JP2015054804A - インジウム含有ゼオライト及びこれを含む触媒、並びこれを用いたオレフィンの製造方法 - Google Patents

インジウム含有ゼオライト及びこれを含む触媒、並びこれを用いたオレフィンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
金属成分の量を増やすことなく、金属成分の活性を向上させ、オレフィン選択率が高いゼオライト触媒を提供する。
【解決手段】
インジウムを含有し、アルミナに対するシリカのモル比が200以上であり、なおかつ、細孔の最大直径が0.4nm以上、0.7nm以下であることを特徴とするゼオライト。インジウム含有量が20重量%未満であることが好ましい。このようなゼオライトは、インジウムあたりのエタノールからオレフィン選択率、特にプロピレンの選択率が高い触媒として使用することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、エタノールからオレフィンを製造するための金属成分を含有するゼオライト及びこれを用いたオレフィンの製造方法に係る。
近年、二酸化炭素を排出しないオレフィンの製造方法として、エタノールを原料とした触媒反応によるオレフィンの製造方法が注目されている。しかしながら、このようなオレフィンの製造方法は、目的とするオレフィンの生成反応以外に、過重合、環化などの副反応が生じやすい。このような製造方法はオレフィンの選択率が低下することによる生産効率の低下のため、工業化が困難であった。そのため、現在も主に石油留分の熱分解という従来の方法でオレフィンは生産されている。
エタノールを原料とした触媒反応によるオレフィンの製造方法におけるオレフィンの選択性を改善するため、各種の金属成分を含有するゼオライト触媒が、エタノールを原料としたオレフィンの製造方法に適した触媒として検討されている(特許文献1乃至7)。
このようなゼオライト触媒として、ジルコニウムを含有したZSM−5ゼオライト(特許文献1、2)、鉄を含有したZSM−5ゼオライト(特許文献3)、ジルコニウム及び鉄を含有したZSM−5ゼオライト(特許文献4)、周期律表第6族又は第7族元素を含有したZSM−5ゼオライト(特許文献5)、及び、希土類金属を含有したZSM−5ゼオライト(特許文献6)などが報告されている。
さらに、ジルコニウムなどを含有するゼオライトと比べ、金属成分としてインジウムを含有するゼオライトが、より高い収率でオレフィンが得られることが報告されている(特許文献7)。
金属成分を含有するゼオライトでは、金属成分が触媒の活性点として機能する。そのため、金属成分が増加することでオレフィンの選択率が高くなる。一方で、金属成分の増加は製造コストの増加につながるため、工業的な観点からは金属成分の増加は好ましくない。
特開2007−290991号公報 特開2010−202612号公報 特開2010−013401号公報 特開2010−064996号公報 特開2008−289991号公報 特開2011−105613号公報 特開2013−006831号公報
引用文献1乃至7で開示されたゼオライト触媒においては、金属成分量を増やすことなく、オレフィン選択率を改善することはできなかった。
本発明は、金属成分の量を増やすことなく、金属成分の活性を向上させ、オレフィン選択率が高いゼオライト触媒を提供することを目的とする。
本発明者は上記の課題を解決すべく、金属成分を含有するゼオライトについて検討した。その結果、金属成分としてインジウムを含有するゼオライトは、その酸量がインジウムの触媒活性に影響を与えることを見出した。さらには、ゼオライトの酸量を少なくすることにより、インジウムの重量あたりのオレフィン選択率が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明はインジウムを含有し、アルミナに対するシリカのモル比が200以上であり、なおかつ、細孔の最大直径が0.4nm以上、0.7nm以下であることを特徴とするゼオライトである。
以下、本発明のゼオライトについて詳細に説明する。
本発明において、ゼオライトとは、結晶性アルミノシリケートを意味する。結晶性アルミノシリケートは、ケイ素(Si)とアルミニウム(Al)とが酸素(O)を介して形成したネットワークを骨格構造とする多孔体である。
本発明のゼオライトのアルミナに対するシリカのモル比(以下、「SiO/Al比」とする。)は200以上であり、350以上であることが好ましく、500以上であることがより好ましい。SiO/Al比が高くなることで、酸量が少なくなる。従来のオレフィン製造に使用されるゼオライト触媒は、酸量が多いほど、その活性が高くなる。特許文献1乃至7で開示されたゼオライトは酸量高いことが好ましいとされていた。そのため、これらのゼオライトはSiO/Al比が低く、実際に開示されたSiO/Al比は高くても100以下や195以下であった。これに対し、本発明のゼオライトは酸量が少ないほど、そのインジウムの重量あたりの触媒活性が高くなり、オレフィンの選択率が高くなる。したがって、SiO/Al比は1000以上であることが好ましく、2000以上であることが好ましい。更には、SiO/Al比が5000以上であれば、酸点が実質的に存在しなくなるため、オレフィン、特にプロピレンの選択率がより高くなる。
本発明において、ゼオライト骨格中のアルミニウムが酸点となる。本発明のゼオライトは上記のSiO/Al比を有するため、その酸量は0.2mmol/g以下、更には0.09mmol/g以下、更には0.06mmol/g以下、また更には0.03mmol/g以下、また更には0.015mmol/g以下となりやすい。
本発明のゼオライトはインジウムを含有する、インジウム含有ゼオライトである。本発明のゼオライトは上記のSiO/Al比を有し、なおかつ、インジウムを含有する。これにより、インジウムの重量あたりの触媒活性が高くなる。さらには、インジウムは高価であるため、鉄等の安価な金属成分を用いる場合と比べ、製造コストの削減の効果が大きくなる。本発明のゼオライトは、含有するインジウム量が多いほど、オレフィンの選択率は高くなる傾向にある。しかしながら、インジウム含有量が20重量%未満、更には15重量%以下と少ないインジウム含有量であっても、本発明のゼオライトは十分な低級オレフィン選択率を示す程度の触媒活性を有する。そのため、インジウム含有量は1重量%以上、更には5重量%以上であれば、本発明のゼオライトは高いオレフィン選択率を有し、なおかつ、より安価な触媒とすることができる。なお、インジウム含有量における重量%は、ゼオライト全量に対する、ゼオライトに含まれるインジウムを酸化インジウム(In)と換算した場合の重量割合である。
インジウムは、酸化インジウム(In)としてゼオライト中に含有される。酸化インジウムに含まれるIn3+は黄色又は黄白色に呈色する。そのため、本発明のゼオライトは、その呈色が黄色又は黄白色であることにより、定性的にインジウムの状態を確認することができる。
本発明のゼオライトは、細孔の最大直径が0.4nm以上0.7nm以下である。細孔の最大直径が0.4nm以上であることで、インジウムが細孔内部に存在しやすくなる。これにより、一方、細孔の最大直径が0.7nm以下であれば、オレフィンの選択率、特にプロピレンの選択率が高くなる。
この範囲の細孔の最大直径を有するゼオライトとして、FER型ゼオライト、*BEA型ゼオライト、MFI型ゼオライト、MEL型ゼオライト、DDR型ゼオライト、MTW型ゼオライト及びMWW型ゼオライトの群から選ばれるいずれか1種以上、更には*BEA型ゼオライト又はMFI型ゼオライトの少なくともいずれかを例示することができる。
本発明において「細孔の最大直径」とは、ゼオライトが有する細孔のうち、最も大きい細孔径を有する細孔の直径である。最大細孔の直径は、その長径と短径との平均値から求めることができる。例えば、FER型ゼオライトは、短径が0.42nm及び長径が0.54nmの細孔と、の細孔と短径が0.35nm及び長径が0.48nmの細孔とを有する。そのため、本発明における細孔の最大直径は0.48nmである。
長径と短径は国際ゼオライト学会のWebサイト(http://www.iza−structure.org/databases/)またはATLAS OF ZEOLITE FRAMEWORK TYPES(6th Edition、Elsevier、Structure Commission of the International Zeolite Association、2007)に記載されている。
本発明のゼオライトは、二次元細孔又は三次元細孔の少なくともいずれかを有することが好ましいく、三次元細孔を有することが好ましい。これらの細孔構造を有することで、オレフィン製造用触媒として供しても、細孔が閉塞しにくいゼオライトとなる。
本発明のゼオライトの平均粒子径は0.01μm以上、更には0.1μm以上であることが好ましい。平均粒子径が10nm以上であることで耐熱性が高くなりやすい。
一方、平均粒子径が5μm以下、更には3μm以下、また更には1μm以下であることで、本発明のゼオライトをオレフィン製造用触媒として使用した場合に、オレフィンの生成量が高くなりやすい。
本発明において平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」とする。)による観察において、無作為に抽出した100個以上の一次粒子の直径を測定し、これを平均したものである。なお、一次粒子とは、SEM観察で確認される独立した最小単位の粒子である。したがって、本発明における平粒子径とは、一次粒子が凝集して形成された二次粒子、いわゆる凝集粒子の粒子径を平均して得られるものや、本発明のゼオライトを成型し、これを粉砕して得られる凝集粒子の粒子径を平均したものとは異なる。
次に、本発明のゼオライトの製造方法について説明する。
本発明のゼオライトの製造方法は任意であるが、例えば、SiO/Al比が200以上のゼオライトとインジウム化合物とを接触させるインジウム含有工程を有する製造方法を挙げることができる。
インジウム含有工程において、原料として用いるゼオライト(以下、「原料ゼオライト」とする。)は、そのアルミナに対するシリカの比(SiO/Al比)は200以上である。本発明のゼオライトと同程度となるため、原料ゼオライトのSiO/Al比は、目的とするゼオライトのSiO/Al比と同程度であればよい。
原料ゼオライトのカチオンタイプは、プロトン(H)型、アンモニウム(NH)型、ナトリウム(Na)型、カリウム(K)型及びナトリウム・カリウム型の群から選ばれるいずれかであることが好ましい。インジウムを含有させやすくするため、カチオンタイプはプロトン型又はアンモニウム型の少なくともいずれかであることが好ましい。
原料ゼオライトとインジウム化合物とを接触させる方法(以下、「接触方法」とする。)は、原料ゼオライトの細孔にインジウムが含有される方法であればよい。具体的な接触方法として、蒸発乾固法又は含浸担持法の少なくともいずれかを挙げることができ、インジウム化合物を含む水溶液(以下、「インジウム水溶液」とする。)と原料ゼオライトとを混合する方法であることが好ましい。
インジウム化合物は、インジウムの無機酸塩、更には硫酸インジウム、硝酸インジウム、酢酸インジウム及び塩化インジウムの群から選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
インジウム水溶液とする場合、そのインジウム濃度は、原料ゼオライトに含有させるインジウム量により適宜調整すればよい。インジウム濃度として、例えば、0.01〜1mol/Lを挙げることができる。
本発明のゼオライトの製造方法は、洗浄工程、乾燥工程、又は活性化工程の少なくともいずれか1以上の工程を含んでいてもよい。
洗浄工程は、不純物等を除去されれば、任意の洗浄方法を用いることができる。例えば、インジウム含有工程後のゼオライトを十分量の純水で洗浄することが挙げられる。
乾燥工程は、ゼオライトの水分を除去できれば、任意の乾燥方法を用いることができる。例えば、ゼオライトを、大気中で、100℃以上、200℃以下で処理することが挙げられる。
活性化工程は、ゼオライト中に含まれる有機物質や揮発性の化合物を除去する。例えば、ゼオライトを、大気中、200℃を超え600℃以下で処理することが挙げられる。
本発明のゼオライトはオレフィン触媒として、更には炭素数3以上のオレフィン製造用触媒として、また更にはプロピレン製造触媒として使用することができる。
本発明のゼオライトを触媒として使用する場合、これを粉末として用いてもよいが、本発明のゼオライトを成形し、成形体として使用してもよい。成形体の形状はペレット状、円柱状、球状、略球状などの任意の形状とすればよい。本発明のゼオライトを成形体とする場合、これにカオリンなどの粘土鉱物を混合して成形体としてもよい。
本発明のゼオライトを触媒として使用するオレフィンの製造方法では、常圧固定床などの任意の反応槽を用い、本発明のゼオライトと反応基質とを常圧で接触させればよい。ここで、常圧とは、大気圧と同程度の圧力であり、0.05MPa以上、0.15MPa以下の圧力であることが好ましい。
接触温度は、200℃以上、700℃以下、更には450℃以上、600℃以下を挙げることができ、ゼオライト重量(g)に対する反応基質導入速度(g/時間)の比(以下、「WHSV」とする。)を0.01〜1時間−1、更には0.1〜1時間−1とすることが挙げられる。
本発明のゼオライトは、反応基質であるエタノールと接触させることでオレフィンを製造することができる。本発明のゼオライトとエタノールとの接触させる方法としては、エタノールを含むガス(以下、「反応ガス」とする。)と本発明のゼオライトとを接触ればよい。
反応ガスはエタノールを含んでいればよく、反応ガスのエタノール含有量として、10体積%以上、100体積%以下、更には15体積%以上、50体積%以下を挙げることができる。反応ガスに含まれるエタノール以外の成分は、窒素、水蒸気及び酸素の群から選ばれるいずれか1種以上、更には窒素を挙げることができる。
本発明のゼオライトを触媒として得られるオレフィンは、炭素数が3以上のオレフィンであり、更には炭素数が3以上、4以下のオレフィンであり、また更にはプロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、及びブタジエンの群から選ばれる少なくとも1種、また更にはプロピレンである。
本発明により、金属成分を増やすことなく、その触媒活性を上げることができる。これにより、高い選択率でオレフィンが得られるゼオライト触媒を提供することができる。さらに、本発明のゼオライトは、金属成分のみを用いた場合と比べ、金属成分の重量当たりのオレフィン生成量が6倍以上、更には10倍以上とする触媒とすることができる。
以下、本発明を実施例で説明する。しかしながら、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(組成分析)
試料の組成は誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−AES)により測定した。試料をフッ酸と硝酸の混合水溶液で溶解し、得られた試料溶液を一般的なICP装置(商品名:OPTIMA3300DV,PerkinElmer社製)を用いて、試料中のSi、Al及びInを測定した。当該測定結果より、SiO/Al比及びインジウム含有量を求めた。なお、インジウム含有量はInとして求めた。
(オレフィン製造)
試料を40MPaで1分間成形、粉砕し、約1mmのペレットにして用いた。常圧固定床の反応装置を用い、石英反応管の中に触媒を10g充填した。窒素雰囲気下で450℃まで昇温し、エタノール(30体積%)と窒素(70体積%)の混合ガスを流通させた。ガス流量はWHSV=0.24h−1になるよう調整した。混合ガスの流通60分後に触媒出口の生成ガスを分析した。
(生成化合物の定量)
ガスクロマトグラフィー(島津製作所、GC−14A)を用いて定量した。検出には水素炎イオン検出器(FID)を用い、ガスの分離にはキャピラリ−カラム(InterCap1、30m)を用い、生成ガスのエタノール変換率、並びに、各生成物の選択率及び生成量を以下の式により求めた。なお、この反応ではガス体積が変化する。そのため、混合ガス及び生成ガス中の成分の割合は、時間あたりのガス流通量における各成分のモル数(mol/min)として求めた。
エタノール変換率(%)={1−(C1−C2)/C1}×100
生成物の選択率(C−%)=C3/C1×100
生成物の生成量(%) =(エタノール変換率)×(生成物の選択率)
上記式において、C1は混合ガス中のエタノールの炭素数(mol/min)、C2は生成ガス中のエタノール炭素数(mol/min)、C3は生成ガス中の各生成物の炭素数(mol/min)である。
例えば、エタノール(5mol/min)からプロピレン(1mol/min)が生成した場合におけるプロピレン生成量は、(エタノール変換率)×(1mol/min×炭素数3)/(5mol/min×炭素数2)×100から求めることができる。
(金属成分の触媒活性の測定)
酸化インジウム単体のよるプロピレン生成量(比較例1)に対する、各実施例・比較例で測定された酸化インジウムの重量あたりのプロピレン生成量を求めた。金属成分の触媒活性(以下、「比活性」とする。)を求めた。
比活性={プロピレン生成量[C−%]÷In含有量[質量%]}÷{比較例1のプロピレン生成量[C−%]÷比較例1のIn含有量[質量%]}
実施例1
SiO/Al比が2500、及び平均粒子径0.4μmのプロトン型のMFI型ゼオライト15gを、インジウム濃度0.12mol/Lの硝酸インジウム水溶液100mLに添加した。減圧しながら、50℃で水分が蒸発するまで、これを攪拌した。
攪拌後、大気中、110℃で12時間乾燥させた後、大気中、500℃で1時間焼成してインジウムを10重量%含有するMFI型ゼオライトを得、これを本実施例のMFI型ゼオライトを得た。
また、本実施例のMFI型ゼオライトは黄白色を呈していた。これより、本実施例のMFI型ゼオライトは、酸化インジウム(In)としてインジウムを含有していることが確認できた
本実施例のMFI型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
実施例2
SiO/Al比が5700、及び平均粒子径0.3μmのプロトン型のMFI型ゼオライトを使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例のMFI型ゼオライトを得た。本実施例のMFI型ゼオライトは黄白色を呈し、そのインジウム含有量は10重量%であった。本実施例のMFI型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
実施例3
SiO/Al比が2000、及び平均粒子径2.5μmのプロトン型のMFI型ゼオライトを使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例のMFI型ゼオライトを得た。本実施例のMFI型ゼオライトは黄白色を呈し、そのインジウム含有量は10重量%であった。また、本実施例のMFI型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
実施例4
SiO/Al比が200、及び平均粒子径3.3μmのプロトン型のMFI型ゼオライトを使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例のMFI型ゼオライトを得た。本実施例のMFI型ゼオライトは黄白色を呈し、そのインジウム含有量は10重量%であった。また、本実施例のMFI型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
実施例5
SiO/Al比が500、及び平均粒子径0.5μmのプロトン型の*BEA型ゼオライトを使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本実施例の*BEA型ゼオライトを得た。本実施例の*BEA型ゼオライトは黄白色を呈し、そのインジウム含有量は10重量%であった。また、本実施例の*BEA型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
比較例1
酸化インジウム(関東化学製、純度99.9%以上、In)をそのまま触媒としてオレフィンの製造を行った。触媒は黄白色であった。評価結果を表1に示す。
比較例2
SiO/Al比が40、及び平均粒子径1.7μmのプロトン型のMFI型ゼオライトを使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本比較例のMFI型ゼオライトを得た。本比較例のMFI型ゼオライトは黄白色を呈し、そのインジウム含有量は10重量%であった。また、本比較例のMFI型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
比較例3
SiO/Al比が500、及び平均粒子径8.0μmのプロトン型のCHA型ゼオライトを使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本比較例のCHA型ゼオライトを得た。本比較例のCHA型ゼオライトは黄白色を呈し、そのインジウム含有量は10重量%であった。また、本比較例のCHA型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
比較例4
SiO/Al比が500、及び平均粒子径0.3μmのプロトン型のFAU型ゼオライトを使用したこと以外は実施例1と同様な方法で本比較例のFAU型ゼオライトを得た。本比較例のFAU型ゼオライトは黄白色を呈し、そのインジウム含有量は10重量%であった。また、本比較例のFAU型ゼオライトを用いてオレフィンの製造を行った。評価結果を表1に示す。
Figure 2015054804
比較例1の酸化インジウムのみを触媒として使用した場合に比べ、いずれの実施例の比活性が5倍以上、更は8倍以上と高く、インジウムの重量当たりのプロピレン選択率が高かった。これにより、本発明のゼオライトはインジウムの活性が高くなり、少量のインジウムであっても高いプロピレン選択率を有することが示された。
また、実施例1乃至4よりSiO/Al比が高くなり、酸量が少なることで、インジウムの活性が高くなること、及び、プロピレンの生成量が多くなる傾向になることが確認できた。更に、比較例2より、インジウムを含有するゼオライトでは、SiO/Al比が低い、すなわち、酸量が高いと、そのプロピレン選択率が低下することが示された。
また、実施例5、比較例1、比較例3及び比較例4から、ゼオライトがインジウムを含有することで、比活性は高くなるが、本発明のゼオライトの細孔の最大直径を有していないゼオライトでは、比活性の向上が少ないことが示された。これにより、比較例3及び4では、プロピレンの選択性が低いだけでなく、プロピレンの生成量が著しく低かった。
本発明のゼオライトは、エタノールからオレフィンを合成する触媒、特にエタノールからプロピレンを製造する触媒、更にはバイオエタノールからプロピレンを製造する触媒として適している。

Claims (7)

  1. インジウムを含有し、アルミナに対するシリカのモル比が200以上であり、なおかつ、細孔の最大直径が0.4nm以上、0.7nm以下であることを特徴とするゼオライト。
  2. インジウム含有量が20重量%未満であることを特徴とする請求項1に記載のゼオライト。
  3. ゼオライトがMFI型ゼオライト又は*BEA型ゼオライトの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のゼオライト。
  4. 平均粒子径が0.01μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のゼオライト。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のゼオライトを含む触媒。
  6. 請求項5に記載の触媒を使用することを特徴とするオレフィンの製造方法。
  7. 請求項6に記載の触媒を使用することを特徴とするプロピレンの製造方法。
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