JP2015063416A - レーザ光によるガラス基板融着方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価なレーザ光を用いて、光学系も簡単であり、さらにレーザ光吸収材が不要なガラス基板の融着方法及びそれを用いたレーザ加工装置を提供する。【解決手段】このガラス基板融着方法は、重ね合わされたガラス基板にレーザ光を照射してガラス基板同士を融着させる方法であって、第1工程及び第2工程を備えている。第1工程は2枚のガラス基板を重ね合わせる工程である。第2工程は、それぞれ波長が2.7以上6.0μm以下でかつガラス基板の表面を溶融させないパワーの第1レーザ光及び第2レーザ光を集光して集光された両レーザ光の重なる部分が2枚のガラス基板の間を通過するように照射し、集光された両レーザ光の重なる部分において2枚のガラス基板を溶融させて融着する工程である。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板融着方法、特に、重ね合わされたガラス基板にレーザ光を照射してガラス基板同士を融着させるガラス基板融着方法及びそれを実現するためのレーザ加工装置に関する。
例えば、IT機器用の装置においては、2枚のガラス基板を重ね合わせたデバイスが用いられている。このような積層された2枚のガラス基板を接合するための方法及び装置が、特許文献1に示されている。
特許文献1に示されたガラス基板の接合方法は、2枚のガラス基板の接合界面にレーザ光を照射して接合する方法である。この方法は、まず、2枚のガラス基板のそれぞれの接合面に黒色の油性塗料等からなるレーザ光吸収材が塗布される。そして、このレーザ光吸収材にレーザ光を吸収させることにより、吸収熱によって接合部のガラス同士が溶融して接合する。
また、特許文献2には、超短光パルスレーザにより多光子吸収現象を生成させ、2枚のガラス基板を接合する方法が示されている。この特許文献2の方法では、まず、2枚のガラス基板を積層し、これらを挟持して当接させたり、あるいは2枚のガラス基板を自重により当接させたりすることによって、当接状態が保持される。次に、レーザ光の焦点を2枚のガラス基板の当接部近傍に位置させて超短光パルスレーザが照射され、多光子吸収現象を生成させることによって2枚のガラス基板が接合される。
特開2003−170290号公報 特開2005−66629号公報
特許文献1の方法では、2枚のガラス基板の間にレーザ光吸収材を介在させる必要があり、そのための工程が必要になる。
また、特許文献2の方法では、超短光パルスレーザが用いられるが、このようなパルスレーザ光は高価である。また、この特許文献2の方法では、多光子吸収現象を生成させるために、レーザ光のスポット径を小さくする必要がある。レーザ光のスポット径を小さくするためには、集光光学系と焦点位置制御のために複雑な装置が必要となる。
本発明の課題は、重ね合わされたガラス基板を接合する際に、安価なレーザ光を用いて、かつ簡単な光学系により処理が可能であり、さらにレーザ光吸収材を用いる必要のない接合を実現することにある。
本発明の第1側面に係るレーザ光によるガラス基板融着方法は、重ね合わされたガラス基板にレーザ光を照射してガラス基板同士を融着させる方法であって、以下の工程を備えている。
第1工程:2枚のガラス基板を重ね合わせる。
第2工程:それぞれ、波長が2.7以上6.0μm以下でかつガラス基板の表面を溶融させないパワーの第1レーザ光及び第2レーザ光を集光して、集光された両レーザ光の重なる部分が2枚のガラス基板の間を通過するように照射し、集光された両レーザ光の重なる部分において2枚のガラス基板を溶融させて融着する。
この方法では、波長が2.7μm以上6.0μm以下の中赤外光のレーザ光がガラス基板に対して照射される。中赤外光はガラス基板の内部まで浸透しながら吸収されるために、ガラス基板の表面から内部にわたって、熱分布の偏りが少なくなる。すなわち、ガラス基板の内部は比較的均一に加熱される。したがって、ガラス基板の熱損傷を抑制しつつ、ガラス基板を溶融させることが可能となる。
ここで、1つのレーザ光によって以上のような2枚のガラス基板の融着を行うと、ガラス基板のレーザ光照射面側の表面が溶融し、ガラス基板に凸部が形成されることが判明した。ガラス基板の表面に凸部が形成されると、例えば有機ELパネル等のディスプレイを実装する際に、凸部を避けて保持する必要がある等、利用しにくい。また、ガラス基板を分断する工程において、ガラス基板をテーブルに真空吸着する必要があるが、ガラス基板の表面に凸部が形成されていると、凸部によってガラス基板とテーブルとの間に隙間が形成され、吸着できない。
なお、レーザ光を集光させてガラス基板に照射する場合、ガラス基板のレーザ光照射側の表面よりも裏面でのビーム径を小さくし、ガラス基板の表裏面に温度差をつければ、凸部の形成を抑制することが可能である。
しかし、ガラス基板の表面側に凸部が形成されず、かつ裏面においてガラス基板が溶融されるようにするためには、裏面側におけるビーム径を非常に小さくする必要がある。このように、ビーム径を非常に小さくするためには、高価な光学系が必要になる。
そこで、本発明では、単独ではガラス基板の表面を溶融させない2つのレーザ光を用いて2枚のガラス基板を融着させるようにしている。すなわち、それぞれ波長が2.7以上6.0μm以下でかつガラス基板の表面を融着させないパワーの第1及び第2レーザ光をガラス基板に照射し、集光された両レーザ光の重なる部分が2枚のガラス基板の間を通過するようにしている。これにより、ガラス基板において、両レーザ光が重ならない部分ではガラス基板は溶融せず、かつ2枚のガラス基板の間では集光された両レーザ光が重なり、このレーザ光の重なった部分ではガラス基板が溶融して互いが融着する。
このため、ガラス基板のレーザ光照射面側に凸部を形成することなく、2枚のガラス基板を容易に、かつ簡単な構成で融着することができる。また、2枚のガラス基板の間にレーザ光吸収材を設ける必要がない。
本発明の第2側面に係るレーザ光によるガラス基板融着方法は、第1側面の方法において、第2工程では、重ね合わされたガラス基板の一方側の主面から第1レーザ光及び第2レーザ光を照射する。
ここでは、ガラス基板に対して2つのレーザ光が同じ方向から照射される。したがって、一方のレーザ光が他方のレーザ光を照射する光学系に入射することがなく、レーザ照射機構の損傷を抑えることができる。
本発明の第3側面に係るレーザ光によるガラス基板融着方法は、第1又は第2側面の方法において、第2工程では、第1レーザ光及び第2レーザ光を同時にガラス基板に対して照射する。
ここでは、2つのレーザ光が同時にガラス基板に照射されるので、それぞれのレーザ光のパワーを比較的低くすることができる。
本発明の第4側面に係るレーザ光によるガラス基板融着方法は、第1又は第2側面の方法において、第2工程では、第1レーザ光をガラス基板に照射した後に第2レーザ光を照射する。
ここでは、2つのレーザ光が時間差をおいてガラス基板に照射されるので、ガラス基板のレーザ光照射面側が高温になりにくい。したがって、ガラス基板の表面に凸部が形成されにくい。
本発明の第5側面に係るレーザ光によるガラス基板融着方法は、第1から第3側面のいずれかの方法において、第2工程では、1つのレーザ発振器から発振されたレーザ光を分岐して得られた第1レーザ光及び第2レーザ光をガラス基板に照射する。
ここでは、2つのレーザ光は、1つのレーザ発振器から出射されたレーザ光を分岐することによって得られたものである。したがって、装置構成を簡単にすることができる。
本発明の第6側面に係るレーザ加工装置は、重ね合わされたガラス基板にレーザ光を照射してガラス基板同士を融着させる装置であって、2枚のガラス基板が載置されるワークテーブルと、レーザ光照射機構と、を備えている。レーザ光照射機構は、それぞれ波長が2.7以上6.0μm以下でかつガラス基板の表面を溶融させないパワーの第1レーザ光及び第2レーザ光を集光して、集光された両レーザ光の重なる部分が2枚のガラス基板の間を通過するように照射する。
ここでは、第1レーザ光及び第2レーザ光のそれぞれを、単独ではガラス基板の表面を溶融させないパワーとし、かつ集光された両レーザ光の重なる部分においてガラス基板が溶融するようなパワーにすることができる。これにより、ガラス基板のレーザ光照射面側に凸部を形成することなく、2枚のガラス基板を容易に、かつ簡単な構成で融着することができる。
本発明の第7側面に係るレーザ加工装置は、第6側面の装置において、レーザ光照射機構は、重ね合わされたガラス基板の一方側の主面から第1レーザ光及び第2レーザ光を照射する。
本発明の第8側面に係るレーザ加工装置は、第6又は第7側面の装置において、第1レーザ光及び第2レーザ光は、2枚のガラス基板の間の集光された両レーザ光が重なる部分においてガラス基板が溶融するパワーに調整されている。
本発明の第9側面に係るレーザ加工装置は、第6から第8側面のいずれかの装置において、レーザ光照射機構は、レーザ発振器と、光学系と、を有している。レーザ発振器は、波長が2.7以上6.0μm以下のレーザ光を発振する。光学系は、レーザ発振器からのレーザ光を第1レーザ光及び第2レーザ光に分岐し、第1及び第2レーザ光を集光して集光された両レーザ光の重なる部分が2枚のガラス基板の間を通過するように照射する。
ここでは、1つのレーザ発振器から出射されたレーザ光を分岐することによって2つのレーザ光を得るようにしている。したがって、装置構成を簡単にすることができる。
本発明の第10側面に係るレーザ加工装置は、第6から第9側面のいずれかの装置において、光学系とワークテーブルとを相対的に移動させて、集光されたレーザ光を融着予定ラインに沿って走査する走査機構をさらに備えている。
以上のような本発明では、安価なレーザ光を用いて、光学系も簡単であり、さらにレーザ光吸収材を用いることなくガラス基板を融着することができる。
本発明の一実施形態によるレーザ加工装置の概略構成図。 2枚のガラス基板を融着させた場合の断面を示す顕微鏡写真。 無アルカリガラスに対するレーザ光の波長と透過率との関係を示す図。 ソーダガラスに対するレーザ光の波長と透過率との関係を示す図。 レーザ照射機構の別の実施形態を示す図。 レーザ照射機構のさらに別の実施形態を示す図。
[レーザ加工装置]
本発明の一実施形態によるレーザ加工装置を図1に示す。このレーザ加工装置は、重ね合わされた2枚のガラス基板G1,G2が載置されるワークテーブル1と、レーザ発振器2と、光学系3と、走査機構としてのテーブル移動機構4と、を備えている。
レーザ発振器2は、波長が2.7μm以上6.0μm以下の中赤外光のレーザ光を発振する。ここで、レーザ発振器2としては、Er:Y、Er:ZBLAN、Er:YSGG、Er:GGG、Er:YLF、Er:YAG、Dy:ZBLAN、Ho:ZBLAN、CO、Cr:ZnSe、Cr:ZnS、Fe:ZnSe、Fe:ZnS、半導体レーザの中赤外のレーザ光群の中から選択されたレーザ光で、前述のように、波長が2.7〜6.0μmのものを出射するものであればよい。また、ここでは、連続発振のレーザ光を出射する。
光学系3は、複数の反射ミラー6a,6b,6cと、分岐部7と、集光レンズ8と、を含んでいる。分岐部7は、レーザ発振器2から出力されたレーザ光L0を互いに平行な2本のレーザ光L1,L2に分岐するための光学系である。集光レンズ8は、2本のレーザ光L1,L2のそれぞれを集光して、これらのレーザ光L1,L2が2枚のガラス基板G1,G2の間、すなわち両者の接合部を通過するように設定されている。
テーブル移動機構4は、互いに直交するX及びY方向にワークテーブル1を移動させるための機構である。このテーブル移動機構4によって、集光点を融着予定ラインに沿って走査することができる。
[ガラス基板表面の凸部について]
ここで、例えば厚みが0.2mmの無アルカリガラス基板に対して、波長が2.8μmのErファイバーレーザを照射した場合、ガラス基板のレーザ光照射面(表面)と逆側の裏面では、照射面側に比較して裏面におけるレーザ光のパワーが78%まで減衰する。そして、レーザ光によるガラス基板の温度上昇量はレーザ光の吸収量と比例関係にあることから、基板裏面の温度上昇量は基板表面の78%となり、基板表面の温度の方が高くなる。
このため、2枚のガラス基板の間の融着させるべき部分(レーザ光が照射される側のガラス基板の裏面)の温度を適切な温度まで上昇させようとすると、レーザ光が照射される側のガラス基板の表面が加熱によって膨張し、凸部が形成される。
図2に以上のような凸部が形成された例を示している。図2の例のガラス基板及びレーザ照射条件は以下の通りである。
基板:無アルカリガラス(OA10=製品名:日本電気硝子社製)、板厚0.2mm
レーザ光(1本):ZBLANファイバーレーザ、波長2.7μm、出力7W、連続発振、走査速度20mm/s
この顕微鏡写真で示すように、2枚のガラス基板はレーザ光が照射された部分において強固に融着されているが、レーザ光が照射された上側のガラス基板の表面に凸部が形成されている。
[ガラス基板の融着方法]
以上のようなガラス基板の表面に形成される凸部は、2枚の融着されたガラス基板をデバイスとして利用する場合や、2枚の融着されたガラス基板を分断する際の吸着工程で、作業の妨げになる。
そこで、この実施形態では、ガラス基板のレーザ光が照射される側の表面に凸部を形成することなく、2枚のガラス基板を融着するようにしている。
具体的には、まず、融着すべき2枚のガラス基板G1,G2を重ねあわせ、ワークテーブル1上の所定位置にセットする。このとき、2枚のガラス基板G1,G2の間には、レーザ光吸収材を介在させず、かつ2枚のガラス基板G1,G2を圧接するための圧力を加えることもしない。
以上のような2枚のガラス基板G1,G2に対して、前述のような中赤外光の2つのレーザ光L1,L2が、両ガラス基板G1,G2間で重なるように照射する。このとき、2つのレーザ光L1,L2のパワーは、単独ではガラス基板(主にG1)の表面を溶融させず、しかも集光された2つのレーザ光L1,L2が重なる領域ではガラス基板が溶融するような強度に設定する。
これにより、2つのレーザ光L1,L2が重ならないガラス基板の表面や中間部ではガラス基板は高温にならずに溶融せず、また集光された2つのレーザ光L1,L2が重なる2つのガラス基板G1,G2の間の領域では温度が上昇して2つのガラス基板G1,G2が溶融し、互いに融着する。
したがって、レーザ光が照射される側のガラス基板G1の表面は高温にならず、加熱による膨張、すなわち凸部の形成を避けることができる。
以上のような2つのレーザ光を連続照射しながら融着予定ラインに沿って走査することによって、両ガラス基板G1,G2を確実に接合することができる。
[透過率と波長]
図3に、板厚が0.2mmの無アルカリガラス(例えばOA10(製品名:日本電気硝子社製))のガラス基板に対するレーザ光の波長と透過率との関係を示している。また、図4に、板厚が0.5mmのソーダガラスのガラス基板に対するレーザ光の波長と透過率との関係を示している。
図3から明らかなように、板厚0.2mmの無アルカリガラスに対しては、波長が10.6μmのCO2レーザでは透過率が「0」であるので、レーザ光は基板の表面で吸収されることになる。また、波長が1μmのYAGレーザや、波長が532nmのグリーンレーザでは、透過率が90%以上であり、透過しない約10%のレーザ光もそのほとんどは表面で反射され、基板内部に吸収されない。そして、波長が2.8μmのレーザ光であれば、適切なパワーに調節することによって、基板内部でほぼ均一に吸収され、基板内部を溶融させて、重ね合わされた2枚の基板を融着することができる。
また、図4の板厚0.5mmのソーダガラスでは、波長が2.8μmのレーザ光では、基板の内部までレーザ光が透過しながら吸収され、したがってパワーを適切に調整することによって、基板内部を溶融させて、重ね合わされた2枚の基板を融着することができる。なお、図3と図4に示したグラフの透過率の値の差は、試料の厚さの違いに起因するものであり、厚さが同じであれば、無アルカリガラスとソーダガラスとで透過率に差は無いと思われる。
以上のことから、波長が2.7μm以上6.0μm以下のレーザ光を用いて、パワーを適切に調整することによって、多くのガラス基板に対して、基板内部を溶融させて2枚の基板を融着することができると推察される。また、レーザ光を照射する基板の厚さが比較的厚い場合でも、波長2.7μm以上5.0μm以下のレーザ光を用いることにより、安定して2枚の基板を融着することができる。
[特徴]
(1)単独ではガラス基板の表面を溶融させず、かつ重なった部分ではガラス基板を溶融させるパワーの中赤外光の2つのレーザ光をガラス基板に照射することによって、レーザ光が照射される側のガラス基板の照射面に凸部を形成することなく2枚のガラス基板を融着して接合できる。
(2)2枚のガラス基板の間にレーザ光吸収材を用いる必要がなく、工程が簡素になる。
(3)2枚のガラス基板を重ね合わせる際に、両ガラス基板を互いに押圧する必要がない。したがって、装置構成が簡単になる。
(4)1つのレーザ発振器を用いて2つのレーザ光を作成しているので、レーザ照射機構の構成が簡単になる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)図5にレーザ照射機構の他の実施形態を示す。図5に示す例では、第1レーザ光L1をガラス基板G1に対して直交する方向から照射し、第1集光レンズ10aによって2つのガラス基板G1,G2の間の近傍にレーザ光を集光するようにしている。また、第2レーザ光L2を、第1レーザ光L1に対して角度θだけ傾斜する方向から照射し、第2集光レンズ10bによって2つのガラス基板G1,G2の間の近傍にレーザ光を集光するようにしている。
以上の構成によれば、2つのレーザ光L1,L2が重なる部分(2つのガラス基板G1,G2の間)では、ガラス基板が溶融し、それ以外の部分ではガラス基板は溶融しない。このような実施形態によっても、前記実施形態と同様に、レーザ光が照射される側のガラス基板の照射面に凸部を形成することなく2枚のガラス基板を融着して接合できる。
(b)図6に示すレーザ照射機構のさらに他の実施形態を示す。図6に示す例では、2つのレーザ光L1,L2が、それぞれガラス基板に対して直交する直線から左右に同じ角度θだけ傾斜した方向から照射される。そして、各レーザ光L1,L2は、集光レンズ11a,11bによって2つのガラス基板の間の近傍に集光される。
このような実施形態によっても、図5の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(c)前記実施形態では、連続発振のレーザ光を用いたが、繰り返し周波数1MHz以上の擬似連続発振のパルスレーザ光や、繰り返し周波数が10kHz以上のパルスレーザ光を照射するようにしてもよい。
1 ワークテーブル
2 レーザ発振器
3 光学系
4 テーブル移動機構
7 分岐部
8,10a,10b,11a,11b 集光レンズ
G1,G2 ガラス基板

Claims (10)

  1. 重ね合わされたガラス基板にレーザ光を照射してガラス基板同士を融着させるガラス基板の融着方法であって、
    2枚のガラス基板を重ね合わせる第1工程と、
    それぞれ、波長が2.7以上6.0μm以下でかつガラス基板の表面を溶融させないパワーの第1レーザ光及び第2レーザ光を集光して、集光された前記両レーザ光の重なる部分が前記2枚のガラス基板の間を通過するように照射し、集光された前記両レーザ光の重なる部分において前記2枚のガラス基板を溶融させて融着する第2工程と、
    を備えたレーザ光によるガラス基板融着方法。
  2. 前記第2工程では、重ね合わされたガラス基板の一方側の主面から前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を照射する、請求項1に記載のレーザ光によるガラス基板融着方法。
  3. 前記第2工程では、前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を同時にガラス基板に対して照射する、請求項1又は2に記載のレーザ光によるガラス基板融着方法。
  4. 前記第2工程では、前記第1レーザ光をガラス基板に照射した後に前記第2レーザ光を照射する、請求項1又は2に記載のレーザ光によるガラス基板融着方法。
  5. 前記第2工程では、1つのレーザ発振器から発振されたレーザ光を分岐して得られた前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光をガラス基板に照射する、請求項1から3のいずれかに記載のレーザ光によるガラス基板融着方法。
  6. 重ね合わされたガラス基板にレーザ光を照射してガラス基板同士を融着させるレーザ加工装置であって、
    2枚のガラス基板が載置されるワークテーブルと、
    それぞれ波長が2.7以上6.0μm以下でかつガラス基板の表面を溶融させないパワーの第1レーザ光及び第2レーザ光を集光して、集光された前記両レーザ光の重なる部分が前記2枚のガラス基板の間を通過するように照射するレーザ光照射機構と、
    を備えたレーザ加工装置。
  7. 前記レーザ光照射機構は、重ね合わされたガラス基板の一方側の主面から前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光を照射する、請求項6に記載のレーザ加工装置。
  8. 前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光は、前記2枚のガラス基板の間の集光された両レーザ光が重なる部分において前記ガラス基板が溶融するパワーに調整されている、請求項6又は7に記載のレーザ加工装置。
  9. 前記レーザ光照射機構は、
    波長が2.7以上6.0μm以下のレーザ光を発振するレーザ発振器と、
    前記レーザ発振器からのレーザ光を前記第1レーザ光及び前記第2レーザ光に分岐し、前記第1及び第2レーザ光を集光して集光された前記両レーザ光の重なる部分が前記2枚のガラス基板の間を通過するように照射する光学系と、
    を有する、
    請求項6から8のいずれかに記載のレーザ加工装置。
  10. 前記光学系と前記ワークテーブルとを相対的に移動させて、集光されたレーザ光を融着予定ラインに沿って走査する走査機構をさらに備えた、請求項6から9のいずれかに記載のレーザ加工装置。
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