JP2015063033A - 複合シート材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性及び溶接性が優れるとともに、軽量で、且つ、高剛性な複合シート材を提供する。
【解決手段】繊維強化シート層2は、並設された多数本のアルミニウム合金製の金属繊維2aの各繊維間に2本の炭素繊維2bが並設された第1及び第2繊維群2A,2Bを用いて第1繊維群2Aの各繊維2a,2bに対して第2繊維群2Bの各繊維2a,2bを第1繊維群2Aの並設方向に沿って千鳥状に絡めて織り込むことにより形成した織物体20と、織物体20に第1及び第2繊維群2A,2Bの金属繊維2aと同種のアルミニウム合金材を含浸させて形成した含浸部2cとからなる。金属シート層3は、アルミニウム合金材からなり、繊維強化シート層2が3つ積層されてなる積層体4の両面に圧着により積層される。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、自動車用プレス部品の成形に使用される複合シート材及びその製造方法に関する。
近年、例えば自動車業界では、車体の衝突安全性の向上と車体の軽量化による燃費向上とを両立させる車体構造が求められ、この要求を満たすために、自動車用プレス部品を従来の如き金属板から成形するのではなく、軽量で、且つ、必要な剛性を確保できる複合シート材から成形する試みがなされている。
例えば、特許文献1に開示されているような軽量で、且つ、高剛性な複合シート材でプレス部品を成形することが考えられる。該複合シート材は、金属繊維や炭素繊維等から形成した織布又は不織布にフェノール樹脂を含浸させて形成した繊維強化シート層と、該繊維強化シート層の一方の面に積層された樹脂層と、該樹脂層の反繊維強化シート層側に積層されたアルミニウム合金材等からなる金属シート層とを備えている。
特開2012−126133号公報
しかし、特許文献1の複合シート材は、繊維強化シート層と金属シート層との間に樹脂層が設けられているので、プレス部品を成形しようとすると、上記繊維強化シート層及び金属シート層に対する樹脂層の延び率が悪く、ホットプレスや温間成形を行わなければ成形時に割れが発生してしまう。また、もし仮に、プレス部品を成形したとしても、成形したプレス部品同士を溶接により組み立てようとすると、樹脂層が溶接の邪魔をして健全な接合部が形成され難い。したがって、各プレス部品同士の組み立てをリベット等で行う必要があり、コストが嵩んでしまう。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、成形性及び溶接性が優れるとともに、軽量で、且つ、高剛性な複合シート材を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、複合シート材に樹脂部分が含まれないよう工夫を凝らしたことを特徴とする。
すなわち、第1の発明では、並設された多数本の金属繊維の各繊維間に少なくとも1本以上の炭素繊維が並設された第1及び第2繊維群を用いて上記第1繊維群の各繊維に対して上記第2繊維群の各繊維を上記第1繊維群の並設方向に沿って千鳥状に絡めて織り込むことにより形成した織物体、及び該織物体に上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属を含浸させて形成した含浸部からなる繊維強化シート層と、上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属からなり、上記繊維強化シート層の少なくとも一方の面に圧着により積層された金属シート層とを備えていることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、上記第2繊維群は、金属繊維の各繊維間に少なくとも2本以上の炭素繊維が並設されてなることを特徴とする。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記第1及び第2繊維群の金属繊維、上記含浸部及び上記金属シート層は、アルミニウム合金材からなっていることを特徴とする。
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つの発明において、上記繊維強化シート層を複数積層してなる積層体を備え、上記金属シート層は、上記積層体の少なくとも一方の面に積層されていることを特徴とする。
第5の発明では、第4の発明において、上記積層体は、上記各繊維強化シート層が互いの炭素繊維の延出方向がずれるように積層されていることを特徴とする。
また、第6の発明では、並設された多数本の金属繊維の各繊維間に少なくとも1本以上の炭素繊維が並設された第1及び第2繊維群を用いて上記第1繊維群の各繊維に対して上記第2繊維群の各繊維を上記第1繊維群の並設方向に沿って千鳥状に絡めて織り込んで織物体とした後、該織物体に上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属を含浸させて含浸部を有する繊維強化シート層とし、該繊維強化シート層の少なくとも一方の面に上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属からなる金属シート層を圧着により積層して複合シート材を得ることを特徴とする。
第1及び第6の発明では、複合シート材の繊維強化シート層に炭素繊維が織り込まれているので、全体が金属からなる一般的な金属シート材に比べて剛性を維持したまま軽くなり、複合シート材から形成する部品を、軽量で、且つ、高剛性にすることができる。また、繊維強化シート層を構成する織物体の金属繊維、含浸部の金属及び金属シート層の金属はそれぞれ同種であるので、織物体を構成する金属繊維と含浸部の金属と金属シート層の金属とが圧着時に互いに強固に繋がる。したがって、特許文献1の如き複合シート材に樹脂部分がなく、プレス成形時に各層間で伸び率が異なって割れが発生するのを回避できるとともに、導電率が良くなって溶接時に健全な接合部が形成されるようになり、成形性と溶接性とが共に高い複合シート材とすることができる。さらに、製造時において繊維強化シート層を構成する織物体の炭素繊維及び金属繊維の割合・織り込み方を変更することで製造される複合シート材の剛性を細かく調整できるので、特定の周波数帯の振動を減衰させ易い制振性を有する複合シート材を簡単に製造できる。
第2の発明では、強化繊維シート層を構成する織物体において、炭素繊維同士で織り込まれた箇所が多くなるので、含浸後に含浸部の金属と織物体の金属繊維とが一体になっても織物体の型崩れが小さくなり、所望の剛性を有する複合シート材を得ることができる。
第3の発明では、軽くて剛性の高い複合シート材を確実に得ることができる。
第4の発明では、金属シート層の肉厚を厚くせずとも複合シート材全体の剛性が高まるので、薄くて軽い高剛性の複合シート材を提供できる。
第5の発明では、強化繊維シート層の各炭素繊維の延出方向が偏って剛性や強度が特定の方向だけ高くなるといったことを避けることができ、剛性や強度に偏りが発生しないバランスがとれた複合シート材とすることができる。
本発明の実施形態1に係る複合シート材を製造する製造ラインの概略構成図である。 図1のA−A線における断面図である。 図2のB矢視図である。 図1のC−C線における断面図である。 図1のD−D線における断面図である。 本発明の実施形態2に係る図1のE−E線における断面図である。 本発明の実施形態2に係る図1のF−F線における断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
《発明の実施形態1》
図1は、本発明の実施形態1に係る複合シート材1を製造する製造ライン10を示す。上記複合シート材1は、自動車用プレス部品の成形に使用されるものであり、図5に示すように、上記複合シート材1の本体部分をなす繊維強化シート層2と、シート状のアルミニウム合金材30(図1参照)からなる金属シート層3とを備え、上記繊維強化シート層2は、3枚積層されて積層体4を構成し、上記金属シート層3は、上記積層体4の両面に圧着により積層されている。
上記繊維強化シート層2は、図2乃至図4に示すように、並設された多数本のアルミニウム合金製の金属繊維2aの各繊維間に2本の炭素繊維2bが並設された第1及び第2繊維群2A,2Bを用いて上記第1繊維群2Aの各繊維2a,2bに対して上記第2繊維群2Bの各繊維2a,2bを上記第1繊維群2Aの並設方向に沿って千鳥状に順に絡めて織り込むことにより所謂平織り状に形成した織物体20、及び該織物体20に上記第1及び第2繊維群2A,2Bの金属繊維2aと同種のアルミニウム合金材を含浸させて形成した含浸部2cとからなっている。尚、図2、図4、図5の各繊維は、便宜上、誇張して描かれている。
上記製造ライン10は、ライン上流側から、長尺状の上記織物体20を繰り出す繰出工程10aと、上記織物体20に溶融アルミニウム合金材Wを含浸させる含浸工程10bと、搬送中の織物体20を保護する保護工程10cと、上記積層体4の両面に上記金属シート層3を積層する積層工程10dと、製造した長尺状の複合シート材1を所定の長さに順次切断する切断工程10eとが順に設けられている。
上記繰出工程10aには、長尺状の上記織物体20がロール状に巻かれた第1繰出ロール5が上下に所定の間隔をあけて3つ配置され、各第1繰出ロール5から上記織物体20が斜め下方に繰り出されるようになっている。尚、3つの第1繰出ロール5からそれぞれ繰り出される織物体20の第1繊維群2Aにおける各繊維2a,2bの延出方向は全て搬送方向と同じである。
上記含浸工程10bには、加熱されて溶融したアルミニウム合金材Wを貯留する貯留槽6と、上記織物体20の搬送をガイドする複数のガイドロールGとが設けられている。
上記各第1繰出ロール5から繰り出される織物体20は、上記各ガイドロールGによって搬送方向が斜め下方から斜め上方に変更されるよう折り返されながら上記貯留槽6の溶融アルミニウム合金材W中を通過していて、通過時に織物体20に溶融アルミニウム合金材Wが含浸するようになっている。
また、上記貯留槽6及び各ガイドロールGには、搬送中の上記織物体20に微細な振動を与える高周波振動発生装置(図示せず)が接続され、該高周波振動発生装置による織物体20の振動で当該織物体20への溶融アルミニウム合金材Wの含浸が促進されるようになっている。
上記保護工程10cには、下方に開放する保護空間Sを内部に有する略直方体形状の保護ボックス7が配設されている。
上記保護ボックス7の上面には、図示しない貫通孔が形成され、上記各織物体20が貯留槽6の溶融アルミニウム合金材Wを通過した直後に上記保護ボックス7の下端開放部分から保護空間Sに入って当該保護空間Sを通過した後、上述の貫通孔から上記保護ボックス7の外側に出て行くようになっている。
そして、上記保護空間Sには、高温の窒素ガスが充満されていて、上記含浸部2cに酸化皮膜が付着するのを防ぐとともに、上記含浸部2cが完全に固化してしまうのを防ぐようになっている。
上記積層工程10dには、並んで搬送される3つの織物体20を間に挟んで離間した位置に第2繰出ロール8aが一対配置されている。
該各第2繰出ロール8aには、長尺シート状のアルミニウム合金材30が巻かれ、上記各第2繰出ロール8aからアルミニウム合金材30が搬送される織物体20に向かって繰り出されるようになっている。
また、上記積層工程10dには、上記保護ボックス7を通過した3つの織物体20と上記各第2繰出ロール8aから繰り出されたアルミニウム合金材30とを同時に束ねて挟み込むとともに、互いに反対方向に回転することにより上記各織物体20及びアルミニウム合金材30をそれぞれ圧着させながら送り出して長尺状の複合シート材1とする一対の圧着ロール8bが設けられている。
該両圧着ロール8bから送り出された長尺状の上記複合シート材1は、当該複合シート材1を冷却しながらライン下流側に案内する冷却ロール8cに巻き掛けられて次工程に搬送されている。
そして、上記切断工程10eには、上記冷却ロール8cに案内された長尺状の複合シート材1を所定の長さで順次切断する切断機9が配設され、該切断機9で切断された複合シート材1は図示しないプレス工程まで運搬されるようになっている。
次に、上記製造ライン10における上記複合シート材1の製造方法について説明する。
製造に際し、図2及び図3に示すように、並設された多数本のアルミニウム合金製の金属繊維2aの各繊維間に2本の炭素繊維2bが並設された第1及び第2繊維群2A,2Bを用いて上記第1繊維群2Aの各繊維2a,2bに対して上記第2繊維群2Bの各繊維2a,2bを上記第1繊維群2Aの並設方向に沿って千鳥状に順に絡めて織り込んで形成した長尺状の織物体20を用意する。そして、当該織物体20をロール状に巻いて3つの第1繰出ロール5としておく。
まず、図1に示すように、上下に3つ並んで配設された各第1繰出ロール5からそれぞれ織物体20を上記貯留槽6に向かって斜め下方に繰り出して上記貯留槽6の溶融アルミニウム合金材Wに浸す。
次に、上記各織物体20の搬送方向を複数のガイドロールGによって斜め下方から斜め上方に変更しながら上記各織物体20に上記貯留槽6の溶融アルミニウム合金材を含浸させて含浸部2cを形成する。
次いで、含浸部2cが形成された上記各織物体20を上記保護ボックス7の保護空間Sを通過させて上記含浸部2cの酸化及び固化を抑制する。
その後、上記保護ボックス7を通過した3つの織物体20を並んで搬送させるとともに、3つの織物体20の搬送通路を挟んで配置された一対の第2繰出ロール8aからアルミニウム合金材30をそれぞれ搬送通路に向かって繰り出す。
そして、3つの織物体20の搬送通路を挟んで配置された一対の圧着ロール8bが上記3つの織物体20と上記2つのアルミニウム合金材30とを同時に束ねて挟み込むとともに、互いに反対方向に回転しながら3つの織物体20及び2つのアルミニウム合金材30を互いに圧着させて長尺状の複合シート材1とて送り出す。
しかる後、長尺状の複合シート材1を巻き掛けて案内する冷却ロール8cで上記複合シート材1を冷却しながら搬送させ、その後、切断機9で所定の長さに順次切断して図示しない次工程へと運搬する。
以上より、本発明の実施形態1によると、複合シート材1の繊維強化シート層2に炭素繊維2bが織り込まれているので、全体が金属からなる一般的な金属シート材に比べて剛性を維持したまま軽くなり、複合シート材1から形成する部品を、軽量で、且つ、高剛性にすることができる。
また、繊維強化シート層2を構成する織物体20の金属繊維2a、含浸部2cの金属及び金属シート層3の金属はそれぞれアルミニウム合金材で同種あるので、織物体20を構成する金属繊維2aと含浸部2cの金属と金属シート層3の金属とが圧着時に互いに強固に繋がる。したがって、特許文献1の如き複合シート材に樹脂部分がなく、プレス成形時に各層間で伸び率が異なって割れが発生するのを回避できるとともに、導電率が良くなって溶接時に健全な接合部が形成されるようになり、成形性と溶接性とが共に高い複合シート材1とすることができる。
さらに、製造時において繊維強化シート層2を構成する織物体20の金属繊維2a及び炭素繊維2bの割合・織り込み方を変更することで製造される複合シート材1の剛性を細かく調整可能となるので、特定の周波数帯の振動を減衰させ易い制振性を有する複合シート材1を簡単に製造できる。
また、第2繊維群2Bにおいて、金属繊維2aの各繊維間に2本の炭素繊維2bを並設させているので、繊維強化シート層2を構成する織物体20における炭素繊維2b同士で織り込まれた箇所が多くなり、含浸後に含浸部2cの金属と織物体20の金属繊維2aとが一体になっても織物体20の型崩れが小さくなって所望の剛性を有する複合シート材1を得ることができる。
さらに、上記第1及び第2繊維群2A,2Bの金属繊維2a、含浸部2cの金属及び上記金属シート層3の金属は、アルミニウム合金材からなっているので、軽くて剛性の高い複合シート材1を確実に得ることができる。
それに加えて、本発明の実施形態1の複合シート材1は、3つの織物体20を積層した積層体4を備えているので、金属シート層3の肉厚を厚くせずとも複合シート材1全体の剛性が高めることができ、薄くて軽い高剛性の複合シート材1を提供できる。
《発明の実施形態2》
図6及び図7は、本発明の実施形態2に係る複合シート材1の織物体20を示す。この実施形態2では、積層体4の構造が実施形態1と異なるだけでその他は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と異なる部分のみを説明する。
実施形態2では、積層体4における3つの繊維強化シート層2の互いの炭素繊維2bの延出方向が略30°ずつずれている。
すなわち、搬送方向と第1繊維群2Aの各繊維2a,2bの延出方向とが同じである織物体20を上段に位置する第1繰出ロール5から繰り出すとともに、搬送方向に対して第1繊維群2Aの各繊維2a,2bの延出方向が略30°傾いた織物体20を中段に位置する第1繰出ロール5から繰り出し(図6参照)、さらに、搬送方向に対して第1繊維群2Aの各繊維2a,2bの延出方向が略60°傾いた織物体20を下段に位置する第1繰出ロール5から繰り出し(図7参照)、そして、各第1繰出ロール5から繰り出された3つの織物体20を圧着することにより上記積層体4を得ている。
尚、実施形態2では、各第1繰出ロール5から繰り出される織物体20の繊維2a,2bの延出方向が互いに異なるだけで、複合シート材1の製造方法は、実施形態1と同じであるため、詳細な説明を省略する。
以上より、本発明の実施形態2によると、繊維強化シート層2の各炭素繊維2bの延出方向が偏って剛性や強度が特定の方向だけ高くなるといったことを避けることができ、剛性や強度に偏りが発生しないバランスがとれた複合シート材1とすることができる。
尚、本発明の実施形態1,2では、織物体20の金属繊維2aをアルミニウム合金材から形成しているが、これに限らず、他の金属で形成してもよい。
また、本発明の実施形態1,2の繊維強化シート層2を構成する各炭素繊維2bに対して、金属の含浸効率を高める目的で加熱処理や有機化学処理、真空蒸着処理等を予め行うようにしてもよい。尚、上述の各処理は、織物体20を形成する前の各炭素繊維2bに対して行ってもよいし、織物体20となった状態の各炭素繊維2bに対して行ってもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、第1及び第2繊維群2A,2Bにおいて、金属繊維2a間に2本の炭素繊維2bを並設しているが、金属繊維2a間に1本の炭素繊維2bを並設してもよいし、3本以上の炭素繊維2bを並設してもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、各織物体20が所謂平織り状に織られているが、所謂斜文織り状や朱子織り状に織られたものであってもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、繊維強化シート層2を3つ積層して積層体4としているが、繊維強化シート層2を2つ積層して積層体4としてもよいし、4つ以上積層して積層体4としてもよい。さらに、1つの繊維強化シート層2の両面に金属シート層3を積層するようにしてもよい。
また、本発明の実施形態1,2では、積層体4の両面に金属シート層3を積層しているが、積層体4の少なくとも一方の面に金属シート層3を積層していればよい。
本発明は、例えば、自動車用プレス部品の成形に使用される複合シート材及びその製造方法に適している。
1 複合シート材
2 繊維強化シート層
2A 第1繊維群
2B 第2繊維群
2a 金属繊維
2b 炭素繊維
3 金属シート層
4 積層体
20 織物体
30 アルミニウム合金材

Claims (6)

  1. 並設された多数本の金属繊維の各繊維間に少なくとも1本以上の炭素繊維が並設された第1及び第2繊維群を用いて上記第1繊維群の各繊維に対して上記第2繊維群の各繊維を上記第1繊維群の並設方向に沿って千鳥状に絡めて織り込むことにより形成した織物体、及び該織物体に上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属を含浸させて形成した含浸部からなる繊維強化シート層と、
    上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属からなり、上記繊維強化シート層の少なくとも一方の面に圧着により積層された金属シート層とを備えていることを特徴とする複合シート材。
  2. 請求項1に記載の複合シート材において、
    上記第2繊維群は、金属繊維の各繊維間に少なくとも2本以上の炭素繊維が並設されてなることを特徴とする複合シート材。
  3. 請求項1又は2に記載の複合シート材において、
    上記第1及び第2繊維群の金属繊維、上記含浸部及び上記金属シート層は、アルミニウム合金材からなっていることを特徴とする複合シート材。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の複合シート材において、
    上記繊維強化シート層を複数積層してなる積層体を備え、
    上記金属シート層は、上記積層体の少なくとも一方の面に積層されていることを特徴とする複合シート材。
  5. 請求項4に記載の複合シート材において、
    上記積層体は、上記各繊維強化シート層が互いの炭素繊維の延出方向がずれるように積層されていることを特徴とする複合シート材。
  6. 並設された多数本の金属繊維の各繊維間に少なくとも1本以上の炭素繊維が並設された第1及び第2繊維群を用いて上記第1繊維群の各繊維に対して上記第2繊維群の各繊維を上記第1繊維群の並設方向に沿って千鳥状に絡めて織り込んで織物体とした後、該織物体に上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属を含浸させて含浸部を有する繊維強化シート層とし、
    該繊維強化シート層の少なくとも一方の面に上記第1及び第2繊維群の金属繊維と同種の金属からなる金属シート層を圧着により積層して複合シート材を得ることを特徴とする複合シート材の製造方法。
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