JP2015055326A - グロメット - Google Patents

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Abstract

【課題】斜め方向から押圧力を加えるかたちでダッシュパネルに当接させてもシール部の捲れを抑制し得るグロメットを提供する。【解決手段】車室7とエンジンルーム9とを隔成するダッシュパネル8に貫通形成されたシャフト挿通孔8aを挿通する第3ステアリングシャフト3cの外周を覆い、かつ、シャフト挿通孔8aの車外側孔縁たるシール面8bを水密に保持するグロメット10において、第3ステアリングシャフト3cの外周を覆う筒状基部11とシール面8bに当接する第2シール部14とを接続する可撓部13の途中に、該可撓部13の基部15aよりも厚肉に形成された肉盛り部18を設けた。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば自動車に適用され、車室とエンジンルームとを隔成する車体パネル(いわゆるダッシュパネル)に挿通するステアリングシャフトの周囲を覆うグロメットに関する。
自動車のステアリングシャフトとダッシュパネル挿通部との間に介装される従来のグロメット110は、図17、図18に示すように、所定のゴム材料からなる筒状を呈し、ダッシュパネル8のシャフト挿通孔8aを挿通するステアリングシャフト3(第3ステアリングシャフト3c)の外周を覆う筒状基部111と、該筒状基部111の一端側に設けられ、ステアリングギヤボックス4の上端部に設けられた円筒部4aに外嵌する第1シール部112と、前記筒状基部111の他端外周側へと延設されることで撓み変形自在に構成された比較的薄肉の可撓部113を介して設けられ、シャフト挿通孔8aの車外側孔縁たるシール面8bに当接する第2シール部114と、を有している。
そして、前記可撓部113は、筒状基部111の他端より径方向外側へと延設される第1可撓部115と、該第1可撓部115の先端に設けられる屈曲部116を介して折り返し状に延設されることで第2シール部114に接続される第2可撓部117と、から構成され、筒状基部111の一端側より付与される押圧力Fに基づいて前記屈曲部116が屈曲することによる弾性力をもって第2シール部114がダッシュパネル8へと弾接することで、シャフト挿通孔8aを通じた雨水や塵埃等の侵入を抑制するといったシール機能が発揮されることとなる。
なお、上記構成に類似した構成を有するグロメットについて記載されたものとしては、例えば以下の特許文献に記載されたものが知られている。
特開2011−79473号公報
ここで、前記従来のグロメット110を組み付けるには、前記第1シール部112をステアリングギヤボックス4の上端側に設けられる円筒部4aに予め外嵌した状態でもって、前記第3ステアリングシャフト3cのシャフト挿通孔への挿通に伴い、前記第2シール部114をダッシュパネル8のシール面8bに当接させることによって行う。
しかし、かかる組み付けにあたり、エンジンルーム内の他部品との干渉回避等の関係からその組付方向が制限される結果、前第2シール部114をシール面8bに対して垂直に当接させるかたちで組み付けることができず、当該第2シール部114をシール面8bに対して斜め方向から当接させるかたちで組み付けなければならない場合があり、かかる組付にあたっては、前記押圧力Fがシール面8bに対して斜めに作用することになる。
すると、前記従来のグロメット110の場合には、前記可撓部113の基部115aに対して当該可撓部113の先端側に有する屈曲部116側の肉厚が小さく、当該屈曲部116側の剛性が相対的に低くなることから、前記押圧力Fの多くは屈曲部16側へと逃げてしまい、結果的に、パネル垂直成分F2と比べてパネル平行成分F1が相対的に大きくなってしまう。これにより、前記シール面8bに対する十分な押圧力(パネル垂直成分F2)が得られず、前述した斜め方向からの組付によって、第2シール部114の転倒による捲れを招来してしまうおそれがあった。
本発明は、かかる技術的課題に着目して案出されたものであって、斜め方向から押圧力を加えるかたちでダッシュパネルに当接させてもシール部の捲れを抑制し得るグロメットを提供することを目的としている。
本発明は、車室とエンジンルームとを隔成する車体パネルに貫通形成されたシャフト挿通孔を挿通するステアリングシャフトの外周を覆う筒状基部と、前記筒状基部の外周側へと延設されることで撓み変形自在に構成された薄肉の可撓部を介して設けられ、組付状態にて前記シャフト挿通孔の車外側孔縁に当接するシール部と、前記可撓部において少なくとも該可撓部の基部よりも厚肉に形成された肉盛り部と、を備えたことを特徴としている。
かかる構成によれば、肉盛り部によって可撓部の途中の剛性が向上する結果、筒状基部との接続部である当該可撓部の基部の剛性が相対的に低下することになる。これにより、筒状基部側からシール部側へと付与される押圧力のうち、パネル平行成分については、前述した肉盛り部による剛性の向上によって伝達され難くなる一方、パネル垂直成分については、前述した相対的な剛性の低下によって伝達され易くなる結果、当該押圧力のパネル垂直成分の十分な確保が可能となる。
ここで、本発明の好ましい第1の態様として、前記肉盛り部は、車体パネル側へと突出するように設けられ、前記シール部は、前記組付状態でその内周部が前記肉盛り部と当接することによって、その内方への移動が規制されていることが望ましい。
かかる構成とすることで、肉盛り部によってシール部の内周側の浮き上がりを物理的に規制することが可能となり、これによって、当該シール部の捲れをより確実に規制することができる。
また、本発明の好ましい第2の態様として、前記肉盛り部の外周には、前記組付状態でその外径が前記車体パネル側へと向かって漸次縮径する円錐状のテーパ面が構成されていることが望ましい。
このように、肉盛り部の外周面を前記所定のテーパ面として構成することで、前述したシール部の移動規制作用を得るにあたり、当該シール部との当接箇所についての制限を受けることがなくなる。これにより、グロメットを成型する際の寸法ばらつきや、グロメット組付時に作用する押圧力にばらつきが生じた場合でも、前述したシール部の移動規制作用を確保することが可能となって、前記シール部の捲れをより効果的に規制することができる。
さらに、本発明の好ましい第3の態様として、前記肉盛り部は、前記組付状態でその先端が前記車体パネルと当接するように構成されていることが望ましい。
このように、肉盛り部を車体パネルへと当接させるようにしたことで、当該肉盛り部によってグロメットのパネル垂直方向の移動規制を図ることが可能となる。これにより、グロメットの組付時に過度の圧縮力が作用したとしても、肉盛り部がストッパとなる結果、可撓部やシール部が過度に圧縮されてしまうことによる当該部分の異常変形を防止できるメリットがある。
本発明によれば、可撓部の途中に肉盛り部を設けたことで、パネル平行成分は伝達され難くなると共に、パネル垂直成分は伝達され易くなる結果、押圧力のパネル垂直成分が増大し、これによってシール部の転倒による捲れの抑制を図ることができる。
本発明に係るグロメットの取付状態を表したステアリング装置周りの縦断面図である。 図1に示すグロメットを表側からみた斜視図である。 図1に示すグロメットを裏側からみた斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るグロメットの組付状態を表した図1のグロメット周りの縦断面図である。 同実施形態に係るグロメットの自由状態を現した図2のA−A線断面図である。 同実施形態に係るグロメットの組付状態を現した図4の要部拡大図である。 同実施形態に係るグロメットに生ずるひずみの分布を解析した結果を表した図であって、(a)は自由状態、(b)は組付途中の状態、(c)は組付状態、(d)は組付時に過度の押圧力が作用した状態をそれぞれ表した図である。 従来のグロメットに生ずるひずみの分布を解析した結果を表した図であって、(a)は自由状態、(b)は組付途中の状態、(c)は組付状態、(d)は組付時に過度の押圧力が作用した状態をそれぞれ表した図である。 本発明の第2実施形態に係るグロメットの自由状態を表した図2のA−A線断面に相当する図である。 同実施形態に係るグロメットの組付状態を表した図4の要部拡大図に相当する図である。 本発明の第3実施形態に係るグロメットの組付状態を表した図1のグロメット周りの縦断面図に相当する図である。 同実施形態に係るグロメットの自由状態を表した図2のA−A線断面に相当する図である。 同実施形態に係るグロメットの組付状態を表した図11の要部拡大図である。 本発明の第4実施形態に係るグロメットの自由状態を表した図2のA−A線断面に相当する図である。 同実施形態に係るグロメットの組付状態を表した図11の要部拡大図に相当する図である。 本発明の第4実施形態の変形例に係るグロメットの組付状態を表した図4の要部拡大図に相当する図である。 従来のグロメットの自由状態を現した図2のA−A線断面図に相当する図である。 従来のグロメットの組付状態を現した図4の要部拡大図に相当する図である。
以下に、本発明に係るグロメットの実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、下記の実施形態では、本発明に係るグロメットを、従来と同様、自動車のステアリング装置に適用したものを示す。
本発明が適用されるステアリング装置1は、図1に示すように、第1〜第3ステアリングシャフト3a〜3cを周知の自在継手J1,J2により連結してなるステアリングシャフト3のうち、一端側の第1ステアリングシャフト3aが車室7内へと臨んでステアリングホイール2に連結されると共に、他端側の第3ステアリングシャフト3cが車体パネルたるダッシュパネル8を挿通してエンジンルーム9内へと臨み、かつ、その先端側がステアリングギヤボックス4の内部に収容される所定の操舵機構(例えばラック&ピニオン機構など)を介して図示外の車輪に操向可能に連係されることによって構成されている。そして、ダッシュパネル8に貫通形成されたシャフト挿通孔8aと第3ステアリングシャフト3cとの間に、車室7の内外を水密に保持するグロメット10が介装されている。
〔第1実施形態〕
図2〜図6は本発明に係るグロメット10の第1実施形態を表したもので、このグロメット10は、所定のゴム材料からなる筒状を呈し、ダッシュパネル8のシャフト挿通孔8aに挿通された第3ステアリングシャフト3cの外周を覆う筒状基部11と、該筒状基部11の一端側に設けられ、ステアリングギヤボックス4の上端部に設けられた円筒部4aに外嵌する第1シール部12と、前記筒状基部11の他端外周側へと延設されることにより撓み変形自在に構成された比較的薄肉の可撓部13を介して設けられ、シャフト挿通孔8aの車外側孔縁たるシール面8bに当接する第2シール部14と、を有している。
前記筒状基部11は、ほぼ円筒状を呈し、その中心P1が第2シール部14の中心P2に対し若干偏って設けられると共に、その軸心Xがダッシュパネル8に対し非垂直となるように設けられている。このような構成から、当該筒状基部11の一端側(第1シール部12側)から押圧力Fを加えて第2シール部14をダッシュパネル8へと弾接させるときに当該押圧力Fの方向がダッシュパネル8に対し垂直とならないことで、第2シール部14の捲れが助長される原因となっている。
前記第1シール部12は、筒状基部11の一端部に段差拡径状に構成され、ステアリングギヤボックス4の円筒部4aの外径よりも若干小さい内径に設定されると共に、その内周に、縦断面ほぼ鋸刃状をなす複数の第1シールリップ12aが、当該円筒部4aの軸方向に直列に配置されている。すなわち、この第1シールリップ12aがステアリングギヤボックス4の円筒部4aの外周面に弾接し密着することで、該ステアリングギヤボックス4の円筒部4aが水密に保持されて、ステアリングギヤボックス4内への雨水や塵埃等の侵入が抑制されるようになっている。
前記可撓部13は、筒状基部11の他端より径方向外側へと延設される第1可撓部15と、該第1可撓部15の先端に設けられる屈曲部16を介して折り返し状に延設されることで第2シール部14に接続される第2可撓部17と、から構成され、前記筒状基部11の一端側より付与される押圧力Fに基づいて前記屈曲部16が屈曲(弾性変形)することにより発生する弾性力をもって、第2シール部14がダッシュパネル8へと弾接するようになっている。
前記第2シール部14は、可撓部13の一般部よりも厚肉に構成され、その先端面に、前記第1シール部12と同様に縦断面ほぼ鋸刃状に形成されてなる複数の第2シールリップ14aが設けられている。すなわち、この第2シールリップ14aがダッシュパネル8のシール面8bに弾接し密着することで、該シャフト挿通孔8aが水密に保持されて、車室7内への雨水や塵埃等の侵入が抑制されるようになっている。
また、前記可撓部13の途中には、少なくとも当該可撓部13よりも厚肉に構成された肉盛り部18が、当該可撓部13の周方向に沿って連続的に設けられている。より具体的には、この肉盛り部18は、第1可撓部15において該第1可撓部15の基部15aに対して屈曲部16側へ若干オフセットして設けられると共に、ダッシュパネル8側へ突出するように肉盛りされてなるもので、その肉厚Txは、第1可撓部15の基部15aの肉厚T0よりも十分に大きくなるように設定されている。
なお、本実施形態においては、前記肉盛り部18は、特に図4、図6に示すように、グロメット10の組付状態において第2シール部14とは接触しない構成となっている。換言すれば、グロメット10の組付状態では、第2シール部14と肉盛り部18との間に少なくとも径方向隙間Cが形成され、該径方向隙間Cを介して両者14,18が相互に非接触となる構成となっている。
以上のように、前記グロメット10は、一端(第1シール部12)がステアリングギヤボックス4の円筒部4aの端面4bに、他端(第2シール部14)がダッシュパネル8のシール面8bによって、挟持状態に配置されることで、可撓部13(屈曲部16)が屈曲変形し、かかる屈曲変形の復元力に基づいて、第1シール部12がステアリングギヤボックス4の円筒部4aの端面4bに、第2シール部14がダッシュパネル8のシール面8bにそれぞれ弾接する結果、当該グロメット10がシール機能を発揮した状態で組付保持されることとなる。
以下、前記グロメット10の組付手順について、図1、図4及び図6に基づいて説明しつつ、当該グロメット10の特徴的な作用効果について説明する。
まず、前記ステアリングギヤボックス4にグロメット10の一端が組み付けられた状態で、すなわち筒状基部11に第3ステアリングシャフト3cが挿通されて第1シール部12がステアリングギヤボックス4の円筒部4aの外周面に嵌着された状態でもって、第3ステアリングシャフト3cがダッシュパネル8のシャフト挿通孔8aに挿通されることにより、ステアリング装置1と一緒にグロメット10が組み付けられる。
このとき、エンジンルーム9内の他部品との干渉を回避する関係等から第3ステアリングシャフト3c及びステアリングギヤボックス4をダッシュパネル8のシール面8bと直交させるかたちで組み付けられない場合があり、かかる場合には、グロメット10の第2シール部14が、前記シール面8bに対して斜め方向から当接することになる。この結果、前記筒状基部11の一端側から付与される押圧力Fは、例えば図6に示すように、シール面8bに対して斜めに作用することになる。
ここで、図17、図18に示す従来のグロメット110では、前述のように、前記可撓部113の基部115aに対して当該可撓部113の先端側に有する屈曲部116側の肉厚が小さく、該屈曲部116側の剛性が相対的に低くなるため、前記押圧力Fの多くは屈曲部16側へと逃げてしまう結果、パネル垂直成分F2と比べてパネル平行成分F1が相対的に大きくなってしまう。これにより、十分なパネル垂直成分F2が得られず、前述した斜め方向からの組付によって、第2シール部114の転倒による捲れを招来していた。
これに対し、本実施形態に係るグロメット10では、前記可撓部13の途中に当該可撓部13の基部15aよりも厚肉となる肉盛り部18を設けたことによって、可撓部13の先端側(肉盛り部18側)よりも当該可撓部13の基部15a側の剛性が相対的に低くなる。これにより、前記従来とは反対に、前記押圧力Fは、屈曲部16側には逃げ難くなって、パネル平行成分F1と比べてパネル垂直成分F2が相対的に大きくなる。この結果、当該押圧力Fのパネル垂直成分F2が有効に作用し、シール面8bに対する第2シール部14の十分な押圧力を得ることができ、該第2シール部14の捲れを抑制することが可能となる。
このように、本実施形態に係るグロメット10によれば、前記肉盛り部18を設けることによって、可撓部13における基部15aの剛性を相対的に低く設定でき、押圧力Fのパネル垂直成分F2をより大きく確保可能となる結果、前記第2シール部14の転倒による捲れが抑制され、当該第2シール部14による良好な水密性を確保することができる。
しかも、本実施形態のように、前記肉盛り部18を、可撓部13の基端部に設ける、すなわち可撓部13の基部15aに隣接する位置に設けることにより、前記押圧力Fが可撓部13側へと逃げてしまうことによるパネル垂直成分F2の減少を効果的に抑制することが可能となって、該パネル垂直成分F2をより確実に確保することができる。これにより、第2シール部14の捲れが効果的に抑制され、該第2シール部14の水密性のさらなる向上に供される。
ここで、本実施形態に係るグロメット10と従来のグロメット110につき、図7、図8に示すように、それぞれに生ずるひずみの分布を解析することで、上述したようなパネル垂直成分F2の増大化作用を検証した。なお、図7は本実施形態のグロメット10に係る図、図8は従来のグロメット110に係る図であって、各図において(a)は自由状態、(b)は組付途中の状態、(c)は組付状態、(d)は組付時に過度の押圧力が作用した状態をそれぞれ表している。
すなわち、従来のグロメット110では、図8に示すように、前記押圧力Fによる撓み変形に基づくひずみが可撓部113の屈曲部116に集中しているのに対して、本実施形態に係るグロメット10では、図7に示すように、前記押圧力Fによる撓み変形に基づくひずみが可撓部13における基部15aと屈曲部16とに分散し、かつ、押圧力Fの増大に伴って前記基部15aに生じるひずみが増大しているのがわかる(各図中の白色部分)。したがって、当該解析結果より、本実施形態では、前記肉盛り部18を設けたことによって前記基部15aに作用するパネル垂直成分F2が増大化することが間接的に確認された。
〔第2実施形態〕
図9、図10は、本発明に係るグロメットの第2実施形態を示したもので、前記第2実施形態における肉盛り部18の構成を変更したものである。なお、本実施形態においても、グロメット20自体の基本的構成については前記第1実施形態に係るグロメット10と同様であるため、該第1実施形態に係るグロメット10と同様の構成については同一の符号を付すことによって、具体的な説明については省略する。
すなわち、本実施形態においては、前記肉盛り部18が、グロメット20の組付状態、すなわちダッシュパネル8とステアリングギヤボックス4との間で挟持された状態において、図10に示すように、第2シール部14の内周面14bと当接可能に構成されている。
かかる構成とすることで、前記第1実施形態に係るグロメット10と同様の作用効果が奏せられることに加えて、前記肉盛り部18をもって、グロメット20の組付状態における第2シール部14の内周側の浮き上がりを物理的に規制することが可能となり、これによって、当該第2シール部14の転倒による捲れの発生を確実に抑制することができる。
〔第3実施形態〕
図11〜図13は、本発明に係るグロメットの第3実施形態を示したもので、前記第2実施形態における肉盛り部18の構成を変更したものである。なお、本実施形態においても、グロメット30自体の基本的構成については前記第2実施形態に係るグロメット20と同様であるため、該第2実施形態に係るグロメット20と同様の構成については同一の符号を付すことによって、具体的な説明については省略する。
すなわち、本実施形態においては、前記第2実施形態においてほぼ垂直状に形成されていた肉盛り部18の外周面が、その先端側(ダッシュパネル8側)に向かって漸次縮径する円錐状のテーパ面18aにより構成され、当該テーパ18aをもって、グロメット30の組付状態における第2シール部14の捲れを抑制可能となっている。
かかる構成とすることで、前記第2実施形態に係るグロメット20と同様の作用効果が奏せられることに加えて、グロメット30成型時の寸法のばらつきや、グロメット30組付時における押圧力Fの作用方向にばらつきが生じた場合であっても、第2シール部14の肉盛り部18との当接位置、すなわち当該第2シール部14が当接する肉盛り部18の突出方向の位置に関係なく、当該第2シール部14の捲れを確実に規制することができる。
加えて、前記テーパ面18aによるいわゆる楔効果によって、第2シール部14に対するパネル垂直方向の押圧力を高めることが可能となり(図13の力成分f2参照)、当該第2シール部14の捲れをより確実に抑制できるといったメリットも得られる。
〔第4実施形態〕
図14、図15は、本発明に係るグロメットの第4実施形態を示したもので、前記第3実施形態における肉盛り部18の構成を変更したものである。なお、本実施形態においても、グロメット40自体の基本的構成については前記第3実施形態に係るグロメット30と同様であるため、該第3実施形態に係るグロメット30と同様の構成については同一の符号を付すことによって、具体的な説明については省略する。
すなわち、本実施形態においては、前記肉盛り部18が、グロメット40の組付状態、すなわちダッシュパネル8とステアリングギヤボックス4との間で挟持された状態において、シール面8bと当接可能に構成されている。
かかる構成とすることで、前記第3実施形態に係るグロメット30と同様の作用効果が奏せられることに加えて、前記肉盛り部18によって、パネル垂直方向の移動規制を図ることが可能になる。これにより、グロメット40の組付時に筒状基部11の一端側、すなわちステアリングギヤボックス4側から過度の圧縮力が作用してしまっても、当該肉盛り部18がストッパとなって、可撓部13や第2シール部14が過度に圧縮されてしまうことによる当該部分13,14の異常変形を防止でき、第2シール部14の一層良好な水密性の確保に供される。
なお、本実施形態では、前記第3実施形態に係るグロメット30をベースに上記肉盛り部18を延長した例を説明したが、例えば図16に示すように前記第1実施形態と組み合わせることも可能であり、かかる組み合わせによっても、上記肉盛り部18のストッパ効果による第2シール部14の水密性向上を図ることができる。
本発明は、前記各実施形態に開示の構成に限定されるものではなく、前記各グロメット10,20,30,40の細部の構成、例えば筒状基部11(第1シール部12)や可撓部13、第2シール部14の形状など本発明の構成とは直接関係しない細部の構成は勿論、前記肉盛り部18など本発明の構成と直接関係する部分であっても、その形状や大きさなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適用対象たるステアリング装置1や車体に応じて自由に変更することができる。
3…ステアリングシャフト
3c…第3ステアリングシャフト
7…車室
8…ダッシュパネル(車体パネル)
8a…シャフト挿通孔
8b…シール面(車外側孔縁)
9…エンジンルーム
10…グロメット
11…筒状基部
12…第1シール部
13…可撓部
14…第2シール部(シール部)
18…肉盛り部

Claims (4)

  1. 車室とエンジンルームとを隔成する車体パネルに貫通形成されたシャフト挿通孔を挿通するステアリングシャフトの外周を覆う筒状基部と、
    前記筒状基部の外周側へと延設されることで撓み変形自在に構成された薄肉の可撓部を介して設けられ、組付状態にて前記シャフト挿通孔の車外側孔縁に当接するシール部と、
    前記可撓部において少なくとも該可撓部の基部よりも厚肉に形成された肉盛り部と、
    を備えたことを特徴とするグロメット。
  2. 前記肉盛り部は、前記車体パネル側へ突出するように設けられ、
    前記シール部は、前記組付状態でその内周部が前記肉盛り部と当接することによって、その内方への移動が規制されることを特徴とする請求項1に記載のグロメット。
  3. 前記肉盛り部の外周には、前記組付状態でその外径が前記車体パネル側へと向かって漸次縮径する円錐状のテーパ面が構成されていることを特徴とする請求項2に記載のグロメット。
  4. 前記肉盛り部は、前記組付状態でその先端が前記車体パネルと当接するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3に記載のグロメット。
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