JP2015062942A - 超音波接合判定装置及びこれを用いた超音波接合装置、並びに超音波接合判定方法及びプログラム - Google Patents

超音波接合判定装置及びこれを用いた超音波接合装置、並びに超音波接合判定方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】処理を煩雑になることなく、超音波接合不良の判定精度を向上させる。
【解決手段】超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、該電流値を計測時刻とともに記録する電流計測部21と、記録された電流値及び計測時刻に基づいて、電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する電流安定時間算出部22と、算出された電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する接合判定部31とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を用いて接合を行う際の接合不良を判定する超音波接合判定装置及び超音波接合判定方法に関する。
金属を接合する方法として、超音波を用いたものが知られている。これは、接合する金属を重ね合わせてホーンとアンビルとで挟み込み、ホーンで金属を加圧しながら金属の表面と水平方向に超音波振動を与えるものである。そして、超音波振動が与えられることで金属間に摩擦熱が発生し、この摩擦熱で金属原子が移動して再結合することになる。
このような超音波接合においては、一般的に振動の振幅が一定になるよう制御されており、また実験等に基づいて条件(超音波のエネルギーと時間)を予め求め、その条件に従って複数の製品を連続して接合することが行われている。
ところで、金属の表面は酸化被膜で覆われており、また、表面に不純物が付着している場合もある。この場合、超音波振動の摩擦により、まず金属表面の酸化被膜や不純物が除去されて金属表面が露出し、その後、摩擦熱によって金属どうしが接合することになる。そのため、金属表面における酸化被膜等の状態によっては、金属の表面を露出するのにエネルギーを要し、その後の接合のためのエネルギーが不足して接合強度が不安定になることがある。近年においては、多数枚の金属を一括して超音波接合することが行われており、同一の条件で接合が繰り返し行われた場合、接合強度が不安定になる可能性がより高くなると考えられる。
ここで、接合強度が不十分であることを検出する方法として、ホーンを振動させるための電流を計測し、その電流の最大値と最小値との差分が予め設定した値より大きな場合に接合不良と判定する方法が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された方法では、溶接割れが生じた場合、ホーンを振動させるための電流が一旦急激に増加し、その後、急激に減少するという特性を利用し、ホーンを振動させるための電流の最大値と最小値との差分を利用している。
また、ホーンを振動させるための電流の時間変化のパターンに基づいて、接合不良を判定する方法が、特許文献2,3に開示されている。特許文献2,3に開示された方法では、ホーンを振動させるための電流の時間変化を計測し、この計測した時間変化のパターンを、正常に接合が行われた場合の時間変化のパターンと比較することで接合不良を判定することになる。
特許第3444233号公報 特開2006−88607号公報 特開2005−271028号公報
上述したように、金属の表面が酸化被膜で覆われており、また、表面に不純物が付着している場合、超音波振動の摩擦により、まず金属表面の酸化被膜や不純物が除去されて金属表面が露出し、その後、摩擦熱によって金属どうしが接合することになる。
ところが、特許文献1に開示された技術のように、ホーンを振動させるための電流の最大値と最小値との差分が予め設定した値より大きな場合に接合不良と判定するだけのものにおいては、金属表面の酸化被膜や不純物を除去するために要した時間は考慮されていない。すなわち、実際に金属どうしを接合して振動させている時間が考慮されていないため、接合不良が発生している旨の判定精度が低下する可能性がある。
図9及び図10は、同一材質の金属を超音波接合した際の電流値の変化例を示す図である。なお、図9及び図10では、接合開始時刻をt1、接合終了時刻をt2、ホーンを振動させるための電流の最大値をiMAX、ホーンを振動させるための電流の最小値をiMINとする。
図9に示したものにおいては、時刻t1にて接合処理を開始した後、接合途中から電流値が減少し、その後、時刻t2にて接合処理が終了するまで電流値がiMINで安定している。一方、図10に示したものにおいては、時刻t1にて接合処理を開始した後、電流値がなだらかに減少するものの、時刻t2にて接合処理が終了するまで電流値が安定していない。
これは、図9に示したものが、接合処理の途中で金属表面の不純物等が除去されて、金属どうしが接触した状態で接合処理が行われた際の電流値の変化であるのに対し、図10に示したものが、金属表面の不純物等が除去しきれないまま接合処理が終了した際の電流値の変化であるためである。そのため、電流値が図9に示したように変化する場合と、電流値が図10に示したように変化する場合とでは、接合不良が発生している可能性が大きく異なる。具体的には、電流値が図10に示したように変化するものは、金属表面の不純物等が除去しきれないまま接合処理が終了しているため、電流値が図9に示したように変化するものに対して、接合不良が発生している可能性が高いことになる。
ところが、特許文献1に開示されたもののように、ホーンを振動させるための電流の最大値と最小値との差分が予め設定した値より大きな場合に接合不良と判定した場合、図9に示したものと図10に示したものとでは、その差分が同一のものとなり、接合不良が発生している可能性が同一のものとなってしまう。
このように、ホーンを振動させるための電流値のみに基づいて接合不良を判定した場合、接合不良が発生している可能性があるにも関わらず接合不良の可能性がないと判定されることがあり、判定精度が優れているとは言い難いという課題がある。特に、多層積層体を一括接合する場合では、各層においてこのような判定精度の問題が生じるため、多層積層体全体としての判定精度はさらに低下すると考えられる。
また、特許文献2,3に開示されたもののように、ホーンを振動させるための電流の時間変化のパターンを、正常に接合が行われた場合の時間変化のパターンと比較することで接合不良を判定する場合は、正常に接合が行われた場合の時間変化のパターンを予め取得しておく必要がある。そのため、同じ条件の下で接合を予め行って電流の時間変化を取得するという作業が必要となり、処理が煩雑になってしまうという課題がある。
本発明の目的は、上述した課題を解決する超音波接合判定装置及び超音波接合判定方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の超音波接合判定装置は、
超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、該電流値を計測時刻とともに記録する電流計測手段と、
前記記録された電流値及び計測時刻に基づいて、前記電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する電流安定時間算出手段と、
前記電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する接合判定手段とを有する。
また、前記超音波接合判定装置を有する超音波接合装置であって、
前記接合判定手段にて接合不良が発生している可能性があると判定された場合、超音波接合を再度行う。
また、前記超音波接合判定装置を有する超音波接合装置であって、
前記電流安定時間算出手段にて算出された電流安定時間と、現時点から接合終了までの残り時間とを加算した時間が前記予め決められた時間よりも短い場合に接合時間を延長する。
また、本発明の超音波接合方法は、超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、該電流値を計測時刻とともに記録する電流計測処理と、
前記記録された電流値及び計測時刻に基づいて、前記電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する電流安定時間算出処理と、
前記電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する接合判定処理とを有する。
また、コンピュータに実行させるプログラムであって、
超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、該電流値を計測時刻とともに記録する電流計測手順と、
前記記録された電流値及び計測時刻に基づいて、前記電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する電流安定時間算出手順と、
前記電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する接合判定手順とを実行させる。
本発明によれば、処理を煩雑になることなく、超音波接合不良の判定精度を向上させることができる。
本発明の超音波接合判定装置の実施の一形態を示す図である。 図1に示した超音波接合判定装置を用いた超音波接合装置の実施の一形態を示す図である。 図2に示した超音波接合装置のおける接合不良判定動作を説明するためのフローチャートである。 図2に示した超音波接合装置の超音波接合時にて電流出力部から供給される電流値の時刻に対する変化を示す図である。 本発明の超音波接合判定装置の他の実施の形態を示す図である。 図2に示した電流安定時間算出部における電流安定時間Tの算出方法の一例を説明するためのである。 図2に示した接合判定部における判定動作を説明するための図である。 図2に示した接合判定部における判定動作を説明するための図である。 金属を超音波接合した際の電流値の変化例を示す図である。 金属を超音波接合した際の電流値の変化例を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の超音波接合判定装置の実施の一形態を示す図である。
本形態における超音波接合判定装置は図1に示すように、電流計測手段となる電流計測部21と、電流安定時間算出手段となる電流安定時間算出部22と、接合判定手段となる接合判定部31とを有している。このように構成された超音波接合判定装置110は、超音波接合を行う超音波接合装置に用いられる。
電流計測部21は、超音波接合装置にて超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、計測した電流値を計測時刻とともに記録する。
電流安定時間算出部22は、記録された電流値及び計測時刻に基づいて、ホーンを振動させるために供給される電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する。
接合判定部31は、電流安定時間算出部22にて算出された電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、超音波接合装置における超音波接合において接合不良が発生している可能性があると判定する。
図2は、図1に示した超音波接合判定装置110を用いた超音波接合装置の実施の一形態を示す図である。
本形態における超音波接合装置は図2に示すように、超音波接合を行う複数の金属3a,3bを挟み込むホーン1及びアンビル2と、ホーン1に超音波振動を与える振動部13と、振動部13に電流を供給する電流出力部12と、制御部11とを有している。そして、制御部11及び電流出力部12のそれぞれに図1に示した超音波接合判定装置110が接続されて構成されている。
制御部11は、超音波接合を開始する、あるいは超音波接合を終了するための制御信号を電流出力部12及び電流計測部21に対して出力する。制御部11は、例えば、不図示の外部入力、あるいは制御手段11に格納された不図示のプログラムによる接合開始あるいは接合終了指令に基づいて制御信号を出力する。
電流出力部12は、超音波接合を開始するための制御信号が制御部11から出力された場合、予め設定された条件に従って、ホーン1を振動させるための電流を振動部13に供給する。また、電流出力部12は、超音波接合を終了するための制御信号が制御部11から出力された場合、振動部13への電流の供給を停止する。
振動部13は、電流出力部12から供給された電流を用いてホーン1を振動させる。
このような構成において、金属3a,3bをホーン1とアンビル2とで挟み込んだ状態で、ホーン1を振動させることで金属3a,3bの超音波接合を行う。なお、超音波接合を行う金属は、2個に限らず複数個の接合対象物から構成される。
電流計測部21は、超音波接合を開始するための制御信号が制御部11から出力された場合、電流出力部12から供給された電流値を計測し、計測した電流値をその計測時刻とともに全て記録する。また、電流計測手段21は、超音波接合を終了するための制御信号が制御部11から出力された場合、電流出力部12から供給された電流値の計測を停止し、記録した電流値及び計測時刻を電流安定時間算出部22へ出力する。
電流安定時間算出部22は、電流計測部21から出力された電流値及び計測時刻に基づいて、計測中の電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出し、算出結果を接合判定部31へ出力する。
接合判定部31は、電流安定時間算出部22から出力された算出結果が入力されると、計測中の電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間が予め決められた時間よりも短いかどうかを判断し、電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合、超音波接合装置100における超音波接合において接合不良が発生している可能性があると判定し、警告を行う。
以下に、上記のように構成された超音波接合装置100の動作について説明する。
図3は、図2に示した超音波接合装置100のおける接合不良判定動作を説明するためのフローチャートである。図4は、図2に示した超音波接合装置100の超音波接合時にて電流出力部12から供給される電流値の時刻に対する変化を示す図である。なお、図4において、tSは、超音波接合を開始するための制御信号が制御部11から出力された時刻である。また、tEは、超音波接合を終了するための制御信号が制御部11から出力された時刻である。また、iEは、基準値となるものであって、時刻tEにて電流出力部12から供給される電流値である。また、tDは電流値が予め決められた範囲となるiE±dの範囲に入り、時刻TEまで電流値がiE±dの範囲から外れないという条件を満たす時刻である。
時刻tSにおいて、超音波接合を開始するための制御信号が制御部11から出力されると、電流出力部12は、予め設定された条件に従って、ホーン1を振動させるための電流を振動部13に供給する。すると、振動部13が、電流出力部12から供給された電流を用いてホーン1を振動させる。
この際、電流計測部21は、電流出力部12から供給される電流値iを計測し(ステップ1)、計測した電流値iを計測時刻tと共に記録する(ステップ2)。電流値と計測時刻を記録するための手段としては、電流計測部21の内部に記憶手段を設けることが考えられるが、この方法に限定されるものではない。
その後、時刻tEにおいて、超音波接合を終了するための制御信号が制御部11から出力されると、電流出力部12は振動部13への電流供給を停止する。電流出力部12からの振動部13への電流供給が停止すると、振動部13によるホーン1の振動も停止する。
また、電流計測部21は、電流出力部12から供給される電流値iの計測を停止し(ステップ3)、記録した電流値iと計測時刻tとを電流安定時間算出部22へ出力する(ステップ4)。ここで、電流値iと計測時刻tは、電流計測部21から電流安定時間算出部22へ出力するものに限らない。例えば、電流計測部21及び電流安定時間算出部22から読み書き可能な記録手段を設け、電流計測部21が電流値iと計測時刻tとをこの記録手段に記録しておき、電流安定時間算出部22がこの記録手段から電流値iと計測時刻tとを読み出すようにしても良い。このような構成とすることで、電流計測部21の処理における負荷が低減するとともに、記録手段を超音波接合判定装置110から分離して、記録した電流値iと計測時刻tとを他の処理に用いることができる。
図5は、本発明の超音波接合判定装置の他の実施の形態を示す図である。
図5に示すように、図1に示したものに対して、記録手段となるメモリ41を設け、電流計測部21が電流値iと計測時刻tとをこの記録手段に記録しておき、電流安定時間算出部22がこの記録手段から電流値iと計測時刻tとを読み出すようにしても良い。
再び、図2に示した超音波接合装置100の動作について説明する。
電流安定時間算出部22は、電流値iがiE±dの範囲である場合を電流値が安定しているものとして、時刻t’に電流値iがiE±dの範囲に入り、時刻tEまで電流値がiE±dの範囲から外れないという条件を満たす時刻t’を算出し、この時刻t’と時刻tEとにより電流安定時間T=tE−t’を算出する(ステップ5)。なお、dは、振動部13及びホーン1の特性に加えて、金属3a,3bの材質等も関係するため、実際に超音波接合を行った際の電流値から定めることが望ましい。
図6は、図2に示した電流安定時間算出部22における電流安定時間Tの算出方法の一例を説明するためのである。ここで、n番目に保存した電流値をi[n]、計測時刻をt[n]とし、n=Nで超音波接合を終了したものする。
電流安定時間算出部22はまず、n=N−1,N−2,…における電流値i[n]がi[N]±d、すなわちiE±dの範囲内に含まれるかどうかを確認し、最初にこの範囲内に含まれなかった時のn=N’を求める。図6に示す例では、n=N−5の時に電流値が上記範囲内に含まれなくなっているので、N’=N−5となる。
n=N’+1からn=Nまでは電流値がiE±dの範囲に含まれていることになるので、T=t[N]−t[N−4]となる。なお、超音波接合を終了するための制御信号が制御部11から出力された時刻tEにて電流出力部12から供給される電流値iEを基準値としているが、基準値はこれに限らない。ただ、電流値iEを基準値とすれば、上述したような算出方法を用いることで、基準値を予め設定しておく必要がなくなる。
そして図4より、電流安定時間は(tE−tD)と算出される。電流安定時間算出部22は、算出した電流安定時間を接合判定部31へ出力する。
接合判定部31は、電流安定時間算出部22から出力された時間が、予め決められた時間tTよりも短いかどうか判断し(ステップ6)、電流安定時間算出部22から出力された時間がtTよりも短い場合、接合不良の可能性があると判定する(ステップ7)。tTは、上述したdと同様に、振動部13及びホーン1の特性に加えて、金属3a,3bの材質等も関係するため、実際に超音波接合を行った際の電流値変化から定めることが望ましい。
図7及び図8は、図2に示した接合判定部31における判定動作を説明するための図であり、超音波接合時にて電流出力部12から供給される電流値の時刻に対する変化例を示す。
図7及び図8において、tD,tE,tTが下表の通りであった場合、図7に示した例では、(tE−tD)がtT以上となるものの、図8に示した例では、(tE−tD)がtTよりも短くなる。そのため、接合判定部31は、図8に示した例について接合不良が発生している可能性があると判定する。
Figure 2015062942
接合判定部31は、接合不良が発生している可能性があると判定した場合、表示や音声等を用いて警報を出力することが考えられる。
このように本形態では、超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出し、その電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定している。そのため、超音波接合の対象となる金属3a,3bの表面に酸化被膜や不純物が存在する場合であっても、それらを除去するための時間が考慮されて接合不良の判定が行われることになり、超音波接合不良の判定精度を向上させることができる。また、正常に接合が行われた際の電流値の時間変化のパターンを用いるわけではないので、同じ条件の下で超音波接合を予め行って電流値の時間変化を取得するという作業が不要となり、処理が煩雑になってしまうことがない。
なお、本形態では、金属の超音波接合を例として示したが、金属以外の超音波接合においても本方法は適用可能であり、対象を金属に限定するものではない。
(変形例)
上述した超音波接合装置100において、超音波接合処理終了後に接合不良の可能性があると判定した場合、超音波接合を再度行うことも考えられる。このように構成することで、金属3a,3bが確実に接合されるまで接合処理を繰り返し行うことも可能となり、接合不良の発生を回避することもできる。超音波接合を再度行う場合、電流安定時間算出部22が、1回目の超音波接合で算出した電流安定時間T1と、2回目の超音波接合で算出した電流安定時間T2とを加算し、その和(T1+T2)を新たな電流安定時間とすることも考えられる。接合判定部31は、その新たな電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定することになる。
また、超音波接合を終了するための制御信号が制御部11から出力される際の電流値iEが既知である場合、接合終了時における電流安定時間が予め設定した時間tTよりも短くなることが確定したら、接合処理終了前に接合不良の可能性があると判定する方法も考えられる。
この場合、電流安定時間算出部22にて電流値iEを保持しておき、接合処理中に電流計測部21にて計測した電流値及び計測時刻を電流安定時間算出部22へ逐次出力し、電流安定時間算出部22では、電流安定時間Tを逐次算出して接合判定部31へ出力する。そして、接合判定部31は、電流安定時間Tと、現時点から接合終了までの残り時間dtとを加算し、この加算した時間(T+dt)と、予め設定した時間tTについてtT>(T+dt)を満たした場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する。このような構成とすることで、接合処理が終了する前に、接合不良を事前に認識することができるようになる。
さらに、このように接合処理終了前に接合不良の可能性があると判定した場合、超音波接合装置100において接合時間を延長してもよい。
この接合時間の延長については、接合判定部31にて予め決められた時間tTから、接合不良の可能性があると判定した時点での電流安定時間を減じた値だけ延長することが考えられる。すなわち、電流安定時間算出部22にて算出された電流安定時間Tが、接合判定部31において予め決められた時間tT以上となるまで延長することになる。このように構成することで、金属3a,3bが確実に接合されるまで接合処理が継続して行われることとなり、接合不良の発生が回避される。
なお、本発明においては、超音波接合判定装置内の処理は上述の専用のハードウェアを用いて実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムをコンピュータにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行するものであっても良い。コンピュータにて読取可能な記録媒体とは、ICカードやメモリカード、あるいは、フロッピーディスク(登録商標)、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)、CD(Compact Disc)等の移設可能な記録媒体の他、コンピュータに内蔵されたHDD(Hard disk drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、制御ブロックにて読み込まれ、制御ブロックの制御に従って上述したものと同様の処理が行われる。
1 ホーン
2 アンビル
3a,3b 金属
11 制御部
12 電流出力部
13 振動部
21 電流計測部
22 電流安定時間算出部
31 接合判定部
41 メモリ
100 超音波接合装置
110 超音波接合判定装置

Claims (9)

  1. 超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、該電流値を計測時刻とともに記録する電流計測手段と、
    前記記録された電流値及び計測時刻に基づいて、前記電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する電流安定時間算出手段と、
    前記電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する接合判定手段とを有する、超音波接合判定装置。
  2. 請求項1に記載の超音波接合判定装置において、
    前記電流安定時間算出手段は、接合終了時に前記ホーンを振動させるために供給される電流値を前記基準値とする、超音波接合判定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の超音波接合判定装置において、
    前記電流値及び計測時刻が記録される記録手段を有し、
    前記電流計測手段は、前記電流値及び計測時刻を前記記録手段に記録し、
    前記電流安定時間算出手段は、前記電流値及び計測時刻を前記記録手段から読み出し、該読み出した電流値及び計測時刻に基づいて前記電流安定時間を算出する、超音波接合判定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の超音波接合判定装置において、
    前記電流安定時間算出手段は、前記基準値を予め保持しており、
    前記接合判定手段は、前記電流安定時間算出手段にて算出された電流安定時間と、現時点から接合終了までの残り時間とを加算した時間が前記予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する、超音波接合判定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超音波接合判定装置を有する超音波接合装置であって、
    前記接合判定手段にて接合不良が発生している可能性があると判定された場合、超音波接合を再度行う、超音波接合装置。
  6. 請求項4に記載の超音波接合判定装置を有する超音波接合装置であって、
    前記電流安定時間算出手段にて算出された電流安定時間と、現時点から接合終了までの残り時間とを加算した時間が前記予め決められた時間よりも短い場合に接合時間を延長する、超音波接合装置。
  7. 請求項6に記載の超音波接合装置において、
    前記電流安定時間算出手段にて算出された電流安定時間が、前記予め決められた時間以上となるまで接合時間を延長する、超音波接合装置。
  8. 超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、該電流値を計測時刻とともに記録する電流計測処理と、
    前記記録された電流値及び計測時刻に基づいて、前記電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する電流安定時間算出処理と、
    前記電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する接合判定処理とを有する、超音波接合判定方法。
  9. コンピュータに、
    超音波接合を行う際にホーンを振動させるために供給される電流値を計測し、該電流値を計測時刻とともに記録する電流計測手順と、
    前記記録された電流値及び計測時刻に基づいて、前記電流値が基準値に対して予め決められた範囲内となっている電流安定時間を算出する電流安定時間算出手順と、
    前記電流安定時間が予め決められた時間よりも短い場合に、接合不良が発生している可能性があると判定する接合判定手順とを実行させるためのプログラム。
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