JP2015057147A - 弾球遊技機 - Google Patents

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【課題】当たり確率が変動可能な弾球遊技機における遊技性を好適に高めるための演出制御技術を提供する。【解決手段】始動口62へ遊技球が入球すると、当否抽選手段112は抽選を実行する。特別遊技制御手段120は、抽選の結果が第1または第2当たりとなると第1特別遊技に遊技状態を移行させ、第3当たりとなると第2特別遊技に遊技状態を移行させる。第1当たりまたは第3当たりとなったときには、抽選の当たり確率は高確率設定に変更される。パターン記憶手段130は、複数種類の結末に展開可能なストーリーとしての演出表示過程を示す演出パターンを記憶する。演出表示制御手段134は、高確率設定時に第1または第2当たりが発生すると、第1の結末に展開するストーリーとしての演出表示を実行し、高確率設定時に第3当たりまたは外れとなれば、第2の結末に展開するストーリーとしての演出表示を実行する。【選択図】図3

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機の遊技性を向上させる技術に関する。
弾球遊技機として様々な機種のぱちんこ遊技機が親しまれている。従来のぱちんこ遊技機の中には、遊技盤上に形成された始動口へ遊技球が落入すると、その結果としてランダムに抽選値が取得されるものもある。取得された抽選値は保留球として、たとえば最大4個まで一時記憶される。保留球は順次、一つずつ読み出されて当否判定され、その判定結果に応じて特別図柄とよばれる図柄が変動表示される。このとき、特別図柄の変動表示と連動して、装飾図柄とよばれる演出目的の図柄が変動表示される場合もある。読み出された抽選値による抽選結果に基づいて、特別図柄の停止表示態様が決定される。
所定時間の変動表示後、特定態様にて特別図柄が停止表示されると、いわゆる「大当たり」として特別遊技に遊技状態が移行する。特別遊技は、複数回の単位遊技で構成される。遊技盤上に形成される大入賞口は単位遊技の開始時に開放される。単位遊技はその開始から、所定期間、たとえば30秒間経過するか、あるいは単位遊技中において遊技球が大入賞口へ9球以上入賞したときに終了する。このとき大入賞口も一旦閉鎖される。単位遊技中において、大入賞口内に設けられたVゾーンとよばれる特定領域を遊技球が通過していれば、単位遊技は次の単位遊技へと継続される。このとき再び大入賞口は開放される。単位遊技は所定回数、たとえば、15回を限度として継続され得る。遊技球が大入賞口に落入すると、通常よりも多くの遊技球が賞球として払い出される。
一般的な遊技者は多くの賞球を獲得するために大入賞口を開放させる、すなわち、特別遊技に遊技状態を移行させることを主たる目的として遊技を行う(たとえば、特許文献1参照)。
弾球遊技機の中には、特別遊技が終了した後にも、いわゆる「確変」ともよばれる遊技者に有利な特定遊技に遊技状態を移行させるものもある。この確変状態においては抽選値の当たり範囲が拡大されるため、確変状態は非確変状態に比べて特別遊技に移行しやすくなる。当たりのうちでも、確変付きの当たりとなれば確変状態となり、非確変の当たりとなれば非確変状態となる。
このような弾球遊技機の場合、
1.当たりとなるか否か、いいかえれば、特別遊技に移行するか否か
2.当たりであることを条件として、更に確変となるか否か、いいかえれば、特定遊技に移行するか否か
という2つの遊技要素が抽選方式で決定されているといえる。
特開2003−230714号公報
確変状態または非確変状態において確変付きの当たりまたは非確変の当たりが発生したときに、ストーリー性のある演出パターンにより演出表示を実行する場合に、ストーリーの演出効果をより高めるための演出制御技術が求められる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、当たり確率が変動可能な弾球遊技機における演出効果を好適に高めるための演出制御技術を提供することにある。
本発明のある態様は、弾球遊技機である。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、始動口へ遊技球が入球したことを契機として、第1特別遊技または第2特別遊技のいずれかに遊技状態を移行させるための条件である複数種類の当たりについて判定するための抽選を実行する抽選手段と、抽選の結果に応じて図柄を変動表示させる図柄表示制御手段と、第1または第2当たりを示す態様にて図柄が停止表示されると第1特別遊技に遊技状態を移行させ、第3当たりを示す態様にて図柄が停止表示されると第2特別遊技に遊技状態を移行させる特別遊技制御手段と、抽選の結果が第1または第3当たりとなると第1特別遊技終了後の抽選の当たり確率を高確率に設定し、抽選の結果が第2当たりとなると第2特別遊技終了後の抽選手段による抽選の当たり確率を通常確率に設定する確率変動手段と、複数種類の結末に展開可能なストーリーとしての演出表示過程を示す演出パターンを記憶する演出パターン記憶手段と、記憶されている演出パターンにより、図柄の変動表示期間と時間的に並行して演出表示を実行する演出表示手段と、演出表示されるストーリーを所定の結末に展開させるための条件であるクリア条件の成否を判定する条件判定手段と、を備える。
条件判定手段は、高確率設定状態において抽選の結果が第1または第2当たりとなるとクリア条件が成立したと判定し、高確率設定状態において抽選の結果が第3当たりとなったことによってはクリア条件が成立したと判定せず、演出表示手段は、クリア条件が成立したときにはストーリーが所定の結末に展開する演出パターンにて演出表示を実行する。
ここでいう演出パターンは、予め定められたストーリー展開に応じて演出画像を動画再生させるための再生過程を規定した動画像再生パターンであってもよい。また、そのときに展開されるストーリーは、いわゆる肯定的な結末と否定的な結末のいずれかに展開するストーリーであってもよく、少なくとも、抽選結果に応じてその結末が2通り以上に枝分かれするストーリーであることが望ましい。「所定の結末に展開するストーリー」とは、たとえば、肯定的な結末に展開するストーリーとしてもよい。このときに示されるストーリーは、複数の演出パターンがつなぎ合わされることにより、様々な内容に変化するストーリーであってもよい。
変動表示される図柄は、グラフィックス表現されてもよいし、LEDなどの点滅表示として表現されてもよい。すなわち、所定期間、変動態様を示す視覚的表現であればよい。
演出表示手段は、様々な演出パターンの選択確率を特定したデータテーブルを参照して演出パターンを選択してもよい。また、そのデータ形式は、たとえば、いわゆる配列形式やリスト形式にて管理されるデータ形式であってもよい。本明細書において「テーブル」とは、一方のデータに対応する他方のデータを特定できる形式にてメモリの記憶領域に記録される2種類以上のデータまたはその記録形式を指すものであってもよい。
演出表示手段は、図柄変動期間に対応して演出表示を実行してもよいが、必ずしも連動させることを要しない。クリア条件が成立するときには、図柄変動が停止して第1特別遊技に移行するタイミングに合わせて、そのストーリーが所定の結末に至るように演出表示内容を制御してもよい。以下、クリア条件が成立したときに展開する所定の結末のことを「クリア結末」ともよぶ。一方、クリア条件が成立しないときには、演出表示されているストーリーをそのクリア結末に展開させることなく図柄停止後も継続させてもよいし、クリア結末とは異なる結末に展開させてもよい。
第1特別遊技と第2特別遊技のそれぞれにおいて、遊技者が通常期待できる賞球数に差違を設けてもよい。たとえば、第1特別遊技の最大継続期間は第2特別遊技の最大継続期間よりも長く設定することにより、第1特別遊技を第2特別遊技よりも遊技者に有利な特別遊技としてもよい。
通常確率設定状態(以下、単に、「非確変状態」とよぶ)にあるときに第3当たりが発生した場合、高確率設定状態(以下、単に、「確変状態」とよぶ)に移行するという遊技者利益は明白である。しかるに、第2特別遊技が第1特別遊技ほど受益を期待できない遊技として設計する場合、すでに確変状態にあるときに第3当たりが発生しても、遊技者はそれほどの受益を期待できない可能性がある。いいかえれば、第3当たりが確変状態で発生するか非確変状態で発生するかによって実質的な遊技者メリットが大きく異なる可能性が生じる。したがって、当たりの一種とはいえ第3当たりが発生するときにもクリア条件が成立すると設定し、クリア結末へのストーリー展開するとすれば、そのような演出態様により喚起される期待感と実際の遊技者利益の間に不自然な乖離を生じる可能性がある。これは、遊技興趣を削ぐ要因となりかねない。
それに対して、確変状態で第3当たりが発生したことをクリア条件としない態様によれば、実際の遊技者利益に即した演出を実行しやすくなるため、演出内容と遊技者利益の関係を正常化する上で効果がある。
条件判定手段は、通常確率設定状態において抽選の結果が第1または第2当たりとなるとクリア条件が成立したと判定し、通常確率設定状態において抽選の結果が第3当たりとなったことによってはクリア条件が成立したと判定せず、演出表示手段は、通常確率設定状態において第3当たりを示す図柄が停止表示されるときには第3当たりが発生した旨を演出画像として表示させてもよい。
仮に第1特別遊技に比べて第2特別遊技の受益性を抑制する設計とすれば、非確変状態における第1当たりや第2当たりは、第1特別遊技による近時の賞球獲得を遊技者に期待させる当たりであるのに対し、非確変状態における第3当たりは、確変状態となって第1特別遊技に移行しやすくなることに対するいわば将来的な賞球獲得を遊技者に期待させる当たりであるといえる。
このような態様によれば、第1当たりおよび第2当たりと第3当たりの差違をストーリー展開の違いによって視覚的に明確化できる。また、非確変状態において第3当たりが発生すると確変状態に移行するという遊技者メリットを演出上において示唆、または、明示することにより、遊技者は遊技状態を正しく把握しやすくなる。
演出表示手段は、演出表示中において図柄の停止タイミングに至っても、演出表示が開始されてから所定期間が経過するかクリア条件が成立するまでは、その演出表示を継続してもよい。
このような態様によれば、クリア条件の成否によってストーリー展開が変化する抽選の結果を反映した演出でありながら、図柄の変動時間に過度に制約されることなく展開するストーリー性を備えた演出表示を実行しやすくなる。
演出表示手段は、複数回の図柄の変動表示期間に渡って所定のストーリーに基づく演出表示を継続可能であってもよい。
このような態様によっても、図柄の変動時間に過度に制約されることなく、長時間に渡って展開するストーリーを演出表示することができる。
演出表示手段は、クリア条件が成立したときには、所定の結末に対して継続性を有するストーリーとしての演出表示過程を示す演出パターンにて、第1特別遊技を演出するための演出表示を実行してもよい。
このような態様によれば、所定の結末にストーリーが展開したときには、そのストーリーと第1特別遊技を演出するために展開されるストーリーの継続性をもたせることができる。そのため、第1特別遊技の演出に対して継続性を有するストーリー展開が可能となり、ストーリー性、ひいては、演出効果をいっそう高めることができる。遊技者は、当否に対する演出表示によって展開するストーリーが、第1特別遊技を演出するために展開されるストーリーに継続するようなクリア結末に展開するか否かによって抽選の当否に対する期待感を喚起されることになる。
演出表示手段は、通常確率設定状態においては第1のストーリーとしての演出パターンにより演出表示を開始し、高確率設定状態においては第1のストーリーとは異なるストーリーであって通常確率設定状態においては展開しない第2のストーリーとしての演出パターンにより演出表示を開始してもよい。
確変状態で展開するストーリーを非確変状態で展開するストーリーとは別のストーリーとすることにより、確変状態でしか展開しないストーリーの演出効果をいっそう高めることができる。
演出表示手段は、通常確率設定状態においては第1のキャラクタによるストーリーとしての演出パターンにより演出表示を開始し、高確率設定状態においては第1のキャラクタとは異なるキャラクタであって通常確率設定状態においては選択されない第2のキャラクタによるストーリーとしての演出パターンにより演出表示を開始してもよい。
確変状態で展開するストーリー上において登場する演出のためのキャラクタを、非確変状態で展開するストーリーで登場するキャラクタとは別のキャラクタとすることにより、確変状態でしか登場しないキャラクタの演出効果をいっそう高めることができる。
特別遊技制御手段は、第2特別遊技を第1特別遊技よりも最大継続時間が短い特別遊技として実行してもよい。
このような態様によれば、第1特別遊技よりも第2特別遊技の遊技者利益を抑制しやすくなる。そのため、第1特別遊技と第2特別遊技の2種類の特別遊技の差違を明確化しやすくなる。
抽選手段は、始動口に遊技球が入球したときランダムな値を抽選値として取得する抽選値取得手段と、抽選値について第1、第2および第3当たりとなるべき抽選値をそれぞれ1個以上定めた当否判定テーブルを参照して、取得された抽選値についての抽選結果を特定する当否判定手段と、を含んでもよい。確率変動手段は、当否判定手段が抽選結果を特定するために参照すべき当否判定テーブルとして、当たりとなるべき抽選値の個数がそれぞれ異なる通常確率の当否判定テーブルと高確率の当否判定テーブルのいずれかを選択することにより抽選の当たり確率を変動させてもよい。
このような態様によれば、簡易に確変状態と非確変状態を切り換えやすくなる。
特別遊技制御手段は、第2特別遊技に移行したことを遊技者に示唆する役物動作を抑止してもよい。
このような態様によれば、第2特別遊技における遊技者利益を抑制できる。あるいは、第2特別遊技に移行したことすら遊技者に認識させにくくすることも可能である。第3当たりを、「確変状態への移行契機となるが賞球獲得に直結しない当たり」として明確化することができるため、第1特別遊技という賞球獲得期待に直結する第1当たりとの差違をいっそう明確化しやすくなる。
本発明の別の態様もまた、弾球遊技機である。
この弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、始動口へ遊技球が入球したことを契機として、特別遊技に遊技状態を移行させるか否かを判定するための抽選を実行する抽選手段と、抽選の結果に応じて図柄を変動表示させる表示制御手段と、第1当たりまたは第2当たりを示す態様にて図柄が停止表示されると特別遊技に遊技状態を移行させる特別遊技制御手段と、抽選の結果が第1または第3当たりとなると抽選の当たり確率を高確率に設定し、抽選の結果が第2当たりとなると抽選手段による抽選の当たり確率を通常確率に設定する確率変動手段と、複数種類の結末に展開可能なストーリーとしての演出表示過程を示す演出パターンを記憶する演出パターン記憶手段と、記憶されている演出パターンにより、図柄の変動表示期間と時間的に並行して演出表示を実行する演出表示手段と、演出表示されるストーリーを所定の結末に展開させるための条件であるクリア条件の成否を判定する条件判定手段と、を備える。
条件判定手段は、高確率設定状態において抽選の結果が第1または第2当たりとなるとクリア条件が成立したと判定し、高確率設定状態において抽選の結果が第3当たりとなったことによってはクリア条件が成立したと判定せず、演出表示手段は、クリア条件が成立したときには演出表示により展開されるストーリーが所定の結末に展開する演出パターンにて演出表示を実行する。
確変状態で第3当たりが発生してもそれをクリア条件の成立としないことにより、実際の遊技者利益に即した演出を実行しやすくなるため、演出内容と遊技者利益の関係を正常化する上で効果がある。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、当たり確率が変動可能な弾球遊技機における演出効果を好適に高めるための演出制御技術を提供することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 特別図柄の変動表示過程と演出画像の動画表示過程の関係を説明するためのタイムチャートである。 演出表示過程を説明するための模式図である。 図5に示した非確変時演出における演出表示過程を説明するための模式図である。 確変時演出における演出表示過程を説明するための模式図である。 図柄抽選値と演出内容の関係を示すデータ構造図である。 ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図9におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図10のS34における当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。 サブ基板における演出表示制御過程を示すフローチャートである。 図9のS16における特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図13のS112における第1特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図13のS114における第2特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。
以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66、作動口68、一般入賞口72を含む。更に遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。始動口62は、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置74と、始動口の普通電動役物を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動入賞検出装置74は、始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を拡開させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口66への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。
大入賞口66は、特別図柄192が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。より具体的には、特別図柄192が第1当たり、第2当たりおよび第3当たりとなるときに開放状態となる入賞口である。以下、第1当たり、第2当たりおよび第3当たりをまとめていうときには、単に、「大当たり」とよぶ。大入賞口66はアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の内側は、特定領域(いわゆるVゾーン)と一般領域に区画されている。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の特定領域の通過を検出するセンサと、一般領域の通過を検出するセンサを備えて構成される。
遊技領域52の略中央に設けられた特別図柄表示装置61および演出表示装置60は、それぞれの画面に特別図柄192と、特別図柄192に連動する装飾図柄190を含む演出画像の変動を表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。また、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の演出表示装置60においては装飾図柄190とは別個の演出画像が表示される。詳しくは後述する。ここで、特別図柄192は、始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選(以下、「特別図柄抽選」とよぶ)の結果に対応した図柄である。その変動表示が停止されたときの図柄態様が当たりと定められた図柄であった場合、その停止図柄が表示されたタイミングが大当たり発生タイミングとなる。特別図柄表示装置61は、たとえば7セグメントLEDで構成される表示手段である。特別図柄表示装置61は、特別図柄192の変動表示として、0〜9の範囲で数字を循環させる。第1当たり時は0、第2当たり時は1、第3当たり時は2、外れ時は3〜9のいずれかの数字が停止図柄として停止表示される。
演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、特別図柄192で示される特別図柄抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、たとえばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄190を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄192を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は始動口62を拡開させるための抽選(以下、「普通図柄抽選」とよぶ)の契機となる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が始動口62に落入すると、特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先立って決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当たりを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。本実施例におけるぱちんこ遊技機10では、第1当たりまたは第2当たりのときには第1特別遊技、第3当たりのときには第2特別遊技に移行する。以下、これら2種類の特別遊技をまとめていうときには、単に、「特別遊技」とよぶ。
第1特別遊技:
大入賞口66は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。大入賞口66が開放中に遊技球が特定領域へ少なくとも1球落入した場合、大入賞口66は再度開放される。このように、大入賞口66が1回開放される間に遊技球が少なくとも1球以上特定領域へ落入することを条件に大入賞口66の開閉が所定回数、たとえば15回を限度として繰り返される。
第2特別遊技:
大入賞口66は、約0.2秒開放された後、一旦閉鎖される。閉鎖後、所定時間、たとえば、0.1秒経過した後に大入賞口66は再び0.2秒程度開放されて、その後閉鎖される。こうして、第2特別遊技は終了する。このように、第2特別遊技は、実質的には遊技者にとって有利とはいえない遊技として設計されている。
第1当たりか第2当たりが発生した場合、第1特別遊技または第2特別遊技の終了後に特定遊技として確率変動遊技が開始される。確率変動遊技においては、通常の確率状態より当たりの確率が高い設定で特別図柄抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生しやすくなる。
作動口68を遊技球が通過すると、所定時間、普通図柄とよばれる図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右方に設けられる。普通図柄表示装置59は、2つのランプを備える。それぞれのランプが交互に点滅する動作が「普通図柄の変動表示」に相当する動作である。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が停止すると、通常、50%から80%程度の確率で始動口62が所定時間拡開する。このとき、普通図柄表示装置59の2つのランプの所定の一方が点灯表示されることになる。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、特別図柄表示装置61および演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。センター飾り64は、その上部に抽選保留ランプ20が設けられ、左側部に作動保留ランプ22が設けられている。抽選保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって特別図柄抽選の保留数を表示する。特別図柄抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口62へ入賞した特別図柄抽選の結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。作動保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。また遊技効果ランプ90が遊技領域52に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの特別図柄抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、スピーカ18、遊技効果ランプ90のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132、演出表示制御手段134を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載される形で構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載される形で構成されてもよい。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口66に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、始動口62への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は0〜65535の範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。
当否抽選手段112は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブル(以下、「非確変当否判定テーブル」とよぶ)を参照し、確率変動時には通常確率より当たりの確率が高くなる当否テーブル(以下、「確変当否判定テーブル」とよぶ)を参照する。具体的には、非確変当否判定テーブルにおいては0〜255の範囲の当否抽選値が当たりと判定される。確変当否判定テーブルにおいては、0〜2500の範囲の当否抽選値が当たりと判定される。当否抽選手段112は、これら複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。当否抽選手段112による判定結果は、特別図柄表示装置61において特別図柄192の変動表示により示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄190が演出表示装置60において変動表示される。
更に、演出表示装置60においては装飾図柄190とは別に、適宜、ストーリー性を備えた演出画像の動画表示が実行される。
図柄決定手段114は、特別図柄表示装置61に表示させる特別図柄192の停止図柄と表示パターンを決定する。図柄決定手段114は、0〜255の範囲で生成されるパターン抽選値に応じて特別図柄の表示パターンを決定する。また、図柄決定手段114は0〜255の範囲で生成される図柄抽選値に応じて特別図柄の停止図柄態様を決定する。当否抽選値が当たりであるときには、停止図柄は第1から第3当たりのいずれかを示す図柄である。図柄抽選値によって、当たりの内容が決定されるといえる。なお、当否抽選値が外れであれば、複数種類の外れ図柄のうちのいずれかが停止図柄として決定される。
図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄も普通図柄抽選により決定する。図柄決定手段114は、特別図柄抽選の結果、表示パターンを示すデータ、停止図柄をメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。
図柄決定手段114は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の表示パターンを記憶する。複数種の表示パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各表示パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。
図柄決定手段114は、遊技球が作動口68を通過した場合には、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が始動口62の普通電動役物を所定時間拡開する。
保留制御手段116は、当否抽選手段112により取得された当否抽選値を保留球として保持する。当否抽選値は、その保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限は4である。保留制御手段116は、普通図柄抽選の結果についても4つを上限として保留する。
メイン表示制御手段118は、特別図柄を特別図柄表示装置61に変動表示させる。メイン表示制御手段118は、特別図柄の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118による特別図柄192と演出表示制御手段134による装飾図柄190の変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段118は、普通図柄の変動を普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段120は、特別図柄抽選が当たりであった場合に、特別遊技の実行処理を制御する。特定遊技実行手段122は、当否抽選値が特定遊技へ移行すべき値であった場合、すなわち、第1当たりか第3当たりが発生した場合、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。確変状態において第2当たりとなると、非確変状態に移行する。特定遊技実行手段122は、当否抽選手段112が特別図柄抽選のために参照すべき当否判定テーブルとして、非確変当否判定テーブルを設定する。
開閉制御手段124は、始動口62の普通電動役物や大入賞口66の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を開放させる。
パターン記憶手段130は、装飾図柄の表示パターンを複数種類保持する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄と表示パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の表示パターン、その変動時間に応じて決定する。
装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば当否抽選手段112による判定結果が特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。当否抽選手段112による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の表示パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄と表示パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
装飾図柄190の表示パターンは、装飾図柄190の変動表示態様、すなわち装飾図柄190の変動開始から変動停止までの演出過程を定義したものである。表示パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各表示パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。
演出に関する表示を制御する演出表示制御手段134は、更に、装飾図柄表示手段136と演出画像表示手段138を含む。装飾図柄表示手段136は、特別図柄抽選の結果を、選択された表示パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄を変動表示させる。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理を更に制御する。
本実施例におけるぱちんこ遊技機10は、装飾図柄とは別に、複数の結末に展開可能なストーリーとしての動画が表示される。装飾図柄の変動表示も演出目的の表示であることに変わりはないが、本実施例においてはこのような装飾図柄とは別個に実行されるストーリー性をもった動画像表示のことを特に「演出表示」とよぶことにする。パターン記憶手段130は、演出表示における動画再生過程を定めた演出パターンも複数種類記憶する。演出決定手段132は、これらの演出パターンを適宜選択する。演出表示制御手段134の演出画像表示手段138は、こうして選択された演出パターンにしたがって、演出画像を動画表示させる。詳しくは後述するが、演出決定手段132は第1または第2当たりとなったときには、ストーリーをクリア結末に展開させるための前提条件であるクリア条件が成立したと判定する。その反対に、第3当たりまたは外れとなったときにはクリア条件不成立と判定する。
次に、演出表示の実行過程を装飾図柄の変動表示と対比しつつ説明する。
図4は、特別図柄の変動表示過程と演出画像の動画表示過程の関係を説明するためのタイムチャートである。
同図においては、時刻tから時刻tまで特別図柄192が変動表示されている。以下、「第1変動」とよぶ。時刻tにおいては非確変状態であるとする。第1変動に先立って実行された特別図柄抽選は外れとなっているとする。次に、時刻tから時刻tまで引き続き、新たに特別図柄192が変動表示されている。以下、「第2変動」とよぶ。第2変動に先立って実行された特別図柄抽選は第1当たりであったとする。そのため、時刻tの後に第1特別遊技が実行される。第1特別遊技は、ここでは時刻tから時刻tまで実行されるとする。第1当たり発生により、第1特別遊技終了後の時刻tから確変状態に移行する。
時刻tから時刻tまで、および、時刻tから時刻t11まで、それぞれ特別図柄192が変動表示されている。以下、それぞれを「第3変動」、「第4変動」とよぶ。これらの変動表示に先立って実行された特別図柄抽選は共に外れとなったとする。まとめると、第1変動および第2変動は非確変状態における変動表示であり、第3変動および第4変動は確変状態における変動表示であるといえる。
なお、これら4回の特別図柄192の変動表示に連動して、スロットマシンを模した装飾図柄190も変動表示される。
一方、演出画像表示手段138による演出表示は、第1変動中の時刻tから開始されている。演出決定手段132は、演出表示を開始するか、開始する場合には第1変動中のどのタイミングで開始するかをランダムに決定する。ここでは、時刻tからの開始が決定されている。時刻tからの演出表示のために演出パターンが選択される。ここでは、時刻tからtまでのための演出パターンが選択されたとする。演出画像表示手段138は、この選択された演出パターンにしたがって時刻tから演出表示を開始する。第1変動についての特別図柄抽選は外れであるため、時刻tにおいては、特別図柄192および装飾図柄190はそれぞれ外れ図柄にて停止表示される。クリア条件は成立しない。このようなクリア条件不成立の状況にある場合、図柄停止タイミングである時刻tに至っても演出表示は続行される。
演出表示開始のタイミングはランダムではなく、所定のタイミングにより開始されるとしてもよい。たとえば、演出表示は、特別図柄192の変動表示が開始するタイミングと同期して開始されてもよい。また、ランダムであるとしても、特別図柄抽選が当たりとなるときには、外れであるときに比べて演出表示が開始されるタイミングが相対的に早くなるように開始タイミング特定確率が設定されてもよい。このような態様によれば、特別図柄192の変動表示が開始されてから早期に演出表示が開始されることにより、遊技者の大当たりに対する期待感を喚起することができる。
演出表示開始のタイミングのみならず、演出表示中に所定の演出終了条件が成立したときには、演出の途中であってもその実行を停止するとしてもよい。この場合には、演出表示に代えて装飾図柄190の変動表示を演出表示装置60の全域に表示させるとしてもよい。また、その演出終了条件の成否も特別図柄抽選の当否により特定されてもよい。
更に、第1のストーリーについての演出表示中に第2のストーリーについての別の態様の演出表示を開始してもよい。たとえば、キャラクタAを中心とした第1のストーリーの展開中において、キャラクタBを中心とした第2のストーリーを新たに開始させてもよい。特別図柄抽選が大当たりとなるときには外れとなるときに比べて相対的にキャラクタAよりもキャラクタBを中心としたストーリーが展開しやすくなるように演出パターンの選択確率が定義されてもよい。この場合、キャラクタAについての第1のストーリー展開中にキャラクタBについての第2のストーリーが開始されることにより、遊技者の大当たりに対する期待感をいっそう喚起することができる。
第2変動についての特別図柄抽選は第1当たりであり、クリア条件が成立する。クリア条件成立状況では、第2変動が終了するタイミングに併せて演出表示も終了することになる。同図の場合、時刻tから開始された演出表示は時刻tに至るタイミングで終了する。演出決定手段132は、ストーリーがクリア結末に展開する演出パターンを選択する。同図では、時刻tから時刻tまでは、クリア結末にストーリー展開する演出パターンによって演出表示が実行される。このとき時刻tから時刻tまでの演出表示によって展開したストーリーと時刻tから時刻tまでの演出表示によって展開するストーリーとは、その内容において継続性を有することが望ましい。このように、複数の演出パターンをつなげることにより複数種類の展開が可能なストーリーとして演出表示が実行される。遊技者からみれば、時刻tから開始され時刻tで完結するストーリーが特別図柄192の変動時間の切れ目、すなわち、時刻tというタイミングに制約されることなく継続しているように感じられる。
時刻tから時刻tにおいては、第1特別遊技の演出表示としてやはりストーリー性を備えた演出表示が実行される。このときには、時刻tから時刻tまで展開したストーリーが、時刻tから時刻tまでに展開するストーリーと継続性を有することが望ましい。この場合には、時刻tから更に時刻tまで継続性を有するストーリー展開となるため、ストーリー性、ひいては、演出効果をいっそう高めることができる。
第3変動においては時刻tから時刻t10の期間に対応する演出パターンが選択されたとする。第3変動についての特別図柄抽選は外れである。そのため、第3変動が終了する時刻tにおいてはクリア結末に展開していない。また、時刻tから開始された第4変動についての特別図柄抽選も外れである。このような場合には、時刻tから開始された演出表示によって展開するストーリーは、予め定められたタイミングである時刻t10においてクリア結末とは異なる結末に至って終了する。
また、すでに説明したように、時刻tから開始される演出表示中に別の態様の演出表示を開始可能とする場合には、その一連の演出表示が終了するタイミングは、新たに開始された演出表示により定められるタイミングで特定されることになる。また、演出終了条件の成否によって演出表示の終了タイミングをランタイムにて決定しても良いことは既に述べたとおりである。
なお、時刻tから時刻tや、時刻tから時刻tにおいても、演出表示が実行されるとしてもよい。このときの演出表示は、直接遊技内容に関係しない予め定められた演出パターンによる演出表示であってよい。なお、同図においては、第2変動が終了する時刻tにあわせて演出表示がクリア結末に至ることが望ましいが、そのタイミングは一定の時間範囲内で前後してもよい。第1または第2当たりが発生したときには、特別図柄192の変動終了タイミングによって、クリア結末に達するタイミングが規定されればよい。
以上においては、時刻tから時刻tの変動は、2つの演出パターンがつなぎ合わされることによって全体としての演出表示が実行されるとして説明した。実際には、時刻tから時刻tの期間においても、複数種類の演出パターンがつなぎ合わされることにより、演出表示が実行されてもよい。
図5は、演出表示過程を説明するための模式図である。
図4に示したように、演出表示は特別図柄192の変動開始タイミングと一致する必要のないタイミングで開始される。通常演出画面140は演出表示装置60における演出表示時の画面図である。なお、通常演出画面140の右下においては、スロットマシンを模した3枚の装飾図柄190が変動表示されている。通常演出画面140では、主人公キャラクタ148が敵である特別キャラクタ150を捜すために歩いている。いいかえれば、演出決定手段132は、このような動画再生過程を示す演出パターンを記憶している。演出画像表示手段138は、この演出パターンに沿った演出表示を実行しているといえる。
この通常演出画面140に示す演出表示が実行された後に、更に続きの演出パターンが選択される。非確変状態にあるときには、通常演出画面140に示した非確変時演出144が実行される。非確変時演出144の詳細については、図6に関連して説明する。確変状態にあるときには、確変時演出146が実行される。確変時演出146の詳細については、図7に関連して詳述する。本実施例においては、確変状態であることを条件として選択される演出パターン群と、非確変状態であることを条件として選択される演出パターン群が用意されている。演出決定手段132は、確変状態にあるか非確変状態にあるかに応じて、対応する演出パターン群から演出パターンを選択する。
第1当たりまたは第2当たりとなったときには、特別遊技制御手段120は第1特別遊技を実行する。この場合、図4の第2変動に関連して説明したように、ストーリーはクリア結末に展開する。第1特別遊技に移行した後は、演出表示制御手段134は、主人公キャラクタ148と特別キャラクタ150の戦闘シーンを動画態様にて演出表示する。一方、第2特別遊技は先述したようにごく短時間の遊技であり、特段の演出表示は実行されない。
図6は、図5に示した非確変時演出における演出表示過程を説明するための模式図である。
所定時間、主人公キャラクタ148が特別キャラクタ150を捜しているときに通常キャラクタ156に遭遇する遭遇画面152が表示される。通常キャラクタ156は、特別キャラクタ150とは異なる、主人公キャラクタ148の敵となるべきキャラクタである。主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156と出会うと、戦闘が開始される。戦闘画面158においては、主人公キャラクタ148と通常キャラクタ156の戦闘シーンについての演出パターンにしたがって演出表示が実行される。
特別図柄抽選が第1当たりまたは第2当たりであったときには、クリア条件が成立する。クリア条件が成立すると、主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156に勝利するというクリア結末として勝利画面162が表示される。このあと、第1特別遊技に移行するが、そのときには主人公キャラクタ148は新たな敵である特別キャラクタ150と戦闘を開始する。主人公キャラクタ148が特別キャラクタ150と戦うというストーリーに展開するためには、主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156を倒すというクリア結末にストーリーが展開しなくてはならないといえる。このように、勝利画面162に示したクリア結末は特別演出画面142に示したストーリーに展開するためのストーリー上の前提となっている。なお、特別図柄抽選が第1または第2当たりとなったため、勝利画面162右下の装飾図柄190が揃った態様で停止表示される。図4でいえば、tのタイミングに相当する。
一方、特別図柄抽選が第3当たりまたは外れであったときには、主人公キャラクタ148は通常キャラクタ156との戦いに敗北するというクリア結末とは異なる結末として、敗北画面160が表示される。このときには、主人公キャラクタ148は通常キャラクタ156に敗れたので、その後に特別キャラクタ150と戦うというストーリーには展開しないことになる。敗北画面160が表示されるのは、図4においては、たとえば、時刻t10のタイミングに相当する。
図7は、確変時演出における演出表示過程を説明するための模式図である。
所定時間、主人公キャラクタ148が特別キャラクタ150を捜していると、その出会いを予感させる示唆画面164が表示される。この示唆画面164は特別キャラクタ150の登場を示唆する画面である。特別図柄抽選が第1当たりまたは第2当たりであったときには、クリア結末として主人公キャラクタ148は特別キャラクタ150と遭遇する遭遇画面168が表示される。このとき遭遇画面168の右下の装飾図柄190は3つの数字が揃った態様にて確定表示されることになる。このあと、第1特別遊技に移行するが、そのときに主人公キャラクタ148は特別キャラクタ150と戦闘を開始する。主人公キャラクタ148が特別キャラクタ150と戦うというストーリーに展開するためには、主人公キャラクタ148が特別キャラクタ150と出会うというクリア結末にストーリーが展開しなくてはならないといえる。
一方、特別図柄抽選が第3当たりまたは外れであったときには、主人公キャラクタ148は特別キャラクタ150と出会えずに歩き続ける失敗画面166が表示される。主人公キャラクタ148は特別キャラクタ150と出会えなかったので、その後に特別キャラクタ150と戦う特別演出画面142に移行しないというストーリーとなる。
図8は、図柄抽選値と演出内容の関係を示すデータ構造図である。
すでに述べたように、遊技球が始動口62に入球すると、0〜65535の範囲で当否抽選値が取得される。それとあわせて0〜255の範囲で特別図柄の停止図柄を決定するための図柄抽選値が得られる。当否抽選値が当たりであることを前提条件とした上で、この図柄抽選値に応じて、第1から第3当たりのいずれとなるかが決定される。
1.第1当たり
図柄抽選値が、0〜127の範囲にあるときには第1当たりとなる。特別遊技制御手段120は、特別図柄192の変動表示が停止した後に第1特別遊技を実行する。特定遊技実行手段122は、第1特別遊技の終了後の遊技状態を確変状態とする。演出決定手段132はクリア条件成立と判定する。このため、演出決定手段132は、特別図柄192の変動表示が終了するタイミングに合わせて、ストーリー展開がクリア結末に展開する演出パターンを選択する。
非確変状態であれば、主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156と戦って勝利するストーリー展開となる。すなわち、通常演出画面140、遭遇画面152、戦闘画面158、勝利画面162を経て、特別演出画面142に至るストーリー展開となる。このように、非確変状態において第1当たりが発生すると、主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156と戦って勝利することにより、第1特別遊技に移行するという演出が実行されることになる。勝利画面162において、確変に移行する旨が、たとえば、「確変!」という文字として表示されてもよい。あるいは、主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156に圧勝する態様のクリア結末に展開することによって、確変に至ったことが示唆的に示されてもよい。
確変状態であれば、主人公キャラクタ148は特別キャラクタ150を探し、そして出会うストーリー展開となる。すなわち、通常演出画面140、示唆画面164、遭遇画面168を経て、特別演出画面142に至るストーリー展開となる。このように、確変状態において第1当たりが発生すると、主人公キャラクタ148が特別キャラクタ150という敵キャラクタと出会うことにより、第1特別遊技に移行するという演出が実行されることになる。遭遇画面168において、確変状態が維持される旨が、たとえば、「確変継続!」という文字として表示されてもよい。あるいは、特別キャラクタ150の登場の仕方が通常とは異なる態様のクリア結末に展開することによって、確変が維持されることが示唆的に示されてもよい。
2.第2当たり
図柄抽選値が128〜191の範囲にあるときには第2当たりとなる。特別遊技制御手段120は、特別図柄192の変動表示が停止した後に第1特別遊技を実行する。特定遊技実行手段122は、第1特別遊技が終了した後の遊技状態を非確変状態とする。このとき、演出決定手段132はクリア条件成立と判定する。このときにも、演出決定手段132は、特別図柄192の変動表示が終了するタイミングに合わせて、ストーリー展開がクリア結末に展開するのに好適な演出パターンを選択する。
第2当たりが発生したときの演出表示過程は、第1当たりが発生したときの演出表示過程と同様である。非確変状態であれば、確変に移行しない旨が、「確変失敗!」という文字として表示されてもよい。あるいは、主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156に辛勝する態様のクリア結末に展開することによって、確変に移行しないことが示唆的に示されてもよい。
確変状態であれば、遭遇画面168において、確変状態が終了する旨が、「確変終了!」という文字として表示されてもよい。あるいは、特別キャラクタ150の登場の仕方が通常態様のクリア結末に展開することによって、確変が終了されることが示唆的に示されてもよい。
3.第3当たり
図柄抽選値が192〜255の範囲にあるときには第3当たりとなる。特別遊技制御手段120は、特別図柄192の変動表示が停止した後に第2特別遊技を実行する。特定遊技実行手段122は、第2特別遊技が終了した後の遊技状態を確変状態とする。このとき、演出決定手段132はクリア条件成立と判定しない。演出決定手段132は、特別図柄192の変動表示が終了するタイミングにかかわらず、ストーリー展開が継続する演出パターンを選択する。この場合、クリア結末ではない、たとえば、敗北画面160や失敗画面166に示した結末にストーリー展開する演出パターンを選択してもよい。
非確変状態において第3当たりが発生したときには、確変状態に移行するという遊技者メリットがある。そのため、演出表示制御手段134は非確変状態から確変状態に移行する旨を表示することが望ましい。たとえば、勝利画面162において、確変に移行する旨が、たとえば、「確変!」という文字として表示されてもよい。あるいは、主人公キャラクタ148が通常キャラクタ156と戦って引き分けることにより、第3当たりの第1当たりや第2当たりとの違いを示唆するよう演出してもよい。その一方、確変状態において第3当たりが発生しても、遊技者利益の抑制された第2特別遊技に移行することから、遊技者メリットは無きに等しい。この場合の演出表示は外れ時と同様である。
4.外れ
当否抽選値が外れの範囲にあるときには外れとなる。この場合、特別遊技は実行されず、確変状態に遊技状態が移行することもない。非確変状態においては、主人公キャラクタ148は通常キャラクタ156と戦って敗北するというストーリー展開となる。確変状態においては、主人公キャラクタ148は特別キャラクタ150を捜すが出会えないというストーリー展開となる。
なお、本実施例においては、当否抽選値がいずれであれ通常キャラクタ156または特別キャラクタ150に関連したストーリー展開となるとして説明したが、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではない。たとえば、複数種類の通常キャラクタの中から図柄抽選値に応じて登場させるべき通常キャラクタ156が選択されてもよい。これは特別キャラクタ150についても同様である。また、非確変状態における演出表示においては、図柄抽選値が所定範囲内にあるとき限って、通常キャラクタ156と主人公キャラクタ148の戦闘が開始されるとしてもよい。このような態様によれば、いわゆるリーチ演出と同じように、通常キャラクタ156の登場が遊技者の大当たりに対する期待感を特に喚起する上で効果的となる。
図9は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、特別図柄抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、特別遊技の制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図10は、図9におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
通常遊技制御処理において、当否抽選値の保留がなされている場合であって(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。その判定結果に応じてメイン表示制御手段118が変動表示を開始するとともに、変動開始コマンドを演出表示制御手段134へ送信し、これを受信した装飾図柄表示手段136が装飾図柄190の変動表示を開始する(S36)。S34の当否判定処理の詳細については図11に関連して後述する。S30において当否抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS36までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34およびS36の処理がスキップされる。続いて、図柄変動表示がすでに開始されていれば(S38のY)、図柄変動表示処理を実行し(S40)、図柄変動表示が開始されていないときは(S38のN)、S40をスキップする。
図11は、図10のS34における当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、当否抽選手段112は当否抽選値の当否、すなわち、大当たりか否かを当否判定テーブルを参照して判定する(S90)。確変状態か非確変状態であるかに応じて大当たりとなるべき当否抽選値の範囲が異なることはすでに説明した通りである。
第1当たりであれば(S142のY)、特定遊技実行手段122は第1特別遊技の終了後の遊技状態を確変状態に移行させる(S144)。具体的には、当否抽選手段112が当否判定に際して参照すべき当否判定テーブルを確変当否判定テーブルに設定する。すでに、確変状態にあるときには、引き続き確変当否判定テーブルが参照対象として設定維持される。第2当たりであれば(S142のN、S146のY)、特定遊技実行手段122は第1特別遊技終了後の遊技状態を非確変状態に移行させる(S148)。第1当たりまたは第2当たりであれば、演出決定手段132はクリア条件成立と判定する(S150)。
第3当たりであれば(S142のN、S146のN、S152のY)、特定遊技実行手段122は第2特別遊技終了後の遊技状態を確変状態に移行させる(S154)。外れであれば(S152のN)、S154はスキップされる。すなわち、遊技状態は変更されない。第3当たりまたは外れであれば(S142のN、S146のN)、演出決定手段132はクリア条件不成立と判定する。図柄決定手段114は、パターン抽選値を取得して、特別図柄192の表示パターンを決定する(S158)。
図12は、サブ基板における演出表示制御過程を示すフローチャートである。
ここに示すフローチャートは、主としてサブ基板104の演出決定手段132や演出画像表示手段138によって実行される処理過程を示す。図4に関連して説明したように、演出表示は特別図柄192や装飾図柄190の変動表示と時間的にその開始と停止のタイミングが一致するとは限らない。本実施例においては、サブ基板104における演出表示制御は、メイン基板102におけるメインフローとは別のプロセスとして実行される。
未だ演出表示中でなければ(S160のN)、演出決定手段132は予め定められた演出開始タイミングに至ったか判定する(S176)。至っていれば、演出決定手段132は、演出パターンを選択する(S178)。こうして、選択された演出パターンによる演出表示が開始される(S180)。演出開始のタイミングに至っていなければ(S176のN)、S178およびS180の処理はスキップされる。
一方、すでに演出表示を実行中であれば(S160のY)、演出決定手段132はその変動表示が開始されてから新規にクリア条件が成立しているかを判定する(S162)。新規に成立していれば(S162のY)、クリア結末に展開する演出パターンが選択される(S170)。このときには、図柄変動が終了するタイミングに応じてクリア結末に展開するような演出パターンが選択される。一方、クリア条件が新規成立していなければ(S162のN)、すでにクリア条件が成立した状態で特別図柄192の変動表示中であるかを判定する(S164)。全くクリア条件が成立していない状態であれば(S164のN)、この段階で実行中の演出表示が、演出の切れ目に至ったか判定される(S166)。至っていれば、それ以降の演出表示のために演出パターンが再選択される(S168)。図4の例でいえば、時刻tが演出の切れ目に相当する。図6の例でいえば、敵キャラクタと遭遇後、戦闘シーンに移行するタイミングが演出の切れ目に相当する。すなわち、遭遇シーンについての演出パターンによる演出が終了すると、戦闘シーンについての演出パターンによる演出表示が開始される。演出パターンは、遭遇シーンのように中間的な結末、いいかえれば、演出の切れ目となるべき結末に展開するような演出パターンと、戦闘シーンのように、ストーリーの最終的な結末に展開するような演出パターンの2種類に分けることができるともいえる。
実際には、S166では演出の切れ目に至る所定時間前となっているかにより成否判定してもよい。
一方、クリア条件がすでに成立しているときや(S164のY)、演出の切れ目に到達していないときには(S166のN)、その演出表示が終了タイミング、すなわち、ストーリーが結末に至るタイミングに至ったか判定される(S172)。至っていれば(S172のY)、演出表示は終了する(S174)。至っていなければ(S172のN)、そのまま演出表示が継続する。
図13は、図9のS16における特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
すでに第1特別遊技を実行中であるときには(S110のY)、第1特別遊技制御処理が実行される(S112)。第1特別遊技の実行中でなければ(S110のN)、第2特別遊技制御処理が実行される(S114)。それぞれの処理については、図14および図15に関連して説明する。
図14は、図13のS112における第1特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、大入賞口66が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口66を開放する(S72)。このときの演出は、特別演出画面142に示したような主人公キャラクタ148と特別キャラクタ150が戦闘する内容である。大入賞口66が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。大入賞口66が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口66へ遊技球が9球以上入球した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口66を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口66への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS112のフローを終了する。
S80における大入賞口66の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15に達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は第1特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は第1特別遊技を終了させる(S86)。ラウンド数が15に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS112のフローを終了する(S90)。
図15は、図13のS114における第2特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、大入賞口66が開放済でなければ(S120のN)、開閉制御手段124が大入賞口66を開放する(S122)。大入賞口66が開放済であればS122をスキップする(S120のY)。大入賞口66が開放されてから0.2秒という所定の開放時間が経過した場合(S124のY)、開閉制御手段124が大入賞口66を閉鎖させる(S126)。開放時間が経過していない場合は(S124のN)、S126以降の処理をスキップしてS114のフローを終了する。
S126における大入賞口66の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が2に達していた場合(S128のY)、特別遊技制御手段120は第2特別遊技を終了させる(S130)。ラウンド数が2に達していなければ(S128のN)、ラウンド数に1を加算してS114のフローを終了する(S132)。このように、第2特別遊技は、0.2×2の0.4秒程度という第1特別遊技に比べれば極めて短い時間しか実行されない特別遊技である。そのため、第1特別遊技のような演出表示は実行されない。
変形例として、特別遊技制御手段120は第2特別遊技に移行したときに各種役物動作を抑止してもよい。たとえば、特別遊技制御手段120はS122やS126の大入賞口66の開閉動作や遊技効果ランプ90の明滅動作を抑止してもよい。特別遊技制御手段120は内部的に0.4秒程度を第2特別遊技状態として管理し、その0.4秒が経過したときには自動的に第2特別遊技状態から通常の遊技状態に戻してもよい。この場合、大入賞口66の開閉動作や遊技効果ランプ90の明滅動作が実行されないため、遊技者は第2特別遊技状態にあることすら認識しない。第2特別遊技としての利益が期待できず、かつ、認識できないため、第3当たりを純粋な「確変移行契機」として定義できる。3種類の当たりの違いをより明確化できるため、より遊技者にわかりやすい遊技を提供できる。
更に、変形例として、特別遊技制御手段120は第1当たりおよび第2当たりが発生したときには本実施例の第1特別遊技として示したような通常の特別遊技を実行するが、第3当たりが発生したときには特別遊技に遊技状態を移行させないとしてもよい。この場合には、S114の処理そのものが実行されない。このような態様によっても、3種類の当たりの違いをより明確化できるため、遊技者にとってよりわかりやすい遊技を提供する上で効果がある。
以上、本実施例に示したぱちんこ遊技機10によれば、確変状態において第3当たりが発生したときには外れと同様の演出内容にて演出表示が実行される。そのため、現実の遊技者利益に沿った演出表示が可能となる。また、演出の展開にストーリー性をもたせ、第1特別遊技実行時のストーリーとの継続性によって、より演出効果を高めることができる。
また、本実施例に示したぱちんこ遊技機10は、確変状態と非確変状態においてそれぞれ展開するストーリーが異なるように演出パターンが選択される。そのため、確変状態特有の演出パターンの稀少性を高め、演出効果を向上させる上で効果がある。また、その際に、演出効果のために登場するキャラクタを異ならせることによって、特別キャラクタ150と通常キャラクタ156の違いを明確化することにより、キャラクタ性を際だたせることができる。
更に、本実施例に示したぱちんこ遊技機10においては、第1特別遊技の遊技者利益と第2特別遊技の遊技者利益に格段の差違を設けている。これにより、確変付きで第1特別遊技に移行する第1大当たりと確変付きで第2特別遊技に移行する第3当たりの差違を明確化し、3種類の大当たりという多様な大当たりに伴う遊技興趣を高めることができる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 59 普通図柄表示装置、 60 演出表示装置、 61 特別図柄表示装置、 62 始動口、 64 センター飾り、 66 大入賞口、 68 作動口、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 110 入球判定手段、 112 当否抽選手段、 114 図柄決定手段、 116 保留制御手段、 118 メイン表示制御手段、 120 特別遊技制御手段、 122 特定遊技実行手段、 124 開閉制御手段、 130 パターン記憶手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段。

Claims (1)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動口と、
    前記始動口へ遊技球が入球したことを契機として、当たりか否かを判定するための抽選を実行する抽選手段と、
    前記抽選の結果に応じて図柄を変動表示させる図柄表示制御手段と、
    当たりを示す態様にて図柄が停止表示されることに基づき特別遊技に遊技状態を移行させる特別遊技制御手段と、
    演出表示過程を示す演出パターンを記憶する演出パターン記憶手段と、
    演出パターンにもとづき演出表示を実行する演出表示手段と、を備え、
    前記演出表示手段は、演出表示の実行中に、前記抽選手段により実行された抽選の結果が当たりとなった場合、その抽選の結果に応じて変動表示される図柄の停止タイミングに至っても、その抽選の結果が当たりであることに基づいて移行される特別遊技において、特別遊技が開始されるまでに実行されていた演出表示と継続性を有する演出表示を実行する弾球遊技機。
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