JP2015058386A - 耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法、および光学部品の洗浄方法 - Google Patents

耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法、および光学部品の洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を含む被洗浄物に付着した水溶性加工や水分を含む粒子を少ない工程で効率よく除去でき、被洗浄物にダメージを与えない洗浄方法を提供する。【解決手段】本発明の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に前記被洗浄物を少なくとも1回浸漬して洗浄する第1洗浄工程と、前記第1洗浄工程により洗浄された被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬して洗浄する第2洗浄工程とを有し、前記非水系洗浄剤(I)は、(A2)飽和脂肪族炭化水素、(B)アニオン性界面活性剤、(C)非イオン性界面活性剤、および(D)水を含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄方法、特に、自動車、機械、精密機器、電気、電子、光学等の各種工業分野において扱われる部品、日常生活で使用される金属製品や樹脂製品や繊維品等の種々の物品のうち、加工時に水分を含む加工油や水に分散させた研磨剤等を使用し、熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける耐水性の低い材質、例えば、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれらの金属の少なくとも1種を含む合金、あるいは快削鋼を含む被洗浄物、または軟硝材等の光学部品の洗浄方法に関する。
従来、自動車、機械、精密機器、電気、電子、光学等の各種工業分野において扱われる部品の加工の際、(i)鉱物油等を主体とする油性加工油、(ii)鉱物油等に界面活性剤を加えて水に乳化させた水溶性加工油、(iii)微粒子などが使用されている。中でも、切削や研削加工などを中心に水溶性加工油や水に分散させた研磨剤が多く使用されている。このような水溶性加工油等が付着した物品を洗浄する場合には、水系洗浄剤、水系洗浄剤に水溶性溶剤を配合した準水系洗浄剤、イソプロパノールなどのアルコール系洗浄剤、グリコールエーテル系洗浄剤等が使用されている。
アルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれらの金属の少なくとも1種を含む合金、あるいは快削鋼を含む被洗浄物や、耐水性の低いいわゆる軟硝材を用いたレンズ等の光学部品は、熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受けやすいが、これらの物品も、水溶性加工油や水に分散させた研磨剤を使用して加工され、水系洗浄剤により洗浄されている。
一般に、熱水によりダメージを受ける物品を水系洗浄剤で洗浄した後、水ですすぎ工程を行なうと、すすぎ後の乾燥工程での加熱により物品上の水が熱水となり物品がダメージを受ける。したがって、水切り剤等で物品上の水の除去した後、水を含まない炭化水素系の洗浄剤により水切り剤等を除去するすすぎを行なう必要性が有る。その場合の洗浄工程は、(1)水系洗浄剤での洗浄工程、(2)水切り洗浄工程、(3)すすぎ工程の3工程が最低限必要となり、洗浄時間が長くなること、洗浄剤のコストが大きくなること、洗浄装置が大きくなり、スペースを必要とすること、排水処理設備を要すること等の欠点を持つ。
また、酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を有する被洗浄物を水系洗浄剤で洗浄する場合、腐食され変色を起こしてしまうことがある。水系洗浄剤による金属の腐食や変色等を防止する技術として、変色防止剤、例えば、ポリブチレングリコール等と酸無水物とのアシル化反応物のアルカリ金属塩からなる変色防止剤(例えば、特許文献1参照)や、炭酸アンモニウム等の炭酸塩と窒素系複素環化合物とを所定の割合で配合した変色防止剤(例えば、特許文献1参照)を添加した水系洗浄剤等による洗浄が提案されている。しかしながら、変色防止剤のコスト等の問題や、変色防止剤の被洗浄物への残存の問題、ならびに水系洗浄剤を用いるため排水処理設備に大きなコストおよびスペースが必要であるという欠点を有する。
また、銅、亜鉛またはアルミニウム等の金属の洗浄による腐食や変色を防止する技術として、所定炭素数のアルキル基またはアルケニル基を有する第1級アルコールのアルキレンオキシド付加体、所定炭素数のアルキル基またはアルケニル基を有する第2級アルコールのアルキレンオキシド付加体、両面活性剤、およびアルカリ剤を含む水性液体金属洗浄剤が開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の水性洗浄剤は、金属の変色等を防止できるものの、水によりすすぎを行なうため、その後の乾燥工程に時間もしくは高いエネルギーを要するという欠点を有する。
さらに、準水系洗浄剤、アルコール系洗浄剤やグリコールエーテル系洗浄剤も種々提案されているが、熱水や、酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を有する被洗浄物について変色等を発生せずに洗浄できるものは報告されていない。また、これらの洗浄剤は、洗浄工程とすすぎ工程で同一の洗浄剤を使用し、洗浄剤自体が水溶性であることから洗浄剤中に水分が溶解している状態で安定するため、洗浄剤からの水分除去が困難となる。そのため、ある程度以上すすぎ工程で使用する洗浄剤中の水分含有率が高くなった場合、すすぎ洗浄後でも物品上の水分を完全に除去できなくなり、水系洗浄剤を用いた場合と同様に乾燥時に物品にダメージを与えることがあり、頻繁に洗浄剤を交換する必要がある。
一方、極性の高い汚れと極性の低い汚れを洗浄できる洗浄剤として、直鎖飽和脂肪族炭化水素、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、および水を所定の割合で含む洗浄剤(例えば、特許文献3参照)や、非水系洗浄剤と、界面活性剤と、極性溶剤と、水とを所定の割合で含む洗浄剤組成物(例えば、特許文献4参照)が開示されている。しかしながら、特許文献3および4では、熱水や、酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を有する被洗浄物について、変色等を発生せずに洗浄する方法については記載も示唆もされていない。
特開2006−213982号公報 特開2001−262384号公報 特開2013−117008号公報 特開平09−157698号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を含む被洗浄物に付着した水溶性加工油や水および研磨剤を、被洗浄物の変色等を抑制しながら少ない工程にて洗浄することが可能である洗浄方法を提供することを目的とする。
本出願人は、熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を含む被洗浄物に付着した水溶性加工油や水および研磨剤が、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する洗浄剤により、被洗浄物にダメージを与えることなく洗浄することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に、前記被洗浄物を少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(I)を噴射するスプレー洗浄を行なう第1洗浄工程と、前記第1洗浄工程により洗浄された被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(II)を噴射するスプレー洗浄を行なう第2洗浄工程とを有し、前記非水系洗浄剤(I)は、(A2)飽和脂肪族炭化水素、(B)アニオン性界面活性剤、(C)非イオン性界面活性剤、および(D)水を含有することを特徴とする。
また、本発明の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、上記発明において、前記非水系洗浄剤(I)は、前記(A2)飽和脂肪族炭化水素を60.0質量%〜85.0質量%、前記(B)アニオン性界面活性剤を8.0質量%〜15.0質量%、前記(C)非イオン性界面活性剤を2.0質量%〜5.0質量%、前記(D)水を1.0質量%〜20.0質量%の割合で含有するとともに、前記非水系洗浄剤(I)に水を添加した混合液の濁度により測定した飽和水分量が、10質量%以上であることを特徴とする。
また、本発明の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、上記発明において、前記飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)は、炭素数が9〜13のパラフィン系炭化水素であることを特徴とする。
また、本発明の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、上記発明において、前記非水系洗浄剤(I)は、前記アニオン性界面活性剤(B)と前記非イオン性界面活性剤(C)とを合計で10.0〜20.0質量%含むとともに、前記アニオン性界面活性剤(B)と前記非イオン性界面活性剤(C)とを、2.0〜5.0:1の割合(質量比)で含有することを特徴とする。
また、本発明の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、上記発明において、前記アニオン性界面活性剤(B)がジアルキルスルホコハク酸エステル塩であり、前記非イオン性界面活性剤(C)がソルビタン脂肪酸エステルであることを特徴とする。
また、本発明の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、上記発明において、前記非水系洗浄剤(I)は極性溶剤を含まないことを特徴とする。
また、本発明は、光学部品の洗浄方法であって、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に、前記被洗浄物を少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(I)を噴射するスプレー洗浄を行なう第1洗浄工程と、前記第1洗浄工程により洗浄された前記被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(II)を噴射するスプレー洗浄を行なう第2洗浄工程とを有し、前記非水系洗浄剤(I)は、(A2)飽和脂肪族炭化水素を60.0質量%〜85.0質量%、(B)アニオン性界面活性剤を8.0質量%〜15.0質量%、(C)非イオン性界面活性剤を2.0質量%〜5.0質量%、(D)水を1.0質量%〜20.0質量%の割合で含有するとともに、前記非水系洗浄剤(I)に水を添加した混合液の濁度により測定した飽和水分量が、10質量%以上であることを特徴とする。
本発明の洗浄方法は、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)により被洗浄物に影響を与えることなく高い洗浄性を発揮しうるとともに、飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)によるすすぎ洗浄(リンス)により水分を部品から完全に除去することが可能であるため、熱水や酸性/アルカリ性の水によってダメージを生じる材質を用いた被洗浄物を、少ない工程で変色等を発生することなく洗浄することが可能である。
以下に、本発明にかかる、熱水や、酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を有する被洗浄物、たとえば、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれらの金属の少なくとも1種を含む合金、あるいは快削鋼を含む被洗浄物、または軟硝材等の光学部品の洗浄方法について詳細に説明する。
本発明にかかる耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法は、
W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に、前記被洗浄物を少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(I)を噴射するスプレー洗浄を行なう第1洗浄工程と、
前記第1洗浄工程により洗浄された被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(II)を噴射するスプレー洗浄を行なう第2洗浄工程とを有し、
前記非水系洗浄剤(I)は、(A2)飽和脂肪族炭化水素、(B)アニオン性界面活性剤、(C)非イオン性界面活性剤、および(D)水を含有することを特徴とする。
ここで、耐水性の低い材質とは、熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質、例えば、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれらの金属の少なくとも1種を含む合金、あるいは快削鋼である。
また、本発明にかかる光学部品の洗浄方法は、
W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に、前記被洗浄物を少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(I)を噴射するスプレー洗浄を行なう第1洗浄工程と、
前記第1洗浄工程により洗浄された前記被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(II)を噴射するスプレー洗浄を行なう第2洗浄工程とを有し、
前記非水系洗浄剤(I)は、(A2)飽和脂肪族炭化水素を60.0質量%〜85.0質量%、(B)アニオン性界面活性剤を8.0質量%〜15.0質量%、(C)非イオン性界面活性剤を2.0質量%〜5.0質量%、(D)水を1.0質量%〜20.0質量%の割合で含有するとともに、前記非水系洗浄剤(I)に水を添加した混合液の濁度により測定した飽和水分量が、10質量%以上であることを特徴とする。
なお、光学部品とは、軟硝材を用いたレンズ等の耐水性の低い材料である。
まず、本発明の洗浄方法で使用する非水系洗浄剤(I)、および非水系洗浄剤(II)について説明する。
本発明で使用する非水系洗浄剤(I)は、飽和脂肪族炭化水素(A2)と、アニオン性界面活性剤(B)と、非イオン性界面活性剤(C)と水(D)を所定割合で含み、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する。
また、本発明で使用する非水系洗浄剤(II)は、界面活性剤を実質的に含まない飽和脂肪族炭化水素(A1)からなる。
本発明において、飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)は、炭素数が9〜13のものが好ましい。飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)の炭素数が9未満であると、洗浄液組成物の引火点が低くなるため発火のおそれが高くなる。また、炭素数が13より大きくなると、洗浄液組成物の粘度が高くなり、洗浄効率が低下するおそれがある。飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)は、炭素数が10〜13のものがより好ましく、10〜12のものが特に好ましい。
また、飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)は、パラフィン系炭化水素であることが好ましい。飽和脂肪族炭化水素(A2)がパラフィン系炭化水素である場合、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができるため好ましい。
また、飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)は、同じ化合物でも異なる化合物でも構わない。飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)が同じ化合物であった場合、非水系洗浄剤(II)の再生に有利となるため好ましい。
本発明にかかる飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)としては、たとえば、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、ノルマルノナン、ノルマルデカン、ノルマルウンデカン、ノルマルドデカン、ノルマルトリデカン、ノルマルテトラデカン、ノルマルペンタデカン等のノルマルパラフィン系炭化水素、イソヘプタン、イソオクタン、イソノナン、イソデカン、イソウンデカン、イソドデカン、イソトリデカン、イソテトラデカン、イソペンタデカン等のイソパラフィン系炭化水素を使用することができる。これらは、1種で使用してもよく、あるいは2種以上使用してもよい。これらの中でも、ノルマルデカン、ノルマルウンデカン、ノルマルドデカン、イソデカン、イソウンデカン、イソドデカンが、安全性と洗浄効率を両立しうる点で好ましい。
本発明の非水系洗浄剤(I)において、飽和脂肪族炭化水素(A2)の配合量は、60.0〜85.0質量%であることが好ましい。飽和脂肪族炭化水素(A2)の配合量が、60.0質量%未満であると、洗浄液の粘度が高いため洗浄効率が低下する恐れがあり、85.0質量%より多い場合、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成できないおそれがある。飽和脂肪族炭化水素(A2)の配合量は、75.0〜80.0質量%であることが好ましい。
本発明の非水系洗浄剤(I)において、アニオン性界面活性剤(B)は、目的に応じて適宜選択することが可能であるが、例えば、石油スルホネート、ロート油等のスルホン酸塩、硫酸エステル塩、カルボン酸塩などを例示することができる。
なかでも、スルホン酸塩としては、炭素数が8〜22である炭化水素のスルホン酸塩が好ましい。硫酸エステル塩としては、炭素数が8〜18の硫酸化油、炭素数が8〜18のアルキル硫酸エステル塩が好ましい。カルボン酸塩としては、アルキル基の炭素数が6〜13のジアルキルスルホコハク酸エステル塩、炭素数が6〜13のスルホコハク酸アルキル二塩、アルキル基の炭素数が6〜13のポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩が好ましい。上記のアニオン性界面活性剤(B)は、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成しうるため好ましい。特に、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム等のアルキル基の炭素数が6〜13のジアルキルスルホコハク酸エステル塩が、より安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成しうるため好適に使用される。
なお、アニオン性界面活性剤(B)として使用するスルホン酸塩としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩以外の物質を用いることが、環境への影響を低減するとともに、管理が容易となるため好ましい。
アニオン性界面活性剤(B)として使用する界面活性剤の塩としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、炭素数が1〜5のアルカノールアミン塩が例示されるが、スルホン酸、硫酸エステル、カルボン酸等の酸の形態のものも使用可能である。上記に例示した界面活性剤は、1種で使用してもよく、あるいは2種以上を使用してもよい。
本発明の非水系洗浄剤(I)において、アニオン性界面活性剤(B)の配合量は、8.0〜15.0質量%であることが好ましい。アニオン性界面活性剤(B)の配合量が、8.0質量%未満であると、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができない場合があり、15.0質量%より多い場合、洗浄液の粘度が高いため洗浄効率が低下する恐れがある。アニオン性界面活性剤(B)の配合量は、9.0〜15.0質量%であることが好ましい。
本発明の非水系洗浄剤(I)において、非イオン性界面活性剤(C)は、目的に応じて適宜選択することが可能であるが、例えば、ポリアルキレングリコール類、脂肪酸エステル類を例示することができる。特に、脂肪酸エステル類は、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができるので好ましい。
非イオン性界面活性剤(C)として使用するポリアルキレングリコール類としては、例えば、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどが例示される。非イオン性界面活性剤(C)としてポリアルキレングリコール類を使用する場合、熱安定性を向上することができる。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーは、下記式(1)または式(2)で表される化合物である。
HO−(CO)−(CO)−(CO)−H (1)
HO−(CO)−(CO)−(CO)−H (2)
上記式(1)および式(2)において、aは2〜160、bは10〜60、cは2〜160が好ましい。
非イオン性界面活性剤(C)として使用するポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーは、ポリオキシプロピレン部分の分子量が3500以下であるとともに、ポリエチレンオキサイド部分が50質量%以下であることが好ましい。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルは、下記式(3)で表される化合物である。
−O−(CO)−(CO)−H (3)
上記式(3)において、Rは炭素数6〜16のアルキル基であり、nおよびmは2〜16が好ましい。
なお、非イオン性界面活性剤(C)として使用するポリアルキレングリコール類としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル以外の物質を用いることが、環境への影響を低減するとともに、管理が容易となるため好ましい。
非イオン性界面活性剤(C)として使用する脂肪酸エステル類は、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシ脂肪酸エステル類等が例示される。脂肪酸エステル類は、洗浄力を向上することができるので好ましい。中でも、ソルビタン脂肪酸エステルは、より安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成できるので好ましい。
本発明の非水系洗浄剤(I)において、非イオン性界面活性剤(C)の配合量は、2.0〜5.0質量%であることが好ましい。非イオン性界面活性剤(C)の配合量が、2.0質量%未満であると、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができない場合があり、5.0質量%より多い場合、洗浄液の粘度が高いため水置換洗浄効率が低下する恐れがある。非イオン性界面活性剤(C)の配合量は、3.0〜5.0質量%であることが好ましい。
本発明の非水系洗浄剤(I)において、水(D)は、蒸留水、イオン交換水等を使用することができる。
本発明の非水系洗浄剤(I)において、水(D)の配合量は、1.0〜20.0質量%であることが好ましい。水(D)の配合量が、1.0質量%未満であると、水溶性加工油に含まれる無機の汚れや粒子に対する洗浄性が低下する場合があり、20.0質量%より多い場合、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができない場合がある。水(D)の配合量は、5.0〜15.0質量%であることが好ましく、5.0〜10.0質量%であることが特に好ましい。
なお、本発明で使用する非水系洗浄剤(I)は、そのまま被洗浄物を接触させて洗浄することもできるが、水(D)の配合量を少なくした非水系洗浄剤(I)または所定の配合量の非水系洗浄剤(I)に、上記した水(D)の配合量の範囲内であれば、洗浄前にさらに水(D)を加えて洗浄することも可能である。本発明で使用する非水系洗浄剤(I)は、使用時に水(D)を追加配合して使用することにより、保管および輸送時の品質変動、保管スペースおよび輸送コストを抑えながら高い洗浄性を得ることができる。
本発明の非水系洗浄剤(I)は、W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成する。W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することにより、洗浄ムラを防止することができる。また、本発明の洗浄液組成物は、水分の添加方法に関わらず安定したW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成するため、搖動、シャワー、超音波照射など一般的な洗浄方法のいずれも行なうことができる。
従来より、非水系洗浄剤は、金属に対する腐食性が低く、発錆しにくいこと、蒸留再生による再生使用が可能であること、乾燥性に優れ、シミが残り難いこと等の特徴を有し、極性の低い油性の加工油等の洗浄に使用されてきたが、極性の高い水性の加工油や、水に分散した研磨剤等の洗浄能力が低いため、これらの洗浄用途には用いられてこなかった。
また、安定したW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成するためには、水と、油層となる非水系の洗浄剤と、界面活性剤に加え、グリコールエーテル類、アルコール類、グリコール類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類等の極性溶剤が使用されていた。
本発明者らは、非水系洗浄剤により水性の加工油や、水に分散した研磨剤等の洗浄を可能とすべく鋭意検討を行なった結果、飽和脂肪族炭化水素(A2)と、アニオン性界面活性剤(B)と、非イオン性界面活性剤(C)と水(D)とを所定の配合量で含む非水系洗浄剤(I)は、極性溶剤を使用することなく、安定したW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することにより、水性加工油や水に分散した研磨剤の洗浄が可能であり、また、被洗浄物が、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれらの少なくとも1種を含む合金、あるいは快削鋼等の腐食しやすい材料を含むものや、耐水性の低い軟硝材等の光学部品である場合にも、非水系洗浄剤(I)で洗浄後、非水系洗浄剤(II)ですすぎ洗浄を行なうことにより、変色や潜傷等を発生することなく、洗浄可能であることを見出した。
本発明は、安定したW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)により、飽和脂肪族炭化水素(A2)等の非水系の洗浄剤のみでは洗浄効果が低い水溶性加工油や水に分散した研磨剤等について、高い洗浄効果を発揮し、かつ飽和脂肪族炭化水素(A1)からなる非水系洗浄剤(II)によるすすぎ洗浄が可能であることから、少ない工程で、熱水または酸性もしくはアルカリ性の水に弱い材質を含む被洗浄物を洗浄可能であるという極めて優れた効果を有するものである。
また、本発明の洗浄方法で使用する非水系洗浄剤(I)は、グリコールエーテル類、アルコール類、グリコール類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類等の極性溶剤を使用することなく、安定したW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成するため、特定の樹脂やゴム材料、例えば、ABS樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル、ニトリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等といった、極性溶剤により侵食される材料からなる洗浄治具の使用も可能である。
なお、本明細書において、W/Oマイクロエマルションとは、水および界面活性剤が10〜100nm程度の平均粒径のミセルを形成し、油層、本発明では飽和脂肪族炭化水素(A2)に分散している状態をいい、半透明または透明な液体状をなしている。また、可溶化型W/Oエマルションとは、水および界面活性剤が1〜10nm程度の平均粒径のミセルを形成し、油層、本発明では飽和脂肪族炭化水素(A2)に分散している状態をいい、透明な液体状をなしている。W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションは、分散している水の粒子径が小さいため、長期間放置しても層分離することがない。ミセルの平均粒径は、ゼータ電位・粒子径・分子量測定装置により測定される。
W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションの形成は、ミセルの平均粒径を測定することにより判別可能であるが、ミセルの平均粒径と非水系洗浄剤(I)の濁度(JIS K0101)に相関があることから、本明細書では、非水系洗浄剤(I)の濁度の測定により、W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションの形成の有無を判別した。本発明において、非水系洗浄剤(I)の濁度が100NTU以下であれば、W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成するものとした。
また、本発明の洗浄方法において使用する非水系洗浄剤(I)は、体積抵抗率が低いため、浸漬洗浄のみならず、スプレー洗浄も安全に行うことができる。さらに、被洗浄物の研磨と洗浄を同時に行うことができ、また、被洗浄物および洗浄した汚れの帯電を防止できるために被洗浄物への汚れの再付着を抑制することも可能となる。
本発明において、非水系洗浄剤(I)は、アニオン性界面活性剤(B)と非イオン性界面活性剤(C)とを合計で10.0〜20.0質量%含むとともに、アニオン性界面活性剤(B)と非イオン性界面活性剤(C)とが、2.0〜5.0:1の割合(質量比)で配合されることが好ましい。
本発明で使用する非水系洗浄剤(I)において、アニオン性界面活性剤(B)と非イオン性界面活性剤(C)との合計の配合量が、10.0質量%未満の場合、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができない場合があり、また、合計配合量が、20.0質量%より大きい場合、洗浄液の粘度が高いため洗浄効率が低下する恐れがある。アニオン性界面活性剤(B)と非イオン性界面活性剤(C)との合計の配合量は、12.0〜20.0質量%であることが好適である。
本発明で使用する非水系洗浄剤(I)において、アニオン性界面活性剤(B)と非イオン性界面活性剤(C)との配合割合(質量比)は、非イオン性界面活性剤(C)の配合割合を1とした場合、アニオン性界面活性剤(B)は2.0〜5.0倍であることが好ましい。アニオン性界面活性剤(B)の配合割合が非イオン性界面活性剤(C)の2.0倍より小さいか、または5.0倍より大きい場合、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができなくなるおそれがある。
本発明において、非水系洗浄剤(I)の飽和水分量は、10質量%以上であることが好ましい。飽和水分量が10質量%以上である場合、飽和脂肪族炭化水素(A2)中に水(D)が高い割合で分散しているため、有機の汚れの洗浄性を維持しながら、無機の汚れの洗浄性を向上することが可能となる。非水系洗浄剤(I)の飽和水分量は、10質量%以上であれば好ましいが、10〜35質量%であることがより好ましい。
非水系洗浄剤(I)の飽和水分量は、飽和脂肪族炭化水素(A2)、アニオン性界面活性剤(B)および非イオン性界面活性剤(C)からなる組成物中に、水(D)を配合し、水(D)添加後の洗浄剤組成物の濁度(JIS K0101)が100NTUとなったときの水(D)の洗浄剤組成物中の割合(質量%)をいう。非水系洗浄剤(I)の濁度は、携帯用濁度計2100P型(セントラル科学(株)製)を使用したが、これに限定されるものではない。
また、本発明で使用する非水系洗浄剤(I)には、飽和脂肪族炭化水素(A2)、アニオン性界面活性剤(B)、非イオン性界面活性剤(C)のほか、本発明の効果を損なわない範囲で、他の洗浄剤成分や、各種の添加剤などを添加しても良い。
ここで、他の洗浄剤成分としては、飽和脂肪族炭化水素(A2)以外の炭化水素、例えば、トリメチルベンゼン、エチルトルエン、テトラメチルベンゼン等のアルキルベンゼン、メチルナフタレン、エチルナフタレン、ジメチルナフタレン等のアルキルナフタレンが例示される。
添加剤としては、防錆剤、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、アルカリ剤、漂白剤、着臭剤等が挙げられる。防錆剤は、例えば、ペンタエリスリトールモノエステル、ソルビタンモノオレート等の脂肪酸エステル系防錆剤、アミン、アミン塩等のアミン系防錆剤、芳香族カルボン酸、アルケニルコハク酸、ナフテン酸塩等のカルボン酸系防錆剤、石油スルホネート等の有機スルホン酸系防錆剤、有機リン酸エステル系防錆剤、酸化パラフィン系防錆剤等が例示される。
上記のその他の成分の非水系洗浄剤(I)への配合量は、本発明の効果を損なわない範囲であれば制限はないが、非水系洗浄剤(I)中、10.0質量%以下が好ましく、5.0質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以下であることがさらに好ましい。その他の成分の配合量が10.0質量%を超えた場合、水分添加時に安定したW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションの形成を阻害するおそれがある。
非水系洗浄剤(I)は、上記した各成分を所定量計量し、混合、撹拌して製造することができる。配合の順番、撹拌方法には何ら制限がなく、所定の割合の各成分を混合、撹拌することで、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成する洗浄剤組成物を製造することができる。
次に、本発明の洗浄方法について説明する。
本発明の洗浄方法において、耐水性の低い材質を含む被洗浄物、たとえばアルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれらの金属の少なくとも1種を含む合金、あるいは快削鋼を含む被洗浄物、または軟硝材等の光学部品を、W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に、少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に非水系洗浄剤(I)を噴射するスプレー洗浄を行ない、水溶性加工油や水に分散する研磨剤を洗浄する(第1洗浄工程)。非水系洗浄剤(I)が、W/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することにより、洗浄ムラを防止することができる。また、本発明で使用する非水系洗浄剤(I)は、連続相である飽和脂肪族炭化水素と分散相である水により、極性の低い部分と高い部分の両方を持つため、極性が低い油性加工油だけでなく、極性が高い水性加工油の洗浄も可能である。また、非水系洗浄剤(I)は、金属に対する腐食性が低い飽和脂肪族炭化水素(A2)が主成分であって、強酸性物質または強アルカリ性物質を含まないため、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれら少なくとも1種の金属を含む合金、あるいは快削鋼等の、酸またはアルカリ性物質によりダメージを受ける材料を含む被洗浄物についても、変色や変質等を発生させることなく洗浄を行なうことができる。さらに、非水系洗浄剤(I)は、水(D)を含有するが、強酸性物質または強アルカリ性物質を含まず、飽和脂肪族炭化水素(A2)を油層とするW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成しているため、耐水性が低く、酸またはアルカリ性物質によりダメージを受ける材質、たとえばアルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれら金属の少なくとも1種を含む合金、あるいは快削鋼を含む被洗浄物、または軟硝材等の光学部品を洗浄した場合も、変色や変質、白ヤケ、青ヤケ、潜傷等の発生を防止することができる。さらにまた、本発明で使用する非水系洗浄剤(I)は、低温でも安定したW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成するため、加温することなく高い洗浄性を発揮しうるとともに、熱水に弱い材料の洗浄を行なうことができる。また、非水系洗浄剤(I)中で被洗浄物を搖動したり、超音波照射などを行なっても、相分離や分散安定性の低いエマルションへの変化による被洗浄物への汚れ再付着を起こすことなく、水溶性加工油や水に分散する研磨剤等を効率よく除去することができる。
本発明の洗浄方法において、第1洗浄工程後、被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、被洗浄物に非水系洗浄剤(II)を噴射するスプレー洗浄によりすすぎ洗浄を行なう(第2洗浄工程)。第2洗浄工程では、第1洗浄工程における非水系洗浄剤(I)での洗浄により被洗浄物に残存する非水系洗浄剤(I)や、非水系洗浄剤(I)由来の界面活性剤を除去することができる。
本発明の洗浄方法において、被洗浄物は、非水系洗浄剤(I)および非水系洗浄剤(II)にそれぞれ浸漬する浸漬洗浄、または、被洗浄物に非水系洗浄剤(I)および非水系洗浄剤(II)をそれぞれ噴射するスプレー洗浄をことが好ましい。しかしながら、被洗浄物への非水系洗浄剤(I)および非水系洗浄剤(II)をそれぞれ含浸させたスポンジ等による被洗浄物表面のふき取り等により行なうこともできる。浸漬洗浄する場合、超音波、撹拌、エアバブリング、被洗浄物の揺動等を行なうことにより洗浄効果を向上することができる。また、非水系洗浄剤(I)および/または非水系洗浄剤(II)を加温して洗浄することにより、洗浄効果を向上することもできる。
本発明の洗浄方法において、非水系洗浄剤(I)による被洗浄物の第1洗浄工程後に、飽和脂肪族炭化水素(A1)からなる非水系洗浄剤(II)により被洗浄物のすすぎ洗浄を行なう第2洗浄工程は、被洗浄物表面に残存する非水系洗浄剤(I)や非水系洗浄剤(I)に配合される界面活性剤の除去を目的とする。非水系洗浄剤(II)に使用する飽和脂肪族炭化水素(A1)は、非水系洗浄剤(I)の成分として使用する飽和脂肪族炭化水素(A2)と同一、または飽和脂肪族炭化水素(A2)より低沸点の炭化水素であることが好ましく、例えば、ノルマルデカンを用いることが好ましい。すすぎ洗浄は、1回でもよく、または2回以上行なってもよい。
非水系洗浄剤(I)による第1洗浄工程において、非水系洗浄剤(I)中への、汚れ成分である水溶性加工油等による持ち込み水分量が多い場合には、非水系洗浄剤(I)中の水分含有量が増加する。非水系洗浄剤(I)の水分含有量が多くなりすぎた場合、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成する能力が低下する。そのため、非水系洗浄剤(I)の水分含有量が所定量以上となった場合、水分含有量低減操作を行うことが好ましい。非水系洗浄剤(I)の水分含有量を低減する方法としては、超音波照射、バブリング操作などを例示することができる。
非水系洗浄剤(I)による第1洗浄工程において、洗浄力向上のために超音波照射等を行なった場合、超音波照射により非水系洗浄剤(I)中の水(D)が蒸発して水分含有量が減少する場合がある。非水系洗浄剤(I)の水分含有量が少なくなりすぎた場合、水溶性加工油等の洗浄能力が低下する場合がある。そのため、非水系洗浄剤(I)の水分含有量が所定値以下となった場合、水分含有量増加操作を行うことが好ましい。非水系洗浄剤(I)の水分含有量を増加する方法としては、非水系洗浄剤(I)に水(D)を添加し、撹拌もしくは超音波照射により混合すればよい。非水系洗浄剤(I)の製造時と同じく、水(D)添加の方法、撹拌方法には何ら制限がなく、所定の割合の水(D)を混合、撹拌することで、安定なW/Oマイクロエマルション、または可溶化型W/Oエマルションを形成することができる。
本発明において、非水系洗浄剤(I)の水分量の管理は、濁度測定やカールフィッシャー法による化学定量、吸着剤への吸着法、電気抵抗式、静電容量式、水分と試薬が反応した際に発生するガスの圧力を測定するガス圧式、近赤外線式、水分試験紙といった一般的に知られている水分測定方法を利用して管理することも可能である。
本発明の洗浄方法では、非水系洗浄剤(I)による被洗浄物の洗浄後(第1洗浄工程)、非水系洗浄剤(II)によるすすぎ洗浄(第2洗浄工程)を行うため、非水系洗浄剤(II)は次第に非水系洗浄剤(I)から持ち込まれた界面活性剤にて純度が低下する。非水系洗浄剤(II)の純度が所定値以下となった場合、非水系洗浄剤(II)を蒸留等することにより界面活性剤成分を分離させ、再生することが可能である。また、非水系洗浄剤(I)の水分含有量が多い場合、非水系洗浄剤(II)にも水分が持ち込まれることとなる。水分を含有する非水系洗浄剤(II)を蒸留すると、非水系洗浄剤(II)の成分である飽和脂肪族炭化水素(A1)と水分とが同時に採取されてしまう場合がある。かかる場合は、蒸留物をバッファータンク等で短時間の静置を行うことにより、非水系洗浄剤(II)成分と水分とを相分離により容易に分離可能であり、分離した水分のみを抜き出したり、蒸留物中に乾燥剤を投入して水分を除去することも可能である。
非水系洗浄剤(II)による第2洗浄工程後、被洗浄物を温風乾燥することにより、短時間で乾燥することができる。第2洗浄工程では、界面活性剤を実質的に含まず、水よりも蒸発潜熱が小さい飽和脂肪族炭化水素(A1)からなる非水系洗浄剤(II)によりすすぎ洗浄を行うため、水系洗浄剤での洗浄、および水でのすすぎ洗浄後に、被洗浄物を乾燥する場合に比べて、短時間に乾燥できるとともに、被洗浄物への熱による影響を抑制することができる。
本発明の洗浄方法によれば、熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける耐水性の低い材料、例えば、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛またはこれら金属を含む合金、あるいは快削鋼を含む被洗浄物や、いわゆる軟硝材を用いたレンズ等の光学部品から、短い工程で汚れの除去が可能であるとともに、物品の変質や変色などのダメージを与えずに洗浄を行なうことが可能となる。
以下、実施例および比較例により、本発明を具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜4]
洗浄槽として2槽からなる洗浄装置を用いた。第1槽に、飽和脂肪族炭化水素(A2)としてノルマルデカン75.6質量%、アニオン性界面活性剤(B)としてジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム10.8質量%、非イオン性界面活性剤(C)としてソルビタントリオレート3.6質量%、および水(D)10質量%を配合した非水系洗浄剤(I)を充填した。第2槽には、飽和脂肪族炭化水素(A1)としてノルマルデカン100質量%から成る非水系洗浄剤(II)を充填した。尚、第1、2の洗浄槽底部には超音波振動子が備えられているものを用いた。
(水溶性加工油の洗浄)
下記の水溶性加工油(1)および(2)をそれぞれ蒸留水で2倍に希釈した。脱脂した質量既知のアルミニウム製の部品(爪付波型保持器:被洗浄物)および銅板(C1220P、JIS H3100、25mm×100mm×1.6mmを#240番で研磨:被洗浄物)を、希釈した水溶性加工油(1)および(2)にそれぞれ浸漬したものを被洗浄物とした。
使用した水溶性加工油
(1)Castrol Hysol X(分類:A1種2号;BPジャパン(株)製)
(2)Castrol Alusl B(分類:A2種2号;BPジャパン(株)製)
前記の水溶性加工油が付着したアルミニウム製の部品および銅板を、第1槽内の非水系洗浄剤(I)に浸漬して、25℃で2分間超音波(28KHz)を照射しながら洗浄を行った(第1洗浄工程)。第1槽での洗浄後に、第2槽内の非水系洗浄剤(II)に浸漬して、25℃で2分間超音波(28KHz)を照射しながら洗浄を行った(第2洗浄工程)。第2槽での洗浄後、アルミニウム製部品および銅板を温風乾燥した。
洗浄終了後のアルミニウム製部品および銅板は、残留油分の測定および目視観察をした。(1)、(2)どちらの水溶性加工油を用いた場合でも、残留油分が0.001g未満であり、かつシミ・変色などのない良好な洗浄仕上がりであることを確認した。
[実施例5、6]
実施例1で使用した被洗浄物の代わりに、下記の被洗浄物を用いたほかは実施例1と同様の洗浄工程により洗浄を行った。
(模擬粒子の洗浄試験)
水溶性加工油(3)Castrol Syntilo 81(分類:A3種2号;BPジャパン(株)製)の10質量%水溶液を調整した。脱脂したアルミニウム板(A1050P、JIS K6850、25mm×100mm×1.6mmを#240番で研磨、被洗浄物)および銅板(C1220P、JIS H3100、25mm×100mm×1.6mmを#240番で研磨:被洗浄物)に、調整した水溶性加工油(3)の10質量%水溶液を一滴塗布した。水溶性加工油を塗布したアルミニウム板および銅板上に、鉄粉(電解鉄、関東科学(株)製)を0.02g散布し、水溶性加工油(3)の10%水溶液と鉄分とを、アルミニウム板および銅板の縁から5mm程度まで延ばし広げ、被洗浄物とした。
洗浄終了後のアルミニウム板および銅板は、目視観察の結果、鉄粉が確認されず、かつシミ・変色などのない良好な洗浄仕上がりであることを確認した。
[比較例1〜4]
実施例1において、第1槽内で用いた非水系洗浄剤(I)を、第2槽で使用する非水系洗浄剤(II)と同じノルマルデカン 100質量%にした以外、実施例1と同様の洗浄工程にしてアルミニウム製部品および銅板に付着する水溶性加工油(1)および(2)の洗浄を行った。
洗浄後のアルミニウム製部品および銅板の残留油分の測定および目視観察をした。その結果、(1)、(2)どちらの水溶性加工油を用いた場合でも、残留油分が0.001g以上であり、かつ表面にシミが認められた。
[比較例5、6]
実施例3において、第1槽内で用いた非水系洗浄剤(I)を、第2槽で使用する非水系洗浄剤(II)と同じノルマルデカン 100質量%にした以外、実施例3と同様にしてアルミニウム板および銅板の洗浄を行った。
洗浄終了後のアルミニウム板および銅板は、目視観察の結果、数百個の鉄粉が残留していることを確認した。
[比較例7〜10]
実施例1において、第2槽の非水系洗浄剤(II)によるすすぎ洗浄(第2洗浄工程)を省略した以外は、実施例1と同様にしてアルミニウム製部品および銅板の洗浄を行った。
洗浄後のアルミニウム製部品および銅板の残留油分の測定および目視観察をした。その結果、(1)、(2)どちらの水溶性加工油を用いた場合でも、界面活性剤由来の残留油分が0.001g以上であり、かつ表面にシミが認められた。
実施例1〜6に示すように、飽和脂肪族炭化水素(A2)を60.0〜85.0質量%、アニオン性界面活性剤(B)を8.0〜15.0質量%、非イオン性界面活性剤(C)を2.0〜5.0質量%、水(D)を1.0〜20.0質量%の割合で含有し、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)を用いた第1洗浄工程、および界面活性剤および水を実質的に含まない非水系洗浄剤(II)を用いたすすぎ工程(第2洗浄工程)で被洗浄物を浸漬洗浄した場合、被洗浄物に付着した水分を含む加工油や粒子などを効率よく除去でき、洗浄不良によるシミを防止するとともに、洗浄によって熱水や酸性/アルカリ性の水に弱い材質の変色が発生することがない。また、本発明で使用する非水系洗浄剤(I)および非水系洗浄剤(II)は、極性溶剤を使用しないため、極性溶剤に対する耐性が低いプラスチックやゴム材料からなる洗浄治具を使用することができる。
本発明の洗浄方法は、自動車、機械、精密機器、電気、電子、光学等の各種工業分野において扱われる部品、日常生活で使用される金属製品や樹脂製品や繊維品等の種々の物品であって、熱水や酸性/アルカリ性の水によりダメージを受ける材質を持った物品や、光学部品の洗浄に好適な方法である。

Claims (7)

  1. 耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法であって、
    前記被洗浄物を、W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(I)を噴射するスプレー洗浄を行なう第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程により洗浄された前記被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(II)を噴射するスプレー洗浄を行なう第2洗浄工程とを有し、
    前記非水系洗浄剤(I)は、(A2)飽和脂肪族炭化水素、(B)アニオン性界面活性剤、(C)非イオン性界面活性剤、および(D)水を含有することを特徴とする耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法。
  2. 前記非水系洗浄剤(I)は、前記(A2)飽和脂肪族炭化水素を60.0質量%〜85.0質量%、前記(B)アニオン性界面活性剤を8.0質量%〜15.0質量%、前記(C)非イオン性界面活性剤を2.0質量%〜5.0質量%、前記(D)水を1.0質量%〜20.0質量%の割合で含有するとともに、前記非水系洗浄剤(I)に水を添加した混合液の濁度により測定した飽和水分量が、10質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法。
  3. 前記飽和脂肪族炭化水素(A1)および(A2)は、それぞれ独立して炭素数が9〜13のパラフィン系炭化水素であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法。
  4. 前記非水系洗浄剤(I)は、前記アニオン性界面活性剤(B)と前記非イオン性界面活性剤(C)とを合計で10.0〜20.0質量%含むとともに、前記アニオン性界面活性剤(B)と前記非イオン性界面活性剤(C)とを、2.0〜5.0:1の割合(質量比)で含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法。
  5. 前記アニオン性界面活性剤(B)がジアルキルスルホコハク酸エステル塩であり、
    前記非イオン性界面活性剤(C)がソルビタン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法。
  6. 前記非水系洗浄剤(I)は、極性溶剤を含まないことを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の耐水性の低い材質を含む被洗浄物の洗浄方法。
  7. 光学部品の洗浄方法であって、
    W/Oマイクロエマルションまたは可溶化型W/Oエマルションを形成する非水系洗浄剤(I)に、前記被洗浄物を少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(I)を噴射するスプレー洗浄を行なう第1洗浄工程と、
    前記第1洗浄工程により洗浄された前記被洗浄物を、界面活性剤を実質的に含まない(A1)飽和脂肪族炭化水素からなる非水系洗浄剤(II)に少なくとも1回浸漬する浸漬洗浄、または、前記被洗浄物に前記非水系洗浄剤(II)を噴射するスプレー洗浄を行なう第2洗浄工程とを有し、
    前記非水系洗浄剤(I)は、(A2)飽和脂肪族炭化水素を60.0質量%〜85.0質量%、(B)アニオン性界面活性剤を8.0質量%〜15.0質量%、(C)非イオン性界面活性剤を2.0質量%〜5.0質量%、(D)水を1.0質量%〜20.0質量%の割合で含有するとともに、前記非水系洗浄剤(I)に水を添加した混合液の濁度により測定した飽和水分量が、10質量%以上であることを特徴とする光学部品の洗浄方法。
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