JP2015058728A - 車体前部構造及びその組立方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】前部ユニットが左右のフロントサイドフレームから分割される前部二分割形式の車体前部構造及びその組立方法において、簡単な構造で前部ユニットの組み付け精度を向上させるとともに、車体の生産性を高めることができる技術を提供すること。
【解決手段】左のサイドフレームフランジ24の前方に左のプレート50が重ねられるように配置され、この左のプレート50の前方に左のバルクヘッドフランジ41が重ねられるように配置されている。左のサイドフレームフランジ24に対しては、左のプレート50は溶接されている。左のバルクヘッドフランジ41に対しては、左のプレートはボルト63,63によって締結されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、車体前部において、左右のフロントサイドフレームの前部のフロントバルクヘッドを取り付ける部分が改良された車体前部構造及びその組立方法に関する。
一般的な乗用車等の車体の前部は、左右のフロントサイドフレームの前部に、フロントバルクヘッドが連結され、フロントバルクヘッド後方のエンジンルームに、エンジン及び補機類が配置されている。この構造では、エンジンを車体の下からエンジンルームに組み込み、補機類をエンジンルームの外からエンジンやエンジンルーム内に組み付ける必要があるため、作業者の負担が大きい。
これに対し、フロントバルクヘッドを左右のフロントサイドフレームに取り付ける前に、エンジン及び補機類をエンジンルームに組み込む構造が考えられる。このような車体前部構造に関しては、特許文献1によって知られている。
特許文献1で知られている車体前部構造は、前部ユニットが左右のフロントサイドフレームから分割される前部二分割形式を採用している。この構造では、左右のフロントサイドフレームの前部が開放された状態で、前方からエンジン及び補機類をエンジンルームに組み付け、その後にバンパ、フロントバルクヘッド等からなる前部ユニットを、左右のフロントサイドフレームの前部に連結する。特許文献1では、エンジン及び補機類をエンジンルームの前方から組み付けるため、エンジンや車体の上下の移動が少なくて済み、エンジンルームの外から補機類を組み付ける必要がないため、エンジン及び補機類の組み付けが容易になる。
このような車体前部構造では、生産性を高める上で、フロントサイドフレームに対する前部ユニットの組み付け性や組み付け精度を高めることが重要である。
特公平7−115655号公報
本発明は、前部ユニットが左右のフロントサイドフレームから分割される前部二分割形式の車体前部構造及びその組立方法において、簡単な構造で前部ユニットの組み付け精度を向上させるとともに、車体の生産性を高めることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体の前部に位置して前後方向に延びた左右のフロントサイドフレームと、これらの左右のフロントサイドフレームの前部に配置されたフロントバルクヘッドとを含む車体前部構造において、前記左右のフロントサイドフレームには、前端に左右のサイドフレームフランジが設けられ、少なくとも前記フロントバルクヘッドを含む前部ユニットと、この前部ユニットを前記左右のサイドフレームフランジに固定するための左右の固定部材とを有し、これらの左右の固定部材は、前記前部ユニットと前記左右のサイドフレームフランジとのいずれか一方に対してはボルトによって締結されるとともに、いずれか他方に対しては溶接されていることを特徴とする。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、左右の固定部材は、左右のサイドフレームフランジに重ね合わされるプレートによって構成され、フロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有し、これらの左右のバルクヘッドサイドメンバから車幅方向外方へ延びる左右のバルクヘッドフランジが設けられ、左右のプレートは、左右のバルクヘッドフランジに対してはボルトによって締結され、左右のサイドフレームフランジに対しては溶接されていることを特徴とする。
請求項3に記載のごとく、より好ましくは、左右のバルクヘッドフランジは、左右のバルクヘッドサイドメンバに一体に成形され、左右のバルクヘッドサイドメンバは、左右のバルクヘッドフランジを含む全体を、平面視クランク状断面に成形され、左右のプレート及び左右のサイドフレームフランジは、クランク形状に対応するように、平面視でクランク状断面に形成され、左右のバルクヘッドサイドメンバの背面と左右のバルクヘッドフランジの背面とは、左右のプレートを介してサイドフレームフランジに重ねられ、且つ締結されていることを特徴とする。
請求項4に記載のごとく、より好ましくは、左右のバルクヘッドフランジは、背面に左右のプレートが重ならない非重ね部を有し、左右のバルクヘッドフランジのなかの、非重ね部の位置には、バンパビームがボルトによって締結されていることを特徴とする。
請求項5に記載のごとく、より好ましくは、フロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有し、左右の固定部材は、車両前後方向に延びて、後端部に左右の固定部側フランジが設けられ、左右の固定部材の車幅方向の側面部は、左右のバルクヘッドサイドメンバの側面部に溶接され、左右の固定部側フランジは、左右のサイドフレームフランジにボルトにより締結されていることを特徴とする。
請求項6に記載のごとく、より好ましくは、左右のバルクヘッドサイドメンバは、左右の固定部側フランジの前面に対面する左右の縦壁部を有した部材であり、これらの左右の縦壁部には、正面視で左右の固定側フランジと左右のサイドフレームフランジが重なる部分に、ボルトによって締結するための左右の作業穴が設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載のごとく、より好ましくは、前部ユニットと、左右のフロントサイドフレームと、左右のサイドフレームフランジと、固定部材とを準備する準備工程と、前部ユニットと左右のサイドフレームフランジとのいずれか一方の部材に対して、左右の固定部材を、ボルトによって仮止めするボルト仮止め工程と、前部ユニットと左右のサイドフレームフランジとのいずれか他方の部材に対して、左右の固定部材を、溶接する溶接工程と、仮止めしたボルトを外して、左右のサイドフレームフランジから前部ユニットを取り外す前部ユニット取り外し工程と、左右のフロントサイドフレームの前方から、これらの左右のフロントサイドフレーム間に部品を入れて組み付ける部品組み付け工程と、一方の部材に対して、固定部材をボルトによって再び取り付ける前部ユニット再取付工程とからなることを特徴とする。
請求項8に記載のごとく、より好ましくは、準備工程で準備する左右の固定部材は、左右のサイドフレームフランジに重ね合わされるプレートによって構成されており、準備工程で準備するフロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有し、これらの左右のバルクヘッドサイドメンバから車幅方向外方へ延びる左右のバルクヘッドフランジが設けられており、ボルト仮止め工程は、左右のプレートを、左右のバルクヘッドフランジに重ねてボルトによって締結し、溶接工程は、左右のプレートを左右のサイドフレームフランジに溶接し、前部ユニット取り外し工程は、左右のバルクヘッドフランジを、左右のプレートから取り外し、前部ユニット再取付工程は、左右のバルクヘッドフランジを、左右のプレートに再び取り付けることを特徴とする。
請求項9に記載のごとく、より好ましくは、準備工程で準備する左右のバルクヘッドフランジには、背面に左右のプレートが重ならない非重ね部を有しており、溶接工程の次には、左右のバルクヘッドフランジのなかの、非重ね部の位置に、バンパビームをボルトによって締結するバンパ締結工程を有することを特徴とする。
請求項10に記載のごとく、より好ましくは、準備工程で準備する左右の固定部材は、車両前後方向に延びて、後端部に左右の固定部側フランジが設けられ、フロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有しており、ボルト仮止め工程は、左右の固定部側フランジを、左右のサイドフレームフランジにボルトによって締結し、溶接工程は、左右の固定部材の車幅方向の側面部を左右のバルクヘッドサイドメンバの側面部に溶接し、前部ユニット取り外し工程は、左右の固定部側フランジを、左右のサイドフレームフランジから取り外し、前部ユニット再取付工程は、左右の固定部側フランジを、左右のサイドフレームフランジに再び取り付けることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、左右のフロントサイドフレームの前端に設けられた左右のサイドフレームフランジと、少なくともフロントバルクヘッドを含む前部ユニットと、この前部ユニットを左右のサイドフレームフランジに固定するための左右の固定部材とを有する。左右の固定部材は、前部ユニットと左右のサイドフレームフランジとのいずれか一方に対してはボルトによって締結されるとともに、いずれか他方に対しては溶接されているので、前部ユニットを左右のフロントサイドフレームに一旦組み付けて、組み付け精度を確保してから前部ユニットを外すことができる。このため、車体前部が開放された状態で、エンジン及び補機類をエンジンルームの前方から投入して組み付けるので、エンジンや車体の上下の移動が若干で済み、エンジン及び補機類の組み付けが容易になる。また、ボルトを外すだけで前部ユニットを取り外すことができるので、特別な製造設備が必要ない。このため、前部ユニットの組み付け精度を向上と、製造時間及び製造コストの低減化との両立を図ることができる。結果、前部二分割形式の車体前部構造において、簡単な構造で前部ユニットの組み付け精度を向上させるとともに、車体の生産性を高めることができる。
請求項2に係る発明では、左右の固定部材は、左右のサイドフレームフランジに重ね合わされるプレートによって構成され、フロントバルクヘッドには、左右のバルクヘッドサイドメンバから車幅方向外方へ延びる左右のバルクヘッドフランジが設けられる。左右のバルクヘッドフランジに左右のプレートがボルトによって締結され、左右のサイドフレームフランジに左右のプレートが溶接されている。左右のバルクヘッドフランジが、左右のバルクヘッドサイドメンバの車幅方向外方へ延びる構造であるので、前突時、衝突荷重によってフロントバルクヘッドが後退した際に、左右のプレート及び左右のバルクヘッドフランジが容易に曲がり、フロントバルクヘッドの後退を阻害しない。このため、簡単な構造による最小限の部材を用いて、良好な衝突性能を得ることができる。
請求項3に係る発明では、左右のバルクヘッドフランジは、左右のバルクヘッドサイドメンバに一体に成形されるので、部品の軽量化を図ることができる。また、左右のバルクヘッドサイドメンバは、左右のバルクヘッドフランジを含む全体を、平面視クランク状断面に成形され、左右のプレート及び左右のサイドフレームフランジは、クランク形状に対応するように、平面視でクランク状断面に形成され、左右のサイドフレームフランジ、左右のプレート及び左右のバルクヘッドフランジが重ねて締結されるので、十分な強度を得ることができる。
請求項4に係る発明では、左右のバルクヘッドフランジは、背面に左右のプレートが重ならない非重ね部を有し、左右のバルクヘッドフランジのなかの、非重ね部の位置には、バンパビームがボルトによって締結されている。バンパビームは、左右のプレートを避けて左右のバルクヘッドフランジにのみ組み付けることができる。このため、左右のプレートを左右のバルクヘッドフランジに組み付けた後にバンパビームを組み付けても、その後に左右のバルクヘッドフランジを外すことで前部ユニットを取り外すことができ、無駄のない組立順序で効率良く部材を組み付けることができ、製造時間及び製造コストの低減を図ることができる。
請求項5に係る発明では、左右の固定部材は、車両前後方向に延びて、後端部に左右の固定部側フランジが設けられ、左右の固定部材の車幅方向の側面部は、左右のバルクヘッドサイドメンバの側面部に溶接される。左右の固定部側フランジは、左右のサイドフレームフランジにボルトにより締結することで組み付けられるので、従来からある組み付け方法とほとんど変わらない方法で組み付けを行うことができ、従来の生産設備を流用しやすい。また、左右の固定部材は、車両前後方向に延びているので、前突時に前後方向につぶれることで、左右の固定部材自体を緩衝部材として機能させることができる。また、左右の固定部材と左右のフロントサイドフレームの2部材の強度をそれぞれ調整することにより、前突時に受ける荷重の制御範囲を大きくすることができる。
また、左右の固定部材は、前部ユニットを左右のサイドフレームに一旦組み付けて、組み付け精度を確保してから、固定部側フランジのボルトを外すことで前部ユニットを取り外すことができる。このため、車体前部が開放された状態で、エンジン及び補機類をエンジンルームの前方から投入して組み付けるので、エンジンや車体の上下の移動が若干で済み、エンジン及び補機類の組み付けが容易になる。また、ボルトを外すだけで前部ユニットを取り外すことができるので、特別な製造設備が必要ない。結果、前部ユニットの組み付け精度を向上と、製造時間及び製造コストの低減化との両立を図ることができる。
請求項6に係る発明では、左右のバルクヘッドサイドメンバは、左右の固定部側フランジの前面に対面する左右の縦壁部を有した部材である。これらの左右の縦壁部には、正面視で左右の固定側フランジと左右のサイドフレームフランジが重なる部分に、左右の作業穴が設けられているので、左右の固定部側フランジを左右のサイドフレームフランジに、作業穴を介してボルト締結することができる。このため、組み付けの効率を向上させることができる。
請求項7に係る発明では、エンジン及び補機類を組み付ける前に、溶接工程によって前部ユニットを左右のフロントサイドフレームに溶接し、組み付け精度を確保するので、比較的簡単な方法によって、前部ユニットを左右のフロントサイドフレームに高い組み付け精度で組み付けることができる。また、前部ユニット取り外し工程の後の車体前部が開放された状態で、エンジン及び補機類をエンジンルームに組み付けるので、容易に組み付け作業を行うことができる。また、前部ユニット取り外し工程は、ボルトを外すだけなので、従来の製造設備を大きく変更することがなく対応することができる。また、単純な工程からなるので、効率よく作業を行うことができ、高い組み付け精度と、製造時間及び製造コストの低減化とを両立することができる。
請求項8に係る発明では、ボルト仮止め工程は、左右のプレートを、左右のバルクヘッドフランジに重ねてボルトによって締結し、溶接工程は、左右のプレートを左右のサイドフレームフランジに溶接する。左右のプレート、左右のバルクヘッドフランジ及び左右のサイドフレームフランジは板状の部材であるので、扱い易く、組み付け作業を容易にすることができる。このため、高い組み付け精度と、製造時間及び製造コストの低減とを両立することができる。
請求項9に係る発明では、準備工程で準備する左右のバルクヘッドフランジには、背面に左右のプレートが重ならない非重ね部を有ししており、溶接工程の次には、左右のバルクヘッドフランジのなかの、非重ね部の位置に、バンパビームをボルトによって締結するバンパ締結工程を有する。バンパビームは、左右のプレートを避けて左右のバルクヘッドフランジにのみ組み付けることができる。このため、左右のプレートを左右のバルクヘッドフランジに組み付けた後にバンパビームを組み付けても、その後に左右のバルクヘッドフランジを外すことで前部ユニットを取り外すことができ、無駄のない組立順序で効率良く部材を組み付けることができ、製造時間及び製造コストの低減を図ることができる。
請求項10に係る発明では、ボルト仮止め工程は、左右の固定部側フランジを、左右のサイドフレームフランジにボルトによって締結し、溶接工程は、左右の固定部材の車幅方向の側面部を左右のバルクヘッドサイドメンバの側面部に溶接する。左右の固定部側フランジは、左右のサイドフレームフランジにボルトにより締結することで組み付けられるので、従来からある組み付け方法とほとんど変わらない方法で組み付けを行うことができ、従来の生産設備を流用しやすく、製造コストの低減を図ることができる。また、左右の固定部側フランジ、左右のサイドフレームフランジは板状の部材であるので、扱い易く、組み付け作業を容易にすることができる。このため、高い組み付け精度と、製造時間及び製造コストの低減とを両立することができる。
実施例1に係る車体前部の斜視図である。 図1示された車体前部の分解斜視図である。 図2に示された左右のバルクヘッドフランジの斜視図である。 図1に示された左のフロントサイドフレームの上部斜視図である。 図1に示された左のバルクヘッドフランジ周りの斜視図である。 図5の6−6線断面図である。 図5の7−7線断面図である。 図2に示された車体前部の要部分解斜視図である。 図2に示された左のプレートを左のバルクヘッドフランジに取り付けた状態の後方からの斜視図である。 図9に示された左のプレートを左のバルクヘッドフランジに取り付けた状態及び左のサイドフレームフランジの斜視図である。 図2に示された車体前部左側の正面図である。 準備工程及びボルト仮止め工程の説明図である。 溶接工程及び前部ユニット取り外し工程の説明図である。 部品組み付け工程及び前部ユニット再取付工程の説明図である。 実施例2に係る車体前部の要部斜視図である。 図15の16−16線断面図である。 図15に示された車体前部の要部分解斜視図である。 図17に示された車体前部の準備工程から前部ユニット再取付工程までの説明図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側、Upは上側、Dwは下側、CLは車体中心(車幅中心)を示す。
先ず、実施例1に係る車両の車体前部について説明する。図1〜図4に示されるように、車両10は例えば乗用車である。車体(車体フレーム)20は前部構造が、車体前部の両側で車体前後に延びた左右のフロントサイドフレーム21,21と、これらのフロントサイドフレーム21,21の車幅方向外側で且つ上方で車体前後に延びた左右のアッパフレーム22,22と、フロントサイドフレーム21,21とアッパフレーム22,22との間に掛け渡した左右のフロントダンパハウジング23,23と、左右のフロントサイドフレーム21,21の前部並びに左右のアッパフレーム22,22の前部に配置されたフロントバルクヘッド31とを主要構成としたモノコックボディである。
左右のフロントサイドフレーム21,21には、前端に左右のサイドフレームフランジ24,24が設けられている。左右のサイドフレームフランジ24,24は、前端を構成するサイドフレーム前端面25,25と、これらのサイドフレーム前端面25,25の内端から車両後方に延びているサイドフレーム前後面26,26と、これらのサイドフレーム前後面26,26の後端から車幅方向内側に延びているサイドフレーム奥面27,27とからなる。
フロントバルクヘッド31は、左右のフロントサイドフレーム21,21の前部下方で車幅方向に延びているロアクロスメンバ32と、このロアクロスメンバ32の両端部から上方へ延びている左右のバルクヘッドサイドメンバ33,33と、これらの左右のバルクヘッドサイドメンバ33,33の上端に結合するべく車幅方向に延びているアッパクロスメンバ34とを主要構成要素とする。このアッパクロスメンバ34は、左右両端部から斜め後方へ左右の延長部35,35が延びている。
左右のアッパフレーム22,22の上部内側には、左右の延長部ステイ36,36が設けられている。アッパクロスメンバ34は、左右の延長部35,35を介して、左右の延長部ステイ36,36にボルト37,37によって結合されている。
また、前部ユニット30は、少なくともフロントバルクヘッド31を含んでおり、車体前部は、前部ユニット30を左右のサイドフレームフランジ24,24に固定するための固定部材50を有する。
具体的には、固定部材50は、左右のサイドフレームフランジ24,24に重ね合わされる左右のプレート50によって構成されている。左右のプレート50は、左右のサイドフレームフランジ24,24及び左右のバルクヘッドサイドメンバ33,33とは別体の部材である。
また、左右のバルクヘッドサイドメンバ33,33には、その高さ方向中間部から車幅方向外方へ延びる左右のバルクヘッドフランジ41,41が一体的に設けられている。これらの左右のバルクヘッドフランジ41,41に、車幅方向に延びるバンパビーム61がボルト62,62によって締結される。なお、ボルト62,62の締結位置の詳細は後述する。
次にサイドフレームフランジ、プレート及びバルクヘッドフランジの仮止め時の位置関係について説明する。図5に示されるように、左のサイドフレームフランジ24の前方に左のプレート50が重ねられるように配置され、この左のプレート50の前方に左のバルクヘッドフランジ41が重ねられるように配置されている。左のサイドフレームフランジ24に対しては、左のプレート50は溶接されている。左のバルクヘッドフランジ41に対しては、左のプレートはボルト63,63によって締結されている。
左のバルクヘッドフランジ41は、左のバルクヘッドサイドメンバ33の上部33aから車幅方向外側に略水平に延びる上辺部42と、この上辺部42の外端から下方に延びる側辺部43と、この側辺部43の下端から車幅方向内側へ下方に傾斜して延びる下辺部44とを有する。
次に左のバルクヘッドサイドメンバの断面形状について説明する。図6に示されるように、左のバルクヘッドサイドメンバ33の上部33aは、後部を形成するサイドメンバ奥壁33cと、このサイドメンバ奥壁33cの内端から前方に延びるサイドメンバ内縦壁33dと、このサイドメンバ内縦壁33dの前端から車幅方向外側に延びるサイドメンバ前壁33eと、このサイドメンバ前壁33eの外端から後方に延びるサイドメンバ外縦壁33fと、このサイドメンバ外縦壁33fの後端から車幅方区尾外側に延びるサイドメンバ中壁33gとを有する。
このように左のバルクヘッドサイドメンバ33の上部33aは、平面視にて複数の曲げ部分を有するクランク状断面に形成されているので、L字状断面やU字状断面に形成された部材よりも剛性を向上させることができる。結果、フロントバルクヘッド31を、バルクヘッドフランジ41を介して左のフロントサイドフレーム21に固定することにより、前部ユニット30を強固に支持することができる。
次に左のバルクヘッドフランジ、プレート及びサイドフレームフランジの断面形状について説明する。図6及び図7に示されるように、左のサイドフレームフランジ24は、サイドフレーム前端面25と、このサイドフレーム前端面25の内端から後方に延びるサイドフレーム前後面26と、このサイドフレーム前後面26の後端から車幅方向内側に延びるサイドフレーム奥面27とからなり、平面視でクランク状断面に形成されている。
また、左のプレート50は、サイドフレーム前端面25に重ねられるプレート前壁51と、このプレート前壁51の内端から後方に延びるプレート縦壁52と、このプレート縦壁52の後端から車幅方向内側に延びるとともにサイドフレーム奥面27に重ねられるプレート奥壁53とからなり、平面視でクランク状断面に形成されている。
また、左のバルクヘッドフランジ41は、左のバルクヘッドサイドメンバ33に一体に成形されている。左のバルクヘッドフランジ41は、左のバルクヘッドサイドメンバ33のサイドメンバ前壁33eから連続するとともに車幅方向外側に延びる平面状に形成されている。
左のバルクヘッドサイドメンバ33は、後部を形成するサイドメンバ奥壁33cと、このサイドメンバ奥壁33cの内端から前方に延びるサイドメンバ内縦壁33dと、このサイドメンバ内縦壁33dの前端から車幅方向外側に延びるサイドメンバ前壁33eとを有し、左のバルクヘッドフランジ41を含む全体を、平面視クランク状断面に形成されている。左のバルクヘッドサイドメンバ33は、左のバルクヘッドフランジ41を含む部分が、平面視クランク状断面に形成されているので、剛性を向上させることができる。
左のプレート50及び左のサイドフレームフランジ24は、左のバルクヘッドサイドメンバ33及び左のバルクヘッドフランジ41により形成されるクランク形状に対応するように、平面視でクランク状断面に形成されている。
左のバルクヘッドサイドメンバ33の背面33hと左のバルクヘッドフランジ41の背面45とは、左のプレート50を介して左のサイドフレームフランジ24に重ねられて、且つ連結されている。
次に左のバルクヘッドフランジに対する左のプレートの取付について説明する。図8に示されるように、車両10の後方から、左のフロントサイドフレーム21の左のサイドフレームフランジ24、左のプレート50、左のバルクヘッドサイドメンバ33の左のバルクヘッドフランジ41、バンパビーム61の順に配置されている。
左のプレート50は、左のバルクヘッドフランジ41に対してはボルト63によって締結される。これにより、左のプレート50は、バルクヘッドフランジ41に対して位置決めされる。
図9に示されるように、左のプレート50は、車両後方からバルクヘッドフランジ41の背面45に重なるようにとりつけられている。このため、左のプレート50をフロントバルクヘッド31と一体に扱うことができる。
次に左のサイドフレームフランジに対する左のプレート50の取付について説明する。図10に示されるように、フロントバルクヘッド31と一体になった左のプレート50を、左のサイドフレームフランジ24に当接するように移動させる。左のバルクヘッドフランジ41に設けられた溶接用の穴46,46を介して、左のプレート50を左の佐渡フレームフランジ24に溶接する。なお、溶接用の穴46に、左のプレート50が位置するように設定されている。
次にボルト取付用の穴等について正面図に基づいて説明する。図11に示されるように、左のバルクヘッドフランジ41には、左のプレート50をフロントバルクヘッド31にボルト締結するため仮止め用の穴47,47と、左のプレート50を左のサイドフレームフランジ24(図10参照)に溶接するための溶接用の穴46,46,46と、バンパビーム61をフロントバルクヘッド31にボルト締結するための穴48,48と、バンパビーム61、フロントバルクヘッド31及び左のプレート50を左のサイドフレームフランジ24にボルト締結するための本止め用の穴49,49,49,49とが形成されている。
また、左のバルクヘッドフランジ41には、背面に左のプレート50が重ならない非重ね部45aを有している。左のバルクヘッドフランジ41のなかの、非重ね部45aの穴48に、バンパビーム61をボルトによって締結する。
左のバルクヘッドフランジ41、左のプレート50、左のサイドフレームフランジ24はともに板状の部材であり、容易に穴を加工することができ、加工コストを低減させることができる。
以上の述べた車体前部構造の組立方法を次に述べる。図12に示されるように、バンパビーム61、フロントバルクヘッド31を含む前部ユニット30と、左右のプレート50,50と、左右のサイドフレームフランジ24,24が設けられた左右のフロントサイドフレーム21,21とを準備する(準備工程)。
フロントバルクヘッド31の左右のバルクヘッドフランジ41,41に対して、左右のプレート50を重ねて、ボルト63によって仮止めする(ボルト仮止め工程)。
図13(a)に示されるように、フロントバルクヘッド31及び左のプレート50を、矢印aのように左のサイドフレームフランジ24に移動させ、左のサイドフレームフランジ24に対して左のプレート50を溶接する(溶接工程)。
左のバルクヘッドフランジ41のなかの、非重ね部45a(図11参照)の位置に、バンパビーム61(図12参照)をボルトによって締結する(バンパ締結工程)。
図13(b)に示されるように、仮止めしたボルト63,63を外して、左のサイドフレームフランジ24に溶接された左のプレート50から、矢印bのようにフロントバルクヘッド31(前部ユニット30)を取り外す(前部ユニット取り外し工程)。
図14(a)に示されるように、左右のフロントサイドフレーム21,21の前方から、これらの左右のフロントサイドフレーム21,21間のエンジンルーム71にエンジン72及び補機類等の部品を入れて組み付ける(部品組み付け工程)。
図14(b)に示されるように、フロントバルクヘッド31(前部ユニット30)を左右のフロントサイドフレーム21,21に移動させ、バルクヘッドフランジ41,41を、左右のプレート50,50にボルトによって再び取り付ける(前部ユニット再取付工程)。
なお、実施例では、左右のプレート50を、左右のサイドフレームフランジ24に溶接し、左右のバルクヘッドフランジにボルトによって締結したが、これに限定されず、左右のプレート50を、左右のサイドフレームフランジ24にボルトによって締結し、左右のバルクヘッドフランジに溶接しても差し支えない。
また、実施例では、左右の固定部材50を左右のプレート50としたが、これに限定されず、左右の固定部材50を、前部ユニット30と左右のサイドフレームフランジ24とのいずれか一方の部材に対してボルトによって締結し、いずれか他方の部材に対して溶接できれば、ブラケットの他、加工が施された一般的な機械部品であっても差し支えない。
以上に述べた実施例1の車体前部構造をまとめて以下に記載する。
図2、図8〜図10に示されるように、左右の固定部材50は、前部ユニット30と左右のサイドフレームフランジ24とのいずれか一方に対してはボルトによって締結されるとともに、いずれか他方に対しては溶接されているので、前部ユニット30を左右のフロントサイドフレーム21に一旦組み付けて、組み付け精度を確保してから前部ユニット30を外すことができる。このため、車体前部が開放された状態で、エンジン72及び補機類をエンジンルーム71の前方から投入して組み付けるので、エンジン72や車体の上下の移動が若干で済み、エンジン72及び補機類の組み付けが容易になる。また、ボルトを外すだけで前部ユニット30を取り外すことができるので、特別な製造設備が必要ない。このため、前部ユニット30の組み付け精度を向上と、製造時間及び製造コストの低減化との両立を図ることができる。結果、前部二分割形式の車体前部構造において、簡単な構造で前部ユニット30の組み付け精度を向上させるとともに、車体の生産性を高めることができる。
図8〜図10に示されるように、左右のバルクヘッドフランジ41が、左右のバルクヘッドサイドメンバ33の車幅方向外方へ延びる構造であるので、前突時、衝突荷重によってフロントバルクヘッド31が後退した際に、左右のプレート50及び左右のバルクヘッドフランジ41が容易に曲がり、フロントバルクヘッド31の後退を阻害しない。このため、簡単な構造による最小限の部材を用いて、良好な衝突性能を得ることができる。
図5〜図7に示されるように、左右のバルクヘッドフランジ41は、左右のバルクヘッドサイドメンバ33に一体に成形されるので、部品の軽量化を図ることができる。また、左右のバルクヘッドサイドメンバ33は、左右のバルクヘッドフランジ41を含む全体を、平面視クランク状断面に成形され、左右のプレート50及び左右のサイドフレームフランジ24は、クランク形状に対応するように、平面視でクランク状断面に形成され、左右のサイドフレームフランジ24、左右のプレート50及び左右のバルクヘッドフランジ41が重ねて締結されるので、十分な強度を得ることができる。また、
図8〜図11に示されるように、バンパビーム61は、左右のプレート50を避けて左右のバルクヘッドフランジ41にのみ組み付けることができる。このため、左右のプレート50を左右のバルクヘッドフランジ41に組み付けた後にバンパビーム61を組み付けても、その後に左右のバルクヘッドフランジ41を外すことで前部ユニット30を取り外すことができ、無駄のない組立順序で効率良く部材を組み付けることができ、製造時間及び製造コストの低減を図ることができる。
図12〜図14に示されるように、エンジン72及び補機類を組み付ける前に、溶接工程によって前部ユニット30を左右のフロントサイドフレーム21に溶接し、組み付け精度を確保するので、比較的簡単な方法によって、前部ユニット30を左右のフロントサイドフレーム21に高い組み付け精度で組み付けることができる。また、前部ユニット取り外し工程の後の車体前部が開放された状態で、エンジン72及び補機類をエンジンルーム71に組み付けるので、容易に組み付け作業を行うことができる。また、前部ユニット取り外し工程は、ボルトを外すだけであるので、従来の製造設備を大きく変更することがなく対応することができる。また、単純な工程からなるので、効率よく作業を行うことができ、高い組み付け精度と、製造時間及び製造コストの低減化とを両立することができる。
図12〜図14に示されるように、左右のプレート50、左右のバルクヘッドフランジ41及び左右のサイドフレームフランジ24は板状の部材であるので、扱い易く、組み付け作業を容易にすることができる。このため、高い組み付け精度と、製造時間及び製造コストの低減とを両立することができる。
図12〜図14に示されるように、バンパビーム61は、左右のプレート50を避けて左右のバルクヘッドフランジ41にのみ組み付けることができる。このため、左右のプレート50を左右のバルクヘッドフランジ41に組み付けた後にバンパビーム61を組み付けても、その後に左右のバルクヘッドフランジ41を外すことで前部ユニット30を取り外すことができ、無駄のない組立順序で効率良く部材を組み付けることができ、製造時間及び製造コストの低減を図ることができる。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。なお、図5に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図15〜図17に示されるように、左のフロントサイドフレーム21の前端部には、略平板状の左のサイドフレームフランジ24が設けられている。
左の固定部材50は、車両前後方向に延びた中空の部材であり、後端部に左の固定側フランジ54が設けられている。なお、実施例では、固定部材50は、板状の部材をプレスにより矩形断面状に成形したが、これに限定されず、角柱を切削加工により中空にしたもの、筒形状としたもの、中実とした機械部品であっても差し支えない。
左のバルクヘッドサイドメンバ33は、断面視、左の固定部材50に当接する左の側面部81と、この左の側面部81の前端から車幅方向内側に延びる左の縦壁部82と、この左の縦壁部82の内端から前方に延びる左の内壁部83とを含む。左の縦壁部82は、左の固定側フランジ54の前面に対面しており、正面視で左の固定側フランジ54と左のサイドフレームフランジが重なる部分に、左の作業穴84が設けられている。
また、左のバルクヘッドサイドメンバ33は、車幅方向の側面部81に、上部支持部85及び下部支持部87が設けられている。上部支持部85及び下部支持部87は、車幅方向外側に延びる支持フランジ86が形成されている。
左の固定部材50の車幅方向の側面部は、左のバルクヘッドサイドメンバ33の側面部81に溶接されている。詳しくは、左の固定部材50は、上部支持部85及び下部支持部87の支持フランジ86に溶接されている。左の固定部材50は、断面視矩形状であり、上面部55a、側面部55b、下面部55c及び外面部55dを含む。
側面部55bは左のバルクヘッドサイドメンバ33の側面部81に当接し、上面部55aは上部支持部85の支持フランジ86に溶接され、下面部55は下部支持部87の支持フランジ86に溶接されている。左の固定部材50は、断面矩形状であるため、上面部55a及び下面部55cを有し、上下方向から支持することができ、側面部55bを左のバルクヘッドサイドメンバ33の側面部81当接することで、車幅方向に位置決めも容易にできる。
左の固定部側フランジ54は、サイドフレームフランジ24に、ボルト66により締結されている。作業穴84があることで、正面視で、縦壁部84の後方に位置する部分にも工具を入れることが容易にでき、作業性を向上させることができる。
以上の述べた実施例2の車体前部構造の組立方法を次に述べる。なお、実施例1の車体前部構造の組立方法と同一工程については、詳細説明は省略する。
図18に示されるように、準備工程では、図15〜図17で説明した左右の固定部材50及びフロントバルクヘッド31を準備する。
ボルト仮止め工程は、左の固定部側フランジ54を、左のサイドフレームフランジ24にボルト66によって締結する。溶接工程は、左の固定部材50の車幅方向の側面部55bを左のバルクヘッドサイドメンバ33の側面部81(図16参照)に溶接する。前部ユニット取り外し工程は、左の固定部側フランジ54を、左のサイドフレームフランジ24から取り外す。前部ユニット再取付工程は、左の固定部側フランジ54を、左のサイドフレームフランジ24に再び取り付ける。
以上に述べた実施例2の車体前部構造をまとめて以下に記載する。
図15〜図18に示されるように、左右の固定部側フランジ54は、左右のサイドフレームフランジ24にボルトにより締結することで組み付けられるので、従来からある組み付け方法とほとんど変わらない方法で組み付けを行うことができ、従来の生産設備を流用しやすい。また、左右の固定部材50は、車両前後方向に延びているので、前突時に前後方向につぶれることで、左右の固定部材50自体を緩衝部材として機能させることができる。また、左右の固定部材50と左右のフロントサイドフレーム21の2部材の強度をそれぞれ調整することにより、前突時に受ける荷重の制御範囲を大きくすることができる。
図15〜図18に示されるように、これらの左右の縦壁部82には、正面視で左右の固定側フランジ54と左右のサイドフレームフランジ24が重なる部分に、左右の作業穴84が設けられているので、左右の固定部側フランジ54を左右のサイドフレームフランジ24に、作業穴84を介してボルト締結することができる。このため、組み付けの効率を向上させることができる。
図15〜図18に示されるように、左右の固定部側フランジ54は、左右のサイドフレームフランジ24にボルトにより締結することで組み付けられるので、従来からある組み付け方法とほとんど変わらない方法で組み付けを行うことができ、従来の生産設備を流用しやすく、製造コストの低減を図ることができる。また、左右の固定部側フランジ54、左右のサイドフレームフランジ24は板状の部材であるので、扱い易く、組み付け作業を容易にすることができる。このため、高い組み付け精度と、製造時間及び製造コストの低減とを両立することができる。
尚、実施例においては、車両10の左側の部品について説明したが、車両10の右側であっても同様である。
本発明は、車体前部において、左右のフロントサイドフレームの前部にフロントバルクヘッドを取り付ける車体前部構造に好適である。
10…車両、20…車体(車体フレーム)、21…左右のフロントサイドフレーム、24…左右のサイドフレームフランジ、30…前部ユニット、31…フロントバルクヘッド、33…左右のバルクヘッドサイドメンバ、33h…左右のバルクヘッドサイドメンバの背面、41…左右のバルクヘッドフランジ、45…左右のバルクヘッドフランジの背面、45a…非重ね部、50…左右の固定部材(プレート)、54…左右の固定側フランジ、55b…左右の固定部材の側面部、61…バンパビーム、62、63、66…ボルト、81…左右のブルクヘッドサイドメンバの側面部、82…縦壁部、84…作業穴。

Claims (10)

  1. 車体の前部に位置して前後方向に延びた左右のフロントサイドフレームと、これらの左右のフロントサイドフレームの前部に配置されたフロントバルクヘッドとを含む車体前部構造において、
    前記左右のフロントサイドフレームには、前端に左右のサイドフレームフランジが設けられ、
    少なくとも前記フロントバルクヘッドを含む前部ユニットと、この前部ユニットを前記左右のサイドフレームフランジに固定するための左右の固定部材とを有し、
    これらの左右の固定部材は、前記前部ユニットと前記左右のサイドフレームフランジとのいずれか一方に対してはボルトによって締結されるとともに、いずれか他方に対しては溶接されていることを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記左右の固定部材は、前記左右のサイドフレームフランジに重ね合わされるプレートによって構成され、
    前記フロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有し、
    これらの左右のバルクヘッドサイドメンバから車幅方向外方へ延びる左右のバルクヘッドフランジが設けられ、
    前記左右のプレートは、前記左右のバルクヘッドフランジに対しては前記ボルトによって締結され、前記左右のサイドフレームフランジに対しては溶接されていることを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  3. 前記左右のバルクヘッドフランジは、前記左右のバルクヘッドサイドメンバに一体に成形され、
    前記左右のバルクヘッドサイドメンバは、前記左右のバルクヘッドフランジを含む全体を、平面視クランク状断面に成形され、
    前記左右のプレート及び前記左右のサイドフレームフランジは、前記クランク形状に対応するように、平面視でクランク状断面に形成され、
    前記左右のバルクヘッドサイドメンバの背面と前記左右のバルクヘッドフランジの背面とは、前記左右のプレートを介して前記サイドフレームフランジに重ねられ、且つ締結されていることを特徴とする請求項2記載の車体前部構造。
  4. 前記左右のバルクヘッドフランジは、背面に左右のプレートが重ならない非重ね部を有し、
    前記左右のバルクヘッドフランジのなかの、前記非重ね部の位置には、バンパビームがボルトによって締結されていることを特徴とする請求項2記載の車体前部構造。
  5. 前記フロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有し、
    前記左右の固定部材は、車両前後方向に延びて、後端部に左右の固定部側フランジが設けられ、
    前記左右の固定部材の車幅方向の側面部は、前記左右のバルクヘッドサイドメンバの側面部に溶接され、
    前記左右の固定部側フランジは、前記左右のサイドフレームフランジにボルトにより締結されていることを特徴とする請求項1記載の車体前部構造。
  6. 前記左右のバルクヘッドサイドメンバは、前記左右の固定部側フランジの前面に対面する左右の縦壁部を有した部材であり、
    これらの左右の縦壁部には、正面視で前記左右の固定側フランジと前記左右のサイドフレームフランジが重なる部分に、ボルトによって締結するための左右の作業穴が設けられていることを特徴とする請求項5記載の車体前部構造。
  7. 請求項1記載の車体前部構造の組立方法であって、
    前記前部ユニットと、前記左右のフロントサイドフレームと、前記左右のサイドフレームフランジと、前記固定部材とを準備する準備工程と、
    前記前部ユニットと前記左右のサイドフレームフランジとのいずれか一方の部材に対して、前記左右の固定部材を、ボルトによって仮止めするボルト仮止め工程と、
    前記前部ユニットと前記左右のサイドフレームフランジとのいずれか他方の部材に対して、前記左右の固定部材を、溶接する溶接工程と、
    仮止めした前記ボルトを外して、前記左右のサイドフレームフランジから前記前部ユニットを取り外す前部ユニット取り外し工程と、
    前記左右のフロントサイドフレームの前方から、これらの左右のフロントサイドフレーム間に部品を入れて組み付ける部品組み付け工程と、
    前記一方の部材に対して、前記固定部材を前記ボルトによって再び取り付ける前部ユニット再取付工程とからなることを特徴とする車体前部構造の組立方法。
  8. 前記準備工程で準備する前記左右の固定部材は、前記左右のサイドフレームフランジに重ね合わされるプレートによって構成されており、
    前記準備工程で準備する前記フロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有し、これらの左右のバルクヘッドサイドメンバから車幅方向外方へ延びる左右のバルクヘッドフランジが設けられており、
    前記ボルト仮止め工程は、前記左右のプレートを、前記左右のバルクヘッドフランジに重ねて前記ボルトによって締結し、
    前記溶接工程は、前記左右のプレートを前記左右のサイドフレームフランジに溶接し、
    前記前部ユニット取り外し工程は、前記左右のバルクヘッドフランジを、前記左右のプレートから取り外し、
    前記前部ユニット再取付工程は、前記左右のバルクヘッドフランジを、前記左右のプレートに再び取り付けることを特徴とする請求項7記載の車体前部構造の組立方法。
  9. 前記準備工程で準備する前記左右のバルクヘッドフランジには、背面に左右のプレートが重ならない非重ね部を有しており、
    前記溶接工程の次には、前記左右のバルクヘッドフランジのなかの、前記非重ね部の位置に、バンパビームをボルトによって締結するバンパ締結工程を有することを特徴とする請求項8記載の車体前部構造の組立方法。
  10. 前記準備工程で準備する前記左右の固定部材は、車両前後方向に延びて、後端部に左右の固定部側フランジが設けられ、前記フロントバルクヘッドは、車幅方向両端に位置して上下に延びる左右のバルクヘッドサイドメンバを有しており、
    前記ボルト仮止め工程は、前記左右の固定部側フランジを、前記左右のサイドフレームフランジに前記ボルトによって締結し、
    前記溶接工程は、前記左右の固定部材の車幅方向の側面部を前記左右のバルクヘッドサイドメンバの側面部に溶接し、
    前記前部ユニット取り外し工程は、前記左右の固定部側フランジを、前記左右のサイドフレームフランジから取り外し、
    前記前部ユニット再取付工程は、前記左右の固定部側フランジを、前記左右のサイドフレームフランジに再び取り付けることを特徴とする請求項7記載の車体前部構造の組立方法。
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