JP2015063650A - 熱収縮ポリエチレンフィルムの製造方法及び当該製造方法により得られる熱収縮ポリエチレンフィルム - Google Patents
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(A)低密度ポリエチレンを主成分として含有するポリエチレン樹脂を、当該低密度ポリエチレンの融点以上の温度で縦方向及び横方向ともに3.0〜6.0倍のブロー比(延伸比)になるようにインフレーション成形することにより、インフレーションフィルムを形成する工程、及び
(B)工程(A)で形成されたインフレーションフィルムを、前記低密度ポリエチレンの融点未満の温度で少なくとも一方向に1.1〜3.0倍まで更に延伸する工程。
1.次の工程を含む熱収縮ポリエチレンフィルムの製造方法:
(A)低密度ポリエチレンを主成分として含有するポリエチレン樹脂を、当該低密度ポリエチレンの融点以上の温度で縦方向及び横方向ともに3.0〜6.0倍のブロー比(延伸比)になるようにインフレーション成形することにより、インフレーションフィルムを形成する工程、及び
(B)工程(A)で形成されたインフレーションフィルムを、前記低密度ポリエチレンの融点未満の温度で少なくとも一方向に1.1〜3.0倍まで更に延伸する工程。
2.工程(B)において、縦軸方向又は横軸方向に延伸する、上記項1に記載の製造方法。
3.工程(B)において、縦横二軸方向に延伸する、上記項1に記載の製造方法。
4.前記低密度ポリエチレンが0.1〜2.0g/10分のメルトフローレート(MFR)を有する、上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
5.上記項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって得られる、熱媒液としてグリセリンを用いたJIS Z1709の方法で測定される120℃での縦方向及び横方向の収縮率がともに40%以上であり、且つ、収縮応力が10MPa以上である熱収縮ポリエチレン。
6.包装用である、上記項5に記載の熱収縮ポリエチレンフィルム。
7.集積包装用である、上記項5に記載の熱収縮ポリエチレンフィルム。
本発明の熱収縮ポリエチレンフィルムの製造方法は、次の工程を含む:
(A)低密度ポリエチレンを主成分として含有するポリエチレン樹脂を、当該低密度ポリエチレンの融点以上の温度で縦方向及び横方向ともに3.0〜6.0倍のブロー比(延伸比)になるようにインフレーション成形することにより、インフレーションフィルムを形成する工程、及び
(B)工程(A)で形成されたインフレーションフィルムを、前記低密度ポリエチレンの融点未満の温度で少なくとも一方向に1.1〜3.0倍まで更に延伸する工程。
工程(A)では、熱収縮ポリエチレンフィルムの原料として、低密度ポリエチレン(LDPE:ホモポリエチレン)を主成分として含有するポリエチレン樹脂を用いる。なお、本明細書中、主成分とは、含有量が最も多い成分(好ましくは、含有量が50重量%を超える成分)を意味する。
工程(B)では、工程(A)で形成されたインフレーションフィルムを、前記低密度ポリエチレンの融点未満の温度で少なくとも一方向に1.1〜3.0倍まで更に延伸する。
本発明の熱収縮ポリエチレンフィルムは、本発明の製造方法によって得られる単層でもよく、本発明の製造方法によって得られる層を含む2以上の層からなってもよい。
1台の押出機が接続具を介して円形の単層ダイスに接続されてなる、単層インフレーション製膜装置を用意した。
押出機に供給する樹脂を、低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン製Z481、MFR:0.4g/10分、融点:110℃)70重量%及び直鎖状低密度ポリエチレン(ダウケミカル日本製 ダウレックス2045G、MFR:1.0g/10分、融点:120℃)30重量%からなるポリエチレン樹脂とした以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
押出機に供給する樹脂を、低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン製Z481、MFR:0.4g/10分、融点:110℃)60重量%及び直鎖状低密度ポリエチレン(ダウケミカル日本製 ダウレックス2045G、MFR:1.0g/10分、融点:120℃)40重量%からなるポリエチレン樹脂とした以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
B工程での延伸方向を、縦方向から横方向(インフレーションフィルムの流れ方向と垂直方向)に変えた以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
B工程での延伸方向を、縦方向及び横方向の二軸方向とし、それぞれ2.0倍延伸する条件に変えた以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
押出機に供給する樹脂を、低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン製Z481、MFR:0.4g/10分、融点:110℃)70重量%及び直鎖状低密度ポリエチレン(ダウケミカル日本製 ダウレックス2045G、MFR:1.0g/10分、融点:120℃)30重量%からなるポリエチレン樹脂とした以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
押出機に供給する樹脂を、低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン製Z481、MFR:0.4g/10分、融点:110℃)60重量%及び直鎖状低密度ポリエチレン(ダウケミカル日本製 ダウレックス2045G、MFR:1.0g/10分、融点:120℃)40重量%からなるポリエチレン樹脂とした以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
A工程でのブロー比を、縦方向3.0倍及び横方向3.0倍の条件に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
A工程でのブロー比を、縦方向6.0倍及び横方向6.0倍の条件に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
B工程での延伸倍率を、縦方向1.1倍及び横方向1.1倍の条件に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
B工程での延伸倍率を、縦方向1.1倍及び横方向2.5倍の条件に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
B工程での延伸倍率を、縦方向2.5倍及び横方向1.1倍の条件に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
B工程での延伸倍率を、縦方向2.5倍及び横方向2.5倍の条件に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
低密度ポリエチレンを、低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ製M2102、MFR:0.2g/10分、融点:110℃)に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
低密度ポリエチレンを、低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン製ZF33、MFR:1.0g/10分、融点:110℃)に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
低密度ポリエチレンを、低密度ポリエチレン(旭化成ケミカルズ製F1920、MFR:2.0g/10分、融点:110℃)に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
低密度ポリエチレンを、低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン製LF440HB、MFR:2.9g/10分、融点:110℃)に変えた以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
A工程でのブロー比を、縦方向5.0倍及び横方向2.0倍の条件に変えた以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
B工程での延伸時の温度を、120℃に変えた以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
A工程でのブロー比を縦方向2.0倍及び横方向5.0倍とし、B工程での延伸条件を90℃の温度で縦方向に3.0倍延伸とした以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
A工程でのブロー比を縦方向3.0倍及び横方向3.0倍とし、押出機に供給する樹脂を、直鎖状低密度ポリエチレン(ダウケミカル日本製 ダウレックス2045G、メルトフローレート:1.0g/10分、融点:120℃)100重量%とした以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
押出機に供給する樹脂を、低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン製Z481、MFR:0.4g/10分、融点:110℃)50重量%及び直鎖状低密度ポリエチレン(ダウケミカル日本製 ダウレックス2045G、MFR:1.0g/10分、融点:120℃)50重量%からなるポリエチレン樹脂とした以外は実施例1と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
押出機に供給する樹脂を、低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン製Z481、MFR:0.4g/10分、融点:110℃)50重量%及び直鎖状低密度ポリエチレン(ダウケミカル日本製 ダウレックス2045G、MFR:1.0g/10分、融点:120℃)50重量%からなるポリエチレン樹脂とした以外は実施例5と同様にして、厚さが40μmの熱収縮ポリエチレンフィルムを得た。
なお、得られた熱収縮フィルムは、以下の方法にて評価した。その結果を表1に示す。
インフレーション成形において、金型から吐出した後の製膜安定性を評価した。
○ :成形が安定
△ :成形不安定(フィルムの揺れが大きく、厚さ不良が認められる)
ロール延伸での、延伸適性を評価した。
○ :延伸が安定
△ :延伸が不安定(蛇行、延伸ムラ又はフィルムの破断が認められる)
JIS K7127に準拠して各特性を測定した。
熱媒液としてグリセリンを用いたJIS Z1709の方法で測定した。当該規格における所定の温度である120℃に加えて、100℃及び110℃でも、同様に測定した。
350mLの缶飲料を6本準備し、2×3列に並べ、実施例及び比較例の熱収縮ポリエチレンフィルムでラフに包み、120〜160℃の各温度に設定した加熱トンネルを通して図1に示すように集積包装し、包装状態を目視評価した。
○ :包装仕上がり良好
△ :包装仕上がりにやや緩みがある
× :熱収縮包装が不良(フィルムが充分に縮んでいない)又は熱収縮ポリエチレンフィルムの溶融による破れが発生(高温側)
350mLの缶飲料を6本準備し、2×3列に並べ、実施例及び比較例の熱収縮ポリエチレンフィルムでラフに包み、150℃に設定した加熱トンネルを通して図1に示すように集積包装した。充分に冷却した後、スリーブ口を片手で持ち上げて、フィルムの伸び状態を確認した。
○ :フィルムが伸びず、包装にも緩みが生じない
△ :ややフィルムが伸びてしまい、包装にもやや緩みが生じた
× :フィルムが伸びてしまい、包装結束に緩みが生じ、内容物がはみ出た
2 缶
3 スリーブ口
Claims (7)
- 次の工程を含む熱収縮ポリエチレンフィルムの製造方法:
(A)低密度ポリエチレンを主成分として含有するポリエチレン樹脂を、当該低密度ポリエチレンの融点以上の温度で縦方向及び横方向ともに3.0〜6.0倍のブロー比(延伸比)になるようにインフレーション成形することにより、インフレーションフィルムを形成する工程、及び
(B)工程(A)で形成されたインフレーションフィルムを、前記低密度ポリエチレンの融点未満の温度で少なくとも一方向に1.1〜3.0倍まで更に延伸する工程。 - 工程(B)において、縦軸方向又は横軸方向に延伸する、請求項1に記載の製造方法。
- 工程(B)において、縦横二軸方向に延伸する、請求項1に記載の製造方法。
- 前記低密度ポリエチレンが0.1〜2.0g/10分のメルトフローレート(MFR)を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって得られる、熱媒液としてグリセリンを用いたJIS Z1709の方法で測定される120℃での縦方向及び横方向の収縮率がともに40%以上であり、且つ、収縮応力が10MPa以上である熱収縮ポリエチレンフィルム。
- 包装用である、請求項5に記載の熱収縮ポリエチレンフィルム。
- 集積包装用である、請求項5に記載の熱収縮ポリエチレンフィルム。
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