、たとえば捕獲情報システム100の運用開始前に捕獲事業の運営者(市町村など)によって収集された過去のデータや、ネットワーク2への通信機能を持たない一般のわな(囲いわな、箱わな、網わななどの各種わな)を用いる捕獲従事者からの捕獲データなどである。以下では、これらの捕獲データ33aおよび外部データ33bをまとめて、捕獲データ33という。これらの捕獲データ33(捕獲データ33aおよび外部データ33b)は、後述するように、捕獲装置1の位置情報、検知した野生動物(シカ)の個体の検知数、野生動物(シカ)の検知時期に関する情報を含む。この捕獲データ33に基づき、サーバ装置3からは、捕獲指標(指数)Iを含む各種情報が予め登録された外部端末4(PCや携帯端末など)に送信される。外部端末4は、運営者や捕獲従事者の端末が事前登録されたものである。このほか、サーバ装置3は、保有するウェブサイト(ウェブページ)35を保有し、ウェブサイト35上に捕獲指標Iを含む各種情報を掲載することにより、ウェブサイト35にアクセスした外部端末4に捕獲指標Iを提供するように構成されている。
また、捕獲情報システム100は、さらに、サーバ装置3を介することにより、登録された外部端末4からそれぞれの捕獲装置1の設定情報の参照および設定変更等の遠隔操作を行うことが可能なように構成されている。設定変更等は、ウェブサイト35上で行うことができる。また、捕獲情報システム100は、ネットワーク2への通信機能を持たない一般のわな(囲いわな、箱わな、網わななど各種わな)を用いる捕獲従事者からの捕獲データの提供をウェブサイト35や電子メール等により受け付ける機能を有する。このような手動入力される捕獲データも、捕獲指標Iの提供のために利用される。
図2に示すように、捕獲装置1は、囲いワナ10と、制御装置20とを備えている。また、囲いワナ10には、後述の解除部15と、シカの囲いワナ10内への進入を検知するカウントセンサ16と、光電センサ17とが設けられている。なお、囲いワナ10(厳密には、囲いワナ10の内部領域)は、本発明の「捕獲領域」の一例であり、カウントセンサ16は、本発明の「検知部」の一例である。
囲いワナ10は、アルミなどの金属パイプ11からなる骨格と、金属パイプ11間に配置された網目状の金属パネル12とにより、内部領域(捕獲領域)を区画する形状に構成されている。このように金属パイプ11と網目状の金属パネル12との簡素な構成によって、容易に、囲いワナ10の設置および解体を行うことが可能となる。野生動物の捕獲においては、捕獲対象の野生動物が寄り付かない場合に、ワナの設置場所を変更する必要が生じるためである。また、囲いワナ10の内側(捕獲領域内)には、シカを囲いワナ10の内側におびき寄せるための餌が設置される。
また、囲いワナ10には、シカを囲いワナ10の内側(捕獲領域内)に進入させるための1つのゲート部13と、ゲート部13を閉塞することが可能な扉部14とが設けられている。扉部14は、ゲート部13の枠に沿って上下にスライド可能に構成されている。また、扉部14は、上方に持ち上げられている状態でゲート部13を開放し、下方に落とされた状態でゲート部13を閉塞するように構成されている。具体的には、シカを囲いワナ10に進入させる際には、扉部14は、図示しないワイヤーの引張力により上方に持ち上げられている。扉部14は、引張力を解除する解除部15が作動することによって自重により下方に落下する。この結果、落下した扉部14によりゲート部13が閉鎖される。
制御装置20は、各部に電力を供給する電源部21と、入出力部22と、記憶部23と、各部の動作を制御する制御部24と、通信部25と、GPS部26とを備えている。また、制御装置20は、電源部21を介してバッテリ27から電力が供給されるように構成されている。制御装置20は、入出力部22を介して解除部15、カウントセンサ16および光電センサ17に接続されている。具体的には、制御装置20は、入出力部22を介して、作動信号(扉部14の閉鎖信号)を解除部15に送信可能に構成されている。また、制御装置20は、入出力部22を介して、カウントセンサ16および光電センサ17から野生動物の検知結果を取得可能に構成されている。なお、GPS部26は、本発明の「位置情報取得部」の一例である。
記憶部23は、書き換え可能な不揮発性のフラッシュメモリからなる。また、記憶部23には、野生動物の検知結果(囲いワナ10内への進入個体数)が蓄積されたカウントリスト(ログデータ)231が格納されている。
制御部24は、カウントセンサ16による検知結果に基づいて、捕獲データ33aを作成するとともに、通信部25を介してサーバ装置3に捕獲データを送信するように構成されている。
具体的には、制御部24は、時計機能を有しており、カウントセンサ16による検知結果に基づいて、検知したシカの個体の検知数および検知日時を記憶部23(カウントリスト231)に記録する。また、制御部24は、GPS部26から捕獲装置1の位置情報を取得して記憶部23に記録する。そして、制御部24は、これらの進入した個体の獣種(ここでは、シカ)、検知数(進入頭数)、各個体の検知日時、および、位置情報を捕獲データ33aとしてサーバ装置3に送信するように構成されている。捕獲データ33aの送信は、定期的に(たとえば毎日の設定時刻に)行われる。このほか、制御部24は、サーバ装置3との間で、捕獲装置1の設定情報、バッテリ残量、制御情報(後述する最大見込み頭数および最低見込み頭数)等の情報の授受を行う。
また、制御部24は、確認モードおよび捕獲モードの2つモードで動作するように構成されている。制御部24は、確認モードにおいて、捕獲可能なシカの捕獲見込み頭数を決定するように構成されている。そして、制御部24は、捕獲モードにおいて、確認モードで決定された捕獲見込み頭数と囲いワナ10内(捕獲領域内)のシカの頭数とに基づいて、捕獲動作を実行する制御(解除部15の作動信号を送信する制御)を自動で行うように構成されている。なお、確認モードおよび捕獲モードを含む制御部24の処理については、後述する。
カウントセンサ16は、光学式センサからなり、シカの囲いワナ10内(捕獲領域内)への進入頭数および囲いワナ10内(捕獲領域内)からの退出数をカウント(計測)する機能を有している。また、カウントセンサ16により検知されたシカの進入頭数および退出数の差分から、囲いワナ10内(捕獲領域内)に存在するシカの個体数を非接触で算出可能に構成されている。なお、制御部24は、進入頭数および退出数と、進入および退出の各検知時間をそれぞれ記憶部23に記録し、サーバ装置3に送信する。
光電センサ17は、扉部14の下方にシカがいるか否かを非接触で検知するために設けられている。扉部14によりシカが挟まれてしまう事故が発生するのを抑制するため、制御部24は、解除部15を作動させる際に、光電センサ17による検知結果に基づいて、扉部14を落下させるか否かを判断する。また、この光電センサ17は、シカに限らず、人や物なども検知可能であり、光電センサ17による検知結果に基づいて、人や物が誤って扉部14に挟まれてしまうのも抑制することが可能である。
通信部25は、3G規格などに準拠した無線通信により、ネットワーク2に接続可能に構成されている。通信部25は、たとえば制御装置20にUSB接続される通信端末(いわゆる通信用ドングル)や、制御装置20に内蔵された組み込みの通信モジュールからなる。なお、通信部25は、有線通信を行う構成であってもよい。また、GPS部26は、GPS(全地球測位システム)を利用して現在位置情報を取得する機能を有する。これにより、制御部24は、制御装置20(すなわち、捕獲装置1)の位置情報を取得することが可能である。制御部24は、現在位置情報の履歴を記憶部23に記録し、サーバ装置3(図1参照)に送信する。
図1に示すように、サーバ装置3は、ネットワーク2を介して各捕獲装置1の通信部25と接続されるとともに、通信部25から出力された捕獲データ33aを蓄積記憶可能に構成されている。また、サーバ装置3は、外部端末4から、捕獲装置1以外の外部データ33bの入力(手入力)を受け付けるように構成されている。サーバ装置3は、CPUやメモリなどからなる演算処理部31と、HDDなどからなるデータ記憶部32とを主として備えている。データ記憶部32には、サーバ装置3を機能させるためのプログラムの他、後述する捕獲指標Iや各捕獲装置1の捕獲可能性Pを算出するための演算プログラム34が記録されている。また、データ記憶部32には、取得した捕獲装置1の過去から現在に渡る捕獲データ33aが蓄積記録されるとともに、外部端末4を用いて手動入力された捕獲データ(外部データ33b、図3参照)が捕獲データ33として蓄積記録される。また、データ記憶部32には、ウェブサイト35を構成する各種情報が記録されている。なお、ウェブサイト35の構成情報は、算出した捕獲指標Iや捕獲可能性P、外部端末4および捕獲装置1の登録情報(ID)などを含む。この他、データ記憶部32には、捕獲装置1毎の設定情報36が記録されている。
ここで、本実施形態では、サーバ装置3は、捕獲装置1から取得した捕獲データ33aに基づいて、野生動物の捕獲の容易さを示す捕獲指標Iを算出するとともに、ネットワーク2を介して外部端末4に捕獲指標Iを提供するように構成されている。サーバ装置3は、一地域R内に設置された1または複数の捕獲装置1の捕獲データ33aに基づき、捕獲指標Iを地域R毎に算出するように構成されている。また、本実施形態では、図3に示すように、外部端末4を用いて手動入力された捕獲データ(外部データ33b)が存在する場合には、それらの外部データ33bも捕獲指標Iの算出に利用される。捕獲指標Iは、日々取得される今年度の(最新の)捕獲データ33(33a、33b)と、データ記憶部32に蓄積記憶された過去(過年度)の捕獲データ33(33a、33b)とに基づいて算出される。なお、捕獲指標Iは獣種毎に区別して算出されるが、ここではシカの例について説明する。
捕獲指標Iは、捕獲装置1から取得した検知数(捕獲装置1の囲いワナ10内への進入頭数)および検知日時(検知時期)に基づいて算出される。本実施形態では、一例として、捕獲指標Iを月単位の検知数(月毎の進入頭数の合計数)に基づいて算出する例について説明する。なお、進入頭数は、捕獲装置1あたりの頭数(各捕獲装置1の頭数の平均値)とする。
本実施形態では、捕獲指標Iは、下式(1)によって表され、第1指標A、第2指標B、および、第3指標Cの3つの指標を含む。下式(1)において、各項の係数a〜iは、それぞれ事前の情報から回帰分析により推定した係数であり、たとえば線形回帰で切片を0に固定して求めた回帰係数(傾き)である。式中、係数iと、各指標の時期を示す下付き添字iとは、区別する。なお、これらの第1指標A、第2指標B、および、第3指標Cは、それぞれ、本発明の「捕獲指標」の一例である。
Figure 2015065964
上記式(1)において、第1指標A、標準偏差S、第2指標B、および、第3指標Cは、下式(2)により算出される。
Figure 2015065964
第1指標Aは、年間(過去)の捕獲データ33と、年間のうちで現在が属する時期の過去の捕獲データ33とに基づく、現時点の時期の指標である。また、Sは第1指標Aの時期による変動の標準偏差である。上記のように、月単位の検知数(進入頭数)に基づく場合、対象時期iは1月から12月のうち現在が属するいずれかの月、時期iの数は12となる。第1指標Aは、過去の年間データに基づき、現在が属する時期iが捕獲しやすい時期(進入頭数が相対的に多い時期)か否かを表す指標である。この第1指標Aは、捕獲装置1からの捕獲データ33aの蓄積が少ない捕獲情報システム100の運用開始直後などには、主として外部データ33b(捕獲事業の運営者が収集した過去のデータ)によって算出される。システムの運用を継続してデータの蓄積が進めば、捕獲装置1からの捕獲データ33aや、捕獲装置1以外の一般のわなを用いる捕獲従事者からの外部データ33bも利用される。過去の捕獲データは、たとえば複数年分でもよく、データ数が多い程、その地域特有の時期毎の傾向が把握できる。
第2指標Bは、捕獲装置1から取得した直近時期の捕獲データ33と、直近時期における過去の捕獲データ33とに基づく、現時点の捕獲指標である。たとえば現在が8月の場合、直近7月のデータと、過去の同月(7月)のデータとが用いられる。第2指標Bは、例年(過去)のデータと比較した直近のデータの変動を表し、現在が属する時期iの直近時期(i−1)が例年に対して捕獲しやすい(進入頭数が相対的に多い)か否かを示す直近指標である。
第3指標Cは、所定期間(2月)分の過去から現時点に至る捕獲データ33の変化傾向に基づく、現時点の捕獲指標である。たとえば現在が8月の場合、直近7月のデータ(i−1)と、その1月前(6月)のデータ(i−2)とが用いられる。第3指標Cは、現在が属する時期iが、捕獲しやすくなっていく傾向(進入頭数が増加傾向)の中にあるか否かといった、現在(本年度)のデータの変化傾向(トレンド)を示す。これらの第2指標Bおよび第3指標Cは、現在(直近)のデータを用いるため、主として捕獲装置1からの現在の捕獲データ33aや、捕獲装置1以外の一般のわなを用いる捕獲従事者からの現在の外部データ33bが利用される。また、ここでは月単位の捕獲指標算出の例を示しているが、たとえば週単位や日単位での捕獲指標の算出を行う場合には、ネットワーク2を介した迅速なデータ集計が必要となるため、捕獲装置1からの現在の捕獲データ33aを主体に算出される。
本実施形態では、上式(1)に示したように、これらの第1〜第3指標A、BおよびCをすべて用いて捕獲指標Iが算出される。上式(1)および(2)は、一例であり、式中の各定数は誤差的な変動なども考慮して設定することが好ましい。また、第1〜第3指標A、BおよびCについては、それぞれに適切な重み付けをして、捕獲指標Iを最適化することがより好ましい。
また、本実施形態では、サーバ装置3は、算出した捕獲指標Iが所定値(点)以上となった場合に、予め登録された外部端末4に対して捕獲指標Iを通知するように構成されている。また、サーバ装置3は、上記のように捕獲指標Iをウェブサイト35に掲載することにより、ウェブサイト35にアクセスした外部端末4に捕獲指標Iを提供するように構成されている。
捕獲指標Iを通知するための所定値は、固定された一定値としてもよいし、たとえばウェブサイト35を通じてユーザ(捕獲事業者)毎に個別に設定可能な値とすることができる。所定値を個別に設定可能とする場合には、捕獲指標Iが若干低めでも捕獲を行う場合(野生動物の絶対数がそれほど多くない場合など)や、捕獲指標Iが高い場合にのみ捕獲を行う場合など、捕獲事業者の活動方針に応じて捕獲指標Iの通知設定を行うことが可能となる。上記の通り捕獲指標Iが所定値よりも低い場合でも、ウェブサイト35を通じて捕獲指標Iを確認することが可能である。
ウェブサイト35には、図4に示すように、上記した捕獲指標Iのほか、捕獲装置1の位置情報、日々の検知結果(進入頭数)、わな(捕獲装置)の管理が行われたか否かの履歴情報、捕獲装置1の捕獲可能性や見込み頭数などの各種情報が、個別の捕獲装置1毎に掲載される。
具体的には、図4のウェブサイト35では、登録されたユーザ(捕獲事業者AAA)とそのユーザが管理する捕獲装置1(捕獲装置001)とが、それぞれ識別情報(UserID:BBB、わなID:CCC)を用いて対応付けられて管理されている。ユーザがウェブサイト35にログインすることにより、わなIDで特定した捕獲装置1の詳細情報が表示される。なお、図示していないが、ログインを行わなくとも、地域毎の捕獲指標Iや捕獲装置1の分布(位置情報)をウェブサイト35上で誰でも閲覧可能である。
また、図4では、位置情報表示部41、進入状況表示部42、および、捕獲装置1の状態表示部43がウェブサイト35上(画面上)に表示される表示例を示している。位置情報表示部41には、捕獲装置1の設置位置(地域R)が地図上にアイコン表示される。なお、地図を操作することにより表示地域の移動や拡大縮小が可能である。また、図示は省略するが、地図上では、地域R内に設置された全ての捕獲装置1の分布を表示することが可能である。また、位置情報表示部41の下部には、設定情報ボタン411および捕獲履歴ボタン412が配置されている。設定情報ボタン411が選択されると、捕獲装置1の現在の設定情報やバッテリ残量の閲覧および設定変更などが可能な設定情報画面(図示せず)に遷移する。また、捕獲履歴ボタン412が選択されると、その捕獲装置1の過去の捕獲履歴(検知結果や実際の捕獲頭数など)が閲覧可能な捕獲履歴画面(図示せず)に遷移する。
進入状況表示部42には、上述の捕獲指標Iが表示されるとともに、捕獲装置1の直近の検知結果(進入状況)が表示される。このほか、進入状況表示部42には、わな(捕獲装置1)の管理作業が実施されたか否か、仕掛けられた餌の種類などの情報も表示される。捕獲装置1に餌を設置する際などでは、制御装置20がメンテナンスモードに設定されることにより、誤作動を防ぐために解除部15の作動が制限(停止)されるとともに、誤検知を防ぐためにカウントセンサ16の動作が制限(停止)される。このようなメンテナンスモードへの移行に基づいて、管理作業が実施されたか否かが判断される。したがって、メンテナンスモードへの移行履歴もサーバ装置3へ送信される。
捕獲装置1の状態表示部43には、わなIDで特定された捕獲装置1について、捕獲可能性P、最大見込み頭数および最低見込み頭数が表示される。サーバ装置3は、個々の捕獲装置1毎に、その捕獲装置1から取得した捕獲データ33aに基づいて、捕獲装置1毎の個別の捕獲可能性を算出するように構成されている。ここで、捕獲可能性、最大見込み頭数および最低見込み頭数について説明する。
図5に示すように、捕獲装置1の制御部24には、初期設定値として、所望の希望頭数、最大確認日数および最低確認日数がユーザ(捕獲者)により設定される。希望頭数は、囲いワナ10を設置した捕獲場所や捕獲時期(季節など)などから見てユーザが一度に捕獲したい最低限の頭数である。最大確認日数および最低確認日数は、それぞれ、確認モードを実行する最大日数(期間)および最低日数(期間)である。
制御部24は、最大確認日数以下、最低確認日数以上の日数の間にカウントリスト231に蓄積された各日の最大頭数のうちの最上位の頭数を最大捕獲見込み頭数として決定する。また、制御部24は、カウントリスト231に蓄積された各日の最大頭数のうちの上位の最低確認日数分の平均値を最低捕獲見込み頭数として決定する。そして、制御部24は、これらの最大捕獲見込み頭数および最低捕獲見込み頭数に基づいて捕獲動作(解除部15の動作)を制御する。
サーバ装置3は、個々の捕獲装置1の最低見込み頭数と、カウントリスト231に蓄積された各日の最大進入頭数とを比較することにより、最低見込み頭数以上の頭数を捕獲する可能性として捕獲可能性を算出するように構成されている。具体的には、サーバ装置3は、直近の複数日の期間の各日において、最低見込み頭数よりもその日の最大進入頭数が小さい場合(最低見込み頭数>最大進入頭数)には、その日の可能性の値pを0とする。一方、最低見込み頭数よりもその日の最大進入頭数が大きい場合(最低見込み頭数<最大進入頭数)には、その日の可能性の値pが1となる。
そして、可能性の値pに対して、算出に用いる日数に応じた重み付け(重み係数w)をした上で、可能性の値pの総和と、重み付けを考慮した日数dの総和との商により、捕獲可能性Pが算出される。たとえば、1日目〜13日目の間の各日の最大進入頭数が図5に示すように得られたとする。ここでは、直近5日分のデータに基づいて本日(14日目)の捕獲可能性Pの算出を行う。重み係数wは、本日(14日目)から遠ざかるにつれて1ずつ減少するように傾斜した5〜1までの値とした。
重み付け後の可能性の値pの総和は、
Σp=5×p(t−1)+4×p(t−2)+3×p(t−3)+2×p(t−4)+1×p(t−5)
=5×1+4×1+3×0+2×1+1×1=12となる。
また、重み付け後の総日数は、
Σd=5+4+3+2+1=15となる。
したがって、本日(14日目)の捕獲可能性Pは、
P(14)=(Σp/Σd)×100=(12/15)×100=80(%)と算出される。
このような計算の結果、捕獲装置1の最低見込み頭数6頭に対しての捕獲可能性Pが算出される。捕獲可能性Pは、わなIDにより一意に特定された捕獲装置1毎に、その捕獲装置1の捕獲データ33a(履歴情報)を用いて算出される。制御部24は、算出した捕獲可能性Pが所定値(たとえば80%以上)となる場合に、その捕獲装置1のわなIDと対応付けられたユーザIDの外部端末4に対して捕獲可能性Pを通知するように構成されている。
次に、図6〜図8を参照して、個々の捕獲装置1の制御部24により実行される動作処理について説明する。
なお、動作処理に先だって、捕獲装置1の記憶部23には、予めユーザ(捕獲従事者)により設定された初期設定値が記録されている。初期設定値は、確認モードの処理および捕獲モードの処理を実行する時間帯(開始時刻および終了時刻)、希望頭数、最大確認日数および最低確認日数などを含む。捕獲装置1の起動時には、確認モードおよび捕獲モードに共通の設定変更確認処理が実施される。
図6に示すように、ステップS1において、制御部24は、現在時刻が予め設定されている開始時刻の所定時間前(5分前)を過ぎているか否かを判断し、開始時刻になるまでこの判断を繰り返す。現在時刻が開始時刻の所定時間前(5分前)を過ぎると、制御部24は、ステップS2において、ネットワーク2を介してウェブサイト35(サーバ装置3)の設定情報の確認を行う。そして、制御部24は、ステップS3において、捕獲装置1の前回の設定変更時刻以降に新たな設定変更履歴が存在するか否かを判断する。ウェブサイト35でのユーザの入力によって新たな設定変更履歴が存在する存在する場合には、制御部24は、ステップS4において設定値を反映してユーザに設定を変更した旨を通知する。新たな設定変更履歴が存在しない場合または新規設定を反映した場合には、制御部24は、ステップS5に進み、開始時刻の到来を待ち受ける。これにより、山中などに設置した捕獲装置1の設置位置までユーザが赴くことなく、初期設定の変更が可能となる。
現在時刻が開始時刻を過ぎると、制御部24は、ステップS6において、捕獲モードに移行済みであるか否かを判断する。確認モードから捕獲モードへの移行は、確認モードにおいて捕獲見込み頭数が決定された後に実施される。制御部24は、捕獲モードに移行していない場合(すなわち、捕獲見込み頭数が決定されていない場合)には、ステップS7でその日の動作を確認モードで開始した旨をユーザに通知するとともに、確認モードの処理に移行する。一方、捕獲モードに移行済みの場合には、制御部24は、ステップS8でその日の動作を捕獲モードで開始した旨をユーザに通知するとともに、捕獲モードの処理に移行する。
次に、図7を参照して、図6のステップS7に続く確認モードの処理について説明する。
図7に示すように、制御部24は、ステップS11において、囲いワナ10内(捕獲領域内)に進入したシカの頭数(個体数)をカウントセンサ16の検知結果からカウントする。そして、制御部24は、ステップS12において、現在時刻が終了時刻を過ぎたか否かを判断し、終了時刻になるまでカウントセンサ16による検知結果を取得し続ける。終了時刻が過ぎると、制御部24は、ステップS13において、記憶部23のカウントリスト231にその日の最大進入頭数(最大カウント数)と、進入退出履歴(検知日時)とを記録する。
その後、制御部24は、ステップS14において、確認モードに移行してから最大確認日数を経過したか否かを判断する。最大確認日数を経過していない場合には、制御部24は、ステップS15において、カウントリスト231に蓄積された各日の最大進入頭数が希望頭数以上となる日数が、最低確認日数以上であるか否かを判断する。ステップS14で最大確認日数を経過した場合、または、ステップS15で希望頭数以上となる日数が最低確認日数分だけ蓄積された場合には、ステップS16に進む。したがって、希望頭数以上となる日数が最低確認日数分だけ蓄積された場合には、最大確認日数を経過する前の段階でステップS16に進む。
ステップS16では、制御部24は、最大捕獲見込み頭数および最低捕獲見込み頭数を決定する。制御部24は、ステップS16に進むまでにカウントリスト231に蓄積された各日の最大頭数のうちから、最上位の頭数を最大捕獲見込み頭数として決定する。また、制御部24は、ステップS16に進むまでにカウントリスト231に蓄積された各日の最大頭数のうちから、上位の最低確認日数分の平均値を最低捕獲見込み頭数として決定する。なお、たとえば図5の例では、9日目まで確認モードが継続されると、希望頭数(5頭)以上となる日数が最低確認日数(4日)分だけ蓄積された結果、ステップS15からステップS16に移行する。この場合、9日目の7頭が最大捕獲見込み頭数として決定される。また、9日目(7頭)、7日目、6日目(6頭)および8日目(5頭)の平均値(割りきれない場合には四捨五入する)により、6頭が最低捕獲見込み頭数として決定される。この場合、確認モードが9日目で終了する。
図7に示すように、ステップS15で希望頭数以上となる日数が最低確認日数分だけ蓄積されていない場合、または、ステップS16が完了した場合には、ステップS17に進む。ステップS17では、制御部24は、その日の捕獲データ33aとして、最大進入頭数(最大カウント数)と、進入退出履歴(検知日時)とをサーバ装置3に送信する。この他、捕獲装置1の位置情報や、メンテナンスモードの履歴、ステップS16で決定した最大および最低捕獲見込み頭数などがサーバ装置3に送信される。最大および最低捕獲見込み頭数が決定した場合、翌日以降は捕獲モードの動作となる。
次に、図8を参照して、図6のステップS8に続く捕獲モードの処理について説明する。
図8に示すように、制御部24は、ステップS21において、囲いワナ10内(捕獲領域内)に進入したシカの頭数(個体数)をカウントセンサ16の検知結果からカウントする。制御部24は、ステップS22において、カウントセンサ16による検知結果に基づいて新たにシカが進入したか否かを確認する。新たな進入があった場合には、制御部24は、ステップS23において、囲いワナ10内のシカの進入頭数が、最低捕獲見込み頭数以上、かつ、最大捕獲見込み頭数未満であるか否かを判断する。進入頭数が最低捕獲見込み頭数以上で、かつ、最大捕獲見込み頭数未満の場合には、制御部24は、ステップS24において、扉部14が落下するように解除部15を作動させるまでの待機時間を30秒にセット(既に待機時間がセットされている場合にはリセット)して経過時間計測を開始し、ステップS21の動作に戻る。
一方、囲いワナ10内のシカの頭数が最低捕獲見込み頭数未満か、または、最大捕獲見込み頭数以上の場合には、制御部24は、ステップS25において、囲いワナ10内のシカの進入頭数が最大捕獲見込み頭数以上であるか否かを判断する。そして、進入頭数が最大捕獲見込み頭数以上の場合には、制御部24は、ステップS26において、解除部15を作動させるまでの待機時間を5秒にセット(またはリセット)して経過時間計測を開始する。その後、制御部24は、再度ステップS21の検知結果を取得する動作を行う。
また、囲いワナ10内のシカの頭数が最低捕獲見込み頭数未満の場合には、制御部24は、待機時間を設定することなくステップS21の動作に戻る。すなわち、囲いワナ10内のシカの進入頭数が最低捕獲見込み頭数以上の場合に、新たな進入がある度に、待機時間が設定し直される。
また、制御部24は、新たなシカの進入がない場合には、ステップS22の後、ステップS27において、カウントセンサ16の検知結果に基づいて囲いワナ10内からのシカの退出が確認されたか否かを判断する。シカの退出が確認された場合には、制御部24は、ステップS28において、囲いワナ10内のシカの頭数が最低捕獲見込み頭数以上であるか否かを判断する。シカの頭数が最低捕獲見込み頭数未満となった場合には、制御部24は、ステップS29において、待機時間をリセットするとともに経過時間計測を停止してステップS21の動作に戻る。一方、シカの頭数が依然として最低捕獲見込み頭数以上の場合には、制御部24は、待機時間を即時にタイムアップさせてステップS31に進む。
また、ステップS27においてシカの退出がなければ、制御部24は、ステップS30において、設定された待機時間が経過したか否かを判断する。ここで、待機時間が経過(タイムアップ)した場合、または、ステップS28で待機時間を即座にタイムアップさせた場合には、制御部24は、ステップS31において、光電センサ17の検知結果に基づいて扉部14の下方にシカがいるか否かを判断し、シカがいない場合には、ステップS32において、捕獲を実行する。すなわち、制御部24は、解除部15を作動させることによって、扉部14を落下させてゲート部13を閉鎖する。捕獲を実行すると、制御部24は、捕獲を実行した旨をユーザに通知するとともに、ステップS34に進む。このように、ステップS28で待機時間を即座にタイムアップさせた場合には、複数頭のシカが囲いワナ10内から連なって退出しようとする場合でも、即座に捕獲を実行して捕獲頭数が減少するのを抑制することが可能である。なお、ステップS32において扉部14の下方にシカがいる場合には、制御部24は、ステップS21の動作に戻る。ステップS35では、制御部24は、その日の最大進入頭数(最大カウント数)と、進入退出履歴(検知日時)とを記憶部23のカウントリスト231に記録するとともに、その日の捕獲データ33aとしてサーバ装置3に送信する。その後、制御部24は、1日の捕獲モードの処理を終了する。
一方、ステップS30において待機時間が経過していない場合には、制御部24は、ステップS33において、現在時刻が予め設定された終了時刻を過ぎたか否かを判断し、現在時刻が終了時刻を過ぎていなければ、制御部24はステップS21の動作に戻る。ステップS33で終了時刻を過ぎた場合には、制御部24は、ステップS34において、その日の最大進入頭数(最大カウント数)と、進入退出履歴(検知日時)とを、記憶部23のカウントリスト231に記録するとともに、その日の捕獲データ33aとしてサーバ装置3に送信する。この場合には、その日は捕獲を実行せずに1日の捕獲モードの処理を終了する。
以上のようにして、個々の捕獲装置1の制御部24により実行される動作処理が行われる。そして、ステップS17(確認モード)およびステップS35(捕獲モード)で示したように、1日の動作終了時には、各捕獲装置1からサーバ装置3に、捕獲データ33aを含む各種データが送信される。
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、捕獲装置1から取得した捕獲データ33aに基づいて、シカの捕獲の容易さを示す捕獲指標Iを算出するとともに、ネットワーク2を介して外部端末4に捕獲指標Iを提供するように構成されたサーバ装置3を設けることによって、複数の捕獲装置1からの捕獲データ33aを自動収集して算出した捕獲指標Iを捕獲事業者の端末(外部端末4)に提供することができる。これにより、捕獲事業者は捕獲指標Iに基づいてシカの捕獲適期を把握して、捕獲のための労力を捕獲適期に集中させることができる。また、複数の捕獲装置1を分散して設置すれば、シカの分布状況が把握できるので、捕獲場所を適切に設定することもできる。これらにより、本実施形態による捕獲情報システム100によれば、シカの捕獲を効率化することができる。
また、本実施形態では、算出した捕獲指標Iが所定値以上となった場合に、予め登録された外部端末4に対して捕獲指標Iを通知するようにサーバ装置3を構成する。これにより、捕獲事業者の端末(外部端末4)を予め登録しておけば、捕獲指標Iが所定値以上の捕獲適期になったことをリアルタイムで通知することができるので、シカの捕獲適期を逃すことがない。このため、サーバ装置3からの通知に応じて捕獲作業を集中的に行うことができるので、シカの捕獲をより効率化することができる。
また、本実施形態では、捕獲指標Iをウェブサイト35に掲載することにより、ウェブサイト35にアクセスした外部端末4に捕獲指標Iを提供するようにサーバ装置3を構成する。これにより、事前登録等を要することなく、捕獲事業者がウェブサイト35にアクセスすることにより、捕獲適期になったか否かをいつでも確認することができる。これにより、容易にシカの捕獲適期を把握することができるので、シカの捕獲をより効率化することができる。
また、本実施形態では、複数の地域Rの各々に設置された1または複数の捕獲装置1の捕獲データ33aに基づき、捕獲指標Iを地域毎に算出するようにサーバ装置3を構成する。これにより、捕獲事業者が捕獲作業を行う地域毎に個別の捕獲指標Iを提供することができるので、地域毎の捕獲事業者に対してより利便性の高い捕獲指標Iを提供することができる。また、シカなどの群れ行動をとる集団性の野生動物では生息地域(範囲)が限られているので、地域R毎に算出される捕獲指標により、より精度の高い捕獲指標Iを提供することもできる。
また、本実施形態では、捕獲装置1にGPS部26を設けるとともに、捕獲データ33aに捕獲装置1の位置情報を含める。これにより、捕獲装置1の設置場所を捕獲データ33aの一部としてサーバ装置3が取得することができるので、たとえば捕獲装置1を設置した捕獲事業者が自ら設置位置をサーバ装置3に入力する必要がなくなり、捕獲装置1を移設した場合などの再入力も不要となる。その結果、捕獲装置1の設置位置情報の入力忘れや誤入力を防止することができるとともに、捕獲装置1の運用上の負担も減少させることができるので、シカの捕獲をより効率化することができる。
また、本実施形態では、カウントセンサ16により検知したシカの個体の検知数(進入頭数)を捕獲データ33aに含める。そして、捕獲装置1から取得した検知数(進入頭数)に基づいて、捕獲指標Iを算出するようにサーバ装置3を構成する。これにより、実際に検知されたシカの個体数に基づいて捕獲指標Iを算出することができるので、容易に信頼性の高い捕獲指標Iを得ることができる。
また、本実施形態では、年間の捕獲データ33(捕獲データ33a、外部データ33b)と、年間のうちで現在が属する時期の過去の捕獲データ33とに基づく第1指標Aにより、現時点の捕獲指標Iを算出するようにサーバ装置3を構成する。これにより、年間のうちで捕獲が容易な時期や捕獲が困難な時期の傾向に基づく捕獲指標Iを得ることができる。このような野生動物(シカ)の時期的な(季節性の)傾向は、毎年似通ったパターンとなるため、信頼性の高い捕獲指標Iを得ることができる。
また、本実施形態では、捕獲装置1から取得した直近時期の捕獲データ33aと、その直近時期における過去の捕獲データ33(捕獲データ33a、外部データ33b)とに基づく第2指標Bにより、現時点の捕獲指標Iを算出するようにサーバ装置3を構成する。これにより、例年の同時期(同月)に比べた直近時期(直近月)のシカの進入頭数の大小から捕獲指標Iを算出することができる。その結果、過去の同時期に対する直近の捕獲データ33の変動を反映した信頼性の高い捕獲指標Iを得ることができる。
また、本実施形態では、所定期間分の過去から現時点に至る捕獲データ33の変化傾向(直近1ヵ月の捕獲データの、その前の1ヵ月分の捕獲データに対する変化傾向)に基づき、現時点の捕獲指標Iを算出するようにサーバ装置3を構成する。これにより、現時点から遡る2ヶ月にわたるシカの進入頭数の増減傾向から捕獲指標Iを算出することができる。その結果、現時点までの捕獲データ33の変化傾向から信頼性の高い捕獲指標Iを得ることができる。
また、本実施形態では、個々の捕獲装置1毎に、その捕獲装置1から取得した捕獲データ33aに基づいて、捕獲装置1毎の個別の捕獲可能性Pを算出するようにサーバ装置3を構成する。これにより、捕獲指標Iだけでなく、所定場所に設置された個別の捕獲装置1についての捕獲可能性Pも捕獲事業者に提供することができる。この結果、捕獲可能性Pの高い捕獲装置1について予め捕獲作業の準備をしておくことができ、まだ捕獲可能性Pの低い捕獲装置1については注意を払う必要がなく省力化を図ることができる。このため、捕獲装置1の運用上の負担も減少させることができるので、シカの捕獲をより効率化することができる。
また、本実施形態では、捕獲装置1以外の捕獲データに対応する外部データ33bの入力を受け付けるとともに、受け付けた外部データ33bと捕獲装置1から取得した捕獲データ33aとを含む捕獲データ33に基づいて、捕獲指標Iを算出するようにサーバ装置3を構成する。これにより、捕獲事業の運営者(市町村など)が保有する過去の(システム導入前の)捕獲数や捕獲時期などのデータを外部データ33bも捕獲指標Iの算出に用いることができる。この結果、たとえば捕獲装置1からの捕獲データ33aの蓄積が少ない捕獲情報システム100の運用当初や、捕獲事業のコスト上の問題などにより十分な数の捕獲装置1を設置できない場合などにも、外部データ33bによって少ないデータ量を補完することができるため、捕獲指標Iの精度を高めることができる。
また、本実施形態では、群れ行動をとる集団性の野生動物(シカ)を対象とする。なお、群れ行動をとる集団性の野生動物は、シカのほか、イノシシ、アライグマ、ヌートリア、サルなどである。このような集団性の野生動物は、一旦捕獲すると警戒して、群れ全体がしばらくの間、捕獲装置1に寄りつき難くなる傾向があり、囲いワナ10内に多数個体を進入させてまとめて捕獲することが好ましい。このため、捕獲指標Iに基づいて捕獲適期に野生動物をまとめて捕獲することが可能な本実施形態による捕獲情報システム100は、群れ行動をとる集団性の野生動物の捕獲作業を効率化するのに有効である。
次に、図9〜図11を参照して、捕獲データ33を用いた捕獲指標Iの算出例について説明する。ここでは、図9に示すように、本願発明者らが実際に収集した過去の捕獲データ33(月毎の進入頭数)に基づいて算出した捕獲指標Iと、その捕獲指標Iに対応する進入頭数とを比較した。捕獲データ33としては、獣種としてシカおよびイノシシについての2007年度〜2009年度までの3年分のデータを使用した。捕獲指標Iの算出式は、上式(1)および(2)に示した通りである。捕獲指標Iは、各指標A、BおよびCの算出に過去の捕獲データを用いるため、2008年度5月から算出している。
図10では、シカについての捕獲指標Iと、捕獲データ(進入頭数)との月毎のグラフを示している。また、図11では、イノシシについての捕獲指標Iと、捕獲データ(進入頭数)との月毎のグラフを示している。各グラフは、縦軸に捕獲指標(点、左軸)および進入頭数(頭、右軸)をとり、横軸に年度および月をとっている。
図10に示すシカの捕獲指標と進入頭数との比較では、特に2008年度10月、2009年度6月および10月などにおいて、捕獲指標Iのピークと進入頭数のピークとが合致しており、捕獲指標Iが同時期の捕獲適期(進入頭数のピーク)を適切に示している。図11に示すイノシシの捕獲指標と進入頭数との比較では、2008年度10月において乖離が見られるものの、進入頭数のピークが維持された11月および12月では捕獲指標Iのピークが進入頭数の多い時期と合致している。
このように、特にシカの捕獲指標については、捕獲指標が実際の進入頭数の変化(捕獲適期)を適切に反映していることが確認された。イノシシについては、図9および図11から分かるように、シカと比較して年度毎の進入頭数のばらつきが大きく、イノシシの場合、進入頭数の多い年度と少ない年度との差が大きいことが分かる。この傾向はイノシシの他クマなどにも見られ、生息地域における餌となる植物(または動物)の状況などの各種要因によると考えられている。そのため、イノシシなどの年度毎のばらつきの大きい獣種については、第1指標Aのような季節性(年間の周期性)を含む指標よりも、第2指標Bのような年度間のバラつきを表す指標により大きな重みを付けることにより、より精度の高い捕獲指標を算出可能であると考えられる。すなわち、上式(1)の係数などを、獣種によって個別に設定していくことにより、獣種毎により精度の高い捕獲指標を得ることが期待できる。
なお、上記の算出例では、それぞれの算出時点において利用可能な過去の捕獲データ33が捕獲指標Iの算出に用いられているが、捕獲指標Iの値には過去の捕獲データ33の蓄積が第1指標A(および第2指標B)を介して影響するため、データ蓄積が進むにつれてより精度の高い捕獲指標を算出可能である。また、上記実施形態による捕獲情報システム100は野生動物を対象とするものであるため、捕獲指標Iの演算式(1)および(2)の内容自体も、捕獲情報システム100の継続的な運用に伴う捕獲データ33の蓄積によって、更に最適化していくことが可能であると考えられる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、捕獲データが、個体の検知数(進入頭数)、各個体の検知日時(入退出日時)、および、捕獲装置の位置情報を含む例を示したが、本発明はこれに限られない。捕獲データは、たとえば検知数(進入頭数)のみでもよい。この場合でも、捕獲装置からの捕獲データの受信日時に基づき、サーバ装置側で少なくとも1日の検知数(進入頭数)を把握可能である。また、捕獲装置の位置情報は、捕獲従事者が手動でサーバ装置に入力(送信)してもよい。また、捕獲データは、個体の検知数(進入頭数)、各個体の検知日時(入退出日時)、および、捕獲装置の位置情報以外の情報を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、捕獲データとして、捕獲装置の1日毎の検知数(進入頭数)をサーバ装置に送信する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、1日毎ではなく、1ヶ月の検知数(進入頭数)をサーバ装置に送信してもよい。また、この場合、検知数(進入頭数)に代えて、1ヶ月の捕獲頭数を捕獲データとしてサーバ装置に送信してもよい。
また、上記実施形態では、月単位の検知数(月毎の進入頭数の合計数)に基づいて捕獲指標を算出する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば日毎の捕獲データに基づいて、日単位または週単位の捕獲指標を算出してもよい。また、月単位の捕獲指標(長期指標)と日単位または週単位の捕獲指標(短期指標)とを両方算出してもよい。短期指標については、データのばらつきを考慮して平滑化するなどの処理を行うのが好ましい。
また、上記実施形態では、第1指標A、第2指標Bおよび第3指標Cに基づいて捕獲指標Iを算出する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1指標A、第2指標Bおよび第3指標Cのうちのいずれか1つまたは2つのみを用いて捕獲指標を算出してもよい。ただし、精度の点では、3つの指標を全て用いることが好ましい。なお、第1指標A、第2指標Bおよび第3指標C以外の他の指標を用いてもよい。
また、上記実施形態では、捕獲指標I以外に、個々の捕獲装置についての捕獲可能性Pを算出する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、捕獲可能性Pを算出しなくともよい。また、上記実施形態において説明した捕獲可能性の算出方法は一例であり、上記した算出方法以外の方法で捕獲可能性Pを算出してもよい。
また、上記実施形態では、本発明の捕獲装置の捕獲領域の一例として、囲いワナを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、網ワナ、檻ワナ、箱ワナなど、囲いワナ以外の捕獲領域であってもよい。
また、上記実施形態では、検知部の一例として、光学式センサからなるカウントセンサを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、撮像部により撮像された画像に基づいて、捕獲領域内の野生動物の個体数を計測する検知部など、カウントセンサ以外の検知部であってもよい。
また、上記実施形態において説明した捕獲装置の具体的な動作処理(図6〜図9参照)は、あくまで一例であり本発明はこれに限られない。本発明では、上記実施形態において説明した動作処理とは異なる動作を行う捕獲装置であってもよい。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、制御部の処理動作を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限らない。本発明では、制御部の処理動作を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
1 捕獲装置
2 ネットワーク
3 サーバ装置
4 外部端末
10 囲いワナ(捕獲領域)
16 カウントセンサ(検知部)
25 通信部
26 GPS部(位置情報取得部)
33 捕獲データ
33a 捕獲データ(捕獲装置から取得した捕獲データ)
33b 外部データ
35 ウェブサイト
100 捕獲情報システム
I 捕獲指標
P 捕獲可能性
第1指標(捕獲指標)
第2指標(捕獲指標)
第3指標(捕獲指標)

Claims (12)

  1. 捕獲領域と、野生動物の捕獲領域内への進入を検知する検知部と、前記検知部の検知結果に基づく捕獲データを出力する通信部とを備えた複数の捕獲装置と、
    ネットワークを介して前記通信部と接続されるとともに、前記通信部から出力された前記捕獲データを蓄積記憶可能なサーバ装置とを備え、
    前記サーバ装置は、前記捕獲装置から取得した前記捕獲データに基づいて、前記野生動物の捕獲の容易さを示す捕獲指標を算出するとともに、前記ネットワークを介して外部端末に前記捕獲指標を提供するように構成されている、捕獲情報システム。
  2. 前記サーバ装置は、算出した前記捕獲指標が所定値以上となった場合に、予め登録された外部端末に対して前記捕獲指標を通知するように構成されている、請求項1に記載の捕獲情報システム。
  3. 前記サーバ装置は、前記捕獲指標をウェブサイトに掲載することにより、前記ウェブサイトにアクセスした前記外部端末に前記捕獲指標を提供するように構成されている、請求項1または2に記載の捕獲情報システム。
  4. 前記サーバ装置は、複数の地域の各々に設置された1または複数の前記捕獲装置の前記捕獲データに基づき、前記捕獲指標を地域毎に算出するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  5. 前記捕獲装置は、現在位置情報を取得する位置情報取得部をさらに備え、
    前記捕獲データは、前記捕獲装置の位置情報を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  6. 前記捕獲データは、前記検知部により検知した前記野生動物の個体の検知数を含み、
    前記サーバ装置は、前記捕獲装置から取得した前記検知数に基づいて、前記捕獲指標を算出するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  7. 前記捕獲データは、前記検知部による前記野生動物の検知時期に関する情報を含み、
    前記サーバ装置は、年間の前記捕獲データと、年間のうちで現在が属する時期の過去の前記捕獲データとに基づき、現時点の前記捕獲指標を算出するように構成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  8. 前記捕獲データは、前記検知部による前記野生動物の検知時期に関する情報を含み、
    前記サーバ装置は、前記捕獲装置から取得した直近時期の前記捕獲データと、前記直近時期における過去の前記捕獲データとに基づき、現時点の前記捕獲指標を算出するように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  9. 前記捕獲データは、前記検知部による前記野生動物の検知時期に関する情報を含み、
    前記サーバ装置は、所定期間分の過去から現時点に至る前記捕獲データの変化傾向に基づき、現時点の前記捕獲指標を算出するように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  10. 前記サーバ装置は、個々の前記捕獲装置毎に、その前記捕獲装置から取得した前記捕獲データに基づいて、前記捕獲装置毎の個別の捕獲可能性を算出するように構成されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  11. 前記サーバ装置は、前記捕獲装置以外の前記捕獲データに対応する外部データの入力を受け付けるとともに、受け付けた前記外部データと前記捕獲装置から取得した前記捕獲データとに基づいて、前記捕獲指標を算出するように構成されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
  12. 前記野生動物は、群れ行動をとる集団性の野生動物である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の捕獲情報システム。
JP2013206379A 2013-10-01 2013-10-01 捕獲情報システム Active JP5925170B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013206379A JP5925170B2 (ja) 2013-10-01 2013-10-01 捕獲情報システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013206379A JP5925170B2 (ja) 2013-10-01 2013-10-01 捕獲情報システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015065964A true JP2015065964A (ja) 2015-04-13
JP5925170B2 JP5925170B2 (ja) 2016-05-25

Family

ID=52833424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013206379A Active JP5925170B2 (ja) 2013-10-01 2013-10-01 捕獲情報システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5925170B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018132806A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 株式会社クレアーレ 有害生物回収管理システム
JP2019074961A (ja) * 2017-10-17 2019-05-16 株式会社日立システムズ 狩猟行動共有装置および狩猟行動共有システム
JP2020162430A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 東芝ライテック株式会社 支援システム
KR102276549B1 (ko) * 2020-11-05 2021-07-12 (주)동아씨앤지 인공지능 기반의 선택객체 감지 카메라를 통한 유해조수 식별 및 포획 방법 및 시스템

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9015987B2 (en) * 2007-12-27 2015-04-28 New Frequency, Inc. Telemetry-enabled trap monitoring system

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004321039A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Fujisho Kk 動物捕獲装置
JP2006340627A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Nissei Kogyo:Kk 罠装置用作動情報管理システム
JP2011083198A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Yoshito Murakami 捕獲装置及び捕獲装置システム
JP2012120502A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Hiroshi Sakata 野生動物捕獲システム
JP2012173903A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Jvc Kenwood Corp 棚監視装置
JP2013090594A (ja) * 2011-10-26 2013-05-16 Takemori Tekko Kk 獣類捕獲装置
JP3183537U (ja) * 2013-03-05 2013-05-23 株式会社 アイエスイー 有害動物の捕獲装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004321039A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Fujisho Kk 動物捕獲装置
JP2006340627A (ja) * 2005-06-07 2006-12-21 Nissei Kogyo:Kk 罠装置用作動情報管理システム
JP2011083198A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Yoshito Murakami 捕獲装置及び捕獲装置システム
JP2012120502A (ja) * 2010-12-10 2012-06-28 Hiroshi Sakata 野生動物捕獲システム
JP2012173903A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Jvc Kenwood Corp 棚監視装置
JP2013090594A (ja) * 2011-10-26 2013-05-16 Takemori Tekko Kk 獣類捕獲装置
JP3183537U (ja) * 2013-03-05 2013-05-23 株式会社 アイエスイー 有害動物の捕獲装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018132806A (ja) * 2017-02-13 2018-08-23 株式会社クレアーレ 有害生物回収管理システム
JP6993661B2 (ja) 2017-02-13 2022-01-31 株式会社クレアーレ 有害生物回収管理システム、プログラム、プログラムを記憶した記憶媒体
JP2019074961A (ja) * 2017-10-17 2019-05-16 株式会社日立システムズ 狩猟行動共有装置および狩猟行動共有システム
JP2020162430A (ja) * 2019-03-28 2020-10-08 東芝ライテック株式会社 支援システム
JP7215293B2 (ja) 2019-03-28 2023-01-31 東芝ライテック株式会社 支援システム
KR102276549B1 (ko) * 2020-11-05 2021-07-12 (주)동아씨앤지 인공지능 기반의 선택객체 감지 카메라를 통한 유해조수 식별 및 포획 방법 및 시스템
WO2022097824A1 (ko) * 2020-11-05 2022-05-12 (주)동아씨앤지 인공지능 기반의 선택객체 감지 카메라를 통한 유해조수 식별 및 포획 방법 및 시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP5925170B2 (ja) 2016-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5925170B2 (ja) 捕獲情報システム
US20210368762A1 (en) Sensor station system for pest monitoring
US9807982B2 (en) Pet health monitoring and analysis
Dawkins et al. Early warning of footpad dermatitis and hockburn in broiler chicken flocks using optical flow, bodyweight and water consumption
CN111726986B (zh) 系统与方法
Villette et al. Can camera trapping provide accurate estimates of small mammal (Myodes rutilus and Peromyscus maniculatus) density in the boreal forest?
Hartman et al. An inexpensive method for remotely monitoring nest activity
JP2020519238A (ja) スマート学習を用いた付加価値のある有害生物防除システム
KR102174466B1 (ko) 스마트팜 운용장비의 오류 진단 방법 및 장치
Marcon et al. Assessing precision and requirements of three methods to estimate roe deer density
JP2019041749A (ja) 猫用トイレ使用状況管理システム及び猫用トイレ
Jordan et al. Camera trapping estimates of density and survival of fishers Martes pennanti
KR102040276B1 (ko) 축산 지식 정보를 기반으로 하는 가축의 사양관리 시스템
KR102184975B1 (ko) 사물인터넷 기반 소의 중요징후 탐지시스템
Bengtsson et al. Does influenza A virus infection affect movement behaviour during stopover in its wild reservoir host?
Maputla et al. Calibrating a camera trap–based biased mark–recapture sampling design to survey the leopard population in the N'wanetsi concession, K ruger N ational P ark, S outh A frica
Sabol et al. How to study socially monogamous behavior in secretive animals? Using social network analyses and automated tracking systems to study the social behavior of prairie voles
Zárybnická et al. Smart nest box: a tool and methodology for monitoring of cavity‐dwelling animals
Harrison et al. Using motion-activated trail cameras to study diet and productivity of cliff-nesting Golden Eagles
US20220248641A1 (en) Information provision device, information provision method, and storage medium
CN117794361A (zh) 用于动物健康监测的方法
Tucker et al. Activity patterns of ornate box turtles (Terrapene ornata) in northwestern Illinois
Findlay et al. Developing an empirical approach to optimal camera-trap deployment at mammal resting sites: evidence from a longitudinal study of an otter Lutra lutra holt
Gillies et al. Trialling monitoring methods for feral cats, ferrets and rodents in the Whangamarino wetland
Potamitis et al. Smart traps for automatic remote monitoring of Rhynchophorus ferrugineus (Coleoptera: Curculionidae)

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20150317

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20150319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160412

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160419

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5925170

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250