JP2015058978A - 段ボール切断制御装置、および段ボール切断制御方法 - Google Patents

段ボール切断制御装置、および段ボール切断制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを低減する。
【解決手段】カメラCAが、カッタ制御装置の制御により、切断された段ボールPBの切断部分LE、または切断される段ボールの切断予定位置における段の配置状態を撮影する。下位管理装置がカメラから撮影結果を取得する。下位管理装置は、段の1つのピッチにおいて、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、撮影結果を基に決定する位相決定処理と、位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長Lを調整し、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長Lnを決定する指令長決定処理と、指令長決定処理により決定されたシート指令長をカッタ制御装置に指令する指令処理と、を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、オーダ毎に予め定められたシート指令長に従って、段ボールを切断するための切断制御装置に関する。詳細には、段ボールシートの切断断面における波状の段の配置状態のばらつきが低減されるように、オーダ毎に予め定められたフルートの段ピッチに応じて、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整する切断制御装置に関する。
従来、コルゲートマシンにおいて、オーダ毎に予め定められたシート指令長に従って、段ボールを切断する切断装置が知られている。たとえば、特許文献1に記載の切断装置は、一対のナイフシリンダを備え、オーダ毎に設定されたシート指令長に従って、ナイフシリンダの回転速度を可変制御する。この可変制御により、種々異なるシート指令長に従う長さの段ボールシートに段ボールを切断することができる。
上記切断装置により切断された段ボールシートには、段ボールシート製函機により種々の加工が施される。たとえば、特許文献2に記載の段ボールシート製函機は、段ボールシートに罫線を施すクリーザ装置を備える。クリーザ装置は、波状の段が延びる方向が搬送方向に向くように搬送される段ボールシートに、複数の罫線を施す。その後、段ボールシートは、各罫線に沿って折り曲げられる。
特許第3749755号公報 特開2010−142988号公報
ところで、段ボールシートは、オーダ毎に予め定められたフルートに従って、異なる段ピッチを有する。一般に、Aフルートは、8.8mmの段ピッチを有し、Bフルートは、6.0mmの段ピッチを有する。また、段ボールシートは、波状の段が延びる方向と交差する方向において、オーダ毎に予め定められたシート指令長に従う長さを有する。シート指令長は、段ピッチと無関係に設定されることから、段ピッチの整数倍、または、段ピッチの半分の整数倍に相当する長さとは異なる長さに設定されることが通常である。
たとえば、段ボールシートの段ピッチとしてBフルートの段ピッチである6.0mmが設定され、シート指令長として601mmが設定され、そのシート指令長が、段ピッチの整数倍に相当する長さである600mmに対して、1mmの寸法差を有する場合を考える。切断装置により切断された1枚目の段ボールシートの後端部が、段の谷から寸法差である1mmだけずれた状態で切断されると、2枚目の段ボールシートの後端部は、段の谷から寸法差の2倍である2mmだけずれた状態で切断される。すなわち、N枚目の段ボールシートの後端部は、寸法差のN倍であるNmmだけずれた状態で切断される。この結果、同じオーダにおいても、切断装置により切断された段ボールシートの段の谷および山の配置状態は、段ボールシート毎に種々異なる。
クリーザ装置は、オーダ毎に設定された所定の加工位置で、段ボールシートに罫線を施す。しかし、切断装置により切断された段ボールシートの段の谷および山の配置状態が種々異なることから、罫線が施される加工位置における段の谷および山の配置状態も、段ボールシート毎に種々異なる。このため、罫線に沿って折れ曲がる状態が段ボールシート毎に異なり、折り曲げられた段ボールシートの品質を低下させる問題がある。
そこで、本発明は、段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを低減することができる段ボール切断制御装置を提供することを目的とする。
(第1の発明態様およびその具体的態様)
上記目的を達成するために、請求項1に記載の第1の発明態様は、所定のピッチで波状に形成される段の山または谷が延びる方向と交差する搬送方向に搬送される段ボールをその搬送方向と直交する方向に切断する切断装置に、シート指令長に基く切断動作を指令する段ボール切断制御装置であって、切断装置により切断された段ボールの切断位置、または切断装置により切断される段ボールの切断予定位置における段の配置状態を検出する検出部と、検出部から検出結果を取得する管理制御部と、を備え、管理制御部は、段の1つのピッチにおいて、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、検出部の検出結果を基に決定する位相決定処理と、位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する指令長決定処理と、指令長決定処理により決定されたシート指令長を切断装置に指令する指令処理と、を実行する段ボール切断制御装置である。
本発明態様では、切断装置により切断される段ボールの切断位置は、段の山または谷に限定されず、山または谷から一定の距離だけ離れた位置であってもよい。
本発明態様では、検出部は、切断位置または切断予定位置における段の配置状態を検出することができる構成であればよく、たとえば、段を撮影するカメラなどの光学的検出手段、または段ボールに出射された超音波の反射量から段の配置状態を検出する超音波検出手段が検出部として使用できる。
本発明態様では、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相は、1つのピッチが段の谷を基準として谷から次の谷までの間隔とすれば、切断位置または切断予定位置より上流側に最初に位置する谷から切断位置または切断予定位置までの間隔を表す。また、予め定められた基準配置位相は、谷を基準とするとき、谷から次の谷に向う予め定められた距離を表す。
請求項2に記載の具体的態様では、管理制御部は、オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値と、段ボールのフルートの種類に基づいて定まる段ボールシートの寸法誤差許容値との第1の比較結果と、段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値と寸法誤差許容値との第2の比較結果とに従って、段のピッチの整数倍の長さにシート指令長を決定する第1のモードと、段のピッチの半分の整数倍の長さにシート指令長を決定する第2のモードとを少なくとも含む複数のモードのうちで、モードを設定するモード設定処理を、さらに実行し、指令長決定処理は、モード設定処理により設定されたモードに従ってシート指令長を決定する。
本具体的態様では、オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余りは、オーダに対応して記憶部に予め記憶される構成でも、算出処理によりシート指令長を段のピッチで割って算出される構成でもよい。
本具体的態様では、段ボールシートの寸法誤差許容値は、少なくとも段ボールのフルートの種類に基づいて定められる構成であればよく、フルートの種類とともに他の要因、たとえば原紙の紙厚を考慮して定められる構成でもよい。
本具体的態様では、指令長決定処理において設定可能なモードの数は、段のピッチおよび段ボールシートの寸法誤差許容値に応じて定まり、少なくとも第1のモードまたは第2のモードが設定可能であればよい。段のピッチが小さくなるか、または寸法誤差許容値が大きくなれば、第1および第2のモードの2つのモードのみを有する構成でもよい。しかし、段のピッチが大きくなるか、または寸法誤差許容値が小さくなれば、第1および第2のモードの他に、オーダ毎に予め定められたシート指令長を決定するモードを有する構成が必要となる。
請求項3に記載の具体的態様では、指令長決定処理において、第1および第2のモードのほかに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を決定する第3のモードが設定可能であり、モード設定処理は、第1の比較結果と第2の比較結果とに従って、第1から第3のモードのうちのいずれかのモードを設定する。
請求項4に記載の具体的態様は、モード設定処理は、オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値が寸法誤差許容値以下であると判断したときに、第1のモードを設定する第1の設定処理と、
段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値以下であると判断したときに、第2のモードを設定する第2の設定処理と、オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値が寸法誤差許容値より大きいと判断し、かつ、段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値より大きいと判断したときに、第3のモードを設定する第3の設定処理とを含む。
本具体的態様では、オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値と寸法誤差許容値との比較および判断動作と、段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値と寸法誤差許容値との比較および判断動作とのいずれが先に実行されてもよい。
請求項5に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、モード設定処理により第1のモードが設定されたときに、位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍の長さを有するシート指令長を決定する第1の決定処理と、モード設定処理により第2のモードが設定されたときに、位相決定処理により決定された配置位相が、予め定められた基準配置位相と、その基準配置位相から段のピッチの半分だけずれた位相との間で、シート指令長の調整動作毎に交互に切り替えられる位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する第2の決定処理とを含む。
請求項6に記載の具体的態様では、罫線が段の谷に沿って段ボールシートに施される場合に、段ボールシートの端部から最初の谷までの搬送方向の距離に従って、基準配置位相が予め定められる。
本具体的態様では、基準配置位相は、段ボールシートに施される罫線の位置と段ボールシートの端部までの距離に応じて定められることから、段の谷または山が位置する位相であっても、谷と山との間の中間部分における位相であってもよい。
請求項7に記載の具体的態様では、基準配置位相は、段の1つのピッチにおいて、段の山または谷が位置する位相である。
請求項8に記載の具体的態様では、検出部は、搬送方向において、切断装置の配置位置に対して所定位置に配置され、切断装置の切断動作に同期して、切断位置または切断予定位置に位置する段ボールの所定領域を撮影し、位相決定処理は、検出部により撮影された画像を基に、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を決定する。
本具体的態様では、検出部が配置される所定位置は、フルートの種類および原紙の種類に関係なく両ナイフシリンダの配置位置から一定距離だけ離れた位置である。この一定距離は、検出部が検出動作を開始してから、その検出結果を基にシート指令長を調整する処理および段ボールを切断する制御処理が終了するまでの時間を確保することができる距離であって、切断装置の配置位置に可能な限り近い距離である。
本具体的態様では、検出部により撮影される段ボールの所定領域は、段ボールの切断位置または切断予定位置より上流側に位置する最初の谷または最初の山を確実に含む領域である。
請求項9に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、第1のモードまたは第2のモードが設定されたときに、位相決定処理において決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離と、段のピッチの半分の値とを比較し、その比較結果に従って、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる調整を行う。
本具体的態様では、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる調整は、第1および第2のモードの各モードに応じて全く異なる調整方法でも、一部同じ調整方法でもよい。
本具体的態様では、位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相より大きいときに、指令長決定処理は、その決定された配置位相から基準配置位相を差し引いた差に相当する搬送方向の距離を比較対象として使用する。位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相より小さいときに、指令長決定処理は、その決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相から基準配置位相を差し引いた差に相当する搬送方向の距離を比較対象として使用する。
請求項10に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、第1のモードが設定された状態で、位相決定処理により決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値より小さいときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる第1の増加調整を行い、その差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値以上であるときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる第1の減少調整を行う。
請求項11に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、第2のモードが設定された状態で、位相決定処理により決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値より小さいときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる第1の増加調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させるために第1の減少調整と異なる第2の減少調整をシート指令長の調整動作毎に交互に行い、その差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値以上であるときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる第1の減少調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させるために第1の増加調整と異なる第2の増加調整をシート指令長の調整動作毎に交互に行う。
(第2の発明態様)
上記目的を達成するために、請求項12に記載の第2の発明態様は、所定のピッチで波状に形成される段の山または谷が延びる方向と交差する搬送方向に搬送される段ボールをその搬送方向と直交する方向に切断する切断装置に、シート指令長に基く切断動作を指令する段ボール切断制御方法であって、切断装置により切断された段ボールの切断位置、または切断装置により切断される段ボールの切断予定位置における段の配置状態を検出する検出ステップと、段の1つのピッチにおいて、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、検出ステップの検出結果を基に決定する位相決定ステップと、位相決定ステップにより決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する指令長決定ステップと、指令長決定ステップにより決定されたシート指令長を切断装置に指令する指令ステップと、を備える段ボール切断制御方法である。
(第1の発明態様およびその具体的態様の効果)
第1の発明態様では、検出部が、切断位置または切断予定位置における段の配置状態を検出する。位相決定処理が、段の1つのピッチにおいて、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、検出部の検出結果を基に決定する。指令長決定処理が、位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する。この結果、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を予め定められた基準配置位相に近づけることにより、切断装置により切断された段ボールシートは、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さに近づくことから、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを低減することができる。
請求項2に記載の具体的態様では、モード設定処理は、第1の比較結果と第2の比較結果とに従って、第1のモードと第2のモードとを少なくとも含む複数のモードのうちで、モードを設定する。指令長決定処理は、モード設定処理により設定されたモードに従ってシート指令長を決定する。この結果、第1のモードまたは第2のモードが設定されたときに、切断装置により切断された段ボールシートは、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さに近づくことから、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを低減することができる。
請求項3に記載の具体的態様では、モード設定処理は、第1の比較結果と第2の比較結果とに従って、第1から第3のモードのうちのいずれかのモードを設定する。この結果、第3のモードが設定されたときには、オーダ毎に予め定められたシート指令長に従って段ボールが切断されることから、シート指令長を寸法誤差許容値より大きく変更することを防止できる。
請求項4に記載の具体的態様では、モード設定処理は、オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値が寸法誤差許容値以下であると判断したときに、第1のモードを設定し、段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値以下であると判断したときに、第2のモードを設定する。また、モード設定処理は、オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値が寸法誤差許容値より大きいと判断し、かつ、段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値より大きいと判断したときに、第3のモードを設定する。この結果、オーダ毎に予め定められたシート指令長が段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さから寸法誤差許容値以下の範囲内でずれるときには、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さに近づけて段ボールを切断することから、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを確実に低減することができる。また、オーダ毎に予め定められたシート指令長が段のピッチの整数倍の長さから寸法誤差許容値より大きくずれ、かつ、段のピッチの半分の整数倍の長さから寸法誤差許容値より大きくずれるときには、オーダ毎に予め定められたシート指令長に従って段ボールを切断することから、シート指令長を寸法誤差許容値より大きく変更することを確実に防止できる。
請求項5に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、モード設定処理により第1のモードが設定されたときに、位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍の長さを有するシート指令長を決定する。また、指令長決定処理は、モード設定処理により第2のモードが設定されたときに、位相決定処理により決定された配置位相が、予め定められた基準配置位相と、その基準配置位相から段のピッチの半分だけずれた位相との間で、シート指令長の調整動作毎に交互に切り替えられる位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する。この結果、第1のモードおよび第2のモードのいずれのモードが設定されたときでも、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、予め定められた基準配置位相、またはその基準配置位相から段のピッチの半分だけずれた位相に近づけて段ボールを切断することができ、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを確実に低減することができる。
請求項6に記載の具体的態様では、罫線が段の谷に沿って施される段ボールシートの端部から最初の谷までの搬送方向の距離に従って、基準配置位相が予め定められる。この結果、罫線が施される位置に段の谷が位置するように段ボールを切断することができる。
請求項7に記載の具体的態様では、基準配置位相は、段の1つのピッチにおいて、段の山または谷が位置する位相であることから、各段ボールシートの段の配置状態を同じにすることができ、段ボールシートの積載工程で、段ボールシートの前後方向の向きを変える必要がなくなる。
請求項8に記載の具体的態様では、検出部は、搬送方向において、切断装置の配置位置に対して所定位置に配置され、切断装置の切断動作に同期して、切断位置または切断予定位置に位置する段ボールの所定領域を撮影する。位相決定処理は、検出部により撮影された画像を基に、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を決定する。この結果、切断位置または切断予定位置に位置する段ボールの所定領域を確実に撮影することができ、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を正確に決定することができる。
請求項9に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、第1のモードまたは第2のモードが設定されたときに、位相決定部により決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離と、段のピッチの半分の値とを比較し、その比較結果に従って、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる調整を行う。この結果、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる調整により、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を予め定められた基準配置位相に近づけることができ、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを確実に低減することができる。
請求項10に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、第1のモードが設定された状態で、位相決定処理により決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値より小さいときに、第1の増加調整を行い、その差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値以上であるときに、第1の減少調整を行う。この結果、第1の増加調整または第1の減少調整により、シート指令長を段のピッチの整数倍の長さに近づけることができ、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを確実に低減することができる。
請求項11に記載の具体的態様では、指令長決定処理は、第2のモードが設定された状態で、位相決定処理により決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値より小さいときに、第1の増加調整または第2の減少調整をシート指令長の調整動作毎に交互に行い、その差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値以上であるときに、第1の減少調整または第2の増加調整をシート指令長の調整動作毎に交互に行う。この結果、第1の増加調整または第2の減少調整を交互に行うことにより、または、第1の減少調整または第2の増加調整を交互に行うことにより、シート指令長を段のピッチの半分の整数倍の長さに近づけることができ、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを確実に低減することができる。
(第2の発明態様の効果)
第2の発明態様では、検出ステップが、切断装置により切断された段ボールの切断位置、または切断装置により切断される段ボールの切断予定位置における段の配置状態を検出する。位相決定ステップが、段の1つのピッチにおいて、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、検出ステップの検出結果を基に決定する。位相決定ステップにより決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、指令長決定ステップが、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する。この結果、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を予め定められた基準配置位相に近づけることにより、切断装置により切断された段ボールシートは、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さになることから、各段ボールシートの段の谷および山の配置状態のばらつきを低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係るカットオフ装置1の全体的構成を示す斜視図である。 カットオフ装置1の電気的構成を示すブロック図である。 カットオフ装置1の下位管理装置100が実行する指令長調整ルーチンの第1の処理部分を示すフローチャートである。 指令長調整ルーチンの第2の処理部分を示すフローチャートである。 指令長調整ルーチンの第3の処理部分を示すフローチャートである。 全ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さく、かつ、寸法誤差許容値La以下である状態における切断部分LEを示す説明図である。 全ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さく、かつ、寸法誤差許容値Laより大きい状態における切断部分LEを示す説明図である。 全ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分以上であり、かつ、差し引いた値(P−D)が寸法誤差許容値La以下である状態における切断部分LEを示す説明図である。 全ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より大きく、かつ、差し引いた値(P−D)が寸法誤差許容値Laより大きい状態における切断部分LEを示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分以下であり、かつ、差し引いた値(D−0.5P)が寸法誤差許容値Laより小さい状態における切断部分LEを示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分以下であり、かつ、差し引いた値(D−0.5P)が寸法誤差許容値La以上である状態における切断部分LEを示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より大きく、かつ、差し引いた値(0.5P―D)が寸法誤差許容値La以下である状態における切断部分LEを示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より大きく、かつ、差し引いた値(0.5P―D)が寸法誤差許容値Laより大きい状態における切断部分LEを示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るカットオフ装置1の下位管理装置100が実行する指令長調整ルーチンの第1の処理部分を示すフローチャートである。 指令長調整ルーチンの第2の処理部分を示すフローチャートである。 指令長調整ルーチンの第3の処理部分を示すフローチャートである。 端部から罫線の長さLkだけ離れた位置に罫線K1が施される1枚目のシートST1と、それに続く段ボールPBとを示す説明図である。 1枚目のシートST1における罫線の長さLkと余りmod(Lk,P)との関係と、2枚目のシートST2における切断変位量Mdと位置ずれ量Dおよび位置ずれ量Dwとの関係を示す説明図である。 全ピッチ切断モードが設定されたときに位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さく、かつ、寸法誤差許容値La以下である状態における切断部分LEを示す説明図である。 全ピッチ切断モードが設定されたときに、差し引いた値(P―Dw)が寸法誤差許容値Laより小さい状態における切断部分LEを示す説明図である。 全ピッチ切断モードが設定されたときに、差し引いた値(P―Dw)が寸法誤差許容値Laより大きい状態における切断部分LEを示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに、シートST2〜ST4の先端部分において、差し引いた値(0.5P−Dw)または差し引いた値(P−Dw)と、切断誤差許容値Laとの関係を示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに、差し引いた値(0.5P−Dw)が寸法誤差許容値Laより小さい状態における切断部分LEを示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに、差し引いた値(Dw−0.5P)が寸法誤差許容値Laより大きい状態における切断部分LEを示す説明図である。 半ピッチ切断モードが設定されたときに、差し引いた値(Dw−0.5P)が寸法誤差許容値Laより小さい状態における切断部分LEを示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るカットオフ装置1におけるカメラCAの配置位置を示す説明図である。
[第1の実施形態]
本発明の段ボール切断制御装置をコルゲートマシンのカットオフ装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照して以下に説明する。カットオフ装置を備えるコルゲートマシンは、特開2009−160797号公報などにより周知であるので、コルゲートマシン全体の説明は省略し、本発明に関係するカットオフ装置のみについて説明する。なお、図面において矢印で示す方向に従って、上下方向、左右方向および前後方向が定められる。
《全体的構成》
図1は、本実施形態のカットオフ装置1の全体的構成を示す。カットフ装置1は、コルゲートマシンのスリッタスコアラにより溝切りおよび罫線の加工が施された段ボールPBを所定長の段ボールシートSTに切断する装置である。段ボールPBは、搬送経路に沿って右方から左方に向かう搬送方向FDに公知の搬送装置により搬送される。
図1において、カットオフ装置1は、ベース10と、前後に配置された支持フレーム11、12とを備える。上ナイフシリンダ13および下ナイフシリンダ14が、互いに上下にほぼ平行に並んだ位置関係で前後方向に延び、前後両端部において支持フレーム11、12によって回転可能にそれぞれ支持される。モータ15が、交流サーボモータまたは直流サーボモータから構成され、ベース10に固定される。ギア17が、モータ15の出力軸16に固定される。ギア18が、下ナイフシリンダ14の回転軸の前後両端部にそれぞれ固定される。また、ギア19が、上ナイフシリンダ13の回転軸の前後両端部にそれぞれ固定される。ギア18およびギア19は、同径のギアから構成され、互いに噛み合う。ギア17は、後方に配置されたギア18に噛み合い、モータの回転を下ナイフシリンダ14に伝達する。
両ナイフシリンダ13、14は、ギア18、19の噛み合いにより、互いに逆向きに同じ速度で回転する。ナイフ20およびナイフ21が、両ナイフシリンダ13、14の周面から突出するように装着される。ナイフ20、21は、ナイフシリンダ13、14の回転軸線に対して螺旋状にそれぞれ配置される。ナイフ20、21は、ナイフシリンダ13、14の回転に従って互いに協働して段ボールPBを搬送方向FDと直交する方向に切断する。ナイフ20、21は、螺旋状の配置により、段ボールPBの幅方向の一方の側(図1における後方側)から切断を開始して、他方の側(図1における前方側)で切断を終了する。カットオフ装置1により切断された段ボールシートSTは、コルゲートマシンのスタッカ装置まで搬送されて積載される。
〈各種の検出器〉
パルスエンコーダPE1が、モータ15の出力軸16に固定され、その出力軸16の回転量に応じた数だけ、出力軸16の回転速度に応じた周波数のパルスを発生する。測定ロール22が、搬送方向FDにおいてナイフシリンダ13、14の配置位置より上流側の位置において、両支持フレーム11、12の間に架設された梁部材に配置される。測定ロール22は、段ボールPBの幅方向中央において段ボールPBの上面に接触して回転するように梁部材に取り付けられる。パルスエンコーダPE2が、測定ロール22の回転軸に固定され、その回転軸の回転量に応じた数だけ、回転軸の回転速度に応じた周波数のパルスを発生する。すなわち、パルスエンコーダPE2から発生されるパルス列は、段ボールPBの搬送量および搬送速度に応じた数および周波数を有する。
カメラCAが、搬送方向FDにおいてナイフシリンダ13、14の配置位置より下流側の位置において、後方側の支持フレーム12から左方に延びる延出部12Aに固定される。カメラCAは、カットオフ装置1により切断された段ボールPBの切断部分LEの近傍領域を後方側から撮影する。
《電気的構成》
第1の実施形態のカットオフ装置1の電気的構成について、図2を参照して以下に説明する。図2は、本実施形態のカットオフ装置1の電気的構成を主に示すブロック図である。カットオフ装置1の切断動作は、下位管理装置100およびカッタ制御装置110により制御される。図2において、下位管理装置100は、コルゲートマシンの加工を全般的に管理する上位管理装置200に接続される。上位管理装置200は、予め決められた多数のオーダに関する加工管理計画に従って、段ボールの搬送速度、段ボールの段ピッチ、段ボールシートのサイズおよびシート枚数などに関する制御指令情報を、下位管理装置100に供給するとともに、スリッタスコアラなどの他の加工装置を管理する他の下位管理装置210にも供給する。
プログラムメモリ120は、下位管理装置100の主制御ルーチン、図3〜図5に示す指令長調整ルーチンなどのプログラムを固定記憶すると共に、各種の設定値を固定記憶する。作業メモリ130は、下位管理装置100による演算処理結果を一時記憶する。操作パネル140が、下位管理装置100に接続される。操作パネル140は、オーダ開始ボタン141を含む。オーダ開始ボタン141は、1つのオーダを開始されるために作業者が操作可能なボタンである。カメラCAが、下位管理装置100に接続され、撮影された段ボールPBの切断部分LEを表す画像を下位管理装置100に供給する。下位管理装置100は、プリグラムメモリ120および作業メモリ130とともに、コンピュータを構成する。
カッタ制御装置110は、下位管理装置100からシート指令長Lnを受け取り、そのシート指令長Lnに従ってモータ15の回転速度を制御する。カッタ制御装置110は、パルスエンコーダPE1、PE2にそれぞれ接続され、モータ15の出力軸16の回転量および回転速度に応じたパルス列と、段ボールPBの搬送量および搬送速度に応じたパルス列とを受け取る。カッタ制御装置110は、モータ15の回転速度をモータ駆動装置150に指令する。カッタ制御装置110は、搬送速度およびシート指令長Lnに基いて定められる種々の速度可変パターンに従ってモータ15の回転速度を指令する。たとえば、両ナイフ20、21が噛み合って段ボールPBを切断している期間においては、両ナイフシリンダ13、14の回転速度が搬送速度と同じになるようにモータ15の回転速度を制御する。段ボールPBの切断が終了したときから段ボールPBの次の切断が開始されるまでの期間においては、両ナイフシリンダ13、14の回転速度が、次の切断のためのシート指令長Lnに基いて定められる速度可変パターンに従って、搬送速度から増速された後に、搬送速度まで減速されるようにモータ15の回転速度を制御する。カッタ制御装置110は、段ボールPBの切断が終了する前に次の切断のためのシート指令長Lnを下位管理装置100から受け取るように構成される。速度可変パターンに従ってモータ15の回転速度を制御する構成は、特許文献1などにより公知である。
カッタ制御装置110は、両ナイフ20、21の前方側の部分が噛み合って切断動作を終了する時点を、パルスエンコーダPE1からのパルス列を基に認識し、切断終了信号SEを下位管理装置100に供給する。
プログラムメモリ120は、指令長調整ルーチンにおいて使用される各種の設定値を固定記憶する。たとえば、設定値として、寸法誤差許容値Lz、切断誤差許容値Laおよび補正値Vaなどが記憶される。通常、段ボールシートは、搬送方向FDに連続して接続された4つのフラップと、端に位置する2つのフラップのうちの一方のフラップに接続された継ぎ代とを有する。継ぎ代を他方のフラップと貼り合せて箱状の段ボールを形成した場合、継ぎ代により貼り合わされた2つのフラップの間のギャップが標準のギャップ値になるようにシート指令長を設定する必要がある。ギャップの大きさは、フルートの種類、および原紙の剛性などに応じて変化する。寸法誤差許容値Lzは、ギャップを標準のギャップ値にするためにシート指令長の誤差として許容される値であり、フルートの種類、原紙の紙厚、および標準のギャップ値などに基いて予め定められる。本実施形態では、寸法誤差許容値Lzは、Aフルートについて1.5mmに設定され、Bフルートについて1.0mmに設定される。フルートの段の高さが高くなり、原紙の紙厚が厚くなるほど、寸法誤差許容値Lzは大きく設定される。切断誤差許容値Laは、カットオフ装置1に固有の値であり、シート指令長Lnが指令されたときに、カットオフ装置1により実際に切断された段ボールシートSTの搬送方向の長さがシート指令長Lnに対してずれる寸法誤差が許容される値である。通常、切断誤差許容値Laは、絶対値「1」以下の値に設定される。補正値Vaは、カメラCAにより撮像された画像の歪量、および、ナイフ20、21により切断された段ボールPBの切断線が搬送方向FDに直交する方向からずれる量などに基いて予め定められる値である。通常、補正値Vaは、0≦Va<1の範囲内の値に設定される。
《第1の実施形態の動作および作用》
第1の実施形態のカットオフ装置1の動作および作用について、図面を参照して以下に説明する。図3〜図5は、指令長調整ルーチンの第1の処理部分から第3の処理部分をそれぞれ示すフローチャートである。図3〜図5に示すSA1などのステップの処理は、下位管理装置100により実行される処理である。
第1の実施形態の指令長調整ルーチンは、両ナイフ20、21により切断される段ボールPBの切断部分LEにおける段の配置位相が段の山または段の谷となるように、シート指令長Lnを調整する処理を実行する。ここで、切断部分LEにおける段の配置位相は、段ボールPBの1つの段のピッチにおいて、段の谷などの所定の開始位置から搬送方向FDにおいて切断部分LEが位置する切断位置までの距離を表す。第1の実施形態では、切断部分LEが、切断部分LEから上流側または下流側に最初に位置する段の谷、または、その最初の谷から上流側または下流側に最初に位置する段の山に近づくように、シート指令長Lnを調整する構成である。予め定められた基準配置位相に相当する距離としては、図4に示すSB2〜SB12の処理を実行するときに最初の谷を基準とすることから、その最初の谷からの距離が、ゼロに設定され、図5に示すSC1〜SC14の処理を実行するときに最初の山を基準にすることから、最初の谷からの距離が、段ピッチPの半分に設定される。指令長調整ルーチンは、作業者が操作パネル140のオーダ開始ボタン141を操作したときに実行を開始する。
〈Bフルートの段ボールPBの切断動作〉
先ず、Bフルートの段ボールPBを生産して切断するオーダが実行される場合について、説明する。Bフルートは、通常、6.0mmの段ピッチを有する。オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lが、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである場合について、説明する。
(調整前のシート指令長Lが601mmである場合の動作)
オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lとして、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである601mmが指令された場合について、説明する。指令長調整ルーチンの実行が開始されると、SA1において、初期設定が実行される。具体的には、段ピッチPが、現在のオーダにおいて切断される段ボールPBのBフルートの段ピッチである6.0mmに設定される。現在のオーダについて予め定められた調整前のシート指令長Lである601mmが、調整されたシート指令長Lnとして設定され、下位管理装置100がカッタ制御装置110に1枚目のシートのシート指令長Lnを指令する。作業メモリ130に記憶される補正フラグZbが「1」に設定され、作業メモリ130に記憶される切断位相フラグBtが「0」に設定される。カッタ制御装置110は、1枚目のシートのシート指令長Ln(=L)に従ってモータ15の回転速度の制御を開始する。
SA2において、段端数Paが算出される。具体的には、段端数Paは、シート指令長Lを段ピッチPで割った余りである。図3に示すSA2において、段端数Paの算出処理を、Pa=mod(L,P)と表記する。本実施形態では、601mmを6.0mmで割った余りは、1mmである。
SA3において、段端数Paが寸法誤差許容値Lz以下であるか否か、または、段ピッチPから段端数Paを差し引いた値(P−Pa)が寸法誤差許容値Lz以下であるか否かが、判断される。段端数Pa、または差し引いた値(P−Pa)が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されたとき(SA3:YES)、処理はSA4に移る。段端数Pa、または差し引いた値(P−Pa)が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されないときは(SA3:NO)、処理はSA5に移る。本実施形態では、寸法誤差許容値Lzとして、現在のオーダのBフルートについて1mmの値がプログラムメモリ120から読み出されて設定される。現時点では、段端数Pa(=1mm)は寸法誤差許容値Lz以下であるので(SA3:YES)、処理はSA4に移る。
SA4において、段ピッチPの整数倍のシート指令長に調整して段ボールPBを切断する全ピッチ切断モードが設定される。具体的には、作業メモリ130に記憶される切断モードフラグBhが「0」に設定され、予め定められたシート指令長Lである601mmについて全ピッチ切断モードが設定される。
SA5において、段ピッチPの半分から段端数Paを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であるか否かが、判断される。絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されたとき(SA5:YES)、処理はSA6に移る。絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されないとき(SA5:NO)、指令長調整ルーチンが終了する。絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されたことにより、指令長調整ルーチンが終了した場合、SA1において、調整前のシート指令長Lである601mmがシート指令長Lnとして設定されていることから、下位管理装置100は、この調整前のシート指令長Lをカッタ制御装置110に継続して指令する。
SA6において、段ピッチPの半分の整数倍のシート指令長に調整して段ボールPBを切断する半ピッチ切断モードが設定される。具体的には、作業メモリ130に記憶される切断モードフラグBhが「1」に設定される。予め定められたシート指令長Lである601mmについては、半ピッチ切断モードは設定されない。
SA4またはSA6の実行後に、SA7が実行される。SA7において、下位管理装置100が、現在のオーダについて予め定められたシート指令長Lである601mmを、カッタ制御装置110に2枚目のシートST2のシート指令長Lnとして指令する。2枚目のシートST2のシート指令長Ln(=L)は、1枚目のシートのシート指令長に従う切断動作が終了する前に指令される。カッタ制御装置110は、1枚目のシートのシート指令長に従う切断動作が終了したときに、2枚目のシートのシート指令長Lnに従ってモータ15の回転速度の制御を開始する。
SA8において、カッタ切断が終了したか否かが、判断される。具体的には、SA1において指令された1枚目のシートのシート指令長Lnに従ってカッタ制御装置110が段ボールPBの切断動作を制御している間に、下位管理装置100がカッタ制御装置110から1枚目のシートについて切断終了信号SEを受け取ったか否かが、判断される。切断終了信号SEを受け取ったと判断されたときに(SA8:YES)、処理はSA9に移る。切断終了信号SEを受け取ったと判断されないときに(SA8:NO)、SA8の判断が繰り返される。切断終了信号SEを受け取った時点で、1枚目のシートが段ボールPBから切り離される。
SA9において、段ボールPBの切断部分LEの近傍領域が撮影されるようにカメラCAに指令される。本実施形態では、1枚目のシートが切り離された段ボールPBの先端部分、すなわち2枚目シートの先端部分が、切断部分LEであるので、その先端部分において少なくとも1つの段ピッチに相当する範囲の領域が撮影される。
SA10において、カメラCAにより撮影された画像データがカメラCAから下位管理装置100に供給され、位置ずれ量Dを検出するために画像データが画像処理される。位置ずれ量Dは、搬送方向FDにおいて切断部分LEより上流側に最初に配置される段の谷から、切断部分LEまでの距離である。位置ずれ量Dを検出するために、SA10において、切断部分LEの端縁を検出するためのエッジ検出処理、および、切断部分LEより上流側に最初に位置する段の谷を検出するためのパターンマッチング処理が、画像処理として実行される。
図4に示すSB1において、切断モードフラグBhが「0」であるか否かが、判断される。切断モードフラグBhが「0」であると判断されたとき(SB1:YES)、処理はSB2に移る。切断モードフラグBhが「0」であると判断されないとき(SB1:NO)、処理は図5に示すSC1に移る。現時点では、SA4において切断モードフラグBhが「0」に設定されているので、処理はSB2に移る。
SB2において、位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいか否かが、判断される。位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいと判断されたとき(SB2:YES)、処理はSB3に移る。位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいと判断されないとき(SB2:NO)、処理はSB8に移る。
図6〜図9を参照して、段ボールPBの段の配置状態に応じて処理内容が切り替わる動作を説明する。図6〜図9は、段ボールPBの段の配置状態を拡大して示す。段ボールPBの段の山および谷は、搬送方向FDと交差する方向に延びている。通常、段の山および谷は、搬送方向FDとほぼ直交する方向に延びている。たとえば、図6および図7において、切断部分LEの位置、すなわち切断位置は、その上流側(切断部分LEの右方側)に最初に位置する谷から位置ずれ量Dだけ離れている。また、図8および図9において、切断部分LEの位置は、その上流側に山を越えて最初に位置する谷から位置ずれ量Dだけ離れている。図6または図7に示すように、位置ずれ量Dが段ピッチPの半分(0.5P)より小さい場合、処理はSB3に移る。または、図8または図9に示すように、位置ずれ量Dが段ピッチPの半分(0.5P)以上である場合、処理はSB8に移る。図6〜図9において、ST1は、1枚目のシートを表し、ST2、ST3、ST4は、2枚目のシート、3枚目のシート、4枚目のシートとなる予定の段ボールPBの部分を表し、3枚目のシートST3の切断部分LEとなる予定の先端部分、および4枚目のシートST4の切断部分LEとなる予定の先端部分は、二点鎖線で表される。また、図6〜図9において、1枚目のシートST1が2枚目のシートST2から切り離され、切断部分LEは2枚目のシートST2の先端部分を表す。
SB3において、位置ずれ量Dが切断誤差許容値La以下であるか否かが、判断される。位置ずれ量Dが切断誤差許容値La以下であると判断されたとき(SB3:YES)、処理はSB4に移る。位置ずれ量Dが切断誤差許容値La以下であると判断されないとき(SB3:NO)、処理はSB5に移る。たとえば、図6に示すように、位置ずれ量Dが切断誤差許容値La以下である場合、処理はSB4に移る。または、図7に示すように、位置ずれ量Dが切断誤差許容値Laより大きい場合、処理はSB5に移る。
SB4において、補正フラグZbが「1」であるか否かが、判断される。補正フラグZbが「1」であると判断されたとき(SB4:YES)、処理がSB6に移る。補正フラグZbが「1」であると判断されないとき(SB4:NO)、処理がSB7に移る。現時点では、SA1において補正フラグZbが「1」に設定されているので、処理はSB6に移る。
SB6において、予め定められたシート指令長Lと、位置ずれ量Dと補正値Vaとが乗算された値(D×Va)とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。補正フラグZbが「0」に設定される理由は、連続する2つのシートについてSB6が連続して実行されることを避けるためである。図6に示すように、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に最初に位置する段の谷に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
補正フラグZbが「1」に設定されていない場合には、SB7が実行される。SB7において、予め定められたシート指令長Lが、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Ln(=L)を3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。
位置ずれ量Dが切断誤差許容値La以下であると判断されないとき(SB3:NO)、SB5が実行される。SB5において、予め定められたシート指令長Lと、切断誤差許容値Laの半分とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。図6に示す状態と同様に、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に最初に位置する段の谷に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
一方、位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいと判断されないとき(SB2:NO)、SB8が実行される。SB8において、段ピッチPから位置ずれ量Dを差し引いた値(P−D)が、切断誤差許容値La以下であるか否かが、判断される。差し引いた値(P−D)が切断誤差許容値La以下であると判断されたとき(SB8:YES)、処理はSB9に移る。差し引いた値(P−D)が切断誤差許容値La以下であると判断されないとき(SB8:NO)、処理はSB10に移る。たとえば、図9に示すように、差し引いた値(P−D)が切断誤差許容値La以下である場合、処理はSB9に移る。または、図8に示すように、差し引いた値(P−D)が切断誤差許容値Laより大きい場合、処理はSB10に移る。
SB9において、補正フラグZbが「1」であるか否かが、判断される。補正フラグZbが「1」であると判断されたとき(SB9:YES)、処理がSB11に移る。補正フラグZbが「1」であると判断されないとき(SB9:NO)、処理がSB12に移る。現時点では、SA1において補正フラグZbが「1」に設定されているので、処理はSB11に移る。
SB11において、段ピッチPから位置ずれ量Dを差し引いた値(P−D)と補正値Vaとを乗算した値[(P−D)×Va]を算出し、予め定められたシート指令長Lから、乗算した値[(P−D)×Va]を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に最初に位置する段の谷に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
補正フラグZbが「1」に設定されていない場合には、SB12が実行される。SB12において、予め定められたシート指令長Lが、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Ln(=L)を3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。
差し引いた値(P−D)が切断誤差許容値La以下であると判断されないとき(SB8:NO)、SB10が実行される。SB10において、予め定められたシート指令長Lから、切断誤差許容値Laの半分を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に最初に位置する段の谷に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
SB5〜SB7のいずれか、またはSB10〜SB12のいずれかが実行されると、処理は図3に示すSA8に戻る。SA8において、カッタ切断が終了したか否かが、判断される。具体的には、SA7において指令された2枚目のシートのシート指令長Lnに従ってカッタ制御装置110が段ボールPBの切断動作を制御している間に、下位管理装置100がカッタ制御装置110から2枚目のシートについて切断終了信号SEを受け取ったか否かが、判断される。切断終了信号SEを受け取ったと判断されたときに(SA8:YES)、処理はSA9に移る。切断終了信号SEを受け取った時点で、2枚目のシートST2が段ボールPBから切り離される。
SA9において、段ボールPBの切断部分LEの近傍領域が撮影されるようにカメラCAに指令される。本実施形態では、2枚目のシートST2が切り離された段ボールPBの先端部分、すなわち3枚目シートST3の先端部分が、切断部分LEであるので、その先端部分において複数の段ピッチに相当する領域が撮影される。SA10において、カメラCAにより撮影された画像データがカメラCAから下位管理装置100に供給され、位置ずれ量Dを検出するために画像データが画像処理される。以下同様に、SB1〜SB12の処理が実行され、現在のオーダが終了するまでSA8〜SA10の処理、およびSB1〜SB12の処理が繰り返し実行される。この結果、3枚目のシート以降のシートについては、調整されたシート指令長Lnが全ピッチ切断モードに従って決定される。すなわち、切断部分LEがその上流側または下流側に位置する段の谷に近づくようにシート指令長Lnが各シートごとに調整される。
(調整前のシート指令長Lが605mmである場合の動作)
オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lとして、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである605mmが指令された場合について、説明する。調整前のシート指令長Lが605mmである場合の動作は、調整前のシート指令長Lが601mmである場合の動作と同じ動作を含むことから、両者において異なる動作についてのみ説明する。
SA2において、段端数Paとして、605mmを6.0mmで割った余りである5mmが算出される。
SA3において、段ピッチP(=6.0mm)から段端数Pa(=5mm)を差し引いた値1mmが、寸法誤差許容値Lz(=1mm)以下であるか否かが、判断される。差し引いた値は寸法誤差許容値Lz以下であるので、処理はSA4に移る。
SA4において、作業メモリ130に記憶される切断モードフラグBhが「0」に設定され、予め定められたシート指令長Lである605mmについて全ピッチ切断モードが設定される。全ピッチ切断モードが設定された後、調整前のシート指令長Lが605mmである場合の動作は、調整前のシート指令長Lが601mmである場合の動作と同じ動作である。
Bフルートの段ボールPBを生産して切断するオーダに関して、調整前のシート指令長Lとして、600mm〜606mmの範囲において600mm、601mm、605mm、606mmのいずれかの長さが指令された場合、SA4において、全ピッチ切断モードが設定され、切断部分LEがその上流側または下流側に最初に位置する段の谷に近づくようにシート指令長Lnが各シートごとに調整される。
(調整前のシート指令長Lが602mmである場合の動作〉
オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lとして、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである602mmが指令された場合について、説明する。調整前のシート指令長Lが602mmである場合の動作は、調整前のシート指令長Lが601mmである場合の動作と同じ動作を含むことから、両者において異なる動作についてのみ説明する。
指令長調整ルーチンの実行が開始されると、SA1において、各種のフラグの設定を含む初期設定が実行される。具体的には、段ピッチPが、現在のオーダにおいて切断される段ボールPBのBフルートの段ピッチである6.0mmに設定される。現在のオーダについて予め定められたシート指令長Lである602mmが、調整されたシート指令長Lnとして設定され、下位管理装置100がカッタ制御装置110に1枚目のシートのシート指令長Lnを指令する。その後に、SA2において、段端数Paとして、602mmを6.0mmで割った余りである2mmが算出される。
SA3において、段端数Pa(=2mm)、または段ピッチP(=6.0mm)から段端数Pa(=2mm)を差し引いた値4mmが、寸法誤差許容値Lz(=1mm)以下であるか否かが、判断される。段端数Pa、および差し引いた値は寸法誤差許容値Lzより大きいので、処理はSA5に移る。
SA5において、段ピッチPの半分(=3.0mm)から段端数Pa(=2mm)を差し引いた値(0.5P−Pa)の絶対値(=1mm)が寸法誤差許容値Lz(=1mm)以下であるか否かが、判断される。その差し引いた値の絶対値は寸法誤差許容値Lz以下であるので、処理はSA6に移る。
SA6において、作業メモリ130に記憶される切断モードフラグBhが「1」に設定され、予め定められたシート指令長Lである602mmについて半ピッチ切断モードが設定される。
SA7において、下位管理装置100が、現在のオーダについて予め定められたシート指令長Lである602mmを、カッタ制御装置110に2枚目のシートST2のシート指令長Lnとして指令する。SA8において、1枚目のシートのシート指令長Lnに従ってカッタ制御装置110が段ボールPBの切断動作を制御している間に、下位管理装置100がカッタ制御装置110から1枚目のシートについて切断終了信号SEを受け取ったか否かが、判断される。SA9において、1枚目のシートが切り離された段ボールPBの先端部分、すなわち2枚目シートの先端部分が、切断部分LEであるので、その先端部分において少なくとも1つの段ピッチに相当する範囲の領域が撮影される。
SA9およびSA10の実行後に図4に示すSB1が実行される。SB1において、切断モードフラグBhが「0」であるか否かが、判断される。SA6において切断モードフラグBhが「1」に設定されているので、切断モードフラグBhが「1」であると判断され(SB1:NO)、処理は図5に示すSC1に移る。
SC1において、作業メモリ130に記憶される切断位相フラグBtが「0」であるか否かが、判断される。切断位相フラグBtが「0」であると判断されたとき(SC1:YES)、処理はSC2に移る。切断位相フラグBtが「0」であると判断されないとき(SC1:NO)、処理はSC3に移る。
SC2において、位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいか否かが、判断される。位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいと判断されたとき(SC2:YES)、処理はSC4に移る。位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいと判断されないとき(SC2:NO)、処理はSC9に移る。
切断位相フラグBtが「0」であると判断されない場合(SC1:NO)、SC3が実行される。SC3において、切断位相フラグBtが「0」に設定され、処理は図4に示すSB2に移る。
位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいと判断されたとき(SC2:YES)、SC4が実行される。SC4において、段ピッチPの半分から位置ずれ量Dを差し引いた値(0.5P−D)が、切断誤差許容値La以下であるか否かが、判断される。差し引いた値(0.5P−D)が切断誤差許容値La以下であると判断されたとき(SC4:YES)、処理はSC5に移る。差し引いた値(0.5P−D)が切断誤差許容値La以下であると判断されないとき(SC4:NO)、処理はSC6に移る。たとえば、図10に示すように、差し引いた値(0.5P−D)が切断誤差許容値Laより大きい場合、処理はSC6に移る。または、図11に示すように、差し引いた値(0.5P−D)が切断誤差許容値La以下である大きい場合、処理はSC5に移る。
差し引いた値(0.5P−D)が切断誤差許容値La以下であると判断されないとき(SC4:NO)、SC6が実行される。SC6において、予め定められたシート指令長Lから、切断誤差許容値Laの半分を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。図10に示すように、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に最初に位置する段の山に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
SC5において、補正フラグZbが「1」であるか否かが、判断される。補正フラグZbが「1」であると判断されたとき(SC5:YES)、処理がSC7に移る。補正フラグZbが「1」であると判断されないとき(SC5:NO)、処理がSC8に移る。現時点では、SA1において補正フラグZbが「1」に設定されているので、処理はSC7に移る。
SC7において、段ピッチPの半分から位置ずれ量Dを差し引いた値(0.5P−D)と補正値Vaとを乗算した値[(0.5P−D)×Va]を算出し、予め定められたシート指令長Lから、乗算した値[(0.5P−D)×Va]を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。図10に示す状態と同様に、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に最初に位置する段の山に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
補正フラグZbが「1」に設定されていない場合には、SC8が実行される。SC8において、予め定められたシート指令長Lが、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Ln(=L)を3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。
一方、位置ずれ量Dが段ピッチPの半分より小さいと判断されないとき(SC2:NO)、SC9が実行される。SC9において、位置ずれ量Dから段ピッチPの半分を差し引いた値(D−0.5P)が算出され、その差し引いた値が切断誤差許容値La以上であるか否かが、判断される。差し引いた値が切断誤差許容値La以上であると判断されたとき(SC9:YES)、処理はSC13に移る。差し引いた値が切断誤差許容値La以上であると判断されないとき(SC9:NO)、処理はSC10に移る。たとえば、図12に示すように、差し引いた値(D−0.5P)が切断誤差許容値Laより小さい場合、処理はSC10に移る。または、図13に示すように、差し引いた値(D−0.5P)が切断誤差許容値La以上である場合、処理はSC13に移る。
SC10において、補正フラグZbが「1」であるか否かが、判断される。補正フラグZbが「1」であると判断されたとき(SC5:YES)、処理がSC11に移る。補正フラグZbが「1」であると判断されないとき(SC5:NO)、処理がSC12に移る。現時点では、SA1において補正フラグZbが「1」に設定されているので、処理はSC11に移る。
SC11において、位置ずれ量Dから段ピッチPの半分を差し引いた値(D−0.5P)と補正値Vaとを乗算した値を算出し、予め定められたシート指令長Lと、乗算した値[(D―0.5P)×Va)とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。補正フラグZbが「0」に設定される理由は、連続する2つのシートについてSC11が連続して実行されることを避けるためである。4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に最初に位置する段の山に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
補正フラグZbが「1」に設定されていない場合には、SC12が実行される。SC12において、予め定められたシート指令長Lが、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Ln(=L)を3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。
差し引いた値(D−0.5P)が切断誤差許容値La以上であると判断されたとき(SC9:YES)、SC13が実行される。SC13において、予め定められたシート指令長Lと、切断誤差許容値Laの半分とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に最初に位置する段の山に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
SC6〜SC8のいずれか、またはSC11〜SC13のいずれかが実行されると、処理はSC14に移る。SC14において、切断位相フラグBtが「1」に設定される。SC14の実行後に、処理は図3に示すSA8に戻る。SA8において、カッタ切断が終了したか否かが、判断される。具体的には、SA7において指令された2枚目のシートのシート指令長Lnに従ってカッタ制御装置110が段ボールPBの切断動作を制御している間に、下位管理装置100がカッタ制御装置110から2枚目のシートについて切断終了信号SEを受け取ったか否かが、判断される。切断終了信号SEを受け取ったと判断されたときに(SA8:YES)、処理はSA9に移る。切断終了信号SEを受け取った時点で、2枚目のシートが段ボールPBから切り離される。
SA9において、下位管理装置100が、段ボールPBの切断部分LEの近傍領域が撮影されるようにカメラCAに指令する。本実施形態では、2枚目のシートST2が切り離Eであるので、その先端部分において少なくとも1つの段ピッチに相当する範囲の領域がされた段ボールPBの先端部分、すなわち3枚目シートST3の先端部分が、切断部分L撮影される。SA10において、カメラCAにより撮影された画像データがカメラCAから下位管理装置100に供給され、位置ずれ量Dを検出するために画像データが画像処理される。
図4に示すSB1において、切断モードフラグBhが「0」であるか否かが、判断される。SA6において、切断モードフラグBhは半ピッチ切断モードを示す「1」に設定されているので、切断モードフラグBhが「0」であると判断されず(SB1:NO)、処理は図5に示すSC1に移る。SC1において、切断位相フラグBtが「0」であるか否かが判断される。SC14において、切断モードフラグBtは「1」に設定されているので、切断位相フラグBtは「0」であると判断されず、処理はSC3に移る。
SC3において、切断位相フラグBtは「0」に設定され、処理は図4に示すSB2に移る。SB2〜SB12の処理動作は、調整前のシート指令長Lが601mmである場合の動作と同じである。SB2〜SB12の処理動作において、SB5〜SB7、およびSB10〜SB12のいずれかのステップで、4枚目のシートのシート指令長Lnが決定される。5枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側または下流側に最初に位置する段の谷に近づくように、4枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
本実施形態では、調整前のシート指令長Lである602mmについて半ピッチ切断モードが設定された場合、4枚目のシートなどの偶数枚目のシートのシート指令長Lnは、次に切断される奇数枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側または下流側に最初に位置する段の谷に近づくように、SB2〜SB12の処理に従って調整される。また、5枚目のシートなどの奇数枚目のシートのシート指令長Lnは、次に切断される偶数枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側または下流側に最初に位置する段の山に近づくように、SC1〜SC14の処理に従って調整される。
(調整前のシート指令長Lが604mmである場合の動作)
オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lとして、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである604mmが指令された場合について、説明する。調整前のシート指令長Lが604mmである場合の動作は、調整前のシート指令長Lが602mmである場合の動作と同じ動作を含むことから、両者において異なる動作についてのみ説明する。
SA2において、段端数Paとして、604mmを6.0mmで割った余りである4mmが算出される。
SA3において、段ピッチP(=6.0mm)から段端数Pa(=4mm)を差し引いた値2mmが、寸法誤差許容値Lz(=1mm)以下であるか否かが、判断される。差し引いた値は寸法誤差許容値Lzより大きいので、処理はSA5に移る。
SA5において、段ピッチPの半分(=3.0mm)から段端数Pa(=4mm)を差し引いた値(0.5P−Pa)の絶対値(=1mm)が寸法誤差許容値Lz(=1mm)以下であるか否かが、判断される。その差し引いた値の絶対値は寸法誤差許容値Lz以下であるので、処理はSA6に移る。
SA6において、作業メモリ130に記憶される切断モードフラグBhが「1」に設定され、予め定められたシート指令長Lである604mmについて半ピッチ切断モードが設定される。
SA7において、下位管理装置100が、現在のオーダについて予め定められたシート指令長Lである604mmを、カッタ制御装置110に2枚目のシートST2のシート指令長Lnとして指令する。SA8において、1枚目のシートのシート指令長Lnに従ってカッタ制御装置110が段ボールPBの切断動作を制御している間に、下位管理装置100がカッタ制御装置110から1枚目のシートについて切断終了信号SEを受け取ったか否かが、判断される。SA9において、1枚目のシートが切り離された段ボールPBの先端部分、すなわち2枚目シートの先端部分が、切断部分LEであるので、その先端部分において少なくとも1つの段ピッチに相当する範囲の領域が撮影される。
SA9およびSA10の実行後に図4に示すSB1が実行される。SB1において、切断モードフラグBhが「0」であるか否かが、判断される。SA6において切断モードフラグBhが「1」に設定されているので、切断モードフラグBhが「1」であると判断され(SB1:NO)、処理は図5に示すSC1に移る。
調整前のシート指令長Lが604mmである場合の動作は、SC1以降の処理動作において、調整前のシート指令長Lが602mmである場合の動作と同じである。Bフルートの段ボールPBを生産して切断するオーダに関して、調整前のシート指令長Lとして、600mm〜606mmの範囲において602mm、603mm、604mmのいずれかの長さが指令された場合、SA6において、半ピッチ切断モードが設定され、切断部分LEがその上流側または下流側に最初に位置する段の谷および段の山のいずれかに交互に近づくようにシート指令長Lnが各シートごとに調整される。
〈Aフルートの段ボールPBの切断動作〉
次に、Aフルートの段ボールPBを生産して切断するオーダが実行される場合について、説明する。Aフルートは、通常、8.8mmの段ピッチを有する。オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lが、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである場合について、説明する。
(調整前のシート指令長Lが882mmである場合の動作)
オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lとして、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである882mmが指令された場合について、説明する。指令長調整ルーチンの実行が開始されると、図3に示すSA1において、初期設定が実行される。具体的には、段ピッチPが、現在のオーダにおいて切断される段ボールPBのAフルートの段ピッチである8.8mmに設定される。現在のオーダについて予め定められたシート指令長Lである882mmが、調整されたシート指令長Lnとして設定され、下位管理装置100がカッタ制御装置110に1枚目のシートのシート指令長Lnを指令する。作業メモリ130に記憶される補正フラグZbが「1」に設定され、作業メモリ130に記憶される切断位相フラグBtが「0」に設定される。カッタ制御装置110は、1枚目のシートのシート指令長Ln(=L)に従ってモータ15の回転速度の制御を開始する。
SA2において、段端数Paが算出される。具体的には、段端数Paは、シート指令長Lを段ピッチPで割った余りである。本実施形態では、882mmを8.8mmで割った余りは、2mmである。
SA3において、段端数Paが寸法誤差許容値Lz以下であるか否か、または、段ピッチPから段端数Paを差し引いた値(P−Pa)が寸法誤差許容値Lz以下であるか否かが、判断される。本実施形態では、寸法誤差許容値Lzとして、現在のオーダのAフルートについて1.5mmの値がプログラムメモリ120から読み出されて設定される。現時点では、段端数Pa(=2mm)、または差し引いた値(P−Pa)(=6.8mm)は寸法誤差許容値Lzより大きいので(SA3:NO)、処理はSA5に移る。
SA5において、段ピッチPの半分から段端数Paを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であるか否かが、判断される。本実施形態では、差し引いた値(0.5P−Pa)の絶対値は、2.4mmであるので、SA5において、段ピッチPの半分から段端数Paを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されず、指令長調整ルーチンが終了する。この結果、調整前のシート指令長Lが882mmである場合、下位管理装置100は、調整後のシート指令長Lnとして、調整前のシート指令長Lである882mmをカッタ制御装置110に指令する。
(調整前のシート指令長Lが882mm以外の長さである場合の動作)
Aフルートの段ボールPBを生産して切断するオーダに関して、調整前のシート指令長Lとして、880mm〜889mmの範囲において883mm、886mm、887mmのいずれかの長さが指令された場合、シート指令長Lが882mmである場合と同様に、SA5において、段ピッチPの半分から段端数Paを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されず、指令長調整ルーチンが終了する。調整前のシート指令長Lとして、880mm〜889mmの範囲において880mm、881mm、888mm、889mmのいずれかの長さが指令された場合、SA3において、段端数Pa、または段ピッチPから段端数Paを差し引いた値(P−Pa)が寸法誤差許容値Lz以下であると判断され(SA3:YES)、SA4において、全ピッチ切断モードが設定される。全ピッチ切断モードの設定により、SB2〜SB12の処理動作が繰り返し実行される。一方、調整前のシート指令長Lとして、880mm〜889mmの範囲において884mm、885mmのいずれかの長さが指令された場合、SA3において、段端数Pa、または段ピッチPから段端数Paを差し引いた値(P−Pa)が寸法誤差許容値Lz以下であると判断されず(SA3:NO)、SA4において、段ピッチPの半分から段端数Paを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であると判断され(SA5:YES)、SA6が実行される。SA6の実行により、半ピッチ切断モードが設定される。半ピッチ切断モードの設定により、SB2〜SB12の処理動作とSC1〜SC14の処理動作とが交互に繰り返し実行される。
《第1の実施形態の効果》
第1の実施形態では、全ピッチ切断モードが設定された場合(Bh=0)には、段ボールPBの切断部分LEが、その上流側または下流側に最初に位置する段の谷に近づくように調整後のシート指令長Lnが調整されることから、各段ボールシートの段の配置状態を同じにすることができる。また、半ピッチ切断モードが設定された場合(Bh=1)には、段ボールPBの切断部分LEが、その上流側または下流側に最初に位置する段の山または段の谷に交互に近づくように調整後のシート指令長Lnが調整されることから、搬送方向FDにおいて段ボールシートの向きを交互に前後反転させることにより、各段ボールシートの段の配置状態を同じにすることができる。この結果、段ボールシート製函機において、縦罫線などの加工を施す位置を段の配置状態との関係で一定にすることができ、各段ボールシートを正確に折り曲げることが可能になる。
第1の実施形態では、カメラCAが、切断された段ボールPBの切断部分LEを撮影することにより、下位管理装置100は、SA10において、実際に切断された切断部分LEにおける段の配置状態、すなわち、位置ずれ量Dを検出することができる。この結果、段ボールPBの搬送誤差など、切断部分LEの位置への影響要因を加味した状態で、位置ずれ量Dを考慮して次のシート指令長Lnを調整することができる。
第1の実施形態では、位置ずれ量D、および差し引いた値(P−D)のいずれか、または、差し引いた値(D−0.5P)、および差し引いた値(0.5P−D)のいずれかが、切断誤差許容値Laと比較される。位置ずれ量D、または上記の差し引いた値が切断誤差許容値Laより小さい場合、位置ずれ量D、または上記の差し引いた値に補正値Vaを乗算した値を調整前のシート指令長Lに対して加算し、または減算する。位置ずれ量D、または上記の差し引いた値が切断誤差許容値Laより大きい場合、切断誤差許容値Laの半分の一定値を調整前のシート指令長Lに対して加算し、または減算する。この結果、位置ずれ量D、または上記の差し引いた値を調整前のシート指令長Lに対して加算し、または減算する構成に比べ、調整後のシート指令長Lnを急激に変化させることなく、切断部分LEの位置を段の山または段の谷に徐々に近づけることができる。
第1の実施形態では、位置ずれ量D、または上記の差し引いた値が切断誤差許容値Laより小さい場合、すなわち、カメラCAにより撮影された切断部分LEの位置が段の山または段の谷にきわめて近い場合、補正フラグZbの内容を切り替えることにより、位置ずれ量D、または上記の差し引いた値に補正値Vaを乗算した値を調整前のシート指令長Lに対して加算し、または減算してシート指令長Lnを調整する処理と、調整前のシート指令長Lをシート指令長Lnに設定する処理とが交互に実行される。この結果、位置ずれ量D、または上記の差し引いた値に補正値Vaを乗算した値を連続して加減算することにより、シート指令長Lnを過度に調整することを防止することができる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係るカットオフ装置1について、図面を参照して説明する。第2の実施形態における位置ずれ量Dwの決定方法が、第1の実施形態における位置ずれ量Dの決定方法と相違するので、この相違する構成についてのみ説明する。第2の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部分には同一の番号または記号を付して説明する。
《全体的構成および電気的構成》
第2の実施形態は、機械的な全体的構成について、図1に示す構成を備える。また、第2の実施形態は、電気的構成について、プログラムメモリ120に記憶される指令長調整ルーチン以外は、図2に示す構成とほぼ同じ構成を備える。第2の実施形態の指令長調整ルーチンは、図14〜図16に示すフローチャートに従って実行される。フローチャートに示すステップの処理は、下位管理装置100により実行される。
第2の実施形態の指令長調整ルーチンは、第1の実施形態の指令長調整ルーチンに、新たなステップSA11を追加したルーチンであり、そのSA11において算出された位置ずれ量Dwが、位置ずれ量Dに代わって使用される。位置ずれ量Dwが位置ずれ量Dに代わって使用されるステップは、第1の実施形態の指令長調整ルーチンのステップを表す記号に、アルファベット文字Wを付して表記される。たとえば、第1の実施形態の指令長調整ルーチンのステップSB2は、第2の実施形態の指令長調整ルーチンでは、ステップSB2Wとして表記される。
第2の実施形態では、下位管理装置100は、上位管理装置200から供給される制御指令情報のうちの1つの情報として、オーダに関する切断変位量Mdを受け取り、作業メモリ130に一時記憶する。切断変位量Mdは、Md=P−mod(Lk,P)であり、罫線の長さLkを段ピッチPで割った余りを、段ピッチPから差し引いた値である。段ボールシート製函機のクリーザ装置は、段の谷または山が延びる方向に沿って縦罫線(クリーズ)を段ボールシートに施す。段の谷または山が延びる方向と直交する方向において、この縦罫線の位置と段ボールシートの端部との間の距離が、罫線の長さLkである。図17は、段ボールPBから切り離された段ボールシートである1枚目のシートST1を示す。図17に示す搬送方向FDは、コルゲートマシンにおいて段ボールPBが搬送される方向であり、段ボールシート製函機において段ボールシートが搬送される方向は、図17に示す搬送方向FDと直交する方向である。段ボールシートST1には、段ボールシート製函機のクリーザ装置により施される予定の罫線K1を含む複数の罫線が二点鎖線で示される。罫線K1の加工位置は、段ボールシートST1の上流側の端部から、罫線の長さLkだけ離れて位置するように、設定される。図18は、段ボールシートST1および段ボールPBの段の配置状態を拡大して示す。図18に示すように、罫線K1の加工位置は、段ボールシートST1の段の谷に位置することが、折り曲げ加工精度上から好ましい。罫線K1の加工位置が段の谷に位置する場合、段ボールシートST1の上流側の端部と、その下流側に最初に位置する段の谷との間の距離が、mod(Lk,P)となる。たとえば、段ボールシートST1がBフルートであり、そのシート指定長Lが601mmで、罫線の長さLkが110mmである場合、mod(Lk,P)は、罫線の長さLkである110mmを、Bフルートの段ピッチPである6.0mmで割った余りであり、2mmとなる。また、切断変位量Mdは、段ピッチPである6.0mmから、余りである2mmを差し引いた値であり、4mmとなる。
ところで、実際には、搬送誤差などの種々の要因により、寸法誤差ERが発生する。図17に示す例では、罫線K1の加工位置は、段ボールシートST1の上流側の端部から、罫線の長さLkから寸法誤差ERを差し引いた距離(Lk−ER)だけ離れて位置する。寸法誤差ERが発生しなければ、段ボールPBの切断部分LE、すなわち、2枚目のシートST2になるシートの先端部分は、その上流側に最初に位置する段の谷から、切断変位量Mdだけ離れた基準位置RPに位置するはずである。しかし、寸法誤差ERの発生により、段ボールPBの切断部分LEは、その上流側に最初に位置する段の谷から、位置ずれ量Dだけ離れて位置する。
《第2の実施形態の動作および作用》
第2の実施形態の動作および作用について、図面を参照して説明する。図14〜図16に示す第2の実施形態の指令長調整ルーチンは、ステップSA11と、アルファベット文字Wが付されたステップとについて、第1の実施形態の指令長調整ルーチンと相違することから、これらの相違するステップを主に説明する。
〈Bフルートの段ボールPBの切断動作〉
Bフルートの段ボールPBを生産して切断するオーダが実行される場合について、説明する。第1の実施形態と同様に、オーダに関して、上位管理装置200が指令する調整前のシート指令長Lが、段ピッチの整数倍の長さとは異なる長さである601mmである場合と、602mmである場合とを例にして説明する。ここで、第2の実施形態では、切断部分LEが、切断部分LEから上流側または下流側に位置する基準位置RP、または、その基準位置RPから下流側に段ピッチPの半分だけ離れた位置RRPに近づくように、シート指令長Lnを調整する構成である。予め定められた基準配置位相に相当する距離としては、図15に示すSB2W〜SB12の処理を実行するときに基準位置RPを基準とすることから、切断部分LEの上流側に最初に位置する段の谷からの距離が、切断変位量Mdに設定され、図16に示すSC1〜SC14の処理を実行するときに位置RRPを基準にすることから、最初の谷からの距離が、切断変位量Mdと段ピッチPの半分との合計値に設定される。
(調整前のシート指令長Lが601mmである場合の動作)
作業者がオーダ開始ボタン141を操作することにより、図14〜図16に示す指令長調整ルーチンが開始される。下位管理装置100は、上位管理装置200から、601mmを示すシート指令長Lを含む制御指令情報を受け取り、SA2において段端数Paを算出する。段端数Paは、1mmであるので、SA3において、寸法誤差許容値Lz(=1mm)以下であると判断される(SA3:YES)。SA4において、切断モードフラグBhが「0」に設定され、シート指令長Lである601mmについて、全ピッチ切断モードが設定される。
SA9において、2枚目のシートST2の先端部分である切断部分LEが撮影され、SA10において、図18に示す位置ずれ量Dが検出される。SA10の実行後に、SA11が実行される。
SA11において、位置ずれ量Dwが算出される。第1の実施形態における位置ずれ量Dは、切断部分LEの上流側に最初に位置する段の谷を基準位置として、その谷から切断部分LEまでの距離である。これに対し、第2の実施形態における位置ずれ量Dwは、切断部分LEの上流側に最初に位置する段の谷から切断変位量Mdだけ離れた基準位置RPから、切断部分LEまでの距離(D−Md)、または、位置ずれ量Dと段ピッチPとの合計値から切断変位量Mdを差し引いた値(P+D−Md)である。位置ずれ量Dwは、Dw=mod(D−Md+P,P)により算出される。
SA4において全ピッチ切断モードが設定されたことから、図15に示すSB2W〜SB12のステップが繰り返し実行される。図18に示す例では、SB2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断され(SB2W:YES)、SB3Wが実行される。SB3Wにおいて、位置ずれ量Dwが切断誤差許容値La(=1mm)以下であると判断されず(SB3W:NO)、SB5が実行される。SB5において、予め定められたシート指令長Lと、切断誤差許容値Laの半分とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。SB5の実行により、4枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に位置する基準位置RPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
図19に示す例では、SB2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断され(SB2W:YES)、SB3Wが実行される。SB3Wにおいて、位置ずれ量Dwが切断誤差許容値La(=1mm)以下であると判断され(SB3W:YES)、SB4が実行される。SA1において補正フラグZbが「1」に設定されていることから、SB4において補正フラグZbが「1」であると判断され(SB4:YES)、SB6Wが実行される。SB6Wにおいて、予め定められたシート指令長Lと、位置ずれ量Dwと補正値Vaとが乗算された値(Dw×Va)とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。補正フラグZbが「0」に設定される理由は、連続する2つのシートについてSB6Wが連続して実行されることを避けるためである。SB6Wの実行により、4枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に位置する基準位置RPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
図20に示す例では、SB2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断されず(SB2W:NO)、SB8Wが実行される。SB8Wにおいて、段ピッチPから位置ずれ量Dwを差し引いた値(P−Dw)が、切断誤差許容値La以下であるか否かが、判断される。差し引いた値(P−Dw)が切断誤差許容値La以下であると判断され(SB8W:YES)、処理はSB9に移る。SA1において補正フラグZbが「1」に設定されていることから、SB9において補正フラグZbが「1」であると判断され(SB9:YES)、SB11Wが実行される。SB11Wにおいて、段ピッチPから位置ずれ量Dwを差し引いた値(P−Dw)と補正値Vaとを乗算した値[(P−Dw)×Va]を算出し、予め定められたシート指令長Lから、乗算した値[(P−Dw)×Va]を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。SB11Wの実行により、4枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に位置する基準位置RPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
図21に示す例では、SB2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断されず(SB2W:NO)、SB8Wが実行される。SB8Wにおいて、段ピッチPから位置ずれ量Dwを差し引いた値(P−Dw)が、切断誤差許容値La以下であると判断されず(SB8W:NO)、SB10が実行される。SB10において、予め定められたシート指令長Lから、切断誤差許容値Laの半分を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。SB10の実行により、4枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に位置する基準位置RPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
(調整前のシート指令長Lが602mmである場合の動作)
作業者がオーダ開始ボタン141を操作することにより、図14〜図16に示す指令長調整ルーチンが開始される。下位管理装置100は、上位管理装置200から、602mmを示すシート指令長Lを含む制御指令情報を受け取り、SA2において段端数Paを算出する。段端数Paは、2mmであるので、SA3において、寸法誤差許容値Lz(=1mm)以下であると判断されず(SA3:NO)、SA5が実行される。SA5において、段ピッチPの半分から段端数Paを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値Lz以下であるか否かが、判断される。本実施形態では、絶対値(=1mm)が寸法誤差許容値Lz以下であると判断され(SA5:YES)、SA6が実行される。SA6において、切断モードフラグBhが「1」に設定され、指令長Lである602mmについて、半ピッチ切断モードが設定される。
SA9において、2枚目のシートST2の先端部分である切断部分LEが撮影され、SA10において、図22に示す位置ずれ量Dが検出される。SA10の実行後に、SA11が実行される。
SA11において、位置ずれ量Dwが算出される。位置ずれ量Dwは、Dw=mod(D−Md+P,P)により算出される。図22に示す例では、位置ずれ量Dwは、位置ずれ量Dから切断変位量Mdを差し引いた値(D−Md)となる。
SA6において半ピッチ切断モードが設定されたことから、図15に示すSB2W〜SB12のステップと、図16に示すSC1〜SC14のステップとが交互に繰り返し実行される。SA1において切断位相フラグBtが「0」に設定されたことから、SC1において、切断位相フラグBtが「0」であると判断され(SC1:YES)、SC2Wが実行される。図22に示す例では、SC2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断され(SC2W:YES)、SC4Wが実行される。SC4Wにおいて、段ピッチPの半分から位置ずれ量Dwを差し引いた値(0.5P−Dw)が、切断誤差許容値La以下であるか否かが、判断される。差し引いた値(0.5P−Dw)が切断誤差許容値La以下であると判断されず(SC4W:NO)、処理はSC6に移る。SC6において、予め定められたシート指令長Lから、切断誤差許容値Laの半分を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。SC6の実行により、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に位置する位置RRPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。位置RRPは、切断部分LEの上流側に最初に位置する段の谷から切断変位量Mdだけ離れた基準位置RPから、下流側に段ピッチPの半分だけ離れた位置である。
図23に示す例では、SC2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断され(SC2W:YES)、SC4Wが実行される。SC4Wにおいて、差し引いた値(0.5P−Dw)が切断誤差許容値La以下であると判断され(SC4W:YES)、処理はSC5に移る。SC5において、補正フラグZbが「1」であるか否かが、判断される。現時点では、SA1において補正フラグZbが「1」に設定されているので、処理はSC7Wに移る。SC7Wにおいて、段ピッチPの半分から位置ずれ量Dwを差し引いた値(0.5P−Dw)と補正値Vaとを乗算した値[(0.5P−Dw)×Va]を算出し、予め定められたシート指令長Lから、乗算した値[(0.5P−Dw)×Va]を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。SC7Wの実行により、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に位置する位置RRPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
図24に示す例では、SC2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断されず(SC2W:NO)、SC9Wが実行される。SC9Wにおいて、位置ずれ量Dwから段ピッチPの半分を差し引いた値(Dw−0.5P)が算出され、その差し引いた値が切断誤差許容値La以上であるか否かが、判断される。差し引いた値が切断誤差許容値La以上であると判断され(SC9W:YES)、処理はSC13に移る。SC13において、予め定められたシート指令長Lと、切断誤差許容値Laの半分とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。SC13の実行により、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に位置する位置RRPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
図25に示す例では、SC2Wにおいて、位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断されず(SC2W:NO)、SC9Wが実行される。SC9Wにおいて、位置ずれ量Dwから段ピッチPの半分を差し引いた値(Dw−0.5P)が算出され、その差し引いた値が切断誤差許容値La以上であるか否かが、判断される。差し引いた値が切断誤差許容値La以上であると判断されず(SC9W:NO)、処理はSC10に移る。SC10において、補正フラグZbが「1」であるか否かが、判断される。現時点では、SA1において補正フラグZbが「1」に設定されているので、処理はSC11Wに移る。SC11Wにおいて、位置ずれ量Dwから段ピッチPの半分を差し引いた値(Dw−0.5P)と補正値Vaとを乗算した値を算出し、予め定められたシート指令長Lと、乗算した値[(Dw―0.5P)×Va)とを加算した値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートST3のシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「0」に設定される。SC11Wの実行により、4枚目のシートST4の先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側に位置する位置RRPに近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
次に、SA9において、図22に示す3枚目のシートST3の先端部分である切断部分LEが撮影された場合について説明する。SA9の実行後に、SA10において、位置ずれ量Dが検出される。SA11において、位置ずれ量Dwが算出される。位置ずれ量Dwは、位置ずれ量Dと段ピッチPとを加えた値から切断変位量Mdを差し引いた値(D+P−Md)である。SA6において半ピッチ切断モードが設定されており、また、3枚目のシートのシート指令長Lnが調整されたときに、SC14において切断位相フラグBtが「1」に設定されたことから、図15に示す処理が実行される。図22に示す3枚目のシートST3について、SB2Wにおいて位置ずれ量Dwが段ピッチPの半分より小さいと判断されず(SB2W:NO)、SB8Wにおいて差し引いた値(P−Dw)が切断誤差許容値La以下であると判断されず(SB8W:NO)、SB10が実行される。SB10において、予め定められたシート指令長Lから、切断誤差許容値Laの半分を差し引いた値が、調整されたシート指令長Lnに設定される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを4枚目のシートのシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。また、補正フラグZbが「1」に設定される。SB10の実行により、5枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その下流側に位置する基準位置RPに近づくように、4枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。
本実施形態では、調整前のシート指令長Lである602mmについて半ピッチ切断モードが設定されることから、4枚目のシートなどの偶数枚目のシートのシート指令長Lnは、次に切断される奇数枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側または下流側に位置する基準位置RPに近づくように、SB2W〜SB12の処理に従って調整される。また、5枚目のシートなどの奇数枚目のシートのシート指令長Lnは、次に切断される偶数枚目のシートの先端部分に位置する切断部分LEが、その上流側または下流側に位置する位置RRPに近づくように、SC1〜SC14の処理に従って調整される。
《第2の実施形態の効果》
第2の実施形態では、切断変位量Mdが、Md=P−mod(Lk,P)であり、罫線の長さLkを段ピッチPで割った余りを、段ピッチPから差し引いた値である。各段ボールシートの切断部分LEが、その上流側または下流側に位置する基準位置RP、または基準位置RPから段ピッチPの半分だけ離れた位置RRPに近づくように、シート指令長Lnが調整される。この結果、各段ボールシートの端部から罫線の長さLkだけ離れた位置に段の谷を位置させることができ、段ボールシート製函機のクリーザ装置により、その段の谷に罫線を施すことができる。これにより、段ボールシートの折り曲げ加工精度を向上させることができる。
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係るカットオフ装置1について、図面を参照して説明する。第3の実施形態は、カメラCAが搬送方向FDにおいて両ナイフシリンダ13、14の配置位置より上流側の所定位置に固定される点で、第1の実施形態と相違する。このカメラCAの配置位置の相違に伴って相違する構成についてのみ説明する。第3の実施形態において、第1の実施形態と同一の構成部分には同一の番号または記号を付して説明する。
《全体的構成および電気的構成》
図26は、第3の実施形態においてナイフシリンダ13、14とカメラCAとの配置位置関係を示す。カメラCAは、搬送方向FDにおいてナイフシリンダ13、14の配置位置より上流側の位置において、後方側の支持フレーム12から右方に延びる延出部12Bに固定される。カメラCAは、ナイフシリンダ13、14の回転中心から距離Lcだけ離れた位置に配置される。距離Lcは、カットオフ装置1が切断可能な最小のシート指令長より小さい一定の距離である。しかし、距離Lcは、カメラCAがナイフシリンダ13、14により切断される切断予定位置を撮影してから、ナイフシリンダ13、14が実際に切断予定位置で切断するまでの間の期間内に、シート指令長Lnを決定してカット制御装置110に指令することが充分にできる距離であることが必要である。
第3の実施形態の電気的構成は、プログラムメモリ120に記憶された指令長調整ルーチンの一部を除き、図2に示す第1の実施形態の電気的構成とほぼ同じである。第3の実施形態の指令長調整ルーチンは、図3に示すSA9について、第1の実施形態と相違する。第3の実施形態では、下位管理装置100は、SA8において先のシートの切断が終了したと判断したときから、オーダに関するシート指令長Lから距離Lcを差し引いた距離だけ段ボールPBが搬送されたことが測定ロール22およびパスルエンコーダPE2により測定されたときに、SA9においてカメラCAによる撮影を指令する。カメラCAは、次のシートの切断予定位置近傍の領域を横から撮影し、切断予定位置近傍の段の配置状態を示す画像を下位管理装置100に供給する。SA10において、切断予定位置近傍の段の配置状態を示す画像を基に、位置ずれ量Dが検出される。位置ずれ量Dは、切断予定位置の上流側に最初に位置する段の谷から切断予定位置までの距離である。
《第3の実施形態の動作および作用》
第3の実施形態のSA9の処理に関連する動作および作用について、説明する。たとえば、SA7において2枚目のシートのシート指令長Lnが設定され、SA8において1枚目のシートの切断動作が終了したと判断されたとき、SA9において、3枚目のシートの先端部分である切断予定位置の近傍領域が撮影されるようにカメラCAに指令される。SA10において、3枚目のシートの切断予定位置の近傍領域における位置ずれ量Dが検出される。
第3の実施形態においては、SB5〜SB7およびSB10〜SB11のいずれか、または、SC6〜SC8およびSC11〜SC13のいずれかが実行されることにより、シート指令長Lnが、3枚目のシートの切断予定位置の近傍領域における位置ずれ量Dを参照して調整される。下位管理装置100は、この調整されたシート指令長Lnを3枚目のシートのシート指令長としてカッタ制御装置110に指令する。シート指令長Lnの調整により、4枚目のシートの先端部分に位置する切断予定位置が、その上流側または下流側に位置する段の山または段の谷に近づくように、3枚目のシートのシート指令長Lnは調整される。第3の実施形態の指令長調整ルーチンの処理動作は、図4および図5に示す処理について、第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。
《第3の実施形態の効果》
第3の実施形態では、たとえば、3枚目のシートの切断予定位置の近傍領域における段の配置状態が撮影され、その撮影された画像を基に、3枚目のシートの切断予定位置の近傍領域における位置ずれ量Dが検出される。SB5〜SB7およびSB10〜SB11のいずれか、または、SC6〜SC8およびSC11〜SC13のいずれかのステップは、3枚目のシートのシート指令長Lnを、3枚目のシートの切断予定位置の近傍領域における位置ずれ量Dを参照して調整する。この結果、各段ボールシートの先端部分である切断予定位置における位置ずれ量Dを、その段ボールシート自体のシート指令長Lnに直接に反映させることができる。
[本発明と実施形態との構成の対応関係]
ナイフシリンダ13、14、ナイフ20、21、モータ15、モータ駆動装置150、およびカッタ制御装置110が、本発明の切断装置の一例である。プログラムメモリ120などを備えた下位管理装置100、およびカメラCAの組み合わせが、本発明の段ボール切断制御装置の一例である。カメラCA、および撮影動作が、本発明の検出部、および検出ステップの一例である。プログラムメモリ120などを備えた下位管理装置100が、本発明の管理制御部の一例である。SA10における位置ずれ量Dの検出処理が、本発明の位相決定処理、および位相決定ステップの一例である。図4および図5に示すSB2〜SB12の処理、およびSC1〜SC14の処理が、本発明の指令長決定処理、および指令長決定ステップの一例であり、本発明の第1の決定処理、および第2の決定処理の一例である。また、図14〜図16に示すSA11、SB2W〜SB12の処理、およびSC1〜SC14の処理が、本発明の指令長決定処理、および指令長決定ステップの一例であり、本発明の第1の決定処理、および第2の決定処理の一例である。図4および図5に示すSB5〜SB7の処理、SB10〜SB12の処理、SC6〜SC8の処理、およびSC11〜SC12の処理が、本発明の指令処理、および指令ステップの一例である。また、図15および図16に示すSB5〜SB7、SB10〜SB12の処理、SC6〜SC8の処理、およびSC11W〜SC12の処理が、本発明の指令処理、および指令ステップの一例である。図3および図14に示すSA3〜SA6の処理が、本発明のモード設定処理の一例であり、SA4の処理、およびSA6の処理が、本発明の第1の設定処理、および第2の設定処理の一例である。図3および図14に示すSA5のNOの判断処理が、本発明の第3の設定処理の一例である。
[変形例]
本発明の実施形態について以上説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者であれば種々の変形を加えることができる。
(1)第1〜第3の実施形態では、下位管理装置100とカッタ制御装置110とが、別個の装置として構成されたが、指令長調整ルーチンを実行するとともに、モータ15の回転を制御する1つの制御装置として構成されてもよい。
(2)第1および第2の実施形態では、カメラCAは、ナイフ20、21により切断された後の段ボールPBの先端部分である切断部分LEを撮影する構成であるが、この構成に限定されない。第3の実施形態のように、第2の実施形態は、ナイフ20、21により切断される前の段ボールPBの切断予定位置の近傍領域を撮影する構成でもよい。
(3)第1〜第3の実施形態では、SA10において、位置ずれ量Dが、切断部分LEまたは切断予定位置より上流側に最初に位置する段の谷から、切断部分LEまたは切断予定位置までの距離として検出される構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、位置ずれ量Dは、切断部分LEまたは切断予定位置より上流側に最初に位置する段の山、または、段の山と谷との中間部分などの一定位置を基準に測定される距離でもよい。
(4)第1〜第3の実施形態では、オーダが開始された後に、2枚目のシートの先端部分である切断部分LEの位置、または3枚目のシートの先端部分となる切断予定位置の近傍領域を撮影する構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、オーダの開始前、または開始直後に、1枚目のシートの先端部分の近傍領域を撮影して位置ずれ量Dを検出する構成でもよい。この変形例では、1枚目のシートの先端部分に関する位置ずれ量Dは、2枚目のシートのシート指令長Lnを調整するために参照される。
(5)第2の実施形態では、下位管理装置100は、上位管理装置200から供給される制御指令情報のうちの1つの情報として、オーダに関する切断変位量Mdを受け取り、作業メモリ130に一時記憶する構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、下位管理装置100が、上位管理装置200から供給される制御指令情報のうちの1つの情報として、オーダに関する罫線の長さLkを受け取り、Md=P−mod(Lk,P)の算出式に従って切断変位量Mdを算出して作業メモリ130に一時記憶する構成でもよい。
(6)第2の実施形態では、予め定められた基準配置位相に相当する距離としては、図15に示すSB2W〜SB12の処理を実行するときに基準位置RPを基準とすることから、切断部分LEの上流側に最初に位置する段の谷からの距離が、切断変位量Mdに設定され、図16に示すSC1〜SC14の処理を実行するときに位置RRPを基準にすることから、最初の谷からの距離が、切断変位量Mdと段ピッチPの半分との合計値に設定される構成である。そして、切断変位量Mdは、図18に示すように、1枚目のシートST1の上流側の端部から最初の谷までの搬送方向FDの距離であるmod(Lk,P)を、段ピッチPから差し引いた値に設定される構成である。しかし、切断変位量Mdは、第2の実施形態の設定方法に限定されない。たとえば、図17において、1枚目のシートST1の上流側の端部に近い罫線K1と、その下流側の継ぎ代に近い罫線K2とが共に、可能な限り段の谷の近傍に位置するように、上流側の端部から最初の谷までの距離を設定し、その設定された距離を段ピッチPから差し引いた値を、切断変位量Mdに設定する方法であってもよい。
1 カットオフ装置
13、14 ナイフシリンダ
15 モータ
20、21 ナイフ
100 下位管理装置
110 カッタ制御装置
150 モータ駆動装置
FD 搬送方向
PB 段ボール
ST、ST1〜ST4 段ボールシート
CA カメラ
D、Dw 位置ずれ量
L、Ln シート指令長
Lz 寸法誤差許容値
La 切断誤差許容値
Md 切断変位量

Claims (12)

  1. 所定のピッチで波状に形成される段の山または谷が延びる方向と交差する搬送方向に搬送される段ボールをその搬送方向と直交する方向に切断する切断装置に、シート指令長に基く切断動作を指令する段ボール切断制御装置であって、
    切断装置により切断された段ボールの切断位置、または切断装置により切断される段ボールの切断予定位置における段の配置状態を検出する検出部と、
    検出部から検出結果を取得する管理制御部と、を備え、
    管理制御部は、
    段の1つのピッチにおいて、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、検出部の検出結果を基に決定する位相決定処理と、
    位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する指令長決定処理と、
    指令長決定処理により決定されたシート指令長を切断装置に指令する指令処理と、を実行する段ボール切断制御装置。
  2. 管理制御部は、
    オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値と、段ボールのフルートの種類に基づいて定まる段ボールシートの寸法誤差許容値との第1の比較結果と、段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値と寸法誤差許容値との第2の比較結果とに従って、段のピッチの整数倍の長さにシート指令長を決定する第1のモードと、段のピッチの半分の整数倍の長さにシート指令長を決定する第2のモードとを少なくとも含む複数のモードのうちで、モードを設定するモード設定処理を、さらに実行し、
    指令長決定処理は、モード設定処理により設定されたモードに従ってシート指令長を決定する請求項1に記載の段ボール切断制御装置。
  3. 指令長決定処理において、第1および第2のモードのほかに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を決定する第3のモードが設定可能であり、
    モード設定処理は、第1の比較結果と第2の比較結果とに従って、第1から第3のモードのうちのいずれかのモードを設定する請求項2に記載の段ボール切断制御装置。
  4. モード設定処理は、
    オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値が寸法誤差許容値以下であると判断したときに、第1のモードを設定する第1の設定処理と、
    段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値以下であると判断したときに、第2のモードを設定する第2の設定処理と、
    オーダ毎に予め定められたシート指令長を段のピッチで割った余り、または、段のピッチからその余りを差し引いた値が寸法誤差許容値より大きいと判断し、かつ、段のピッチの半分からその余りを差し引いた値の絶対値が寸法誤差許容値より大きいと判断したときに、第3のモードを設定する第3の設定処理とを含む請求項3に記載の段ボール切断制御装置。
  5. 指令長決定処理は、
    モード設定処理により第1のモードが設定されたときに、位相決定処理により決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍の長さを有するシート指令長を決定する第1の決定処理と、
    モード設定処理により第2のモードが設定されたときに、位相決定処理により決定された配置位相が、予め定められた基準配置位相と、その基準配置位相から段のピッチの半分だけずれた位相との間で、シート指令長の調整動作毎に交互に切り替えられる位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する第2の決定処理とを含む請求項2〜4のいずれかに記載の段ボール切断制御装置。
  6. 罫線が段の谷に沿って段ボールシートに施される場合に、段ボールシートの端部から最初の谷までの搬送方向の距離に従って、基準配置位相が予め定められる請求項5に記載の段ボール切断制御装置。
  7. 基準配置位相は、段の1つのピッチにおいて、段の山または谷が位置する位相である請求項5または請求項6に記載の段ボール切断制御装置。
  8. 検出部は、搬送方向において、切断装置の配置位置に対して所定位置に配置され、切断装置の切断動作に同期して、切断位置または切断予定位置に位置する段ボールの所定領域を撮影し、
    位相決定処理は、検出部により撮影された画像を基に、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を決定する請求項1〜7のいずれかに記載の段ボール切断制御装置。
  9. 指令長決定処理は、第1のモードまたは第2のモードが設定されたときに、位相決定処理において決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離と、段のピッチの半分の値とを比較し、その比較結果に従って、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる調整を行う請求項1〜8のいずれかに記載の段ボール切断制御装置。
  10. 指令長決定処理は、第1のモードが設定された状態で、位相決定処理により決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値より小さいときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる第1の増加調整を行い、その差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値以上であるときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる第1の減少調整を行う請求項9に記載の段ボール切断制御装置。
  11. 指令長決定処理は、第2のモードが設定された状態で、位相決定処理により決定された配置位相、またはその決定された配置位相に1つの段のピッチを加えた位相と予め定められた基準配置位相との差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値より小さいときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させる第1の増加調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させるために第1の減少調整と異なる第2の減少調整をシート指令長の調整動作毎に交互に行い、その差に相当する搬送方向の距離が、段のピッチの半分の値以上であるときに、オーダ毎に予め定められたシート指令長を減少させる第1の減少調整、またはオーダ毎に予め定められたシート指令長を増加させるために第1の増加調整と異なる第2の増加調整をシート指令長の調整動作毎に交互に行う請求項10に記載の段ボール切断制御装置。
  12. 所定のピッチで波状に形成される段の山または谷が延びる方向と交差する搬送方向に搬送される段ボールをその搬送方向と直交する方向に切断する切断装置に、シート指令長に基く切断動作を指令する段ボール切断制御方法であって、
    切断装置により切断された段ボールの切断位置、または切断装置により切断される段ボールの切断予定位置における段の配置状態を検出する検出ステップと、
    段の1つのピッチにおいて、切断位置または切断予定位置に位置する段の配置位相を、検出ステップの検出結果を基に決定する位相決定ステップと、
    位相決定ステップにより決定された配置位相が予め定められた基準配置位相に近づくように、オーダ毎に予め定められたシート指令長を調整し、段のピッチの整数倍または段のピッチの半分の整数倍の長さを有するシート指令長を決定する指令長決定ステップと、
    指令長決定ステップにより決定されたシート指令長を切断装置に指令する指令ステップと、を備える段ボール切断制御方法。
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