JP2015060994A - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小径ビアホールが簡便に作製可能な多層プリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る多層プリント配線板の製造方法は、配線パターン4が設けられた回路配線面に絶縁層2が積層形成された配線基板1の絶縁層2上に剥離層5を形成する工程と、剥離層5上にレーザL1をレーザビームL3の一部が重なるようにずらしながら照射して、剥離層5及び絶縁層2に開口部6を形成し、配線パターン4の一部を露出させる工程と、配線パターン4の一部を露出させた後に、配線基板1から剥離層5を除去し、開口部6の一部である小径ビアホール7を備えた絶縁層2を露出させる工程と、絶縁層2を露出させた後に、小径ビアホール7に導電材料からなるビア9を形成する工程と、を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明に係る多層プリント配線板の製造方法は、配線パターン4が設けられた回路配線面に絶縁層2が積層形成された配線基板1の絶縁層2上に剥離層5を形成する工程と、剥離層5上にレーザL1をレーザビームL3の一部が重なるようにずらしながら照射して、剥離層5及び絶縁層2に開口部6を形成し、配線パターン4の一部を露出させる工程と、配線パターン4の一部を露出させた後に、配線基板1から剥離層5を除去し、開口部6の一部である小径ビアホール7を備えた絶縁層2を露出させる工程と、絶縁層2を露出させた後に、小径ビアホール7に導電材料からなるビア9を形成する工程と、を有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ビルドアップ基板などの多層プリント配線基板の製造方法に関する。
近年の半導体素子は、更なる高集積化、高密度化の傾向にあり、それに伴い、半導体素子に設けられる入出力用のピンについては、更なる多ピン化、ファインピッチ化の傾向にある。例えば、半導体素子を搭載するための多層プリント配線板ないし多層配線基板については、このようなピンの多ピン化およびファインピッチ化に対応すべく、かつ、半導体素子の電気的特性の向上を図るべく、配線の更なる高密度化、微細化および多層化が強く求められている。
半導体素子を搭載するための多層プリント配線板ないし多層配線基板の積層構造は、主として、パターン化された複数の配線層と、各配線層を電気的に隔絶するための複数の絶縁層と、所定の配線層を電気的に接続するための絶縁層を貫通する複数のビアとによって構成されている。
これらのビアは、近年における高密度実装化に応じるため、小径であることが求められる。このようなことから、紫外線レーザ(例えば、UV−YAGレーザ)、炭酸ガスレーザなどを照射してビアホールを形成する方法(例えば、特許文献1)、または紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物からなる絶縁層を形成するなどレーザ加工しやすい材料を設ける方法(例えば、特許文献2)が小径ビア形成可能な方法として提案されている。
これらのビアは、近年における高密度実装化に応じるため、小径であることが求められる。このようなことから、紫外線レーザ(例えば、UV−YAGレーザ)、炭酸ガスレーザなどを照射してビアホールを形成する方法(例えば、特許文献1)、または紫外線吸収剤を含有する硬化性組成物からなる絶縁層を形成するなどレーザ加工しやすい材料を設ける方法(例えば、特許文献2)が小径ビア形成可能な方法として提案されている。
しかしながら、特許文献1、2において50μm以下の小径ビアを形成しようとすると、ビーム径をより絞れるものにレーザ加工機を改良するか、加工対象物である絶縁層を薄くする必要がある。レーザ加工機のビーム径を改良しようとすると光学部品であるレンズ、ミラーを変更するなど、多額の投資が必要となる問題がある。また、絶縁層を薄くしようとすると層間の絶縁確保が難しくなる問題があった。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、穴径50μm以下の小径ビアホールが簡便に作製可能な多層プリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、穴径50μm以下の小径ビアホールが簡便に作製可能な多層プリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、配線層が設けられた回路配線面に絶縁層が積層形成された配線基板の当該絶縁層上に剥離層を形成する工程と、前記剥離層上に、レーザをビームの一部が重なるようにずらしながら照射して、前記剥離層及び前記絶縁層に開口部を形成し、前記配線層の一部を露出させる工程と、前記配線層の一部を露出させた後に、前記配線基板から前記剥離層を除去し、前記開口部の一部である小径ビアホールを備えた前記絶縁層を露出させる工程と、前記絶縁層を露出させた後に、前記小径ビアホールに導電材料からなる導電部を形成する工程と、を有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法である。
なお、「レーザをビームの一部が重なるようにずらしながら照射して」とは、レーザを剥離層上に照射し、その照射された照射領域の一部が重なるように、レーザをずらしながら照射することを意味する。
なお、「レーザをビームの一部が重なるようにずらしながら照射して」とは、レーザを剥離層上に照射し、その照射された照射領域の一部が重なるように、レーザをずらしながら照射することを意味する。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記導電部を形成する前に、デスミア処理法により、前記小径ビアホールが形成された前記配線基板に残る残渣を除去することとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記絶縁層の厚みを、5μm以上40μm以下の範囲内とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記剥離層の厚みを、5μm以上40μm以下の範囲内とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記レーザを、前記剥離層及び前記絶縁層を除去可能なレーザ加工機から照射されるものとすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記絶縁層の厚みを、5μm以上40μm以下の範囲内とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記剥離層の厚みを、5μm以上40μm以下の範囲内とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記レーザを、前記剥離層及び前記絶縁層を除去可能なレーザ加工機から照射されるものとすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記レーザのビーム径を、10μm以上200μm以下の範囲内とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記レーザの照射軌跡を円とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記剥離層に形成される前記開口部の形状を、円形とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記剥離層に形成される前記開口部の径を、15μm以上400μm以下の範囲内とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記小径ビアホールの径を、前記レーザのビーム径よりも小さくし、且つ50μm以下とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記レーザの照射軌跡を円とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記剥離層に形成される前記開口部の形状を、円形とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記剥離層に形成される前記開口部の径を、15μm以上400μm以下の範囲内とすることとしてもよい。
また、上記多層プリント配線板の製造方法において、前記小径ビアホールの径を、前記レーザのビーム径よりも小さくし、且つ50μm以下とすることとしてもよい。
本発明の一態様によると、レーザのビームが多数重なった箇所のみ、絶縁層が加工され、配線層に達するまで除去される。それ以外の箇所は剥離層により絶縁層の除去加工を防ぐことが可能となる。したがって、小径ビアホールを形成したい絶縁層上にビームが重なるようにレーザを照射すれば、ビームを重ねた箇所のみ絶縁層が除去されるので、レーザ加工後に剥離層を剥離することで絶縁層に小径ビアホールが形成可能となる。
このため、レーザ加工機のビーム径を特に絞ることなく、またレーザ加工に適した材料を積層することなく、容易に小径ビアホールが形成可能となる。これにより配線の更なる高密度化や微細化の向上を図ることができる。
このため、レーザ加工機のビーム径を特に絞ることなく、またレーザ加工に適した材料を積層することなく、容易に小径ビアホールが形成可能となる。これにより配線の更なる高密度化や微細化の向上を図ることができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
まず、図2(a)に示すように、プリント配線板基材3と、パターン化された配線パターン(配線層)4、配線パターン4を覆う絶縁層2からなる配線基板1上に剥離層5を形成する。換言すると、配線パターン4が設けられた回路配線面に絶縁層2が積層形成された配線基板1の絶縁層2上に、容易に除去可能な剥離層5を形成する。なお、図中において、配線パターン4の形成された様子は発明の特徴ではないので示していない。また、本実施形態では、配線基板1の片側のみにビアを形成する方法について説明する。
まず、図2(a)に示すように、プリント配線板基材3と、パターン化された配線パターン(配線層)4、配線パターン4を覆う絶縁層2からなる配線基板1上に剥離層5を形成する。換言すると、配線パターン4が設けられた回路配線面に絶縁層2が積層形成された配線基板1の絶縁層2上に、容易に除去可能な剥離層5を形成する。なお、図中において、配線パターン4の形成された様子は発明の特徴ではないので示していない。また、本実施形態では、配線基板1の片側のみにビアを形成する方法について説明する。
絶縁層2は、例えば、フィルム状の絶縁材料を貼り付けることにより形成してもよいし、液状の絶縁材料をスピンコート法などで塗布した後、加熱硬化させることにより形成してもよい。絶縁層2を構成する絶縁材料としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイソシアネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリフェニルエーテル樹脂などが挙げられる。
絶縁層2の厚みは、5μm以上40μm以下の範囲内であるのが好ましい。絶縁層2の厚みが5μm未満では、配線間の絶縁を確保することが困難となる可能性がある。また、絶縁層2の厚みが40μmを超えると、レーザ照射により絶縁層2に作製される小径ビアホールの形成が困難となるためである。
絶縁層2の厚みは、5μm以上40μm以下の範囲内であるのが好ましい。絶縁層2の厚みが5μm未満では、配線間の絶縁を確保することが困難となる可能性がある。また、絶縁層2の厚みが40μmを超えると、レーザ照射により絶縁層2に作製される小径ビアホールの形成が困難となるためである。
剥離層5は、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリエステルフィルムなどをラミネートすることにより形成してもよいし、フィルム状の感光材料をラミネートすることにより形成してもよい。また、液状の感光材料をスピンコート法などで塗布した後、加熱硬化させることにより形成してもよい。剥離層5の材料は、プリント配線板の回路形成で用いられるものが望ましく、例えば、酸発生剤と、ノボラック樹脂やポリヒドロキシスチレンなどのアルカリ可溶性樹脂と、メラミン樹脂や尿素樹脂などのアミノ樹脂との組合せを含む化学増幅型のネガ型レジスト組成物などである。より詳しくは、剥離層5は、例えば、炭酸ナトリウム水溶液等で容易に溶解するものであるプリント配線板の回路形成に用いられる感光性樹脂、PETフィルム、ポリエステルフィルムなどで形成されたものある。好ましくは、剥離層5は、アルカリ溶解性のポリマーおよび光重合性モノマーで構成され、弱アルカリ水溶液で容易に溶解・除去されるものである。
一般的に、配線基板における配線層を形成する際、無電解めっき層上にドライフィルムレジスト(DFR)のパターンが形成される。そのため、本実施形態に係る剥離層5をDFRにすれば、配線層形成時においてDFR層を形成する際に使用される装置や薬液などを剥離層5の形成に流用することができるため、経済的である。
剥離層5の厚みは、5μm以上40μm以下の範囲内であるのが好ましい。剥離層5の厚みが5μm未満では、レーザ照射から絶縁層2を保護することが困難となる可能性がある。また、剥離層5の厚みが40μmを超えると、レーザ照射による絶縁層2への開口部の形成が困難となるためである。
剥離層5の厚みは、5μm以上40μm以下の範囲内であるのが好ましい。剥離層5の厚みが5μm未満では、レーザ照射から絶縁層2を保護することが困難となる可能性がある。また、剥離層5の厚みが40μmを超えると、レーザ照射による絶縁層2への開口部の形成が困難となるためである。
次に、図2(b)に示すように、剥離層5および絶縁層2における所定のビア形成箇所にレーザL1を照射することにより剥離層5および絶縁層2に開口部6を形成する。このレーザL1として、配線形成に用いられる一般的なレーザ加工機を流用することができる。このため、本実施形態に係る製造方法は経済的である。
剥離層5および絶縁層2に開口部6を形成するとき、レーザL1をレーザ照射軌跡L2で示すように円を描かせるように照射する。また、レーザL1を図1に示すようにレーザビームL3の一部が重なるように(つまり、レーザL1の照射領域の一部が重なるように)ずらしながら照射する。換言すると、剥離層5上に、レーザL1をレーザビームL3の一部が重なるようにずらしながら照射して、剥離層5及び絶縁層2に開口部6を形成し、配線パターン4の一部を露出させる。こうすることで、絶縁層2に形成される小径ビアホールの形状を平面視で円形にすることができる。
剥離層5および絶縁層2に開口部6を形成するとき、レーザL1をレーザ照射軌跡L2で示すように円を描かせるように照射する。また、レーザL1を図1に示すようにレーザビームL3の一部が重なるように(つまり、レーザL1の照射領域の一部が重なるように)ずらしながら照射する。換言すると、剥離層5上に、レーザL1をレーザビームL3の一部が重なるようにずらしながら照射して、剥離層5及び絶縁層2に開口部6を形成し、配線パターン4の一部を露出させる。こうすることで、絶縁層2に形成される小径ビアホールの形状を平面視で円形にすることができる。
好ましくは、レーザビームL3の径は、10μm以上200μm以下の範囲内である。レーザL1のビーム径が10μm未満では、一般的なプリント配線板形成用のレーザ加工機で照射することが困難となる可能性がある。また、レーザL1のビーム径が200μmを超えると、小径ビアホールを形成することが困難となるためである。
また、好ましくは、剥離層5上にレーザL1を照射することで剥離層5に形成される円形の開口部6の径は、15μm以上400μm以下の範囲内である。剥離層5に形成する開口部6の径が15μm未満であれば、一般的なプリント配線板形成用のレーザ加工機で照射することが困難となる。また、剥離層5に形成する開口部6の径が400μmを超えると、小径ビアホールを形成することが困難となるためである。
また、好ましくは、剥離層5上にレーザL1を照射することで剥離層5に形成される円形の開口部6の径は、15μm以上400μm以下の範囲内である。剥離層5に形成する開口部6の径が15μm未満であれば、一般的なプリント配線板形成用のレーザ加工機で照射することが困難となる。また、剥離層5に形成する開口部6の径が400μmを超えると、小径ビアホールを形成することが困難となるためである。
また、レーザビームL3が重なることで形成される小径ビアホールの径は、レーザL1のビーム径より小さく、且つ50μm以下となるようにする。
また、好ましくは、レーザL1としては、エネルギーの大きい炭酸ガスレーザや熱影響の少ないUV−YAGレーザ、エキシマレーザなどが挙げられるが、中でも微細加工性や生産性、経済性などの観点からUV−YAGレーザが望ましい。
また、好ましくは、レーザL1としては、エネルギーの大きい炭酸ガスレーザや熱影響の少ないUV−YAGレーザ、エキシマレーザなどが挙げられるが、中でも微細加工性や生産性、経済性などの観点からUV−YAGレーザが望ましい。
次に、図2(c)に示したように、配線基板1から剥離層5を除去する。剥離層5の時除去は、例えば、剥離液に配線基板1を浸して剥離層5を溶かす、もしくは離型処理が施されたフィルムを引き剥がすことで行われる。剥離層5を溶かす場合には、例えば、1%の炭酸ソーダ水溶液などの弱アルカリ水溶液、有機アミンを主成分とする有機アルカリ溶液に配線基板1を浸す。このようにして、剥離層5が除去されると剥離層5に形成された開口部6も除去され、絶縁層2に形成された開口部である小径ビアホール7が現れる。
次に、図3(a)に示したように、小径ビアホール7に残る絶縁層2の残渣を除去するために、小径ビアホール7が形成された配線基板1に対してデスミア処理を施す。具体的には、まず小径ビアホール7が形成された配線基板1を所定温度(例えば、60〜90℃)に昇温したデスミア処理液8中に所定時間(例えば、5〜15分間)浸漬することにより行う。デスミア処理液8としては、例えば、過マンガン酸塩を含む溶液などが挙げられる。このように、デスミア処理液8中に小径ビアホール7が形成された配線基板1を浸漬することにより小径ビアホール7にある残渣の除去を行う。その後、デスミア処理液8中から配線基板1を取り出すと、小径ビアホール7における絶縁層2の壁面や表面は粗化されている。これにより、絶縁層2の壁面や表面に接触形成される導体層との間において十分なアンカー効果が得られる。なお、上記導体層は、プリント配線板基材3上の絶縁層2にセミアディティブ法により形成されることが好ましい。
デスミア処理は、上述の方法に限られず、プラズマエッチングや反応性イオンエッチングなどを用いてもよい。プラズマエッチングとは、プラズマ放電による分子解離の結果、発生する励起分子、ラジカルあるいはイオンなどの励起種を利用して対象物のエッチングを行う技術である。エッチングは、生成した励起種と残渣との反応によって生成される揮発性化合物の蒸発により進行する。なお、プラズマエッチングは、酸素、窒素あるいは酸素および窒素の混合ガスからなる雰囲気中で行われることが好ましいが、これらに限られるものではない。反応性イオンエッチングとは、ガスに高周波電力(例えば、周波数13.56MHz)を印加してプラズマ状態とし、そこで生じた陽イオンを加速して、残渣に衝突させることにより除去する方法である。特に、ガスの圧力を1〜10Paに制御するとイオンの運動方向が揃い直進性が高まるので好ましい。
次に、図3(b)に示したように、小径ビアホール7に導電材料からなるビア(導電部)9を形成する。このビア9を形成するための方法としては、例えば、公知の無電解めっき法により無電解めっき層を形成した後、当該無電解めっき層を通電層として電気めっき処理を施すことにより電気めっき層を堆積成長させる方法、あるいは、小径ビアホール7に導電性ペーストを充填した後、所定温度(例えば100〜260℃)で所定時間(例えば5〜60分間)加熱処理を行う方法、などが挙げられる。導電性ペーストは、例えば、液状樹脂に金属粒子を分散させてペースト状にしたものである。
次に、本発明の実施例について説明する。
厚さ0.8mmであってサイズ340mm×510mmのFR−4材の両面に厚さ18μmの銅箔が貼着されている両面銅張積層板(商品名:MCL−E−67、日立化成工業株式会社製)の銅表面に、絶縁層2としての半硬化状態の熱硬化性エポキシ樹脂フィルム(膜厚:40μm、商品名:ABF−GX13、味の素株式会社製)を積層した後、大気圧下にて180℃で30分間加熱して、絶縁層2を硬化させた。
厚さ0.8mmであってサイズ340mm×510mmのFR−4材の両面に厚さ18μmの銅箔が貼着されている両面銅張積層板(商品名:MCL−E−67、日立化成工業株式会社製)の銅表面に、絶縁層2としての半硬化状態の熱硬化性エポキシ樹脂フィルム(膜厚:40μm、商品名:ABF−GX13、味の素株式会社製)を積層した後、大気圧下にて180℃で30分間加熱して、絶縁層2を硬化させた。
次に、絶縁層2上にDFRをラミネートすることにより剥離層5を形成した。剥離層5は、感光性の厚さ25μmのDFR(RY−3525、日立化成工業社製)を105℃で絶縁層2上にラミネートした。
次に、UV−YAGレーザ加工装置を用いて剥離層5および絶縁層2における所定位置にUV−YAGレーザ(平均出力1.0W)を照射した。この際、レーザのビーム径は100μmとし、剥離層5上の円形開口部6の設計値を170μm、小径ビアホール7の設計値を30μmとした。このようにして、剥離層5上に直径170μmの円形開口部6を形成した。
次に、UV−YAGレーザ加工装置を用いて剥離層5および絶縁層2における所定位置にUV−YAGレーザ(平均出力1.0W)を照射した。この際、レーザのビーム径は100μmとし、剥離層5上の円形開口部6の設計値を170μm、小径ビアホール7の設計値を30μmとした。このようにして、剥離層5上に直径170μmの円形開口部6を形成した。
次に、レーザ加工後の配線基板1を1%の炭酸ソーダ水溶液に25℃で1分間浸漬処理し、剥離層5を剥離し、直径30μmの小径ビアホール7を形成した。
次に、小径ビアホール形成時に生じた残渣を除去するためにデスミア処理を施した。デスミア処理は、デスミア処理システム(商品名:サーキュポジット200MLB、シプレイ・ファーイースト株式会社製)を用いて行った。具体的には、まず残渣の膨潤処理としてサーキュポジットMLBコンディショナ211およびサーキュポジットZの混合水溶液(水:70vol%、コンディショナ211:20vol%、サーキュポジットZ:10vol%)により70℃で3分間浸漬処理した。
次に、小径ビアホール形成時に生じた残渣を除去するためにデスミア処理を施した。デスミア処理は、デスミア処理システム(商品名:サーキュポジット200MLB、シプレイ・ファーイースト株式会社製)を用いて行った。具体的には、まず残渣の膨潤処理としてサーキュポジットMLBコンディショナ211およびサーキュポジットZの混合水溶液(水:70vol%、コンディショナ211:20vol%、サーキュポジットZ:10vol%)により70℃で3分間浸漬処理した。
次に、除去処理としてサーキュポジットMLBプロモータ213AおよびサーキュポジットMLBプロモータ213Bの混合水溶液(水:75vol%、プロモータ213A:10vol%、プロモータ213B:15vol%)により70℃で7分間浸漬処理した。
次に、中和処理としてサーキュポジットMLBニュートラライザ216−4(水:80vol%、ニュートラライザ216−4:20vol%)により40℃で5分間浸漬処理した。以上のようにして、残渣の除去(デスミア処理)を行った。
次に、中和処理としてサーキュポジットMLBニュートラライザ216−4(水:80vol%、ニュートラライザ216−4:20vol%)により40℃で5分間浸漬処理した。以上のようにして、残渣の除去(デスミア処理)を行った。
以上のようにして形成された小径ビアホール7の底部において残渣が除去されていることと、樹脂残渣除去後も小径ビアホール7の状態(直径35μm)を維持していることを確認した。
小径ビアホール7を形成した面に、Ti/Cuスパッタ膜をシード層として形成し、DFRをラミネートし、露光、現像して、配線パターンに相当する部分が開口したレジストパターンを形成した。その後、電解銅めっきを形成し、レジストを溶解除去し、Ti/Cuスパッタ膜をエッチング除去し、第一配線パターンを形成した。以上の工程を繰り返し、多層プリント配線板を形成した。
小径ビアホール7を形成した面に、Ti/Cuスパッタ膜をシード層として形成し、DFRをラミネートし、露光、現像して、配線パターンに相当する部分が開口したレジストパターンを形成した。その後、電解銅めっきを形成し、レジストを溶解除去し、Ti/Cuスパッタ膜をエッチング除去し、第一配線パターンを形成した。以上の工程を繰り返し、多層プリント配線板を形成した。
本発明によると、レーザ加工機から照射されるレーザビーム径よりも小さい径のビアホールを簡便に形成することができる。したがって、工程数を大幅に増やすことなく、また装置を改良することなく、小径ビアホールが形成可能となる。これにより、配線の更なる高密度化や微細化の向上を図ることができる。
1 配線基板
2 絶縁層
3 プリント配線板基材
4 配線パターン
5 剥離層
6 開口部
7 小径ビアホール
8 デスミア処理液
9 ビア
L1 レーザ
L2 レーザ照射軌跡
L3 レーザビーム
2 絶縁層
3 プリント配線板基材
4 配線パターン
5 剥離層
6 開口部
7 小径ビアホール
8 デスミア処理液
9 ビア
L1 レーザ
L2 レーザ照射軌跡
L3 レーザビーム
Claims (10)
- 配線層が設けられた回路配線面に絶縁層が積層形成された配線基板の当該絶縁層上に剥離層を形成する工程と、
前記剥離層上に、レーザをビームの一部が重なるようにずらしながら照射して、前記剥離層及び前記絶縁層に開口部を形成し、前記配線層の一部を露出させる工程と、
前記配線層の一部を露出させた後に、前記配線基板から前記剥離層を除去し、前記開口部の一部である小径ビアホールを備えた前記絶縁層を露出させる工程と、
前記絶縁層を露出させた後に、前記小径ビアホールに導電材料からなる導電部を形成する工程と、を有することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。 - 前記導電部を形成する前に、デスミア処理法により、前記小径ビアホールが形成された前記配線基板に残る残渣を除去することを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記絶縁層の厚みを、5μm以上40μm以下の範囲内とすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記剥離層の厚みを、5μm以上40μm以下の範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記レーザを、前記剥離層及び前記絶縁層を除去可能なレーザ加工機から照射されるものとすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記レーザのビーム径を、10μm以上200μm以下の範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記レーザの照射軌跡を円とすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記剥離層に形成される前記開口部の形状を、円形とすることを特徴する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記剥離層に形成される前記開口部の径を、15μm以上400μm以下の範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
- 前記小径ビアホールの径を、前記レーザのビーム径よりも小さくし、且つ50μm以下とすることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の多層プリント配線板の製造方法。
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