JP2015064934A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性及び反応効率に優れた燃料電池システムを提供する。【解決手段】燃料電池13と、燃料の出発原料であるジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを貯蔵する第1貯蔵手段111と、前記ジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを分解してメタノールを生成する分解反応手段113と、前記分解反応手段にて生成されたメタノールを含む生成物から二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去手段114,12と、前記二酸化炭素除去手段により二酸化炭素が除去された状態のメタノールを前記燃料電池に供給する燃料供給手段115,119と、を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
メタノールを燃料として発電するダイレクトメタノール型燃料電池システムにおいて、メタノールに比べて毒性が低いジメトキシメタンを燃料の出発原料とし、これをメタノールに加水分解して燃料電池に供給するものが知られている(特許文献1)。
特開2006−147395号公報
しかしながら、上記従来技術のようにジメトキシメタンを加水分解してメタノールを生成する方法では、水を供給する系統が必要とされるため、燃料電池システムを小型化するのにネックとなる。このため、燃料の出発原料を触媒により分解する方法(3(CH−O−CH−O−CH)+4HO→8CHOH+CO)も考えられるが、触媒分解の際に二酸化炭素も生成し、この二酸化炭素がメタノールとともに燃料電池の燃料極(アノード)に供給されると、燃料極における発電反応(CHOH+HO→CO+6H+6e)の反応効率(反応速度)が低下するという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、安全性及び反応効率に優れた燃料電池システムを提供することである。
本発明は、燃料電池と、燃料の出発原料であるジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを貯蔵する第1貯蔵手段と、前記ジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを分解してメタノールを生成する分解反応手段と、前記分解反応手段にて生成されたメタノールを含む生成物から二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去手段と、前記二酸化炭素除去手段により二酸化炭素が除去された状態のメタノールを前記燃料電池に供給する燃料供給手段と、を備える燃料電池システムによって上記課題を解決する。
本発明において、前記二酸化炭素除去手段は、前記分解反応手段にて生成されたメタノールを含む生成物を貯蔵する第2貯蔵手段と、前記第2貯蔵手段の気相部の貯蔵物が導入され、当該貯蔵物に含まれるメタノールのみを吸着する吸着手段と、を含むように構成することができる。
本発明において、前記分解反応手段は触媒としてアルミナを含むように構成することができる。
本発明によれば、安全性の高いジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを燃料の出発原料として用いるに際し、分解反応手段によりジメトキシメタン又はトリメトキシメタンが分解されてメタノールと二酸化炭素が生成する(3C+4HO→8CHO+CO)が、この二酸化炭素は、燃料を燃料電池に供給する前に二酸化炭素除去手段により除去されるので、燃料電池に供給される際には二酸化炭素を含まないメタノールが供給されることになる。その結果、燃料極における発電反応を阻害することがなく、その反応効率が高まることになる。
本発明の一実施の形態に係る燃料電池システムを示すブロック図である。 図1の二酸化炭素除去装置を示す断面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る燃料電池システム1は、メタノールを燃料として発電するダイレクトメタノール型燃料電池システムであり、図1に示すように、燃料供給装置11と原料分解反応装置12と燃料電池13とを備える。以下、図1及び図2を参照して、それぞれの構造について説明する。
燃料供給装置11は、原料タンク111と、原料分解反応装置113と、燃料タンク114とを備え、原料タンク111の貯蔵物は配管などの流路117を介して第1ポンプ112により原料分解反応装置113に供給され、当該原料分解反応装置113による生成物は流路118を介して燃料タンク114に供給される。なお、第1ポンプ112は流路117,118の両方に設けてもよいし、流路118に設けてもよい。また、後述する流路119,121,137,138を含めて、これらの流路は燃料電池システム1の大きさやレイアウトなどに応じて配管、通路などの具体的構造を採用することができる。
原料タンク111には、メタノールの出発原料であるジメトキシメタン又はトリメトキシメタンが投入され貯蔵されている。いずれも常温・常圧では液体である。メタノールなどの低級アルコール類は、比較的毒性が強くまたメタノールにあっては蒸気圧が高いことから、これを長時間貯蔵する燃料電池システムにおいては、漏洩防止措置を含めて取扱いに注意が必要となる。このため、メタノールの貯蔵量を制限する必要があり、長時間の発電が必要とされる用途には不適切であるという問題がある。これに対して本例の燃料電池システム1は、メタノールに比較して毒性が弱いジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを原料タンク111に貯蔵し、燃料電池13を作動させる場合にこの原料からメタノールを生成し、燃料電池13の燃料として供給する。したがって、取扱いに注意を要するメタノールは基本的には全量が消費されることになるので、安全性の高い燃料電池システム1を提供することができる。
原料分解反応装置113は、原料タンク111から供給された液体のジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを、分解触媒を担持させたフィルタを通過させることにより液体のメタノールに分解する。出発原料としてジメトキシメタンを用いた場合には、
[式1]
3C+4HO→8CHO+CO
の反応が生じ、出発原料としてトリメトキシメタンを用いた場合には、
[式2]
3C10+5HO→10CHOH+2CO
の反応が生じる。すなわち、気相の二酸化炭素が混入した液相のメタノールが生成され、これが燃料タンク114に供給される。
原料分解反応装置113にて用いられる触媒は、アルミナ、ジルコニア、ジルコニア酸化物などが好適である。なかでも、立方晶系のγアルミナは高い比表面積を有するので好ましい触媒といえる。また、アルミナとジルコニア若しくはジルコニア酸化物を混合したアルミナ−ジルコニア触媒もこの原料分解反応装置1に用いることが好ましい。これらは個体として存在するため、焼結や化成処理などの手法によりフィルタなどに容易に担持させることができる。
燃料タンク114は、原料分解反応装置113により生成した気相の二酸化炭素が混入した液相のメタノールと、詳細は後述するが燃料電池13の燃料極133で生成した二酸化炭素と未燃メタノール及び空気極134で生成した水と未燃メタノールを一時的に貯蔵するが、気相の二酸化炭素は液面に浮上するので、この燃料タンク114により液相のメタノールと気相の二酸化炭素が概ね分離される。そして、燃料タンク114の上部の気相部には、液面に浮上した二酸化炭素と蒸発した気相のメタノールが存在することになるが、この気相部に存在する気相成分は、流路121を介して二酸化炭素除去装置12に供給される。なお、気相部の気相成分の処理を迅速に行うために、流路121にポンプを設けてもよい。
図2は、図1の二酸化炭素除去装置12を示す拡大断面図である。図2において、二酸化炭素除去浄化装置12は、所定の筐体126を備え、この筐体126の内部にメタノールを吸着もしくは混和させて蓄積もしくは捕捉する吸着媒質122が充填されている。また筐体126の内部には、前述した燃料タンク114に接続された流路121の一方の端部が挿入され、その流路121から燃料タンク114において分離された気相成分が供給されて吸着媒質122に接触するようになっている。
この吸着媒質122は、燃料タンク114によって分離された気相成分に含まれる燃料を、すなわち本例ではメタノールを吸着もしくは混和させて蓄積もしくは捕捉するものである。したがって、この吸着媒質122によってメタノールを吸着により蓄積もしくは捕捉する場合には、メタノールなどのいわゆる極性物質を吸着し、二酸化炭素などのいわゆる無極性物質を吸着し難い媒質として、例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、活性炭、ポリアクリルアミドなどを使用することができる。また、吸着媒質18にメタノールを混和させて蓄積もしくは捕捉する場合には、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールなどのジオール類(二価アルコール類、グリコール類、アルカンジオール類と呼ばれることがある。)を使用することができる。また、グリセリン(プロパントリオール)、ブタントリオール、ペンタントリール、ヘキサントリオールなどのトリオール類(三価アルコール類と呼ばれることがある。)を使用することができる。この他、トリエチレングリコールを使用することができる。特に、プロパンジオールは、本例のダイレクトメタノール型燃料電池13の動作温度範囲で液体であり、かつ燃料電池13の動作温度範囲における蒸気分圧がある程度低く、また沸点がある程度高いので、吸着媒質122にプロパンジオールを使用することが好ましい。
また筐体126の内部であって、吸着媒質122にその少なくとも一部が接触するように気液分離膜124が設けられている。この気液分離膜124は、液体に比較して気体の透過性が高くなるように構成された部材であり、例えばナフィオン(商標登録)、延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン(以下、ePTFEともいう)、シリコン、ポリエチレンをはじめとした多孔質ポリオレフィンなどによって膜状、すなわちフィルム形状に形成されている。また、この気液分離膜124は、いわゆる疎水性を有していてもよく、その撥水作用によって二酸化炭素除去装置12の内部に導入された液相の水およびメタノール、あるいは二酸化炭素除去装置12の内部で気体から液体に状態変化した水およびメタノールを弾くようになっている。すなわち、気液分離膜124は、液体よりも気体の透過性が高くなるように構成されている部材であればよい。
気液分離膜124における吸着媒質122とは反対側であって、気液分離膜124と筐体126の内周面との間に、酸化触媒を有する触媒層125が設けられている。この触媒層125は、吸着媒質122に導入された気相のメタノール、もしくは二酸化炭素除去装置12に導入された気相のメタノールが吸着媒質122に一旦蓄積された後にその吸着媒質122から蒸気化したメタノールであって、かつ気液分離膜124を透過したメタノールを酸化触媒の存在下で酸化剤によって酸化あるいは燃焼させるように構成されている。この触媒層125は、例えば、前述した気液分離膜124における吸着媒質122とは反対側の面に、酸化触媒が被覆されて形成されていてもよい。また、この触媒層125は、カーボンクロスやカーボン繊維などに酸化触媒を被覆もしくは固定あるいは吸着させて形成してもよい。すなわち、触媒層125は、気液分離膜124を透過したメタノールを酸化触媒の存在下で酸化剤によって酸化もしくは燃焼するように構成されていればよい。その酸化触媒には、例えば、白金もしくは白金を主成分として構成された触媒もしくは白金とルテニウムとの等量混合物によって構成された触媒などを用いることができる。
また、図2に示す例においては、前述した吸着媒質122の少なくとも一部(図2に示す例では右端面)は、例えば前述した気液分離膜124や延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンからなるePTFE膜123と、当該ePTFE膜123の外側に設けられた発泡体127を介して大気に直接もしくは間接的に接触あるいは開放されており、吸着媒質122に吸着され難い二酸化炭素を排出するようになっている。すなわち、二酸化炭素除去装置12の内部に導入された二酸化炭素を本例の燃料電池システム1の系外に排出するように構成されている。また、前述した気液分離膜124の少なくとも一部についても、発泡体127を介して本例の燃料電池システム1の系外に、すなわち大気に直接もしくは間接的に接触するようになっている。さらにまた、発泡体127から前述した触媒層125に酸化剤としての空気、すなわち酸素を供給するようになっている。また、発泡体127から前述した触媒層125において酸化触媒の存在下でその酸素によって酸化もしくは燃焼させられたメタノールや二酸化炭素が排出されるようになっている。本例の発泡体127は、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニルその他の材料から構成することができ、空気(酸素)や二酸化炭素などの気体が通過可能なものであればよい。本例の発泡体127は、気液分離膜124を保持する目的であるから、組立時に取り扱いが容易なたとえば1〜50mm程度の厚さを有するシート状発泡体であれば特に限定されない。
このように、図2に示す二酸化炭素除去装置12においては、その内部に吸着媒質122が充填されているから、燃料タンク114の気相成分に含まれる未反応のメタノールは吸着媒質122に吸着もしくは混和されて二酸化炭素除去装置12の内部に蓄積もしくは捕捉される。また、二酸化炭素除去装置12の内部に導入された気相のメタノール、あるいは吸着媒質122に一旦蓄積もしくは捕捉された後に二酸化炭素除去装置12の内部で蒸気化したメタノールは、気液分離膜124を透過する。そしてその透過したメタノールは、触媒層125において、発泡体127を介して流入した酸素によって酸化されて発泡体127を介して燃料電池システム1の系外に排出される。このように発泡体127においては、触媒層125に流入する空気流と二酸化炭素を含む排気流とが対向するから、発泡体127を介して流入する空気(酸素)の量はある程度少なくなり、したがって触媒層125における酸化反応が減少もしくは抑制される。
燃料電池13は、膜電極接合体(MEA:Membrane-electrode assembly)131と、膜電極接合体131を挟む板状のアノードセパレータ135およびカソードセパレータ136を備える。膜電極接合体131は、水素イオン(陽イオン)伝導性を有する略矩形の高分子電解質膜132と、略矩形のアノード触媒層133と、カソード触媒層134を含み、さらに図示は省略するが、略矩形のアノードガス拡散層とカソードガス拡散層を含む。アノード触媒層133とアノードガス拡散層がアノード(燃料極)を構成し、カソード触媒層134とカソードガス拡散層がカソード(空気極)を構成する。
高分子電解質膜131としては、特に限定されるものではなく、通常の高分子電解質形燃料電池に搭載される高分子電解質膜を使用することができる。例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸からなる高分子電解質膜(例えば、米国DuPont社製のNafion(商品名)、旭化成(株)製のAciplex(商品名)、ジャパンゴアテックス(株)製のGSIIなど)を使用することができる。
アノード触媒層133およびカソード触媒層134は、例えば白金系の金属触媒などの電極触媒と、当該電極触媒を担持する導電性炭素粒子(カーボン粉末)と、水素イオン伝導性を有する高分子電解質とで構成されている。
アノード触媒層133およびカソード触媒層134における担体である導電性炭素粒子としては、導電性を有する細孔の発達したカーボン材料を用いるのが好ましく、例えばカーボンブラック、活性炭、カーボンファイバーおよびカーボンチューブなどを使用することができる。カーボンブラックとしては、例えばチャネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラックおよびアセチレンブラックなどが挙げられる。また、活性炭は、種々の炭素原子を含む材料を炭化処理および賦活処理することによって得ることができる。
アノード触媒層133およびカソード触媒層134における電極触媒としては、白金または白金合金を用いるのが好ましい。白金合金としては、白金以外の白金族の金属(ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム)、鉄、チタン、金、銀、クロム、マンガン、モリブデン、タングステン、アルミニウム、ケイ素、レニウム、亜鉛およびスズからなる群より選択される1種以上の金属と、白金との合金であるのが好ましい。また、上記白金合金には、白金と上記金属との金属間化合物が含有されていてもよい。さらに、白金からなる電極触媒と白金合金からなる電極触媒を混合して得られる電極触媒混合物を用いてもよく、アノード側とカソード側に同じ電極触媒を用いても異なる電極触媒を用いてもよい。
アノード触媒層133およびカソード触媒層134の外側に配置されるアノードガス拡散層およびカソードガス拡散層としては、当該分野において公知の種々のガス拡散層を用いることができる。これらのガス拡散層を構成する基材としては、ガス透過性を持たせるために、発達したストラクチャー構造を有するカーボン微粉末、造孔材、カーボンペーパーまたはカーボンクロスなどを用いて作製された、導電性多孔質基材を用いることができる。また、排水性を向上させるために、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)などのフッ素樹脂を代表とする撥水性材料(高分子)を上記基材の内部に分散させて、上記基材は撥水処理を施されていてもよい。さらに、電子伝導性を持たせるために、カーボン繊維、金属繊維またはカーボン微粉末などの電子伝導性材料で上記基材を構成してもよい。なお、カソード側およびアノード側において同じガス拡散層を用いても異なるガス拡散層を用いてもよい。
一対のアノードセパレータ135およびカソードセパレータ136は、膜電極接合体131の外側に配置されて、膜電極接合体131を機械的に固定するための部材である。アノードセパレータ135のうちの膜電極接合体131と接触する面には、アノードに燃料であるメタノールを供給し、電極反応生成物、未反応のメタノールを含む物質を反応場から外部に運び去るためのアノード流路(不図示)が形成され、同様に、カソードセパレータ136のうちの膜電極接合体131と接触する面には、カソードに酸素(空気)を供給し、電極反応生成物、未反応のメタノールを含む物質を反応場から外部に運び去るためのカソード流路(不図示)が形成されている。
こうしたアノード流路およびカソード流路は、図示はしないが、それぞれアノードセパレータ135およびカソードセパレータ136の表面に常法により溝を設けることによって形成されている。特に制限されるものではないが、アノード流路およびカソード流路は、例えば複数の直線状溝部と、隣接する直線状溝部を上流から下流へと連結する複数のターン状溝部とで構成されたサーペンタイン形状を有する。
以上のように構成された燃料電池13において、上述したアノードセパレータ135のアノード流路の入口に流路119を介してメタノールを供給し、カソードセパレータ136のカソード流路の入口に空気を供給すると、アノードにおいては、
[数3]
CHOH+HO→CO+6H+6e
という化学反応が生じ、カソードにおいては、
[数4]
1/2O+6H+6e→3H
という化学反応が生じる。これによりアノードとカソードとの間に電流が流れることになる。
なお、アノードで生成された二酸化炭素と、反応に寄与しなかった未燃メタノールは、流路137及び138を介して燃料タンク114に戻される。同様に、カソードで生成された水と、膜電極接合体131を透過した未燃メタノールは、流路138を介して燃料タンク114へ戻される。
そして、燃料タンク114においてはカソードで生成された水が戻されることから、第2ポンプ115によってアノードに供給されるメタノールの濃度が変動することになるが、流路119に設けられた濃度センサ116によって供給されるメタノールの濃度を検出し、この濃度が適切な範囲になるように原料タンク111からのジメトキシメタン又はトリメトキシメタンの供給量を制御する。
以上のとおり、本例の燃料電池システム1によれば、長時間貯蔵される原料として毒性が弱いジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを採用したので、毒性が強いメタノールを貯蔵する場合に比べて、安全性の高いシステムを提供することができる。また、安全性の高い原料にすることで多量の原料を貯蔵することができるので、1回の補給による燃料電池の作動時間を長くすることができる。
また本例の燃料電池システムによれば、ジメトキシメタン又はトリメトキシメタンからメタノールを生成する際に副産物として生成された二酸化炭素を燃料タンク114及び二酸化炭素除去装置12によって分離及び除去するので、燃料電池13のアノードに供給されるメタノールに二酸化炭素が混入することが抑制され、その結果、アノードにおける化学反応速度が低下するのを抑制することができ、発電効率を高めることができる。
1…燃料電池システム
11…燃料供給装置
111…原料タンク
112…第1ポンプ
113…原料分解反応装置
114…燃料タンク
115…第2ポンプ
116…濃度センサ
117,118,119…流路
12…二酸化炭素除去装置
121…流路
122…吸着媒質
123…ePTFE膜
124…気液分離膜
125…触媒層
126…筐体
127…発泡体
13…燃料電池
131…膜電極接合体
132…高分子電解質膜
133…燃料極
134…空気極
135…アノードセパレータ
136…カソードセパレータ
137,138…流路

Claims (3)

  1. 燃料電池と、
    燃料の出発原料であるジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを貯蔵する第1貯蔵手段と、
    前記ジメトキシメタン又はトリメトキシメタンを分解してメタノールを生成する分解反応手段と、
    前記分解反応手段にて生成されたメタノールを含む生成物から二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去手段と、
    前記二酸化炭素除去手段により二酸化炭素が除去された状態のメタノールを前記燃料電池に供給する燃料供給手段と、を備える燃料電池システム。
  2. 前記二酸化炭素除去手段は、
    前記分解反応手段にて生成されたメタノールを含む生成物を貯蔵する第2貯蔵手段と、
    前記第2貯蔵手段の気相部の貯蔵物が導入され、当該貯蔵物に含まれるメタノールのみを吸着する吸着手段と、を含む請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記分解反応手段は、触媒としてアルミナを含む請求項1又は2に記載の燃料電池システム。
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