JP2015055841A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スパークル感の高い画像を形成し得る静電荷像現像用トナーの提供。【解決手段】ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45?の入射光を照射した際に測定される受光角+30?での反射率Aと受光角−30?での反射率Bとの比(A/B)が0.5以上4.0以下であり、且つドメインを形成する離型剤を含有し、該離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上である静電荷像現像用トナー。【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法に関する。
見る角度を変えることによってキラキラと輝く感じ(スパークル感)を視認者に与える画像を、トナーを用いて形成することが求められている。しかし、スパークル感の高い画像を実現することは容易ではなかった。
尚、スパークル感を視認者に与える画像を形成し得るトナー(以下単に「スパークルトナー」とも称す)においても、形成される画像に離型性を付与する観点でトナー中に離型剤が含有される。しかし、従来においては特にスパークルトナーに用いる離型剤については検討がなされていないのが現状である。
例えば、スパークルトナーに関するものではなく一般的な乾式トナーに用いる離型剤(ワックス)について記載された文献として特許文献1がある。特許文献1には、少なくともトナーバインダー、着色剤、ワックスを含有する乾式トナーにおいて、トナー組成物を有機溶剤に溶解又は膨潤分散し、水系媒体中で分散後、放置し、該ワックスが、トナー粒子中に粒子状で内包され、該トナーの表面近傍(トナー表面から、トナーの中心方向に向かって、トナー表面上の任意の点とトナー中心を1:2に内分する点までの深さまでの部分)から内部(該内分する点からトナーの中心までの部分)に亘って全体に存在し、かつトナーの表面近傍に存在するワックス濃度が、トナーの内部に存在するワックスの濃度よりも大であり、且つ前記トナー内部に分散して存在するワックスの分散径が0.1μmから3μmである分散ワックス粒子が70個数%以上を占める乾式トナーが記載されている。
また、特許文献2乃至7には、光輝感が高い画像を得る目的で顔料として光輝性顔料を用いたり、扁平な形状のトナーを用いることが開示されている。
特開2007−114804号公報 特開2012−032764号公報 特開2012−042624号公報 特開2010−256613号公報 特開2005−134738号公報 特開2013−073017号公報 特開2013−134314号公報
本発明の目的は、スパークル感の高い画像を形成し得る静電荷像現像用トナーを提供することにある。
上記課題は、以下の本発明により達成される。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、
ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が0.5以上4.0以下であり、
且つドメインを形成する離型剤を含有し、該離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上である静電荷像現像用トナーである。
請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤である。
請求項3に係る発明は、
請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。
請求項4に係る発明は、
請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
請求項5に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項2に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法である。
請求項1に係る発明によれば、ベタ画像を形成した場合における前記比(A/B)が0.5以上4.0以下であり且つ離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上であるとの要件を満たさない場合に比べ、スパークル感の高い画像を形成し得る静電荷像現像用トナーが提供される。
請求項2に係る発明によれば、ベタ画像を形成した場合における前記比(A/B)が0.5以上4.0以下であり且つ離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上であるとの要件を満たす静電荷像現像用トナーを含まない場合に比べ、スパークル感の高い画像を形成し得る静電荷像現像剤が提供される。
請求項3乃至請求項6に係る発明によれば、ベタ画像を形成した場合における前記比(A/B)が0.5以上4.0以下であり且つ離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上であるとの要件を満たす静電荷像現像用トナーを収容しない場合に比べ、スパークル感の高い画像を形成し得るトナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、および画像形成方法が提供される。
本実施形態に係るトナーを概略的に示す断面図である。 本実施形態が適用された画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本実施形態に係るトナーの詳細について説明する。
≪トナー≫
本実施形態に係るトナー(以下単に「トナー」と称す場合がある)は、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が0.5以上4.0以下であり、且つドメインを形成する離型剤を含有し、該離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上である。
トナーを用いて形成される画像として、見る角度を変えることによってキラキラと輝く感じ(スパークル感)を視認者に与えられる画像を形成することが求められている。しかし、スパークル感の高い画像をトナーを用いて形成することは容易ではなく、スパークル感を視認者に与える画像を形成し得るトナー(スパークルトナー)の実現が求められている。
・変角光度計による比(A/B)
これに対し、本実施形態に係るトナーは、まず第一に、ベタ画像を形成した場合における前記比(A/B)が0.5以上4.0以下である。比(A/B)が前記範囲であるということは、入射光が入射する側(角度−側)への反射が入射する側とは反対側(角度+側)への反射と等しいもしくは2倍の範囲まで多い(比(A/B)が0.5以上1.0以下)か、または入射光が入射する側(角度−側)への反射が入射する側とは反対側(角度+側)への反射よりも少ない場合であってもその比率が1/4の範囲(比(A/B)が1.0を超え4.0以下)までに制御されていることを表す。
即ち、トナー画像に入射した光は顔料等によって様々な方向に反射されるが、本実施形態に係るトナーはこの反射される方向の度合いを適度に調整した画像を形成し得るものであり、これによって見る角度を変えることでキラキラと輝く感じ(スパークル感)を視認者に与えられる。
比(A/B)が0.5を下回る場合および4.0を上回る場合は、入射光が入射する側(角度−側)への反射または入射する側とは反対側(角度+側)への反射の何れか一方が多くなり過ぎ、その結果スパークル感を視認者に与える画像を形成し得ない。
尚、前記比(A/B)は、更に1.0以上3.0以下の範囲が好ましく、1.5以上2.5以下の範囲がより好ましい。
次いで、比(A/B)の測定方法について説明する。
まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。
また、受光角を−30°および+30°するのは、輝き(光輝感)のある画像とない画像とを評価するのに最も測定感度が高いためである。
本実施形態においては、比(A/B)を測定するに際し、まず「ベタ画像」を以下の方法により形成する。試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製Docu Centre Color 400の現像器に充填し、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、定着温度190℃、定着圧力4.0kgf/cmにて、トナー載り量が4.5g/cmのベタ画像を形成する。尚、前記「ベタ画像」とは印字率100%の画像を指す。
形成したベタ画像の画像部に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Aと受光角−30°における反射率Bを測定する。尚、反射率Aおよび反射率Bは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とする。これらの測定結果から比(A/B)が算出される。
尚、前記比(A/B)を上記範囲に制御する方法については、後に詳述する。
・離型剤のドメイン
本実施形態に係るトナーは離型剤を含有し、且つ該離型剤はトナー中においてドメインを形成する。前記比(A/B)を前述の範囲に制御することに加え、更に離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上に制御される。
スパークルトナーにおいても、形成される画像に離型性を付与する観点でトナー中に離型剤が含有されるが、離型剤を含有した場合スパークル感が低減されることがある。これは、必ずしも明確ではないものの、トナー画像に入射し顔料等によって様々な方向に反射された光が、離型剤のドメインによって更に散乱されることで、スパークル感が低減されるものと推察される。
これに対し、トナーに含まれる離型剤について、全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上の範囲となるよう制御することで、スパークル感の高い画像を形成し得る。トナーに含まれる離型剤のドメインは、トナー画像とされた際にもその多くがそのままの径で保持されるものと考えられる。離型剤のドメインとして長径が0.4μm未満の小さいものが増え過ぎると光散乱の効率が高くなるものと考えられ、上記範囲に制御することでスパークル感の高い画像を形成し得るものと推察される。
0.4μm未満のドメインが多いとスパークル感の高い画像が形成し得ず、一方3.0μmを超えるドメインが多いと画像の色調自体の変化が生じる。
尚、前記離型剤のドメインの長径は、0.4μm以上3.0μm以下のものがドメイン全体の70個数%以上であり、更に0.6μm以上2.0μm以下のものがドメイン全体の70個数%以上であることがより好ましい。
また、上記範囲のドメインがドメイン全体に占める割合は、更に80個数%以上であることが好ましく、90個数%以上であることがより好ましい。
ここで、ドメインの長径の測定方法について説明する。
離型剤のドメインの長径は、トナーの断面を透過型電子顕微鏡TEM装置(日本電子社製:JEM−1010型電子顕微鏡)で確認し、200個のドメインについてその最も長い径を測定し、その平均値をドメインの長径とした。
尚、離型剤のドメインの長径を前記範囲に制御する方法としては、例えばトナーを作製する際における加熱温度や加熱時間等を調整する方法が挙げられる。詳細については後述する。
<トナーの構成>
本実施形態に係るトナーは、前述の比(A/B)を満たす観点から下記(1)および(2)の要件を満たすことが好ましい。
(1)トナーの平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い
(2)トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数が、観察される全顔料粒子のうち40%以上70%以下である
ここで、図1に上記(1)乃至(2)の要件を満たすトナーを概略的に示す断面図を示す。尚、図1に示す概略図は、トナーの厚さ方向への断面図である。
図1に示すトナー52は、厚さLよりも円相当径が長い扁平状のトナーである。
図1に示すごとく、トナー52が厚さLよりも円相当径が長い扁平状であると、画像形成の現像工程や転写工程において、トナーが像保持体や中間転写体、記録媒体等に移動する際、このトナーの電荷を最大限打ち消すように移動する傾向にあるため、付着する面積が最大となるようトナーが並ぶと考えられる。即ち、最終的にトナーが転写される記録媒体上において、扁平状のトナーはその扁平な面側が記録媒体表面と相対するよう並ぶと考えられる。また画像形成の定着工程においても、定着する際の圧力によって、扁平状のトナーはその扁平な面側が記録媒体表面と相対するよう並ぶと考えられる。
そのため、このトナー中に含有される鱗片状の顔料粒子54Aおよび54Bのうち上記(2)に示される「トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たす顔料粒子54Aは面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対するよう並び、一方前記の「角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たさない顔料粒子54Bは面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対する方向に配向しないものと考えられる。そして、前記の角度が−30°乃至+30°の範囲にある顔料粒子54Aの全顔料粒子(54A+54B)に対する割合が前記範囲に調整されることで、トナー画像に入射した光が顔料粒子54Aおよび54Bによって反射される方向の度合いが適度に調整され、前述の比(A/B)の範囲が達成されるものと考えられる。
尚、前記の角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子54Aの全顔料粒子(54A+54B)に対する割合は、更に45%以上65%以下の範囲がより好ましく、50%以上60%以下の範囲が更に好ましい。
次いで、本実施形態に係るトナーの組成について説明する。
トナー粒子は、例えば、結着樹脂と、着色剤(顔料)と、離型剤と、更に必要に応じてその他添加剤と、を含んで構成される。
−着色剤(顔料)−
本実施形態に係るトナーに用いられる着色剤としては、金属光沢のごとき光輝感を付与し得る顔料(光輝性顔料)が用いられる。光輝性顔料の粒子としては、例えば、アルミニウム(Al単体の金属)、黄銅、青銅、ニッケル、ステンレス、亜鉛などの金属粉末、酸化チタンや黄色酸化鉄を被覆した雲母、硫酸バリウム、層状ケイ酸塩、層状アルミニウムのケイ酸塩などの被覆薄片状無機結晶基質、単結晶板状酸化チタン、塩基性炭酸塩、酸オキシ塩化ビスマス、天然グアニン、薄片状ガラス粉、金属蒸着された薄片状ガラス粉など、光輝性を有するものならば特に制限はない。
尚、顔料粒子の形状は鱗片状であることが好ましい。
顔料粒子の長軸方向の平均長さは1μm以上30μm以下であることが好ましく、3μm以上20μm以下がより好ましく、5μm以上15μm以下が更に好ましい。
また、顔料粒子の厚さ方向の平均長さを1としたときの長軸方向の平均長さの比率(アスペクト比)は5以上200以下であることが好ましく、10以上100以下がより好ましく、30以上70以下が更に好ましい。
尚、顔料粒子における上記長軸方向の平均長さおよびアスペクト比は、以下の方法により測定される。走査電子顕微鏡(S−4800,(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用い、測定し得る倍率(300から100,000倍)で顔料粒子の写真を撮影し、得られた顔料粒子の画像を二次元化した状態で、各粒子の長軸方向の長さおよび厚さ方向の長さを測定し、顔料粒子における上記長軸方向の平均長さおよびアスペクト比を算出する。
本実施形態に係るトナーにおける、前記顔料の含有量としては、トナー100質量部に対して1質量部以上70質量部以下が好ましく、5質量部以上50質量部以下がより好ましい。
−離型剤−
本実施形態に係るトナーには離型剤を含有する。
離型剤としては、例えば、ポリアルキレン(例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物、石油系ワックス、およびそれらの変性物であるポリアルキレン);シリコーン樹脂;ロジン類;ライスワックス;カルナウバワックス;キャンデリラワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス等が挙げられる。
これらの中でも、特にポリアルキレンがより好ましい。
離型剤はトナー中でドメインを形成する。該ドメインは、その長径が0.4μm以上3.0μm以下であるものがドメイン全体の70個数%以上に制御される。
また、これらの離型剤の融解温度は、50℃以上100℃以下が望ましく、60℃以上95℃以下がより望ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
上記離型剤の分子量は、500以上1000以下が好まし、更に530以上900以下がより好ましく、550以上800以下が特に好ましい。
ここで、上記分子量は以下の方法により測定される。まず、トナーを180℃に熱したトルエンに溶かし、その後冷却して結晶化した離型剤のみを分取する。得られた離型剤のTHF可溶物を、GPC(Gel Permeation Chromatography)により測定し、算出する。具体的には、GPCは東ソー(株)製HLC−8120を使用し、カラムは東ソー製TSKgel SuperHMーM(15cm)を使用し、ポリエステル樹脂をTHF溶媒で測定する。次に、単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用してポリエステル樹脂の分子量を算出する。
離型剤のトナー中における含有量は、0.5質量%以上15質量%以下が好ましく、2質量%以上12質量%以下がより好ましく、3質量%以上9質量%以下が更に好ましい。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5000以上1000000以下が好ましく、7000以上500000以下より好ましい。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結着樹脂の含有量としては、例えば,トナー粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下がさらに好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
−トナー粒子の特性等−
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された被覆層と、で構成されていることがよい。
・平均最大厚さCおよび平均円相当径D
前記(1)に示すとおり、本実施形態に係るトナーは、その平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長いことが好ましい。尚、平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.500以下の範囲にあることがより好ましい。更には、0.39以上0.43以下の範囲が好ましく、0.40以上0.42以下の範囲が更に好ましく、0.41以上0.415以下の範囲が更に好ましい。
比(C/D)が0.001以上であることにより、トナーの強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、顔料が露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。一方0.500以下であることにより、優れたスパークル感が得られる。
上記平均最大厚さCおよび平均円相当径Dは、以下の方法により測定される。
トナーを平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナーについて、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
・トナーの断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度
前記(2)に示すとおり、トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数が、観察される全顔料粒子のうち40%以上70%以下であることが好ましい。上記範囲であることにより優れたスパークル感が得られる。
ここで、トナー断面の観察方法について説明する。
トナーをビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤を用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機(本実施形態においては、LEICAウルトラミクロトーム(日立テクノロジーズ社製)を使用)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。この観察サンプルを透過型電子顕微鏡(TEM)により倍率5000倍前後でトナー粒子の断面を観察する。観察された1000個のトナーについて、トナーの断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数を、画像解析ソフトを用いて数えその割合を計算する。
尚、「トナーの断面における長軸方向」とは、前述の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長いトナーにおける厚さ方向と直行する方向を表し、また「顔料粒子の長軸方向」とは、顔料粒子における長さ方向を表す。
また、本実施形態に係るトナーの体積平均粒径は1μm以上30μm以下であることが好ましく、より好ましくは3μm以上20μm以下であり、さらに好ましくは5μm以上10μm以下である。
なお、トナー粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出される。
(外添剤)
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO、TiO、Al、CuO、ZnO、SnO、CeO、Fe、MgO、BaO、CaO、KO、NaO、ZrO、CaO・SiO、KO・(TiO)n、Al・2SiO、CaCO、MgCO、BaSO、MgSO等が挙げられる。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることがよい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等して行う。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、PMMA、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー粒子の製法は、これらの製法に特に制限はなく、周知の製法が採用される。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー粒子を得ることがよい。
具体的には、例えば、トナー粒子を凝集合一法により製造する場合、
結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー粒子を製造する。
以下、各工程の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
−樹脂粒子分散液準備工程−
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μmがさらに好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5質量%以上50質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下がより好ましい。
なお、樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、着色剤粒子分散液中に分散する着色剤粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。
−凝集粒子形成工程−
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度−30℃以上ガラス転移温度−10℃以下)の温度に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を2枚パドルを有した層流を形成する攪拌翼を使用して攪拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、例えば無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤の金属イオンと錯体もしくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等が挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
−融合・合一工程−
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー粒子を形成する。
尚、前述の通り本実施形態においては前記(1)乃至(2)の要件を備えるトナーが好ましく、該トナーを凝集合一法によって製造する場合であれば、例えば以下のように調整することで制御し得る。
まず、前記凝集粒子形成工程において、例えば2枚パドルを有した層流を形成する攪拌翼を使用した攪拌の際の攪拌速度を調整する(例えば好ましくは450rpm以上630rpm以下、より好ましくは500rpm以上600rpm以下、更に好ましくは530rpm以上580rpm以下、更に好ましくは540rpm以上570rpm以下)ことで、顔料粒子の凝集粒子中での長軸方向の向きを制御し、且つ、凝集粒子は長軸方向に向かって凝集し、トナーの厚さが小さくなる(即ち前記(1)の要件を満たす)。
また、前記融合・合一工程において、粒子安定化のためにアルカリ性にした後、温度をトナーのガラス転移温度(Tg)以上溶融温度(Tm)以下にまで上昇させ、凝集粒子を合一させる。この合一工程での温度を調整する(例えば75℃以上90℃以下)ことで、材料の再配置に伴う移動が調整され、顔料の配向性が調整されて、前記(2)の要件を満たすトナーが得られる。
また、本実施形態に係るトナーでは、離型剤のドメインの長径が前述の要件を満たす。尚、このドメインの長径は、例えばトナーを作製する際における加熱温度や温度上昇速度、加熱時間等を調整することで達成される。
上記の凝集合一法であれば、合一工程での温度、温度上昇速度および加熱時間の調整により達成される。該合一工程での加熱温度としては、65℃以上90℃以下が好ましく、65℃以上85℃以下がより好ましく、70℃以上80℃以下が更に好ましい。また、合一工程での加熱の際の温度上昇速度としては、0.007℃/分以上1℃/分以下が好ましく、0.01℃/分以上0.5℃/分以下がより好ましく、0.01℃/分以上0.1℃/分以下が更に好ましく、0.05℃/分以上0.1℃/分以下が更に好ましい。更に、合一工程での加熱時間としては、0.5時間以上4時間以下が好ましく、1時間以上4時間以下がより好ましく、2時間以上3時間以下が更に好ましい。
以上の工程を経て、トナー粒子が得られる。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、をさらに混合し、凝集粒子の表面にさらに樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー粒子を形成する工程と、を経て、トナー粒子を製造してもよい。
ここで、融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子を得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レディーゲミキサー等によって行うことがよい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
また、本実施形態に係るトナーは、乾式製法によって製造してもよく、例えば混練粉砕法にて製造してもよい。
尚、混練粉砕法にて製造する場合、まず樹脂と離型剤を混錬してマスターバッチを作製する。この際、マスターバッチにおける離型剤のドメイン径は小さくしておくことがこのましく、例えば0.05μm以上1μm以下が好ましく、0.1μm以上0.5μm以下がより好ましく、0.2μm以上0.3μm以下が更に好ましい。
次いで、前記マスターバッチを用いてトナーを成形し、微分散された離型剤を水中へ再分散し、温度、温度上昇速度および時間を調整することによってドメイン径を成長させ、所望の長径のドメインに制御する。尚、加熱温度としては、65℃以上90℃以下が好ましく、65℃以上85℃以下がより好ましく、70℃以上80℃以下が更に好ましい。また、加熱の際の温度上昇速度としては、0.007℃/分以上1℃/分以下が好ましく、0.01℃/分以上0.5℃/分以下がより好ましく、0.01℃/分以上0.1℃/分以下が更に好ましく、0.05℃/分以上0.1℃/分以下が更に好ましい。更に、加熱時間としては、0.5時間以上4時間以下が好ましく、1時間以上4時間以下がより好ましく、2時間以上3時間以下が更に好ましい。
また、凝集合一法にてトナーを製造する場合においても、樹脂と離型剤を混錬してマスターバッチを作製することが好ましい。この際、マスターバッチにおける離型剤のドメイン径は小さくしておくことが好ましく、ドメイン径の好ましい範囲は上記混練粉砕法における好ましい範囲と同じである。マスターバッチを用いた凝集合一法では、マスターバッチの分散液を準備した後、前記凝集粒子形成工程および融合・合一工程を経てトナー粒子が得られる。
<静電荷像現像剤>
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
キャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアが挙げられる。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に被覆樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散・配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;マトリックス樹脂に導電性粒子が分散・配合された樹脂分散型キャリア;等が挙げられる。
なお、磁性粉分散型キャリア、樹脂含浸型キャリア、及び導電性粒子分散型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、これに被覆樹脂により被覆したキャリアであってもよい。
磁性粉としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物等が挙げられる。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子が挙げられる。
被覆樹脂、及びマトリックス樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、被覆樹脂、及びマトリックス樹脂には、導電材料等、その他添加剤を含ませてもよい。
ここで、芯材の表面に被覆樹脂を被覆するには、被覆樹脂、及び必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液により被覆する方法等が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液を芯材表面に噴霧するスプレー法、芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成用溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
<画像形成装置/画像形成方法>
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置では、像保持体の表面を帯電する帯電工程と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、本実施形態に係る静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、を有する画像形成方法(本実施形態に係る画像形成方法)が実施される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図2に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール5Y(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用され、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μAに制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体は記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
<プロセスカートリッジ/トナーカートリッジ>
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図3は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図3に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図3中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
なお、図2に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱される構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収容されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本実施形態をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」および「%」は質量基準である。
<結着樹脂(1)の合成>
・ビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物:216部
・エチレングリコール:38部
・テレフタル酸:200部
・テトラブトキシチタネート(触媒):0.037部
上記成分を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で7時間共縮重合反応させ、その後、10Torrまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度10Torrまで徐々に減圧し220℃で1時間保持することにより結着樹脂を合成した。
<マスターバッチ(1)の調製>
・結着樹脂(1):600部
・ポリエチレンワックス:60部
(東洋ペトロライト(株)製、ポリワックス600(PW600))
以上を計量した後、粉体混合機ボールミルで混合した。得られた混合物をスクリュー押出機(エクストルーダ)、ロールミル、ニーダなどを加熱溶融させ、さらに混練した。離型剤(ポリエチレンワックス)のドメインの長径が0.25μm以下になるように混練した後、得られた混練物を冷却し、固化させた。固化した混練物を先ず最初にハンマーミル、カッターミルなどの粗粉砕機で粗粉砕し、さらに続けて、ジェットミルなどの微粉砕機で微粉砕し、マスターバッチ(1)を得た。
<マスターバッチ分散液(1)の調製>
・マスターバッチ(1):160部
・酢酸エチル:233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
上記成分を1000mlのセパラブルフラスコに入れ、70℃で加熱し、スリーワンモーター(新東科学(株)製)により攪拌してマスターバッチ混合液を調製した。このマスターバッチ混合液をさらに攪拌しながら、徐々にイオン交換水373部を加え、転相乳化させ、脱溶剤することによりマスターバッチ分散液(1)(固形分濃度:30%)を得た。
<樹脂粒子分散液(1)の調製>
・結着樹脂(1):160部
・酢酸エチル:233部
・水酸化ナトリウム水溶液(0.3N):0.1部
上記成分を1000mlのセパラブルフラスコに入れ、70℃で加熱し、スリーワンモーター(新東科学(株)製)により攪拌して樹脂混合液を調製した。この樹脂混合液をさらに攪拌しながら、徐々にイオン交換水373部を加え、転相乳化させ、脱溶剤することにより樹脂粒子分散液(1)(固形分濃度:30%)を得た。
<離型剤分散液(1)の調製>
・ポリエチレンワックス:50部
(東洋ペトロライト(株)製、ポリワックス600(PW600))
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK):1.0部
・イオン交換水:200部
以上を混合して140℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザ(ゴーリン社)で360分間の分散処理をして、体積平均粒径が0.22μmである離型剤粒子を分散させてなる離型剤分散液(固形分濃度:20%)を調製した。
<光輝性顔料粒子分散液の調製>
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR):1.5部
・イオン交換水:900部
アルミニウム顔料のペーストから溶剤を除去した後、以上を混合し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工(株)製、CR1010)を用いて1時間分散して、光輝性顔料粒子(アルミニウム顔料)を分散させてなる光輝性顔料粒子分散液(固形分濃度:10%)を調製した。
〔実施例1〕
<トナーの作製>
・マスターバッチ分散液(1):500部
・光輝性顔料粒子分散液:21.74部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.40部
上記原料を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラララックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、原料分散液とした。
その後、層流を形成するための2枚パドルの攪拌翼を用いた攪拌装置、および温度計を備えた重合釜に原料分散液を移し、攪拌回転数を550rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子の成長を促進させた。またこの際、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持し、凝集粒子を形成した。この際、マルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、ベックマン−コールター社製)を用いて測定した凝集粒子の体積平均粒子径は10.6μmであった。
次に、樹脂粒子分散液(1):100部を追添加し、前記凝集粒子の表面に結着樹脂の樹脂粒子を付着させた。さらに56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整えた。その後、凝集粒子を融合させるためにpHを8.0に上げた後、0.01℃/分の速度で80℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、80℃で保持したままpHを6.0まで下げ、2.5時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後20μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の体積平均粒子径は12.5μmであった。
得られたトナー粒子100部に対して疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50)を1.5部、サンプルミルを用いて10000rpmで30秒間混合ブレンドした。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分してトナーを調製した。この際、マルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、ベックマン−コールター社製)を用いて測定した凝集粒子の体積平均粒子径は10.4μmであった。
<キャリアの作製>
・フェライト粒子(体積平均粒径:35μm) :100部
・トルエン :14部
・パーフルオロアクリレート共重合体(臨界表面張力:24dyn/cm):1.6部
・カーボンブラック :0.12部
(商品名:VXC-72、キャボット社製、体積抵抗率:100Ωcm以下)
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、トルエン不溶) :0.3部
まず、パーフルオロアクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成液を調合した。次いでこの被覆層形成液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
<現像剤の作製>
前記トナー:8部と前記キャリア:100部とを、2リットルのVブレンダーに入れ、20分間攪拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。
〔実施例2〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を形成する際の攪拌速度(回転数)を530rpmに変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔実施例3〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を形成する際の攪拌速度(回転数)を580rpmに変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔実施例4〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を形成する際の攪拌速度(回転数)を500rpmに変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔実施例5〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を形成する際の攪拌速度(回転数)を600rpmに変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔実施例6〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を融合する際の温度上昇速度を0.5℃/分に、凝集粒子を融合する際の時間を3.0時間に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔実施例7〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を融合する際の温度上昇速度を0.1℃/分に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔実施例8〕
実施例8においては、混練粉砕法によってトナーを作製した。
・マスターバッチ(1):660部
・アルミニウム顔料(昭和アルミパウダー(株)製、2173EA):240部
以上を計量した後、粉体混合機ボールミルで混合した。得られた混合物をスクリュー押出機(エクストルーダ)、ロールミル、ニーダなどを加熱溶融させ、さらに混練した。混練の完了後、得られた混練物を冷却し、固化させた。固化した混練物を先ず最初にハンマーミル、カッターミルなどの粗粉砕機で粗粉砕し、さらに続けて、ジェットミルなどの微粉砕機で微粉砕した。微粉砕の完了後、微小な粒子及び粗大な粒子を除去するため、エルボージェットにより得られた微粉砕粒子を分級した。
得られたトナー粒子100部をアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンRK)4.0部を溶解したイオン交換水1000部に再分散させ、その後、凝集粒子を融合させるためにpHを8.0に上げた後、0.01℃/分の速度で80℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が融合したのを確認した後、80℃で保持したままpHを6.0まで下げ、2.5時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後20μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥してトナー粒子を得た。得られたトナー粒子の体積平均粒子径は13.2μmであった。それ以外、実施例1に記載の方法により現像剤を作製した。
〔比較例1〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を形成する際の攪拌速度(回転数)を400rpmに変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔比較例2〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を形成する際の攪拌速度(回転数)を650rpmに変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔比較例3〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、マスターバッチ分散液(1):500部を、樹脂粒子分散液(1):450部と離型剤分散液(1):50部に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔比較例4〕
実施例1に記載の光輝性トナーの製造方法において、凝集粒子を融合する際の温度を60℃に、凝集粒子を融合する際の温度上昇速度を0.005℃/分に、凝集粒子を融合する際の時間を5.0時間に変更した以外は、実施例1に記載の方法によりトナーを製造した。
〔測定〕
「トナーの厚さ方向への断面を観察した場合に、観察される全顔料粒子のうち、トナーの該断面における長軸方向と顔料粒子の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる顔料粒子の数(以下単に「±30°範囲の顔料粒子の数」と称す)」、「トナーの平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)」、「比(A/B)」、「離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合(以下単に「長径0.4μm−3.0μm範囲のドメインの数」と称す)」を、前述の方法により測定した。結果を下記表1に示す。
〔評価試験〕
・スパークル感
以下の方法により評価画像を形成した。
試料となる現像剤を、富士ゼロックス(株)社製Docu Centre Color 400の現像器に充填した。その後、記録紙(OKトップコート+紙、王子製紙(株)社製)上に、1cm×10cmのベタ画像(トナー載り量4.5g/m)を作製し、定着温度190℃、定着圧力4.0kg/cm、プロセススピード308mm/sにて、画像を形成した。
得られた画像のスパークル感について下記基準に基づき目視で確認した。
G5:スパークル感に優れる。
G4:スパークル感に問題は確認されない。
G3:スパークル感が劣るが、許容範囲である。
G2:スパークル感が劣り、許容し得ない。
G1:スパークル感が著しく劣る。
Figure 2015055841
1Y、1M、1C、1K、感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K、帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
52 トナー
54A、54B 顔料粒子
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
118 露光のための開口部
117 筐体
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)

Claims (6)

  1. ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Aと受光角−30°での反射率Bとの比(A/B)が0.5以上4.0以下であり、
    且つドメインを形成する離型剤を含有し、該離型剤の全ドメインの数に対する長径が0.4μm以上3.0μm以下のドメインの数の割合が70個数%以上である静電荷像現像用トナー。
  2. 請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを含む静電荷像現像剤。
  3. 請求項1に記載の静電荷像現像用トナーを収容し、
    画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
  4. 請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  5. 像保持体と、
    前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    請求項2に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
  6. 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    請求項2に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
    前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
    前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
    を有する画像形成方法。
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