JP2015063855A - コンクリート型締め構造及びセパレータ用コーン - Google Patents

コンクリート型締め構造及びセパレータ用コーン Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリート内部の気泡や余剰な水を型枠外に排出することが可能なコンクリート型締め構造を提供する。【解決手段】コンクリート型締め構造を、堰板10と、截頭円錐型のコーン部31、コーン部31の両端部に形成された雌ネジ部32、及び、雄ネジ部33、コーン部31の外周面を囲繞している環状部34、環状部34を軸方向に貫通している複数の排出路35を有するセパレータ用コーン30と、両端に雄ネジ21が形成されたセパレータ20とを具備しており、雌ネジ部32を雄ネジ21に螺合させたセパレータ用コーン30が、雄ネジ部33を緊結用孔部12に挿通させ、且つ、雄ネジ33部側の端部を堰板10の一方の内側面に当接させた状態で、緊結部材17によって堰板10に緊結されており、排出路35が、堰板10に貫通して穿設された排出用孔部11に連通している構成とする。【選択図】図12

Description

本発明は、型枠間にコンクリートを打設する際のコンクリート型締め構造、及び、該コンクリート型締め構造に使用されるセパレータ用コーンに関するものである。
コンクリートを打設する際、型枠間にコンクリートを流し込んだ後ある程度の時間が経過すると、材料の比重差及び浮力差によって材料分離が生じる(ブリーディング)。水や気泡は上昇しコンクリートは沈下するが、型枠間に張設された水平材からは、それより上方のコンクリートを沈下させないよう拘束する力が作用する。水平材としては、コンクリートの補強のために型枠間に縦横に配設された鉄筋のうち水平方向に配された鉄筋や、型枠間の距離を保持するために用いられるセパレータがある。
このような水平材によって沈下を拘束されたコンクリートと、沈下するコンクリートとの間で、水平材の下面に沿って空隙(沈下ひび割れ)が生じる。この水平材の下面に沿った空隙には、ブリーディングによりコンクリートと分離した水や気泡が、水平材によって上昇を妨げられ、滞留する。これにより、水平材の上下のコンクリート間の付着強度、及び水平材とコンクリートとの付着強度が低下すると共に、滞留した水との接触により補強用の鉄筋が錆びやすくなるため、打設後のコンクリート構造体の強度が低下する。
また、上記のような空隙の存在により、打設後のコンクリート構造体は多孔質となり、強度や水密性が低下する。また、空隙を介して、二酸化炭素や塩化物イオンなど、コンクリートを劣化させる因子が、外部からコンクリート内部に浸入する。ここで、二酸化炭素は、セメント硬化体中の水酸化カルシウムやケイ酸カルシウム水和物等と反応して炭酸カルシウムと他の成分に変化させ(炭酸化)、コンクリートを脆化させる。加えて、二酸化炭素がコンクリート中の水酸化カルシウムと反応することにより、コンクリートのアルカリ性が喪失し(中性化)、補強用の鉄筋の表面に形成された不動態皮膜(酸化皮膜)が破壊される。また、塩化物イオンは、鉄筋の表面における不動態皮膜の形成を阻害する。不動態皮膜が存在しない鉄筋は、電気化学的に腐食しやすいと共に錆が発生しやすく、鉄筋コンクリートの耐久性が低下する。
そこで、水平材の下面に沿った空隙を残存させないために、水や気泡を空隙に滞留させることなく外部に排出させることを想到し得る。従来、セパレータ用コーンを介して、コンクリート打設時の余剰の水を型枠の外部に排出する技術が提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。ここで、セパレータは型枠間の間隔を保持する長棒状部材であり、図13に示すように、セパレータ20の両端には雄ネジ21が形成されている。一方、セパレータ用コーン131は截頭円錐形であり、外径の小さい方の端部に雌ネジ132が形成されており、この雌ネジ132にセパレータ20の雄ネジ21を螺合させることにより、セパレータ20の両端に取り付けられる。セパレータ用コーン131の外径の大きい方の端部は開端で、そこから外方に向かって雄ネジ133が延出している。セパレータ20の両側で、セパレータ用コーン131の雄ネジ133を型枠の堰板に設けられた貫通孔部に挿通し、堰板の外側からナットで締結することにより、セパレータ20が型枠間に固定される。
特許文献1及び特許文献2の技術は何れも、このような一般的なセパレータ用コーンに変更を加えたものであり、特許文献1では、セパレータ用コーンの周壁に、その内部空間と連通する通水小孔を多数設け、この通水小孔を介して、不織布等の濾材で濾過された水をセパレータ用コーンの内部空間に導き、セパレータ用コーンの雄ネジが貫通している堰板の貫通孔部を介して、水を外部に排出することを提案している。
特許文献2では、不織布やスポンジ等の吸水性を有する排水材を設けた補強筋の端部を、セパレータ用コーンの内部空間と連通させることにより、セパレータ用コーンの雄ネジが貫通している堰板の貫通孔部を介して、水を外部に排出することを提案している。
このように、特許文献1及び特許文献2の技術は何れも、セパレータ用コーンの内部空間から、セパレータ用コーンの雄ネジが貫通している堰板の貫通孔部を介して、余剰の水を外部に排出するものである。しかしながら、セパレータ用コーンは、雄ネジが堰板の外側でナットで留め付けられることにより、堰板に緊結される。この際、雄ネジには、ワッシャや、型枠支保工のために根太や大引を支持させる支持枠等を通した上で、ナットを留め付けるのが一般的である。そのため、雄ネジが貫通している堰板の貫通孔部は、これらの緊結用の部材で塞がれており、この貫通孔部を介して水を排出することは実際的ではなかった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、コンクリート内部の気泡や余剰な水を型枠外に排出することが可能なコンクリート型締め構造、及び、該コンクリート型締め構造に使用されるセパレータ用コーンの提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかるコンクリート型締め構造は、「対向する一対の堰板間にコンクリートを打設する際のコンクリート型締め構造であって、截頭円錐形のコーン部、該コーン部の一端に形成された雌ネジ部、前記コーン部の他端から延出した雄ネジ部、前記コーン部と一体または別体に形成されて前記コーン部の外周面の少なくとも一部を囲繞している環状部、及び、該環状部において前記雌ネジ部側の端部から前記雄ネジ部側の端部まで貫通している複数の排出路を有するセパレータ用コーンと、両端に雄ネジが形成された長棒状のセパレータとを具備しており、前記雌ネジ部を前記セパレータの雄ネジに螺合させた前記セパレータ用コーンが、前記雄ネジ部側の端部を前記堰板の一方の内側面に当接させた状態で、前記雄ネジ部を前記堰板に貫通して穿設された緊結用孔部に挿通しており、前記堰板の外側面側で前記雄ネジ部と螺合している緊結部材によって前記セパレータ用コーンを介して前記セパレータが前記堰板に緊結されており、前記セパレータ用コーンの前記排出路は、前記堰板に貫通して穿設された排出用孔部に連通している」ものである。
「堰板」としては、一般的に合板が用いられるが、材質は特に限定されず金属製や樹脂製であってもよい。堰板の大きさ、形状、間隔、堰板間に張設されるセパレータの本数は、打設するコンクリート構造物の大きさ、形状によって適宜設定される。
「セパレータ用コーン」の「コーン部」及び「環状部」の材質としては、樹脂、セラミック、モルタル等を挙げることができる。「排出路」としては、断面形状が円形、楕円形、半円形、四角形のものを挙げることができる。コーン部と環状部とが一体の場合、「排出路」はセパレータ用コーンの成形と同時に形成されるものであっても、セパレータ用コーンの成形後に切削等により形成されるものであっても良い。また、コーン部と環状部とが別体の場合、「排出路」は環状部の成形と同時に形成されるものであっても、環状部の成形後に切削等により形成されるものであっても良い。
「セパレータ」は、座金を有するものなど多数の種類が存在するが、両端に雄ネジが形成されておりセパレータ用コーンを取り付けることができるものであれば、限定なく使用することができる。
堰板を貫通する「排出用孔部」は、セパレータ用コーンの取り付け位置に応じて、セパレータ用コーンの排出路と連通する位置に一つ、または複数が設けられる。排出路はセパレータ用コーンにおいて環状部に設けられることから、排出路の開端は緊結用孔部より外側で堰板に接するが、緊結用孔部の下方に排出用孔部を設ければ重力により水を排出しやすく、緊結用孔部の上方に排出用孔部を設ければ水と分離した気泡を排出しやすく望ましい。
「緊結材」は、セパレータ用コーンの雄ネジと螺合する雌ネジを有し、堰板とセパレータ用コーンを緊結するものであり、ナット、フォームタイ(登録商標)ナット等を例示することができる。
本構成のコンクリート型締め構造によれば、セパレータ用コーンとして、コーン部を囲繞している環状部を有し、雌ネジ部側の端部から雄ネジ部側の端部まで環状部を貫通している排出路(換言すれば、環状部を軸方向に貫通している排出路)を、有するセパレータ用コーンを使用しているため、セパレータの下面に滞留する水や気泡はセパレータ用コーンの排出路に流入する。排出路は堰板の排出用孔部と連通しているため、この排出用孔部を介して、水や気泡を外部に排出することができる。本発明では、セパレータ用コーンの排出路と連通する堰板の排出用孔部を、緊結用孔部とは別に設けているため、緊結用の部材に妨げられることなく、水や気泡を外部に排出することができる。
次に、本発明にかかるセパレータ用コーンは、「截頭円錐形のコーン部と、該コーン部の一端に形成された雌ネジ部と、前記コーン部の他端から延出した雄ネジ部と、前記コーン部と一体または別体に形成されて前記コーン部の外周面の少なくとも一部を囲繞している環状部と、該環状部において前記雌ネジ部側の端部から前記雄ネジ部側の端部まで貫通している排出路とを具備する」ものである。
本構成のセパレータ用コーンは、上述のコンクリート型締め構造に使用されるセパレータ用コーンである。セパレータ用コーンが環状部に排出路を有していることにより、上述のコンクリート型締め構造を構築することが可能であり、コンクリート内の水や気泡を外部に排出することができる。
本発明にかかるセパレータ用コーンは、上記構成に加え、「環状部は、前記雌ネジ部側の端部の周縁に沿って、複数の前記排出路を連通させる縁溝を有する」ものとすることができる。
本構成では、堰板に取り付けられたセパレータ用コーンにおいて、軸芯よりも上方に位置する排出路に流入した水は、縁溝を通じて下方に位置する排出路へと導かれる。これにより、重力を利用して容易に、水を外部に排出することができる。
本発明にかかるセパレータ用コーンは、上記構成において、「前記環状部は、前記コーン部とは別体であると共に、内周面において前記雌ネジ部側の端部から前記雄ネジ部側の端部に向かって凹設された複数の溝部を有しており、前記環状部を前記コーン部に外嵌させた状態で、前記溝部内の空隙によって前記排出路が形成される」ものとすることができる。
本構成では、環状部は独立した一部品である。従って、溝部を有する環状部のみを製造し、一般に流通しているセパレータ用コーンをコーン部として用い、これに環状部を装着することで、容易に排出路を備えるセパレータ用コーンを得ることができる。
以上のように、本発明の効果として、コンクリート内部の気泡や余剰な水を型枠外に排出することが可能なコンクリート型締め構造、及び、該コンクリート型締め構造に使用されるセパレータ用コーンを、提供することができる。
本発明の第一実施形態であるセパレータ用コーンの斜視図である。 図1のセパレータ用コーンの正面図である。 図1のセパレータ用コーンを雄ネジ部側から見た側面図である。 図1のセパレータ用コーンのA−A線断面図である。 図1のセパレータ用コーンのB−B線断面図(上)と、B−B線に直交する線で切断した断面図(下)とを組み合わせた図である。 本発明の第二実施形態であるのセパレータ用コーンの(a)分解斜視図、(b)環状部を大径側から見た側面図である。 本発明の第三実施形態であるセパレータ用コーンの斜視図である。 図7のセパレータ用コーンを図5と同様に切断した断面図である。 図7のセパレータ用コーンを雄ネジ部側から見た側面図である。 本発明の第四実施形態であるセパレータ用コーンの分解斜視図である。 本発明の一実施形態であるコンクリート型締め構造の斜視図である。 図11のコンクリート型締め構造の要部の断面図である。 一般的なセパレータ用コーン及びセパレータの斜視図である。
以下、本発明の実施形態であるコンクリート型締め構造1、及び、コンクリート型締め構造1に使用される第一実施形態〜第四実施形態のセパレータ用コーン30a,30b,30c,30dについて、図1乃至図12を用いて説明する。まず、各実施形態のセパレータ用コーン30a,30b,30c,30dについて説明する。
第一実施形態のセパレータ用コーン30aは、截頭円錐形のコーン部31と、コーン部31の一端に形成された雌ネジ部32と、コーン部31の他端から延出した雄ネジ部33と、コーン部31と一体に形成されてコーン部31の外周面の一部を囲繞している環状部34と、環状部34において雌ネジ部32側の端部から雄ネジ部33側の端部に向かって貫通している複数の排出路35とを具備している。
また、環状部34は、雌ネジ部32側の端部、及び雄ネジ部33側の端部それぞれの周縁に沿って、複数の排出路35を連通させる縁溝36を有している。
より詳細に説明すると、コーン部31は大径側の端部が開放した中空状であり、中心から雄ネジ部33が延出している。また、コーン部31の小径側の端部には、雄ネジ部33と同軸上に雌ネジ部32が形成されている(図5参照)。環状部34は、コーン部31の雄ネジ部33側の端部から雌ネジ部32側端部に向かって略半分を、一定の厚さで囲繞している。すなわち、環状部34も、その外形は截頭円錐形である。
環状部34には、図3及び図4に示すように、六つの排出路35が等角度間隔で穿設されている。それぞれの排出路35の形状は、A−A線及びこれに平行な線で切断した断面において、周縁の形状がコーン部31の外周面に対して楕円弧状である。また、排出路35は、雌ネジ部32側の端部から雄ネジ33部側の端部まで一定の幅に形成されている(図5の上側断面図を参照)。排出路35と排出路35との間では、コーン部31と環状部34が一体となっている(図5の下側断面図を参照)。
縁溝36は、環状部34の小径側の端部において、周縁に沿って一定の深さに設けられていると共に、環状部34の大径側の端部において、周縁に沿って一定の深さに設けられている(主に図5を参照)。つまり、排出路35と排出路35との間にも縁溝36が存在するため、これによって複数の排出路35が連通している。
続いて、第二実施形態のセパレータ用コーン30bについて、主に図6を用いて説明をする。ここで、第一実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第二実施形態のセパレータ用コーン30bが第一実施形態のセパレータ用コーン30aと相違している点は、環状部34がコーン部31と別体である点である。本実施形態の環状部34には、図6(b)に示すように、断面が楕円弧状の六つの溝部37が等角度間隔で凹設されている。これにより、溝部37と溝部37との間に六つの凸部38が、環状部34の内周面から中心に向かって突出している。凸部38の両端部(軸方向の端部)は、何れも環状部34の両端部まで達しておらず、凸部38の端部は環状部34の端部より内側に位置している。なお、六つの凸部38の内、一つおきの三つの凸部38には、環状部34の外周面まで貫通する小孔39が穿設されている
以上の構成により、環状部34をコーン部31に外嵌させることで、図1乃至図5を用いて上述した第一実施形態のセパレータ用コーン30aと同一構成のセパレータ用コーン30bが形成される。より詳しくは、コーン部31の外周面と環状部34の溝部37の内周面に囲まれた空隙によって、環状部34の雌ネジ部32側の端部から雄ネジ部33側の端部まで貫通した排出路35が形成される。また、凸部38の両端部がそれぞれ環状部34の両端部まで達していないため、環状部34の両端部の周縁に沿って、コーン部31の外周面と環状部34の内周面とに囲まれた空隙によって、複数の排出路35を連通させる縁溝36が形成される。また、環状部34の外周面から小孔39に挿入したビス等により、環状部34をコーン部31に留め付けて固定することができる。
続いて、本発明の第三実施形態であるセパレータ用コーン30cについて図7乃至図9を用いて説明する。ここで、第一実施形態及び第二実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第三実施形態のセパレータ用コーン30cが第一実施形態のセパレータ用コーン30aと相違する点は、コーン部31が複数のスリット40を有している点である。スリット40はコーン部31の外周面に断面凹状に形成されており、排出路35内に開口するように排出路35と同じ方向に延びている。スリット40は、コーン部31の外周面の途中で環状部34の雌ネジ部32側の端部の位置を一端とし、雄ネジ部33側の端部に向かって漸次深さを増して、コーン部31の雄ネジ部33側の端面に開口している(図8の上側断面図を参照)。
このようなスリット40によって、環状部34の排出路35のみを有する場合に比べて、水や気泡の流通路となる空隙が拡大する。
続いて、本発明の第四実施形態であるセパレータ用コーン30dについて、主に図10を用いて説明する。ここで、第一実施形態乃至第三実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
第四実施形態のセパレータ用コーン30dは、第二実施形態のセパレータ用コーン30bと同様に、環状部34がコーン部31と別体であり、第三実施形態のセパレータ用コーン30cと同様に、コーン部31がスリット40を有している。環状部34については第二実施形態と同一の構成であり、スリット40については第三実施形態と同一の構成である。
以上の構成により、環状部34をコーン部31に外嵌させ、且つ、環状部34の溝部37とコーン部31のスリット40の位置を合わせることで、図7乃至図9を用いて上述した第三実施形態のセパレータ用コーン30cと同一構成のセパレータ用コーン30dが形成される。このように、環状部34とコーン部31とを別体とすることにより、溝部37及びスリット40の双方を有するセパレータ用コーン30dを容易に製造することができる。
次に、本発明の一実施形態であるコンクリート型締め構造1について、図11及び図12を用いて説明する。上記の第一実施形態乃至第四実施形態のセパレータ用コーン30a,30b,30c,30dの何れも、本実施形態のコンクリート型締め構造1に使用することができる。以下では、第一実施形態乃至第四実施形態のセパレータ用コーン30a,30b,30c,30dを区別する必要がない場合、「セパレータ用コーン30」と総称して説明する。
本実施形態のコンクリート型締め構造1は、対向する一対の堰板10間にコンクリートを打設する際のコンクリート型締め構造であって、截頭円錐形のコーン部31、コーン部31の一端に形成された雌ネジ部32、コーン部31の他端から延出した雄ネジ部33、コーン部31と一体または別体に形成されてコーン部31の外周面の一部を囲繞している環状部34、及び、環状部34において雌ネジ部32側の端部から雄ネジ部33側の端部まで貫通している複数の排出路35を有するセパレータ用コーン30と、両端に雄ネジ21が形成された長棒状のセパレータ20とを具備しており、雌ネジ部32をセパレータの雄ネジ21に螺合させたセパレータ用コーン30が、雄ネジ部33側の端部を堰板10の一方の内側面に当接させた状態で、雄ネジ部33を堰板10に貫通して穿設された緊結用孔部12に挿通しており、堰板10の外側面側で雄ネジ部33と螺合している緊結部材17によってセパレータ用コーン30を介してセパレータ20が堰板10に緊結されており、セパレータ用コーン30の排出路35は、堰板10に貫通して穿設された排出用孔部11に連通しているものである。
より詳細には、コンクリート型締め構造1は、次のように構築される。まず、一対の堰板10のそれぞれには、予めセパレータ20の数と同数の緊結用孔部12が貫通して穿設されている。セパレータ20の雄ネジ21に雌ネジ部32を螺合させたセパレータ用コーン30の雄ネジ部33を、この緊結用孔部12に挿通すると共に、セパレータ用コーン30の雄ネジ部33側の端面を堰板10の内側面に当接させる。緊結用孔部12を介して堰板10を貫通した雄ネジ部33には、堰板10の外側面側でワッシャ16及び締め付け金具50の孔部52を通した上で、緊結部材17によって留め付ける。
ここで、締め付け金具50は、雄ネジ部33を通す貫通した孔部52を有する基部51と、基部51の上端及び下端からそれぞれ延出した、楔15を差し込む貫通孔54を有する一対の楔留め付け部53を具備するものである。この締め付け金具50は、一対の堰板10間にコンクリートを流し込んだ際に、コンクリートから受ける圧力によって堰板10が反ることを防止するために、長尺の角材やパイプ材を使用して堰板10を内側に向けて押圧するための部材である。図11及び図12では、締め付け金具50の両側に、側面を堰板10に当接させた桟木13を立設し、一対の楔留め付け部53の間に横材14を通した上で、楔留め付け部53の貫通孔54に楔15を挿入することにより、横材14及び桟木13を介して堰板10を外側から押圧する場合を例示している。なお、図11では、構成を明確に示すために、セパレータ20を一本のみ図示しているが、実際のコンクリート型締め構造では、上下方向、水平方向に多数のセパレータが列設される。
また、堰板10において、緊結用孔部12の下方には、排出用孔部11が穿設されており、セパレータ用コーン30の排出路35は、排出用孔部11と連通している。これにより、コンクリート内部と外部とを繋ぐ排出用の流通路が形成される。なお、堰板10として合板を用いる場合、堰板10に穿設された排出用孔部11の内周面がささくれ立つおそれがあるが、堰板10に穿設した孔部に金属製のパイプ等を挿通して排出用孔部11とすることにより、内部を水が流通する際の抵抗を低減することができる。
上記の構成のコンクリート型締め構造1では、コンクリートから分離した水や気泡は、セパレータ用コーン30の雌ネジ部32側の端部に開口した排出路35から流入し、排出路35内を雄ネジ33部側の端部まで流通し、排出用孔部11を介して堰板10の外部に排出される。
ここで、セパレータ用コーン30は、大径側の端部を堰板10に当接させているため、上方の排出路35では流入側よりも排出側が高く位置している。そのため、上方の排出路35から流入した水は、そのままでは排出側に移動しにくいところ、セパレータ用コーン30は雌ネジ部32側の端部に縁溝36を有している。これにより、上方の排出路35から流入した水は縁溝36を通じて下方に位置する排出路35へと導かれる。下方の排出路35は、大径側の端部に向かって下降するように傾斜しているため、重力を利用して容易に水を移動させ、排出用孔部11を介して堰板10の外部にスムーズに排出することができる。
加えて、第三実施形態及び第四実施形態のセパレータ用コーン30c,30dは、環状部34の排出路35に開口するスリット40をコーン部31側に有しているため、これを使用したコンクリート型締め構造1では、水や気泡が流通可能な空隙が広く形成される。これにより、コンクリート内の微細な粒子によって空隙が閉塞するおそれを低減して、水や気泡を効果的に外部に排出することができる。なお、スリット40を有するセパレータ用コーン30c,30dを使用するコンクリート型締め構造1では、より大きな排出用孔部11を堰板10に穿設しても良い。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、堰板10の排出用孔部11が一つの場合を例示したが、セパレータ用コーン30の排出路35の位置に合わせて、複数の排出用孔部11を設けても良い。また、排出路35の個数、形状も実施形態で例示したものに限定されるものではない。
1 コンクリート型締め構造
10 堰板
11 排出用孔部
12 緊結用孔部
17 緊結部材
20 セパレータ
21 雄ネジ
30a,30b,30c,30d セパレータ用コーン
31 コーン部
32 雌ネジ部
33 雄ネジ部
34 環状部
35 排出路
36 縁溝
37 溝部
特開昭64−52959号公報 特許第3935551号公報

Claims (4)

  1. 対向する一対の堰板間にコンクリートを打設する際のコンクリート型締め構造であって、
    截頭円錐形のコーン部、該コーン部の一端に形成された雌ネジ部、前記コーン部の他端から延出した雄ネジ部、前記コーン部と一体または別体に形成されて前記コーン部の外周面の少なくとも一部を囲繞している環状部、及び、該環状部において前記雌ネジ部側の端部から前記雄ネジ部側の端部まで貫通している複数の排出路を有するセパレータ用コーンと、
    両端に雄ネジが形成された長棒状のセパレータとを具備しており、
    前記雌ネジ部を前記セパレータの雄ネジに螺合させた前記セパレータ用コーンが、前記雄ネジ部側の端部を前記堰板の一方の内側面に当接させた状態で、前記雄ネジ部を前記堰板に貫通して穿設された緊結用孔部に挿通しており、前記堰板の外側面側で前記雄ネジ部と螺合している緊結部材によって前記セパレータ用コーンを介して前記セパレータが前記堰板に緊結されており、
    前記セパレータ用コーンの前記排出路は、前記堰板に貫通して穿設された排出用孔部に連通している
    ことを特徴とするコンクリート型締め構造。
  2. 截頭円錐形のコーン部と、
    該コーン部の一端に形成された雌ネジ部と、
    前記コーン部の他端から延出した雄ネジ部と、
    前記コーン部と一体または別体に形成されて前記コーン部の外周面の少なくとも一部を囲繞している環状部と、
    該環状部において前記雌ネジ部側の端部から前記雄ネジ部側の端部まで貫通している排出路と
    を具備することを特徴とするセパレータ用コーン。
  3. 前記環状部は、前記雌ネジ部側の端部の周縁に沿って、複数の前記排出路を連通させる縁溝を有する
    ことを特徴とする請求項2に記載のセパレータ用コーン。
  4. 前記環状部は、前記コーン部とは別体であると共に、内周面において前記雌ネジ部側の端部から前記雄ネジ部側の端部に向かって凹設された複数の溝部を有しており、
    前記環状部を前記コーン部に外嵌させた状態で、前記溝部内の空隙によって前記排出路が形成される
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のセパレータ用コーン。
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